JP2006103382A - 自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、振動の減衰性能を維持しながら、管理工数削減を可能とし、エンジンの排気量の増加に対応することのできるマウント構造を備えた自動二輪車を提供することを課題とする。
【解決手段】 車体フレーム11にマウント構造130を介して、エンジン16を取付け、このエンジン16のクランクケース52にリヤフォーク88を上下動可能に取付け、このリヤフォーク88に後輪18を回転自在に取付けた自動二輪車10において、マウント構造130は、複数個設け、1個はラバーを介して支持する吸振型支持部131であり、他の1個又は残りの内の1個はリンク部材155を介して支持する揺動型支持部132であり、第3のマウント構造140は吸振型支持部134とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車体フレームにマウント構造を介して、エンジンを取付け、このエンジンのクランクケースにリヤフォークを上下動可能に取付けた自動二輪車に関する。
従来、エンジンのクランクケースにリヤフォークを上下動可能に取付けた自動二輪車において、エンジンのマウント構造に関する改良技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−127963公報(図4)
特許文献1の図4は、自動二輪車の車体フレームの後部、エンジン及び動力伝達機構の左側面図であり、自動二輪車のエンジンのマウント構造を説明するものである。
エンジン16(符号は同公報のものを流用する。以下同じ。)のクランクケース52にリヤフォーク88の前部を取付け、このリヤフォーク88の後部に後輪用車軸77を取付け、リヤフォーク88にエンジン16の駆動力を後輪用車軸77に伝達する動力伝達機構17を内蔵させた。そして、このエンジン16を第1弾性部材131、第2弾性部材133及び第3弾性部材135により車体フレーム11側にマウントしたものである。
第一弾性部材131は、半径方向に均一な構造であるが、第2及び第3弾性部材133、135は、半径方向に不均一な構造であり、振動を減衰させ上下方向に硬い弾性特性を発揮させ、リヤフォーク88の前部に掛る力と、エンジン16の荷重とを好ましい特性で受けるというものである。
しかしながら、従来技術によれば、乗車振動と走行性能を両立させるために弾性部材に方向性を持たせたので、各弾性体の各方向の弾性特性の調整や、セット位置、車体フレームの取付け精度など、管理ポイントが多岐にわたり、より簡易な手法による管理工数削減が望まれていた。
また、より高い車速領域への応用や大排気量化に伴うエンジン振動の増加に対し、弾性特性だけによらない、振動削減ニーズも高まっている。
そこで、本発明は、振動の減衰性能を維持しながら、管理工数削減を可能とし、エンジンの排気量の増加に対応することができるマウント構造を備えた自動二輪車を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体フレームにマウント構造を介して、エンジンを取付け、このエンジンのクランクケースにリヤフォークを上下動可能に取付け、このリヤフォークに後輪を回転自在に取付けた自動二輪車において、マウント構造は、支持部を複数箇所設け、そのうちの1箇所を揺動型支持部とし、残りの箇所を半径方向で、全周にわたって均一に、肉抜き形状を有するラバーブッシュにて支持する、吸振型支持部であることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、揺動型支持部と複数の前記吸振型支持部のうちの1箇所は、車体側面視で、斜めの線上に配置し、この斜めの線を対角線とし、揺動型支持部と吸振型支持部とを頂点として車体前後と、上下の線で描いた矩形の中に、クランクケースとリヤフォークとの連結部の中心を配置し、かつ揺動型支持部のリンク部材で前傾としたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、連結部を基準にして、一の吸振型支持部よりも遠くに他の吸振型支持部を設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明では、一の吸振型支持部は、エンジンのシリンダ下部に設け、前記他の吸振型支持部はエンジンのシリンダヘッド下方に設けたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、1箇所の揺動型支持部により、エンジンから発生する振動を、揺動方向で振動を吸収することにより、より確実に減衰させることができる。併せて、揺動方向以外の方向における弾性変形を小さくすることが可能となり、これによって、エンジンの荷重を支持でき、駆動力、クッション反力に対しての剛性確保も可能となる。
そして、揺動型支持部以外の支持部を、半径方向に肉抜き形状を有するラバーブッシュにて支持するので、車体への振動伝達を効果的に減衰することができると共に、肉抜き形状は全周で均一であるため、例えば、組付け工程における、組付け位置の管理などをする必要がないという利点がある。
請求項2に係る発明では、揺動型支持部と吸振型支持部のうちの1箇所は、車体側面視で、斜めの線上に配置し、この斜めの線を対角線とし、これらの支持部を頂点として車体前後と、上下の線で描いた矩形の中に、リヤフォークの連結部の中心を配置したので、この連結部の中心は、これらの支持部の間に配置されると共に、支持部までの距離も短い。
連結部の中心が、支持部の間にあり、連結部の中心から支持部までの距離も短いので、リヤフォークの上下動に対して、エンジンをしっかりと保持することができる。加えて、リンクを前傾させたので、後輪からの駆動反力を揺動方向と直交する方向で受けることができるという利点がある。
請求項3に係る発明は、連結部を基準に、一の吸振型支持部よりも遠くに他の吸振型支持部を設けたので、振動の減衰性能は維持しながら、リヤフォークのスイングなどに対して、さらにエンジン保持を強化することができるという利点がある。これにより、例えば、揺動型支持部材の揺動規制を行うストッパを省略することも可能となる。
請求項4に係る発明では、揺動型支持部は、エンジンのクランクケース上方にあり、リヤフォークのスイングを上方から、リンクの揺動方向と直交する方向で支持するので、リヤフォークのスイングなどを安定させることができる。
さらに、吸振型支持部はエンジンのシリンダヘッド下方に設けたので、揺動型支持部と距離を保て、この結果、振動の減衰を図ることができる。
すなわち、回転型支持部と揺動型支持部と吸振型支持部とを好ましい位置に配置するので、エンジンの車体フレームへの結合剛性、リヤフォークのスイングの安定及び振動の減衰を最適にバランスさせることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、本発明の要部は図4〜図7で説明するが、その前提となる自動二輪車を図1〜図3で説明する。
また、説明中、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレーム11のヘッドパイプ12に取付けたフロントフォーク13と、フロントフォーク13に取付けた前輪14と、フロントフォーク13に連結したハンドル15と、車体フレーム11の後部に取付けたエンジン16と、エンジン16に上下スイング可能に取付けた動力伝達機構17と、動力伝達機構17に取付けた後輪18と、車体フレーム11に動力伝達機構17の後端部を懸架したリヤクッションユニット19と、車体フレーム11の後部上部に取付けた収納ボックス21と、収納ボックス21の上に配置し開閉可能に取付けたシート22とを、主要構成としたスクータ型自動二輪車である。シート22はダブルシートである。
さらに自動二輪車10は、車体フレーム11をボディカバー30で覆ったものである。ボディカバー30は、ヘッドパイプ12の前部を覆うフロントカバー31と、フロントカバー31の後部を覆うインナカバー32と、運転者の足を載せる左右の低床式足載板(フロアステップ)33と、低床式足載板33の外縁から下方へ延ばした左右のフロアスカート34と、インナカバー32から後方へ延ばし車体フレーム11の長手中央を覆うセンタカバー35と、センタカバー35から後方へ延ばし車体フレーム11の後部を覆うリヤカバー36とからなる。
図中、37はハンドルカバー、38はフロントフェンダ、39はリヤフェンダ、41はウインドスクリーン、42はエンジン冷却用ラジエータ、43は燃料タンク、44は同乗者用ステップ、45はエアクリーナ、46はコネクティングチューブ(連結チューブ)、47はエアチャンバ、48はエンジン用排気管、49は排気用消音器である。
図2は本発明に係る自動二輪車のエンジン及び動力伝達機構の左側面図である。
エンジン16は、クランクケース52から前方へシリンダ54を延ばした、4サイクル2気筒型水冷エンジンである。シリンダ54の軸線をL1とする。
図3は図2の3−3線断面図である。
エンジン16のケース部分は、左右のケース半体51L、51Rをボルト結合してなるクランクケース52と、クランクケース52の前部にボルト結合したシリンダブロック53と、シリンダブロック53内に設けた左右2個のシリンダ54、54と、シリンダブロック53の前部にボルト結合したシリンダヘッド55と、シリンダヘッド55に形成した燃焼室56、56と、シリンダヘッド55の前部にボルト結合したヘッドカバー57と、シリンダヘッド55とヘッドカバー57との間に形成した動弁室58とからなる。
さらにエンジン16は、クランクケース52に回転可能に取付けて左右に延びるクランク軸61と、クランク軸61にコネクティングロッド62、62を介して連結しシリンダ54、54内を往復動するピストン63、63と、動弁室58に収納した動弁機構64とからなる。
右のケース半体51Rの右側部にゼネレータカバー66をボルト結合することで、右のケース半体51Rとゼネレータカバー66との間にゼネレータ収納室67を形成し、ゼネレータ収納室67にゼネレータ68を収納した。ゼネレータ68は、クランク軸61の右端部に連結したものである。
ゼネレータカバー66はクランクケース52に固定したものであるから、本発明においては、クランクケース52の一部であるとする。
動力伝達機構17は、左のケース半体51Lに軸受71を介して前部を上下スイング可能に取付けるとともに後方へ延びる伝達機構ケース72と、伝達機構ケース72の側部開口を塞いだケース用カバー73と、伝達機構ケース72とケース用カバー73との間に形成した伝達機構収納室74と、伝達機構収納室74に収納した伝達機構75とからなる。伝達機構ケース72は長手途中から車幅中心側に突出したボス部76を形成したものである。
伝達機構75は、クランク軸61に連結したベルト式変速機構75A並びにベルト式変速機構75Aに連結したギヤ機構75Bの組合せ構造であって、ギヤ機構75Bの出力側に後輪用車軸77を連結するとともに、この後輪用車軸77を回転可能に支持したものである。78はカバーである。
一方、ゼネレータカバー66は、前部アーム81を上下スイング可能に取付けたものである。詳しくは、前部アーム81の前部に支軸82を一体的に設け、この支軸82を軸受83を介してゼネレータカバー66に回転可能に支承するようにした。
前部アーム81は後方へ延び、その後端からクランクケース52の後部に沿って車幅中心側にボス部84を突出させ、このボス部84に伝達機構ケース72のボス部76をボルト85、85にて結合したものである。さらに、前部アーム81は後部に後部アーム86をボルト87にて結合したものである。後部アーム86は後方へ延び、その後端部で後輪用車軸77を回転可能に支持したものである。
このような伝達機構ケース72及び前・後部アーム81、86の組合せ構造は、平面視略H字状のリヤフォーク(スイングアームともいう。)88をなす。従って、後輪18を後輪用車軸77を介して支持するリヤフォーク88の前部をクランクケース52に上下スイング可能に取付けることができる。
この例では、クランク軸61の中心P1にリヤフォーク88のスイング中心P2、すなわち、伝達機構ケース72並びに前部アーム81のスイング中心P2を合致させたことを特徴とする。
仮に、クランク軸61の中心P1に対して、リヤフォーク88のスイング中心P2が不一致である(オフセットしている)場合には、クランク軸61から後輪18へ動力を伝達する機構(伝達機構)のスイング角が、リヤフォーク88のスイング角と異なる。従って、伝達機構の構成は複雑にならざるを得ない。
これに対し本実施例は、クランク軸61の中心P1に対して、リヤフォーク88のスイング中心P2が合致する。詳しくは、クランク軸61に伝達機構75の駆動プーリ79を直結することによって、クランク軸61の中心P1に対し、伝達機構75の入力側中心及び伝達機構ケース72のスイング中心P2を合致させた。この結果、リヤフォーク88のスイング角に対して、伝達機構75のスイング角が同一となる。従って、伝達機構75(クランク軸61から後輪18へ動力を伝達する機構)が簡単になる。
さらにこの図は、伝達機構ケース72の後端並びに後部アーム86後端に、左右のリヤクッションユニット19、19の下部を連結するブラケット89、89を設けたことを示す。
ここで一旦図2に戻って説明を続ける。シリンダヘッド55は、燃焼室56に連なり吸気弁91を備える吸気口92と、燃焼室56に連なり排気弁93を備える排気口94とを、一体に形成したものである。エンジン16を側方から見たときに、吸気口92は上向きの開口であり、排気口94は下向きの開口である。
吸気口92に接続したインレットパイプ95は、シリンダヘッド55の後方へ延び、その後端(上流端)にスロットルバルブ96を接続したものである。スロットルバルブ96の上流端は後方を向く。インレットパイプ95は、吸気弁91に向って燃料を噴射する燃料噴射装置(インジェクタ)97を取付けたものである。
このような吸気口92、インレットパイプ95及びスロットルバルブ96の組合せ構造は吸気通路98をなす。言い換えると、シリンダ54の上部から後方へ吸気通路98を延ばし、この吸気通路98の吸気口を後方へ向けた。そして、吸気通路98の吸気口、すなわち、スロットルバルブ96の上流端を、上記図1に示すようにエアチャンバ47を介してエアクリーナ45に接続した。なお、99は動弁機構64のカムシャフトである。
ところで、エンジン16は、クランクケース52に上部取付ブラケット101並びに下部取付ブラケット102を設けるとともに、シリンダヘッド55の下部に前部取付ブラケット103を設けたものである。詳しくは、シリンダ54より上位に上部取付ブラケット101を設け、シリンダ54より下位に下部取付ブラケット102並びに前部取付ブラケット103を設けた。
図4は本発明に係る自動二輪車の車体フレームの後部、エンジン及び動力伝達機構の左側面図である。
車体フレーム11の起立フレーム部材としての左右のアッパパイプ115、115(この図では手前の左側のみ示す。以下同じ。)は、側面視でシリンダ54に略直交する、すなわち、シリンダの軸線L1に略直交する部材である。左右のアッパパイプ115、115は、上端部に左右の上部ブラケット121、121を設けるとともに、下端部間に第1クロスメンバ122を掛け渡し、この第1クロスメンバ122に下部ブラケット123を設けたものである。一方、左右のメインパイプ111、111は、下端部間に第2クロスメンバ125を掛け渡し、この第2クロスメンバ125に前部ブラケット126を設けたものである。
クランク軸61の中心P1と後輪用車軸77の中心P3とを通る線をL2とする。
なお、エンジン16は側面視で、次の3点で車体フレーム11に取付ける。
その第1点は、エンジン16のクランクケース52から張出した下部取付ブラケット102を、吸振型支持部131にて車体フレーム11側の下部ブラケット123に連結する。この詳細は図5で説明する。
第2点目は、エンジン16のクランクケース52から張出した上部取付ブラケット101を、揺動型支持部132にて、車体フレーム11側の上部ブラケット121に連結する。この詳細は図6で説明する。133は、揺動型支持部132に備える左右のリンク部材155(図6参照)同士をつなぐ連結パイプである。
第3点目は、エンジン16側から張出した前部取付ブラケット103を、吸振型支持部134にて、車体フレーム11側の前部ブラケット126に連結する。この詳細は図7で説明する。
エンジン16のマウントは、側面視では3点であるが、1点当り左右2個の部材を配置するため、合計6個の部材を配置する。すなわち、エンジン16の後部下部に左右の吸振型支持部131を、エンジン16の後部上部に左右の揺動型支持部132を、エンジン16の前部に左右の吸振型支持部134を配置する。
すなわち、車体フレーム11にマウント構造を介して、エンジン16を取付け、このエンジン16のクランクケース52にリヤフォーク88を上下動可能に取付け、このリヤフォーク88に後輪18(図1参照)を回転自在に取付けた自動二輪車10において、マウント構造130は、複数箇所設け、そのうちの1箇所を揺動型支持部132とし、残りの箇所を半径方向に均一に肉抜き形状を有するラバーブッシュにて支持する吸振型支持部131、134としたものである。
そして、揺動型支持部132と複数の吸振型支持部のうちの1箇所131は、車体側面視で、斜めの線上に配置し、この斜めの線136を対角線とし、揺動型支持部132と吸振型支持部131とを頂点として描いた矩形137の中に、クランクケース52とリヤフォーク88との連結部の中心を配置し、かつ揺動型支持部132のリンク部材155で前傾とした。
吸振型支持部131と揺動型支持部132は、車体側面視で、斜めの線136上に配置し、この斜めの線136を対角線とし、これらの支持部131、132を頂点として上下及び前後に線を引いて描いた矩形137の中に、リヤフォーク88の連結部138の中心を配置したので、この連結部138の中心は、支持部131、132の間に配置される。支持部131、132の間に配置されるため、連結部138から支持部131、132までの距離も短い。
加えて、リンク部材155を前傾させ取付けたので、後輪18からの駆動反力を揺動方向と直交する方向で受けることができる。
さらに、揺動型支持部132は、エンジン16のクランクケース52上方にあり、リヤフォーク88のスイングを上方から、リンク部材155(図6参照)の揺動方向と直交する方向で支持するので、エンジン16の荷重を受けることができる。併せて。リヤフォーク88のスイングなどを安定させることができる。
リンク部材155の揺動方向でエンジン16の振動を吸収することもできる。
吸振型支持部134はエンジン16のシリンダヘッド55下方に設けたので、揺動型支持部132と距離を保て、この結果、振動の減衰を図ることができる。
連結部138の中心が、支持部131、132の間にあり、連結部138の中心から支持部131、132までの距離も短いので、リヤフォーク88の上下動に対して、エンジン16をしっかりと保持することができる。
この連結部138の中心を基準にして、一の吸振型支持部131よりも遠くに他の吸振型支持部134を設けた。
吸振型支持部131よりも遠くに第3のマウント構造140を設け、この第3のマウント構造140として、ラバーを介して支持する他の吸振型支持部134を配置するものである。
連結部138の中心を基準に、一の吸振型支持部131よりも遠くに第3のマウント構造140を設け、この第3のマウント構造140は、他の吸振型支持部134であり、振動の減衰性能は維持しながら、リヤフォーク88のスイングに対して、さらに強固にエンジン16を保持することができる。
またこれにより、揺動型支持部132の揺動方向への移動を規制する別体のストッパーを省略することが可能となる。
図5は図4の5−5線断面図であり、吸振型支持部を説明するものである。
車体フレーム側の下部ブラケット123に、鋼管製カラー141を溶接して一体化し、このカラー141の車体左右方向の内側にスペーサ142を配置し、このスペーサ142の内側に外側受部材143を配置し、この外側受部材143の内側に第1弾性部材144を取付け、この第1弾性部材144の内側に内側受部材145を配置し、この内側受部材145の内側に中スペーサ146を配置し、上記カラー141から中スペーサ146に向け、軸としての回転支持ボルト147を取付けたものである。
第1弾性部材144は、内筒148と、ラバー部材149とからなる部材であり、エンジン16(図4参照)と回転支持ボルト147との間に介在させた部材である。
カラー141から中スペーサ146までの各部材は、左右方向にすき間なく配置することで、各部材の側面同士をメタル接触構造としたものである。
各部材同士は、メタル接触構造としたので、エンジンの排気量の増加に伴うエンジン重量増加に対応することができる。
図6は、図4の6−6線断面図であり、揺動型支持部を説明するものである。
車体フレーム11(図4参照)側の上部ブラケット121に、鋼管製カラー152を溶接して一体化する。リンク部材155の一端155aに管ブッシュ160が圧入されており、リンク部材155は、管ブッシュ160を介してカラー150にボルト157で締付けられる。158はナット、156はサイド方向を規制するワッシャである。管ブッシュ160は、外筒部材154の内側にラバー部材153を備える部材である。
なお、このラバー部材153は、剛性調整により、適切に弾性率を選択することができるが、比較的硬度を高くしても、揺動方向の振動減衰は確保できる。従って、左右方向や、揺動方向に直交する方向の剛性は確保できる。
次に、リンク部材155の他端155bにスペーサ159及び外側受部材161を嵌め、この外側受部材161の内側にニードルベアリングユニット162を嵌め、このニードルベアリングユニット162の外周162aに、エンジン側の上部取付ブラケット101をニードルベアリングユニット162と一体化して取付け、このニードルベアリングユニット162の車体左右方向の内側に中スペーサ163を取付け、上記リンク部材155から中スペーサ163に向け下部軸164を嵌めたものである。
ニードルベアリングユニット162は、内筒166と、ニードル167・・・(・・・は複数を示す。)と、外筒168とを主要素とする部材であり、エンジン16を下部軸164に対して回転自在に支持するために設けた部材である。
また、ニードルベアリングユニット162の外周162aとリンク部材155の一端155aは一体化して固定するが、ベアリングユニット162の内周162bと下部軸164との間は回転自在に取付けるものである。
なお、本実施例では、他端155bは、ニードルベアリングユニット162としたが、管ブッシュとしても良い。この場合も、硬度を調整し、振動低減と剛性確保を両立することができる。
さらに、揺動支持部は、エンジンケースより外方で支持するので、ねじれなどの剛性確保に有利である。
リヤフォークの連結部138(図4参照)で左右動を受けると、エンジン16のマウント構造130の左右方向には揺動機構はなく、メタル接触による支持のため、左右動は発生せず、左右方向の力は直接車体フレーム11に伝達される。
図7は本発明に係る弾性部材の構成図であり、吸振型支持部134を説明するものである。
弾性部材171は、鋼管製内筒172に円筒ゴム173を焼付けて一体化しており、この円筒ゴム173の周囲は均等に形成した凹凸形状に形成することで、周囲を肉抜き構造にしたものである。
なお、肉抜き部の個数及び寸法は、任意に設定することができるものとする
円筒ゴム173を前部ブラケット126に挿入し、内筒172に想像線で示すボルト174を通して取付ける。
円筒ゴム173は、前後(図面では左右)、上下方向には厚さが同一であり且つ均質であるから、弾性部材171は上下、前後方向に均等な弾性特性を有する弾性部材である。
図8はエンジンが揺動可能なことを説明する作用図であり、上述のように、吸振型支持部131、134と、揺動型支持部132とからなる3点支持構造である。
エンジン16は、連結部138でリヤフォーク88(図4参照)からの力やエンジン16の荷重により、リンク部材155(図6参照)により、矢印Sの方向に揺動可能にしたことを示す。
なお、図において、揺動幅の大きさは、エンジンの振幅方向を分かり易くするため、大きくしたが、実際の揺動幅は、図示したものよりも大幅に小さくなる。その理由として、揺動幅は、揺動型支持部132の配設位置、リンク部材155の長さ、及び吸振型支持部134の規制などに依存するためである。
吸振型支持部134は、エンジンの揺動を許容する部材である。
エンジンのマウント構造130は、吸振型支持部131と、揺動型支持部132と、吸振型支持部134とからなり、リヤフォークの連結部138で上下動を受けると、揺動支持部132の振動方向と直交する方向で支持し、リヤフォークのスイングを安定させる。
マウント構造130は、リヤフォーク88を取付けた連結部138の上下動に起因するエンジン16の上下動を吸収すると共に、エンジン16自体の振動に起因する上下動を吸収するものである。
リヤフォークの連結部138で左右方向の力を受けても、マウント構造130(図4参照)の左右方向には揺動機構はなく、メタル接触による支持のため、左右動は発生せず、左右方向の力は直接車体フレーム11に伝達される。
この結果、上下方向の振動を効率良く減衰することができる一方、左右方向の結合剛性を向上することができ、エンジン16の排気量の増加にも対応することができる。
図4に戻って、一の吸振型支持部131は、エンジン16のシリンダ54下部に設け、揺動型支持部132はエンジン16のクランクケース52上方に設け、他の吸振型支持部134はエンジン16のシリンダヘッド55下方に設けた。
一の吸振型支持部131は、エンジン16のシリンダ54下部で、且つエンジン16の中心近傍に設けたので、エンジン16の車体フレーム11への結合剛性を高めることができる。
また、揺動型支持部132は、エンジンのクランクケース52上方であり、エンジン16の中心から外れた位置に設けたので、リヤフォーク88のスイングを安定させることができる。
さらに、他の吸振型支持部134はエンジン16のシリンダヘッド55下方に設けたので、振動の減衰を図ることができる。
一の吸振型支持部131と揺動型支持部132と他の吸振型支持部134とを好ましい位置に配置し、吸振型支持部131、134の特性を所定の特性とすることにより、エンジン16の車体フレーム11への結合剛性、リヤフォーク88のスイングの安定及び振動の減衰を最適にバランスさせることができる。従来の3点ラバーマウントに比べて、エンジンの取付剛性を確保しつつ、振動の低減を図ることができる。
本実施例では、複数個の支持部材の内、後輪に最も近い部位に、揺動型支持部132を採用し、前後方向に揺動可能に構成した。残りの部位は、吸振型支持部131、134であることを特徴とする。
後輪に最も近いところの弾性部材は、前後方向に揺動可能な揺動型支持部132を採用した。従って、複数個の支持部で車体フレームにエンジンをマウントする場合、後輪に一番近い揺動型支持部132に掛る負荷が最大となる。揺動型支持部は、前後に揺動可能なため、上下方向の揺れを吸収できる。
しかし、左右方向の揺れに対しては、メタル接触であり、後輪の挙動を直ちに車体フレームへ伝えることができ、走行性を高めることができる。
尚、本実施例において、マウント構造は、回転型支持部と、揺動型支持部と、吸振型支持部とで構成したが、これに限定されない。例えば、回転型支持部と揺動型支持部のみで構成しても良いものとする。
また、エンジンのマウント個数は、任意である。例えば、2個でも良いし、4個でも差し支えないものとする。
本発明は、自動二輪車に好適である。
本発明に係る自動二輪車の左側面図である。 本発明に係る自動二輪車のエンジン及び動力伝達機構の左側面図である。 図2の3−3線断面図である。 本発明に係る自動二輪車の車体フレームの後部、エンジン及び動力伝達機構の左側面図である。 図4の5−5線断面図である。 図4の6−6線断面図である。 本発明に係る弾性部材の構成図である。 エンジンが揺動可能なことを説明する作用図である。
符号の説明
10…自動二輪車、11…車体フレーム、16…エンジン、18…後輪、52…クランクケース、52…クランクケース、54…シリンダ、55…シリンダヘッド、88…リヤフォーク、130…マウント構造、131…一の吸振型支持部、132…揺動型支持部、134…他の吸振型支持部、136…斜めの線、137…矩形、138…連結部、140…第3のマウント構造、155…リンク部材。

Claims (4)

  1. 車体フレームにマウント構造を介して、エンジンを取付け、このエンジンのクランクケースにリヤフォークを上下動可能に取付け、このリヤフォークに後輪を回転自在に取付けた自動二輪車において、
    前記マウント構造は、支持部を複数箇所設け、そのうちの1箇所を揺動型支持部とし、残りの箇所を半径方向で全周にわたって均一に、肉抜き形状を有するラバーブッシュにて支持する吸振型支持部であることを特徴とする自動二輪車。
  2. 前記揺動型支持部と複数の前記吸振型支持部のうちの1箇所は、車体側面視で、斜めの線上に配置し、この斜めの線を対角線とし、前記揺動型支持部と吸振型支持部とを頂点として車体前後と、上下の線で描いた矩形の中に、前記クランクケースとリヤフォークとの連結部の中心を配置し、かつ揺動型支持部のリンク部材で前傾としたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
  3. 前記連結部を基準にして、前記一の吸振型支持部よりも遠くに他の吸振型支持部を設けたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
  4. 前記一の吸振型支持部は、エンジンのシリンダ下部に設け、前記他の吸振型支持部はエンジンのシリンダヘッド下方に設けたことを特徴とする請求項3記載の自動二輪車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013133026A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Kawasaki Heavy Ind Ltd 自動二輪車におけるパワーユニットの搭載構造
CN114435529A (zh) * 2021-12-31 2022-05-06 宗申·比亚乔佛山摩托车企业有限公司 一种防止周向旋转且容易更换的衬套座装置

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