JP2006109547A - 電動車及び電動車駆動用制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡略的な制御により駆動可能な電動車及び電動車駆動用制御プログラムを提供する。
【解決手段】 並進運動を示す正規化値Y'と、旋回運動を示す正規化値X'とが指示値入力部110から速度指示値計算部120に供給される。速度指示値計算部120は、正規化値Y'に基づいて、並進速度指示値Vg_trgを決定する。速度指示値計算部120は、旋回運動を示す正規化値X'と車椅子の並進方向速度Vgとから、車椅子の転倒を回避する(2−4)式を常に満足するような旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。速度指示値計算部120において決定された並進速度指示値Vg_trg及び旋回角速度指示値ωφ_trgは、
制御指令値計算部130に供給され、制御指令値計算部130において左右の駆動輪の制御指示値に配分計算されて、これがモータ制御部140を介してモータMR,MLが制御されて、駆動輪が制御される。
【選択図】 図1
【解決手段】 並進運動を示す正規化値Y'と、旋回運動を示す正規化値X'とが指示値入力部110から速度指示値計算部120に供給される。速度指示値計算部120は、正規化値Y'に基づいて、並進速度指示値Vg_trgを決定する。速度指示値計算部120は、旋回運動を示す正規化値X'と車椅子の並進方向速度Vgとから、車椅子の転倒を回避する(2−4)式を常に満足するような旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。速度指示値計算部120において決定された並進速度指示値Vg_trg及び旋回角速度指示値ωφ_trgは、
制御指令値計算部130に供給され、制御指令値計算部130において左右の駆動輪の制御指示値に配分計算されて、これがモータ制御部140を介してモータMR,MLが制御されて、駆動輪が制御される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、方向指示手段を用いて搭乗者の操作等によって車両運動を制御する電動車及び電動車駆動用制御プログラムに関する。
例えば車椅子などの電動車では、操縦性が大切である。このため、利用者の旋回イメージに近い操縦性を実現する電動車に関する技術が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電動車では、右車輪を駆動する第1の電動機と左車輪を駆動する第2の電動機を、ジョイスティック操作部の操作に基づいて制御部が運転制御して走行する。具体的には、走行操作者によるジョイスティックレバーの旋回方向への倒し状態の入力情報としてレバー倒し角とレバー倒し方向を用いる。この入力情報に基づいて制御部は現在位置から前方の旋回通過目標ポイントの遠近を算出する。この旋回通過目標ポイントが遠い場合には、近い場合に比べて大きな半径で旋回するように電動機を制御する。近い場合には、現在位置とその旋回通過目標ポイントの付近を通過するように電動機を制御する。
特開2001−104396号公報(第1頁)
特許文献1にもあるように、旋回を行うためには、左右の車輪を個別に駆動制御することが一般的に行われている。また、特許文献1の電動車では、左右の車輪を駆動するための目標値を、左右の車輪の目標到達地点までの走行距離を用いて規定している。この場合、電動車が旋回を行うにあたって並進運動が必要となる。従って、特許文献1の制御では、並進運動を伴わないその場での旋回を行うことができない。
また、特許文献1においては、車両の水平方向の重力に基づく制限などを考慮して最終的に駆動輪へ車両の水平方向の重力に基づく力(いわゆる横G)、スピン速度および車輪回転速度の制限などを考慮して最終的に駆動輪への目標値を生成している。この場合、横G、スピン速度及び車輪回転速度の制限を越えないように、これらの条件から算出される値と、入力指示値から算出した値とを比較判断した上で制御値を決定する。このため、この制御プログラムにおいては、条件判断を行う処理が増えたり、指示入力部の値においては特異処理が必要になったりするため、プログラムの構造が複雑になる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、簡略的な制御により駆動可能な電動車及び電動車駆動用制御プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の左右車輪を独立に駆動する車輪駆動手段と、前記車両の並進運動及び旋回運動を実行するための指示値を取得するため指示値入力部と、この指示値入力部を介して取得された指示値に基づいて、前記車両の重心における並進速度指示値及び旋回角速度指示値を算出する速度指示値計算部と、前記速度指示値計算部で算出された並進速度指示値及び旋回角速度指示値に対応して前記左右車輪の車輪駆動手段の制御を行う制御値を算出する制御指令値計算部とを有する電動車であって、前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定し、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動車において、前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値から、並進運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と前記並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電動車において、前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、旋回運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の電動車において、切換指示部を設け、この切換指示部による信号に基づいて、前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値から並進運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と前記並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定する第1の制御、又は前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、その旋回運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定する第2の制御のいずれかを実行することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動車において、前記指示値入力部から出力された指示値を入力とし、前記速度指示値計算部に対して指示値を出力する遅れ要素を有することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動車において、前記車輪駆動手段は、極性の異なる指示値を用いて前記左右車輪を可逆方向に回転制御することを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、指示値入力部を介して取得された車両の並進運動及び旋回運動に対応する2次元の指示に基づいて、前記車両の重心における並進速度指示値及び旋回角速度指示値を算出する速度指示値計算部と、前記速度指示値計算部で算出された並進速度指示値及び旋回角速度指示値に対応するように、車両の左右車輪を独立に駆動する車輪駆動手段の制御を行う制御値を算出するための制御指令値計算部とを用いて、前記車輪駆動手段を駆動するための電動車駆動用制御プログラムであって、前記速度指示値計算部を、前記指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定し、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定するように機能させることを要旨とする。
(作用)
請求項1又は7に記載の発明によれば、速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定する。すなわち、一方の運動速度を決定してから、安定条件を満たすように他方の運動の速度指示値を決定する。このため、例えば遠心力による転倒防止などの安定条件を満足するような並進運動の速度指示値及び旋回運動の速度指示値を効率的に決定することができる。従って、両者の運動速度を決定してから安定条件を満たすかどうかという判断を行う場合と異なり、簡略的なプログラムで制御を実現することができる。
請求項1又は7に記載の発明によれば、速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定する。すなわち、一方の運動速度を決定してから、安定条件を満たすように他方の運動の速度指示値を決定する。このため、例えば遠心力による転倒防止などの安定条件を満足するような並進運動の速度指示値及び旋回運動の速度指示値を効率的に決定することができる。従って、両者の運動速度を決定してから安定条件を満たすかどうかという判断を行う場合と異なり、簡略的なプログラムで制御を実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した並進運
動に関する指示値から、並進運動の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、旋回運動の速度指示値を、旋回運動の速度指示値と並進運動の検出速度とに基づいて決定する。このため、安定条件を満足するように旋回運動の速度指示値を、並進運動の検出速度に応じて決定する。一方、並進運動の速度指示値は、指示値に対応して決定されるので、電動車の直進性を優先的に確保することができる。従って、屋外走行時など、主として並進運動を行うときの電動車の機動性を高めることができる。
動に関する指示値から、並進運動の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、旋回運動の速度指示値を、旋回運動の速度指示値と並進運動の検出速度とに基づいて決定する。このため、安定条件を満足するように旋回運動の速度指示値を、並進運動の検出速度に応じて決定する。一方、並進運動の速度指示値は、指示値に対応して決定されるので、電動車の直進性を優先的に確保することができる。従って、屋外走行時など、主として並進運動を行うときの電動車の機動性を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、旋回運動の速度指示値を決定する。速度指示値計算部は、指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定する。このため、安定条件を満足するように並進運動の速度指示値を、旋回運動の検出速度に応じて決定する。一方、旋回運動の速度指示値は、指示値に対応して決定されるので、電動車の旋回性を優先的に確保することができる。従って、屋内走行時など、敏速な旋回が求められるときの電動車の機動性を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、速度指示値計算部は、切換指示部による信号に基づいて、前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値から並進運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と前記並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定する第1の制御と、前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、その旋回運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定する第2の制御とを切り換えて行う。このため、車両の直進性を優先的に確保したい場合や車両の敏速な旋回性を優先的に確保したい場合など、状況に応じて切り替えて用いることができるので、電動車の機動性を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、指示値入力部から出力された指示値を入力とし、前記速度指示値計算部に対して指示値を出力する遅れ要素を有する。すなわち、指示入力部から出力された指示値の変化に対して、速度指示値計算部に入力される指示値が遅れるような遅れ要素を、指示入力部と速度指示値計算部との間に設ける。このため、指示入力部から出力された指示値が急激に変化しても、速度指示値計算部に入力される指示値は緩やかになる。従って、速度指示値計算部は、緩やかな変化の指示値に基づいて並進運動の速度指示値及び旋回運動の速度指示値を算出し、これに応じて車輪駆動手段が制御される。よって、指示入力部の指示に擾乱があっても、電動車のスムーズな動作を実現することができ、走行安定性を高くすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、車輪駆動手段は、極性の異なる指示値を用いて左右車輪を可逆方向に回転制御する。このため、電動車は後退することができるとともに、左右車輪の回転方向を相反する方向に回転させることにより、並進運動を伴わずに旋回することができる。
本発明によれば、簡略的な制御により、より安定かつ機動的に電動車を駆動することができる。
以下、本発明に係わる電動車を車椅子に適用した実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。図1は、本発明の電動車を制御するためのブロック図、図2は車椅子20を上から見た平面図であり、図3は図2のP方向から車椅子20を見た図である。
まず、図2及び図3を用いて車椅子20を説明する。図2及び図3に示すように、車椅子20は、車椅子20を構成するフレームと、左右一対の自由輪(図示せず)と、左右一対の駆動輪WR,WLとを有する。自由輪はフレームの前部を支持し、駆動輪WR,WLはフレームの後部を支持して車椅子20を移動させる。ここで、駆動輪WRは車椅子20の搭乗者にとって右側の車輪であり、駆動輪WLは左側の車輪であることを示す。
各駆動輪WR,WLは、それぞれ独立した軸により支持され、上述したフレームに取り付けられている。これら各軸は、ケーシング22R,22Lにより覆われており、ケーシング22R,22Lにそれぞれ収容されているモータMR,ML(図1参照)の回転により駆動可能になっている。これらモータMR,MLは、可逆モータであり、車輪駆動手段として機能する。これらモータMR,MLの回転方向によって、各駆動輪WR,WLを同方向又は反転方向に回転させることができ、車椅子20を前後に並進運動させたり、右回り又は左回りに旋回運動させたりすることができる。また、駆動輪WR,WLの近傍には、各駆動輪WR,WLの回転角速度ωR、ωLを測定するための速度センサSR,SLがそれぞれ設けられている。
一方、フレームには、搭乗者の人体を支持するための背もたれ、アームレスト及びフットレストなどを構成するシートユニットが設けられている。また、このフレームには、車椅子20の搭乗者が自力で車椅子20を駆動するための1対のリムと、介助者の人力により車椅子20を駆動させるための1対のハンドルとが設けられている。更に、このフレームには、モータMR,MLにより駆動輪WR,WLを駆動させるための操作ユニット25が設けられている。
操作ユニット25は、電源スイッチ(図示せず)と、ジョイスティック25aとを備える。スイッチは、モータMR,MLや後述する駆動制御部に通電させて電動で駆動輪WR,WLを駆動させるためのスイッチである。ジョイスティック25aは、搭乗者が車椅子20の進行方向について指示を操作するための操作部である。ジョイスティック25aは、図4に示すように、x方向及びy方向の2次元方向により進行方向が指示される。ジョイスティック25aには、y方向のポテンショメータ26及びx方向のポテンショメータ27が取り付けられている。このため、ポテンショメータ26は、ジョイスティック25aのy方向の操作量(y方向指示入力値Y)を指示値として検出する。また、ポテンショメータ27は、ジョイスティック25aのx方向の操作量(x方向指示入力値X)を指示値として検出する。なお、本実施形態では、車椅子20の前進方向をy方向、右90度の方向をx方向とする。
次に、車椅子20の駆動輪WR,WLの電動制御を行う車椅子20の駆動制御部の構成について、図1を参照して説明する。駆動制御部は、図1に示すように、指示値入力部110、速度指示値計算部120、制御指令値計算部130、モータ制御部140及び速度計算部150を内蔵している。
指示値入力部110には、例えば搭乗者により車椅子20の移動方向を2次元(x方向及びy方向)によって指示された指示値が入力される。本実施形態では、指示値入力部110は、上述したポテンショメータ26,27におけるx方向指示入力値の最大値Xmax と、y方向指示入力値の最大値Ymax とを記憶している。この指示値入力部110は、ポテンショメータ26,27によって検出されたx方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yに基づいて、x方向指示入力正規化値X'と、y方向指示入力正規化値Y'とを算出する。ここで、x方向指示入力正規化値X'は、X'=X/Xmax によって算出される。これにより、x方向指示入力正規化値X'は、−1≦X'≦1となる。また、y方向指示入力正規化値Y'は、Y'=Y/Ymax によって算出される。これにより、y方向指示入力正規化値
Y'は、−1≦Y'≦1となる。
Y'は、−1≦Y'≦1となる。
速度指示値計算部120は、指示値入力部110から供給される入力指示値(ここではx方向指示入力正規化値X'とy方向指示入力正規化値Y')に基づいて、速度指示値(並進速度指示値Vg_trg及び重心G回りの旋回角速度指示値ωφ_trg)を算出する。この速
度指示値計算部120は、図2及び図3に示す車椅子20の幾何学的な拘束条件を考慮して、次のようにして速度指示値を算出する。
度指示値計算部120は、図2及び図3に示す車椅子20の幾何学的な拘束条件を考慮して、次のようにして速度指示値を算出する。
この速度指示値を算出するにあたっては、次のことを前提条件として仮定する。図2及び図3に示すように、車椅子20及び搭乗者を含めた重心をG、駆動輪WR,WLの車輪半径をD[m]、右側の回転角速度をωR[rad/sec]、左側の回転角速度をωL[rad/sec]とする。また、駆動輪WR,WLの中点に重心Gがあると仮定し、重心Gと各駆動輪WR,WLの接地点間の水平距離をL[m]とする。更に、重心Gと車輪接地点間の鉛直距離をH[
m]とする。これらの仮定から、右側の駆動輪WRの並進方向速度VRはVR=D・ωR[m/sec]で表され、左側の駆動輪WLの並進方向速度VLはVL=D・ωR[m/sec]で表される
。また、重心Gの並進方向速度をVg、重心G回りの旋回角速度をωΦ[rad/sec]、車椅子20の回転半径をRc[m]とする。
m]とする。これらの仮定から、右側の駆動輪WRの並進方向速度VRはVR=D・ωR[m/sec]で表され、左側の駆動輪WLの並進方向速度VLはVL=D・ωR[m/sec]で表される
。また、重心Gの並進方向速度をVg、重心G回りの旋回角速度をωΦ[rad/sec]、車椅子20の回転半径をRc[m]とする。
以上の条件から、車椅子20が単位時間当たりに進む距離は、次のように表される。ここで、Aは駆動輪WRの接地点、Bは駆動輪WLの接地点であり、単位時間経過した後の駆動輪WRの接地点をA'、駆動輪WLの接地点をB'、重心をG'とする。
(1−5)〜(1−8)式より、左右車輪に対する速度制御指示値VR_trg,VL_trg及び回転角速度制御指令値ωR_trg,ωL_trgが、それぞれ以下のように決定される。
。
代入して整理した式である。また、(2−4)式は、(2−3)式に(1−3)式を代入して、(2−3)式から回転半径Rcを消去した式である。
以上のようにして算出した(2−4)式から、旋回時に車椅子20が転倒しないためには、車椅子20の重心Gの並進方向速度Vgと重心Gの旋回角速度ωΦとは、独立に決定
できないことが分かる。
できないことが分かる。
そこで、本実施形態の速度指示値計算部120は、指示値入力部110からの一方の入力値(x方向指示入力正規化値X'又はy方向指示入力正規化値Y')を用いて、一方の指示値を決定する。また、速度指示値計算部120は、一方の入力値に対する出力(検出速度)と、その他方の入力値(y方向指示入力正規化値Y'又はx方向指示入力正規化値X')とが上記(2−4)式の条件を満たすように、他方の指示値を決定する。このようにして、速度指示値計算部120は、車椅子20の重心Gにおける並進速度指示値Vg_trg及
び重心G回りの旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する。
び重心G回りの旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する。
一方、制御指令値計算部130は、左右の各駆動輪WR,WLに対する速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する。具体的には、制御指令値計算部130には、水平距離Lの値が記憶されている。また、制御指令値計算部130には、速度指示値計算部120において算出された重心Gにおける並進速度指示値Vg_trg及び重心G回りの旋回角速度指示
値ωφ_trgが供給される。従って、制御指令値計算部130は、水平距離Lの値と、並進速度指示値Vg_trg及び旋回角速度指示値ωφ_trgとを、上述した(1−9)式と(1−
10)式に代入して、左右の駆動輪WR,WLに対する速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する。
値ωφ_trgが供給される。従って、制御指令値計算部130は、水平距離Lの値と、並進速度指示値Vg_trg及び旋回角速度指示値ωφ_trgとを、上述した(1−9)式と(1−
10)式に代入して、左右の駆動輪WR,WLに対する速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する。
更に、モータ制御部140は、制御指令値計算部130から出力された各左右の駆動輪WR,WLの速度制御指示値VR_trg,VL_trgに基づいて、各駆動輪WR,WLを制御する。具体的には、モータ制御部140は、右側モータ制御部140Rと左側モータ制御部140Lとから構成されている。ここで、右側モータ制御部140Rには、制御指令値計算部130から出力された速度制御指示値VR_trgが入力される。また、左側モータ制御
部140Lには、制御指令値計算部130から出力された速度制御指示値VL_trgが入力
される。
部140Lには、制御指令値計算部130から出力された速度制御指示値VL_trgが入力
される。
右側モータ制御部140Rは、回転角速度変換要素141Rと右車輪速度制御器142Rとを備える。また、左側モータ制御部140Lは、回転角速度変換要素141Lと左車輪速度制御器142Lとを備える。
回転角速度変換要素141R,141Lは、制御指令値計算部130から出力された速
度制御指示値VR_trg,VL_trgを、車輪半径Dで除算することにより、各車輪の回転角速度制御指令値ωR_trg,ωL_trgに変換する。
度制御指示値VR_trg,VL_trgを、車輪半径Dで除算することにより、各車輪の回転角速度制御指令値ωR_trg,ωL_trgに変換する。
また、モータ制御部140は、回転角速度変換要素141Rにおいて変換した各車輪の回転角速度制御指令値ωR_trgと、速度センサSRにより測定された右側の駆動輪WRの
回転角速度ωRとの偏差εRを算出する。また、モータ制御部140は、算出した偏差εR
を右車輪速度制御器142Rに供給する。右車輪速度制御器142Rは、供給された偏差εRに基づいて右車輪トルク指示値TRを出力する。この右車輪トルク指示値TRによって
右車輪のモータMRが駆動される。同様に、モータ制御部140は、回転角速度変換要素141Lからの出力である回転角速度制御指令値ωL_trgと、速度センサSLにより測定
された左側の駆動輪WLの回転角速度ωLとの偏差εLを算出し、これを右車輪速度制御器142Rに供給する。右車輪速度制御器142Rは、偏差εLに基づいて左車輪トルク指
示値TLを左車輪のモータMLに出力し、モータMLを駆動する。
回転角速度ωRとの偏差εRを算出する。また、モータ制御部140は、算出した偏差εR
を右車輪速度制御器142Rに供給する。右車輪速度制御器142Rは、供給された偏差εRに基づいて右車輪トルク指示値TRを出力する。この右車輪トルク指示値TRによって
右車輪のモータMRが駆動される。同様に、モータ制御部140は、回転角速度変換要素141Lからの出力である回転角速度制御指令値ωL_trgと、速度センサSLにより測定
された左側の駆動輪WLの回転角速度ωLとの偏差εLを算出し、これを右車輪速度制御器142Rに供給する。右車輪速度制御器142Rは、偏差εLに基づいて左車輪トルク指
示値TLを左車輪のモータMLに出力し、モータMLを駆動する。
一方、速度計算部150は、速度変換要素151R,151Lと速度計算部155を備える。各速度変換要素151R,151Lは、各速度センサSR,SLにより検出された回転角速度ωR,ωLを並進方向速度VR,VLに変換する。
速度計算部155は、速度変換要素151R,151Lから算出された並進方向速度VR,VLに基づいて、重心Gにおける並進方向速度Vg又は重心G回りの旋回角速度ωΦを
算出する。そして、速度計算部155は、算出した並進方向速度Vg又は重心G回りの旋
回角速度ωΦを速度指示値計算部120に供給する。
算出する。そして、速度計算部155は、算出した並進方向速度Vg又は重心G回りの旋
回角速度ωΦを速度指示値計算部120に供給する。
次に、上述した構成を用いた実施例1について、図5〜図7を用いて説明する。
この実施例1においては、直進方向を示すy方向の指示入力値を用いて並進運動に対する並進速度指示値Vg_trgを決定する。また、この実施例1においては、旋回方向を示す
x方向の指示入力値と、車椅子20の重心Gの並進方向速度Vgとから重心G回りの旋回
角速度指示値ωφ_trgを決定する。
この実施例1においては、直進方向を示すy方向の指示入力値を用いて並進運動に対する並進速度指示値Vg_trgを決定する。また、この実施例1においては、旋回方向を示す
x方向の指示入力値と、車椅子20の重心Gの並進方向速度Vgとから重心G回りの旋回
角速度指示値ωφ_trgを決定する。
本実施例において、図6に示すように、速度指示値計算部120は、並進速度指示値計算部121と、旋回角速度指示値計算部122とを含んで構成されている。
並進速度指示値計算部121は、重心Gにおける並進速度指示値Vg_trgを算出する。
具体的には、並進速度指示値計算部121は、指示値入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値と、上述した(1−7)式とを用いて算出する。
並進速度指示値計算部121は、重心Gにおける並進速度指示値Vg_trgを算出する。
具体的には、並進速度指示値計算部121は、指示値入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値と、上述した(1−7)式とを用いて算出する。
旋回角速度指示値計算部122は、旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する。本実施例では、旋回角速度指示値計算部122は、重心Gにおける並進方向速度Vgを考慮しながら
、指示値入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値に基づいて、旋回
角速度指示値ωφ_trgを算出する。具体的には、次の(2−5)式で与える。なお、(2−5)式におけるα+は(2−6)式、β+は(2−7)式、α−は(2−8)式、β−は(2−9)式でそれぞれ与えられる。
、指示値入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値に基づいて、旋回
角速度指示値ωφ_trgを算出する。具体的には、次の(2−5)式で与える。なお、(2−5)式におけるα+は(2−6)式、β+は(2−7)式、α−は(2−8)式、β−は(2−9)式でそれぞれ与えられる。
回角速度指示値ωφ_trgは常に(2−4)式の条件を満たす。従って、この場合には、旋回時の転倒を防ぐことができる。
一方、本実施例では、図6に示すように速度計算部150は、速度計算部155として並進速度計算部155Vを有する。並進速度計算部155Vは、重心Gにおける並進方向速度Vgを算出する。具体的には、並進速度計算部155Vは、速度計算部150の速度
変換要素151R,151Lが変換した並進方向速度VR,VLと、上記(1−4)式を用いて、重心Gにおける並進方向速度Vgを算出する。
変換要素151R,151Lが変換した並進方向速度VR,VLと、上記(1−4)式を用いて、重心Gにおける並進方向速度Vgを算出する。
次に、本実施例の制御処理のプログラムにおける手順を図5を参照して説明する。
まず、指示値入力部110は、x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを取得する
(ステップS1−1)。具体的には、ジョイスティック25aが2次元方向に操作されると、各ポテンショメータ26,27が、その各操作量(x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Y)を指示値として検出する。
まず、指示値入力部110は、x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを取得する
(ステップS1−1)。具体的には、ジョイスティック25aが2次元方向に操作されると、各ポテンショメータ26,27が、その各操作量(x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Y)を指示値として検出する。
そして、指示値入力部110は、x方向指示入力正規化値X'及びy方向指示入力正規
化値Y'に正規化する(ステップS1−2)。具体的には、指示値入力部110は、指示
値として検出したx方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを、それぞれx方向指示入力値の最大値Xmax と、y方向指示入力値の最大値Ymax により除算する。
化値Y'に正規化する(ステップS1−2)。具体的には、指示値入力部110は、指示
値として検出したx方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを、それぞれx方向指示入力値の最大値Xmax と、y方向指示入力値の最大値Ymax により除算する。
次に、速度センサSR,SLにより測定された回転角速度ωR,ωLを用いて、並進方向速度VR,VLの値を取得する(ステップS1−3)。
そして、取得した並進方向速度VR,VL値を用いて、速度計算部150の並進速度計算部155Vが、重心Gにおける並進方向速度Vgを算出する(ステップS1−4)。
そして、取得した並進方向速度VR,VL値を用いて、速度計算部150の並進速度計算部155Vが、重心Gにおける並進方向速度Vgを算出する(ステップS1−4)。
次に、速度指示値計算部120が、並進速度指示値Vg_trgと旋回角速度指示値ωφ_trgとを算出する。具体的には、速度指示値計算部120の並進速度指示値計算部121が
、y方向指示入力正規化値Y'に基づいて並進速度指示値Vg_trgを算出する。また、速度指示値計算部120の旋回角速度指示値計算部122が、x方向指示入力正規化値X'と
、ステップS1−4において並進速度計算部155Vが算出した並進方向速度Vgとを用
いて旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する(ステップS1−5)。
、y方向指示入力正規化値Y'に基づいて並進速度指示値Vg_trgを算出する。また、速度指示値計算部120の旋回角速度指示値計算部122が、x方向指示入力正規化値X'と
、ステップS1−4において並進速度計算部155Vが算出した並進方向速度Vgとを用
いて旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する(ステップS1−5)。
次に、算出された並進速度指示値Vg_trgと旋回角速度指示値ωφ_trgとを用いて、制
御指令値計算部130が左右の駆動輪WR,WLに対する速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する(ステップS1−6)。そして、算出した速度制御指示値VR_trg,VL_trgを制御値としてモータ制御部140に供給し、各モータMR,MLを駆動する。以上のようにして、左右の駆動輪WR,WLが駆動される。
御指令値計算部130が左右の駆動輪WR,WLに対する速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する(ステップS1−6)。そして、算出した速度制御指示値VR_trg,VL_trgを制御値としてモータ制御部140に供給し、各モータMR,MLを駆動する。以上のようにして、左右の駆動輪WR,WLが駆動される。
なお、上記(2−6)〜(2−9)における条件値γ、回転速度指示値の上限値ωsup
の意味を明確にするために、次の計算を行う。
の意味を明確にするために、次の計算を行う。
、γは前進あるいは後進方向の並進速度が最大の場合に許容される旋回角速度指示値ωφ_trgの上限に対する比率をそれぞれ表していることが判る。なお、並進方向速度Vgと旋回角速度指示値ωφ_trgとの関係を図7に示す。
以上、本実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、条件値γを0〜1の範囲に設定し、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'と車椅子20の並進方向速度Vgとから旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。このため、y方向指示をそのまま用いて並進速度指示値Vg_trgを決定しても、重
心Gの並進方向速度Vgの値に応じて(2−4)式を常に満たすように旋回角速度指示値
ωφ_trgが決定される。従って、旋回時に車椅子20が遠心力Feを受けても転倒しない範囲で旋回できる。また、その速度指示値計算部120は、並進速度指示値Vg_trg及び
旋回角速度指示値ωφ_trgを決定するために行われる条件判断を少なくすることができるので、プログラムのソフトウェア構成を簡略化することができ、車椅子20を良好に駆動することができる。
(1)本実施形態では、条件値γを0〜1の範囲に設定し、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'と車椅子20の並進方向速度Vgとから旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。このため、y方向指示をそのまま用いて並進速度指示値Vg_trgを決定しても、重
心Gの並進方向速度Vgの値に応じて(2−4)式を常に満たすように旋回角速度指示値
ωφ_trgが決定される。従って、旋回時に車椅子20が遠心力Feを受けても転倒しない範囲で旋回できる。また、その速度指示値計算部120は、並進速度指示値Vg_trg及び
旋回角速度指示値ωφ_trgを決定するために行われる条件判断を少なくすることができるので、プログラムのソフトウェア構成を簡略化することができ、車椅子20を良好に駆動することができる。
(2)本実施形態では、車椅子20のジョイスティック25aの指示値のうち、並進運動を示すy方向指示入力正規化値Y'をそのまま用いて、並進速度指示値Vg_trgを決定する。このため、車両の直進性を優先的に確保することができる。従って、屋外走行時など、主として並進運動を行うときの車椅子20の機動性を高めることができる。
(3)本実施形態では、図5に示すように制御処理を行うプログラムは、ジョイスティック25aを用いて入力された入力値X,Yを−1〜1の範囲の正規化値X',Y'に変換する。(1−5)式に示すように、この正規化値Y'に重心Gにおける並進速度指示値の
上限値Vsupを乗算して並進速度指示値Vg_trgを決定する。このため、簡単な計算により並進速度指示値の上限値Vsupを常に超えない範囲で並進速度指示値Vg_trgを決定することができる。このため、制御処理を行うプログラムの構成を簡略化することができる。
上限値Vsupを乗算して並進速度指示値Vg_trgを決定する。このため、簡単な計算により並進速度指示値の上限値Vsupを常に超えない範囲で並進速度指示値Vg_trgを決定することができる。このため、制御処理を行うプログラムの構成を簡略化することができる。
(4)本実施形態では、x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yに正と負の両方の値を取り得るようしているので、後退を行うこともできる。また、駆動輪WR,WLを逆方向に回転可能としているため、駆動輪WR,WLをお互いに逆回転させることにより、重心G回りの旋回を行うことができる。このため、車椅子20を前後に移動しなくても、その場で旋回することができるので、狭い場所で旋回を行うことができる。
次に、上述した構成を用いた実施例2について、図8〜図10を用いて説明する。
この実施例2においては、旋回方向を示すx方向の指示入力値を用いて旋回運動に対する旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。また、この実施例2においては、直進方向を示すy方向の指示入力値と、車椅子20の重心G回りの旋回角速度ωΦとから重心Gにおける並進速度指示値Vg_trgを算出する。
この実施例2においては、旋回方向を示すx方向の指示入力値を用いて旋回運動に対する旋回角速度指示値ωφ_trgを決定する。また、この実施例2においては、直進方向を示すy方向の指示入力値と、車椅子20の重心G回りの旋回角速度ωΦとから重心Gにおける並進速度指示値Vg_trgを算出する。
本実施例において、図9に示すように、速度指示値計算部120は、旋回角速度指示値計算部122'と、並進速度指示値計算部121'とを含んで構成されている。
旋回角速度指示値計算部122'は、重心G回りの旋回角速度指示値ωφ_trgを算出す
る。具体的には、旋回角速度指示値計算部122'は、指示値入力部110から供給され
るx方向指示入力正規化値X'の値と、下記の(3−1)式(これは上述した(1−8)
式と同じ式である)とを用いて算出する。
旋回角速度指示値計算部122'は、重心G回りの旋回角速度指示値ωφ_trgを算出す
る。具体的には、旋回角速度指示値計算部122'は、指示値入力部110から供給され
るx方向指示入力正規化値X'の値と、下記の(3−1)式(これは上述した(1−8)
式と同じ式である)とを用いて算出する。
並進速度指示値計算部121'は、並進速度指示値Vg_trgを算出する。本実施例では、並進速度指示値計算部121'は、重心G回りの旋回角速度ωΦを考慮しながら、指示値
入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値に基づいて、並進速度指示
値Vg_trgを算出する。具体的には、次の(3−2)式で与える。なお、(3−2)式に
おけるα+は(3−3)式、β+は(3−4)式、α−は(3−5)式、β−は(3−6)式でそれぞれ与えられる。
入力部110から供給されるy方向指示入力正規化値Y'の値に基づいて、並進速度指示
値Vg_trgを算出する。具体的には、次の(3−2)式で与える。なお、(3−2)式に
おけるα+は(3−3)式、β+は(3−4)式、α−は(3−5)式、β−は(3−6)式でそれぞれ与えられる。
度指示値Vg_trgは常に(2−4)式の条件を満たす。従って、この場合には、旋回時の
転倒を防ぐことができる。
一方、本実施例では、図9に示すように速度計算部150は、速度計算部155として旋回角速度計算部155ωを有する。旋回角速度計算部155ωは、重心G回りの旋回角速度ωΦを算出する。具体的には、旋回角速度計算部155ωは、速度計算部150の速
度変換要素151R,151Lが変換した並進方向速度VR,VLと、上記(1−5)式を用いて、旋回角速度ωΦを算出する。
度変換要素151R,151Lが変換した並進方向速度VR,VLと、上記(1−5)式を用いて、旋回角速度ωΦを算出する。
次に、本実施例の制御処理のプログラムにおける手順を図8を参照して説明する。
本実施例においても、上述した実施例1のステップS1−1及びS1−2と同様に、指示値入力部110は、x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを取得し(ステップS2−1)、x方向指示入力正規化値X'及びy方向指示入力正規化値Y'に正規化する(ステップS2−2)。次に、実施例1のステップS1−3と同様に、速度センサSR,SLにより測定された回転角速度ωR,ωLを用いて、並進方向速度VR,VL値を取得する(ステップS2−3)。
本実施例においても、上述した実施例1のステップS1−1及びS1−2と同様に、指示値入力部110は、x方向指示入力値X及びy方向指示入力値Yを取得し(ステップS2−1)、x方向指示入力正規化値X'及びy方向指示入力正規化値Y'に正規化する(ステップS2−2)。次に、実施例1のステップS1−3と同様に、速度センサSR,SLにより測定された回転角速度ωR,ωLを用いて、並進方向速度VR,VL値を取得する(ステップS2−3)。
そして、取得した並進方向速度VR,VL値を用いて、速度計算部150の旋回角速度計算部155ωが、重心G回りの旋回角速度ωΦを算出する(ステップS2−4)。
次に、速度指示値計算部120が、並進速度指示値Vg_trgと旋回角速度指示値ωφ_trgとを算出する。具体的には、速度指示値計算部120の旋回角速度指示値計算部122'が、x方向指示入力正規化値X'に基づいて旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する。また
、速度指示値計算部120の並進速度指示値計算部121'が、y方向指示入力正規化値
Y'と、ステップS2−4において旋回角速度計算部155ωが算出した旋回角速度ωΦ
とを用いて並進速度指示値Vg_trgを算出する(ステップS2−5)。
次に、速度指示値計算部120が、並進速度指示値Vg_trgと旋回角速度指示値ωφ_trgとを算出する。具体的には、速度指示値計算部120の旋回角速度指示値計算部122'が、x方向指示入力正規化値X'に基づいて旋回角速度指示値ωφ_trgを算出する。また
、速度指示値計算部120の並進速度指示値計算部121'が、y方向指示入力正規化値
Y'と、ステップS2−4において旋回角速度計算部155ωが算出した旋回角速度ωΦ
とを用いて並進速度指示値Vg_trgを算出する(ステップS2−5)。
次に、制御指令値計算部130が、算出された並進速度指示値Vg_trgと旋回角速度指
示値ωφ_trgとを用いて、上記ステップS1−6と同様に、速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する(ステップS2−6)。そして、算出した速度制御指示値VR_trg,VL_trgをモータ制御部140に供給して、各モータMR,MLを駆動する。以上のようにして、左右の駆動輪WR,WLが駆動される。なお、重心G回りの旋回角速度ωΦと並進速度指示値Vg_trgとの関係を図10に示す。
示値ωφ_trgとを用いて、上記ステップS1−6と同様に、速度制御指示値VR_trg,VL_trgを算出する(ステップS2−6)。そして、算出した速度制御指示値VR_trg,VL_trgをモータ制御部140に供給して、各モータMR,MLを駆動する。以上のようにして、左右の駆動輪WR,WLが駆動される。なお、重心G回りの旋回角速度ωΦと並進速度指示値Vg_trgとの関係を図10に示す。
以上、本実施例によれば、上述した実施例1の(1)、(3)及び(4)に記載の効果と同様の効果が得られるとともに、以下のような効果を得ることができる。
(5)本実施形態では、車椅子20のジョイスティック25aの指示値のうち、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'をそのまま用いて、旋回角速度指示値ωφ_trgを決
定する。このため、車両の旋回性を優先的に確保することができる。従って、屋内走行時など、敏速な旋回が求められるときの車椅子20の機動性を高めることができる。
(5)本実施形態では、車椅子20のジョイスティック25aの指示値のうち、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'をそのまま用いて、旋回角速度指示値ωφ_trgを決
定する。このため、車両の旋回性を優先的に確保することができる。従って、屋内走行時など、敏速な旋回が求められるときの車椅子20の機動性を高めることができる。
次に、実施例3について、図11〜図13を用いて説明する。
この実施例3においては、図11に示すように、指示値入力部110と速度指示値計算部120の間にローパスフィルタ部115が設けられている。このローパスフィルタ部115は、第1及び第2ローパスフィルタLPF1,LPF2を有する。第1及び第2ローパスフィルタLPF1,LPF2は、そのゲイン周波数特性が図12に示されているように、F(S)=σ/(s+σ)の1次遅れ要素のフィルタである。なお、sはラプラス演算子、σは折点周波数を表す。
この実施例3においては、図11に示すように、指示値入力部110と速度指示値計算部120の間にローパスフィルタ部115が設けられている。このローパスフィルタ部115は、第1及び第2ローパスフィルタLPF1,LPF2を有する。第1及び第2ローパスフィルタLPF1,LPF2は、そのゲイン周波数特性が図12に示されているように、F(S)=σ/(s+σ)の1次遅れ要素のフィルタである。なお、sはラプラス演算子、σは折点周波数を表す。
また、第1ローパスフィルタLPF1には、指示値入力部110から出力されるx方向指示入力正規化値X'が入力される。そして、この第1ローパスフィルタLPF1からは
、新たなx方向指示入力正規化値X"が出力される。
、新たなx方向指示入力正規化値X"が出力される。
更に、第2ローパスフィルタLPF2には、指示値入力部110から出力されるy方向指示入力正規化値Y'が入力される。そして、第2ローパスフィルタLPF2からは、新
たなy方向指示入力正規化値Y"が出力される。
たなy方向指示入力正規化値Y"が出力される。
また、図13には、指示入力値が図2に示すように(0,Ymax)から(Xmax,0)、即ち(X',Y')が(0,1)から(1,0)に単位ステップ状に変化したときの時間応答を示す。図13(a)は、x方向指示入力正規化値X'及び第1ローパスフィルタLP
F1を通過後の新たなx方向指示入力正規化値X"の時間応答を示す。また、図13の(
b)は、y方向指示入力正規化値Y'及び第2ローパスフィルタLPF2を通過後の新た
なy方向指示入力正規化値Y"の時間応答を示す。
F1を通過後の新たなx方向指示入力正規化値X"の時間応答を示す。また、図13の(
b)は、y方向指示入力正規化値Y'及び第2ローパスフィルタLPF2を通過後の新た
なy方向指示入力正規化値Y"の時間応答を示す。
以上、本実施形態によれば、上述した実施例1及び実施例2に記載の効果と同様な効果とともに、以下のような効果を得ることができる。
(6)本実施形態では、指示値入力部110と速度指示値計算部120との間にローパスフィルタ部115を設ける。このため、指示値入力部110から出力された正規化値X',Y'は、ローパスフィルタ部115のローパスフィルタLPF1,LPF2を通過すると、1次遅れの新たな正規化値X",Y"が出力される。これら正規化値X",Y"は1次遅れであるため、入力前の正規化値X',正規化値Y'の変化に比べて緩やかな変化を行う。従って、ジョイスティック25aが乱雑に操作された場合であっても、車椅子20の動作を滑らかに行うことができる。
(6)本実施形態では、指示値入力部110と速度指示値計算部120との間にローパスフィルタ部115を設ける。このため、指示値入力部110から出力された正規化値X',Y'は、ローパスフィルタ部115のローパスフィルタLPF1,LPF2を通過すると、1次遅れの新たな正規化値X",Y"が出力される。これら正規化値X",Y"は1次遅れであるため、入力前の正規化値X',正規化値Y'の変化に比べて緩やかな変化を行う。従って、ジョイスティック25aが乱雑に操作された場合であっても、車椅子20の動作を滑らかに行うことができる。
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施例3においては、指示値入力部110と速度指示値計算部120との間に、遅れ要素としてローパスフィルタ部115を配置した。速度指示値計算部120に入力される指示値が、ジョイスティック25aの操作の入力指示値に対して遅れ要素となるものであれば、他の構成で行ってもよい。例えば、ジョイスティック25aにダンパを設けて遅れ要素の入力値を指示値入力部110が取得するようにしてもよい。
○上記実施例3においては、指示値入力部110と速度指示値計算部120との間に、遅れ要素としてローパスフィルタ部115を配置した。速度指示値計算部120に入力される指示値が、ジョイスティック25aの操作の入力指示値に対して遅れ要素となるものであれば、他の構成で行ってもよい。例えば、ジョイスティック25aにダンパを設けて遅れ要素の入力値を指示値入力部110が取得するようにしてもよい。
○上記実施例1においては、並進運動を示すy方向指示入力正規化値Y'をそのまま用
い、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'と車椅子20の並進方向速度Vgとから旋回角速度指示値ωφ_trgを決定した。また、上記実施例2においては旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'をそのまま用い、並進運動を示すy方向指示入力正規化値Y'と車椅子20の旋回角速度ωΦとから並進速度指示値Vg_trgを決定した。これに限らず、実
施例1の処理と実施例2の処理とを切り換えて、車椅子20を制御してもよい。具体的には、操作ユニット25に、スイッチを設ける。また、このスイッチの位置を検出する切換指示部を設ける。そして、スイッチが第1の位置にあるときには上記実施例1の処理を行い、スイッチが第2の位置にあるときには上記実施例2の処理を行うようにしてもよい。この場合でも、スイッチの位置により速度指示値計算部120が行う処理は実施例1の処理又は実施例2の処理のいずれかであるので、制御プログラム自体の条件判断を少なくすることができる。また、この場合には、車両の直進性を優先的に確保したい場合や車両の敏速な旋回性を優先的に確保したい場合など、状況に応じて切り替えて用いることができる。よって、電動車の利便性をいっそう高めることができる。
い、旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'と車椅子20の並進方向速度Vgとから旋回角速度指示値ωφ_trgを決定した。また、上記実施例2においては旋回運動を示すx方向指示入力正規化値X'をそのまま用い、並進運動を示すy方向指示入力正規化値Y'と車椅子20の旋回角速度ωΦとから並進速度指示値Vg_trgを決定した。これに限らず、実
施例1の処理と実施例2の処理とを切り換えて、車椅子20を制御してもよい。具体的には、操作ユニット25に、スイッチを設ける。また、このスイッチの位置を検出する切換指示部を設ける。そして、スイッチが第1の位置にあるときには上記実施例1の処理を行い、スイッチが第2の位置にあるときには上記実施例2の処理を行うようにしてもよい。この場合でも、スイッチの位置により速度指示値計算部120が行う処理は実施例1の処理又は実施例2の処理のいずれかであるので、制御プログラム自体の条件判断を少なくすることができる。また、この場合には、車両の直進性を優先的に確保したい場合や車両の敏速な旋回性を優先的に確保したい場合など、状況に応じて切り替えて用いることができる。よって、電動車の利便性をいっそう高めることができる。
○上記各実施例においては、ジョイスティック25aを介して、並進運動及び旋回運動の指示値(y方向及びX方向の指示値)を取得した。これらの指示値は、他の入力手段、例えば、トラックパッドなどを介して取得してもよい。また、並進運動と旋回運動を別個に取得するような入力手段、例えば旋回運動を指示するステアリングと並進運動を指示するアクセルとを併用した入力手段などにより取得してもよい。
○上記各実施例においては、電動車として車椅子20を説明した。これ以外にも、電動車として電動三輪車、電動ゴルフカートや電動荷物運搬車などに適用することができる。
G…重心、MR,ML…車輪駆動手段としてのモータ、Vg_trg…並進速度指示値、ω
φ_trg…旋回角速度指示値、110…指示値入力部、115…遅れ要素としてのロー
パスフィルタ部、120…速度指示値計算部、130…制御指令値計算部。
φ_trg…旋回角速度指示値、110…指示値入力部、115…遅れ要素としてのロー
パスフィルタ部、120…速度指示値計算部、130…制御指令値計算部。
Claims (7)
- 車両の左右車輪を独立に駆動する車輪駆動手段と、
前記車両の並進運動及び旋回運動を実行するための指示値を取得するため指示値入力部と、
この指示値入力部を介して取得された指示値に基づいて、前記車両の重心における並進速度指示値及び旋回角速度指示値を算出する速度指示値計算部と、
前記速度指示値計算部で算出された並進速度指示値及び旋回角速度指示値に対応して前記左右車輪の車輪駆動手段の制御を行う制御値を算出する制御指令値計算部とを有する電動車であって、
前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定し、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定することを特徴とする電動車。 - 前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値から、並進運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と前記並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定することを特徴とする請求項1に記載の電動車。
- 前記速度指示値計算部は、前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、旋回運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定することを特徴とする請求項1に記載の電動車。
- 切換指示部を設け、この切換指示部による信号に基づいて、
前記速度指示値計算部は、
前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値から並進運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値と前記並進運動の検出速度とから、その旋回運動の速度指示値を決定する第1の制御、又は
前記指示値入力部が取得した旋回運動に関する指示値から、その旋回運動の速度指示値を決定し、かつ前記指示値入力部が取得した並進運動に関する指示値と前記旋回運動の検出速度とから、その並進運動の速度指示値を決定する第2の制御
のいずれかを実行することを特徴とする請求項1に記載の電動車。 - 前記指示値入力部から出力された指示値を入力とし、前記速度指示値計算部に対して指示値を出力する遅れ要素を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動車。
- 前記車輪駆動手段は、極性の異なる指示値を用いて前記左右車輪を可逆方向に回転制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動車。
- 指示値入力部を介して取得された車両の並進運動及び旋回運動に対応する2次元の指示に基づいて、前記車両の重心における並進速度指示値及び旋回角速度指示値を算出する速度指示値計算部と、
前記速度指示値計算部で算出された並進速度指示値及び旋回角速度指示値に対応するように、車両の左右車輪を独立に駆動する車輪駆動手段の制御を行う制御値を算出するための制御指令値計算部とを用いて、前記車輪駆動手段を駆動するための電動車駆動用制御プログラムであって、
前記速度指示値計算部を、前記指示値入力部が取得した指示値から、前記車両の並進運
動の速度指示値又は旋回運動のいずれか一方の速度指示値を決定し、決定した速度指示値に対応する検出速度から、他方の速度指示値を計算して決定するように機能させることを特徴とする電動車駆動用制御プログラム。
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