JP2006097528A - 冷却水供給装置 - Google Patents

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周二 平山
Kenichiro Kakemizu
賢一郎 掛水
Yoshitaka Nukada
芳隆 額田
Tatsuji Maeda
龍次 前田
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Abstract

【課題】 導入口をシリンダブロックに設けてシリンダヘッドのウォータジャケットに冷却水を供給する冷却水供給装置を提供する。
【解決手段】 シリンダブロック53とシリンダヘッド52に囲まれた燃焼室59を有するエンジン50において、シリンダヘッド52内に形成されたこのシリンダヘッドを冷却するためのウォータジャケット122に冷却水を供給する冷却水供給装置120が、冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプ125と、シリンダブロック53の側面に形成された導入口128a及びシリンダブロック53のシリンダヘッド52と接する部分に形成されウォータジャケット122と連通する導出口128bとを連結してシリンダブロック53内に形成された冷却水通路140と、導入口128aと冷却水ポンプ125とを連結する冷却水供給管127とを有し、冷却水通路140が、シリンダブロック53の燃焼室59から離間した位置に形成されて構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリンダヘッド内に形成されたウォータジャケットに冷却水を供給しこのシリンダヘッドを冷却する冷却水供給装置に関する。
エンジンにより効率良く動力を発生させる場合、シリンダヘッドよりシリンダブロックの温度を高くすることが好ましい場合があり、そのため、シリンダヘッドのみを水冷式にする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2649179号公報
このように、シリンダヘッドのみを冷却水で冷却する構造においては、冷却水ポンプから延びる冷却水通路がシリンダヘッドに設けられた導入口に連結される。しかしながら、シリンダヘッドは動弁機構や点火プラグ等の部品や、給排気パイプが連結されているため、スペースを確保するのが困難となって設計自由度が制限されるため、冷却水通路の連結部の設計自由度を上げたいという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、導入口をシリンダブロックに設けてシリンダヘッドのウォータジャケットに冷却水を供給する冷却水供給装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の本発明に係る冷却水供給装置は、シリンダブロックとシリンダヘッドに囲まれた燃焼室を有するエンジンにおいて、シリンダヘッド内に形成されこのシリンダヘッドを冷却するためのウォータジャケットに冷却水を供給するものであり、冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプと、シリンダブロックの側面に形成された導入口及びシリンダブロックのシリンダヘッドと接する部分に形成されウォータジャケットと連通する導出口とを連結してシリンダブロック内に形成された冷却水通路とを有し、冷却水通路が、シリンダブロックの燃焼室から離間した位置に形成される。
このとき、シリンダブロックが、燃焼室を形成するシリンダスリーブと、このシリンダスリーブと冷却水通路との間に形成された断熱部とを有することが好ましい。
また、導入口が、シリンダブロックのシリンダヘッド側に近接して設けられることが好ましい。
さらに、断熱部は、導入口を含む冷却水通路の軸線上に形成されていることが好ましい。
一方、第2の本発明に係る冷却水供給装置は、シリンダブロックとシリンダヘッドに囲まれた燃焼室を有するエンジンにおいて、シリンダヘッド内に形成されこのシリンダヘッドを冷却するウォータジャケットに冷却水を供給するものであり、冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプと、シリンダブロックの側面に形成された導入口及びシリンダブロックのシリンダヘッドと接する部分に形成されたウォータジャケットと連通する導出口とを連結してシリンダブロック内に形成された冷却水通路と、冷却水通路内に突出して形成された壁部とを有し、冷却水通路が、シリンダブロックの燃焼室から離間した位置に形成され、導入口から流入した冷却水は、壁部に接触した後、導出口からウォータジャケットに流出するように構成される。
このとき、壁部は、導入口を含む冷却水通路の軸線上に形成されていることが好ましい。
第1の本発明に係る冷却水供給装置を以上のように構成すると、シリンダブロックからシリンダヘッドのウォータジャケットに冷却水を導入するため、シリンダヘッド周りの設計自由度を向上させることができるとともに、シリンダブロック周りのデッドスペースを有効利用することができる。また、冷却水通路を燃焼室から離間させたため、シリンダブロックにおいて冷却水が暖まりにくく、シリンダヘッドを効率良く冷却させることができる。
このとき、シリンダスリーブと冷却水通路との間に断熱部を設けることにより、シリンダスリーブからの熱の影響を断熱部によって冷却水に極力及ぼさないようにすることができ、また、冷却水通路を短くすることができる。
また、導入口をシリンダブロックのシリンダヘッドに近接した位置に設けることにより、全体として冷却水通路を短くすることができるため、軽量化することができ、また、製造コストも安くすることができる。また、シリンダブロックの冷却水通路の加工も容易となる。
さらに、断熱部を導入口を含む冷却水通路の軸線上に配置することにより、温度の低い冷却水を確実に断熱部近傍の壁に当てることができる。
また、第2の本発明に係る冷却水供給装置を以上のように構成すると、第1の本発明に係る冷却水供給装置と同様に、シリンダヘッド周りの設計自由度を向上させることができるとともに、シリンダブロック周りのデッドスペースを有効利用することができ、また、冷却水が暖まりにくく、シリンダヘッドを効率良く冷却させることができる。
このとき、壁部を導入口を含む冷却水通路の軸線上に配置することにより、温度の低い冷却水を確実に壁部に当てることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて本発明に係る冷却水供給装置が搭載されるスクータ型車両1について説明する。スクータ型車両1は、車体フレーム2を有しており、この車体フレーム2は、その前部に位置し、上下方向に延びるヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から下方に延びるダウンフレーム4と、ダウンフレーム4の略中央部から、下方そして後方更に後方斜め上方に延びる左右一対のサイドフレーム5と、これらのサイドフレーム5にサイドプレート6を介して取り付けた円弧状の湾曲フレーム7とから構成される。
ヘッドパイプ3には、図示しないステアリングシャフトが回転自在に取り付けられており、このステアリングシャフトの下端にフロントフォーク8が取り付けられている。そして、このフロントフォーク8の下端に前輪9が支承されている。一方、ステアリングシャフトの上端にはハンドルポスト10が取り付けられており、さらにこのハンドルポスト10の上端にハンドル11が取り付けられ、ハンドル11を操作して、前輪9を操舵可能に構成されている。また、ヘッドパイプ3から前方に延びるように上部ステー12及び下部ステー13が取り付けられており、これらの上部及び下部ステー12,13の前端に前かご14が取り付けられている。
一対のサイドフレーム5の下部で、この一対のサイドフレーム5の間には、燃料タンク15が取り付けられている。この燃料タンク15の後方に位置する湾曲フレーム7の後端にパワーユニット16の前端が上下にスイング自在に取り付けられるとともに、一方のサイドフレーム5の後端にリヤクッションユニット17を介してパワーユニット16の後端が取り付けられている。ここで、燃料タンク15には、内部に転倒センサを備える燃料ポンプ18が設けられており、上部に設けられた給油口(キャップ)19から燃料が供給可能に構成されている。また、パワーユニット16は、エンジン50、変速機90、スロットルボディ21、エアクリーナ22、エンジン50から後方に延ばされた排気管23、及び、この排気管23の後端に接続されたマフラ24から構成される。そして、このパワーユニット16の後端には後輪25が取り付けられており、パワーユニット16により後輪25が駆動されて、スクータ型車両1が動力を得て走行可能に構成されている。
サイドフレーム5の後部にはラゲッジボックス26及びグラブレール20が取り付けられている。ラゲッジボックス26は、その前部がサイドフレーム5に取り付けられた前側クロスパイプ27で前側プレート28を介して支持され、後部がサイドフレーム5に取り付けられた門形フレーム29で支持される。また、グラブレール20は、サイドフレーム5から上方に延びた後部ステー30で支持される。なお、ヘルメット31,32は、ラゲッジボックス26内に納められた状態を表している。また、グラブレール20の後部には、後部収納ボックス33が取り付けられる。
このように構成されたスクータ型車両1は、車体前部上部がフロントカバー34で覆われ、このフロントカバー34の側部下方に左右のフロントサイドカバー35が取り付けられる。このフロントサイドカバー35には図示しないターンシグナルランプが取り付けられる。フロントカバー34の後部にはフロントインナカバー36が取り付けられ、運転者及び同乗者が足を載せるステップフロア37の側部がサイドカバー及びアンダーカバー38で覆われる。また、ラゲッジボックス26の上部にはシート39が取り付けられ、シート39の下方の周囲がボディカバー及びボディサイドカバー40で覆われる。さらに、フロントカバー34の上部には、ハンドル11を覆うハンドルカバー42が取り付けられ、このハンドルカバー42にはヘッドランプ43が取り付けられている。また、前輪9の上方を覆うようにフロントフェンダ44が取り付けられ、後輪25の上方を覆うようにリヤフェンダ45が取り付けられている。
なお、グラブレール27の下方にはテールランプ46が配置されており、フロントカバー34とフロントインナカバー36の間にはバッテリ41が格納されている。
次に、パワーユニット16の詳細について図2〜図5を用いて説明する。尚、本実施例においては、図2における矢印Fの方向を前方とし、図3における矢印Uの方向を上方とする。パワーユニット16を構成するエンジン50は、シリンダヘッドカバー51、シリンダヘッド52、シリンダブロック53、及び、クランクケース54から構成されている。シリンダブロック53内にはめ込まれたシリンダスリーブ55に囲まれて形成されたシリンダ室55aには上下に摺動自在にピストン56が配設されており、このピストン56は、コンロッド57を介してクランクケース54内に回転自在に保持されるクランクシャフト58に接続されている。シリンダブロック53(シリンダスリーブ55)、シリンダヘッド52及びピストン56で形成される燃焼室59には、吸気口及び排気口を介して、それぞれ吸気ポート60及び排気ポート61が連通している。そして、茸形状の吸気バルブ62及び茸形状の排気バルブ63は、一端が弁軸に取り付けられてリテーナに支持され、他端がシリンダヘッド52に支持されるバルブスプリング64,65により、それぞれ吸気口及び排気口を常時閉じる方向に付勢されている。
さらに、シリンダヘッド52には、吸気バルブ62及び排気バルブ63を開閉作動させるためのカムシャフト66が回転自在に配設されており、このカムシャフト66が有するカムドリブンスプロケット67とクランクシャフト58に配設されたカムドライブスプロケット68にタイミングチェーン69が巻き掛けられている。そのため、クランクシャフト58の回転に合わせてカムシャフト66が回転し、このカムシャフト66に形成されたカム70,71がロッカーアーム72,73を介して吸気バルブ62及び排気バルブ63を押し下げることにより、吸気口及び排気口を開閉する。また、吸気ポート60には、インジェクタ74が設けられており、このインジェクタ74により燃料が吸気ポート60内に微粒子化されて噴射される。さらに、シリンダヘッド52には点火プラグ75が取り付けられている。
なお、シリンダブロック53の側部には、タイミングチェーン69の張力を調整してカム70,71により吸気バルブ62及び排気バルブ63を開閉するタイミングを調整するためのカムチェーンテンショナ84が取り付けられている。
このようにして構成されたエンジン50において、エアクリーナ22で清浄にされた空気とインジェクタ74により噴射された燃料の混合気が吸気ポート60から燃焼室59に供給され、ピストン56で圧縮された後に点火プラグ75で点火されて燃焼し、ピストン56を介してクランクシャフト58を回転させるエネルギーとなり、その後、排気ガスとして排気ポート61から外部に排出される。
クランクシャフト58は、右クランクシャフト半体58aと左クランクシャフト半体58bとから構成されており、両クランクシャフト半体58a,58bを繋いで配設されたクランクピン76を介して、コンロッド57が接続されている。また、クランクシャフト58を格納するクランクケース54は、右ケース半体54a及び左ケース半体54bから構成されており、クランクシャフト58の一端(右クランクシャフト半体58aのジャーナル部)がベアリング77を介して右ケース半体54aに支持され、他端(左クランクシャフト半体58bのジャーナル部)がベアリング78を介して左ケース半体54bに支持されている。また、右クランクシャフト半体58aのジャーナル部の先端部には、ACG79及び冷却ファン85が配設されている。
左ケース半体54bの左側部は、後方に延びて変速機ケース80の一部を構成しておりこの左ケース半体54bの左側面に取り付けられる変速機カバー81に囲まれる変速機室82に変速機90が格納されている。変速機90は、変速機室82内に延びる左クランクシャフト半体58bのジャーナル部の先端部に取り付けられて一体に回転するドライブプーリ91、変速機室80の後方に位置してクランクシャフト58と平行に延びて回転可能に取り付けられたカウンタシャフト92、カウンタシャフト92の略中央部にこのカウンタシャフト92に対して相対回転可能に取り付けられたドリブンプーリ93、カウンタシャフト92の左端に取り付けられてドリブンプーリ93とカウンタシャフト92とを係脱するクラッチ94、及び、ドライブプーリ91及びドリブンプーリ93に巻き掛けられてドライブプーリ91の回転をドリブンプーリ93に伝達する図示しない変速機ベルトから構成される。
ドライブプーリ91は、クランクシャフト58の上に一体回転可能なように取り付けられた固定プーリ半体91aと、この固定プーリ半体91aに対して軸方向に相対移動可能で且つクランクシャフト58と一体回転可能な可動プーリ半体91bとから構成され、変速機ベルトはこれらの固定プーリ半体91a及び可動プーリ半体91bに挟持される。一方、ドリブンプーリ93は、カウンタシャフト92に相対回転可能に取り付けられた固定プーリ半体93aと、固定プーリ半体93aに対して軸方向に相対移動可能で且つカウンタシャフト92に対して相対回転可能な可動プーリ半体93bとから構成され、変速機ベルトはこれらの固定プーリ半体93a及び可動プーリ半体93bに挟持される。そのため、ドライブプーリ91及びドリブンプーリ93のプーリ幅を可変設定することにより、変速機ベルトの両プーリ91,93に対する巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御することができる。
カウンタシャフト92と平行に、アイドルシャフト95及び後輪25が取り付けられた後輪シャフト96が回転可能に取り付けられており、カウンタシャフト92、アイドルシャフト95及び後輪シャフト96に取り付けられたギア列を介してカウンタシャフト92の回転駆動力が後輪25に伝達される。このように、エンジン50の出力がクランクシャフト58に伝達され、変速機90により変速された後、後輪25に伝達される。
なお、このようなパワーユニット16を作動させると、発熱するため各部を冷却する必要がある。そのため、シリンダヘッド52に対しては、内部に冷却水を流して冷却するウォータジャケット122を形成して、この冷却水により冷却し、シリンダブロック53に対しては、側部で外方に突出する複数の冷却フィン86を形成して、この冷却フィン86からシリンダブロック53で発生した熱を放出させ、また、変速機ケース80に対しては、この変速ケース80の前部に、前方に延びて変速機室82内に外気を取入れる冷却風導入通路83を設けて冷却するように構成されている。
それでは、以上のように構成されたスクータ型車両1に用いられる冷却水供給装置120について図6〜図9を合わせて用いて説明する。この冷却水供給装置120は、シリンダヘッド52に形成されたウォータジャケット122内に冷却水を供給してこのシリンダヘッド52を冷却するものであり、冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプ125、ウォータジャケット122で加温された冷却水を回収して放熱させるラジエータ129、及び、冷却水の温度が所定の値以下のときに、ラジエータ129で放熱させずにウォータジャケット122に戻すサーモスタット130から構成される。
冷却水ポンプ125は、右クランクシャフト半体58aと略平行に延びるポンプシャフト132の一端に取り付けられ、このポンプシャフト132により回動されることにより冷却水を加圧する羽根車131を有しており、このポンプシャフト132の他端にはポンプドリブンスプロケット133が取り付けられている。また、ポンプシャフト132と右クランクシャフト半体58aとの間には、これらのシャフト58a,132と略平行に延びるポンプアイドルシャフト134が設けられている。このポンプアイドルシャフト134には、右クランクシャフト半体58aに結合されたポンプドライブギヤ135と噛合するポンプドリブンギヤ136が取り付けられており、また、それと並んで、ポンプドライブスプロケット137が取り付けられている。そして、ポンプドライブスプロケット137とポンプドリブンスプロケット133とにポンプチェーン138が巻き掛けられている。これにより、エンジン50が駆動することによる右クランクシャフト半体58aの回転が、ポンプドライブギヤ135及びポンプドリブンギヤ136を介してポンプアイドルシャフト134に伝達され、その回転が、ポンプドライブスプロケット137からポンプチェーン138を介してポンプドリブンスプロケット133に伝わってポンプシャフト132が回転して、冷却水がこの冷却水ポンプ125の吐出口126から加圧・吐出される。
シリンダヘッド52に形成された燃焼室59の前方には、この燃焼室59を覆うように形成された空間であるウォータジャケット122が設けられている。このウォータジャケット122の上方後部には、シリンダヘッド52に形成されて冷却水を外部に排出する冷却水排出パイプ121が連通している。また、シリンダヘッド52には、ウォータジャケット122の下部後方に隣接して形成された冷却水導入空間123を有しており、この冷却水導入空間123は、シリンダヘッド52の下方の後側面において開口し、また、前部において、複数(本実施例においては6個)形成された連通孔124によりウォータジャケット122と連通している。
一方、シリンダブロック53の前部の下側面には、下方に突出する冷却水導入部128が形成されており、この冷却水導入部128には、下方に開口した導入口128aを有し上方に延びる第1通路140a、及び、この第1通路140aに連通して前方に延びる第2通路140bが形成されている(以下、第1及び第2通路140a,140bを合わせて「冷却水通路140」と呼ぶ)。この第2通路140bはシリンダブロック53の前端面において開口した導出口128bを有しており、このシリンダブロック53にシリンダヘッド52が取り付けられたときに、第2通路140bの開口部(導出口128b)とシリンダヘッド52の冷却水導入空間123の開口部とが連通して、冷却水通路140がウォータジャケット122に連通するように構成されている。また、冷却水ポンプ125の吐出口126と、シリンダブロック53に形成された冷却水導入部128とは近接して配設されており、これらが冷却水供給管127により接続される。
サーモスタット130は、第1吸水部141及び第2吸水部142を有しており、これらの吸水部141,142から流入する冷却水の温度により、所定の温度以下のときは、第2吸水部142を閉じて第1吸水部141から排出部143へ冷却水を排出するように構成され、所定の温度より高いときは、第1吸水部141を閉じて第2吸水部141から排出部142へ冷却水を排出するように構成されている。
シリンダヘッド52に形成された冷却水排出パイプ121には、冷却水排水管144が接続されており、この冷却水排水管144は、分岐部145で第1排水管146aと第2排水管146bに分岐する。第1排水管146aは、ラジエータ129の吸水パイプ147に接続され、第2排水管146bは、サーモスタット130の第1吸水部141に接続される。一方、サーモスタット130の第2吸水部142は、近傍に配設されたラジエータ129の排水パイプ148に接続管149を介して接続されている。なお、サーモスタット130と冷却水ポンプ125のハウジングは一体に構成されており、サーモスタット130の排出部143と、冷却水ポンプ125の吸水口150とは直接接続されている。そのため、サーモスタット130は、冷却水ポンプ125の吸水口150に冷却水を送る冷却水路の一部を構成しており、全体としてコンパクト化することができる。
以上のように構成された冷却水供給装置120によれば、冷却水ポンプ125から吐出された冷却水は、シリンダブロック53に形成された冷却水導入部128の冷却水通路140を通ってウォータジャケット122に流入する。そしてシリンダヘッド52を冷却して冷却水排出パイプ121から外部に排出される。この排出された冷却水は、ラジエータ129若しくはサーモスタット130の第1吸水部141に流入するが、この冷却水の温度が所定の値以下の場合は、サーモスタット130により第2吸水部142が閉じられるため、ラジエータ129を通らずに冷却水ポンプ125に戻り、冷却水の温度が所定の値より高い場合は、サーモスタット130により第1吸水部143が閉じられてラジエータ129を経由して放熱された後、冷却水ポンプ125に戻って循環する。
このように、シリンダヘッド52を冷却するための冷却水の取入れ口(冷却水導入部128)は、シリンダヘッド52に形成されるのではなく、シリンダブロック53に形成されているため、シリンダヘッド52周りの設計自由度を向上させるとともに、シリンダブロック53周りのデッドスペースを有効利用することができる。なお、図4等からも明らかなように、この冷却水導入部128は、シリンダブロック53の前端部、すなわち、シリンダヘッド52の近傍に設けられているため、全体として冷却水通路140を短縮できるので、軽量化することができ、且つ、製造コストを安くすることができる。また、シリンダブロック53における冷却水通路140の加工も容易になる。
なお、このような冷却水供給装置120は、パワーユニット16の右側部、すなわち、右クランクケース半体54aの右端部に一体に形成されたラジエータ室に格納されている。このとき、図8に示すように、冷却水ポンプ125及びサーモスタット130とラジエータ129の一部が、側面視において重なるように配設されており、全体をコンパクトにすることができる。なお、ラジエータ室に配設されたラジエータ129は、ラジエータカバー152により覆われている。
ところで、このようにシリンダヘッド52を冷却するための冷却水をシリンダブロック53に形成された冷却水導入部128から供給すると、この冷却水通路140において、シリンダブロック53(燃焼室59若しくはシリンダスリーブ55等)からの熱を受けて冷却水の温度が上昇してしまい、効果的にシリンダヘッド52を冷却できなくなってしまう。また、シリンダブロック53においても、冷却水導入部128の近傍の温度が下がり、シリンダブロック53の温度のムラが発生してしまう。
そのため、本実施例においては、冷却水導入部128を、シリンダブロック53において燃焼室59(シリンダスリーブ55)から離間した位置に形成するとともに、シリンダスリーブ55と第2通路140bとの間に形成された空間に断熱材が封入された断熱部139を設けている。これにより、冷却水通路140が燃焼室59から離間するため、この燃焼室59(シリンダスリーブ55)からの熱の影響を受けて冷却水の温度を上昇させることなく、シリンダヘッド52のウォータジャケット122に供給することができ、且つ、シリンダブロック53の温度のムラを極力防止することができる。また、断熱部139により燃焼室59(シリンダスリーブ55)からの熱の影響を冷却水に極力及ぼさないようにすることができる。さらに、この断熱部139は、冷却水通路140において、冷却水ポンプ125から吐出された冷却水が、第1通路140aを流れ、第2通路140bの壁に当たってシリンダヘッド52側に流れる向きを変える部分の近傍、すなわち、第1通路140aの軸線上に形成されている。そのため、温度の低い冷却水を確実に当てて、燃焼室59(シリンダスリーブ55)からの熱が冷却水に伝達しないようにすることができる。ここで、断熱部139に封入される断熱材は、気体、液体、固体のいずれでもよく、気体又は液体の場合は、この断熱部139内に貯留するようにしてもよいし、循環するようにしてもよい。
なお、冷却水導入部128から流入した冷却水がシリンダブロック53において燃焼室59(シリンダスリーブ55)からの熱の影響を受けない方法としては、上記のように断熱部139を設ける代わりに、図10に示すように、第2通路140b内に前方に突出する壁部151を設け、壁部151とシリンダスリーブ55との間に第2通路140bに連通する断熱空間140cを形成しても良い。この壁部151及び断熱空間140cは、上述の断熱部139と同様に、第1通路140aの軸線上に形成されており、第1通路140aから流れ込んだ冷却水はこの壁部151に当たって上方に流れてウォータジャケット122に向かう。そのため、断熱空間140cに滞留した冷却水によってシリンダスリーブ55からの熱がシリンダヘッド52に流れ込む冷却水に伝わりにくくなり、また、第1通路140aの軸線上に設けることにより、温度の低い冷却水を確実に壁部151に当てて、効果的に燃焼室59(シリンダスリーブ55)からの熱を冷却水に伝達しないようにすることができる。なお、この図10に示す場合において、第1通路140aの内径と壁部151の高さを略同一になるように形成することにより、冷却水通路140に流入した冷却水が直接シリンダスリーブ55側の壁に当たることを回避してシリンダスリーブ55からの熱の影響を受けないようにするとともに、冷却水の流れをスムーズにすることができる。
なお、この実施例においては、シリンダブロック53は側部に形成された冷却フィン86により空冷式とされているため、このシリンダブロック53の生産時点での機械加工を極力少なくすることができる。
ところで、本実施例に示すエンジン50においては、排気ポート61内の排気ガスの酸素濃度を検出するO2センサ116や、シリンダヘッド52を冷却した冷却水をウォータジャケット122から排出する冷却水排出パイプ121及びウォータジャケット122内の冷却水の温度を測定する水温センサ119が取り付けられているが、図5に示すように、これらのセンサ116,119の取り付け方向や冷却水排出パイプ121が延びる方向は略同一で、且つ、平面視において略平行になっている。そのため、これらのセンサ116,119の取り付けや、冷却水排出パイプ121に冷却水排出管144を取り付けるときは、エンジンの一方側から作業できるため取り付け作業が容易となる。
本発明に係る冷却水供給装置が取り付けられるスクータ型車両の側面図である。 パワーユニットの平面図である。 パワーユニットの左側面図である。 パワーユニットの右側面図である。 シリンダヘッドの断面図である。 冷却水供給装置を含む要部の側断面図である。 冷却水供給装置を含む要部の平断面図である。 冷却水供給装置の右側面図である。 第1の本発明に係る冷却水供給装置の要部の断面図である。 第2の本発明に係る冷却水供給装置の要部の断面図である。
符号の説明
50 エンジン
52 シリンダヘッド
53 シリンダブロック
55 シリンダスリーブ
59 燃焼室
120 冷却水供給装置
122 ウォータジャケット
125 冷却水ポンプ
128 冷却水導入部
128a 導入口
128b 導出口
139 断熱部
140 冷却水通路(第1の冷却水通路)
151 壁部

Claims (6)

  1. シリンダブロックとシリンダヘッドに囲まれた燃焼室を有するエンジンにおいて、前記シリンダヘッド内に形成され前記シリンダヘッドを冷却するウォータジャケットに冷却水を供給する冷却水供給装置であって、
    前記冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプと、
    前記シリンダブロックの側面に形成された導入口及び前記シリンダブロックの前記シリンダヘッドと接する部分に形成され前記ウォータジャケットと連通する導出口とを連結して前記シリンダブロック内に形成された冷却水通路とを有し、
    前記冷却水通路が、前記シリンダブロックの前記燃焼室から離間した位置に形成されていることを特徴とする冷却水供給装置。
  2. 前記シリンダブロックが、
    前記燃焼室を形成するシリンダスリーブと、
    前記シリンダスリーブと前記冷却水通路との間に形成された断熱部とを有することを特徴とする請求項1に記載の冷却水供給装置。
  3. 前記導入口が、
    前記シリンダブロックの前記シリンダヘッド側に近接して設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の冷却水供給装置。
  4. 前記断熱部は、
    前記導入口を含む前記冷却水通路の軸線上に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の冷却水供給装置。
  5. シリンダブロックとシリンダヘッドに囲まれた燃焼室を有するエンジンにおいて、前記シリンダヘッド内に形成され前記シリンダヘッドを冷却するウォータジャケットに冷却水を供給する冷却水供給装置であって、
    前記冷却水を加圧して吐出する冷却水ポンプと、
    前記シリンダブロックの側面に形成された導入口及び前記シリンダブロックの前記シリンダヘッドと接する部分に形成され前記ウォータジャケットと連通する導出口とを連結して前記シリンダブロック内に形成された冷却水通路と、
    前記冷却水通路内に突出して形成される壁部とを有し、
    前記冷却水通路が、前記シリンダブロックの前記燃焼室から離間した位置に形成され、前記導入口から流入した前記冷却水は、前記壁部に接触した後、前記導出口から前記ウォータジャケットに流出するように構成されていることを特徴とする冷却水供給装置。
  6. 前記壁部は、
    前記導入口を含む前記冷却水通路の軸線上に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の冷却水供給装置。
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