JP2006098995A - 光学ユニット、カメラ及び光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の光学特性を容易に得る。
【解決手段】ズームレンズユニット2の光学素子群は、光学特性を調整可能な可変焦点レンズ3a,3bを複数有する。このズームレンズユニット2を備えるカメラ1は、ズームレンズユニット2についての複数の可変設計パラメータの何れかを有するパラメータ群に関する複数の擬似化設計データ66fを記憶するプログラムメモリ66と、複数の擬似化設計データ66fの何れか1つを指示する指示情報が操作者から入力される操作部4と、前記指示情報で指示された擬似化データ66fに基づいて可変設計パラメータを制御する制御装置5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数のレンズを備える光学ユニットと、この光学ユニットを備えるカメラ及び光学機器とに関する。
従来、カメラ等の光学機器の光学ユニットは複数のレンズを備えており、一部のレンズの交換や移動によって焦点距離や倍率などの調整が可能となっている。しかし、レンズを交換する場合には、交換の手間などがかかるとともに、レンズ交換時にカメラ内部に塵埃が混入するおそれがある。また、レンズを移動させる場合には、レンズの形状自体が変化しないため、調整範囲に限界がある。
ところで、近年、焦点距離などの光学特性を調整可能な、いわゆる特性可変レンズを備えた光学ユニットが開発されている(例えば、特許文献1参照)。この光学ユニットによれば、特性可変レンズの光学特性を調整することによって光学ユニット全体の光学特性を広い範囲で調整可能とすることも考えられる。
特開2002−6200号公報
しかしながら、レンズの光学特性を変更できるとしても、各レンズの光学特性を組み合わせて光学ユニットを設計するには、高度な専門知識や豊富な経験を要する。そのため、一般の操作者にとっては、自分の好みに合わせて光学ユニットの光学特性を調整するのは困難である。
本発明の課題は、所望の光学特性を容易に得ることができる光学ユニット、カメラ及び光学機器を提供することである。
請求項1記載の発明は、光学ユニットにおいて
光学特性を調整可能な特性可変レンズを複数有する光学素子群と、
前記光学素子群についての複数の可変設計パラメータの何れかを有するパラメータ群に関する複数の制御情報を記憶する記憶部と、
前記複数の制御情報の何れか1つを指示する指示情報が操作者から入力される操作部と、
前記指示情報で指示された前記制御情報に基づいて前記可変設計パラメータを制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
ここで、特性可変レンズの光学特性とは、例えばレンズの厚さや光学面の形状、焦点距離、屈折力、収差特性などである。
また、光学素子群についての可変設計パラメータとは、例えば、特性可変レンズの光学特性や、光学素子群を構成する各光学素子の位置などである。
また、パラメータ群に関する制御情報とは、例えば複数の可変設計パラメータの値同士を対応付けたテーブルや、可変設計パラメータ同士の関係を示すプログラムなどである。
請求項1記載の発明によれば、光学素子群は複数の特性可変レンズを備えるので、これら特性可変レンズの光学特性を調整することにより、従来と異なり、レンズを交換することなく広い範囲で光学素子群の光学特性を調整することができる。
また、可変設計パラメータのパラメータ群に関する複数の制御情報が記憶部に記憶され、操作部を介して記憶部中の制御情報についての指示を入力することができるので、記憶部中の制御情報に基づいて、各可変設計パラメータの値を所定の状態にすることができる。従って、従来と異なり、操作者は高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、光学ユニットについて所望の光学特性を容易に得ることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光学ユニットにおいて、
前記パラメータ群は、前記複数の可変設計パラメータのうち、少なくとも1つの可変設計パラメータを除いた残りの可変設計パラメータを有し、
前記光学素子群は、前記1つの可変設計パラメータの調整によって合焦位置を調整する固定焦点のレンズユニットとして機能することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、光学素子群が固定焦点のレンズとして機能するので、ズームレンズユニットとして機能する場合と比較して、光学特性を高めることができるとともに制御を容易化することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光学ユニットにおいて、
前記パラメータ群は、前記複数の可変設計パラメータのうち、少なくとも2つの可変設計パラメータを除いた残りの可変設計パラメータを有し、
前記光学素子群は、前記2つの可変設計パラメータの調整によって合焦位置及び焦点距離を調整するズームレンズユニットとして機能することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、光学素子群がズームレンズユニットとして機能するので、所望のフォーカス位置及び焦点距離を確実に得ることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記記憶部中の前記制御情報は、既存の光学素子群の光学特性に対応しており、
この制御装置により前記可変設計パラメータの制御された場合における前記光学素子群の光学特性は、既存の光学素子群の光学特性と等しいことを特徴とする。
ここで、既存の光学素子群としては、市販のレンズユニットや、市販の光学機器中のレンズユニットなどがある。
また、光学素子群の光学特性とは、例えば焦点距離や収差特性、スポットダイアグラム、MTF特性などである。この光学特性は、一義的な特性であっても良いし可変域を有する特性であっても良い。
請求項4記載の発明によれば、光学素子群の光学特性が既存の光学素子群の光学特性と等しくなるので、操作者が自分で光学ユニットを設計する必要がない。従って、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の光学ユニットにおいて、
前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
この表示部は、前記制御情報の内容として、前記既存の光学素子群の名称と、前記既存の光学素子群を備える光学機器の名称との何れか一方を表示することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、表示部には制御情報の内容として、既存の光学素子群の名称と、既存の光学素子群を備える光学機器の名称との何れか一方が表示されるので、制御情報の内容を容易かつ正確に把握することができる。従って、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の光学ユニットにおいて、
前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
この表示部は、前記制御情報の内容として、前記可変設計パラメータの値を表示することを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、表示部には制御情報の内容として、可変設計パラメータの値が表示されるので、制御情報の内容を容易かつ正確に把握することができる。従って、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項7記載の発明は、請求項4〜6の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
この表示部は、前記制御情報の内容として、前記既存の光学素子群の外観図、設計図または光跡図を表示することを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、表示部には制御情報の内容として、前記既存の光学素子群の外観図、設計図または光跡図が表示されるので、制御情報の内容を容易かつ正確に把握することができる。従って、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記操作部には、前記光学素子群についての所望の光学特性に関する光学特性情報が入力され、
前記制御装置は、前記光学特性情報に基づいて、前記光学素子群の光学特性を前記所望の光学特性に近づけるよう前記制御情報を補正することを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、制御装置は光学特性情報に基づいて光学素子群の光学特性を所望の光学特性に近づけるよう、前記制御情報を補正するので、光学ユニットについての所望の光学特性を確実に得ることができる。
請求項9記載の発明は、請求項4〜8の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記光学素子群の光学特性は、当該光学素子群の収差特性と、スポットダイアグラム特性と、MTF特性と、焦点距離と、フォーカス位置との何れかについての値または範囲であることを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、光学素子群の光学特性は当該光学素子群の収差特性と、スポットダイアグラム特性と、MTF特性と、焦点距離と、フォーカス位置との何れかについての値または範囲であるので、光学ユニットについての所望の光学特性を確実に得ることができる。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記記憶部と外部機器との間で少なくとも前記制御情報についての情報の送受信を行う情報通信部を備えることを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、情報通信部を介して外部機器と記憶部との間で前記組合せについての情報の送受信を行うことができるので、外部機器で設計した組合せを記憶部に記憶させたり、記憶部に記憶された組合せを外部機器に送信し、他の光学ユニットに使用したりすることができる。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記制御装置は、前記光学素子群における光路をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、シミュレーション演算の結果、即ち光線追跡の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の光学ユニットにおいて、
前記表示部は、前記光学素子群の設計図と前記光路とを合わせて表示することを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、光学素子群の設計図と光路とが合わせて表示部に表示されるので、より容易に光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項13記載の発明は、請求項1〜12の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記制御装置は、前記光学素子群における収差をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、シミュレーション演算の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の光学ユニットにおいて、
前記表示部は、収差曲線を表示することを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、光学素子群の収差曲線が表示部に表示されるので、より容易に光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項15記載の発明は、請求項1〜14の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記制御装置は、前記光学素子群によるスポットダイアグラムをシミュレーション演算によって求めることを特徴とする。
請求項15記載の発明によれば、シミュレーション演算の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項16記載の発明は、請求項1〜15の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記制御装置は、前記光学素子群のOTF特性またはMTF特性をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする。
請求項16記載の発明によれば、シミュレーション演算の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項17記載の発明は、請求項1〜16の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
前記特性可変レンズは、
2枚の透明板と、
前記透明板の間に介在した、屈折率の異なる2種の流体とを備え、
前記2種の流体間の界面を光学面として機能させるものであり、
前記制御装置は、
前記光学面の形状を変化させることにより、前記特性可変レンズの光学特性を制御することを特徴とする。
請求項17記載の発明によれば、請求項1〜16の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項18記載の発明は、請求項17記載の光学ユニットにおいて、
前記特性可変レンズは、略水平に配設されていることを特徴とする。
ここで、可変焦点光学素子が略水平に配設されているとは、前記2種の流体が光軸上で上下に並んでいる状態をいう。
請求項18記載の発明によれば、可変焦点光学素子が略水平に配設されているので、可変焦点光学素子中の流体を安定な状態に維持することができる。従って、振動や重力、加速度などの影響によって流体が流動したり、前記光学面が変形したりするのを防止することができる。また、可変焦点光学素子が縦に配設された場合と比較して、前記光学面の面積が広くなる、つまり、可変焦点光学素子のFナンバーが小さくなるため、像の明るさを向上させることができる。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の光学ユニットにおいて、
前記光学素子群は、入射光を下方に案内するプリズムまたはミラーを前記複数の可変焦点光学素子の上方に備えることを特徴とする。
請求項19記載の発明によれば、入射光を下方に案内するプリズムまたはミラーを可変焦点光学素子の上方に備えるので、略水平に配設された可変焦点光学素子に対し、横方向からの光線を案内することができる。
請求項20記載の発明は、カメラにおいて、
請求項1〜19の何れか一項に記載の光学ユニットと、
前記光学ユニットの前記光学素子群による被写体像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とする。
請求項20記載の発明によれば、請求項1〜19の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項21記載の発明は、光学機器において、
請求項1〜19の何れか一項に記載の光学ユニットを備えることを特徴とする。
請求項21記載の発明によれば、請求項1〜19の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項1記載の発明によれば、従来と異なり、レンズを交換することなく広い範囲で光学素子群の光学特性を調整することができる。また、従来と異なり、操作者は高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、光学ユニットについて所望の光学特性を容易に得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットがズームレンズユニットとして機能する場合と比較して、光学特性を高めることができるとともに制御を容易化することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、所望のフォーカス位置及び焦点距離を確実に得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項4または5記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項4〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについて所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについての所望の光学特性を確実に得ることができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項4〜8の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、光学ユニットについての所望の光学特性を確実に得ることができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項1〜9の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、外部機器で設計した組合せを記憶部に記憶させたり、記憶部に記憶された組合せを外部機器に送信し、他の光学ユニットに使用したりすることができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項1〜10の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、シミュレーション演算の結果、即ち光線追跡の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項11記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、より容易に光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項13記載の発明によれば、請求項1〜12の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、シミュレーション演算の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項14記載の発明によれば、請求項13記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、より容易に光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項15,16記載の発明によれば、請求項1〜14の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、シミュレーション演算の結果に基づいて光学素子群の光学特性を評価することができる。
請求項17記載の発明によれば、請求項1〜16の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項18記載の発明によれば、請求項17記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、振動や重力、加速度などの影響によって流体が流動したり、前記光学面が変形したりするのを防止することができる。
請求項19記載の発明によれば、請求項18記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、略水平に配設された可変焦点光学素子に対し、横方向からの光線を案内することができる。
請求項20,21記載の発明によれば、請求項1〜19の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は、本発明に係るカメラ1の外観を示す図である。
この図に示すように、カメラ1は、いわゆるコンパクトカメラであり、筐体10の前面にストロボ11、ファインダー12、撮影用受光窓13及び測光・測距センサ14(図2参照)を備えている。
ストロボ11は、被写体に閃光を照射するものである。このストロボ11としては、従来より公知のものが用いられている。ファインダー12は、操作者が撮影範囲を確認するための窓であり、撮影用受光窓13と並んで設けられている。撮影用受光窓13は、被写体からの光を筐体10の内部に取り込むための窓である。この撮影用受光窓13よりも筐体10の内側には、図2に示すように、温度センサ15と、本発明に係る光学ユニットとしてのズームレンズユニット2とが互いに近接して配設されている。
温度センサ15は、筐体10の内部の温度、より詳細にはズームレンズユニット2の近傍の温度を測定するものである。
ズームレンズユニット2は、本発明における光学素子群として、プリズム20、可変焦点レンズ3a,3b及び剛体レンズ21を備えている。これらの光学素子は、光軸Lに沿ってこの順で上下に配列されている。
プリズム20は、撮影用受光窓13から入射した光を屈折させて下方の可変焦点レンズ3aに入射させるものである。
可変焦点レンズ3a,3bは、本発明における可変焦点光学素子であり、水平な状態で光軸上に固設されている。これら可変焦点レンズ3a,3bは、図3(a)〜(c)に示すように、2枚の透明板30a,30bを備えている。
透明板30a,30bは、ガラスやアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂製の円板であり、透明板30aが透明板30bの直上に位置するよう配設されている。ここで、これら透明板30aをレンズとして見た場合、その焦点距離fTa,fTbは以下の式(1),(2)のように示される。
1/fTa=(nTa‐1)(1/RTa1‐1/RTa2)+(nTa‐1)2・dLTa/(nTa・RTa1・RTa2)…(1)
1/fTb=(nTb‐1)(1/RTb1‐1/RTb2)+(nTb‐1)2・dLTb/(nTb・RTb1・RTb2)…(2)
但し、式(1)中、「RTa1」,「RTa2」は透明板30aの上下面の曲率半径、「nTa」は透明板30aの屈折率、「dLTa」は透明板30aの厚さである。同様に、式(2)中、「RTb1」,「RTb2」は透明板30bの上下面の曲率半径、「nTb」は透明板30bの屈折率、「dLTb」は透明板30bの厚さである。
透明板30a,30bの間には、本発明における流体として、2種類の液体31a,31bが介在している。
これら液体31a,31bは、互いに混合せずにこの順で上下に分離した状態となっており、かつ、屈折率が異なっている。そのため、液体31a,31bの間には、これら液体間の界面により光学面Sが形成されている。
また、液体31a,31bの一方は非導電性、他方は導電性の液体である。
このような液体31a,31bとしては、例えば以下の表1に示す液体を用いることができる。液体31a,31bの組合せとしては、例えば、液体31aがシリコンオイル、液体31bが水溶液である組合せや、液体31aがイマージョンオイル、液体31bがグリコール系の不凍液である組合せ、液体31aがフッ素系不活性液体、液体31bが水溶液である組合せ等がある。ここで、重力や姿勢による光学面Sの変化を少なくする観点からは、液体31a,31bの比重は略等しく調製されていることが好ましい。本実施の形態においては、液体31aとしてイマージョンオイルまたはジメチルシリコン・オイル、液体31bとして水溶液が用いられている。
Figure 2006098995
なお、表1中、「フロリナート」とは、3M社製の商品の商品名である。
また、表1中、水溶液の溶質としては、無機物でも良いし、有機物でも良い。溶解される無機物としては、例えば、塩化カリウム(KCl)や塩化ナトリウム(NaCl)、塩化バリウム(BaCl2)、ヘキサシアノ鉄(III)カリウム(K3[Fe(Cl6)])、ヘキサシアノ鉄(II)カリウム(K4[Fe(Cl6)])、チオシアン酸カリウム(KCNS)等の無機塩類がある。また、有機物としては、例えばアルコールやアミノ酸、各種の界面活性剤などがある。ここで、図4(a)〜(d)に示すように、水溶液の界面張力(表面張力)は濃度に応じて変化する。そのため、水溶液の濃度は、光学面Sの曲率が所定の範囲内となるように設定されることが好ましい。
更に、表1中、イマージョンオイルとしては、「Type A」や、「Type NVH」の代わりに、以下の表2に示すイマージョンオイルを用いることとしても良いし、更に、市販の油浸顕微鏡用のイマージョンオイルを組み合わせたものを用いることとしても良い。ここで、「Type A」のオイルはテルフェニルや水素化テルフェニル、ポリブタン、炭化水素などを混合した短焦点観察用の低粘度合成オイルであり、「Type B」のオイルは医療機器レンズ用の中粘度合成オイルであり、「Type NVH」や「Type OVH」は長距離観察用の高粘度合成オイルである。
Figure 2006098995
なお、上記の表2には、イマージョンオイルの光学特性の他に、参考として、ショットグラス社製の光学ガラス「BK7」(商品名)等の光学特性も示している。
ここで、これら液体31a,31bをレンズとして見た場合、その焦点距離fEa,fEbは以下の式(3),(4)のように示される。
1/fEa=(nEa‐1)(1/REa1‐1/REa2)+(nEa‐1)2・dLEa/(nEa・REa1・REa2)…(3)
1/fEb=(nEb‐1)(1/REb1‐1/REb2)+(nEb‐1)2・dLEb/(nEb・REb1・REb2)…(4)
但し、式(3)中、「REa1」,「REa2」は液体31aの上下面の曲率半径、「nEa」は液体31aの屈折率、「dLEa」は光軸上における液体31aの厚さである。同様に、式(4)中、「REb1」,「REb2」は液体31bの上下面の曲率半径、「nEb」は液体31bの屈折率、「dLEb」は光軸上における液体31bの厚さである。
なお、液体31a,31bの半径を「r」、高さを「h」とすると、液体31a,31bの接触角θ及び曲率半径Rは以下の式(5),(6)のように求めることができる。
θ=2tan-1(h/r) …(5)
R=r/sinθ …(6)
液体31a,31bの外側には、環状の電極部32が配設されている。
この電極部32は、図3(c)に示すように、絶縁層33及び電極34a,34bを備えており、透明板30a,30bと一体となって液体31a,31bを内部に封入している。
絶縁層33は、電気を通さない性質を有しており、液体31a,31bを側方から囲むとともに、外周部において電極34a及び電極34bの間に介在している。絶縁層33の内周面と前記透明板30aの下面とには、撥水層35が設けられ、液体31bとで液体31aを囲んだ状態となっている。
撥水層35は、例えば、以下の表3に示す化合物の何れかによって形成されている。ここで、この表に示すように、液体31aの接触角は撥水層35の化合物によって変化する。そのため、化合物の種類は、光学面Sの曲率が所定の範囲内となるように設定されることが好ましい。
Figure 2006098995
なお、撥水層35としては、表3の化合物の代わりに、ポリエチレンテレフタレート(PET)やエチレン4フッ化エチレン共重合体(ETFE)、アクリルウレタンクリアー、アクリルメラミンクリアー、ポリ塩化ビニル等を塗膜処理したものを用いることとしても良いし、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PB)等の疎水性フィルムを用いることとしても良い。更に、ジメチルシリコンオイルやメチルハイドロジェン・シリコンオイル等を一様に塗布してから加熱処理することにより形成される膜を用いることとしても良い。このように加熱処理を行う場合には、ジブチル錫ジラウレートや鉄オクトエート等の金属の有機酸塩を硬化触媒として用いることにより、加熱温度を下げることが好ましい。
また、撥水層35の代わりにポリビニルアルコール等の水溶性樹脂や、「SCフィルム」(商品名:関西ペイント株式会社製)等の親水性フィルム等を設けることによって、液体31a,31bの界面張力を調整することとしても良い。ここで、SCフィルムとは、ポリエチレンテレフタレートのフィルムに親水性クリヤーを塗装したものである。
電極34a,34bは、酸化スズ(SnO2)や酸化インジウム(In2O3)、インジウム−スズ酸化物(ITO)等によって形成された透明の導電性膜である。これら電極34a,34bは、絶縁層33及び撥水層35を介して液体31a,31bに電圧を印加することにより、光学面Sの形状を変化させ、その結果、図3(a),(b)に示すように、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離を変化させるようになっている。
具体的には、電圧を印加しない状態では、図3(a)に示すように、光学面Sは液体31a,31bの界面張力により、下方から上方に向かって中心部が突き出た曲面状となっている。ここで、液体31aの屈折率(約1.4〜1.5)は液体31bの屈折率(約1.33)や空気の屈折率(約1.0)よりも大きいため、上記のように光学面Sが上向き凸状である場合には、可変焦点レンズ3a,3bは全体として負の屈折力を有し、凹レンズとして機能する。なお、液体31aの屈折率が液体31bの屈折率よりも小さい場合には、可変焦点レンズ3a,3bの屈折力の正負は逆となる。また、液体31aと液体31bとの間の界面張力γEaEbは、液体31bと透明板30bとの間の界面張力γEbTb、液体31aと透明板30bとの間の界面張力γEaTb及び液体31bの接触角θを用いて、以下の式(7)のように示される。
γEaTb=γEbTb+γEaEb・cosθ …(7)
この状態から電極34a,34bが電圧を印加すると、図3(c)に示すように、界面静電現象によって液体31bの電極34a側の界面と液体31bの内部とに電気二重層が形成され、液体31a,31bの界面張力や接触角が変化する結果、上方への光学面Sの膨らみが小さくなる。そして、印加電圧を大きくすると、光学面は平坦となり、更には、図3(b)に示すように、下方に突き出た曲面状となる。このように光学面Sの膨らみが上側から下側に変化すると、可変焦点レンズ3a,3bの全体としての屈折力は負から正に変化する。つまり、可変焦点レンズ3a,3bの機能が凹レンズから凸レンズに変化する。
ここで、可変焦点レンズ3a,3bの印加電圧と曲率ディオプトリー(diopter=媒質の屈折率n/焦点距離f)との関係を図5(a)に、印加電圧と焦点距離fとの関係を図5(b)に例示する。これらの図に示すように、電圧を印加しないときや印加電圧が小さいときには、可変焦点レンズ3a,3bは負の屈折率を有する凹レンズとして機能する。一方、印加電圧が所定の電圧(図では約45V)より大きいときには、可変焦点レンズ3a,3bは正の屈折率を有する凸レンズとして機能する。
以上の可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離fa,fbは、以下の式(8),(9)のように算出される。
a=fa1×fa2/(fa1+fa2) …(8)
b=fb1×fb2/(fb1+fb2) …(9)
但し、下記の式(10),(11)に示すように、fa1,fb1は、透明板30a及び液体31aの部分の焦点距離であり、fa2,fb2は透明板30b及び液体31bの部分の焦点距離である。
a1,fb1=fTa×fEa/(fTa+fEa) …(10)
a2,fb2=fTb×fEb/(fTb+fEb) …(11)
なお、このような可変焦点レンズ3a,3bとしては、例えば「Fluid Focus Lens」(商品名:Royal Philips Electronics社製)等を用いることができるが、図6に示すような「PDN-1000 可変レンズユニット」(商品名:Varioptic社製)を用いることとしても良い。
また、可変焦点レンズ3a,3bは界面静電現象によって焦点距離を変化させることとして説明したが、他の原理や現象によって変化させることとしても良い。
具体的には、例えば“Electrocapillarity and wetting of insulator films by water , C.R.Acad.Sci.Paris, t.137,p.157 (1993)”や特表2001−519539号公報などに開示のように、電気濡れ現象(エレクトロウェッティング)によって液体の接触角を調整し、光学面を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。このような場合には、印加電圧がVのときの接触角を「cosθ(V)」、印加電圧が0のときの接触角を「cosθ(0)」とすると、印加電圧Vと接触角θとの関係は、概ね以下の式(12)のように示される(浅野浩一、“溶融炭酸塩形燃料電池における陽極反応場評価手法の開発−印加電圧による溶融炭酸塩の濡れメカニズムの検討−”[online]、(財)電力中央研究所、[平成16年9月30日検索]、インターネット<URL:http://ge-rd-info.denken.or.jp/ge_cgi-bin/rep_details.cgi?rep_num=W00022&host=>参照)。
cosθ(V)=cosθ(0)+(1/2)×(Cd/γLG)×V2 …(12)
(但し、Cd:電気二重層容量[μF/cm2]、γLG:気相−液相間の表面張力[N/m])
また、例えば特表平11−513129号公報や特表2001−519539号公報、特開2001−13306号公報に開示のように、液体の界面と内部とに生じる電気二重層の近傍の液体を電気泳動現象や電気浸透現象などの界面動電現象で流動させることによって接触角を調整し、光学面を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
また、例えば米国特許第3598479号明細書や米国特許第5138494号明細書、米国特許第5668620号明細書、実公昭40−28614号公報、実公昭51−49956号公報、特開昭55−36857号公報、特開平6−308303号公報、特開2002−311213号公報などに開示のように、膨張性の薄膜の間に液体を満たしたものを可変焦点レンズとして用い、液体の容積や圧力を調整することによって液面(光学面)を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
また、例えば特開2000−81504号公報や特許第3400270号公報、特開2002−311213号公報、特開2003−14909号公報に開示のように、液体と密着した弾性膜に圧電素子や圧電アクチュエータ等で外圧を加えることによって光学面を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
また、「ハイブリッド配向液晶電気光学マイクロレンズにおける光学特性及び分子配向」(「光学」第20巻第4号(1991,4))や特許第3158016号公報に開示のように、透明な基板間の液晶分子の配向状態を電界によって変化させることにより焦点距離を変化させることとしても良い。
また、特開2002−243918号公報に開示のように、液体の表面(光学面)に密着する透明な基板を静電吸引力で変形することによって光学面を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
また、図7に示すように、液体中に立設された管の内部の液体を可変光学素子として用い、管内部の毛細管または多孔性プラグの両端に電位差(流動電位)を生じさせることによって、管内の液面(光学面)の形状や高さを変化させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
また、図8に示すように、透明な浴槽内に立設された毛管内部の液体を可変光学素子として用い、浴槽内の液面に加わる圧力Fを調整することによって、毛管内部の液面(光学面)の形状や高さを変化させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。このような場合には、液面の表面張力を「γ」、圧力変化量を「ΔF」、液相と気相との密度差を「Δρ」、重力加速度を「g」、毛管の半径を「r」とし、図8に示すように角度θをおくと、毛管内部の液面の曲率Cと高さhとは以下の式(13),(14)のように示される。
C=2γ/ΔF(=2γ/Δρgh) …(13)
h=2γcosθ/Δρrg …(14)
また、図9に示すように、Lippmannの電気毛管装置中の2種の液体を可変光学素子として用い、毛管内の界面(光学面)の高さや界面張力を電気毛管現象で変化させることによって光学面を変形させる結果、焦点距離を変化させることとしても良い。
剛体レンズ21は、図2に示すように、本実施の形態においては、凸レンズとなっており、ズームレンズユニット2の屈折力を正の側に偏らせている。また、この剛体レンズ21は、本発明における第2移動装置(図示せず)によって移動可能に設けられており、ズームレンズユニット2の光学特性を調整可能となっている。つまり、可変焦点レンズ3a,3bの光学特性の可変域に制限がある場合であっても、剛体レンズ21の位置調整によってズームレンズユニット2の屈折力を正または負の側に偏らせ、全体としての焦点距離やフォーカス位置が広い範囲で調整可能となっている。
剛体レンズ21と可変焦点レンズ3bとの間には、絞り22が配設されている。
剛体レンズ21の下方には、シャッター23及び撮像素子24が配設されている。シャッター23は、後述のシャッターボタン41(図1参照)が押されると開状態となり、ズームレンズユニット2からの光を所定の時間だけ撮像素子24に当てるようになっている。撮像素子24は、例えばCCD等、受光量に応じてアナログ信号を生じるものである。
測光・測距センサ14は、被写体周辺の光量や色温度、カメラ1から被写体までの距離(以下、被写体距離とする)を測定するものであり、撮影用受光窓13に近接して設けられている。
また、図1(b)に示すように、筐体10の裏面には表示部16が設けられている。
表示部16は、表示駆動部160(図2参照)によって駆動されて撮影画像や、操作者への操作案内などを表示するものである。この表示部16には、ズームレンズユニット2の設計パラメータの値や、ズームレンズユニット2の光学特性についてのシミュレーション演算の結果などが表示されるようになっている。
表示部16の周辺には操作部4が配設されている。
操作部4は、操作者から操作指示が入力される複数のキーを備えており、本実施の形態においては、図1(a),(b)に示すように、電源のオン/オフを切り換えるための電源スイッチ40、シャッター23の開閉を指示するシャッターボタン41、各モードにおいて決定を指示する決定キー42、上下左右方向に選択操作を行うためのカーソルキー43、数値を入力するためのテンキー44、ズーム操作を指示するズームキー(図示せず)等を備えている。
これらのキーを介すことにより、操作部4にはズームレンズユニット2の可変設計パラメータの制御情報や、後述のプログラムメモリ66の内部の設計データについての選択指示などが入力されるようになっている。ここで、本実施の形態においては、可変設計パラメータとして、可変焦点レンズ3a,3bの光学面Sの曲率半径や位置、剛体レンズ21の位置などが用いられている。
また、図2に示すように、筐体10の内部には、制御装置5が配設されている。
制御装置5は、演算処理部50と撮影制御部51とを備えている。
演算処理部50は、図示しないCPUやROM,RAM等によって構成されている。この演算処理部50は、操作部4から送信される操作指示信号に基づいてカメラ1を撮影モードやレンズユニット設計モード、プログラム設計モード、再生モード等に切り換えるようになっている。
また、演算処理部50は、撮影モードにおいて、操作部4からの操作指示信号や、測光・測距センサ14による測定結果などに基づき、ズームレンズユニット2の焦点距離やフォーカス位置、撮影画像のホワイトバランス(WB)などの撮影条件を算出するようになっている。また、演算処理部50は、後述のプログラムメモリ66に記憶されたテーブルに基づいて、可変焦点レンズ3a,3bの電極34a,34bへの印加電圧を算出するようになっている。更に、演算処理部50は、温度センサ15による測定温度や、測光・測距センサ14による測定光量及び被写体距離、撮像素子からの電気信号から算出されるコントラストなどに基づいて、可変焦点レンズ3a,3bへの印加電圧の補正量を計算するようになっている。
また、この演算処理部50は、操作部4から送信される指示情報に基づいて、ズームレンズユニット2の光学特性、本実施の形態においては、光路や収差、スポットダイアグラム、MTF(Modulation Transfer Function)特性などをシミュレーション演算によって求めるようになっている。また、演算処理部50は、収差やスポットダイアグラム、MTF特性について、所定の基準特性との比較によって評価を行うようになっている。なお、収差とは、本実施の形態においては、いわゆるザイデル(Seidel)の5収差や色収差などである。
撮影制御部51は、後述の標準設計データ66aやカスタム設計データ66bに基づいて、ズームレンズユニット2の可変設計パラメータ、つまり可変焦点レンズ3a,3bの光学面Sの曲率半径や位置、剛体レンズ21の位置などを制御するようになっている。また、この撮影制御部51は、演算処理部50によって算出された撮影条件や補正量などに基づいて、ストロボ11や絞り22、可変焦点レンズ3a,3b等を制御するようになっている。
この撮影制御部51には、レンズ駆動部60a,60bや絞り駆動部61、シャッター駆動部62、タイミング制御部63、画像信号処理部65、ストロボ駆動部64等が接続されている。
レンズ駆動部60a,60bは、可変焦点レンズ3a,3bの電極34a,34bに電圧を印加するものであり、印加電圧を調整できるようになっている。
絞り駆動部61は、絞り22の絞り量を調整するものである。
シャッター駆動部62は、操作部4のシャッターボタン41から送信される信号に基づいてシャッター23の開閉を制御するものである。
タイミング制御部63は、撮像素子24による撮影タイミングと同期して画像信号処理部65に信号処理を行わせるものである。
画像信号処理部65は、撮像素子24から送信されるアナログ信号にCDS(Correlated Double Sampling)処理や、AGC(Automatic Gain Control)処理、A/D変換処理などを施すものである。
ストロボ駆動部64は、ストロボ11を駆動して閃光を照射させるものである。
以上の制御装置5には、上述の操作部4及び表示部16の他、プログラムメモリ66やメモリインターフェース67、内部メモリ68、画像処理部69、圧縮解凍部70、情報通信部72、電源制御部71等が接続されている。
プログラムメモリ66は、本発明における記憶部であり、ズームレンズユニット2の標準設計データ66a及びカスタム設計データ66bと、カメラ1の標準制御プログラム66c及びカスタム制御プログラム66dと、他機種ライブラリ66eとを記憶している。また、このプログラムメモリ66は、図5(b)に示すように、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離と、電極34a,34bへの印加電圧とを対応付け、テーブルとして記憶している。
ここで、標準設計データ66a及びカスタム設計データ66bは、本発明におけるパラメータ群として、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離や光学面Sの曲率、位置、剛体レンズ21の位置などのうち、少なくとも2つを除いた残りの可変設計パラメータの固定値の組合せについての情報を有している。なお、ここで除かれる2つ以上の可変設計パラメータ、例えば可変焦点レンズ3a,3bの各焦点距離などは、ズームレンズユニット2の合焦位置及び焦点距離を調整するために用いられる。
また、標準設計データ66aとは、製造メーカ等によって作成されたデフォルトの設計データであり、カスタム設計データ66bとは、操作者によって作成された設計データである。
また、標準制御プログラム66c及びカスタム制御プログラム66dは、カメラ1の各部の動作や、前記組合せから除かれた2つ以上の可変設計パラメータ同士の関係式などについての情報を有している。また、標準制御プログラム66cとは、製造メーカ等によって作成されたデフォルトの制御プログラムであり、カスタム制御プログラム66dとは、操作者によって作成された制御プログラムである。
また、他機種ライブラリ66eは、本発明における制御情報として、擬似化設計データ66f及び擬似化制御プログラム66gを備えている。これら擬似化設計データ66f,擬似化制御プログラム66gは、市販のズームレンズユニットや、市販のカメラ内部のズームレンズユニットの光学特性にズームレンズユニット2の光学特性を一致させるための設計データ,制御プログラムであり、ファイル名として市販のズームレンズユニットの名称や市販のカメラの名称が付されている。ここで、ズームレンズユニット2の光学特性とは、例えばズームレンズユニット2の収差特性と、スポットダイアグラム特性と、MTF特性と、焦点距離と、フォーカス位置などとの何れかについての値または範囲である。
メモリインターフェース(IF)67は、外部メモリ67aと内部メモリ68との間において、画像データや撮影条件などを送信可能にするものである。
内部メモリ68は、撮像素子24による撮影画像の画像データや、メモリインターフェース67を介して外部メモリ67aから入力された画像データ等を記憶するものである。また、この内部メモリ68は、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離などの撮影条件を画像データと対応付けて記憶するようになっている。
画像処理部69は、内部メモリ68の内部に記憶された画像データに対し、種々の画像処理を行うものである。
圧縮解凍部70は、撮像素子24による撮影画像の画像データを圧縮符号化したり、外部メモリ67aや内部メモリ68に記憶された画像データを解凍して復号化したりするものである。
情報通信部72は、標準設計データ66aやカスタム設計データ66b、擬似化設計データ66f、標準制御プログラム66c、カスタム制御プログラム66d、擬似化制御プログラム66g等についての情報の送受信を行うものであり、外部機器で設計した設計データや制御プログラムをプログラムメモリ66に記憶させたり、プログラムメモリ66に記憶された設計データや制御プログラムを外部機器に送信し、他のカメラに使用させたりすることを可能としている。この情報通信部72は、無線通信部720及び入出力IF722を備えている。
無線通信部720はアンテナ721を介して外部機器(図示せず)との間で情報の送受信を無線方式で行うものであり、入出力IF722は外部機器(図示せず)との間で情報の送受信を有線方式で行うものである。
電源制御部71は、電池71aから制御装置5に電力を供給するものである。
続いて、ズームレンズユニット2の動作について、図面を参照しながら説明する。
まず、図10に示すように、カメラ1の電源がオンになると、制御装置5は初期設定を行った後、プログラムメモリ66や前記外部機器から標準設計データ66a、カスタム設計データ66b、擬似化設計データ66f,標準制御プログラム66c,カスタム制御プログラム66d及び擬似化制御プログラム66gを読み出す。次に、制御装置5は、読み出した設計データ及び制御プログラムの内容またはファイル名を、例えば図11(a)〜(c)のような順序の操作案内によって表示部16に表示させる(ステップS1)。ここで、図11(c)に示すように、表示部16には擬似化設計データ66f及び擬似化制御プログラム66gの内容として既存のカメラや既存のズームレンズユニットの名称が表示されるので、これら擬似化設計データ66f及び擬似化制御プログラム66gの内容は容易かつ正確に把握可能となる。
なお、図11(c)では、擬似化制御プログラム66gの内容を擬似化されるカメラのメーカや製品名、仕様などによって表示しているが、図11(d)に示すように、擬似化されるカメラ内部のレンズユニットの製品名や仕様、光学特性、外観図、設計図、光跡図などによって表示することとしても良い。このような場合にも、擬似化設計データ66f及び擬似化制御プログラム66gの内容は容易かつ正確に把握可能となる。
次に、制御装置5は、表示されたカスタム設計データ66bが選択されたか否かを判別し(ステップS2)、カスタム設計データ66bが選択された場合(ステップS2;Yes)には、カスタム設計データ66bに基づいてズームレンズユニット2の可変設計パラメータを制御する(ステップS3)。
次に、制御装置5は、カスタム制御プログラム66dが選択されたか否かを判別し(ステップS4)、カスタム制御プログラム66dが選択された場合(ステップS4;Yes)には、カスタム制御プログラム66dに基づいてカメラ1の各部を制御する(ステップS5)。
一方、ステップS2においてカスタム設計データ66bが選択されなかった場合(ステップS2;No)には、制御装置5は擬似化設計データ66fが選択されたか否かを判別する(ステップS6)。
このステップS6において擬似化設計データ66fが選択された場合(ステップS6;Yes)には、撮影制御部51は擬似化設計データ66fに基づいてズームレンズユニット2の可変設計パラメータを制御する(ステップS7)。これにより、プログラムメモリ66中の擬似化設計データ66fに基づいて、各可変設計パラメータの値は所定の状態、より詳細には、ズームレンズユニット2と既存のズームレンズユニットやカメラとが等しい光学特性を有する状態にされる。
また、ステップS6において擬似化設計データ66fが選択されなかった場合(ステップS6;No)には、撮影制御部51は標準設計データ66aに基づいてズームレンズユニット2の可変設計パラメータを制御する(ステップS8)。
また、ステップS4においてカスタム制御プログラム66dが選択されなかった場合(ステップS4;No)には、制御装置5は、擬似化制御プログラム66gが選択されたか否かを判別する(ステップS9)。
このステップS9において擬似化制御プログラム66gが選択された場合(ステップS9;Yes)には、制御装置5は擬似化制御プログラム66gに基づいてカメラ1の各部を制御する(ステップS10)。これにより、プログラムメモリ66中の擬似化制御プログラム66gに基づいて、カメラ1は既存のカメラと等しい光学特性を有する状態にされる。
また、ステップS9において擬似化制御プログラム66gが選択されなかった場合(ステップS9;No)には、制御装置5は標準制御プログラム66cに基づいてカメラ1の各部を制御する(ステップS11)。
次に、図12,図13に示すように、制御装置5は、カメラ1のモードについての選択指示を表示部16に表示させ、レンズユニット設計モード、プログラム設計モード、プログラムデバッグモード、カスタム制御プログラム66dによる撮影モード(以下、カスタム撮影モードとする)、擬似化制御プログラム66gによる撮影モード(以下、他機種撮影モードとする)、標準制御プログラム66cによる撮影モード(以下、標準撮影モードとする)及び再生モードについて、操作者による選択の有無を順次判別する(ステップS12〜S18)。
このステップS12においてレンズユニット設計モードが選択された場合(ステップS12;Yes)には、制御装置5はレンズユニット設計モード処理を行う(ステップS19)。
具体的には、図14に示すように、演算処理部50は、カスタム設計データを新たに設計するか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、新規設計が選択されたか否かを判別する(ステップT1)。
このステップT1において新規設計が選択された場合(ステップT1;Yes)には、演算処理部50は、可変焦点レンズ3a,3bの曲率や位置、屈折率、剛体レンズ21の位置など、可変設計パラメータについての設計データの入力指示を表示部に表示させた後、操作部4から設計データの指示信号を受信する(ステップT2)。次に、演算処理部50は、必要な設計データが揃ったか否かを判別し(ステップT3)、設計データが揃っていない場合(ステップT3;No)には前記ステップT2の処理に戻り、揃っている場合(ステップT3;Yes)には後述のステップT5の処理を行う。ここで、ズームレンズユニット2に備えられた複数の可変焦点レンズ3a,3bの光学特性を調整することにより、従来と異なり、レンズを交換することなく広い範囲でズームレンズユニット2の光学特性が調整可能となる。また、設計データは可変設計パラメータについての固定値の情報を有するので、後述のステップT6,T8,T10.T12において具体的なシミュレーション演算を行うことが可能となる。
一方、ステップT1において新規設計が選択されなかった場合(ステップT1;No)には、演算処理部50は、操作者によって指定された標準設計データ66aまたはカスタム設計データ66bをプログラムメモリ66から読み出す(ステップT4)。
次に、制御装置5は、得られた設計データに基づいて制御した場合のズームレンズユニット2における光路をシミュレーション演算によって求めるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、シミュレーション演算する選択がされたか否かを判別する(ステップT5)。
このステップT5においてシミュレーション演算する選択がされなかった場合(ステップT5;No)には、演算処理部50は後述のステップT7の処理を行い、シミュレーション演算する選択がされた場合(ステップT5;Yes)には、演算処理部50は光線追跡のシミュレーション演算を行う(ステップT6)。
具体的には、図15に示すように、まず演算処理部50は設計データに基づいてズームレンズユニット2の設計図面を表示部16に表示させる(ステップU1)。
次に、演算処理部50は、ズームレンズユニット2における光学面の面番号jを1に設定する(ステップU2)。なお、以下の説明においては、便宜的にズームレンズユニット2の光学面の数をk個とする。
次に、演算処理部50は、パラメータα1(=n1・u1)と、面番号1の光学面(以下、第1面とする)を光線が切る高さh1とを算出する(ステップU3)。ここで、図16に示すように、「n」は媒質の屈折率、「u」は入射光が光軸Lとなす角である。また、各記号の沿え字「j」や「j+1」は光学面の面番号を示す値である。
次に、演算処理部50は、以下の式(20),(21)を用い、各光学面についてαj,hjを求め、プログラムメモリ66に記憶させる(ステップU4)。なお、式中、「r」は光学面の曲率半径、「d」は次の光学面までの光軸上での距離を示す。また、記号に「’」が付されている場合は光学面に対して像側(後側)のパラメータであることを示し、付されていない場合は物体側(前側)のパラメータであることを示す。
α'j=αj+1=αj+hj・(n'j−nj)/rj …(20)
h'j=hj+1=hj−α'j・dj/n’j …(21)
次に、演算処理部50は、面番号jの値がkであるか否かを判別し(ステップU5)、kでない場合(ステップU5;No)には面番号の値に1を加え(ステップU6)、ステップU4の処理に戻る。
一方、ステップU5において面番号jがkである場合、つまり最終面についてαj,hjを求めた場合(ステップU5;Yes)には、以下の式(22)〜(24)から最終面についての角度u’k及び像点位置s’kと、ズームレンズユニット2の像側焦点距離f’とを求め、表示部16に表示させる(ステップU7)。また、このとき、演算処理部50は、公知の手法によりズームレンズユニット2の有効径や開口比、入射瞳、出射瞳などを求め、表示部16に表示させる。
u’k=α’k/n’k …(22)
s’k=BF=hk/u’k …(23)
f’=h1/u’k …(24)
但し、式(23)中、「BF」はズームレンズユニット2のバックフォーカスである。
次に、演算処理部50は、ズームレンズユニット2の各面における高さhjの点を結ぶことによりズームレンズユニット2における光線追跡をシミュレーション演算し、シミュレーション演算の結果として光跡図を表示部16に表示させ(ステップU8)、光線追跡のシミュレーション演算を終了する。
このように、ズームレンズユニット2の光線追跡のシミュレーション演算の結果が表示部16に表示されるので、高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、ズームレンズユニット2の設計内容が正確に評価可能となる。
次に、図14に示すように、演算処理部50は、設計されたズームレンズユニット2における収差をシミュレーション演算によって求めるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、シミュレーション演算する選択がされたか否かを判別する(ステップT7)。
このステップT7において、シミュレーション演算する選択がされなかった場合(ステップT7;No)には、演算処理部50は後述のステップT9の処理を行い、シミュレーション演算する選択がされた場合(ステップT8;Yes)には、収差測定のシミュレーション演算を行う(ステップT8)。
具体的には、図17に示すように、まず演算処理部50は、ズームレンズユニット2における光学面の面番号jを1に設定する(ステップU11)。
次に、演算処理部50は、近軸光線をズームレンズユニット2への入射光線として設定する(ステップU12)。このとき、演算処理部50は、例えばu1=1/a、h1=s1・u1、α1=n1・u1と設定して物体側主面の透過光線の高さhが1になるよう正規化することにより、焦点距離や口径の異なる光学系でも収差性能を比較できるようにする。なお、「a」は物点から物体側の主点までの距離である。また、この正規化は、焦点距離fを1としたり、撮像画角の対角長を1としたりすることにより行っても良い。
次に、演算処理部50は、上述の式(20)〜(22)と以下の式(25),(26)とから各光学面についてα’j,h’j,s’jを求め、プログラムメモリ66に記憶させる(ステップU13)。
s'j=hj/u'j=hj・n'j/α'j …(25)
j+1=s'j−dj …(26)
次に、演算処理部50は、面番号jの値がkであるか否かを判別し(ステップU14)、kでない場合(ステップU14;No)には面番号の値に1を加え(ステップU15)、ステップU13の処理に戻る。これにより、物体側から像側に向かって、近軸光線の光線追跡が順次行われる。
一方、ステップU14において面番号jがkである場合、つまり最終面についてα’j,h’j,s’jを求めた場合(ステップU14;Yes)には、演算処理部50は、ズームレンズユニット2における光学面の面番号jを再び1に設定する(ステップU16)。
次に、演算処理部50は、軸外物点から入射瞳への主光線をズームレンズユニット2への入射光線として設定する(ステップU17)。このとき、演算処理部50は、例えばu1*=−a/a*、h1*=z*・u1*、α1*=n1・u1*と設定して物体側主点から物体高に対する角ωが(−1)になるよう正規化することにより、焦点距離や口径の異なる光学系でも収差性能を比較できるようにする。
次に、演算処理部50は、以下の式(27)〜(30)から各光学面についてα’j *,h’j *,s’j *を求め、プログラムメモリ66に記憶させる(ステップU18)。
α’j *=αj+1 *=αj *+hj *・(n’j−nj)/rj …(27)
h’j *=hj+1 *=hj *−α’j・dj/n’j …(28)
s'j *=hj */u'j *=hj *・n'j/α'j * …(29)
j+1 *=s'j *−dj …(30)
次に、演算処理部50は、面番号jの値がkであるか否かを判別し(ステップU19)、kでない場合(ステップU19;No)には面番号の値に1を加え(ステップU20)、ステップU18の処理に戻る。これにより、物体側から像側に向かって、前記主光線の光線追跡が順次行われる。
一方、ステップU19において面番号jがkである場合、つまり最終面についてα’j *,h’j *,s’j *を求めた場合(ステップU19;Yes)には、図18に示すように、演算処理部50は、ズームレンズユニット2における光学面の面番号jを再び1に設定する(ステップU21)。
次に、演算処理部50は、図19(a)に示す式を用いて補助量Qj,Qj *,Δ(1/njj),Δ(1/nj),Jjを計算し(ステップU22)、更に以下の式(31)〜(36)を用いて収差係数Ij〜Vj,Pjを計算する(ステップU23)。
Ij=h4Q2・Δ(1/njsj) …(31)
IIj=Jj・Ij …(32)
IIIj=Jj・IIj …(33)
IVj=IIIj+Pj …(34)
Vj= Jj・IVj …(35)
Pj=-(1/rj)・Δ(1/nj) …(36)
次に、演算処理部50は、面番号jの値がkであるか否かを判別し(ステップU24)、kでない場合(ステップU24;No)には面番号の値に1を加え(ステップU25)、ステップU22の処理に戻る。これにより、物体側から像側に向かって、収差係数の計算が順次行われる。
一方、ステップU24において面番号jがkである場合、つまり最終面についてIj〜Vj,Pjを求めた場合(ステップU24;Yes)には、演算処理部50は、図19(
b)に示すように、各面の収差係数をそれぞれ総和して各収差係数のザイデル和I〜V,Pを求める(ステップU26)。また、演算処理部50は、以下の式(37),(38)等から軸上色収差ΔS’及び倍率色収差ΔY’を求める。但し、式中、「νj」はAbb
e数(=(nd−1)/(nF−nc))であり、「nc」,「nd」,「nF」はC線、d線、F線の波長における屈折率である。
ΔS’=−(1/α’k 2)・Σhj 2/(νj・fj) …(37)、
ΔY’=−(1/α’k)・Σhj 2・qj/(νj・fj) …(38)
次に、演算処理部50は、各収差係数、ザイデル和、軸上色収差及び倍率色収差を表示部16に表示させる(ステップU27)。また、演算処理部50は、計算結果に基づいてズームレンズユニット2の結像性能を評価し、この評価結果を表示部16に表示させる。これにより、操作者が結像性能を評価する場合と比較して、容易かつ正確にズームレンズユニット2の設計内容を評価することが可能となる。
次に、演算処理部50は、収差曲線を表示させるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、表示させる選択がされたか否かを判別する(ステップU28)。そして、表示させる選択がされなかった場合(ステップU28;No)には、演算処理部50はそのまま収差測定のシミュレーション演算を終了する。
一方、ステップU28において表示させる選択がされた場合(ステップU28;Yes)には、例えば以下の式(39),(40)などを用いてレンズ面または像高の高さ(角度)に対する各収差曲線を計算して表示部16に表示させ(ステップU29)、収差測定のシミュレーション演算を終了する。このように、ズームレンズユニット2の収差測定のシミュレーション演算の結果が表示部16に表示されるので、高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、ズームレンズユニット2の設計内容が正確に評価可能となる。
Δy=−(1/2α'k)[I・h3cosΦ−II・(n1・tanω)h2(2+cos2Φ)
+(3III+P)・(n1・tanω)2・h・cosΦ−V・(n1・tanω)3] …(39)
Δx=−(1/2α'k)[I・h3sinΦ−II・(n1・tanω)h2・sin2Φ)
+(III+P)・(n1・tanω)2・h・sinΦ] …(40)
次に、図14に示すように、制御装置5は、設計されたズームレンズユニット2のスポットダイアグラムをシミュレーション演算によって求めるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、シミュレーション演算する選択がされたか否かを判別する(ステップT9)。
シミュレーション演算する選択がされなかった場合(ステップT9;No)には、制御装置5は後述のステップT11の処理を行い、シミュレーション演算する選択がされた場合(ステップT9;Yes)には、演算処理部50はスポットダイアグラムの計算を行う(ステップT10)。
具体的には、図20に示すように、まず演算処理部50は、前記ステップU1〜ステップU7と同様にして最終面の角度u’k,像点位置s’kや、ズームレンズユニット2の像側焦点距離f’、有効径、開口比、入射瞳、出射瞳などを求める(ステップU31)。
次に、演算処理部50は、操作者からの指示に基づいて、レンズ面または入射瞳面の分割数N×Nと、スポットダイアグラムの表示範囲(XY座標の範囲Xs,Ys)または表示スケール(倍率)との設定を行う(ステップU32,ステップU33)。
次に、演算処理部50は、入射光線の初期値と、最終面から焦点面までの距離dkまたは最終面の像点位置からのデフォーカス量(±dz)とを設定し(ステップU34,ステップU35)、光線の波長λを設定する(ステップU36)。ここで、入射光線の初期値とは、例えば物点位置d0や入射角、入射光線の初期単位ベクトルなどである。また、前記デフォーカス量とは、dk=BF±dzで表される値である。
次に、図21に示すように、演算処理部50は、前記ステップU32,ステップU33で設定したxs及びNの値からdx=xs/Nを算出するとともに、変数xを0に設定する(ステップU37)。
次に、演算処理部50は、前記ステップU32,ステップU33で設定したys及びNの値からdy=ys/Nを算出するとともに、変数yを0に設定する(ステップU38)。
次に、演算処理部50は、ズームレンズユニット2における光学面の面番号jを1に設定し(ステップU39)、光線と第1面との交点A1の座標を(x,y,0)に設定する(ステップU40)。
次に、演算処理部50は、図22に示すように、(j−1)面の点Aj-1から出て(j)面の点Ajに入射する光線の単位ベクトルQj-1の方向余弦(Lj-1,Mj-1,Nj-1)や、(j−1)面と光軸との交点Sj-1から点Aj-1へのベクトルTj-1、(j)面の曲率cj、点Sjから単位ベクトルQj-1への垂線ベクトルWj、光軸の単位ベクトルk、(j)面の曲率半径r、ベクトルQj-1方向における点Qj-1から点Qjまでの距離qj-1、点Qj-1からQj-1及び垂線ベクトルWjの交点までの距離pj-1、ベクトルWjの方向成分Wxj,Wyj,Wzj等を以下の式(41)〜(44)に代入し、Pj-1,Wzj,Mj 2,qjを求める(ステップU41)。
Pj-1=−[xj-1Lj-1+yj-1Mj-1+(zj-1−dj-1)Nj-1] …(41)
Wzj=(zj-1−dj-1)+pj-1Nj-1 …(42)
Mj 2=−[x2 j-1+y2 j-1+(zj-1−dj-1)2−pj-1 2] …(43)
qj-1=pj-1+(cMj-1 2−2Wxj)/Nj-1[1+{1−(cj/Nj-1 2)(cjMj-1 2−2Wxj)}1/2] …(44)
なお、これらの式(41)〜(44)は、以下の式(45)〜(48)から導入されるものである。
Tj-1+pj-1Qj-1=dj-1・k+Wj …(45)
Wj+(qj-1−pj-1)・Qj-1=Tj …(46)
Tj+r・Ej=r・k …(47)
nj・(Ej×Qj)=nj+1・(Ej×Qj+1) …(48)
次に、図21に示すように、演算処理部50は、以下の式(49)〜(51)を用い、光線と(j)面との交点Ajの座標(xj,yj,zj)を求める(ステップU42)。
xj=xj-1+qj-1L j-1 …(49)
yj=yj-1+q j-1M j-1 …(50)
zj=(zj-1−dj-1)+q j-1N j-1 …(51)
次に、演算処理部50は、点Ajで屈折して(j+1)面(図示せず)に入射する光線のベクトルQjの方向余弦(Lj,Mj,Nj)を以下の式(52)〜(54)から求めた後、上記と同様の手順により点Aj+1の座標(xj+1,yj+1,zj+1)を求める(ステップU43)。
Lj=(n/n’)・L+g・ex …(52)
Mj=(n/n’)・M+g・ey …(53)
Nj=(n/n’)・N+g・ez …(54)
また、演算処理部50は、A点における(j)面の法線ベクトルEjの方向余弦(exj,eyj,ezj)と、屈折率比(n/n')と、(j)面での入射角の余弦ζj及び出射角の余弦ζ’jと、係数gjとを以下の式(55)〜(58)から求める。
exj=−cxj、eyj=−cyj、ez=1−czj …(55)
(n/n’)=(nλ/n’λ)=(n’(j-1)λ/n’jλ) …(56)
ξ'j=[1−(n/n’)2・(1−ξj 2)]1/2 …(57)
j=ξ'j−(n/n’)・ξj …(58)
次に、演算処理部50は、面番号jの値がkであるか否かを判別し(ステップU44)、kでない場合(ステップU44;No)には面番号の値に1を加え(ステップU45)、ステップU41の処理に戻る。
一方、ステップU44において面番号jがkである場合、つまり最終面についてベクトルQjの方向余弦(Lj,Mj,Nj)を求めた場合(ステップU44;Yes)には、演算処理部50は、例えば図23(a)〜(c)に示すように、光線と最終像面との交点(Δx,Δy)を、表示部16の表示範囲または表示スケールのXY座標上にプロットさ
せる(ステップU46)。
次に、演算処理部50は、前記変数yの値がys以上であるか否かを判別し(ステップU47)、ys未満の場合(ステップU47;No)には変数yの値に1を加え(ステップU48)、ステップU39の処理に戻る。
一方、ステップU47において変数yの値がys以上である場合、つまり、レンズ面または入射瞳面においてy軸方向に並ぶ微小エリアのそれぞれについての入射光の像点をプロットした場合(ステップU47;Yes)には、演算処理部50は、前記変数xの値がxs以上であるか否かを判別し(ステップU49)、xs未満の場合(ステップU49;No)には変数xの値に1を加え(ステップU50)、ステップU38の処理に戻る。
そして、変数xの値がxs以上である場合、つまり、レンズ面または入射瞳面においてx軸方向に並ぶ微小エリアのそれぞれについての入射光の像点をプロットした場合(ステップU49;Yes)には、演算処理部50は、得られたスポットダイアグラムに基づいてズームレンズユニット2の結像性能を評価し、この評価結果を表示部16に表示させてスポットダイアグラム測定のシミュレーション演算を終了する。このように、ズームレンズユニット2のスポットダイアグラム測定のシミュレーション演算の結果が表示部16に表示されるので、高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、ズームレンズユニット2の設計内容が正確に評価可能となる。また、演算処理部50による評価結果が示されるので、操作者が結像性能を評価する場合と比較して、容易かつ正確にズームレンズユニット2の設計内容を評価することが可能となる。
次に、図14に示すように、制御装置5は、設計されたズームレンズユニット2のMTF特性をシミュレーション演算によって求めるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、シミュレーション演算する選択がされたか否かを判別する(ステップT11)。
ステップT11において、シミュレーション演算する選択がされなかった場合(ステップT11;No)には、制御装置5は後述のステップT13の処理を行い、シミュレーション演算する選択がされた場合(ステップT11;Yes)には、演算処理部50はMTF特性の測定のシミュレーション演算を行う(ステップT12)。
具体的には、演算処理部50は、スポット密度の強度分布を像面の強度分布として用い、以下の式(59)または(60)からMTF値を|Rt(u)|または|Rs(u)|として計算し、空間周波数(u)やデフォーカス量(±dz)、像高、ズーム比などに対するMTFの変化として表示部16に表示させる。また、演算処理部50は、得られたMTF特性に基づいてズームレンズユニット2の結像性能を評価し、この評価結果を表示部16に表示させる。このように、ズームレンズユニット2のMTF値測定のシミュレーション演算の結果が表示部16に表示されるので、高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、ズームレンズユニット2の設計内容が正確に評価可能となる。また、演算処理部50による評価結果が示されるので、操作者が結像性能を評価する場合と比較して、容易かつ正確にズームレンズユニット2の設計内容を評価することが可能となる。
|Rt(u)|={A(u)2+B(u)21/2 …(59)
|Rs(u)|=(1/N)Σicos(2πu・Δxi) …(60)
但し、式中、Δxi,Δyiはスポット座標であり、A(u),B(u)は、A(u)
=(1/N)Σicos(2πu・Δyi),B(u)=(1/N)Σisin(2πu・Δy
i)で示される値である。
なお、演算処理部50は、基本周波数をu0=1/p[line pair/mm](pは基本周期)とし、周波数u=m/p=mu0(mは正の整数)の格子の強度分布I(x)を以下の式(61),(62)のようにフーリエ変換することにより、MTFの値を振幅Cmとして求めることとしても良いし、いわゆるスリット法やコントラスト法を模擬的に行ったり、点像分布関数(PSF)や線像分布関数(LSF)をフーリエ変換したりすることによってMTF値を求めることとしても良い。
I(x)=ΣCm・exp(−i・2π・mu0x)、 ・・・・(61)
Cm=∫I(x)exp(i・2π・mu0x)dx、 ・・・・(62)
次に、制御装置5は、設計データをプログラムメモリ66に記憶させるか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、記憶させる選択がされたか否かを判別する(ステップT13)。
ステップT13において、記憶させる選択がされなかった場合(ステップT13;No)には、制御装置5は、レンズユニット設計モード処理を終了する。
一方、ステップT13において記憶させる選択がされた場合(ステップT13;Yes)には、制御装置5は、設計データにファイル名を付けてプログラムメモリ66に記憶させ(ステップT14)、レンズユニット設計モード処理を終了する。このとき、上述のステップT6,T8,T10,T12でシミュレーション演算を行っている場合には、制御装置5は、シミュレーション演算の結果も併せてプログラムメモリ66に記憶させる。
そして、図12に示すように、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。なお、制御装置5は、このときの指示信号に基づいてカメラ1を後述のプログラム設計モードや撮影モードに移行させることとしても良い。
また、上述のステップS12においてレンズユニット設計モードが選択されず(ステップS12;No)、ステップS13においてプログラム設計モードが選択された場合(ステップS13;Yes)には、制御装置5は、プログラム設計モード処理を行う。
具体的には、まず制御装置5は、操作部4を介して入力されたカスタム制御プログラム66dを受信する(ステップS21)。次に、制御装置5は、カスタム制御プログラム66dの設計が終了したか否かを判別し(ステップS22)、終了していない場合(ステップS22;No)には上記ステップS21の処理に戻り、終了している場合(ステップS22;Yes)には、設計されたカスタム制御プログラムにファイル名を付けてプログラムメモリ66に記憶させ(ステップS23)、プログラム設計モード処理を終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS13においてプログラム設計モードが選択されず(ステップS13;No)、ステップS14においてプログラムデバッグモードが選択された場合(ステップS14;Yes)には、制御装置5は、プログラムデバッグモード処理を行う。
具体的には、まず制御装置5は、指定されている制御プログラム及び設計データを読み込む(ステップS24)。そして、制御装置5は、読み込んだ制御プログラムを実行し(ステップS25)、実行結果を表示部16に表示させるとともにプログラムメモリ66に記憶させ(ステップS26)、プログラムデバッグモード処理を終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS14においてプログラムデバッグモードが選択されず(ステップS14;No)、ステップS15においてカスタム撮影モードが選択された場合(ステップS15;Yes)には、制御装置5は、カスタム制御プログラム66dに基づいてカスタム撮影モード処理を行う。
具体的には、制御装置5は、選択されたカスタム設計データ66bに基づいてズームレンズユニット2の可変設計パラメータを設定し(ステップS27)、更に、選択されたカスタム制御プログラム66dに基づいてカメラ1の各部を制御する
(ステップS28)。そして、この状態において、操作者からの指示に応じて撮影を行い、カスタム撮影モードを終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS15においてカスタム撮影モードが選択されず(ステップS15;No)、ステップS17において他機種撮影モードが選択された場合(ステップS17;Yes)には、制御装置5は、擬似化制御プログラム66gに基づいてカスタム撮影モード処理を行う。
具体的には、制御装置5は、選択された擬似化設計データ66fに基づいてズームレンズユニット2の可変設計パラメータを設定し(ステップS29)、更に、選択された擬似化制御プログラム66gに基づいてカメラ1の各部を制御する(ステップS30)。そして、この状態において、操作者からの指示に応じて撮影を行い、カスタム撮影モードを終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS16において他機種撮影モードが選択されず(ステップS16;No)、ステップS17において標準撮影モードが選択された場合(ステップS17;Yes)には、制御装置5は、標準制御プログラムに基づいて標準撮影モード処理を行う。
具体的には、まず演算処理部50は、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離を初期設定値に設定する。ここで、操作者がカメラ1を被写体に向けると、被写体からの光線がズームレンズユニット2に入射する。このとき、プリズム20が可変焦点レンズ3a,3bの上方に配設されているので、水平に配設された可変焦点レンズ3a,3bに対し、横方向からの光線が案内される。また、可変焦点レンズ3a,3bが水平に配設されているので、液体31a,31bが安定な状態で維持される結果、振動や重力、加速度などの影響による液体31a,31bの流動や、光学面Sの変形が防止される。また、可変焦点レンズ3a,3bが縦に配設された場合と比較して、前記光学面Sの面積が広くなる、つまり、可変焦点レンズ3a,3bのFナンバーが小さくなるため、像の明るさを向上させることが可能となる。
次に、制御装置5は、操作部4からの操作指示信号に基づいてシャッタースピードや絞り量などの撮影条件を設定する(ステップS31)。
次に、演算処理部50が温度センサ15による測定温度や、測光・測距センサ14による測定光量及び被写体距離、撮像素子からの電気信号から算出されるコントラストなどに基づいて、可変焦点レンズ3a,3bへの印加電圧の補正量を計算し、この補正量に基づいて撮影制御部51が可変焦点レンズ3a,3bに電圧を印加する。また、撮影制御部51は、操作部4からの指示信号などに基づいてストロボ11に対してホワイトバランス(WB)処理を行う(ステップS32)。
次に、制御装置5は、ズームレンズユニット2のズーム処理及びAF処理を行い(ステップS33)、所定時間内にシャッターボタン41が押されたか否かを判別する(ステップS34)。
このステップS34においてシャッターボタン41が押された場合(ステップS34;Yes)には、制御装置5はシャッター駆動部62やストロボ11などを制御して被写体画像を撮影する(ステップS35)。撮影を行ったら、制御装置5は画像データを圧縮解凍部70に圧縮符号化させた後、可変焦点レンズ3a,3bの焦点距離や倍率などとともに内部メモリ68に記憶させる(ステップS36)。そして、操作部からの信号に基づいて処理を行った後、標準撮影モードを終了する。
一方、ステップS34において所定の時間内にシャッターボタン41が押されていない場合や、撮影条件の変更が指示された場合(ステップS34;No)には、操作部からの信号に基づいて処理を行った後、制御装置5はそのまま標準撮影モードを終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS17において標準撮影モードが選択されず(ステップS17;No)、ステップS18において再生モードが選択された場合(ステップS18;Yes)には、制御装置5は、図13に示すように、再生モード処理を行う。
具体的には、まず制御装置5は、操作者からの指示に従って内部メモリ68または外部メモリ67a中の画像データを選択し(ステップS37)、この画像データを表示部16に表示させるか、或いは外部メモリ67aに出力し(ステップS38)、再生モード処理を終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
また、上述のステップS17において再生モードが選択されなかった場合(ステップS17;No)には、制御装置5は、プログラム設定モード処理を行う(ステップS39)。
具体的には、図24に示すように、まず制御装置5は、プログラムメモリ66に記憶させたカスタム制御プログラム66dを利用するか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、利用する選択がされたか否かを判別する(ステップT20)。
このステップT20において利用する選択がされた場合(ステップT20;Yes)には、制御装置5は、操作者によって選択されたカスタム制御プログラム66dをプログラムメモリ66から読み出し、このカスタム制御プログラム66dを制御用のプログラムとして設定する(ステップT21)。
次に、制御装置5は、選択されたカスタム制御プログラム66dに対応する標準設計データ66a及びカスタム設計データ66bのうち、操作者によって選択された設計データをプログラムメモリ66から読み出し、この設計データを制御用のデータとして設定する(ステップT22)。
そして、制御装置5は、カメラ1の各部の機能や設定条件などを設定して(ステップT23)、プログラム設定モード処理を終了する。
一方、前記ステップT20において、カスタム制御プログラム66dを利用する選択がされなかった場合(ステップT20;No)には、制御装置5は、擬似化制御プログラム66gを利用するか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、利用する選択がされたか否かを判別する(ステップT24)。
このステップT24において利用する選択がされた場合(ステップT24;Yes)には、制御装置5は、上述の図11(a)〜(c)のような操作案内を表示部16に順次表示させることにより、操作者に擬似化制御プログラム66g及び擬似化設計データ66fを選択させた後、選択された擬似化制御プログラム66gをプログラムメモリ66から読み出し、この擬似化制御プログラム66gを制御用のプログラムとして設定する(ステップT25)。
次に、制御装置5は、選択された擬似化制御プログラム66gに対応する擬似化設計データ66fのうち、操作者によって選択された擬似化設計データ66fをプログラムメモリ66から読み出し、この擬似化設計データ66fを制御用のデータとして設定する(ステップT26)。
そして、制御装置5は、カメラ1の各部の機能や設定条件などを設定して(ステップT23)、プログラム設定モード処理を終了する。
一方、前記ステップT24において、擬似化制御プログラム66gを利用する選択がされなかった場合(ステップT24;No)には、制御装置5は、選択された標準制御プログラム66c,標準設計データ66aを制御用のプログラム,データとして設定する(ステップT27,T28)。
そして、制御装置5は、カメラ1の各部の機能や設定条件などを設定して(ステップT23)、プログラム設定モード処理を終了する。
そして、制御装置5は、操作部4からの指示信号に基づいて各種の処理を行い(ステップS20)、処理を終了する。
以上のカメラ1によれば、プログラムメモリ66中の擬似化設計データ66fに基づいて、各可変設計パラメータの値を既存のレンズユニットと等しい光学特性を有する状態にすることができるので、操作者が自分で光学ユニットを設計する必要がない。従って、従来と異なり、操作者は高度な専門知識や豊富な経験の有無に関わらず、ズームレンズユニット2について所望の光学特性を容易に得ることができる。
また、擬似化設計データ66f及び擬似化制御プログラム66gの内容を容易かつ正確に把握することができるため、ズームレンズユニット2について所望の光学特性をいっそう容易に得ることができる。
なお、上記の実施の形態においては、ズームレンズユニット2は光軸Lに沿ってプリズム20、可変焦点レンズ3a,3b、剛体レンズ21をこの順序で備えることとして説明したが、例えば図25に示すように、他の順序で備えることとしても良い。
また、可変焦点レンズ3a,3bは剛体レンズ21よりも物体側に配置されていることとして説明したが、像側に配置されていることとしても良い。
また、剛体レンズ21を単レンズとして説明したが、図26に示すように、複数枚のレンズからなるレンズユニットとしても良い。このような場合におけるズームレンズユニットは、例えば図27(a),(b)に示すような設計データに基づいて形成することができる。この場合の収差曲線を図27(c),(d)に、収差係数などの値を図28に例示する。ここで、図27(b)中、「液面の位置」とは、図26に示すように、透明板30a,30bから、界面の中心までの距離である。また、図27(c)は倍率m=0.6、焦点距離f=15mmのときの縦収差図であり、図27(d)は倍率m=0.6、焦点距離f=15mm、入射角5°のときの横収差図である。また、図27(c)、(d)中、「C線」とは波長656.27nmの光、「d線」とは波長587.56nmの光、「F線」とは波長486.13nmの光である。
また、撮影用受光窓13から入射した光をプリズム20によって屈折させることとして説明したが、マンジャン(Mangin)鏡などのミラーによって屈折させることとしても良い。
また、ズームレンズユニット2のプリズム20、可変焦点レンズ3a,3b及び剛体レンズ21は上下方向に配列されていることとして説明したが、横方向に配列されることとしても良い。
また、可変焦点レンズ3a,3bは固定されていることとして説明したが、ラックやピニオン等によって移動可能としても良い。この場合には、可変焦点レンズ3a,3bの位置を調整することによってもズームレンズユニット2の光学特性を調整することができるため、より容易に所望の光学特性を得ることができる。また、可変焦点レンズ3a、3bの光学特性の可変域に制限がある場合であっても、位置調整によってズームレンズユニット2の屈折力を正または負の側に偏らせ、全体としての焦点距離やフォーカス位置を広い範囲で調整することができる。
また、可変焦点レンズ3a,3bは、光学面Sを変形させることにより屈折力などを変化させることとして説明したが、液体31a,31bを屈折率の異なる他の液体と入れ換えることにより変化させることとしても良い。
また、演算処理部50は、MTF特性をシミュレーション演算によって求めることによりズームレンズユニット2の結像性能を評価することとして説明したが、OTF(Optical Transfer Function)特性やPTF(Phase Transfer Function)特性をシミュレーション演算によって求めることにより評価することとしても良いし、MTF値やOTF値を平面収差の評価データなどに変換して評価したり、いわゆるニトカ法(Nitka method)やRudinger & Spiegler法、解像力法などによって評価したりすることとしても良い。
また、本発明に係る光学ユニットをズームレンズユニット2として説明したが、1つの可変設計パラメータのみを可変とし、残りを固定とすることにより、固定焦点のレンズユニットとしても良い。このような場合には、光学ユニットがズームレンズユニットとして機能する場合と比較して、光学特性を高めることができるとともに制御を容易化することができる。
また、本発明に係る光学ユニットがカメラ1に備えられることとして説明したが、望遠鏡や顕微鏡、双眼鏡に備えられることとしても良い。
<実施の形態の変形例>
次に、本発明の実施の形態の変形例について説明する。なお、上記実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例におけるカメラ1の演算処理部50Aは、図29,図30に示すように、前記実施の形態における演算処理部50とは異なるレンズユニット設計モード処理を行うようになっている。
具体的には、まず演算処理部50Aは、図31(a)〜(c)に示すような操作案内を表示部16に表示させることによって操作者に設計データを選択させ、選択された標準設計データ66a、カスタム設計データ66bまたは擬似化設計データ66fをプログラムメモリ66から読み込む(ステップT50)。なお、図31(a)〜(c)では、カスタム設計データ66bのうち「カスタム2」のファイル名の設計データが読み込まれている。
次に、演算処理部50Aは、操作部4を介して設計データの修正または編集指示を受信する(ステップT51)。
次に、演算処理部50Aは、前記ステップT6,T8,T10と同様にして光線追跡,収差測定,スポットダイアグラム測定のシミュレーション演算を行い、図31(d)に示すように、シミュレーション演算の結果を表示部16に表示させる(ステップT52〜T54)。なお、このとき、演算処理部50Aは、MTF特性など、他の光学特性の測定のシミュレーション演算を行い、そのシミュレーション演算の結果を表示させることとしても良い。
次に、演算処理部50Aは、図30に示すように、操作部4を介して操作者による所望の光学特性の指示を受信する(ステップT55)。ここで、操作者から操作部4に入力される指示としては、図31(e)〜(h)に示すように、球面収差の許容量を±0.001未満とする指示や、球面収差を所定量だけ残すようにしてズームレンズユニット2を軟焦点撮影用のソフトフォーカスレンズユニットとする指示、球面収差の補正量を増減する指示などがある。
次に、演算処理部50Aは、操作者によって選択または入力された光学特性にズームレンズユニット2の光学特性を近づけるよう、設計データの一部を修正する(ステップT56)。
次に、演算処理部50Aは、設計データを修正した後のズームレンズユニット2に対し、前記ステップT6,T8,T10と同様にして光線追跡,収差測定,スポットダイアグラム測定のシミュレーション演算を行い、シミュレーション演算の結果を表示部16に表示させる(ステップT57〜T59)。なお、このとき、演算処理部50Aは、MTF特性など、他の光学特性の測定のシミュレーション演算を行い、そのシミュレーション演算の結果を表示させることとしても良い。
次に、演算処理部50Aは、操作者に所望の光学特性に関する光学特性情報を選択または入力させ、この光学特性情報で指示される光学特性と、設計データの修正後のズームレンズユニット2の光学特性とが近似しているか否かを判別する(ステップT60)。
このステップT60において光学特性が近似していない場合(ステップT60;No)には、演算処理部50Aは、ステップT60の判別を所定の回数以上したか否かを判別し(ステップT61)、所定の回数未満である場合(ステップT61;No)には前記ステップT56の処理に戻る。また、このステップT65において所定の回数以上である場合(ステップT61;Yes)には、演算処理部50Aは、操作者の所望の光学特性が得られない旨を表示部16に表示させ(ステップT62)、後述のステップT64の処理を行う。
一方、前記ステップT60において光学特性が近似している場合、つまり、操作者の所望の光学特性が満足された場合(ステップT60;Yes)には、演算処理部50Aは、その旨を表示部16に表示させる(ステップT63)。
次に、演算処理部50Aは、ズームレンズユニット2を再設計するか否かについての選択指示を表示部16に表示させ、再設計が選択されたか否かを判別する(ステップT64)。
このステップT64において再設計が選択された場合(ステップT64;Yes)には、演算処理部50Aは前記ステップT55の処理に戻る。一方、再設計が選択されなかった場合(ステップT64;No)には、演算処理部50Aは、設計データをプログラムメモリ66に記憶させるか否かについての選択指示を表示部16に表示させる(ステップT65)。
このステップT65において記憶させる選択がされなかった場合(ステップT65;No)には、演算処理部50Aはそのままレンズユニット設計モード処理を終了し、記憶させる選択がされた場合(ステップT65;Yes)には、設計データ及びシミュレーション演算の結果にファイル名を付けてプログラムメモリ66に記憶させ(ステップT66)、レンズユニット設計モード処理を終了する。
このようなカメラ1によれば、操作者の所望の光学特性にズームレンズユニット2の光学特性を近づけるよう設計データの一部を修正するので、ズームレンズユニット2について、所望の光学特性を確実に得ることができる。
本発明に係るカメラの外観図である。 本発明に係るカメラのブロック図である。 可変焦点レンズを示す断面図である。 溶液の濃度と表面張力との関係を示す図である。 (a)は可変焦点レンズの印加電圧と曲率ディオプトリーとの関係を示す図であり、(b)は印加電圧と焦点距離との関係を示す図である。 可変焦点レンズの他の形態を示す図である。 可変焦点レンズの他の形態を示す図である。 可変焦点レンズの他の形態を示す図である。 可変焦点レンズの他の形態を示す図である。 本発明に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 表示部に表示される操作案内を示す図である。 本発明に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 本発明に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 レンズユニット設計モード処理を示すフローチャートである。 光線追跡のシミュレーション演算処理を示すフローチャートである。 光線追跡の方法を説明するための図である。 収差測定のシミュレーション演算処理を示すフローチャートである。 収差測定のシミュレーション演算処理を示すフローチャートである。 収差の計算に用いる式を示す図である。 スポットダイアグラム測定のシミュレーション演算処理を示すフローチャートである。 スポットダイアグラム測定のシミュレーション演算処理を示すフローチャートである。 スポットダイアグラム計算の方法を説明するための図である。 スポットダイアグラムを示す図である。 プログラム設定モード処理を示すフローチャートである。 ズームレンズユニットの他の実施の形態を示す図である。 ズームレンズユニットの他の実施の形態を示す図である。 (a),(b)は図26のズームレンズユニットの設計データであり、(c)は縦収差図、(d)は横収差図である。 図27(a),(b)の設計データを用いた場合における収差を示す図である。 レンズユニット設計モード処理を示すフローチャートである。 レンズユニット設計モード処理を示すフローチャートである。 表示部に表示される操作案内を示す図である。
符号の説明
1 カメラ
2 ズームレンズユニット(光学ユニット)
3a〜3h 可変焦点レンズ(特性可変レンズ)
5 制御装置
4 操作部
16 表示部
20 プリズム
21 剛体レンズ
24 撮像素子
30a,30b 透明板
31a,31b 液体
65 画像信号処理部
66 プログラムメモリ(記憶部)
72 情報通信部
S 光学面

Claims (21)

  1. 光学特性を調整可能な特性可変レンズを複数有する光学素子群と、
    前記光学素子群についての複数の可変設計パラメータの何れかを有するパラメータ群に関する複数の制御情報を記憶する記憶部と、
    前記複数の制御情報の何れか1つを指示する指示情報が操作者から入力される操作部と、
    前記指示情報で指示された前記制御情報に基づいて前記可変設計パラメータを制御する制御装置とを備えることを特徴とする光学ユニット。
  2. 請求項1記載の光学ユニットにおいて、
    前記パラメータ群は、前記複数の可変設計パラメータのうち、少なくとも1つの可変設計パラメータを除いた残りの可変設計パラメータを有し、
    前記光学素子群は、前記1つの可変設計パラメータの調整によって合焦位置を調整する固定焦点のレンズユニットとして機能することを特徴とする光学ユニット。
  3. 請求項1記載の光学ユニットにおいて、
    前記パラメータ群は、前記複数の可変設計パラメータのうち、少なくとも2つの可変設計パラメータを除いた残りの可変設計パラメータを有し、
    前記光学素子群は、前記2つの可変設計パラメータの調整によって合焦位置及び焦点距離を調整するズームレンズユニットとして機能することを特徴とする光学ユニット。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記記憶部中の前記制御情報は、既存の光学素子群の光学特性に対応しており、
    この制御装置により前記可変設計パラメータの制御された場合における前記光学素子群の光学特性は、既存の光学素子群の光学特性と等しいことを特徴とする光学ユニット。
  5. 請求項4記載の光学ユニットにおいて、
    前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
    この表示部は、前記制御情報の内容として、前記既存の光学素子群の名称と、前記既存の光学素子群を備える光学機器の名称との何れか一方を表示することを特徴とする光学ユニット。
  6. 請求項4または5記載の光学ユニットにおいて、
    前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
    この表示部は、前記制御情報の内容として、前記可変設計パラメータの値を表示することを特徴とする光学ユニット。
  7. 請求項4〜6の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記記憶部中の前記制御情報の内容を表示する表示部を備え、
    この表示部は、前記制御情報の内容として、前記既存の光学素子群の外観図、設計図または光跡図を表示することを特徴とする光学ユニット。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記操作部には、前記光学素子群についての所望の光学特性に関する光学特性情報が入力され、
    前記制御装置は、前記光学特性情報に基づいて、前記光学素子群の光学特性を前記所望の光学特性に近づけるよう前記制御情報を補正することを特徴とする光学ユニット。
  9. 請求項4〜8の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記光学素子群の光学特性は、当該光学素子群の収差特性と、スポットダイアグラム特性と、MTF特性と、焦点距離と、フォーカス位置との何れかについての値または範囲であることを特徴とする光学ユニット。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記記憶部と外部機器との間で少なくとも前記制御情報についての情報の送受信を行う情報通信部を備えることを特徴とする光学ユニット。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記制御装置は、前記光学素子群における光路をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする光学ユニット。
  12. 請求項11記載の光学ユニットにおいて、
    前記表示部は、前記光学素子群の設計図と前記光路とを合わせて表示することを特徴とする光学ユニット。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記制御装置は、前記光学素子群における収差をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする光学ユニット。
  14. 請求項13記載の光学ユニットにおいて、
    前記表示部は、収差曲線を表示することを特徴とする光学ユニット。
  15. 請求項1〜14の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記制御装置は、前記光学素子群によるスポットダイアグラムをシミュレーション演算によって求めることを特徴とする光学ユニット。
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記制御装置は、前記光学素子群のOTF特性またはMTF特性をシミュレーション演算によって求めることを特徴とする光学ユニット。
  17. 請求項1〜16の何れか一項に記載の光学ユニットにおいて、
    前記特性可変レンズは、
    2枚の透明板と、
    前記透明板の間に介在した、屈折率の異なる2種の流体とを備え、
    前記2種の流体間の界面を光学面として機能させるものであり、
    前記制御装置は、
    前記光学面の形状を変化させることにより、前記特性可変レンズの光学特性を制御することを特徴とする光学ユニット。
  18. 請求項17記載の光学ユニットにおいて、
    前記特性可変レンズは、略水平に配設されていることを特徴とする光学ユニット。
  19. 請求項18記載の光学ユニットにおいて、
    前記光学素子群は、入射光を下方に案内するプリズムまたはミラーを前記複数の可変焦点光学素子の上方に備えることを特徴とする光学ユニット。
  20. 請求項1〜19の何れか一項に記載の光学ユニットと、
    前記光学ユニットの前記光学素子群による被写体像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラ。
  21. 請求項1〜19の何れか一項に記載の光学ユニットを備えることを特徴とする光学機器。
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