JPH10305665A - 感熱転写シート及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写シート及び感熱転写記録方法

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JPH10305665A
JPH10305665A JP9113739A JP11373997A JPH10305665A JP H10305665 A JPH10305665 A JP H10305665A JP 9113739 A JP9113739 A JP 9113739A JP 11373997 A JP11373997 A JP 11373997A JP H10305665 A JPH10305665 A JP H10305665A
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lower alkyl
alkyl group
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性に優れかつ、濃度の高い感熱転写記録
を得る。 【解決手段】 基材の一方の面に少なくとも複数の色材
層が面順次に設けられており、その少なくとも一つの色
材層にインドフェノール系シアン色素が含有されてお
り、他の少なくとも一つの色材層にビスピラゾロンメチ
ン系黄色色素が含有されている感熱転写シートを転写画
像の表面に保護層を設ける昇華感熱転写記録方式に用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる感熱転写
記録方式によるカラーハードコピーに使用される転写シ
ートに関するものである。特に昇華転写記録方式に使用
される転写シートのうち、転写画像上に保護層を設ける
方式に使用される転写シートであって、画像に優れた耐
光性を与えることが出来る感熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ画像等の電気信号によるカ
ラー画像をカラーハードコピーに変換するための技術が
進歩してきており、例えば、電子写真、インクジェッ
ト、感熱転写等の方式が検討されている。これらのなか
でも、特に感熱転写方式は、装置の保守や操作の容易な
点、装置の小型化の可能な点等から有利である。感熱転
写方式には、基材上の色材層を加熱によって溶融させ、
それを被記録材に転写する溶融転写方式と、色材層中の
色素のみを被記録材に移行させるいわゆる昇華転写方式
とが知られている。昇華転写方式は、移行する色素の量
を加熱の程度で制御することができることから、濃度階
調性の有る表現が可能であり、精細な印刷や写真と同等
の画像を得ることができる。通常のカラープリントは、
イエロー、マゼンタ、シアンの3原色によって表現さ
れ、昇華転写方式に用いられる感熱転写シートも通常
は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色の色材層が基材
上に順に配置されている。
【0003】昇華転写方式の写真同等の画像が得られる
特徴を生かして、例えば、身分証明書等のIDカードの
作成等に利用される様になってきた。しかし、形成され
た画像は、耐光性、耐候性、耐摩擦性等の耐久性に劣る
という問題があり、それを解決する方法として画像上に
透明な保護層を形成する方法が提案されている。例え
ば、特開昭60−23096号公報、特開平4−241
991号公報を上げることができる。保護層を画像上に
形成する方法としては、画像形成後に、その表面に保護
層を塗布する方法、ラミネートする方法、あるいは熱転
写性の保護層を感熱転写シート上に色材層と面順次に形
成し、受像シート上に画像を形成した後に、続いて保護
層を熱転写する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これまでは、昇華転写
方式による画像をIDカード等に用いるのに、その表面
に保護層を形成しても、十分な耐光性を得ることができ
なかった。耐光性を向上させるために保護層中に紫外線
吸収剤等を加え紫外線吸収能を持たせる工夫等が提案さ
れているが、これらの手段をもってしても十分な耐光性
を得ることが困難である。さらに耐光性が良く、かつ濃
度の高い記録画像を得ることが困難であった。これは、
転写濃度が高く、かつ耐光性の良い色素が少ない上に、
さらに、色素同士の組み合わせによっては、光退色が著
しく進むキャタリティクフェード現象が有ることがわか
ったためである。これは、特にシアン色素と黄色色素と
の組合わせで顕著であり、シアン色素として有力なイン
ドフェノール系色素で起こりやすい事がわかった。組み
合わせて使用される黄色色素によっては、光に当たった
時に、併用されるインドフェノール系色素を大きく退色
させてしまう。そのため、通常使われる感熱転写記録用
の黄色色素の中に、高濃度が得られ、自身の耐光性が良
好で、かつインドフェノール系色素との組み合わせでキ
ャタリティックフェード現象が起こらない色素が無かっ
た。そのため、混色の緑色(黄色+シアン)や黒(黄色
+マゼンタ+シアン)において、耐光性が良好で、濃度
の高い記録を得ることが困難であった。
【0005】これらの色素に関する耐光性の問題点は、
保護層を設け、それに紫外線を吸収する能力を持たせる
ことで、解決されると思われていた。しかし、実際には
保護層に紫外線吸収能を持たせて、単独の耐光性を向上
させても、キャタリティックフェード現象を防止する事
はできず、耐光性の問題は解決しなかった。これは、キ
ャタリティクフェード現象が通常の光による退色と機構
が異なるためである。通常の光による退色は紫外線など
の強い光エネルギーによって色素が直接または間接に分
解する現象であるが、キャタリティクフェード現象は光
を吸収して励起した色素分子から、他の色素分子へのエ
ネルギー遷移によって生じるとされる。色素分子の励起
を防ぐには可視光を遮る必要があり、これは本発明にお
いては保護層に可視光を吸収させることを意味するか
ら、それでは画像が隠れてしまう。このキャタリティク
フェード現象は、色素同士の組み合わせで発現の状態が
異なるから、良好な組み合わせは、この問題を認識する
者が実際に実験してわかる事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の要旨は、転
写画像の表面に保護層を設ける昇華感熱転写記録方式に
用いられる感熱転写シートであって、基材の一方の面に
少なくとも複数の色材層が面順次に設けられており、そ
の少なくとも一つの色材層にインドフェノール系シアン
色素が含有されており、他の少なくとも一つの色材層に
ビスピラゾロンメチン系黄色色素が含有されていること
を特徴とする感熱転写シートに存する。ビスピラゾロン
メチン系色素とは、二つのピラゾロン環がメチン結合に
よって架橋されている構造を有する色素の一群である。
【0007】本発明の他の要旨は、基材の少なくとも一
方の面に色材層が設けられた感熱転写記録用の感熱転写
シートを用い、受像シート上に画像を得た後、その画像
の表面に保護層を設ける昇華感熱転写記録方法におい
て、黄色用色素としてビスピラゾロンメチン系黄色色素
が、シアン用色素としてインドフェノール系シアン色素
が用いられることを特徴とする感熱転写記録方法、及
び、基材の少なくとも一方の面に色材層が設けられてい
る感熱転写記録用の感熱転写シートを用い、中間記録層
に画像を形成し、しかる後に、その中間記録層を最終記
録材の表面に熱転写する事によって保護層が形成された
記録画像を得る昇華感熱転写記録方法において、黄色用
色素としてビスピラゾロンメチン系色素が、シアン用色
素としてインドフェノール系シアン色素が用いられるこ
とを特徴とする感熱転写記録方法に存する。
【0008】本発明者は、検討の結果、転写画像の表面
に保護層を設ける感熱転写記録方式に用いる感熱転写シ
ートの色材層に、インドフェノール系シアン色素とビス
ピラゾロンメチン系黄色色素の組み合わせを用いること
によって、高い転写濃度が達成され、かつ高い耐光性の
感熱転写記録が可能になることを見出した。耐光性につ
いては、特に黄色とシアンが混色となる緑と黒に於い
て、中でも黄色とシアンのみの混色で有る緑でその効果
が顕著である。これは、本発明のビスピラゾロンメチン
系黄色色素が高濃度な転写が可能な色素で有るだけでな
く、インドフェノール系シアン色素との組み合わせで、
インドフェノール系シアン色素にキャタリティックフェ
ード現象による退色が起こらない事が判明したためであ
る。これによって、保護層を設け、さらに保護層に紫外
線吸収能を持たせても解決することのできなかったキャ
タリティックフェード現象を抑え、耐光性が良好で高濃
度の記録を可能にする事ができた。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける感熱転写シートは、基材と、その少なくとも一方
の面に設けられた色材層から構成されている。一般には
基材の一方の面、通常は色材層の反対面に耐熱滑性層を
設ける。基材としては、薄葉状フィルムが用いられ、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリアラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフ
ィルム、ポリスルホンフィルム、セロファン、トリアセ
テートフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げら
れる。中でもポリエチレンテレフタレートフィルムは、
機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格などの面から好
ましく、特に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが好ましく、これらの基材の厚さは、通常、1〜3
0μm、好ましくは2〜10μmである。
【0010】基材には、色材層との接着性を向上させる
ために、ベースフィルムの表面にコロナ処理を行った
り、あるいはポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂などによるアンカーコートを設けても
良い。色材層は色素とバインダー樹脂とをその主要構成
要素としており、少なくとも黄色、マゼンタ、シアンの
3原色の色材層を面順次に有していることが一般的であ
る。印刷用には通常墨を加えた4色の色材層を面順次に
有する。本願においては色材層の少なくともひとつにイ
ンドフェノール系色素を含有し、他の少なくともひとつ
に、ビスピラゾロンメチン系色素を含むことをその特徴
としている。インドフェノール系色素とビスピラゾロン
メチン系色素は本発明の目的に合う限り、いずれのもの
を用いても良く、複数の色素を配合して用いることも可
能である。特に下記一般式(1)で示されるインドフェ
ノール系色素と、下記一般式(2)で示されるビスピラ
ゾロンメチン系色素との組み合わせがより好ましい。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】一般式(1)で示されるインドフェノール
系色素の置換基において、低級とは炭素数1〜8を意味
する。また、アリール基、アラルキル基としては炭素数
6〜10のものが通常用いられる。一般式(1)におい
て、−A−は−CO−または−COO−を表し、R1
置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよ
い低級アルケニル基、置換されていてもよいアリール
基、置換されていてもよいアラルキル基または、アルキ
ル基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい複素
環を表し、R2 、R3は置換されていてもよいアルキル
基を表し、R4 はメチル基またはエチル基を表し、R5
は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子または
ハロゲン原子を表す。
【0014】好ましくは、R1 はアルキル基、低級アル
ケニル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲノ低級ア
ルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シアノ低級アル
キル基、エーテル結合を有するアルキル基、複素環で置
換されたアルキル基、複素環を表し、R2 は低級アルキ
ル基を表し、R3 は低級アルキル基、ハロゲノ低級アル
キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、アミノ低級アルキ
ル基、エーテル結合を有するアルキル基、アミド結合を
有するアルキル基、スルフォニルアミノ結合を有するア
ルキル基を表し、R4 はメチル基またはエチル基を表
し、R5 は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原
子、塩素原子、臭素原子を表す。
【0015】より好ましくは、R1 は低級アルキル基、
低級アルケニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭
素数6〜10のアリール基、クロロエチル基、低級アル
コキシアルキル基、テトラヒドロフルフリル基、炭素数
9〜12のアラルキルオキシエチル基、炭素数8〜12
のアリールオキシエチル基、低級アルケニルオキシエチ
ル基、またはヘテロ原子としてO、NあるいはSを含む
複素環を表し、R2 はメチル基またはエチル基を表し、
3 は低級アルキル基、クロルエチル基、ヒドロキシエ
チル基、低級アルコキシエチル基、炭素数9〜12のア
ラルキルオキシエチル基、炭素数8〜12のアリールオ
キシエチル基を表し、R4 はメチル基またはエチル基を
表し、R5 は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素
原子または塩素原子を表す。さらに好ましくは、R1
低級アルキル基、低級アルケニル基、フェニル基、トル
イル基、ベンジル基、テトラヒドロフルフリル基、低級
アルコキシ低級アルキル基、フラン、ピリジン、チオフ
ェンを表し、R2 、R3 はエチル基を表し、R4 はメチ
ル基またはエチル基を表し、R5 は水素原子またはメチ
ル基を表し、Xは水素原子または塩素原子を表す。ま
た、Xが塩素原子の場合には、R1 は炭素数2以上であ
ると色素の溶解度が向上するので好ましい。
【0016】一般式(2)で示されるビスピラゾロンメ
チン系色素の置換基において、低級とは炭素数1〜8を
意味する。好ましくは、R6 、R7 は置換されていても
よい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケ
ニル基、置換されていてもよいアリール基を表し、
8 、R9 は置換されていてもよい低級アルキル基、ジ
アルキルアミノ基、−COOY基、−CONZW基を表
し、Yは置換されていても良い低級アルキル基、置換さ
れていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよ
いアリール基を表し、Z、Wは水素原子、置換されてい
ても良い低級アルキル基、置換されていてもよい低級ア
ルケニル基、置換されていてもよい低級アリール基を表
す。より好ましくは、R6 、R7 は低級アルキル基、置
換されていてもよいアリール基、アラルキル基を表し、
8 、R9 は低級アルキル基、−COOY基を表し、Y
は低級アルキル基、置換されていても良いアリール基、
アラルキル基を表す。
【0017】さらに好ましくは、R6 、R7 は低級アル
キル基、メチル基またはハロゲン原子で置換されていて
も良いフェニル基、ベンジル基を表し、R8 、R9 は低
級アルキル基、−COOY基を表し、Yは低級アルキル
基、メチル基またはハロゲン原子で置換されていても良
いフェニル基、ベンジル基を表す。最も好ましいインド
フェノール系色素とビスピラゾロンメチン系色素の組み
合わせとしては、一般式(1)で表されるインドフェノ
ール系色素中、−A−は−CO−または−COO−を表
し、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ベンジル基、低級アルコキシエチル
基、フランを表し、R2及びR3 はエチル基を表し、R
4 はメチル基またはエチル基を表し、R5 は水素原子ま
たはメチル基を表し、Xは水素原子または塩素原子を表
す色素と、一般式(2)で表されるビスピラゾロンメチ
ン系色素中、R6 、R7 はメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、フェニル基、トルイル基を表し、
8 、R9 はメチル基、エトキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基を表す色素との組み合わせである。
【0018】本発明の一般式(1)で示されるインドフ
ェノール系色素の一部は、既に特開昭61−31292
号公報、特開昭61−35994号公報等によって感熱
転写に使用することが公知である。一般式(2)で示さ
れるビスピラゾロンメチン系色素は公知の化合物である
が、感熱転写に使用することは知られていない。本発明
は、これらの色素の単独での特性を生かしつつ、同時に
用いることによって、より良い成果を得ようとするもの
である。色材層の色素以外の主成分はバインダー樹脂で
ある。この場合のバインダー樹脂としては、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル
ースチレン樹脂およびアセチルセルロース、メチルセル
ロース、エチルセルロースなどのようなセルロース系樹
脂が例として挙げられる。色材層は、通常、色素とバイ
ンダー樹脂とを溶剤に溶解または分散させて得られるイ
ンクを基材に塗工乾燥することによって形成される。
【0019】インクに使用される溶剤としては、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族系溶剤;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの
ケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル
系溶剤;イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソ
ルブなどのアルコール系溶剤;ジオキサン、テトラヒド
ロフランなどのエーテル系溶剤;ジメチルホルムアミ
ド、Nーメチルピロリドンなどのアミド系溶剤などを挙
げることができる。上記のインキの中には上記成分の他
に、必要に応じて有機または無機の非昇華性粒子、分散
剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、酸化防
止剤、粘度調節剤などの添加剤を添加することが出来
る。また、レーザー光を用いる昇華転写方式に用いるた
めに赤外線吸収剤やカーボンブラックを添加することも
できる。これらのインキを塗布して色材層を設ける方法
に特に制限はないが、例えば、グラビアコート、グラビ
アリバースコート、ロールコート等を用いることがで
き、例えば、「印刷インキハンドブック」(印刷インキ
工業連合会編集・発行、1978年)に記載の方法を参
考にすることができる。塗布膜厚は乾燥膜厚で0.1〜
5μmが適当であり、より好ましくは、0.5〜2μm
である。
【0020】バインダー樹脂中の色素の比率が高い方が
一般に転写感度や最高到達濃度が高く、色素の比率が低
いと感度、到達濃度が低くなる。しかし、色素の比率が
極端に高くなってくると、高温下、高湿度下、あるいは
長期保存下で色素がバインダー中から析出してくること
になり、転写画像に悪影響をもたらす。従って、感熱転
写シートの保存安定性と転写性とのかねあいから、バイ
ンダーと色素の混合比は、重量比で、1:2〜2:1の
範囲が適当であり、より好ましくは、1:1.5〜1.
5:1の範囲であり、さらに好ましくは1:1〜1.
5:1の範囲である。 これらの点を考慮すれば、より
色素との相溶性が高く、高い濃度で色素を含有しても問
題の無いバインダー樹脂を用いることが好ましく、前述
したバインダー樹脂の中でも、Tgが50℃以上のポリ
カーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリルースチレン樹
脂(AS樹脂)が好ましい。
【0021】感熱転写シートの色材層とは反対の面に必
要に応じて耐熱層を設けても良い。耐熱層としては特に
制限は無いが、例えば紫外線硬化樹脂等の硬化樹脂を用
いたものやTgの高い熱可塑性樹脂を用いたものが知ら
れている。耐熱層は、サーマルヘッドの熱に対する耐熱
性の他に、サーマルヘッドに対する滑り性が必要とされ
ることから、シリコーンオイルの様な滑剤が添加されて
いることが一般的である。感熱転写記録を行うには、感
熱転写シートの色材面と、基材の片面に受像層を設けた
受像シートの受像面とを向かい合うように重ね合わせ、
感熱転写シートの色材面とは反対側からライン型サーマ
ルヘッド等の熱源を用いて、画像信号に応じた熱を加
え、色材層中の色素を受像層に移行させるのが一般的で
ある。その際、加えられる熱量に応じて、移行する色素
量が変更出来ることから、濃淡の表現が可能であり、精
細な画像を得ることが可能である。黄色、マゼンタ、シ
アンの三色、または、黒を加えた4色について同様の操
作を繰り返すことで、写真調の画像を得ることができ
る。
【0022】画像を得るための感熱転写シートとして
は、各色別々の感熱転写シートを用いる場合と面順次の
感熱転写シートを用いる場合とが有り、どちらでも良い
が、好ましくは面順次の感熱転写シートの方が、画像を
得るのに1本の感熱転写シートで済むことから、転写を
行う装置が簡便となることから好ましい。マゼンタの色
材層には、マゼンタ色素として、アントラキノン系色
素、イミダゾールアゾ色素、チアジアゾールアゾ系色素
を好適に用いることができる。これらは、キャタリティ
ックフェード現象には関与しないことがわかった。黄色
の色素として、ビスピラゾロンメチン以外の色素を併用
することが可能である。しかし、キャタリティックフェ
ードを起こす色素との併用は、せっかくのビスピラゾロ
ンメチン色素の特徴を減じる事から、その併用の量は少
ない事が好ましい。
【0023】シアン色素として、インドフェノール系以
外の色素を併用することが可能である。例えばアントラ
キノン系シアン色素やモノアゾ系シアン色素を上げるこ
とができるが、たとえキャタリティックフェード現象は
起こりにくくても、それ自体の耐光性が不十分であった
り、感度は足りないことがわかったので、その併用の量
は少ない方が良い。色素を移行させるための熱源として
は、ライン型サーマルヘッドが一般的であるが、レーザ
ー光線を使用することも知られている。その際には、レ
ーザー光を熱に変換するための、光熱変換材を使用する
必要があり、赤外線吸収剤やカーボンブラックを感熱転
写シートの色材層中、色材層と基材との間、あるいは色
材層とは反対面に添加させることが知られている。
【0024】本発明の保護層は、指の油、水、埃等によ
る画像の汚染、湿気、空気等による色素の分解、機械的
衝撃等による画像の傷付きから画像を保護する目的で画
像の上に設けられる。画像の上に塗工によって設けるこ
ともできるが、基材上に熱転写可能に設けられることが
好ましい。その場合、基材の保護層とは反対の面から加
熱する事によって、画像上に保護層を設けることができ
る。基材上に保護層のみを設けたシート、あるいは基材
上に色材層と保護層を面順次に設けたシートであっても
良い。後者の場合、画像形成後に連続して同じ熱源で画
像上に保護層を形成することができることから簡便で好
ましい。
【0025】以下に、保護層が基材上に熱転写可能に設
けられた場合について述べるが、その用法はこれに限定
されるものではない。保護層を設ける基材は、色材層を
設けるのに用いられる基材と同様の材料を用いることが
できる。保護層を設ける面には保護層の剥離性を調整す
るための剥離調整層を設けても良い。保護層は、基材側
から、表面層と接着層の少なくとも2層を有する構造が
好ましい。基材の保護層とは反対面には、耐熱層を設け
ることができる。表面層は耐摩擦性、耐候性等に優れた
種々の樹脂、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウ
レタン樹脂、これらの樹脂のシリコーン変性樹脂、及び
これらの樹脂の混合物等を主体に含有する。これらの樹
脂の中では、アクリル樹脂が好ましい。
【0026】これらの樹脂は強靱な被膜を形成するか
ら、基材の反対面から加熱された転写時における端部の
切れが不十分になりやすい。これを改善するため表面層
には、シリカ等の微粒子やワックス等を添加する事がで
きる。基材上に表面層を形成する方法としては、色材層
を形成する場合に説明した方法と同様の方法を用いる事
ができる。表面層の厚みは好ましくは、0.1〜10μ
m程度であり、好ましくは1〜5μm程度である。表面
層には、耐光性、耐候性を向上させる目的で、ヒンダー
ドアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフ
ェノン系、又はベンゾエート系紫外線吸収剤、酸性燐酸
エステルの金属塩類、微粒子無機顔料などを添加するこ
とができる。
【0027】ヒンダードアミン系光安定剤としては、部
分構造として、2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等の
ピペリジン構造を有するものが好ましく、例えば、コハ
ク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、(ポリ
〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ}〕)等を上げることが
できる。
【0028】また紫外線吸収剤としては、ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤として、2−(5−メチル−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−
ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジ
ル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロ
キシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2、4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、p−t−ブチルフェニルサリシレート
−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど
が、ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、2,4−ジ
−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシベンゾエート、p−t−ブチルフェニ
ル−サリシレートなどを挙げることができる。
【0029】また、紫外線吸収剤として用いられる酸性
燐酸エステルの金属塩類としては、ステアリルアシッド
ホスフェイト、マグネシウムステアリルホスフェイト、
アルミニウムステアリルホスフェイト、カルシウムステ
アリルホスフェイト、ジンクステアリルホスフェイト、
バリウムステアリルホスフェイトなどが挙げられる。微
粒子無機顔料としては、酸化亜鉛、酸化錫系導電性微粉
末、酸化チタン、TiO2 ・SnO2 (Sbドープ)、
硫酸バリウム系導電粉末などがあげられる。これらの添
加剤は、複数併用しても構わない。紫外線吸収剤を添加
することで表面層、ひいては保護層に紫外線吸収能を持
たせることは、保護層の耐光性だけでなく、画像の耐光
性も向上させることができるので好ましい。しかしなが
ら、保護層に紫外線吸収能を持たせるだけでは耐光性の
向上が十分に達成できないのは既に述べたとおりであ
る。紫外線吸収剤の添加量は表面層に重量で0.01〜
20%が好ましく、より好ましくは、0.1〜10%で
ある。添加による紫外線部の光透過率が300nmで3
%以下であることが好ましい。
【0030】接着層は、アクリル樹脂、塩ビ樹脂、ポリ
エステル樹脂、酢ビ樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリアミド樹
脂、シリコン樹脂等の熱時接着性の良好な樹脂を主に含
有する。添加剤として、表面層と同様のものを添加して
いても良い。接着層の形成は、樹脂や添加剤の溶液を塗
布及び乾燥することによって、表面層を形成するのと同
様の方法で、好ましくは0.1〜5μm程度の厚みに表
面層上に形成される。本発明の受像シートは、通常の感
熱転写に用いられている受像シートであれば特に制限は
無いが、好ましくは、基材の少なくとも一方の面に受像
層が設けられているものである。受像シートの基材は、
合成紙、セルロース紙、キャストコート紙、合成樹脂フ
ィルム、合成樹脂によるカード、セルロース紙の両側に
合成紙を貼り合わせた基材等が使用される。色材層との
密着性が高い方が記録時の色素の転写が均一に行われる
ことから、その表面は平滑であることが好ましく、でき
ればベック平滑度で10000秒以上の基材を用いるこ
とが好ましい。この点から合成紙や合成樹脂フィルム、
カードを使用した基材が好ましい。
【0031】受像層は樹脂を主体とした層で、色素を受
容して画像を形成する役目を持つ。樹脂としては色素の
染まりやすい樹脂が好ましい。例えば、酢ビ樹脂、塩酢
ビ樹脂、ポリエステル樹脂、AS樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂等をあげることができる。これらは併用して
用いることが可能である。ガラス転移点の低すぎる樹脂
を使用すると画像が保存時ににじんでしまうので、好ま
しくない。受像層として、ガラス転移点が35℃以上の
受像層が好ましい。受像層には樹脂の他に、必要に応じ
て添加剤を加えることができる。添加剤としては、樹脂
を硬化させるためのイソシアネート等の硬化剤、熱転写
時の色材層との融着防止の為に添加されるシリコーンな
どの剥離剤等を挙げることができるがこの限りではな
い。受像層と基材の間には接着性を高めるためのアンカ
ーコートを設けることもできる。
【0032】受像シートの基材に透明フィルムを用い、
画像を受像層に形成した後、受像層面を他の不透明な基
材に圧着させ、画像を基材の透明フィルム越しに見る構
成にして、基材である透明フィルム自身に保護層の役目
をさせる用法も可能であり、その場合、透明フィルムに
紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が含まれているこ
とが好ましい。また、受像シートの基材上に受像層を剥
離可能に形成し、その剥離可能な受像層を中間記録層と
して用いる用法もある。この場合、中間記録層に画像を
形成した後、中間記録層を他の最終記録材の表面に圧着
させてから基材を剥がして、中間記録層を最終記録材上
に残し、画像を中間受像層越しに見る構成にして、中間
記録層そのものに保護層の役目をさせる。この場合中間
記録層に紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が含まれ
ていることが好ましい。この用法では, 中間記録層に黄
色用色素としてビスピラゾロンメチン系色素、シアン用
色素としてインドフェノール系シアン色素を用いた耐光
性の良好な画像が形成されていて、それを好みの最終記
録材に転写する事ができるから、最終的に画像が形成さ
れる材料を自由に選択することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、以下において特に明
記しない限り、「%」、「部数」は重量換算で示す。 実施例1 (a)シアン色感熱転写シートの作製 色素1−1(一般式(1)に於いて、−A−が−COO
−、R1 、R2 、R3がエチル基、R4 、R5 がメチル
基、Xが塩素原子)70部、フェノキシ樹脂(商品名:
PKHH、ユニオンカーバイド株式会社製)100部、
メチルエチルケトン125部、およびトルエン450
部、テトラハイドロフラン(THF)300部とを混合
撹拌して得られたインクを6μmのポリエステルフィル
ムにバーコーターを用いて乾燥膜厚が1μmになるよう
に塗工乾燥し、シアン色の色材層を形成した。その背面
にアクリル樹脂(商品名:BR−100、三菱レイヨン
(株)製)10重量部、アミノ変性シリコーンオイル
(商品名:KF393、信越化学(株)製)1重量部、
およびトルエン89重量部を混合した液をバーコーター
を用いて乾燥厚みが1μmになるように塗工乾燥し、耐
熱層を設けた。
【0034】(b)黄色感熱転写シートの作製 色素2−1(一般式(2)に於て、R6 ,R7 がフェニ
ル基、R8 ,R9 がメチル基)90部、フェノキシ樹脂
(商品名:PKHH、ユニオンカーバイド株式会社製)
100部、メチルエチルケトン125部、およびトルエ
ン450部、テトラハイドロフラン(THF)300部
とを混合撹拌して得られたインクを、同じように、6μ
mのポリエステルフィルムにバーコーターを用いて乾燥
膜厚が1μmになるように塗工乾燥し、黄色の色材層を
形成した。(a)と同様に、背面にアクリル樹脂(商品
名:BR−100、三菱レイヨン(株)製)10重量
部、アミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF39
3、信越化学(株)製)1重量部、およびトルエン89
重量部を混合した液をバーコーターを用いて乾燥厚みが
1μmになるように塗工乾燥し、耐熱層を設けた。
【0035】(c)保護層の形成 アクリル樹脂(BR−100、三菱レイヨン製)80
部、紫外線線吸収剤(2−(3,5−ジ−t−ブチル−
2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、商品
名:TINUVIN320 日本チバガイギー株式会社
製)5部、メチルエチルケトン40部、トルエン40部
を撹拌して得られた塗工液を、剥離性を持たせた厚さ6
μのフィルムに塗工し、乾燥厚み2μの樹脂層を形成し
た。その上に、接着層として、アクリル系樹脂エマルジ
ョン(商品名:ポリゾールAT2011、昭和高分子株
式会社製)のメチルエチルケトン溶液を乾燥厚みが表面
層を合わせた総計として、3μmの保護層を設けた。
【0036】(d)受像シートの作製 ポリビニルフェニルアセタール樹脂70部、塩化ビニル
/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合樹脂(商品名:
VAGD、ユニオンカーバイド株式会社製)25部、変
性用シリコーンワニス(商品名:TSR−160、固形
分濃度60%、東芝シリコーン(株)製)15部、フタ
ル酸ジエステル(商品名:K−3220、株式会社花王
製)15部、ヘキサメチレンジイソシアネート系多官能
イソシアネート化合物(商品名:マイテックNY−71
0A、固形分濃度75%、三菱化学(株)製)6部、ア
ミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF393、信越
化学工業(株)製)1部、メチルエチルケトン300
部、トルエン300部を混合攪拌して得られた液を、厚
み150μmのポリプロピレン製合成紙(商品名:ユポ
FPG150、王子油化合成紙(株)製)にワイヤーバ
ーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、さらにオーブ
ン中で80℃で12時間熱処理することにより受像シー
トを作製した。上記のポリビニルフェニルアセタール樹
脂はポリビニルアルコール(鹸化度99モル%、重合度
1700)をフェニルアセトアルデヒドでアセタール化
することにより得たものであり、下記式で示される構造
であった。
【0037】
【化5】
【0038】(e)印字記録 上記(a)の様にして作製された感熱転写シートの色材
層面と、上記(b)の様にして作成された受像シートの
受像層面を重ね、5.6ドット/mmの発熱抵抗体密度
を有する部分グレース型ラインサーマルヘッドを使用し
て、送り方向に6ライン(ドット)/mmで、16.6
ms/ラインの速度で、印加電力0.20W/ドットで
印字を行った。1ライン当たりのヘッドに印加する時間
を12msにして印字を行った。この方法で、シアンと
黄色の印字物を得、さらに黄色を印字した上にシアンを
重ねて印字することで緑色の印字物を得た。さらに、こ
れら黄色、シアン、緑の記録の上に、(c)で作成した
保護層を記録面と接着層が接するように重ね、保護層の
反対面にシリコーンオイルを塗布して滑性を持たせてか
ら、その滑性を持たせた面を前述したサーマルヘッドを
用いて加熱し、画像と保護層とを接着させた。その後基
材を剥離することで、表面に保護層の形成された記録を
得た。
【0039】(f)濃度、色の測定 上記(d)の様にして印字された印字物の濃色の濃度を
反射濃度計(商品名:マクベスRD−920型、SPI
分光感度特性を有するフィルター内蔵、マクベス社製)
で測定した。その結果、濃度はシアンで2.0、黄色で
1.6であった。
【0040】(g)耐光性試験 上記(d)の様にして印字された転写物の濃色のサンプ
ルを、キセノンランプを用いた耐光性試験機(商品名:
キセノンフェードメーターFAL−25AX、スガ試験
機株式会社製)を用いて、80時間耐光性試験を行い、
試験前の印字物と試験後のそれとを、JIS Z−87
22に準拠する光学系を有する色差計(商品名:分光色
差計SZ−Σ80、日本電色工業(株)製)を用いて、
C光源、視野角2度で測定した。そのCIELAB色差
は、シアンで8.0、黄色で5.0、緑色で11.0と
小さかった。
【0041】実施例2〜7 実施例1で使用した色素の配合の代わりに、下記の表−
1に示した通りの組合せで色素配合して用いた他は、実
施例1と同様に試験を行い、その結果を表−2に示し
た。いずれも、高濃度でかつ耐光性は良好であった。
【0042】
【表1】
【0043】なお、上記表−1において色素1−2〜1
−7,色素2−2〜2−7は各々下記構造を有する色素
である。 色素1−2:一般式(1)に於いて、−A−が−CO
−、R1 がペンチル基、R 2 、R3 がエチル基、R4が
メチル基、R5が水素原子、Xが塩素原子である。 色素1−3:一般式(1)に於いて、−A−が−CO
−、R1 がフラン基、R2、R3 がエチル基、R4がエ
チル基、R5がメチル基、Xが塩素原子である。 色素1−4:一般式(1)に於いて、−A−が−COO
−、R1 がベンジル基、R2 、R3 がエチル基、R4、
R5がメチル基、Xが水素原子である。 色素1−5:一般式(1)に於いて、−A−が−CO
−、R1 がメチル基、R2、R3 がエチル基、R4、R
5がメチル基、Xが水素原子である。 色素1−6:一般式(1)に於いて、−A−が−CO
−、R1 、R2 、R3 がエチル基、R4がメチル基、R
5、Xが水素原子である。 色素1−7:一般式(1)に於いて、−A−が−CO
−、R1 がエトキシエチル基、R2 、R3 がエチル基、
R4がメチル基、R5、Xが水素原子である。 色素2−2:一般式(2)に於いて、R6、R7はo−
トルイル基、R8、R9はメチル基である。 色素2−3:一般式(2)に於いて、R6、R7はフェ
ニル基、R8はメチル基、R9はエトキシカルボニル基
である。 色素2−4:一般式(2)に於いて、R6、R7はフェ
ニル基、R8、R9はブトキシカルボニル基である。 色素2−5:一般式(2)に於いて、R6はフェニル
基、R7はo−トルイル基、R8、R9はメチル基であ
る。 色素2−6:一般式(2)に於いて、R6、R7、R
8、R9はメチル基である。 色素2−7:一般式(2)に於いて、R6、R7はプロ
ピル基、R8、R9はメチル基である。
【0044】実施例8 実施例1の(c)で保護層に紫外線吸収剤を入れなかっ
た他は、実施例1と同様にして試験を行なった。その耐
光性は実施例1に劣るものであったが、十分な結果であ
った。結果を表−2に示した。
【0045】実施例9 実施例1の受像シートの代わりに、下記に示した中間受
像体を用い、さらに下記に示した印字方法で、表面に保
護層を有する記録を得た。それを実施例1と同様に試験
したところ耐光性は良好であった。その結果を表−2に
示した。 (h)中間受像体 厚さ100μの剥離PETフィルムに、アクリル樹脂
(BR−100、三菱レイヨン製)80部、紫外線線吸
収剤(2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、商品名:TINUVI
N320 日本チバガイギー株式会社製)5部、メチル
エチルケトン40部、トルエン40部を撹拌して得られ
た塗工液を塗工し、乾燥厚み2μmの表面層を形成し
た。その上に、実施例1の「(d)受像体の作製」に記
載された受像層を乾燥厚みが表面層を含めた総厚みで7
μmになるように塗工し、乾燥し、さらにオーブン中で
80℃で12時間熱処理することにより基材の上に中間
受像層が設けられた中間受像体を作製した。
【0046】(i)印字記録 実施例1と同様にして作製された感熱転写シートの色材
層面と、上記(h)の様にして作成された中間受像体の
中間受像層を重ね、実施例1と同じ印画条件でシアンと
黄色の印字物を得、さらに黄色を印字した上にシアンを
重ねて印字することで緑色の印字物を得た。この画像
を、厚さ150μmの易接着処理された白色PETフィ
ルムと重ね合わせてラミネーターを通し、画像面を白色
PETフィルムに接着させた。中間受像体の基材であっ
た剥離PETフィルムを剥がすことで、実施例1とは、
画像が反転した表面に保護層を有する画像が得られた。
【0047】比較例1 実施例1の(b)で用いられた色素2−1の替わりに、
下記構造式で示されるキノフタロン系の黄色色素を用い
た他は、実施例1と同様にして試験を行なった。この
時、色素の色材層塗工液中での溶解性が足りない事が判
明したので、溶剤を追加し、透明な塗工液で色材層を形
成したが、その色材層は不透明で色素の析出が見られ
た。転写の黄色濃度は不十分であった。その結果を表−
2に示した。
【0048】
【化6】
【0049】比較例2 実施例1の(b)で用いられた色素2−1の替わりに、
下記構造式で示されるピリドンアゾ系の黄色色素を用い
た他は、実施例1と同様にして試験を行なった。黄色濃
度は、2.3と高い結果が得られた。緑の混色の耐光性
は20.0と不満足な結果となった。キャタリティック
フェード現象による緑色での耐光性の不良化の結果と考
えられる。結果を表−2に示した。
【0050】
【化7】
【0051】比較例3 実施例1の(b)で用いられた色素色素2−1の替わり
に、下記構造式で示されるスチリル系の色素を60部用
いた他は、実施例1と同様にして試験を行なった。黄色
の転写濃度は高い結果が得られたが、緑色の耐光性が不
十分であり、キャタリティックフェード現象の影響と考
える。その結果を表−2に示した。
【0052】
【化8】
【0053】比較例4 実施例1の(a)で用いた色素1−1の替わりに、下記
構造式で示されるアントラキノン系シアン色素を用いた
他は、実施例1と同様にして試験を行なった。濃度は、
1.5と低い結果が得られた。その耐光性は不十分な結
果であった。その結果を表−2に示す。
【0054】
【化9】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明により、耐光性に優れ、かつ濃度
の高い感熱転写記録を供給することができる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写画像の表面に保護層を設ける昇華感
    熱転写記録方式に用いられる感熱転写シートであって、
    基材の一方の面に少なくとも複数の色材層が面順次に設
    けられており、その少なくとも一つの色材層にインドフ
    ェノール系シアン色素が含有されており、他の少なくと
    も一つの色材層にビスピラゾロンメチン系黄色色素が含
    有されていることを特徴とする感熱転写シート。
  2. 【請求項2】 インドフェノール系シアン色素が下記一
    般式(1)で示される色素であることを特徴とする請求
    項1記載の感熱転写シート。 【化1】 (式中、−A−は−CO−または−COO−を表し、R
    1 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されて
    いてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよいア
    リール基、置換されていてもよいアラルキル基または、
    アルキル基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよ
    い複素環を表し、R2 及びR3 は独立に、置換されてい
    てもよい低級アルキル基を表し、R4 はメチル基または
    エチル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表
    し、Xは水素原子またはハロゲン原子を表す。)
  3. 【請求項3】 ビスピラゾロンメチン系黄色色素が下記
    一般式(2)で示される色素であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の感熱転写シート。 【化2】 (式中、R6 及びR7 は、独立に、置換されていてもよ
    い低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニ
    ル基、置換されていてもよいアリール基を表し、R8
    びR9 は、独立に、置換されていてもよい低級アルキル
    基、ジアルキルアミノ基、−COOY基、−CONZW
    基を表し、Yは置換されていても良い低級アルキル基、
    置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されてい
    てもよいアリール基を表し、Z及びWは、独立に、水素
    原子、置換されていても良い低級アルキル基、置換され
    ていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい
    アリール基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)において、−A−は−
    CO−または−COO−を表し、R1 は低級アルキル
    基、低級アルケニル基、炭素数7〜10のアラルキル
    基、炭素数6〜10のアリール基、クロロエチル基、低
    級アルコキシ低級アルキル基、テトラヒドロフルフリル
    基、炭素数9〜12のアラルキルオキシエチル基、炭素
    数8〜12のアリールオキシエチル基、低級アルケニル
    オキシエチル基、テトラヒドロフルフリルオキシエチル
    基、またはヘテロ原子としてO、NあるいはSを含んで
    いる複素環を表し、R2 及びR3 はメチル基またはエチ
    ル基を表し、R4 はメチル基またはエチル基を表し、R
    5 は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子また
    は塩素原子であることを特徴とする請求項2記載の感熱
    転写シート。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)において、−A−は−
    CO−または−COO−を表し、R1 は低級アルキル
    基、低級アルケニル基、フェニル基、トルイル基、ベン
    ジル基、テトラヒドロフルフリル基、低級アルコキシ低
    級アルキル基、フラン、ピリジン、チオフェンを表し、
    2 及びR3 はエチル基を表し、R4 はメチル基または
    エチル基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表
    し、Xは水素原子または塩素原子である色素であること
    を特徴とする請求項2記載の感熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記一般式(2)において、R6 、R7
    は低級アルキル基、置換されていてもよいアリール基、
    アラルキル基を表し、R8 、R9 は低級アルキル基、−
    COOY基を表し、Yは低級アルキル基、置換されてい
    ても良いアリール基、アラルキル基で有ることを特徴と
    する請求項3記載の感熱転写シート。
  7. 【請求項7】 前記一般式(2)において、R6 、R7
    は低級アルキル基、メチル基またはハロゲン原子で置換
    されていても良いフェニル基、ベンジル基を表し、
    8 、R9 は低級アルキル基、−COOY基を表し、Y
    は低級アルキル基、メチル基またはハロゲン原子で置換
    されていても良いフェニル基、ベンジル基であることを
    特徴とする請求項3記載の感熱転写シート。
  8. 【請求項8】 インドフェノール系シアン色素が前記一
    般式(1)中、−A−は−CO−または−COO−を表
    し、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
    基、ペンチル基、ベンジル基、低級アルコキシエチル
    基、フラン環を表し、R2 及びR3 はエチル基を表し、
    4 はメチル基またはエチル基を表し、R 5 は水素原子
    またはメチル基を表し、Xは水素原子または塩素原子を
    表す色素であり、ビスピラゾロンメチン系黄色色素が前
    記一般式(2)中、R6 、R7 はメチル基、エチル基、
    プロピル基、ブチル基、フェニル基、トルイル基を表
    し、R 8 、R9 はメチル基、エトキシカルボニル基、ブ
    トキシカルボニル基を表す色素であることを特徴とする
    請求項1乃至7記載の感熱転写シート。
  9. 【請求項9】 熱転写の可能な保護層が、複数の色材層
    と共に基材の一方の面に面順次に設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の感熱転写シート。
  10. 【請求項10】 保護層が紫外線を遮断する機能を有す
    ることを特徴とする請求項9記載の感熱転写シート。
  11. 【請求項11】 基材の少なくとも一方の面に色材層が
    設けられている感熱転写記録用の感熱転写シートを用
    い、受像シートに画像を得た後、その画像の表面に保護
    層を設ける昇華感熱転写記録方法において、黄色用色素
    としてビスピラゾロンメチン系色素が、シアン用色素と
    してインドフェノール系シアン色素が用いられることを
    特徴とする感熱転写記録方法。
  12. 【請求項12】 基材の少なくとも一方の面に色材層が
    設けられている感熱転写記録用の感熱転写シートを用
    い、中間記録層に画像を形成し、しかる後に、その中間
    記録層を最終記録材の表面に熱転写する事によって保護
    層が形成された記録画像を得る昇華感熱転写記録方法に
    おいて、黄色用色素としてビスピラゾロンメチン系色素
    を用い、かつシアン用色素としてインドフェノール系シ
    アン色素が用いることを特徴とする感熱転写記録方法。
  13. 【請求項13】 インドフェノール系シアン色素及びビ
    スピラゾロンメチン系黄色色素がそれぞれ請求項8に記
    載された色素であることを特徴とする請求項11又は1
    2に記載の感熱転写記録方法
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