JP2006118387A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンを破損させることなく、始動時におけるエンジン回転速度の上昇を抑制することができるエンジンの制御装置を提供すること。
【解決手段】 エンジン22の回転速度nを回転速度センサ31aで検出し、回転速度センサ31aの検出値からエンジン22の回転速度nが始動モードから通常モードに変わったことを判定するようにした。そして、エンジン22の回転速度nが始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、回転速度センサ31aの検出値と、予め設定された目標回転速度n0との差分Δneを算出し、その算出値に基づいて、点火時期θ1を制御するようにした。また、その点火時期θの制御を、回転速度センサ31aの検出値が目標回転速度n0よりも大きいときに行われる遅角制御とした。
【選択図】 図6

Description

本発明は、始動時におけるエンジン回転速度の上昇を抑制するエンジンの制御装置に関する。
エンジンを備えた小型船舶や自動車等の乗り物においては、始動時にエンジンの回転速度が急激に上昇して騒音を発したり振動したりすることがある。このため、始動時におけるエンジン回転速度の急上昇を抑制するために種々の装置や方法が開発されており、このような装置として、一部の気筒を休止させたり、エンジンに供給する燃料をカットしたりする方法を用いた装置がある(例えば、特許文献1参照)。
この装置は、小型滑走艇が備えるエンジンの始動時制御装置であって、エンジンの始動を検出する始動検出器と、エンジンの暖気状態を検出する暖気状態検出器と、制御器とを備えている。そして、始動検出器がエンジンの始動を検出したときに、暖気状態検出器が検出したエンジンの暖気状態に応じて、制御器がエンジンの一部の気筒が燃焼しないように制御する。これによって、始動時におけるエンジン回転速度の急上昇を抑制することができる。
特開2004−137920号公報
しかしながら、このような一部の気筒を休止させることによってエンジン回転速度を抑制する方法を、エンジンから排出される排気ガスとエンジン等を冷却して外部に排出される冷却水とを混合させて外部に排出する小型船舶等において用いた場合、排気脈動による水戻りが生じるおそれがある。そして、最悪の場合には、エンジンが破損するおそれも生じる。
本発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、その目的は、エンジンを破損させることなく、始動時におけるエンジン回転速度の上昇を抑制することができるエンジンの制御装置を提供することである。
前述した目的を達成するため、本発明に係るエンジンの制御装置の構成上の特徴は、エンジンの回転速度を検出する回転速度検出装置と、回転速度検出装置の検出値からエンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定するモード判定手段と、モード判定手段が、エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、回転速度検出装置の検出値と、予め設定されたエンジンの目標回転速度との差分を算出し、その算出値に基づいて、点火時期を制御する点火時期制御装置とを備えたことにある。
このように構成した本発明に係るエンジンの制御装置では、エンジン回転速度が始動モードから通常モードに変わったときのエンジンの始動時に、回転速度検出装置が検出するエンジンの回転速度と設定された目標回転速度との差分に応じて点火時期の制御が行われる。このため、エンジン回転速度を予め設定した適正状態に近い状態にすることができ、エンジン回転速度が急激に変化して騒音を発する等を防止することができる。なお、この場合の始動モードは、エンジン停止モード(エンジン回転速度が所定値(n1)よりも小さい場合)と、通常モード(エンジン回転速度が所定値(n2)よりも大きい場合)との間にあるモード(エンジン回転速度が所定値(n1)よりも大きく所定値(n2)よりも小さい)のことである。
また、本発明に係るエンジンの制御装置の他の構成上の特徴は、回転速度検出装置の検出値が、エンジンの目標回転速度よりも大きいときに、点火時期制御装置が行う制御が遅角制御であることにある。従来のエンジン制御においては、エンジン始動時に、エンジン回転速度が目標回転速度よりも上昇した場合に、点火時期は基本点火時期制御に移行するが、本発明では、その基本点火時期に対し、遅角制御するように補正した値を点火時期にすることにより効果的に、かつエンジンの破損のおそれが少なくなるようにエンジン回転を抑制することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、アイドル判定装置を備えており、前記アイドル判定装置が前記エンジンの回転状態がアイドル状態であることを判定しているときに、前記遅角制御が行われることにある。
この場合、アイドル判定装置がエンジンの回転状態がアイドル状態であることを判定しているときに、点火時期制御装置による点火時期の遅角制御が始まる。このアイドル状態とは、操作者が意図してエンジン駆動を最も出力が低い状態になるように操作したときの状態であり、これ以外の場合は、操作者が意識的にエンジン駆動を出力が高い状態になるように操作した場合である。このため、操作者の意図に応じてこの場合は遅角制御は行わない。また、アイドル判定装置としては、エンジンが設置される乗物等が一般的に備えており操作者によって操作される操作子の操作量を検出する操作量検出センサ、アイドル判定スイッチ、スロットルバルブの回転角度を検出するスロットルポジションセンサ等を用いることができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、タイマを備えており、タイマが測定する時間が、エンジンが駆動を開始してから通常モードに変わるまでに要する所定時間を超えてから、遅角制御が行われることにある。この場合の所定時間は、クランキングしてからエンジンに初爆が生じるまでに要する時間とすることもできる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、エンジンの回転速度を検出する回転速度検出装置と、回転速度検出装置の検出値からエンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定するモード判定手段と、モード判定手段が、エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、エンジンに供給する燃料の噴射量を予め設定された燃料噴射上限値以下に制御する燃料噴射制御装置とを備えたことにある。
この場合、モード判定手段が、エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、回転速度検出装置の検出値と、予め設定されたエンジンの目標回転速度との差分を算出し、その算出値に基づいて、点火時期を制御する点火時期制御装置を備えており、点火時期制御装置が点火時期を遅角制御している間に、燃料噴射制御装置が、燃料の噴射量を予め設定された燃料噴射上限値以下に制御することが好ましい。
通常、エンジンにおいては、エンジン回転速度の変化に応じて、燃料噴射量も変化するように制御され、始動直後は、通常運転時に比べて多くの燃料が要求される。また、エンジン始動時には、燃料噴射量は変動して安定しない。このため、燃料噴射量に上限値を設けることによって、燃料噴射量が過多になることを防止でき、効果的にかつエンジン破損のおそれを少なくするようエンジン回転速度を抑制することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、水ジェット推進艇に設けられていることにある。これによると、水ジェット推進艇の始動時のエンジン回転速度が設定した目標回転速度に近い値に制御される。この結果、水ジェット推進艇は、騒音や振動を発することなく安定した始動ができるようになる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るエンジンの制御装置20を備えた水ジェット推進艇10を示している。この水ジェット推進艇10では、船体11がデッキ11aとハル11bとで構成されており、その船体11の上部における中央よりもやや前部側部分に操舵ハンドル12が設けられ、船体11の上部における中央部にシート13が設けられている。操舵ハンドル12は、図2に示したように、船体11に設けられた操舵軸12aの上端部に取り付けられており、操舵軸12aを中心として回転可能になっている。
そして、操舵ハンドル12の右側(右舷側)のグリップ12bの近傍には、スロットルレバー21が基端部側部分を中心として回転可能な状態で設けられている。スロットルレバー21は、操船者の操作により、グリップ12b側に移動可能になっており、解放時には、図2に示したように、グリップ12bから離れた状態になる。また、スロットルレバー21の基部側部分には、スロットルレバー21の操作量(回転量)を検出する操作量検出センサ21aが設けられ、操舵軸12aの近傍には、操舵軸12a(操舵ハンドル12)の回転角度を検出する操舵角センサ12cが設けられている。
また、船体11内の底部における前部側部分には燃料を収容するための燃料タンク14が設置され、船体11内の底部における中央部にエンジン22が設置されている。エンジン22には、燃料タンク14から供給される燃料と空気との混合気をエンジン22に送り込む吸気装置18と、エンジン22から排出される排気ガスを船体11の後端部から外部に放出する排気装置19とが接続されている。また、エンジン22は、4サイクル4気筒エンジンからなっており、図3に示したように、各気筒を構成する吸気弁22aと排気弁22bとの開閉駆動により、吸気弁22a側に設けられた吸気装置18から燃料と空気との混合気を取り込み、排気弁22b側に設けられた排気装置19に排気ガスを送り出す。
その際、吸気弁22a側からエンジン22内に供給される混合気はエンジン22が備える点火プラグ23a等からなる点火装置の点火によって爆発し、この爆発によって、エンジン22内に設けられたピストン22cが上下に移動する。そして、そのピストン22cの移動によってクランク軸22dが回転駆動される。このクランク軸22dはインペラ軸16に連結されており、エンジン22の回転力をインペラ軸16に伝達してインペラ軸16を回転駆動させる。
また、インペラ軸16の後端部は、船体11の後端部における幅方向の中央部に設置された推進機15のインペラ(図示せず)に連結されており、このインペラの回転によって、水ジェット推進艇10に推進力が生じる。すなわち、推進機15は、船体11の底部に開口する水導入口15aと船尾に開口する水噴射口(図示せず)とを備えており、水導入口15aから導入される海水をインペラの回転により水噴射口から噴射させることにより船体11に推進力を生じさせる。そして、推進機15の後端部には、操舵ハンドル12の操作に応じて、後部側を左右に移動させることにより、水ジェット推進艇10の進行方向を左右に変更させるステアリングノズル17が取り付けられている。
吸気装置18は、エンジン22に接続された吸気管18aや、吸気管18aの上流端に接続されたスロットルボディ18b等で構成されている。そして、船外の空気を吸気ダクト18cおよび吸気ボックス18dを介して吸引し、その空気の流量を、スロットルボディ18b内に設けられたスロットルバルブ24を開閉操作することにより調節して、エンジン22に供給する。また、その際、エンジン22に供給される空気に、燃料を混合させる。この燃料は、インジェクタ25a等からなる燃料供給装置を介して燃料タンク14から供給される。
排気装置19は、エンジン22に接続された屈曲した管からなる排気管19aと、排気管19aの後端部に接続されたタンク状のウォーターロック19bと、ウォーターロック19bの後部に接続された排気管19c等で構成されている。排気管19aは、エンジン22の各気筒における排気弁22b側から延びて船体11の右舷側で集合したのちに、前方に向かって延びている。そして、エンジン22の前部側部分を囲うようにして船体11の左舷側に向かって延びたのちにエンジン22の側部近傍を通過して後方に向って延びている。
そして、排気管19aの後端部は、ウォーターロック19bの前部に連通している。また、ウォーターロック19bの後部上面からは、排気管19cが後方に向って延びている。この排気管19cは、ウォーターロック19bの後部上面から一旦上方に延びたのちに下方後部に延びて、下流端部は船体11の後端下部に開口している。排気装置19は、外部の海水等が、エンジン22側に浸入することを防止した状態で、排気ガスを外部に排出する。
また、スロットルバルブ24は、円板状に形成されており、その中心部(直径方向)に回転軸24aが固定されている。この回転軸24aはスロットルボディ18b内で回転可能に支持されており、一方の端部にモータ24bが連結されている。このため、スロットルバルブ24はモータ24bの回転駆動にしたがって回転軸24aを中心として正逆方向に回転してスロットルボディ18b内の吸気路を開閉する。また、スロットルバルブ24には、図4に示したリンプホーム機構26が設けられている。このリンプホーム機構26は、モータ24bに断線等による通電異常が発生する等によって、モータ24bによるスロットル開度の調整が不能となったときにリンプホーム機能を発揮させるためのものである。
すなわち、このリンプホーム機構26では、回転軸24aの外周面における所定部分に係合片26aが形成されており、この係合片26aはスロットルバルブ24を開方向(図4の反時計周り方向)に付勢するばね26bに連結されている。また、係合片26aの先端側部分におけるばね26bが連結された面と反対側の面には、係合片26aに接触した状態で回転軸24aの接線方向(ばね26bの伸縮方向に平行する方向)に移動可能になったL形の摺動部27が設けられている。
この摺動部27は、水平片27aと垂直片27bとからなっており、垂直片27bが、スロットルバルブ24を閉方向(図4の時計回り方向)に付勢するばね27cに連結されている。また、ばね27aのバネ定数は、ばね26bのバネ定数より大きく設定されている。このため、ばね27cは、ばね26bの反発力に抗して、スロットルバルブ24を時計回り方向に付勢する。
また、図4におけるスロットルバルブ24の上方には、摺動部27の移動方向と平行してねじ軸28が配設され、このねじ軸28に棒状の係合片28aがナット28bを介して取り付けられている。この係合片28aは、ナット28bに連結されており、ナット28bは、ねじ軸28に螺合してねじ軸28の軸方向に移動可能になっている。このため、係合片28aの先端部を摺動部27に接触させることにより摺動部27を停止させて、スロットルバルブ24の時計方向への回転を規制することができる。
また、ねじ軸28の下方には、ねじ軸28と平行して、係合片28aの回転を規制するガイドバー29が設けられ、ねじ軸28の一端には操作ハンドル28cが設けられている。したがって、操作ハンドル28cを回転操作することにより、係合片28aをガイドバー29で回転防止した状態で、ねじ軸28の軸方向に沿って移動させることができる。このように構成されたリンプホーム機構26は、モータ24bを非通電状態としたときのスロットルバルブ24の開度がリンプホーム時に必要とする最小限の吸入空気量を確保できる角度になるように設定される。この場合のスロットル開度の調節は、操作ハンドル28cを回転操作することによって行われる。
また、本実施形態に係るエンジンの制御装置20は、前述した装置の外、電子制御装置30(以下、ECUと称す)等の各種の装置や各種のセンサを備えており、燃料タンク14内には、フィルター25b、燃料ポンプ25cおよび圧力制御バルブ25dが配設されている。圧力制御バルブ25dは、インジェクタ25aに接続されており、フィルター25bに濾過されて不純物が除去され、燃料ポンプ25cの作動によって送られてくる燃料の圧力を調節してインジェクタ25aに送る。また、点火プラグ23aには、点火コイル23bが接続されており、点火コイル23bは、点火タイミングに合わせて電流を点火プラグ23aに送る。これによって、点火プラグ23aは、放電して燃料を着火する。
また、エンジン22におけるクランク軸22dの近傍にはクランク軸22dの回転速度を検出する回転速度センサ31aが設けられ、エンジン22の本体には、エンジン本体の温度を検出する温度センサ31bが設けられている。そして、スロットルバルブ24の回転軸24aの近傍には、スロットルバルブ24の開度を検出するスロットル開度センサ32(図5参照)が設けられている。さらに、吸気管18aには、吸気管18a内の吸気圧力を検出する吸気圧力センサ33aと、吸気管18a内の吸気温度を検出する吸気温度センサ33bとが設けられ、排気管19aには、排気管19a内の空燃比を検出する排気空燃比センサ34が設けられている。
ECU30は、図5に示したように、CPU35a、RAM35b、ROM35c、タイマ35dや各種の回路装置(図示せず)を含んでおり、スロットルレバー21の操作状態を示す操作量検出センサ21aや、エンジン22の回転状態等を示す回転速度センサ31a等の各種センサからの検出信号が入力される。そして、ECU30は、これら各センサの検出信号をROM35cに記憶された制御マップに基づき演算処理し、制御信号をインジェクタ25a、点火コイル23b、モータ24b、燃料ポンプ25c、圧力制御バルブ25d等に伝送して、燃料噴射や点火時期を制御するとともに、スロットルバルブ24の開度を制御する。すなわち、ECU30は、本発明に係るモード判定手段、点火時期制御装置、燃料噴射制御装置としての機能を備えている。
また、ECU30は電源ラインLを介してバッテリ36に接続されており、この電源ラインLには、イグニッションスイッチ37が設けられている。このイグニッションスイッチ37は、操船者の操作によりオンオフに切り替えられ、オン状態になったときに、ECU30に電源が供給される。また、バッテリ36は、電源ラインL1を介してモータ24bに接続されており、この電源ラインL1には、リレー38が設けられている。このリレー38は、ECU30から送信される信号に基づいてオンオフに切り替えられ、オフ状態になったときには、モータ24bの電源供給路(電源ラインL1)が遮断され、モータ24bへの通電は停止する。
つぎに、以上のように構成された水ジェット推進艇10を始動させる場合にエンジンの制御装置20が行う制御について説明する。まず、操船者がメインスイッチ(図示せず)をオン状態にするとともに、イグニッションスイッチ37をオンに操作することによって、水ジェット推進艇10は走行可能な状態になる。この場合、リレー38はオン状態になるように設定されており、モータ24bは作動可能な状態になっている。
また、エンジン22の制御は、図6に示したフローチャートのプログラムにしたがって行われ、イグニッションスイッチ37がオン状態になったのちに所定時間ごとに繰り返し実行される。プログラムは、まずステップ100から開始される。そして、プログラムはステップ102に進み、CPU35aはリンプホームフラグLHFが“1”に設定されてないか“1”に設定されているかを判定する。このリンプホームフラグLHFは、“1”のときにスロットル開度の制御に異常が発生していることを示し、“0”のときにスロットル開度の制御が正常に行われていることを示す。また、このリンプホームフラグLHFは、プログラムの実行開始時においては、リセットされて“0”に設定されている。
したがって、ステップ102においては、「YES」と判定して、プログラムはステップ104に進む。ステップ104においては、回転速度センサ31aが検出したエンジン回転速度nを読込み、その値を一旦、RAM35bに記憶させる処理が行われる。ついで、プログラムは、ステップ106に進み、基本点火時期θの算出を行う。この基本点火時期θについては、例えば、図7に示した基本点火時期算出用マップが予め作成されてROM35cに記憶されており、この基本点火時期算出用マップにおけるエンジン回転速度n(rpm)の値に基づいて基本点火時期θが決定される。
この基本点火時期算出用マップによって、エンジン始動時におけるエンジン回転速度nを最適にできる基本点火時期θを算出することができる。ステップ106での処理において算出された基本点火時期θの値は、RAM35bに記憶される。なお、基本点火時期θは、エンジン22に供給された混合気に点火プラグ23aが点火するタイミングをいい、ピストン22cの上死点を0度として、その前側の角度で示している。
そして、プログラムは、ステップ108に進み、基本燃料噴射量Qの算出が行われる。この基本燃料噴射量Qについては、基本燃料噴射量算出用マップ(図示せず)が予め作成されてROM35cに記憶されており、この基本燃料噴射量算出用マップに基づいて基本燃料噴射量Qが決定される。この基本燃料噴射量Qは、インジェクタ25aからエンジン22に供給される燃料の噴射量であり、基本燃料噴射量算出用マップは、スロットル開度センサ32が検出するスロットル開度と回転速度センサ31aが検出するエンジン回転速度から求められる値をマップとして表したもので予め作成されている。このため、エンジン22の状態からエンジン回転速度nを最適に設定できる基本燃料噴射量Qを算出することができる。なお、基本燃料噴射量算出用マップは、吸気吸入負圧とエンジン回転速度に基づいて作成することもでき、エンジン22が吸入する空気量に応じた必要燃料量をマップとして表したものであればよい。
この基本燃料噴射量Qの算出値もRAM35bに記憶される。また、この場合、図6のフローチャートには記載していないが、基本燃料噴射量Qの算出とともに燃料の噴射時期の算出も行われる。ついで、プログラムは、ステップ110に進み、CPU35aは、スロットル開度の制御に異常が発生しているか否かの判定を行う。ここでは、スロットルバルブ24の正規のスロットル開度制御が行われているか否かの判定が行われる。この異常の判定は、図5において実線でECU30に接続された操作量検出センサ21a等の各装置に断線や故障等が生じてスロットル開度の制御が適正に行われなくなっているか、適正に行われているかを判定することにより行われる。
図6のフローチャートでは省略しているが、例えば、スロットル開度センサ32が検出したスロットル開度の値から操作量検出センサ21aが検出したスロットルレバー21の操作量の値を減算した値の絶対値を変化量として算出し、この変化量が予め設定された所定の異常判断閾値以上であるか否かによって判定する。そして、変化量が異常判断閾値以下であるときには、異常は発生していないと判定する。ここでは、異常は発生していないとして、「YES」と判定し、プログラムはステップ112に進む。
ステップ112では、所定時間Tが経過しているか否かの判定が行われる。ここでは、イグニッションスイッチ37がオン状態になってプログラムが開始してからの時間の判定が行われ、所定時間Tは、エンジン22が始動し、その回転速度が始動モードからから通常モードに変わるまでに要する時間として設定されたものである。ここで、所定時間Tが経過していなければ、「NO」と判定して、プログラムは、ステップ114に進む。
ステップ114では、ステップ108の処理において算出された基本燃料噴射量Qおよび基本燃料噴射時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、ステップ106の処理において算出された基本点火時期θの値に基づいて、点火プラグ23aの点火時期を制御して点火する処理が行われる。これによって、エンジン22は、始動モードによる回転駆動を開始する。そして、プログラムはステップ116に進み一旦終了する。
また、プログラムは、再度ステップ100から開始されて、ステップ102に進み、ステップ102において、リンプホームフラグLHFが“1”でないか“1”であるかを判定する。リンプホームフラグLHFは、“0”に設定されたままであるため、ステップ102においては、「YES」と判定して、プログラムはステップ104に進む。そして、前述したステップ104〜112の処理と同様の処理を実行して、求めたエンジン回転速度nの値を更新するとともに、その値に応じた基本点火時期θ、基本燃料噴射量Qおよび基本燃料噴射時期の算出を行う。これらの更新された値は、RAM35bに記憶される。
つぎに、プログラムはステップ110に進み、スロットル開度の制御に異常が発生しているか否かの判定を行う。ここで、異常が発生してなく「YES」と判定すると、プログラムはステップ112に進み、所定時間Tが経過しているか否かの判定が行われる。所定時間Tが経過していなければ、「NO」と判定して、プログラムは、ステップ114に進み、以下、前述したステップ114,116の処理を実施して、再度ステップ100から開始される。
この場合、ステップ114において実施される処理は、直前のプログラム実施におけるステップ108の処理において算出された基本燃料噴射量Qおよび基本燃料噴射時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、ステップ106の処理において算出された基本点火時期θの値に基づいて、点火プラグ23aの点火時期を制御して点火する処理が行われる。そして、所定時間Tが経過して、ステップ112において「YES」と判定するまで前述した各処理が繰り返される。
所定時間Tが経過して、エンジン22の回転速度が始動モードから通常モードに変わって、ステップ112において、「YES」と判定するとプログラムは、ステップ118に進み、エンジン22の回転状態がアイドル状態であるか否かの判定が行われる。このアイドル状態は、操船者が操作するスロットルレバー21の位置が最も出力を低くする位置になっているときの状態であり、この判定は、操作量検出センサ21aの出力値によって判定される。アイドル状態でなければ、操船者が意識的にスロットルレバー21を操作しているときであるため、「NO」と判定して、プログラムは、ステップ114に進み、以下、前述したステップ114,116の処理を実施して、再度ステップ100から開始される。そして、ステップ118において「YES」と判定するまで前述した各処理が繰り返される。
ステップ118において、「YES」と判定するとプログラムは、ステップ120に進み、RAM35bに記憶されている直前のエンジン回転速度nが、目標回転速度n0よりも小さいか否かの判定が行われる。目標回転速度n0は、エンジン22の理想的な回転速度として予め設定されROM35cに記憶されているもので、CPU35aは、エンジン回転速度nが、目標回転速度n0を超えた場合には、目標回転速度n0に近づくように制御する。ここで、エンジン回転速度nが、目標回転速度n0よりも小さく、「YES」と判定するとプログラムは、ステップ114に進む。
そして、CPU35aは、再度ステップ114での燃料噴射および点火の処理を行ったのちに、ステップ116に進んでプログラムを終了させる。以下、前述した各ステップにおける処理が繰り返され、エンジン回転速度nが、目標回転速度n0よりも大きくなって、ステップ120において、「NO」と判定すると、プログラムはステップ122に進む。ステップ122においては、エンジン回転速度nの値と目標回転速度n0の値の差分Δneを求める。そして、ステップ124において、差分Δneに応じた基本点火時期θの補正値θnを算出する。この場合の補正値θnの算出も予め作成されたマップ(図示せず)に基づいて行われる。
ついで、プログラムは、ステップ126に進み、直前の基本点火時期θ1から補正値θnを減算した値をリタードされた点火時期θ1として更新したのちに、ステップ128に進む。ステップ128においては、更新された点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。この場合、燃料噴射については、直前のステップ108の処理で求めた基本燃料噴射量Qおよび基本燃料噴射時期の値に基づいて行われる。
そして、燃料噴射と点火が終了すると、プログラムはステップ116に進み終了する。また、プログラムは、再度ステップ100から開始され、ステップ120において、更新されたエンジン回転速度nが目標回転速度n0よりも小さくなって、「NO」と判定するまで、ステップ122〜128の処理を繰り返して、点火時期θ1を補正値θnづつ遅角して更新する処理が行われる。そして、その都度、直前のステップ108の処理で求めた基本燃料噴射量Qおよび基本燃料噴射時期の値に基づいて燃料噴射が行われるとともに、ステップ126の処理で更新された点火時期θ1に基づいて点火が行われる。
また、スロットル開度の制御に異常が発生して、ステップ110の処理の際に、「NO」と判定するとプログラムは、ステップ130に進む。ステップ130においては、リンプホームフラグLHFを“1”に設定する処理が行われる。これによって、故障が確定する。また、この際、ECU30は、リレー38がオフ状態になるように制御して、モータ24bを作動不可の状態にする。これによって、スロットルバルブ24の開度は、リンプホーム機構26に設定された開度になる。
ついで、プログラムはステップ132に進み、リンプホーム時の処理として予め設定された燃料噴射量、燃料噴射時期および点火時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、点火プラグ23aの点火時期を制御する処理が行われる。そして、燃料噴射と点火が終了したのち、プログラムはステップ116に進んで終了する。また、プログラムはステップ100から開始され、ステップ102において、リンプホームフラグLHFが“1”でないか“1”であるかの判定が行われるが、前回のプログラム実行の際に、ステップ130において、リンプホームフラグLHFは“1”に設定されているため、ここでは、「NO」と判定してプログラムはステップ132に進む。
そして、リンプホーム時における燃料噴射量、燃料噴射時期および点火時期に基づいて、燃料噴射および点火が行われる。これによって、水ジェット推進艇10は、スロットル開度の制御に異常が生じても、リンプホーム時に応じたエンジン制御により走行が可能になる。また、その後、イグニッションスイッチ37がオフ状態にされエンジン22が停止するまで、ステップ132の処理が繰り返される。
このように、本実施形態に係るエンジンの制御装置20によれば、エンジン22の回転速度が始動モードから通常モードになったときに、基本点火時期θを、遅角制御することによりエンジン回転速度nが急激に上昇することを防止している。その際、回転速度センサ31aが検出したエンジン回転速度nと設定された目標回転速度n0との差分Δneに応じて点火時期θ1の制御が行われるため、エンジン回転速度nを予め設定した適正状態に近い状態にすることができ、エンジン回転速度nが急激に変化して騒音を発する等を防止することができる。また、気筒休止等を行わないため、エンジン22の破損のおそれもなくなる。
また、図8のフローチャートには、点火時期の制御に代えて燃料噴射を制御することによりエンジン22の回転速度を抑制する実施形態を示している。このプログラムは、まずステップ200から開始される。そして、プログラムはステップ202に進み、CPU35aはリンプホームフラグLHFが“1”に設定されてないか“1”に設定されているかを判定する。ここでは、リンプホームフラグLHFは“1”に設定されているため、「YES」と判定して、プログラムはステップ204に進み、回転速度センサ31aが検出したエンジン回転速度nを読込み、その値をRAM35bに記憶させる。
ついで、プログラムは、ステップ206に進み、エンジン22の回転速度が、通常モードであるか否かを判定する。この判定は、回転速度センサ31aが検出するエンジン回転速度nの値に基づいて行われ、エンジン回転速度nが所定値を超えたときに、始動モードから通常モードに変わったと判定する。ここで、エンジン回転速度nが所定値以下で、始動モードであれば、「NO」と判定してプログラムはステップ208に進み一旦終了する。そして、プログラムは、再度ステップ200から開始され、エンジン回転速度nが所定値を超えて、始動モードから通常モードに変わるまで、ステップ202,204の処理を繰り返す。
エンジン回転速度nが通常モードになると、ステップ206において、「YES」と判定して、プログラムはステップ210に進み、基本燃料噴射量Qの算出を行う。このステップ210および次のステップ212における処理は、前述した図6のフローチャートにおけるステップ108,110での処理と同一であるため説明は省略する。そして、スロットル開度の制御に異常はなくステップ212において「YES」と判定して、プログラムがステップ214に進むと、CPU35aは、ステップ210の処理で求めた基本燃料噴射量Qが、始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpよりも大きいか否かを判定する。
この始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpは、予め設定された上限値であり、始動時における基本燃料噴射量Qが始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpを超えた場合には、過多の燃料噴射量が要求されていると判定する。基本燃料噴射量Qが始動直後燃料噴射量上限閾値Qclp以下であれば、ステップ214では、「NO」と判定してプログラムはステップ216に進む。ステップ216では、ステップ210の処理において算出された基本燃料噴射量Qの値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させる処理が行われる。この場合、説明を省略したが、点火時期については、前述したステップ106と同様の処理によって基本点火時期θが求められ、基本点火時期θに基づいた点火が行われる。そして、プログラムはステップ208に進み一旦終了する。
また、プログラムは、再度ステップ200から開始されて、ステップ202に進み、以下、ステップ202〜206,210〜214の処理を繰り返す。そして、求めたエンジン回転速度nおよび基本燃料噴射量Qの値を更新するとともに、これらの更新された値を、RAM35bに記憶させる。基本燃料噴射量Qが始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpよりも大きくなって、ステップ214において、「YES」と判定すると、プログラムはステップ218に進む。以下、ステップ218〜222の処理は、図6のフローチャートにおけるステップ112,118,120での処理と同一であるため説明は省略する。
ステップ218,220で「NO」と判定するか、ステップ222で「YES」と判定した場合には、ステップ216において、直前のプログラム実行の際にステップ210で算出された基本燃料噴射量Qの値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させる処理および点火が行われる。そして、プログラムはステップ208に進み一旦終了する。また、エンジン回転速度nが、目標回転速度n0よりも大きくなって、ステップ222において、「NO」と判定すると、プログラムはステップ224に進む。
ステップ224においては、始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpに基づいた燃料噴射が行われる。この場合も、点火時期については、基本点火時期θに基づいて行われる。そして、燃料噴射および点火が終了すると、プログラムはステップ208に進み終了する。また、プログラムは、再度ステップ200から開始され、ステップ222において、更新されたエンジン回転速度nが目標回転速度n0よりも小さくなって、「NO」と判定するまで、ステップ224の処理が繰り返される。
また、スロットル開度の制御に異常が発生して、ステップ212の処理の際に、「NO」と判定するとプログラムは、ステップ226に進む。ステップ226においては、リンプホームフラグLHFを“1”に設定する処理が行われる。これによって、故障が確定する。ついで、プログラムはステップ228に進み、リンプホーム時の処理として予め設定された燃料噴射量および点火時期に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させる処理および点火が行われる。そして、燃料噴射と点火が終了したのち、プログラムはステップ208に進んで終了する。このステップ228の処理は、イグニッションスイッチ37がオフ状態にされエンジン22が停止するまで繰り返される。
このように、本実施形態によると、燃料噴射量に上限値を設けたため、燃料噴射量が過多になることを防止でき、効果的にかつエンジン破損のおそれを少なくするようエンジン回転速度を抑制することができる。また、このエンジンの制御装置20を備えた水ジェット推進艇10は、始動時のエンジン回転速度を設定した目標回転速度に制御できるため、騒音や振動を発することなく安定した始動ができるようになる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置20は、前述した実施形態に限らず適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、スロットルバルブを電子制御を用いた電子式スロットルバルブとして説明しているが、このスロットルバルブとしては、ケーブル等を用いてスロットルレバーに接続された機械式のスロットルバルブを用いることもできる。また、図6に示したプログラムの中に、図8のプログラムに示した基本燃料噴射量Qが始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpよりも大きくなったときに、燃料噴射量を始動直後燃料噴射量上限閾値Qclpにする処理を含ませることもできる。これによると、点火時期の制御と燃料噴射量の制御との双方の制御によってエンジン回転速度を抑制できるためより効果的な制御が行える。
また、前述した実施形態では、エンジンの制御装置20を水ジェット推進艇10に設けているが、水ジェット推進艇10に代えて、自動車や、自動二輪車等、エンジンを備えた他の乗物に用いることができる。さらに、本発明に係るエンジンの制御装置を構成する各部分の配置や構造、材質等も本発明の技術的範囲内で適宜変更することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置を備えた水ジェット推進艇を示した側面図である。 操舵ハンドルを示した平面図である。 エンジンの制御装置を示した概略構成図である。 リンプホーム機構を示した概略構成図である。 エンジンの制御装置を示した構成ブロック図である。 CPUが実行する点火時期制御プログラムを示したフローチャートである。 エンジン回転速度と基本点火時期との関係を示したグラフである。 CPUが実行する燃料噴射量制御プログラムを示したフローチャートである。
符号の説明
10…水ジェット推進艇、20…エンジンの制御装置、21…スロットルレバー、21a…操作量検出センサ、22…エンジン、23a…点火プラグ、23b…点火コイル、24…スロットルバルブ、25a…インジェクタ、25d…圧力制御バルブ、25c…燃料ポンプ、30…電子制御装置(ECU)、31a…回転速度センサ、35d…タイマ、n…エンジン回転速度、n0…目標回転速度、Q…基本燃料噴射量、Qclp…始動直後燃料噴射量上限閾値、T…所定時間、Δne…差分、θ…基本点火時期、θ1…点火時期、θn…補正値。

Claims (7)

  1. エンジンの回転速度を検出する回転速度検出装置と、
    前記回転速度検出装置の検出値から前記エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定するモード判定手段と、
    前記モード判定手段が、前記エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、前記回転速度検出装置の検出値と、予め設定されたエンジンの目標回転速度との差分を算出し、その算出値に基づいて、前記点火時期を制御する点火時期制御装置と
    を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記回転速度検出装置の検出値が、前記エンジンの目標回転速度よりも大きいときに、前記点火時期制御装置が行う制御が遅角制御である請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. アイドル判定装置を備えており、前記アイドル判定装置が前記エンジンの回転状態がアイドル状態であることを判定しているときに、前記遅角制御が行われる請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. タイマを備えており、前記タイマが測定する時間が前記エンジンが駆動を開始してから通常モードに変わるまでに要する所定時間を超えてから、前記遅角制御が行われる請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  5. エンジンの回転速度を検出する回転速度検出装置と、
    前記回転速度検出装置の検出値から前記エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定するモード判定手段と、
    前記モード判定手段が、前記エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、前記エンジンに供給する燃料の噴射量を予め設定された燃料噴射上限値以下に制御する燃料噴射制御装置と
    を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  6. 前記モード判定手段が、前記エンジンの回転速度が始動モードから通常モードに変わったことを判定すると、前記回転速度検出装置の検出値と、予め設定されたエンジンの目標回転速度との差分を算出し、その算出値に基づいて、前記点火時期を制御する点火時期制御装置を備えており、前記点火時期制御装置が点火時期を遅角制御している間に、前記燃料噴射制御装置が、燃料の噴射量を予め設定された燃料噴射上限値以下に制御する請求項5に記載のエンジンの制御装置。
  7. 水ジェット推進艇に設けられている請求項1ないし6のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
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