JP2006073945A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リンス液によるリンス処理に伴うウォーターマークの発生を防止する。
【解決手段】 ミキシングユニット52b,72bはそれぞれ塩酸供給源52a,72aに接続されており、純水供給部200から供給される純水に対して希塩酸を混合可能となっている。そして、混合させる希塩酸の流量を制御することで混合液のpHが5以下に調整される。ミキシングユニット52b,72bとミキシングユニット55,77の間にはそれぞれ窒素溶解ユニット58,78が配設されており、混合液を窒素溶解ユニット58,78に送り込むことで窒素豊富な流体が生成される。ミキシングユニット55,77はそれぞれノズル6,25に接続されており、ノズル6,25からpHが5以下に低下した窒素豊富な流体がリンス液として基板Wに供給される。このため、基板WからのSiの溶出が低減され、リンス処理に伴うウォーターマークの発生を防止できる。
【選択図】 図6

Description

この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)にリンス液を供給してリンス処理を行う基板処理方法および基板処理装置に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、基板の表面に成膜やエッチングなどの処理を繰り返し施して微細パターンを形成していく工程が含まれる。ここで、微細加工を良好に行うためには基板表面を清浄な状態に保つ必要があり、必要に応じて基板の洗浄処理が行われる(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の発明では、洗浄処理に適した処理液、つまり洗浄用薬液によって基板表面を洗浄した後、その基板表面に残留している処理液を、純水や炭酸水などをリンス液としてリンス除去している。また、リンス処理終了後、基板を所定の回転速度で回転させることによって基板表面に残留しているリンス液を振切って乾燥させている。すなわち、基板の回転速度を多段階に切り換えることで基板表面上の液滴(薬液雰囲気を含むリンス液)が高速に移動するのを回避して、筋状のパーティクル(薬液の析出による一種のウォーターマーク)の発生を抑制している。
特開2003−92280号公報(4、5頁)
ところが、リンス液として純水や炭酸水を用いた場合には、次のような問題が生じる。すなわち、ウォーターマークは乾燥時に基板表面からリンス液へ被酸化物質(Si基板ではSi)が溶出することが原因でも発生することが知られているが、上記従来装置のようにリンス液として純水や炭酸水を用いた場合には、リンス液に対するSiの溶出を十分に抑制することができず、その結果、乾燥処理の直前に行われるリンス処理の際にリンス液にSiが溶出して乾燥処理後の基板表面にウォーターマークが発生し、成膜不良等の重大な欠陥を引き起こすおそれがあった。特にHF系の洗浄用薬液でSi基板やpoly−Si基板上のSi酸化膜を除去するような基板処理を行った場合には、Siの露出により基板表面は疎水性の表面状態となるため、Siの溶出によるウォーターマークが発生し易くなっていた。しかしながら、この点に関して従来では効果的な対策が講じられておらず、改善の余地が大きく残されていた。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、リンス液によるリンス処理に伴うウォーターマークの発生を防止することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理方法および基板処理装置は、上記した目的を達成するために、以下のように構成している。この発明にかかる基板処理方法は、基板に処理液を供給して所定の湿式処理を施す湿式処理工程と、リンス液を生成するリンス液生成工程と、湿式処理工程後に、その一方端がノズルに接続された供給経路に沿ってリンス液をノズルに送り込んでノズルから基板にリンス液を供給し、リンス液により基板にリンス処理を施すリンス工程とを備え、リンス液生成工程は、供給経路の他方端側から送り込まれる純水に対して希塩酸または希フッ酸を混合させることでpHが5以下となるリンス液を生成する工程であることを特徴としている。また、この発明にかかる基板処理装置は、ノズルと、その一方端がノズルに接続された供給経路に沿ってノズルに向けて流れる純水に対して希塩酸または希フッ酸を混合させることで供給経路を流れる混合液のpHを5以下に調整するpH調整手段とを備え、pH調整手段によりpH調整された混合液をリンス液として供給経路に沿ってノズルに送り込んでノズルから基板に供給し、リンス液により基板にリンス処理を施すことを特徴としている。
このような構成によれば、純水に希塩酸または希フッ酸を混合してpHが5以下に低下した混合液が生成されるとともにリンス液として用いられる。すなわち、こうして生成されたリンス液をノズルから基板に供給することで、基板のリンス処理を行っている。このようにリンス液のpHを5以下となるように調整することで、基板からの被酸化物質の溶出低減が効果的に実行されてリンス処理に伴うウォーターマークの発生が防止される。なお、その作用効果については、後で具体的な実験や検証結果などを参照しつつ詳述する。また、リンス処理中の基板の帯電を効果的に防止することができる。
ここで、リンス液のpHが5以下となるように調整することは、従来技術で用いた炭酸ガス(CO)、その他の純水よりもpHが低い低pH物質を混合させることでも可能である。しかしながら、例えば、炭酸ガスを用いてpH調整する場合には以下の問題が生じてしまう。すなわち、純水に炭酸ガスを溶解させてリンス液(炭酸水)を生成して該リンス液のpHを低下させたとしても、リンス処理時に純水への炭酸ガスの溶解量を維持したまま、つまりリンス液のpHが低下した状態のまま、リンス処理を行うことは困難である。特に基板を枚葉処理する場合には、基板上に供給されたリンス液が基板表面全体に広がるまでの間に炭酸ガスの溶解量は大幅に低減し、リンス液のpHが上昇することとなる。また、リンス液のpHを低下させるために炭酸ガスの溶解量を増やしても(理論的にはpH4付近まで低下させることが可能)、大量の炭酸ガスを消費してランニングコストが増大してしまう。
これに対し、希塩酸または希フッ酸は電離度が高く、純水に微量に添加することで容易にリンス液のpHを低下させることができる。しかもリンス処理した後に基板上に不要物が残ることがない。一方で、希塩酸または希フッ酸以外の他の低pH物質では多量に純水に添加しないとpHが所望の値まで低下しなかったり、リンス処理後に基板上に不要物が残留するという不具合が生じてしまう。例えば、低pH物質として硫酸を用いる場合には、基板上に硫化物が残留してしまい、パーティクルとして検出されることがある。また、低pH物質として硝酸を用いる場合には、基板表面を酸化させてしまうことがある。このようにリンス液のpH調整用物質としては希塩酸または希フッ酸が好適であり、希塩酸または希フッ酸を用いてpH調整されたリンス液を用いることで、低ランニングコストで、しかも優れた品質でリンス処理を実行することができる。
また、リンス工程を複数回に分けて実行する場合には、少なくとも基板を乾燥させる直前の最終リンス工程を実行する際に、純水に希塩酸または希フッ酸を混合してpHが5以下に調整されてなるリンス液により基板に対してリンス処理が実行されればよい。
さらに、供給経路を流れる流体に窒素を溶解させるのが望ましい。これによれば、純水に希塩酸または希フッ酸が混合されるとともに窒素が溶解されてなる流体がリンス液として生成される。なお、この発明における「供給経路を流れる流体」としては純水または混合液(純水+希塩酸または希フッ酸)を意味する。すなわち、供給経路の他方端側から送り込まれる純水に希塩酸または希フッ酸を混合させた混合液に窒素を溶解させたり、純水に窒素を溶解させた後に該窒素豊富な純水に希塩酸または希フッ酸を混合したり、あるいは純水に希塩酸または希フッ酸と、窒素とを同時に溶解させて、pH調整された窒素豊富な流体がリンス液として生成される。このようにリンス液の窒素溶解によりリンス液中の溶存酸素の低減が実行され、基板からの被酸化物質の溶出が低減される。その結果、リンス液のpH調整と窒素溶解とにより、リンス処理に伴うウォーターマークの発生をさらに効果的に防止することができる。
また、窒素を溶解させる位置については特に限定されるものではないが、次のような理由から希塩酸または希フッ酸を混合させる位置やpH調整手段に対して供給経路の一方端側(ノズル側)で混合液に窒素を溶解させるのが好適である。というのも、当該構成を採用した場合には、純水と、希塩酸または希フッ酸との混合液に対して窒素が溶解されることにより混合前に純水および希塩酸または希フッ酸に溶存していた酸素を低減することができ、上記作用効果をより好適に発揮させることができるからである。
この発明によれば、純水に希塩酸または希フッ酸を混合してpHが5以下に低下した混合液をリンス液として用いて基板に対してリンス処理を実行している。このため、リンス液への被酸化物質の溶出が低減されてウォーターマークの発生を効果的に防止することができる。また、リンス処理中の基板の帯電を効果的に防止することができる。
<リンス液のpHに対するウォーターマーク面積>
本願発明者は、リンス処理に用いるリンス液のpHが基板表面のウォーターマークの発生に与える影響について調べた。より具体的には、基板の代表例としてSi(シリコン)基板を選択するとともに、「課題を解決するための手段」で説明したリンス液のpHを基板へのダメージを与えることなく効果的に低下させる2つの物質、すなわち希塩酸と希フッ酸のうち希塩酸を用いてpH調整したリンス液により基板に対してリンス処理を施し、乾燥処理させた後の基板表面のウォーターマークを評価した。
図1は、リンス液のpHに対するウォーターマーク面積の関係を示すグラフである。具体的にはフッ酸によるエッチング処理後、互いにpHの異なるリンス液(ここでは、pHが3、4、5、7、9であるリンス液)を用いてリンス処理したときの基板上に発生するウォーターマークを評価した。評価対象となる基板には、パターン形成された200mm径のn型多結晶Si基板(リンのドーピング量:4×1020cm)を用いている。リンス液には、中性(pH7)のリンス液として純水(脱イオン水;DIW)を用いて、アルカリ性側(pH9)はアンモニア水を用いている。また、酸性側(pHが3、4、5)は純水に、所望のpHとなるようにそれぞれ希塩酸を所定量だけ混合させることでpH調整されたリンス液を用いている。なお、pH5に関しては希塩酸を混合させてなるリンス液の他、比較対象として希塩酸ではなく炭酸ガス(CO)を純水に混合させることでpH調整されたリンス液を用いて評価している。
同図の実験結果は以下のようにして求められる。最初に各リンス液ごとに用意された基板をフッ酸処理する。その後、各基板に対してそれぞれ、互いにpHの異なるリンス液によりリンス処理して乾燥させる。なお、これらの基板処理には大日本スクリーン製造社製の枚葉洗浄装置(スピンプロセッサMP−2000)を用いている。そして、乾燥処理後の基板表面に発生するウォーターマークをKLAテンコール社製の欠陥検査装置KLA−2132を用いてウォーターマーク面積を計測している。
図1から明らかなように、リンス液のpHが5以下である場合には、pH7、9に比べてウォーターマーク面積が格段に少なくなっている。また、同じpH5でも純水に希塩酸を混合させてpH調整した場合と、純水に炭酸ガスを混合させてpH調整した場合(炭酸水)とでは、純水に希塩酸を混合させてpH調整した場合の方がウォーターマーク面積が少ない。これは、「課題を解決するための手段」で説明したように、純水に炭酸ガスを混合させてリンス液(炭酸水)を生成してもリンス処理時に純水への炭酸ガスの溶解量を維持したままリンス処理を行うことは困難であり、リンス処理時にはリンス液から炭酸ガスが抜けてしまうことによる。また、炭酸ガスを用いてpHを低下させるためには、大量の炭酸ガスを消費してランニングコストが上昇するという問題もある。一方、希塩酸を用いる場合には、このような問題はなく、微量に添加することで容易にリンス液のpH調整を行うことができる。
次に、リンス液への窒素溶解の効果について説明する。具体的には窒素溶解させた純水(以下、「窒素溶解水」という)と窒素溶解させていない純水(工場の用力から供給される脱気処理された純水、以下、「設備供給水」という)の2種類の流体に対して、それぞれ希塩酸を混合させてpH調整(pHが3,4,5)したリンス液を生成する。そして、生成した各リンス液によって基板処理した際に発生するウォーターマークを確認することで窒素溶解の効果について調べている。
図2は、窒素溶解の有無とウォーターマーク面積の関係を示すグラフである。図2から明らかなように、窒素溶解させたリンス液(窒素溶解水をもとに作成したリンス液、同図「窒素溶解有り」)は、窒素溶解させていないリンス液(設備供給水をもとに作成したリンス液、同図「窒素溶解無し」)に比べてpHが3,4,5のいずれの場合においても、ウォーターマーク面積が少なくなっている。特に、図2においてpH3および4における窒素溶解させたリンス液を用いて処理した場合のウォーターマーク面積は「0」(検知限以下)となっている。この結果から、リンス液に窒素を溶解させてリンス液中の溶存酸素を低下させることで、基板からのSiの溶出が抑制されていることが理解される。このように、リンス液のpH調整と窒素溶解とにより、ウォーターマークの発生をさらに効果的に防止することができる。
そこで、上記知見に鑑みて純水に希塩酸または希フッ酸を混合させることでpHが5以下となるリンス液を用いることでウォーターマークの発生を防止している。また、リンス液の溶存酸素低減により、さらなるウォーターマークの発生を抑制している。以下、図面を参照しつつ具体的な実施形態について詳述する。
<第1実施形態>
図3は、本発明の第1実施形態にかかる基板処理装置全体の構成を示す断面図である。また、図4は図3の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置100は、図3に示すように、スピンチャック1により基板Wを保持した状態で、その基板Wに対して膜除去処理、リンス処理、乾燥処理を同一の処理ユニット本体101内で実行する。
このスピンチャック1は、基板裏面側の遮断部材としての機能を兼ねた円盤状のベース部材2と、その上面に設けられた3個以上の保持部材3とを備えている。これらの保持部材3のそれぞれは基板Wの外周端部を下方から載置支持する支持部3aと、基板Wの外周端縁の位置を規制する規制部3bとを有している。そして、これらの保持部材3はベース部材2の外周端部付近に設けられている。また、各規制部3bは、基板Wの外周端縁に接触して基板Wを保持する作用状態と、基板Wの外周端縁から離れて基板Wの保持を解除する非作用状態とを採り得るように構成されており、非作用状態で搬送ロボット(図示省略)によって支持部3aに対する基板Wの搬入/搬出を行う一方、基板Wの表面を上側にして支持部3aに載置された後で各規制部3bを作用状態に切替えることで基板Wがスピンチャック1に保持される。なお、この保持部材3(規制部3b)の動作は、例えば、特開昭63−153839号公報に開示されているリンク機構などで実現することができる。
また、ベース部材2の下面には、回転軸4の上方端部が取付けられている。そして、この回転軸4の下方端部にプーリ5aが固着されるとともに、このプーリ5aとモータ5の回転軸に固着されたプーリ5bとの間にベルト5cを介してモータ5の回転駆動力が回転軸4に伝達されるように構成されている。このため、モータ5を駆動することでスピンチャック1に保持された基板Wは基板Wの中心周りに回転される。
ベース部材2の中央部にはノズル6が設けられている。ノズル6は中空の回転軸4の中心軸に沿って内接された管7や、管8を介して基板裏面に処理液やリンス液を供給する液供給部50に接続されている。なお、液供給部50の構成および動作について後で後述する。
また、ベース部材2の中央部にはノズル6と同軸に開口16が設けられている。この開口16は、上記管7と同軸に回転軸4内に設けられた中空部17や、開閉弁18を介装した管19を介してガス供給部20に連通接続されている。このため、開閉弁18を開にすることにより、ベース部材2と基板Wの裏面との間に不活性ガス(例えば、窒素ガス)を供給し、その空間を不活性ガス雰囲気にパージし得るように構成されている。
スピンチャック1の上方には遮断部材21が設けられている。この遮断部材21は、鉛直方向に配設された懸垂アーム22の下端部に取り付けられている。また、この懸垂アーム22の上方端部には、モータ23が設けられ、モータ23を駆動することにより、遮断部材21が懸垂アーム22を回転中心として回転されるようになっている。なお、スピンチャック1の回転軸4の回転軸芯と懸垂アーム22の回転軸芯とは一致されていて、雰囲気遮断手段としてのベース部材2,および遮断部材21、ならびにスピンチャック1に保持された基板Wは同軸周りに回転されるようになっている。また、モータ23は、スピンチャック1(に保持された基板W)と同じ方向でかつ略同じ回転速度で遮断部材21を回転させるように構成されている。
遮断部材21の中央部にはノズル25が設けられている。ノズル25は、中空の懸垂アーム22の中心軸に沿って内設された管26や、管27を介して基板表面に処理液やリンス液を供給する液供給部70に接続されている。なお、液供給部70の構成および動作について後で詳述する。
また、遮断部材21の中央部にはノズル25と同軸に開口35が設けられている。この開口35は、上記管26と同軸に懸垂アーム22内に設けられた中空部36や、開閉弁37を介装した管38を介してガス供給部39に連通接続されている。そして、スピンチャック1に保持された基板Wの表面に遮断部材21が近接配置された状態で、開閉弁37を開にすることにより、遮断部材21と基板Wの表面との間に不活性ガス(例えば、窒素ガス)を供給し、その空間を不活性ガス雰囲気にパージし得るように構成されている。
また、スピンチャック1の周囲には処理液の周囲への飛散を防止するカップ40が配設されている。カップ40に補集された処理液は装置外へ排液され、図示省略されているが、カップ40の下方に設けられたタンクに蓄えられる。
次に、液供給部50,70の構成について説明する。なお、液供給部50,70はともに同一構成を有しているため、ここでは一方の液供給部50の構成について説明し、他方の液供給部70の構成については相当の符号を付して説明を省略する。この液供給部50は、処理ユニット本体101内に配置されており、フッ酸を供給するフッ酸供給源51と、塩酸(希塩酸)を供給する塩酸供給源52aとを備えている。そして、フッ酸供給源51が開閉弁53を介装した管54を介してミキシングユニット55に接続される一方、ミキシングユニット52bと開閉弁56とを介装した管57、管201を介して純水供給部200がミキシングユニット55に接続されている。この純水供給部200は処理ユニット本体101とは別個に設けられている。なお、ミキシングユニット52bは、開閉弁52cを介装した管52dを介して塩酸供給源52aと接続されており、純水供給部200から供給される純水に対して塩酸を混合可能となっている。そして、混合させる塩酸の流量を制御することで混合液(純水+塩酸)のpHが所望の値に調整される。また、ミキシングユニット55は管7,8を介してノズル6に接続されており、ノズル6からpH調整された混合液がリンス液として基板Wに向けて吐出可能となっている。このように、この実施形態では、基板Wの裏面側について塩酸供給源52a,ミキシングユニット52b,開閉弁52cおよび管52dから構成されるpH調整ユニット52が本発明の「pH調整手段」として機能している。また、基板Wの表面側については、塩酸供給源72a,ミキシングユニット72b,開閉弁72cおよび管72dから構成されるpH調整ユニット72が本発明の「pH調整手段」として機能している。
そして、装置全体を制御する制御部80からの制御指令に応じて開閉弁53,56の開閉の切換えによりミキシングユニット55から管8にフッ酸水溶液または純水を選択的に基板Wの表面に向けて供給可能となっている。すなわち、開閉弁53,56をすべて開にすると、フッ酸および純水がミキシングユニット55に供給されて所定濃度のフッ酸水溶液が調合される。そして、このフッ酸水溶液が管7、8を介してノズル6から基板Wの裏面に向けて吐出されて該基板裏面に付着する膜をエッチング除去する。また、開閉弁53を閉にして開閉弁56を開にするとともに、開閉弁52cを開にすると純水に希塩酸を混合してpHが調整された混合液がリンス液として管7、8を介してノズル6から基板Wの裏面に供給されてリンス処理を行うことができる。ここでは、被処理対象に合わせて塩酸の流量を制御することでリンス液のpHが調整されるが、リンス処理に伴うウォーターマークの発生を防止する観点からリンス液のpHは5以下となるように調整される。
このように、基板Wの裏面側については、その一方端がノズル6に接続された供給経路(201−57−8−7)に沿って処理ユニット本体101外の純水供給部200からノズル6に向けて流れる純水に対してpH調整ユニット52により塩酸を混合させることで混合液のpHを調整している。そして、pH調整された混合液をリンス液としてノズル6から基板Wの裏面に供給してリンス処理を施している。同様にして、基板Wの表面側については、その一方端がノズル25に接続された供給経路(201−77−27−26)に沿って処理ユニット本体101外の純水供給部200からノズル25に向けて流れる純水に対してpH調整ユニット72により塩酸を混合させることで混合液のpHを調整している。そして、pH調整された混合液をリンス液としてノズル25から基板Wの表面に供給してリンス処理を施している。
次に上記のように構成された基板処理装置の動作について図5を参照しつつ説明する。図5は、図3の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。この基板処理装置100では、搬送ロボットにより未処理基板Wがスピンチャック1に搬送され、保持部材3により保持された(ステップS1)後、装置全体を制御する制御部80に装置各部が以下のように制御されて膜除去処理、リンス処理、乾燥処理がこの順序で行われる。
ステップS2で、スピンチャック1に保持された基板Wの表面に遮断部材21を近接配置させた後、基板Wがベース部材2と遮断部材21とに挟まれた状態で、モータ5の駆動を開始してスピンチャック1とともに基板Wを回転させる。また、開閉弁53,73,56,76をすべて開いてフッ酸および純水をミキシングユニット55,75に供給し、所定濃度のフッ酸水溶液を調合するとともに、該フッ酸水溶液をノズル6,25に圧送する。これにより該ノズル6,25から基板Wの両面へのフッ酸水溶液の供給が開始される(ステップS3)。これにより基板Wの両面に付着する膜のエッチング除去が開始される。このように、この実施形態では、膜除去工程が本発明の「湿式処理工程」に相当する。
ステップS4で膜除去処理が完了したことが確認されると、開閉弁53,73,56,76をすべて閉じ、ノズル6,25から基板Wへのフッ酸水溶液の供給を停止した後、基板Wを高速回転させてフッ酸水溶液を振り切って装置外へ排液する。
こうしてフッ酸水溶液の液切りが完了すると(ステップS5)、開閉弁18,37を開いて、基板Wとベース部材2および遮断部材21との間の空間に不活性ガスを供給する。基板Wの周辺雰囲気を不活性ガス雰囲気にした後、開閉弁56,76を開くとともに開閉弁52c,72cを開くと、純水に所定量の塩酸が混合されることでpHが5以下の所定値に調整された混合液がリンス液として生成される(本発明の「リンス液生成工程」に相当)。そして、このリンス液が基板Wの両主面に供給され、基板Wに対してリンス処理(本発明の「リンス工程」に相当)が行われる(ステップS6)。リンス処理の終了後、開閉弁56,76,52c,72cを閉じて、基板Wが乾燥するまで基板Wを回転させ続け、乾燥処理を行う(ステップS7)。基板Wの乾燥終了後、基板の回転を停止するとともに開閉弁18,37を閉じて不活性ガスの供給を停止する。
このように、リンス処理と乾燥処理とを実行している間、基板Wの周辺雰囲気を不活性ガス雰囲気にすることで、リンス液に溶解し得る基板Wの周りの酸素量を低減することができる。これにより、リンス液がノズル6,25から基板Wに向けて吐出されてから基板Wより除去されるまでの期間(例えば30秒程度)におけるリンス液中の溶存酸素の上昇を抑制できる。
こうして、一連の基板処理(膜除去処理、リンス処理および乾燥処理)が完了すると、遮断部材21をスピンチャック1に保持された基板Wの表面から離間させるとともに、保持部材3による基板保持を解除した後、搬送ロボットが処理済の基板Wを次の基板処理装置に搬出する(ステップS8)。
以上のように、この実施形態によれば、純水に希塩酸を混合させてpHが5以下に低下した混合液をリンス液として用いて基板Wに対してリンス処理しているので、基板WからのSiの溶出が低減され、ウォーターマークの発生を防止することができる。その結果、コンタクト抵抗の増加やパターン欠陥等の成膜上の不具合を防止できる。また、リンス処理中の基板Wの帯電を効果的に防止することができる。
特に、この実施形態によれば、リンス液のpH調整用物質として希塩酸を用いているので以下の作用効果が得られる。すなわち、希塩酸は電離度が高いことから極めて少量の添加でリンス液のpHを低下させることができ、リンス液のpH調整が容易であるとともにランニングコストを低減することができる。また、リンス液中の希塩酸は微量であることに加えて、処理後に基板Wに不要物が残留することがないのでリンス処理を高品質で実行することができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の構成を示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、第1実施形態では、純水に塩酸(希塩酸)を混合させてpH調整した混合液をリンス液としているのに対し、この第2実施形態では、混合液(純水+塩酸)にさらに窒素を溶解させることで、pH調整された窒素豊富な流体をリンス液としている点である。すなわち、この第2実施形態では、ミキシングユニット55,75とミキシングユニット52b,72bとの間にそれぞれ窒素溶解ユニット58,78を配設して、ミキシングユニット55,75に向けて流れるpH調整された混合液に窒素を溶解させて、窒素溶解させた流体をリンス液としてノズル6,25から基板Wに供給している。
この窒素溶解ユニット58,78は、例えばタンクを用いたバブリング装置や中空糸を用いた既存の装置が用いられ、図示を省略する窒素ガス供給源と接続されている。そのため、供給経路を流れる流体、つまり純水供給部200からの純水または該純水に希塩酸を混合させた混合液に対して窒素ガス供給源からの窒素ガスを溶解させて窒素豊富な流体を生成可能となっている。したがって、この実施形態では、pHが5以下に調整されるとともに窒素溶解された流体をリンス液として基板Wに供給することができ、該リンス液により基板Wに対してリンス処理が行われる。
なお、このように構成された基板処理装置100においても、図5に示す動作手順にて一連の基板処理(膜除去処理、リンス処理および乾燥処理)が実行され、先の実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、基板WからのSiの溶出が低減され、リンス処理に伴うウォーターマークの発生が防止される。さらに、この実施形態ではリンス液の窒素溶解によりリンス液中の溶存酸素の低減が実行され、基板WからのSiの溶出が低減される。その結果、リンス液のpH調整と窒素溶解とにより、ウォーターマークの発生をさらに効果的に防止することができる。
また、この実施形態によれば、窒素溶解ユニット58,78を処理ユニット本体101内に設けているので、リンス液が生成されてからノズル6,25より吐出されるまでの流通経路を短くすることができる。このため、生成されたリンス液は速やかに基板Wに供給されることとなり、窒素溶解の効果が持続する時間内にリンス液を基板Wに供給して基板Wをリンス処理することができる。すなわち、リンス液がノズル6,25から基板Wに向けて吐出されてから基板Wより除去されるまでの期間におけるリンス液中の溶存酸素の上昇を抑制できる。その結果、基板WからのSiの溶出が抑制されてウォーターマークの発生が効果的に防止される。
また、この実施形態によれば、pH調整ユニット52,72に対して供給経路の一方端側(ノズル6,25側)で純水に希塩酸を混合させた混合液に窒素を溶解させているので、以下の作用効果が得られる。すなわち、純水と希塩酸との混合液に対して窒素が溶解されることにより混合前に純水および希塩酸に溶存していた酸素を低減することができ、上記作用効果をより好適に発揮させることができる。
<第3実施形態>
図7は、本発明にかかる基板処理装置の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、第1実施形態は、管57,77を流れる純水に対してミキシングユニット52b,72bを介して直接に塩酸(希塩酸)を混合させてリンス液を生成しているのに対し、この第3実施形態では後述する貯留タンク41内において純水に塩酸を混合させてリンス液を生成している点である。このように構成することで以下の利点が得られる。すなわち、第1実施形態では、純水にインラインで塩酸を混合させているため、塩酸の流量制御が難しく、リンス液のpHを微調整することが困難である。というのもリンス液のpHを所望の値に調整するために、少量の塩酸を制御する必要があるからである。一方で、この実施形態では純水に塩酸を混合させて混合液のpHを調整した後に、pH調整された混合液の一部(または全部)を取り出しているので、リンス液のpHを微調整することが容易である。
図7に示すように、処理ユニット本体101外に設けられた純水供給部200からの純水はキャビネット部400に供給される。このキャビネット部400は、複数種類の薬液および純水を組み合わせて処理液を生成するために多用されているものであるが、この実施形態では純水と塩酸を混合させてなるリンス液を生成するために用いられている。このキャビネット部400は、純水と塩酸の混合液を貯留する貯留タンク41を備えており、この貯留タンク41には貯留タンク41内に純水を供給するための管201の一端が取り込まれており、その他方端が開閉弁202を介して純水供給部200に連通接続されている。また、この貯留タンク41には貯留タンク41内に塩酸を供給するための管62aの一端が取り込まれており、その他方端が開閉弁62bを介して塩酸供給源62に接続されている。
また、貯留タンク41には、その一端が管57,77に接続された供給管42の他端が挿入され、貯留タンク41に貯留されている混合液をノズル6,25に向けて供給可能に構成されている。すなわち、供給管42は開閉弁43を介して、開閉弁56,76をそれぞれ介装した分岐管57,77に接続されてノズル6,25に連通している。この供給管42には、貯留タンク41に貯留されている混合液を供給管42に送り出す定量ポンプ44や、定量ポンプ44により供給管42に送り出される混合液の温度を調整する温調器45、混合液中の不純物等を除去するフィルタ46が設けられている。
また、供給管42の開閉弁43とフィルタ46との間には供給管42から分岐された循環管47が設けられている。このため、循環管47を介して定量ポンプ44により送り出された混合液を温調器45、フィルタ46を通過させて貯留タンク41に戻すようにすることで、混合液を循環可能に構成している。この循環管47には開閉弁48が介装されており、開閉弁48を開とし、開閉弁43を閉にすることで混合液を循環させることができる。一方、開閉弁43を開とし、開閉弁48を閉にすることで混合液をノズル6、25に
向けて供給することができる。
このように構成された基板処理装置100においては、貯留タンク41内で純水供給部200からの純水と、塩酸供給部62からの塩酸を混合させることで、5以下の所定のpHに調整された混合液が生成される。そして、開閉弁43を閉とした状態で、開閉弁48を開にすることでpH調整された混合液を温度調整するとともに、混合液中の不純物等を除去しつつ、循環させることができる。ここで、開閉弁43を開とし、開閉弁48を閉にすることでpH調整された混合液が分岐管57,77に送り込まれる。さらに、開閉弁56、76を開にすることでノズル6、25からpHが5以下に調整された混合液がリンス液として基板Wの両主面に供給され、基板Wに対してリンス処理が行われる。
このように、この実施形態では、基板Wの裏面側については、その一方端がノズル6に接続された供給経路(201−貯留タンク41−42−57−8−7)に沿って処理ユニット本体101外の純水供給部200からノズル6に向けて流れる純水に対して貯留タンク41内で塩酸を混合させることで混合液(純水+塩酸)のpHを調整している。そして、pH調整された混合液をリンス液としてノズル6から基板Wの裏面に供給してリンス処理を施している。同様にして、基板Wの表面側については、その一方端がノズル25に接続された供給経路(201−貯留タンク41−42−77−27−26)に沿って貯留タンク41内で混合液のpHを調整するとともに、該混合液をリンス液としてノズル25から基板Wの表面に供給してリンス処理を施している。
以上のように、この実施形態においても、純水に希塩酸を混合してpHが5以下に低下した混合液をリンス液として用いているので、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、基板WからのSiの溶出低減作用により、ウォーターマークの発生を防止することができる。さらに、この実施形態では、貯留タンク41内に混合液を一旦溜めてリンス液のpH調整を行っているので、リンス液のpHの微調整を容易に行うことができる。
<第4実施形態>
図8は、本発明にかかる基板処理装置の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、第1実施形態は、基板Wを1枚ずつ処理する、いわゆる枚葉式であるのに対し、この第4実施形態では複数の基板Wを一括して処理する、いわゆるバッチ式となっている点である。このバッチ式の基板処理装置においては、例えば、複数の基板Wに対して一連の各種処理(処理液による膜除去処理、リンス処理、乾燥処理)を施すために、エッチング液(フッ酸水溶液等)などの処理液を貯留し、基板Wに膜除去処理を施す膜除去処理槽、リンス液である純水を貯留し、基板Wにリンス処理を施すリンス処理槽、さらにスピンドライなどで基板Wを乾燥させる乾燥処理槽が設けられている。図8は、このうちのリンス処理にかかる基板処理装置を示したものである。
図8に示すリンス処理槽91は、膜除去処理槽において膜除去処理が施された後に、基板Wの表面に付着した処理液やそれによって発生したパーティクル等を洗い流すリンス処理を実行する。具体的には、膜除去処理槽において処理された複数の基板Wを3つのアーム92aで保持可能なリフタ装置92に受け渡してリンス処理槽91においてリフタ装置92を下降させることで、複数の基板Wがリンス液中に浸漬させられる。リンス液はリンス処理槽91において、槽底部から供給される手前でリンス液供給用の管93、さらにその分岐管93a、93bを介して、その槽底部で左右平行に配設された両リンス液供給部94a、94bからそれぞれ中央側に向けて射出されるようになっている。これら一対のリンス液供給部94a、94bには、リンス処理槽91内に浸漬された複数の基板Wの左右下方側から各基板Wの間ごとにリンス液を吐出する複数のノズル(図示省略)がそれぞれ配設されており、これらのノズルから各基板Wの間ごとにそれぞれ吐出されたリンス液は、左右両側から噴出したリンス液が槽中央部で上昇流を形成しつつ上昇し、槽上部の開口部からオーバーフローするようになっている。このオーバーフローで処理液によって生じたパーティクル等の汚染物質を処理液やリンス液とともにオーバーフロー槽95a、95bで受け、槽外に排出させるようになっている。
次に、液供給部50の構成について説明する。液供給部50の構成は、処理液としてフッ酸を供給するフッ酸供給系がないことを除けば(これらは膜除去処理槽に設けられている)、基本的に第1実施形態と同様である。すなわち、処理ユニット本体101外の純水供給部200が、管201、開閉弁56とミキシングユニット52bとを介装した管93、さらにその分岐管93a、93bを介して、リンス液供給部94a、94bに接続されている。また、ミキシングユニット52bは、開閉弁52cを介装した管52dを介して塩酸供給源52aと接続されており、純水供給部200から供給される純水に対して塩酸(希塩酸)を混合可能となっている。このため、開閉弁52cを調整することで純水に塩酸を混合させて混合液のpH調整が可能となっている。そして、開閉弁52cを開にするとともに開閉弁56を開にすることでpHが5以下に低下した混合液がリンス液としてリンス処理槽91に浸漬された各基板Wに供給される。
このように、この実施形態では、その一方端がリンス液供給部94a、94bに配設されたノズルに接続された供給経路(201−93−93aまたは201−93−93b)に沿って純水供給部200からノズルに向けて流れる純水に対してpH調整ユニット52により塩酸を混合させることで混合液のpHを調整している。そして、pH調整された混合液をリンス液としてノズルから各基板Wに供給してリンス処理を施している。
また、リンス処理槽91は、密閉構造体96に収容されるとともに、この密閉構造体96には、開閉弁18を介挿した管19を介してガス供給部20が連通接続されている。このため、開閉弁18を開にすることにより、密閉構造体96内に不活性ガス(窒素など)を供給してリンス処理槽91の周辺近傍を不活性ガスで満たし、図示省略する排気口よりパージし得るように構成されている。
以上のように、この実施形態では、純水に希塩酸を混合してpHが5以下に低下した混合液がリンス液として、リンス処理槽91に浸漬された複数の基板Wに供給されるので、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、各基板WからのSiの溶出を低減してウォーターマークの発生を防止することができる。
また、リンス処理槽91の周辺近傍を不活性ガス雰囲気にしていることから、リンス液に溶け込む酸素量が低減されてリンス液中の溶存酸素の上昇を抑制するとともに、基板Wのリンス処理槽91への搬入出に伴う基板Wの酸化を防止することができる。このため、各基板WからのSiの溶出を抑制してウォーターマークの発生をより効果的に防止することができる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、基板Wの両面に一連の処理を施しているが、一方面に対してのみ基板処理を施す基板処理装置に本発明を適用することができる。例えば、ウォーターマークの発生が問題となる面が基板Wの一方面のみである場合には、該一方面のみに対して基板処理を施すようにすればコスト面で有利となる。
また、上記実施形態では、pH調整用物質として塩酸(希塩酸)を添加することで、リンス液のpHを調整しているが、電離度の大きさおよび残留物の問題がないという観点からフッ酸(希フッ酸)を添加しても同様な効果を得ることができる。フッ酸を純水に混合させてリンス液のpH調整する場合は、例えば上記第1、2実施形態において、pH調整ユニット52、72を設けることなく、フッ酸供給源51、71からのフッ酸を利用することができる。この場合、リンス処理時に開閉弁56,76を開にするとともに開閉弁53,73を調整することで、純水に所定量のフッ酸が添加される。これによって、リンス液のpHを5以下の所望の値に低下させることができ、リンス処理に伴うウォーターマークの発生を防止することができる。
また、上記実施形態では、フッ酸による膜除去処理後であって、乾燥処理前にpH調整されたリンス液によりリンス処理を行っているが、リンス工程を複数回に分けて実行する場合には、少なくとも基板Wを乾燥させる直前の最終リンス工程を実行する際に、純水に希塩酸または希フッ酸を混合してpHが5以下に調整されてなるリンス液により基板Wに対してリンス処理が実行されればよい。
また、上記第2実施形態では、窒素溶解ユニット58,78を処理ユニット本体101内に設けているが、窒素溶解ユニット58,78を処理ユニット本体101外に設けてもよい。具体的には、純水供給部200と処理ユニット本体101とを連通する工場の用力ライン(管201)に窒素溶解ユニット58,78を介挿するようにしてもよい。このように窒素溶解ユニット58、78を処理ユニット本体101外に設けることで、処理ユニット本体101をコンパクトに構成することができるとともに、処理ユニット本体101に到達する純水中の溶存酸素の上昇を抑制することができる。
また、上記第2実施形態では、純水に希塩酸を混合させた混合液に窒素を溶解させているが、これに限らず、純水に窒素を溶解させた後に該窒素豊富な純水に希塩酸(または希フッ酸)を混合したり、あるいは純水に希塩酸(または希フッ酸)と、窒素とを同時に溶解させて、pH調整された窒素豊富な流体をリンス液として生成するようにしてもよい。
また、上記第3、第4実施形態においても、窒素溶解ユニットを配設して窒素溶解させるとともにpH調整された混合液をリンス液として基板Wに対してリンス処理するようにしてもよい。この場合、供給経路の他方端側(純水供給部200側)から送り込まれる純水に希塩酸または希フッ酸を混合させた混合液に窒素を溶解させたり、純水に窒素を溶解させた後に該窒素豊富な純水に希塩酸または希フッ酸を混合したり、あるいは純水に希塩酸または希フッ酸と、窒素とを同時に溶解させてもよい。例えば、第3実施形態においては、開閉弁43の下流側であって供給管42に介挿するように窒素溶解ユニットを設けるようにすると、pHが5以下に調整されるとともに窒素溶解されたリンス液を基板Wに送り込むことができる。その結果、リンス液のpH調整と窒素溶解とにより、ウォーターマークの発生をさらに効果的に防止することができる。
また、第3実施形態において、密閉構造の貯留タンク41内に窒素を供給して貯留タンク41内の混合液が貯留されていない空間を窒素で置換してパージするようにすると、貯留タンク41内の混合液に窒素を溶解させることができる。その結果、pH調整された混合液に窒素溶解ユニットにより窒素溶解させるのと同様な効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、フッ酸水溶液を処理液として基板Wに供給して基板に対する湿式処理を行っているが、これ以外の処理液(例えば洗浄液や現像液など)を基板に供給して所定の湿式処理(例えば洗浄処理や現像処理など)を行う基板処理装置に対して本発明を適用することができる。要は、リンス液を基板に供給してリンス処理を行う基板処理装置全般に本発明を適用することができる。
基板に処理液を供給して所定の湿式処理を施した後に、リンス液を基板に供給して基板に対してリンス処理を施す基板処理装置に適用される。
リンス液のpHに対するウォーターマーク面積の関係を示すグラフである。 窒素溶解の有無とウォーターマーク面積の関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態にかかる基板処理装置全体の構成を示す断面図である。 図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。 図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる基板処理装置の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる基板処理装置の構成を示す図である。
符号の説明
6,25…ノズル
52,72…pH調整ユニット(pH調整手段)
58,78…窒素溶解ユニット(窒素溶解手段)
100…基板処理装置
400…キャビネット部(pH調整手段)
W…基板

Claims (5)

  1. 基板に処理液を供給して所定の湿式処理を施す湿式処理工程と、
    リンス液を生成するリンス液生成工程と、
    前記湿式処理工程後に、その一方端がノズルに接続された供給経路に沿って前記リンス液を前記ノズルに送り込んで前記ノズルから前記基板に前記リンス液を供給し、前記リンス液により前記基板にリンス処理を施すリンス工程とを備え、
    前記リンス液生成工程は、前記供給経路の他方端側から送り込まれる純水に対して希塩酸または希フッ酸を混合させることでpHが5以下となる前記リンス液を生成する工程であることを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記リンス工程は基板を乾燥させる直前に行われる最終リンス工程である請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記供給経路を流れる流体に窒素を溶解させる窒素溶解工程をさらに備える請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. ノズルと、
    その一方端が前記ノズルに接続された供給経路に沿って前記ノズルに向けて流れる純水に対して希塩酸または希フッ酸を混合させることで前記供給経路を流れる混合液のpHを5以下に調整するpH調整手段とを備え、
    前記pH調整手段によりpH調整された前記混合液をリンス液として前記供給経路に沿って前記ノズルに送り込んで前記ノズルから基板に供給し、前記リンス液により前記基板にリンス処理を施すことを特徴とする基板処理装置。
  5. 前記供給経路を流れる流体に窒素を溶解させる窒素溶解手段をさらに備える請求項4記載の基板処理装置。
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