JP2006105756A - 角速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】車両のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸の3つの回転軸の内、少なくとも2つの回転軸に対する角速度を算出することができ、小型化を可能にするとともに、特性を向上した角速度センサを提供することを目的としている。
【解決手段】X軸方向に第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3を駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する構成である。
【選択図】図1
【解決手段】X軸方向に第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3を駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する構成である。
【選択図】図1
Description
本発明は、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等、各種電子機器に用いる角速度センサに関するものである。
以下、従来の角速度センサについて説明する。
従来の角速度センサは、例えば、音さ形状の振動子を振動させて、コリオリ力の発生に伴う振動子の歪を電気的に検知して、角速度を算出する。このような角速度センサは、車両に搭載したナビゲーション装置等に用いられるが、通常、1つの角速度センサによって、1つの回転軸に対する角速度が算出できる。
この角速度センサに用いる振動子の形状としては、音さ形状やH形状やT字形状等、各種の形状がある。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1や特許文献2が知られている。
特開平11−72334号公報
特開2003−227844号公報
上記構成では、1つの角速度センサによって1つの回転軸に対する角速度しか算出できないので、例えば、車両の姿勢制御に用いる場合は、車両のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸における角速度を各々算出する必要があり、単純に3つの角速度センサが必要となる。
すなわち、複数の角速度センサを用いることとなり、小型化ができないという問題点を有していた。
また、複数の角速度センサ間において、駆動振動の周波数状態が、各々微妙に異なる場合があり、この際には、各々の角速度センサが互いに干渉して特性を劣化するという問題点を有していた。
本発明は上記問題点を解決するもので、車両のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸の3つの回転軸の内、少なくとも2つの回転軸に対する角速度を算出することができ、小型化を可能にするとともに、特性を向上した角速度センサを提供することを目的としている。
本発明は上記問題点を解決するために、互いに略直交させ連結した第1アームと第2アームとを有するT字形状の第1振動子を備え、互いに略直交したX軸とY軸とZ軸において、第1アームをX軸方向に配置するとともに、前記第1アームの一部を支軸として、X軸方向に前記第1振動子の第2アームを駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への前記第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への前記第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出する構成である。
上記構成により、互いに直交するX軸とY軸とZ軸において、第1アームをX軸方向に配置するとともに、第1アームの一部を支軸として、X軸方向に第1振動子の第2アームを駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出すれば、互いに直交するX軸とY軸とZ軸の2つの回転軸に対する角速度を算出することができる。
すなわち、車両のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸の3つの回転軸の内、いずれか2つの回転軸に対する角速度を算出することができ、小型化を可能にするとともに特性を向上した角速度センサを提供することができる。
以下、実施の形態を用いて、本発明の全請求項に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における角速度センサの振動子の駆動振動時の動作状態を示す斜視図、図2はZ軸周りに角速度が生じた場合の同角速度センサの第1振動子および第2振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図、図3はZ軸周りに角速度が生じた場合の同角速度センサの第3振動子および第4振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図、図4は同角速度センサの第1振動子と第2振動子に接続された検知算出回路図、図5はY軸周りに角速度が生じた場合の同角速度センサの第1振動子および第2振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図、図6はX軸周りに角速度が生じた場合の同角速度センサの第3振動子および第4振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図、図7は同角速度センサの振動子の平面図、図8は図7における同角速度センサの振動子のA部の拡大斜視図、図9は図8における同角速度センサの振動子のA−A断面図、図10は図8における同角速度センサの振動子のB−B断面図、図11は振動子を搭載した同角速度センサの斜視図である。
図1において、本発明の第1の実施の形態における角速度センサの振動子1は、互いに略直交させ連結した第1アーム2と第2アーム3とを有するT字形状の第1振動子4、第2振動子5、第3振動子6、第4振動子7を備え、第1振動子4の第1アーム2と第2振動子5の第1アーム2とを互いに略同軸上に連結するとともに、第3振動子6の第1アーム2と第4振動子7の第1アーム2とを互いに略同軸上に連結し、さらに、第1振動子4の第1アーム2と第3振動子6の第1アーム2とを互いに略直交させ連結して、連結された連結部8を支軸としている。
この振動子1は、互いに略直交したX軸とY軸とZ軸において、第1振動子4および第2振動子5の第1アーム2をX軸方向に配置するとともに、第3振動子6および第4振動子7をY軸方向に配置している。
この状態において、X軸方向に第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3を駆動振動させるとともに、Y軸方向に第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3を駆動振動させている。このとき、連結部8を挟んで、対向する第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3とを互いに同位相で駆動振動させるとともに、対向する第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3とを互いに同位相で駆動振動させ、かつ、第1振動子4と第3振動子6の第2アーム3とを互いに同位相で駆動振動させている。
すなわち、図1(a)において、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に駆動する際は、同時に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動し、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動する際は、同時に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に駆動している。
また、図1(b)において、第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(−Y)方向に駆動する際は、同時に、第4振動子7の第2アーム3が(Y軸)の(+Y)方向に駆動し、第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(+Y)方向に駆動する際は、同時に、第4振動子7の第2アーム3が(Y軸)の(−Y)方向に駆動している。
さらに、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に駆動する際には、同時に、第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(−Y)方向に駆動し、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動する際には、同時に、第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(+Y)方向に駆動している。
よって、第1振動子4から第4振動子7の第2アーム3は、同時に、連結部8に近づく方向に駆動するとともに、同時に、連結部8から遠ざかる方向に駆動し、これらを交互に繰り返すように駆動振動している。
このような振動子1に角速度が生じた場合について説明する。
Z軸周りの角速度は、図2に示すように、Y軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する、あるいは、図3に示すように、X軸方向への第3振動子6または第4振動子7の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する。
この屈曲振動の際、第1振動子4と第2振動子5の屈曲方向は互いに反対方向となり、図2(a)と図2(b)を交互に繰り返す。また、第3振動子6と第4振動子7の屈曲方向も互いに反対方向となり、図3(a)と図3(b)を交互に繰り返す。
ここで、Z軸周りの角速度が、Z軸の左回りの角速度であるか、または、Z軸の右回りの角速度であるかは、図1に示した第1振動子4から第4振動子7の第2アーム3の駆動振動の方向と、図2、図3に示した第1アーム2の屈曲振動の方向を比較することにより判断できる。
例えば、Z軸の左回りに角速度が生じた場合、図1に示した第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動した際(第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3が連結部8に近づく方向に駆動する)、図2(a)に示すように、第1振動子4の第1アーム2が(Y軸)の(−Y)方向に屈曲し、第2振動子5の第1アーム2が(Y軸)の(+Y)方向に屈曲したとすると、Z軸の右回りに角速度が生じた場合は、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動した際、図2(b)に示すように、第1振動子4の第1アーム2が(Y軸)の(+Y)方向に屈曲し、第2振動子5の第1アーム2が(Y軸)の(−Y)方向に屈曲する。つまり、第1アーム2の駆動振動の方向に対して第2アーム3の屈曲振動の方向が互いに反対となるので、左回りか右回りかの判断が可能となる。
なお、この際、図4に示すように、検知算出回路9によって、第1振動子4と第2振動子5の屈曲振動による各々の屈曲信号を、互いに差動した差動信号として検知して算出してもよい。この検知算出回路9は、従来の角速度センサのようなX軸、Y軸、Z軸の1軸を検知する1軸検知用の一般的なものでもよい。また、第3振動子6と第4振動子7についても、同様である。
Y軸周りの角速度は、図5に示すように、Z軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する。
この屈曲振動の際、第1振動子4と第2振動子5の屈曲方向は互いに反対方向となり、図5(a)と図5(b)を交互に繰り返す。
ここで、Y軸周りの角速度が、Y軸の左回りの角速度であるか、または、Y軸の右回りの角速度であるかは、図1に示した第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3の駆動振動の方向と、図5に示した第1アーム2の屈曲振動の方向を比較することにより判断できる。
例えば、Y軸の左回りに角速度が生じた場合、図1に示した第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動した際(第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3が連結部8に近づく方向に駆動する)、図5(a)に示すように、第1振動子4の第1アーム2が(Z軸)の(−Z)方向に屈曲し、第2振動子5の第1アーム2が(Z軸)の(+Z)方向に屈曲したとすると、Y軸の右回りに角速度が生じた場合は、第1振動子4の第2アーム3が(X軸)の(−X)方向に、第2振動子5の第2アーム3が(X軸)の(+X)方向に駆動した際、図5(b)に示すように、第1振動子4の第1アーム2が(Z軸)の(+Z)方向に屈曲し、第2振動子5の第1アーム2が(Z軸)の(−Z)方向に屈曲する。つまり、第1アーム2の駆動振動の方向に対して第2アーム3の屈曲振動の方向が互いに反対となるので、左回りか右回りかの判断が可能となる。
X軸周りの角速度は、図6に示すように、Z軸方向への第3振動子6または第4振動子7の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する。
この屈曲振動の際、第3振動子6と第4振動子7の屈曲方向は互いに反対方向となり、図6(a)と図6(b)を交互に繰り返す。
ここで、X軸周りの角速度が、X軸の左回りの角速度であるか、または、X軸の右回りの角速度であるかは、図1に示した第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3の駆動振動の方向と、図6に示した第1アーム2の屈曲振動の方向を比較することにより判断できる。
例えば、X軸の左回りに角速度が生じた場合、図1に示した第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(−Y)方向に、第4振動子7の第2アーム3が(Y軸)の(+Y)方向に駆動した際(第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3が連結部8に近づく方向に駆動する)、図6(a)に示すように、第3振動子6の第1アーム2が(Z軸)の(−Z)方向に屈曲し、第4振動子7の第1アーム2が(Z軸)の(+Z)方向に屈曲したとすると、X軸の右回りに角速度が生じた場合は、第3振動子6の第2アーム3が(Y軸)の(−Y)方向に、第4振動子7の第2アーム3が(Y軸)の(+Y)方向に駆動した際、図6(b)に示すように、第3振動子6の第1アーム2が(Z軸)の(+Z)方向に屈曲し、第4振動子7の第1アーム2が(Z軸)の(−Z)方向に屈曲する。つまり、第1アーム2の駆動振動の方向に対して第2アーム3の屈曲振動の方向が互いに反対となるので、左回りか右回りかの判断が可能となる。
また、上記のような、第1振動子4、第2振動子5、第3の振動子6、第4振動子7に駆動振動を与えるための駆動電極や、角速度に起因する屈曲振動を検出するための検出電極は、図7に示すように、配置される。
図8は図7のA部における拡大斜視図であるが、第3振動子6の第1アーム2には、駆動負電極10を2つの駆動正電極11で挟むように、駆動正電極11および駆動負電極10を配置するとともに、これら、駆動正電極11と駆動負電極10を挟むように、検出正電極12と検出負電極13を配置している。さらに、第3振動子6の第2アーム3には、第1アーム2に配置した駆動正電極11および駆動負電極10を、各々、第2アーム3の中央から両端に向かって延長して配置している。駆動負電極10はT字形状に配置され、駆動正電極11はL字形状に配置される。
その他、第1振動子4、第2振動子5、第4振動子7も同様に、駆動正電極11、駆動負電極10、検出正電極12、検出負電極13を配置している。この際、2つの駆動正電極11の内、一方の駆動正電極11は駆動振動をモニタするモニタ正電極とし、駆動負電極10をモニタ負電極として共用してもよい。
また、振動子1の連結部8には、各々の電極の給電端子14を設けている。この連結部8は振動子1の駆動または屈曲の振動の節、すなわち、振動子1の駆動の不動点でもあるので、この給電端子14で結線することにより外部からの外乱振動が、振動子1の駆動または屈曲の振動とほとんど混在しない。
この振動子1は、シリコン板15の上にPtの下部電極16を高周波スパッタにて形成し、この下部電極16の上部には高周波スパッタにてPZT圧電体17を形成し、さらに、その上部にAu蒸着にて上部電極18を形成する。
このように、下部電極16と上部電極18によって、PZT圧電体17を挟み込んだ、駆動正電極11と駆動負電極10に、シリコンが共振する共振周波数の交流電解を印加すると、駆動正電極11側と駆動負電極10側の各々において、PZT圧電体17の伸縮が生じ、第2アーム3が駆動振動する。すなわち、図1に示すように、第1振動子4および第2振動子5の第2アーム3は(X軸)方向に、第3振動子6および第4振動子7の第2アーム3は(Y軸)方向に振動する。特に、第2アーム3における2つの駆動正電極11と駆動負電極10には駆動用の同相の交流電界が印加されるので、第1振動子4と第2振動子5との間では、シリコン板15は(X軸)方向に駆動振動はせず、第3振動子6と第4振動子7との間では、シリコン板15は(Y軸)方向に駆動振動しない。
そして、角速度に起因して、コリオリ力を受け、シリコン板15に歪(屈曲振動)が生じた場合、PZT圧電体17に電荷が発生して、これを検出正電極12と検出負電極13で検出する。
このような上記振動子1は、図11に示すように、屈曲振動を検知して算出する検知算出回路9を有する電子回路基板19に実装し、角速度センサとして用いる。この際、振動子1の連結部8を支軸として、電子回路基板19に実装している。電気的接続は、振動子1の給電端子14と電子回路基板19の機密端子とをワイヤーボンディングして行う。
上記構成により、互いに直交するX軸とY軸とZ軸において、この振動子1は、互いに略直交したX軸とY軸とZ軸において、第1振動子4および第2振動子5の第1アーム2をX軸方向に配置するとともに、第3振動子6および第4振動子1をY軸方向に配置して、第1振動子4から第4振動子7の連結部8を支軸として、X軸方向に第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3を駆動振動させるとともに、Y軸方向に第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3を駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して検出する、あるいは、X軸方向への第3振動子6または第4振動子7の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出し、X軸周りの角速度は、Z軸方向への第3振動子6または第4振動子7の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出すれば、互いに直交するX軸とY軸とZ軸の3つの回転軸に対する角速度を算出することができる。
すなわち、車両のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸の3つの回転軸に対する角速度を算出することができ、小型化を可能にするとともに特性を向上した角速度センサを提供することができる。
また、連結部8を挟んで、対向する第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3とを互いに同位相で駆動振動させるとともに、対向する第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3とを互いに同位相で駆動振動させるので、第2アーム3の駆動状態は連結部8を中心にして対称となり、外乱振動を抑制できる。このとき、第2アーム3の中点で第1アーム2を略直交して連結させれば、より外乱振動を抑制できる。
特に、第1振動子4と第2振動子5と第3振動子6と第4振動子7の各々の第2アーム3を互いに同位相で駆動振動させれば、第1振動子4から第4振動子7の第2アーム3は、同時に、連結部8に近づく方向に駆動するとともに、同時に、連結部8から遠ざかる方向に駆動し、これらを交互に繰り返すように駆動振動するので、より上記効果を向上できる。なお、第1振動子4と第2振動子5の第2アーム3が同時に連結部8に近づく方向に駆動する際に、第3振動子6と第4振動子7の第2アーム3が同時に連結部8に遠ざかる方向に駆動させるようにしてもよいが、上記構成の方がより外乱振動を抑制できる。
なお、本実施の形態では、第1振動子4から第4振動子7を有する振動子1について説明したが、第1振動子4と第2振動子5のみを有する振動子1についても同様である。ただし、この場合は、X軸周りの角速度を検出できず、Y軸周りとZ軸周りの2軸を検知できる。
図12は第1振動子と第2振動子のみを有する他の角速度センサの振動子の駆動振動時の動作状態を示す斜視図、図13はZ軸周りに角速度が生じた場合の第1振動子と第2振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図、図14はY軸周りに角速度が生じた場合の第1振動子および第2振動子の屈曲振動の動作状態を示す斜視図である。
図12において、他の角速度センサの振動子1は、互いに略直交させ連結した第1アーム2と第2アーム3とを有するT字形状の第1振動子4および第2振動子5とを備え、第1振動子4の第1アーム2と第2振動子5の第1アーム2とを互いに略同軸上に連結するとともに、連結された連結部8を支軸としている。互いに略直交したX軸とY軸とZ軸において、第1アーム2をX軸方向に配置し、図12に示すように、X軸方向に第1振動子4および第2振動子5の第2アーム3を駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、図13(a)、(b)に示すように、Y軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、図14(a)、(b)に示すように、Z軸方向への第1振動子4または第2振動子5の第1アーム2の屈曲振動を検知して算出する。これらの動作状態は、図1(a)、図2、図5に示すものと同様の状態となる。
以上のように、本発明にかかる角速度センサは、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等、各種電子機器に用いることができる。
1 振動子
2 第1アーム
3 第2アーム
4 第1振動子
5 第2振動子
6 第3振動子
7 第4振動子
8 連結部
9 検知算出回路
10 駆動負電極
11 駆動正電極
12 検出正電極
13 検出負電極
14 給電端子
15 シリコン板
16 下部電極
17 PZT圧電体
18 上部電極
19 電子回路基板
2 第1アーム
3 第2アーム
4 第1振動子
5 第2振動子
6 第3振動子
7 第4振動子
8 連結部
9 検知算出回路
10 駆動負電極
11 駆動正電極
12 検出正電極
13 検出負電極
14 給電端子
15 シリコン板
16 下部電極
17 PZT圧電体
18 上部電極
19 電子回路基板
Claims (6)
- 互いに略直交させ連結した第1アームと第2アームとを有するT字形状の第1振動子を備え、互いに略直交したX軸とY軸とZ軸において、第1アームをX軸方向に配置するとともに、前記第1アームの一部を支軸として、X軸方向に前記第1振動子の第2アームを駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への前記第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への前記第1振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出する角速度センサ。
- 互いに略直交させ連結した第1アームと第2アームとを有するT字形状の第2振動子を備え、前記第1振動子の第1アームと前記第2振動子の第1アームとを互いに略同軸上に連結するとともに、連結された連結部を前記支軸として、X軸方向に前記第2振動子の第2アームを駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への前記第1振動子または第2振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出し、Y軸周りの角速度は、Z軸方向への前記第1振動子または前記第2振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出する請求項1記載の角速度センサ。
- 互いに略直交させ連結した第1アームと第2アームとを有するT字形状の第3振動子と第4振動子とを備え、前記第3振動子の第1アームと前記第4振動子の第1アームとを互いに略同軸上に連結するとともに、前記第1振動子の第1アームと前記第3振動子の第1アームとを互いに略直交させ連結し、連結された連結部を前記支軸として、Y軸方向に前記第3振動子と第4振動子の第2アームを駆動振動させ、Z軸周りの角速度は、Y軸方向への前記第1振動子または第2振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出する、あるいはX軸方向への前記第3振動子または第4振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出し、X軸周りの角速度は、Z軸方向への前記第3振動子または第4振動子の第1アームの屈曲振動を検知して算出する請求項2記載の角速度センサ。
- 前記連結部を挟んで、対向する前記第1振動子と前記第2振動子の第2アームとを互いに同位相で駆動振動させた請求項2記載の角速度センサ。
- 前記連結部を挟んで、対向する前記第1振動子と前記第2振動子の第2アームとを互いに同位相で駆動振動させるとともに、対向する前記第3振動子と前記第4振動子の第2アームとを互いに同位相で駆動振動させた請求項3記載の角速度センサ。
- 前記第1振動子と前記第2振動子と前記第3振動子と前記第4振動子の各々の第2アームを互いに同位相で駆動振動させた請求項5記載の角速度センサ。
Priority Applications (1)
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