JP2006077061A - コンミテータ用フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

コンミテータ用フェノール樹脂成形材料 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のガラス繊維を主基材とするコンミテータ用フェノール樹脂成形材料と比較して、機械的強度を実用的なレベルに維持しつつ、成形収縮を低減し、かつ銅密着性を付与していることから、銅セグメントが樹脂から剥離しにくく片間段差の低減に優れたコンミテータ用フェノール樹脂成形材料を提供する。
【解決手段】フェノール樹脂、シリコーンゲル、及び、メラミンを含有することを特徴とし、好ましくは、前記フェノール樹脂の一部又は全部とシリコーンゲルが予め溶融混練されたものであるコンミテータ用フェノール樹脂成形材料である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コンミテータ用フェノール樹脂成形材料に関するものである。
広範囲の分野に利用されているフェノール樹脂成形材料の用途のひとつとしてコンミテータ(整流子)がある。コンミテータはモーターの一部品であり、一般的には、銅セグメントと絶縁体としてフェノール樹脂成形材料に代表される熱硬化性樹脂成形材料の成形品により構成されている。
コンミテータの絶縁体に使用される材料に要求される基本的な特性には、機械的強度、耐熱性(特に、熱時の機械的強度、加熱寸法安定性)や寸法安定性などがあるため、ガラス繊維で強化されたフェノール樹脂成形材料が多く使用されている。
しかしながら近年、コンミテータに対する要求レベルは益々高度化しており、このようなガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料をもってしても、銅セグメント間段差(以下、片間段差という)において満足する特性を得られない場合がある。特に、フェノール樹脂成形材料は通常、銅との密着性が小さいため成形収縮等の寸法変化やコンミテータの回転によって銅セグメントと樹脂が剥離(隙間発生)してしまい、それに伴い片間段差が大きくなることが問題となっている。
このように、基本的な特性(特に機械的強度及び寸法安定性)を、実用上レベルに維持しつつ、銅との密着性を高めることができるコンミテータ用フェノール樹脂成形材料の要求が高まっており、種々の添加剤を配合する試みがなされている。
この中には、耐熱衝撃性を与えるためにシリコーンゲルを配合したり(例えば、特許文献1参照)、長期耐熱性を与えるためにメラミンを配合したり(例えば、特許文献2参照)、銅との密着性を高めるためのメラミン樹脂成形材料に関する技術が開示されている。(例えば、特許文献3参照)
しかしながら、上記基本特性を維持しつつ、銅との密着性を高めることができるコンミテータ用フェノール樹脂成形材料は未だ満足できるものが見当らない。
特開平05−295233号公報 特開2000−143936号公報 特開2000−129082号公報
本発明は、従来のフェノール樹脂成形材料と比較して、機械的強度を実用的レベルに維持しつつ、成形収縮を低減させることによる優れた寸法安定性を付与し、かつ銅密着性を付与したコンミテータ用フェノール樹脂成形材料を提供することである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(9)によって達成される。
(1)フェノール樹脂、シリコ−ンゲル、及び、メラミンを含有することを特徴とするコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(2)前記シリコーンゲルは、前記フェノール樹脂の一部又は全部と、予め溶融混練されたものである(1)に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(3)前記シリコーンゲルの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対し、0.05〜15重量部である(1)または(2)に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(4)前記メラミンの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対し、0.5〜4重量部である(1)ないし(3)のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(5)更に、無機充填材を含有するものである(1)ないし(4)のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(6)前記無機充填材は、ガラス繊維と、粉末状の無機充填材とを含むものである(5)に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(7)前記粉末状の無機充填材は、クレー、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、及び、タルクから選ばれた1種以上を含むものである(6)に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(8)更に、エラストマを含有するものである(1)ないし(7)のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
(9)前記エラストマの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対して、1〜6重量部である(8)に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
本発明は、フェノール樹脂、シリコーンゲル、及び、メラミンを含有することを特徴とするものであり、機械的強度を実用的なレベルに維持しつつ、成形収縮を低減することにより優れた寸法安定性を付与し、かつ銅密着性を付与したコンミテータ用フェノール樹脂成形材料を提供するものである。
前記フェノール樹脂の一部又は全部とシリコーンゲルを予め溶融混練することにより、上記の特性をより高度のものとすることができる。
以下、本発明のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料(以下、「成形材料」ということがある)について説明する。
本発明の成形材料は、フェノール樹脂、シリコーンゲル、及び、メラミンを含有することを特徴とする。
本発明において、フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノール樹脂を単独、あるいは両者を併用することができる。ノボラック型フェノール樹脂を使用する場合、通常、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを使用する。ヘキサメチレンテトラミンを用いる場合、その含有量は特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、10〜30重量部を含有することが好ましく、更に15〜20重量部含有することが好ましい。ヘキサメチレンテトラミンの含有量が前記上限値を超えると、成形品の機械的強度が低下する場合があり、前記下限値未満では、成形収縮量を十分低減することができず、また、成形品の機械的強度が低下する場合がある。
本発明は、フェノール樹脂とともにシリコーンゲルを使用することを特徴とする。シリコーンゲルをフェノール樹脂とともに使用すると、寸法安定性が向上し、成形収縮量が低減する。その理由は明確ではないが、シリコーンゲルは緩やかな3次元構造であり、適度な柔軟性を有していることから、成形時、冷却にともなう収縮を吸収することにより成形収縮量を低減することができるものと考えられる。
本発明に用いられるシリコーンゲルは、特に限定されないが、付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物をベースとしたゲル状物質が好ましい。かかるシリコーンゲルは適度な柔軟性を有していて、フェノール樹脂とともに使用すると、耐衝撃性、機械的強度、耐水性等に優れている上に、常温域からコンミテータとして使用される際の高温域に至るまでの広い温度範囲において、これらの特性を維持することができる。このため、本発明の成形材料をコンミテータに用いた場合には、柔軟性、熱時機械的強度、寸法安定性を向上させることができる。
かかるシリコーンゲルは、特に限定されないが、針入度(JIS K 2530−1976−50g加重)が10〜300であることが好ましい。かかる針入度のシリコーンゲルは、特に適度な柔軟性を持ち、耐衝撃性、振動吸収性に優れている。このようなシリコーンゲルを用いた成形材料をコンミテータに用いると、柔軟性、熱時機械的強度、耐湿寸法安定性を特に向上させることができる。
本発明においては、フェノール樹脂の一部又は全部とシリコーンゲルとが予め溶融混練されたものであることが好ましい。これにより、フェノール樹脂とシリコーンゲルとを無機充填材など他の配合材料とともに同時に溶融混練した場合に比べて、シリコーンゲルをフェノール樹脂中により高精度に分散させることができることから、上記の特性を高度に発現させることができる。
この場合、フェノール樹脂中に分散したシリコーンゲルの平均粒径は特に限定されないが、10〜50μmであることが好ましい。更に15〜30μmが好ましい。シリコーンゲルの平均粒径が前記下限値未満では、シリコーンゲルの特長が現れにくくなる場合がある。また、前記上限値を超えると、均一分散することが困難となる場合がある。
シリコーンゲルと溶融混練するフェノール樹脂としては、特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂が好ましい。このノボラック型フェノール樹脂を用いると溶融混練の際にゲル化するおそれがなく好ましい。なお、フェノール樹脂とシリコーンゲルとの溶融混練に使用するフェノール樹脂は、成形材料中のフェノール樹脂の一部を用いても全部を用いてもよい。
本発明の成形材料において、シリコーンゲルの含有量は特に限定されないが、フェノール樹脂100重量部に対し、0.05〜15重量部が好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましく、2.0〜3.5重量部が特に好ましい。シリコーンゲルの含有量が前記下限値未満では、成形収縮量低減の効果が小さくなる場合があり、前記上限値を上回ると、成形材料製造時の生産性を低下させる場合があり、機械的強度等の特性が低下することがある。
本発明は、更に、メラミンを使用することを特徴とする。メラミンをフェノール樹脂とともに使用すると、フェノール樹脂の銅密着性が向上する。その理由は明確ではないが、メラミンに含有されるアミノ基と銅とが、アミノ基中の窒素原子の孤立電子対を介して配位的に結合することで銅接着性を向上させることができると考えられる。
メラミンの含有量は、特に限定されないが、フェノール樹脂100重量部に対し、0.5〜4重量部が好ましく、2.5〜3.5重量部が更に好ましい。メラミンの含有量が前記下限値未満では、銅密着性向上効果が小さくなる場合があり、前記上限値を超えると、成形材料製造時の生産性を低下させる場合があり、機械的強度等の特性の向上を低下させる場合がある。
前記フェノール樹脂、シリコーンゲル、及び、メラミンの合計含有量は、特に限定されないが、成形材料全体(ノボラック型フェノール樹脂を使用した場合は、ヘキサメチレンテトラミンも含む)に対して20〜50重量%が好ましく、更に25〜45重量%が好ましい。
上記成分の含有量が前記下限値未満では、成形材料製造時の生産性や成形品の機械的強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると、成形品の耐熱性、寸法安定性などの向上効果を低下させる場合がある。
本発明の成形材料には、さらに、無機充填材を配合することができる。これにより、成形品に機械的特性、寸法特性などを付与することができる。
本発明の成形材料に用いる無機充填材は、ガラス繊維と、粉末状の無機充填材とを含むものであることが好ましい。ガラス繊維を配合することにより、成形品に高度の機械的強度を付与することができる。また、粉末状の無機充填材とを配合することにより、成形品の寸法精度を向上させ、コンミテータに用いた場合、銅セグメントと成形品との剥離を抑える効果を向上させることができる。
本発明の成形材料に用いるガラス繊維としては、特に限定されないが、平均繊維径が10〜15μmのものが好ましい。また、平均繊維長は1〜3mmのものが好ましい。これにより、成形材料化段階での作業性を向上させ、得られた成形体の機械的強度を良好なものとすることができる。平均繊維径が前記下限値未満では機械的強度の向上効果が小さくなることがある。また、前記上限値を超えると、成形材料製造時に混練ロールを使用する場合は、ロールへの追従性が低下し、混練が充分に行えなくなることがある。平均繊維長が前記下限値未満では機械的強度の向上効果が小さくなる場合があり、前記上限値を超えるとロール混練時に繊維が折れ、機械的強度の向上効果がこれ以上望めない場合がある。
ガラス繊維の含有量は特に限定されないが、成形材料全体に対し35〜70重量%が好ましく、更に40〜60重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満では機械的強度の向上効果が充分でないことがあり、前記上限値を越えると成形材料段階での作業性が低下することがある。
また、本発明の成形材料に用いる粉末状の無機充填材としては特に限定されないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、焼成クレー、未焼成クレー、ウォラストナイト、タルク、シリカ、ケイソウ土、アルミナ、酸化マグネシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
これらの中でも、焼成クレー、未焼成クレー、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、タルクから選ばれた1種以上を含むことが好ましく、特に未焼成クレーを用いることが好ましい。これにより、上記効果をより向上させることができる。
前記粉末状の無機充填材の含有量は特に限定されないが、成形材料全体に対し5〜30重量%が好ましく、更に10〜25重量%が好ましい。かかる含有量が前記下限値未満であると成形品の耐熱性、寸法安定性などが十分でない場合があり、前記上限値を超えると成形材料製造時の作業性や、成形品の機械的強度の向上効果を低下させる場合がある。
前記ガラス繊維と粉末状の無機充填材との合計含有量は特に限定されないが、成形材料全体に対し40〜75重量%であることが好ましく、更に45〜65重量%が好ましい。前記ガラス繊維と粉末状の無機充填材の含有量が前記下限値未満では機械的強度の向上効果が充分でないことがあり、寸法変化も大きくなる場合がある。また、前記上限値を越えると成形材料段階での作業性が低下し、相対的に樹脂分の含有量が低下することから機械的強度の向上効果を低下させる場合がある。
本発明の成形材料には、さらに、エラストマを用いることが好ましい。エラストマを配合することにより、成形収縮量を低減することができるとともに成形品の弾性率を低減することができるので、コンミテータ用として用いた場合、銅セグメントと成形品との剥離を抑えやすくなる。
エラストマとしては特に限定されないが、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリビニルブチラール、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも、アクリロニトリルブタジエンゴムとポリビニルブチラールという異なるタイプのエラストマを併用することが好ましい。これらの相乗作用により、一方のエラストマを単独で配合した場合よりも、成形収縮量を低減することができるとともに、可撓性及び靭性をバランスよく付与することができる
エラストマの含有量は、特に限定されないが、アクリロニトリルブタジエンゴムとポリビニルブチラールを用いた場合は成形材料全体に対して、それぞれ、0.5〜6重量%が好ましい。更に好ましくはそれぞれ、1〜3重量%である。アクリロニトリルブタジエンゴムの含有量が前記下限値未満では靭性等、上記効果が小さい場合があり、前記上限値を越えると機械的強度が低下することがある。
ポリビニルブチラールの含有量が前記下限値未満では機械的強度向上効果が小さい場合があり、前記上限値を超えると熱時特性が低下することがある。
また、アクリロニトリルブタジエンゴムとポリビニルブチラールの割合は、特に限定されないが、重量比率で25:75〜80:20が好ましい。更に好ましくは50:50〜75:25である。これにより、可撓性と靭性とのバランスの向上効果を最も高めることができる。
本発明の成形材料には、以上に説明した成分の他にも、本発明の目的を損なわない範囲で離型剤、硬化助剤、顔料等の添加剤を添加することができる。
本発明の成形材料を製造する方法は、通常の混練方法が適用できる。
例えば、フェノール樹脂の一部又は全部とシリコーンゲルとを溶融混練したものに、メラミン、ガラス繊維、粉末状の無機充填材、エラストマのほか、残りのフェノール樹脂がある場合はこれも加え、さらに必要に応じて硬化助剤、顔料、離型剤を加えて混合した後、溶融混練し、冷却後粉砕して得ることができる。溶融混練は、混練ロール、コニーダ、二軸押出し機等の混練装置単独あるいは混練ロールと他の混合装置との組み合わせにより行うことができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例の配合と特性を表1に示す。表1に示す含有量は全て重量%を表す。
Figure 2006077061
(表1の注)
1.原材料
(1)シリコーンゲル含有ノボラック型フェノール樹脂:
住友ベークライト社製・「PR−54529」を用いた。本品は、数平均分子量1000のノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、シリコーンゲル(ジェルテック社製・「α−ゲル」、平均粒径20μm)5重量部を溶融混合し、さらに、ノボラック型フェノール樹脂とシリコーンゲルとの合計100重量部に対してヘキサメチレンテトラミン5重量部を粉砕混合したものである。
(2)ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製・「A-1082」(数平均分子量850)
(3)ガラス繊維:日本板硝子社製・「RES03−BM38」(平均繊維径11μm、平均繊維長3mmのチョップドストランド)
(4)未焼成クレー:白石工業社製・「カオブライト」(325メッシュパス)
(5)硬化助剤:秩父石灰工業社製・「消石灰」
(6)離型剤:日本油脂社製・「ステアリン酸」
(7)アクリロニトリルブタジエンゴム:JSR社製・「PNC−38」
(8)ポリビニルブチラール:積水化学工業社製・「エスレックBL−1」
(9)顔料:三菱化学社製・「カーボンブラック#750B」
(10)メラミン:三菱化学社製・「ユカメラミン」
2.成形材料の作製
(実施例1)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂23重量%と、ノボラック型フェノール樹脂9重量%と、ヘキサメチレンテトラミン3重量%と、エラストマ成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム1.5重量%と、ポリビニルブチラール1.5重量%と、ガラス繊維42重量%と、無機充填材として未焼成クレー16.1重量%と、硬化助剤として消石灰1重量%と、離型剤としてステアリン酸1重量%と、顔料としてカーボンブラック1重量%と、メラミン0.9重量%を混合し、組成物を得た。
前記組成物を80〜90℃の混練ロールで約15分間溶融混練し、冷却後粉砕して成形材料を得た。
(実施例2)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂を18重量%に減量し、ノボラック型フェノール樹脂を12重量%に増量し、ヘキサメチレンテトラミンを3.5重量%に増量し、未焼成クレーを17.8重量%に増量し、メラミンを0.7重量%に減量した以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例3)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂を14重量%に減量し、ノボラック型フェノール樹脂を17重量%に増量し、ヘキサメチレンテトラミンを4重量%に増量し、未焼成クレーを16.0重量%に減量し、メラミンを1.0重量%に増量した以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例4)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂を2重量%に減量し、ノボラック型フェノール樹脂を28重量%に増量し、ヘキサメチレンテトラミンを5重量%に増量した以外は実施例1と同様として、成形材料を得た。
(実施例5)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂を28重量%に増量し、ノボラック型フェノール樹脂を5重量%に減量し、ヘキサメチレンテトラミンを2重量%に減量した以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例6)
未焼成クレーを16.8重量%に増量し、メラミンを0.2重量%に減量した以外は実施例1と同様として、成形材料を得た。
(実施例7)
未焼成クレーを15.9重量%に減量し、メラミンを1.1重量%に増量した以外は実施例1と同様として、成形材料を得た。
(比較例1)
メラミンを用いず、シリコーンゲル変性フェノール樹脂23重量%と、ノボラック型フェノール樹脂9重量%と、ヘキサメチレンテトラミン3重量%と、エラストマ成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム1.5重量%と、ポリビニルブチラール1.5重量%と、ガラス繊維42重量%と、無機充填材として未焼成クレー17.0重量%と、硬化助剤として消石灰1重量%と、離型剤としてステアリン酸1重量%と、顔料としてカーボンブラック1重量%を混合し、組成物を得た。
前記組成物を80〜90℃の混練ロールで約15分間溶融混練し、冷却後粉砕して成形材料を得た。
(比較例2)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂を用いず、ノボラック型フェノール樹脂を30重量%に増量し、ヘキサメチレンテトラミンを5重量%に増量し、未焼成クレーを16.1に減量した以外は、比較例1と同様にして成形材料を得た。
(比較例3)
シリコーンゲル変性フェノール樹脂とメラミンを用いず、ノボラック型フェノール樹脂を30重量%に増量し、ヘキサメチレンテトラミンを5重量%に増量した以外は、比較例1と同様にして成形材料を得た。
3.試料の作製及び評価方法
(1)成形収縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率
トランスファー成形(金型温度175℃,硬化時間3分間)により試料を作製し、JIS K 6911に準拠して行った。
(2)銅密着強度
銅密着性は、図1に示す方法で評価を行った。
成形材料成形品3との接着面4の大きさが15×15mmである銅試験片2を用意し、銅試験片2の接着面4を粗さ800番のペーパーで均一に磨いた後、金型の反ゲート側にセットし、トランスファー成形にてゲート部より溶融した成形材料を注入して、銅試験片2と成形材料成形品3との一体成形品1を作成した。
この一体成形品1の銅試験片2側をテンシロンの固定冶具6で固定し、成形材料成形品3側を可動冶具5で引張り、接着面4における銅試験片2と成形材料成形品3との接着力を測定した。
成形条件、測定条件は以下のとおり。
(2.1)成形条件
金型温度:180℃
型締圧(実効圧):10MPa
成形材料予熱:有り(100±5℃)
硬化時間:110秒間
(2.2)測定条件
接着面積:225mm2(15mm×15mm)
引張り速度:2mm/min
(2.3)測定温度
常温で実施した。
実施例1〜7は、フェノール樹脂、シリコ−ンゲル、及び、メラミンを含有する本発明の成形材料であり、これらから得られた成形品は、シリコーンゲル及びメラミンを含まない比較例3の成形品と比較して、機械的強度を実用的なレベルに維持しつつ、成形収縮率を小さくすることができ、かつ、銅密着性を向上させることができた。
特に、実施例1〜3は、シリコ−ンゲル、及び、メラミンの配合量が最適であったため、これらの特性のバランスに特に優れたものとなった。
比較例1はシリコーンゲルを配合し、メラミンを配合しなかったものであるが、銅密着性を向上させることができなかった。比較例2はメラミンを配合し、シリコーンゲルを配合しなかったものであるが、成形収縮率を小さくすることができなかった。
本発明のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料は、機械的強度を実用的なレベルに維持しつつ、成形収縮を低減し、かつ銅密着性を付与させることができるため、銅セグメントが樹脂から剥離しにくく片間段差の低減に優れたコンミテータ成形品を得ることができる。
本発明の実施例における銅密着性の測定法を示す概略図
符号の説明
1 一体成形品
2 銅試験片
3 成形材料成形品
4 接着面
5 可動冶具
6 固定冶具

Claims (9)

  1. フェノール樹脂、シリコ−ンゲル、及び、メラミンを含有することを特徴とするコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  2. 前記シリコーンゲルは、前記フェノール樹脂の一部又は全部と、予め溶融混練されたものである請求項1に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  3. 前記シリコーンゲルの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対し、0.05〜15重量部である請求項1または2に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  4. 前記メラミンの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対し、0.5〜4重量部である請求項1ないし3のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  5. 更に、無機充填材を含有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  6. 前記無機充填材は、ガラス繊維と、粉末状の無機充填材とを含むものである請求項5に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  7. 前記粉末状の無機充填材は、クレー、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、及び、タルクから選ばれた1種以上を含むものである請求項6に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  8. 更に、エラストマを含有するものである請求項1ないし7のいずれかに記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
  9. 前記エラストマの含有量は、前記フェノール樹脂100重量部に対して、1〜6重量部である請求項8に記載のコンミテータ用フェノール樹脂成形材料。
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