JP4789061B2 - 車両 - Google Patents

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本発明は車両に関し、例えば、姿勢制御を行う倒立振り子車両に関する。
一軸上に配置された駆動輪の上に運転者が搭乗し、一輪車のようにバランスを保持しながら走行する倒立振り子車両が注目を集めている。
これら倒立振り子車両は、例えば、次の特許文献1に示されたように、車輪型倒立振り子の原理を用いてバランスを保持するようになっている。
倒立振り子車両では、重心が車軸より上方にあるため、如何にしてバランスを保持するかが重要となってくる。バランスの保持は、重心の移動する方向(車両が傾斜する方向)に車両を移動することによって実現することができるが、バランサを併用するとより効果的である。
特許文献2では、バランスの保持を補助するためのバランサを備えた倒立振り子車両が提案されている。
この特許文献2で提案されている技術は、駆動輪が球体で構成されている場合のバランス方法であるが、その原理は図7に示したとおりである。
すなわち、駆動輪11、搭乗部13、及びバランサ101で構成され、図示した走行方向と垂直な方向に車軸を有する車両100があった場合、搭乗部13の傾斜に対してバランサ101を逆方向に移動させてバランスを保持するものである。
このようなバランサ101を使用して姿勢制御を行う場合、バランサ101を加速することで発生する反力(反力トルク)で姿勢制御を行うことも考えられる。
図7を用いて説明すると、バランサ101を車軸の回りに回転(傾斜)させる際に、バランサ101の回転方向と逆方向に搭乗部13を回転させるトルク(反力トルク)が発生することを利用するものである。
この方式では、搭乗部13が前方に傾斜させる外力が働いた場合、搭乗部の傾斜方向にバランサ101を回転させることで、バランサの回転方向と逆方向、すなわち、外力による傾斜方向と逆方向のトルクを搭乗部に作用させることで姿勢を制御するものである。
また、搭乗部13が目標値よりも前傾しすぎているとする。これを立て直す場合、搭乗部13を立て直す方向と逆の方向、すなわち、前傾方向にバランサ101を回転することで、バランサ101を加速した際に生じる反力トルクにより搭乗部13が立ち直る方向に移動する。
例えば、図7において、バランサ101を矢線B方向に加速すると、その反力トルクにより搭乗部13を矢線A方向に移動させることができる。
特開2005−094898公報 特開2004−129435公報
しかし、図7に示した車両において、バランサ101を加速してその反力トルクにより搭乗部13の姿勢制御を行うことが可能であるが、バランサ101と搭乗部13が移動することにより、車両全体の重心の位置が移動してしまうことになる。
そして、バランサ101を動かす量は、搭乗部13を動かしたい量によって決まってしまうため、全体の重心を直接制御できないという問題がある。
このように、バランサ101の駆動に伴って全体の重心が移動すると、車両の姿勢制御が複雑化することになる。
そこで、本発明は、車両の重心位置を所定位置に保つようにバランサを駆動することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、一軸の車軸上に配置された駆動輪を駆動する駆動輪駆動手段と、前記駆動輪の上方に配置され、前記駆動輪の運転操作を行う運転操作部と、前記運転操作部に対して移動可能に配置された複数のバランサと、車両の重心位置を所定位置に保つように前記複数のバランサを個別に移動し、その際に生じる反力(反力トルク)により前記運転操作部の姿勢を所定の位置に制御する姿勢制御手段と、を具備したことを特徴とする車両を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記複数のバランサは、前記車軸の回りに移動可能に配置されており、前記姿勢制御手段は、前記複数のバランサを前記車軸の回りに個別に回転させることにより移動させることを特徴とする請求項1に記載の車両を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記車両の重心位置を所定位置に保つような前記複数のバランサの個々の角加速度を計算する角加速度計算手段を具備し、前記姿勢制御手段は、前記計算した角加速度にて前記個々のバランサを前記車軸の回りに回転することを特徴とする請求項2に記載の車両を提供する。
本発明によれば、複数のバランサを個別に駆動することで姿勢制御を行うので、車両の重心位置を所定位置に保つことができる。
以下、本発明の車両における好適な実施形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態の車両は、搭乗部とは別体で、前後(走行方向)に自由に移動可能で、各々独立制御が可能なバランサを複数設けることにより、車両全体の重心位置を所定位置に保つものである。
バランサは2個以上あればよいが、本実施形態では、一例として、車両に、車軸の回りに個別に回転可能な第1バランサと第2バランサを備えている
そして、車両は、搭乗部を所定の位置に姿勢制御する際に、姿勢制御に必要な反力トルクを計算すると共に、当該反力トルクを発生させ、かつ、車両の重心の位置を所定位置に保つような第1バランサと第2バランサの角加速度を計算する。
第1バランサと第2バランサは、それぞれ個別の駆動モータに接続されており、車両は、両バランサが算出した角加速度となるように個々の駆動モータを駆動する。
これによって、車両は、全体の重心位置を所定位置に保ちながら姿勢制御に必要な反力トルクを発生させることができる。
また、このように姿勢制御することにより、動作時及び停止時において搭乗部の傾斜を抑制し、搭乗部を鉛直線上に保持することが可能となる。
更に、移動動作時に搭乗部の揺れを抑制することができるほか、搭乗部の安定性を向上させることができる。
(2)実施形態の詳細
図1は、車両の外観構成の一例を例示したものである。
本実施形態の車両は、倒立振り子車両により構成されており、搭乗部の姿勢を感知し、その姿勢に応じて、駆動輪の駆動方向で前後方向のバランスを保持するように姿勢制御を行いながら走行するものである。
本実施形態における姿勢制御の方法としては、例えば、米国特許第6,302,230号明細書、特開昭63−35082号公報、特開2004−129435公報、特開2004−276727公報で開示された各種制御方法が使用可能である。
図1に示されるように、倒立振り子車両は、同軸に配置された2つの駆動輪11a、11bを備えている。
両駆動輪11a、11bは、それぞれホイールモータ筐体121内に収納された駆動モータ(ホイールモータ)12で駆動されるようになっている。
また、駆動輪11a、11bの間には、図示しない2つの第1バランサ、第2バランサと、それぞれのバランサを車軸の回りに加速する第1バランサモータ、第2バランサモータがホイールモータ筐体121内に、駆動輪11a、11bと同軸に設けられている。
駆動輪11a、11b(以下、両駆動輪11aと11bを指す場合には駆動輪11という)及び駆動モータ12の上部には運転者が搭乗する搭乗部13が配置されている。
搭乗部13は、運転者が座る座面部131、背もたれ部132、及びヘッドレスト133で構成されている。
搭乗部13は、ホイールモータ筐体121に固定された支持部材14(フレーム)により支持されている。
搭乗部13の左脇には操縦装置15が配置されている。この操縦装置15は、運転者の操作により、倒立振り子車両の加速、減速、旋回、回転、停止、制動等の指示を行う運転操作部である。
本実施形態における操縦装置15は、座面部131に固定されているが、有線又は無線で接続されたリモコンにより構成するようにしてもよい。また、肘掛けを設けその上部に操縦装置を配置するようにしてもよい。
なお本実施形態において、操縦装置15の操作により指示される走行指令によって加減速などの制御が行われるが、例えば、特開平10−67254号公報に示されるように、運転者が車両に対する前傾きモーメントや前後の傾斜角を変更することで、その傾斜角に応じた車両の姿勢制御及び走行制御を行うように切替可能にしてもよい。
搭乗部の右脇には、表示・操作部17が配置されている。この表示・操作部17は、図示しない液晶表示装置からなる表示部172と、この表示部172の表面に配置されたタッチパネル及び専用の機能キーで構成される入力部171を備えている。
なお、表示・操作部17は、操縦装置15と同様に又は同一のリモコンにより構成するようにしてもよい。また表示・操作部17と操縦装置15と左右の配置を逆にしてもよく、両者を同一の側に配置するようにしてもよい。
搭乗部13と駆動輪11との間には制御ユニット16が配置されている。
本実施形態において制御ユニット16は、搭乗部13の座面部131の下面に取り付けられているが、支持部材14に取り付けるようにしてもよい。
次に、図2と図3を用いて第1バランサと第2バランサを用いた姿勢制御の原理について説明する。
図2は、本実施形態の車両をモデル化した模式図であり、車両を前進方向から見た正面図を示している。
このモデルでは、車両を、搭乗部13と、フレームを介して搭乗部13と接続する駆動モータ12、駆動モータ12で駆動される駆動輪11、及びフレームを介して搭乗部13と接続する第1バランサモータ22、第1バランサモータ22で駆動される第1バランサ20、及びフレームを介して搭乗部13と接続する第2バランサモータ23、第2バランサモータ23で駆動される第2バランサ21で構成している。ただし、フレームの質量は無視する。
第1バランサモータ22、第2バランサモータ23の回転軸は車軸25と同軸となるように配設されている。
第1バランサ20と第2バランサ21は、それぞれ回転軸よりも上方に質量が分布するように構成されており、第1バランサモータ22、第2バランサモータ23により有限なストローク内でそれぞれ独立に双方向に回転可能となっている。
このように、質量分布が回転軸に対して非対称となるようにバランサを構成することにより、バランサの回転によって重心の移動を生じさせることができる。
図3は、図2のモデル化した車両を進行方向に対して、その側面から見た状態を表している。
なお、簡単化のため第1バランサモータ22、第2バランサモータ23などは省略してある。
また、図3では、運転者を含めた車両全体の重心を重心26で示している。
ここで、搭乗部13の質量をm1、重心回りの慣性モーメントをI1、重心から支点までの長さをr1とし、搭乗部13の垂直方向からの傾斜角をθ1とする。なお、これらの値は、搭乗部13に着席している運転者を含めた値とする。
すなわち、車両は、運転者の体重などを計測し、m1、I1、r1を運転者込みの値に補正する機能を備えているものとする。
又は、運転者の標準的な体重などを予め想定しておき、この値を用いた計算値を固定的に用いるようにしてもよい。
バランサに関しても同様にして、第1バランサ20の質量をm2、重心回りの慣性モーメントをI2、重心から支点までの長さをr2、垂直方向からの傾斜角をθ2とし、第2バランサ21の質量をm3、重心回りの慣性モーメントをI3、重心から支点までの長さをr3、垂直方向からの傾斜角をθ3とする。
以下の計算式では、時間微分を記号{}で表すことにする。この表記法に従い、角速度ωは角度θの時間微分でありω={θ}で表され、角加速度αは角速度の時間微分であり、α={ω}={{θ}}で表される。
ここで、搭乗部13に姿勢制御のための角加速度α1={{θ1}}を与えることを目標とし、この際に重心26に加速度を生じないような第1バランサ20、第2バランサ21の加速条件を求める。
ここで、角加速度α1は、搭乗部13に外力が加わることで搭乗部13が傾斜する際の角加速度であり、後述のジャイロセンサ162で検出される。
まず、第1バランサ20に角加速度α2、第2バランサ21に角加速度α3を与えた場合、次の式(1)が成り立つ。
なお、以下の式では、累乗数nを(^n)で表し、例えば、pの3乗は、p×p×p=(p^3)で表すこととする。
(I2+m2(r2^2))α2+(I3+m3(r3^2))α3=−(I1+m1(r1^2))α1 (1)
ここで、(I2+m2(r2^2))α2は、第1バランサモータ22が第1バランサ20に加えるバランサトルクτ2に該当し、(I3+m3(r3^2))α3は、第2バランサモータ23が第2バランサ21に加えるバランサトルクτ3に対応する。
一方、重心の周方向加速度aGが0となる条件は、次の式(2)で表される。
aG=A1cos(θG−θ1−β1)+A2cos(θG−θ2−β2)+A3cos(θG−θ3−β3)=0 (2)
ここで、Ai(i=1、2、3、以下同様)は、
Ai=(mi/M)ri√((αi^2)+(ωi^4))
であり、αiの関数である。
なお、ωi={θi}、M=Σmiである。
Σはiに関する和を表し、M=Σmi=m1+m2+m3となる。
また、tanθGはθG=Σmirisinθi/Σmiricosθiにより規定される。
また、βiは、tanβi=(ωi^2)/αiにより規定される。
ただし、Σはiに関する和を表す。
このようにβiはαiの関数で表される。
このように、式(2)が成立するα2、α3を与えると重心の周方向の加速度aG=0となり、全体の重心を車軸の周方向に動かさずに搭乗部13を位置制御することができる。
そこで、式(1)及び式(2)の両式を満たすα2、α3を数値解析により算出し、第1バランサモータ22にバランサトルクτ2=(I2+m2(r2^2))α2を出力させ、第2バランサモータ23にバランサトルクτ3=(I3+m3(r3^2))α3を出力させれば、車両全体の重心を周方向に回転せずに搭乗部13を位置制御することができる。
次に、図4を用いて車両のハードウェア構成について説明する。
図4は、制御ユニット16の構成を表したものである。
制御ユニット16は、車両が第1バランサ20、第2バランサ21を用いて姿勢制御を行いながら倒立振り子走行を行う機能を有している。
以下、制御ユニット16を構成する各構成要素について説明する。
制御ユニット16は、主制御装置161、ジャイロセンサ162、駆動モータ制御装置163、第1バランサモータ制御装置165、第2バランサモータ制御装置166、記憶部164を備えている。
そして、制御ユニット16は、周辺の装置を構成する操縦装置15、入力部171、表示部172、バランサ検出部173、タイヤ角度検出部174、駆動モータ用インバータ31、駆動モータ12、第1バランサモータ用インバータ32、第1バランサモータ22、第2バランサモータ用インバータ33、第2バランサモータ23、及び図示しないバッテリなどと接続されている。
主制御装置161は、メインCPUを備え、図示しない各種プログラムやデータが格納されたROM、作業領域として使用されるRAM、外部記憶装置、インターフェース部などを備えたコンピュータシステムで構成されている。
ROMには、バランサ20、21を用いて倒立振り子車両の姿勢を保持する姿勢制御プログラム、操縦装置15からの各種走行指令に基づいて走行を制御する走行制御プログラムなどの各種プログラムが格納されており、主制御装置161は、これら各種プログラムを実行することで対応する処理を行う。なお、これらプログラムは、記憶部164に記憶しておき、メインCPUがこれを読み出すように構成することもできる。
姿勢制御プログラムは、後述のセンサから車両の傾斜角度や傾斜角速度を検出し、運転者が指示する走行指令に従って車両が走行するように、これらの検出値を用いて先のバランサトルクτ1、τ2を計算し、駆動モータ12や第1バランサモータ22、第2バランサモータ23を制御する。
ジャイロセンサ162は、搭乗部13の姿勢を感知する姿勢感知センサとして機能する。
ジャイロセンサ162は、搭乗部13の傾斜に基づく物理量として、搭乗部13の傾斜角度θ1と角加速度α1を検出する。
主制御装置161は、ジャイロセンサ162で検出される傾斜角度θ1から傾斜方向を認識するようになっている。
なお、本実施形態のジャイロセンサ162では、角加速度α1と傾斜角度θ1を検出して主制御装置161に供給するが、角速度だけを検出するようにしてもよい。
この場合、主制御装置161は、ジャイロセンサ162から供給される角速度を蓄積することで、角加速度α1と角度θ1を算出して傾斜角を取得するようにする。
また、姿勢感知センサとしてはジャイロセンサ162以外に、液体ロータ型角加速度計、渦電流式の角加速度計などの搭乗部13が傾斜する際の角加速度に応じた信号を出力する各種センサを使用することができる。
液体ロータ型角加速度計は、サーボ型加速度計の振り子の代わりに液体の動きを検出し、この液体の動きをサーボ機構によりバランスさせるときのフィードバック電流から角加速度を測定するものである。一方、渦電流を利用した角加速度計は、永久磁石を用いて磁気回路を構成し、この回路内に円筒形のアルミニウム製のロータを配置し、このロータの回転速度の変化に応じて発生する磁気起電力に基づき、角加速度を検出するものである。
駆動モータ制御装置163は駆動モータ用インバータ31を制御し、これによって駆動モータ12を制御する。
駆動モータ制御装置163は、駆動モータ12用のトルク−電流マップを備えており、このトルク−電流マップに従って、主制御装置161から指令される駆動トルクに対応する電流を駆動モータ12に対して出力するように駆動モータ用インバータ31を制御する。
駆動モータ用インバータ31は、図示しないバッテリに接続されており、バッテリが供給する直流電流を駆動モータ制御装置163の指示に従って交流に変換して駆動モータ12に供給する。
このように、主制御装置161、駆動モータ制御装置163、駆動モータ用インバータ31、及び駆動モータ12は、このように協働して動作し、駆動輪駆動手段を構成している。
第1バランサモータ制御装置165は第1バランサモータ用インバータ32を制御し、これによって第1バランサモータ22を制御する。
第1バランサモータ制御装置165は、第1バランサモータ22用のトルク−電流マップを備えており、このトルク−電流マップに従って、主制御装置161から指令されるバランサトルクτ1に対応する電流を第1バランサモータ22に対して出力するように第1バランサモータ用インバータ32を制御する。
第1バランサモータ用インバータ32は、駆動モータ用インバータ31と共にバッテリに接続されており、バッテリが供給する直流電流を第1バランサモータ制御装置165の指示に従って交流に変換して第1バランサモータ22に供給する。
これによって、第1バランサモータ22は、第1バランサモータ制御装置165に指示された回転方向に、指示された角加速度で回転する。
第2バランサモータ制御装置166は第2バランサモータ用インバータ33を制御し、これによって第2バランサモータ23を制御する。
第2バランサモータ制御装置166は、第2バランサモータ23用のトルク−電流マップを備えており、このトルク−電流マップに従って、主制御装置161から指令されるバランサトルクτ2に対応する電流を第2バランサモータ23に対して出力するように第2バランサモータ用インバータ33を制御する。
このように、バランサトルクτ1、τ2に対応する電流がバランサモータ22、23に供給されることで、バランサ20、21が角加速度α2、α3で駆動されるが、式(2)における重心の周方向加速度aGは0となり、全体の重心を車軸の周方向に動かさずに搭乗部13を位置制御することができる。
第2バランサモータ用インバータ33は、駆動モータ用インバータ31、第1バランサモータ用インバータ32と共にバッテリに接続されており、バッテリが供給する直流電流を第2バランサモータ制御装置166の指示に従って交流に変換して第2バランサモータ23に供給する。
これによって、第2バランサモータ23は、第2バランサモータ制御装置166に指示された回転方向に、指示された角加速度で回転する。
このように、主制御装置161、第1バランサモータ制御装置165、第1バランサモータ用インバータ32、第1バランサモータ22、第1バランサ20、第2バランサモータ制御装置166、第2バランサモータ用インバータ33、第2バランサモータ23、第2バランサ21は、協働して動作し、車両の姿勢(運転操作部の姿勢)を所定位置に制御する姿勢制御手段を構成している。
記憶部164には、プログラム類を記憶するほか、ナビゲーションを行う場合は、ナビゲーションプログラム、ナビゲーションを行うための地図データなどが記憶される。
入力部171は、表示・操作部17(図1参照)に配置され、各種データや指示、選択をするための入力手段として機能する。
入力部171は、表示部172上に配置されたタッチパネルと、専用の選択ボタンで構成される。タッチパネル部分は、表示部172に表示された各種選択ボタンに対応して運転者が押下(タッチ)した位置が検出され、その押下位置と表示内容とから選択内容が取得される。
表示部172は、表示・操作部17に配置される。表示部172は、入力部171からの選択や入力対象となるボタンや説明などが表示されるようになっている。
タイヤ角度検出部174も例えばレゾルバなどで構成され、駆動輪11の角度を検出し、これを主制御装置161に供給する。
主制御装置161は、タイヤ角度検出部174から供給された角度を時間で微分することにより駆動輪の角速度を得ることができ、更にこれを時間で微分することにより角加速度を得ることができる。
主制御装置161は、このようにして得た駆動輪の角加速度と、目標とする角加速度とを比較することで、駆動モータ制御装置163をフィードバック制御することができる。
バランサ検出部173は、第1バランサ20と第2バランサ21の傾斜角を検出し、これを主制御装置161に供給する。
第1バランサ20と第2バランサ21のストロークは有限であるため、この角度を超えて第1バランサ20、第2バランサ21を回転させることはできない。
そのため、主制御装置161は、第1バランサ20、第2バランサ21を駆動した後、バランサ検出部173の検出値を参照しながら車両の姿勢制御に影響を与えない程度の低回転速度で第1バランサ20、第2バランサ21を駆動した方向と逆の方向に回転させて所定の定位置に復帰させる。これによって、第1バランサ20と第2バランサ21は、次回の姿勢制御用のストロークを確保することができる。
次に図5のフローチャートを用いて制御ユニット16が行う走行制御処理について説明する。
制御ユニット16は、タイヤ角度検出部174の検出値から車両速度を測定する(ステップ15)。
次に制御ユニット16は、操縦装置15から運転者が行った入力(走行指令)を読み取る(ステップ20)。走行指令では、運転者が指示した車速などが指令される。
次に、制御ユニット16は、走行指令に従って車両を走行させるための車両の重心位置を算出する(ステップ25)。
この重心位置は、搭乗部13を垂直に保ったまま第1バランサ20、第2バランサ21を移動して実現してもよいし、あるいは、車両を進行方向に傾斜させて実現してもよいし、あるいは、両者を組み合わせてもよい。
次に、制御ユニット16は、走行指令で指定された車速にて走行するために駆動モータ12で発生させる走行駆動トルクの目標値を算出する(ステップ30)。
そして、制御ユニット16は、第1バランサ20、第2バランサ21を回転させて、ステップ25で算出した所定の重心位置に車両全体の重心を設定すると共に、ステップ30で算出した走行駆動トルクにて駆動モータ12を駆動して車両を走行させる(ステップ35)。
制御ユニット16は、走行を継続するか否かを判断し(ステップ40)、走行を継続する場合は(ステップ40;Y)、ステップ15に戻り、走行を継続しない場合は(ステップ40;N)、車両を停車して処理を終了する。
次に図6のフローチャートを用いて制御ユニット16が行う姿勢制御処理について説明する。
制御ユニット16は、ジャイロセンサ162から搭乗部13の傾斜角θ1と傾斜角加速度α1を取得し(ステップ60)、傾斜角が反転したか否かを判断する(ステップ65)。
ここで、傾斜角θ1は、駆動輪11a、11bの車軸を通る所定の基準線に対する傾斜角度が検出され、傾斜角の反転は、傾斜角θ1>0の状態と傾斜角θ1<0の状態間の変化が該当する。また、傾斜角θ1=0(安定状態)から傾斜角θ1>0やθ1<0への状態変化も、傾斜角の反転に含まれるものとする。
そして、本実施形態における基準線は、車軸を通る鉛直線に設定されているが、基準線を鉛直線から所定角度Θだけ傾斜させるようにしてもよい。この場合、搭乗部13が鉛直線に対して所定角度Θだけ傾斜している状態がθ1=0となる。例えば、走行(前進、後進を含む)している場合に、走行している方向に所定角度Θだけ傾斜させることで、不自然な感覚を解消することができる。この場合、車速が大きくなるほど所定角度を大きくすることで、車速Vの関数としてΘ(V)を規定するようにしてもよい。
制御ユニット16は、傾斜角の反転が無ければ(ステップ65;N)、ステップ60に戻って引き続き姿勢の監視を継続する。
一方、傾斜角の反転が検出された場合(ステップ65;Y)、制御ユニット16は、ステップ60で取得した搭乗部13の角加速度α1、及び、バランサ検出部173で検出したθ2、θ3を式(1)、及び(2)に代入して第1バランサモータ22、第2バランサモータ23に出力させるバランサトルクτ2、τ3を算出する(ステップ70)。
より詳細には、バランサトルクτ2、τ3は、それぞれ第1バランサ20、第2バランサ21の角加速度α2、α3の関数であるため、制御ユニット16は、これら角加速度を式(1)、式(2)で求め、これを用いてバランサトルクτ2、τ3を算出する。このように制御ユニット16は、角加速度計算手段として機能する。
なお、mi、Ii、riなどのパラメータは予め記憶部164に記憶されている。
更に、搭乗部13のm1、I1、r1を運転者の体重などで補正する場合は、搭乗部13に体重計などの計測装置を装備し、制御ユニット16はこれらの計測装置による出力値を用いてこれらのパラメータを補正する。
次に、制御ユニット16は、算出したバランサトルクτ1、τ2を出力するように第1バランサモータ制御装置165、第2バランサモータ制御装置166に命じる。
すると第1バランサモータ制御装置165、第2バランサモータ制御装置166は、それぞれ第1バランサモータ用インバータ32、第2バランサモータ用インバータ33を制御し、第1バランサモータ22と第2バランサモータ23にそれぞれバランサトルクτ1、τ2を出力させる(ステップ75)。
これによって、車両全体の重心位置はステップ25で算出した所定値に保ったまま搭乗部13の姿勢が制御される。
すなわち、搭乗部13が外力により基準線に対して例えば車両進行方向にθ1だけ傾斜した場合には、車両全体の重心位置を移動することなく第1バランサ20、第2バランサ21を回転させることで、搭乗部13を基準線方向(外力により傾斜下方向と逆方向)に戻される。
ついで、制御ユニット16は、電源がオフされたか判断し(ステップ80)、オフされれば(;Y)処理を終了し、オフされていなければ(;N)、ステップ60に戻って姿勢制御を継続する。
このように、基準線方向に戻された搭乗部13は、そのまま基準線を越えて当初と反対方向に傾斜することになるが、ステップ60に戻ることで、この基準線を越えた時点で傾斜角の反転がありと判断され(ステップ65;Y)、再び基準線方向への姿勢制御が行われる。
以後、同様に搭乗部13の基準線に対する傾斜角の反転を検出した際の角加速度α1に対応したバランサトルクτ1、τ2でバランサ20、21を回転させ、そのバランサ21の移動による反力で搭乗部13を基準線方向に戻す動作を繰り返す。このような搭乗部13の振り子運動を通して、基準線を中心とした最大の傾斜角θ1が徐々に0に収束し正常状態の姿勢に戻すことができる。
以上に説明した本実施形態により次のような効果を得ることができる。
(1)複数のバランサの反力トルクを組み合わせることにより、反力トルク方式の姿勢制御を車両全体の重心移動を伴わずに行うことが可能となる。
(2)重心移動を伴わずに反力トルクを発生することができるため、姿勢制御が容易になる。
(3)運転者の安定性が向上し、運転者の快適度を向上させることができる。
(4)走行時、停止時の運転者の走行方向への傾斜を低減することができ、運転者の快適度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、次のような変形が可能である。
例えば、第1バランサ20と第2バランサ21のうち、何れか一方をフライホイールにて構成することが可能である。バランサの一方をフライホイールにて構成することによりストロークによるバランサの移動制限はなくなる。
なお、第1バランサ20と第2バランサ21の両方をフライホイールとすると、第1バランサ20と第2バランサ21を駆動しても車両全体の重心位置を制御することができないため、少なくとも一方のバランサは、回転軸の回りに対して非対称な形状を有することが必要である。
また、説明した実施形態では、第1バランサ20と第2バランサ21を特に区別しなかったが、一方を反力トルク発生用の重心バランサとし、他方を重心位置の維持のためのカウンタバランサとすることも可能である。
この場合、重心バランサの慣性モーメントをカウンタバランサの慣性モーメントよりも大きくするなど、それぞれの役割を果たすのに効果的なパラメータを設定することができる。
更に、実施形態では、第1バランサ20と第2バランサ21の回転軸を車軸25と同軸としたが、必ずしも同一軸上でなくてもよい。
また、説明した実施形態では、姿勢制御において式(2)を用いて、α2、α3を算出するようにしたが、次の式(3)により近似してもよい。
すなわち、車両がほぼ鉛直軸上で直立している場合はθ1、θ2、θ3、ω1、ω2、ω3が何れも約0となるため、式(2)は、次の式(3)で近似することができる。
この近似式(3)を使用することで、α2、α3の算出が容易になる。
aG=m1r1α1/M+m2r2α2/M+m3r3α3/M (3)
本発明の実施形態における車両の外観構成図である。 バランサによる姿勢制御の原理についての説明図である。 バランサによる姿勢制御の原理についての説明図である。 車両のハードウェア的な構成についての説明図である。 制御ユニットによる走行制御の処理を表すフローチャートである。 制御ユニットによる姿勢制御の処理を表すフローチャートである。 従来のバランサを用いた姿勢制御の説明図である。
符号の説明
11 駆動輪
12 駆動モータ
13 搭乗部
15 操縦装置
16 制御ユニット
17 表示・操作部
20 第1バランサ
21 第2バランサ
22 第1バランサモータ
23 第2バランサモータ
25 車軸
31 駆動モータ用インバータ
32 第1バランサモータ用インバータ
33 第2バランサモータ用インバータ
161 主制御装置
162 ジャイロセンサ
163 駆動モータ制御装置
164 記憶部
165 第1バランサモータ制御装置
166 第2バランサモータ制御装置
171 入力部
172 表示部
173 バランサ検出部
174 タイヤ角度検出部

Claims (3)

  1. 一軸の車軸上に配置された駆動輪を駆動する駆動輪駆動手段と、
    前記駆動輪の上方に配置され、前記駆動輪の運転操作を行う運転操作部と、
    前記運転操作部に対して移動可能に配置された複数のバランサと、
    車両の重心位置を所定位置に保つように前記複数のバランサを個別に移動し、その際に生じる反力により前記運転操作部の姿勢を所定の位置に制御する姿勢制御手段と、
    を具備したことを特徴とする車両。
  2. 前記複数のバランサは、前記車軸の回りに移動可能に配置されており、前記姿勢制御手段は、前記複数のバランサを前記車軸の回りに個別に回転させることにより移動させることを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記車両の重心位置を所定位置に保つような前記複数のバランサの個々の角加速度を計算する角加速度計算手段を具備し、
    前記姿勢制御手段は、前記計算した角加速度にて前記個々のバランサを前記車軸の回りに回転することを特徴とする請求項2に記載の車両。
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