JP2006095985A - シアン染料、該染料を使用したインキおよび熱転写シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規なシアン染料に関する。
シアン染料は、従来から種々の化合物が知られており、いろいろな用途に用いられている。
例えば、感熱昇華転写方式に色材として昇華性染料が使用されている。感熱昇華転写方式は、昇華性染料をバインダー樹脂に溶解又は分散させた染料層を基材に担持した熱転写フィルムを使用し、この熱転写フィルムを受像フィルムに重ねてサーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写フィルム上の染料層中に含まれる昇華性染料を受像フィルムに移行させて画像を形成する方法である。
例えば、感熱昇華転写方式に色材として昇華性染料が使用されている。感熱昇華転写方式は、昇華性染料をバインダー樹脂に溶解又は分散させた染料層を基材に担持した熱転写フィルムを使用し、この熱転写フィルムを受像フィルムに重ねてサーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写フィルム上の染料層中に含まれる昇華性染料を受像フィルムに移行させて画像を形成する方法である。
この感熱昇華転写方式は、熱転写フィルムに印加するエネルギー量によってドット単位で染料の移行量を制御できるため、階調性画像の形成に優れ、また、文字、記号等の形成が簡便である利点を有している。
このような熱転写方式において得られる画像は銀塩写真と同様に高画質なものが形成可能となっており、それにつれて、画像の光・熱・湿度などの因子による画質劣化防止への要求が極めて高くなってきている。
従来から、画像保存性を改良するために新規な染料の開発が行われているが、保存性と印画濃度の両者を十分に満足できるものはない。さらには、単一染料を用いて画像を形成した際には耐光性が十分であっても、画像層内で他の染料と組み合わされた際の耐光性が劣る現象(キャタリティックフェイディング)が問題となっている。例えばイエロー、シアン、グリーン(イエローとシアンの混合からなる)の耐光性能を比較すると、イエローやシアンの耐光性レベルよりも、グリーン中のイエロー成分やシアン成分の方が顕著に悪化する場合がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、新規なシアン染料、特に感熱昇華転写方式に使用した場合に画像保存性、画像濃度に優れた画像形成できるシアン染料を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で表されるシアン染料:
(式中、R1、R2は水酸基を表す;R3は炭素原子数3〜8の、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニルアルキル基またはアリール基を表す;R4はアミノ基を表す)を提供するものである。
一般式(I)中、R3は炭素原子数3〜8の、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニルアルキル基またはアリール基を表す。
アルキル基としては、炭素原子数3〜8の分岐していてもよいアルキル基、好ましくは炭素数3〜5の分岐していてもよい、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、より好ましくはn−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基である。
シクロアルキル基は、メチル基またはエチル基の置換基を有していてもよいシクロヘキシル基、好ましくはシクロヘキシルキ基である。アルコキシアルキル基としては、メトキシ基またはエトキシ基が結合したプロピル基、好ましくはメトキシプロピル基である。
アルケニルアルキルとしては、アリル基が例示される。
アリール基としては、フェニル基が好ましい。
上記反応式により表される合成方法を説明すると、第1工程では、ジクロルキニザリンの一方の塩素をより選択的にアミン置換するため、アミンの使用量、反応温度、時間を制御する必要がある。好ましい使用量はジクロルキニザリンに対し、2〜4モル比、反応温度は100〜125℃、反応時間は1〜3時間で、紫色のモノアミノ置換体が主として生成する。
第2工程では、前工程で残された一方の塩素をp−トルエンスルホンアミドにより置換する。p−トルエンスルホンアミドの使用量は原料に対し、4〜6モル比、反応温度は150〜165℃、反応時間は3〜6時間が適当である。
第1および第2工程共に溶媒は不活性なセロソルブ類、グリコール類、アルコール類およびクロルベンゼン類を単独あるいは混合して使用する。
第3工程では、前工程で得たスルホアミド誘導体を濃硫酸中で加水分解してアミノ基に変換する。使用する硫酸濃度は90〜94%、使用量は原料に対し7〜12倍が適当で、反応は室温で容易に進行する。
この硫酸溶液を7〜10倍量の氷水に添加すれば目的のシアン色素が析出し得られる。
この硫酸溶液を7〜10倍量の氷水に添加すれば目的のシアン色素が析出し得られる。
本発明の一般式(I)で表されるシアン染料は、感熱昇華転写方式における色材等に適用可能である。下記に、本発明の一般式(I)で表されるシアン染料を熱転写シートに応用した例を説明する。
熱転写シートは、少なくとも基材フィルムの一方の面に染料層、他方の面に耐熱滑性層(背面層)が設けられてなる。
熱転写シートを構成する基材フィルムとしては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルムなどの他に、コンデンサー紙、パラフィン紙、紙などの紙類や不識布または紙と不織布と樹脂の複合体であってもよい。
染料層は、基材フィルムの一方の面に、染料(本発明のシアン染料を含む)、バインダー樹脂、必要に応じて添加剤、例えば、シリコーンオイルやリン酸エステルなどの離型剤やポリエチレンワックスなどの有機微粒子、無機微粒子などを加えたものを、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、DMEなどの適当な有機溶剤に溶解したり、あるいは有機溶剤や水に分散した分散体(インキ)を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法などの手段により塗布および乾燥して形成することができる。
上記の如き染料を担持するためのバインダー樹脂として好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルース、ヒドロキシブロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、三酪酸セルロースなどのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミドなどのアクリル樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらのなかでは、セルロース系、ビニル系、アクリル系、ウレタン系およびポリエステル系などの樹脂が耐熱性、染料の移行性などの点から好ましい。
染料層の塗工量は乾燥固形基準で0.2〜5.0g/m2、好ましくは0.3〜2.0g/m2程度であり、また、染料層中の昇華性染料は、染料層の質量の5〜90質量%、好ましくは10〜70質量%の量で存在するのが好適である。形成する染料層は画像がフルカラー画像である場合には、さらに、例えば、適当なマゼンタおよびイエロー(さらに必要に応じてブラック)を選択して、イエロー、マゼンタおよびシアン(本発明のシアン染料を含む)、さらに必要に応じてブラックの染料層を形成する。イエロー、マゼンタ等の染料は従来から知られているものを使用すればよい。また、シアンについては公知の染料と本発明のシアン染料を混合して使用することもできる。
耐熱滑性層は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと基材フィルムとの熱融着を防止し、走行を滑らかに行うとともに、サーマルヘッドの付着物を除去する目的で設けられる。耐熱滑性層としては公知のものを使用することができ、特に限定されるものではない。背面層を形成するには、適当な公知のバインダー樹脂、その他、必要により無機フィラー、滑剤等の材料をバインダーの溶媒で溶解または分散させて塗工液を調製し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工方法で塗工し乾燥することで形成される。背面層の塗工量は乾燥固形基準で0.1〜3.0g/m2、好ましくは0.1〜2.0g/m2の厚みで充分な性能を有する背面層を形成することができる。
熱転写シートを用いて、画像を形成するために使用する被転写材である受像シートは、その記録面が前記の染料に対して染料受容性を有するものであればいかなるものでもよく、また、染料受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成樹脂などである場合には、その少なくとも一方の表面に染料受容層を形成すればよい。熱転写シートおよび受像シートを使用して熱転写を行う際に使用するプリンターとしては、公知の熱転写プリンターがそのまま使用可能であり、特に限定されない。
(合成例1)
(1)第1工程
反応フラスコに5,8−ジクロルキニザリン46.4g、シクロヘキシルアミン45g、酢酸ナトリウム16.4gおよび溶媒としてイソブタノール200gとメチルセロソルブ50gを仕込んだ。内容物を混合、加熱し、110〜115℃で3時間反応した。
反応マスを室温まで冷却し、吸引濾過、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。中間体の得量は39.6g(収率71%)であった。
反応フラスコに5,8−ジクロルキニザリン46.4g、シクロヘキシルアミン45g、酢酸ナトリウム16.4gおよび溶媒としてイソブタノール200gとメチルセロソルブ50gを仕込んだ。内容物を混合、加熱し、110〜115℃で3時間反応した。
反応マスを室温まで冷却し、吸引濾過、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。中間体の得量は39.6g(収率71%)であった。
(2)第2工程
反応フラスコに前工程で得た中間体を32.2g、p−トルエンスルホンアミド74g、酢酸ナトリウム14.2g、溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテル100gとo−ジクロルベンゼン50gを仕込んだ。内容物を混合加熱して160〜165℃で5時間反応させた。
反応マスを室温まで冷却して吸引濾過し、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。この第2中間体の得量は25g(収率57%)であった。
反応フラスコに前工程で得た中間体を32.2g、p−トルエンスルホンアミド74g、酢酸ナトリウム14.2g、溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテル100gとo−ジクロルベンゼン50gを仕込んだ。内容物を混合加熱して160〜165℃で5時間反応させた。
反応マスを室温まで冷却して吸引濾過し、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。この第2中間体の得量は25g(収率57%)であった。
(3)第3工程
ビーカーに93%硫酸250gを入れ、撹拌しつつ前工程で得た第2中間体25gを約30分かけて徐々に添加した。添加終了後2時間撹拌した。氷水2.5kgをビーカーに入れ、撹拌しつつ硫酸溶液を細流で注加した。青色色素の結晶が析出、沈殿した。
沈殿物を濾別、洗浄し100℃で乾燥した。目的の色素(5−アミノ−8−シクロヘキシルアミノキニザリン)の得量は17g(収率98%)であった。
ビーカーに93%硫酸250gを入れ、撹拌しつつ前工程で得た第2中間体25gを約30分かけて徐々に添加した。添加終了後2時間撹拌した。氷水2.5kgをビーカーに入れ、撹拌しつつ硫酸溶液を細流で注加した。青色色素の結晶が析出、沈殿した。
沈殿物を濾別、洗浄し100℃で乾燥した。目的の色素(5−アミノ−8−シクロヘキシルアミノキニザリン)の得量は17g(収率98%)であった。
この色素のジメチルホルムアミド溶液のλmaxは654nm、分子吸光係数は27500であった。一方、元素分析結果は組成式からの計算値と極めて近似であった。
C H N
実験値 68.01% 5.60% 8.02%
計算値 68.17% 5.72% 7.95%
C H N
実験値 68.01% 5.60% 8.02%
計算値 68.17% 5.72% 7.95%
(合成例2)
(1)第1工程
反応フラスコに5,8−ジクロルキニザリン77.3g、第2ブチルアミン37g、酢酸ナトリウム26gおよび溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテル180gを仕込んだ。内容物を混合、加熱し、120〜124℃で3時間反応した。
反応マスを放冷し70℃でメタノール100gを加え、室温まで冷却し、吸引濾過、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、70℃で乾燥した。この中間体の得量は64.5g(収率75%)であった。
反応フラスコに5,8−ジクロルキニザリン77.3g、第2ブチルアミン37g、酢酸ナトリウム26gおよび溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテル180gを仕込んだ。内容物を混合、加熱し、120〜124℃で3時間反応した。
反応マスを放冷し70℃でメタノール100gを加え、室温まで冷却し、吸引濾過、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、70℃で乾燥した。この中間体の得量は64.5g(収率75%)であった。
(2)第2工程
反応フラスコに前工程で得た中間体を34.5g、p−トルエンスルホンアミド86g、酢酸ナトリウム16.4g、溶媒としてジエチレングリコール60gとo−ジクロルベンゼン100gを仕込んだ。内容物を混合加熱して160〜168℃で6時間反応させた。
反応マスを室温まで冷却して吸引濾過し、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。この第2中間体の得量は26.3g(収率55%)であった。
反応フラスコに前工程で得た中間体を34.5g、p−トルエンスルホンアミド86g、酢酸ナトリウム16.4g、溶媒としてジエチレングリコール60gとo−ジクロルベンゼン100gを仕込んだ。内容物を混合加熱して160〜168℃で6時間反応させた。
反応マスを室温まで冷却して吸引濾過し、ケーキはメタノール洗浄および湯洗を行ない、100℃で乾燥した。この第2中間体の得量は26.3g(収率55%)であった。
(3)第3工程
ビーカーに93%硫酸250gを入れ、撹拌しつつ前工程で得た第2中間体25gを約30分かけて徐々に添加した。添加終了後2時間撹拌した。氷水2.5kgをビーカーに入れ、撹拌しつつ硫酸溶液を細流で注加した。青色色素の結晶が析出、沈殿した。
沈殿物を濾別、洗浄し100℃で乾燥した。目的の色素(5−アミノ−8−第2ブチルアミノキニザリン)の得量は16.5g(収率97%)であった。
ビーカーに93%硫酸250gを入れ、撹拌しつつ前工程で得た第2中間体25gを約30分かけて徐々に添加した。添加終了後2時間撹拌した。氷水2.5kgをビーカーに入れ、撹拌しつつ硫酸溶液を細流で注加した。青色色素の結晶が析出、沈殿した。
沈殿物を濾別、洗浄し100℃で乾燥した。目的の色素(5−アミノ−8−第2ブチルアミノキニザリン)の得量は16.5g(収率97%)であった。
この色素のジメチルホルムアミド溶液のλmaxは652nmで分子吸光係数は31700であった。一方、元素分析結果は組成式からの計算値と極めて近似であった。
C H N
実験値 66.38% 5.33% 8.42%
計算値 66.25% 5.55% 8.58%
C H N
実験値 66.38% 5.33% 8.42%
計算値 66.25% 5.55% 8.58%
(実施例1)
基材として、厚さ6μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK203E)を用いた。易接着処理面と反対の面に予め下記組成の耐熱滑性層組成液(a)をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成した。
基材として、厚さ6μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK203E)を用いた。易接着処理面と反対の面に予め下記組成の耐熱滑性層組成液(a)をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成した。
易接着処理面に下記組成の染料層組成液Aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.8g/m2になるように塗布、乾燥して染料層を形成し、熱転写シートを作製した。
<染料層組成液A>
表1記載のCy染料 1.5部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−5 積水化学工業(株)製) 3.0部
メチルエチルケトン 47.7部
トルエン 47.8部
表1記載のCy染料 1.5部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−5 積水化学工業(株)製) 3.0部
メチルエチルケトン 47.7部
トルエン 47.8部
<耐熱滑性層組成液(a)>
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製) 13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(タケネートD218 武田薬品工業(株)製) 0.6部
リン酸エステル(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製) 0.8部
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製) 13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(タケネートD218 武田薬品工業(株)製) 0.6部
リン酸エステル(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製) 0.8部
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
(実施例2〜7、比較例1〜4)
実施例1においてCy染料を表1に記載のものに変えた以外、実施例1と同様にして熱転写シートを作製した。
実施例1においてCy染料を表1に記載のものに変えた以外、実施例1と同様にして熱転写シートを作製した。
(評価)
各実施例及び比較例で作製した熱転写シートを用いて、印画濃度、耐光性、耐熱性、耐湿性、耐熱滑性層への染料移行性の各評価を以下に示す方法で行なった。
各実施例及び比較例で作製した熱転写シートを用いて、印画濃度、耐光性、耐熱性、耐湿性、耐熱滑性層への染料移行性の各評価を以下に示す方法で行なった。
(印画)
以下の条件にて、印画を行ない、得られた印画物の濃度を測定した。
実施例及び比較例で作製した熱転写シートを、キャノン(株)製カードフォトプリンターCP−200を用いて印画し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株)製)にて、印画部の濃度を測定した。尚、熱転写シートは純正メディア(カラーインク/ペーパーセットKL−36IP)のシアンパネル部に切り貼りし、シアン、ブラック(純正メディアのイエロー+純正メディアのマゼンタ+本発明のシアンの混合色)について、階調値17/255、34/255、51/255、68/255、85/255、102/255、119/255、136/255、153/255、170/255、187/255、204/255、221/255、238/255、255/255(濃度マックス)の15階調の印画パターンで印画した。印画は30℃50%環境下で行った。受像シートは純正メディア(カラーインク/ペーパーセットKL−36IPのペーパー)を使用した。
以下の条件にて、印画を行ない、得られた印画物の濃度を測定した。
実施例及び比較例で作製した熱転写シートを、キャノン(株)製カードフォトプリンターCP−200を用いて印画し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株)製)にて、印画部の濃度を測定した。尚、熱転写シートは純正メディア(カラーインク/ペーパーセットKL−36IP)のシアンパネル部に切り貼りし、シアン、ブラック(純正メディアのイエロー+純正メディアのマゼンタ+本発明のシアンの混合色)について、階調値17/255、34/255、51/255、68/255、85/255、102/255、119/255、136/255、153/255、170/255、187/255、204/255、221/255、238/255、255/255(濃度マックス)の15階調の印画パターンで印画した。印画は30℃50%環境下で行った。受像シートは純正メディア(カラーインク/ペーパーセットKL−36IPのペーパー)を使用した。
(印画濃度)
上記印画において、シアンの階調値255/255部を測色し、基準リボン(比較例1のリボン)の値と比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
◎:濃度が105%以上
○:濃度が95%以上105%未満
×:濃度が95%未満
なお、基準リボンは、比較例1のものとした。
上記印画において、シアンの階調値255/255部を測色し、基準リボン(比較例1のリボン)の値と比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
◎:濃度が105%以上
○:濃度が95%以上105%未満
×:濃度が95%未満
なお、基準リボンは、比較例1のものとした。
(耐光性評価)
上記印画においてあらかじめシアン、ブラックの階調値119/255、170/255、255/255部を測色しておき、ATLAS社製Ci4000 Xenon Weather-Ometer(フィルター:ソーダライム・CIRA、キセノンランプ、400kJ(420nmの光を積算)、30℃30%環境下)による強制劣化試験を行なった。照射後のサンプルについても照射前に測色した同一階調値部分を測色した。
基準リボンと比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
上記印画においてあらかじめシアン、ブラックの階調値119/255、170/255、255/255部を測色しておき、ATLAS社製Ci4000 Xenon Weather-Ometer(フィルター:ソーダライム・CIRA、キセノンランプ、400kJ(420nmの光を積算)、30℃30%環境下)による強制劣化試験を行なった。照射後のサンプルについても照射前に測色した同一階調値部分を測色した。
基準リボンと比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
◎:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも小さい(良好)
○:色差ΔE*abが基準と比較して小さい箇所と大きい箇所がある(同等)
×:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも大きい(不良)
○:色差ΔE*abが基準と比較して小さい箇所と大きい箇所がある(同等)
×:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも大きい(不良)
測色はグレタグ社製GRETAG Spectrolino(D65光源、視野角2°)にて測定し、色差は下記式に従い算出した。
ΔE*ab=
((照射前後のL値の差)2+(照射前後のa値の差)2+(照射前後のb値の差)2)1/2
ΔE*ab=
((照射前後のL値の差)2+(照射前後のa値の差)2+(照射前後のb値の差)2)1/2
(耐熱湿性評価)
上記印画において、シアンの階調値119/255、170/255、255/255部を測色し、60℃60%の環境下に4週間保存した。保存後のサンプルについても照射前に測色した同一階調値部分を測色した。なお、測色は耐光性評価時と同様の方法を用いた。
基準リボンと比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
上記印画において、シアンの階調値119/255、170/255、255/255部を測色し、60℃60%の環境下に4週間保存した。保存後のサンプルについても照射前に測色した同一階調値部分を測色した。なお、測色は耐光性評価時と同様の方法を用いた。
基準リボンと比較して、以下のようにランク付けした。結果を表1にまとめた。
◎:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも小さい(良好)
○:色差ΔE*abが基準と比較して小さい箇所と大きい箇所がある(同等)
×:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも大きい(不良)
○:色差ΔE*abが基準と比較して小さい箇所と大きい箇所がある(同等)
×:色差ΔE*abが全ての測定箇所において基準よりも大きい(不良)
ΔE*ab=
((保存前後のL値の差)2+(保存前後のa値の差)2+(保存前後のb値の差)2)1/2
((保存前後のL値の差)2+(保存前後のa値の差)2+(保存前後のb値の差)2)1/2
(耐熱滑性層への染料移行性評価)
以下の条件にて、耐熱滑性層への染料移行性を評価した。
実施例及び比較例で作製した熱転写シートの染料層と耐熱滑性層を対向させ、20kg/cm2荷重をかけて40℃20%環境下で96時間保管した。耐熱滑性層は実施例1で用いたPET基材に、実施例1の耐熱滑性層組成液(a)を実施例1の条件で塗工・乾燥したものを用いた(染料層の形成は行わなかった)。耐熱滑性層への染料移行性評価を以下の基準に基づいて行った。なお、測色・色差の算出は、耐光性評価時と同様の方法を用いた。結果を表1にまとめた。
以下の条件にて、耐熱滑性層への染料移行性を評価した。
実施例及び比較例で作製した熱転写シートの染料層と耐熱滑性層を対向させ、20kg/cm2荷重をかけて40℃20%環境下で96時間保管した。耐熱滑性層は実施例1で用いたPET基材に、実施例1の耐熱滑性層組成液(a)を実施例1の条件で塗工・乾燥したものを用いた(染料層の形成は行わなかった)。耐熱滑性層への染料移行性評価を以下の基準に基づいて行った。なお、測色・色差の算出は、耐光性評価時と同様の方法を用いた。結果を表1にまとめた。
○:染料層と対向させる前と後の耐熱滑性層の色差ΔE*abが1.5未満
△:染料層と対向させる前と後の耐熱滑性層の色差ΔE*abが1.5以上3.0未満
×:染料層と対向させる前と後の耐熱滑性層の色差ΔE*abが3.0以上
△:染料層と対向させる前と後の耐熱滑性層の色差ΔE*abが1.5以上3.0未満
×:染料層と対向させる前と後の耐熱滑性層の色差ΔE*abが3.0以上
Claims (3)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004287512A JP2006095985A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | シアン染料、該染料を使用したインキおよび熱転写シート |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004287512A JP2006095985A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | シアン染料、該染料を使用したインキおよび熱転写シート |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=36236255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004287512A Pending JP2006095985A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | シアン染料、該染料を使用したインキおよび熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006095985A (ja) |
-
2004
- 2004-09-30 JP JP2004287512A patent/JP2006095985A/ja active Pending
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