JP2006058045A - 車載用装置 - Google Patents

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Akihide Takayanagi
明秀 高柳
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Abstract

【課題】 角速度センサの取付角度の自由度を向上させることができる車載用装置を提供すること。
【解決手段】 基準軸に対して感度軸rが傾斜している角速度センサ11aと、感度軸rに沿った方向の加速度を検出する加速度センサ11rと、基準軸の方向に検査用加速度たる重力加速度を作用させたときに加速度センサ11rで検出された加速度の値に基づいて、感度軸rの基準軸に対する傾斜角度を演算する傾斜角度検出部13と、角速度センサ11aで検出された角速度の値と傾斜角度検出部13で演算された傾斜角度とに基づいて、基準軸回りの角速度の値を算出する制御部12と、を備える車載用装置とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、角速度センサを備えた車載用装置に関するものである。
一般的な自動車においては、車両に加わる角速度を検出するための角速度センサが設けられており、この角速度センサで検出した信号は、車両姿勢制御システムやカーナビゲーションシステムなどの様々な機器において参照されている。このような角速度センサでは、その構造上、所定の向きで(検出したい向きに合せて)取り付けないと、車両に加わる角速度を正確に検知できないといった問題があった。
このような問題に対しては、従来、カーナビゲーションシステムなどの車載用装置内に収容される角速度センサを、その車載用装置に対して機械的に角度調整を行うことが可能な機構が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、車載用装置内の壁の前方に前後方向に延びる長孔を形成し、この長孔の前端部を中心とした所定の半径の円弧軌跡上に複数の取付孔を設けるとともに、長孔の後端部を中心とした所定の半径の円弧軌跡上に複数の取付孔を設けている。これにより、角速度センサを、例えば長孔の前端部と各取付孔とに取り付け、または、長孔の後端部と各取付孔とに取り付けることで、角速度センサを車載用装置に対して所定の角度で取り付けることが可能となっている。そのため、この技術によれば、車載用装置が傾斜した状態で車両に取り付けられたとしても、その車載用装置内において角速度センサの角度を調整して角速度センサを水平にすることができるので、車両に加わる角速度を正確に検知することができる。
特開2002−168980号公報
しかしながら、従来の技術では、取付孔の個数によって取付角度のパターンが決まってしまうので、角速度センサが収容された車載用装置を取り付ける角度が限られてしまう(取付自由度が下がってしまう)といった問題があった。また、角速度センサを機械的に水平状態にする必要があるため、取付孔の寸法誤差などを考慮すると、その取付作業が困難であった。さらに、この従来の車載用装置においては、角速度センサの取付角度を最適にするための角度調節機構を必ず具備しなければならず、その分だけ余計なスペースをとってしまうという問題もあった。
そこで、本発明では、角速度センサの取付角度の自由度を向上させることができる車載用装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために創案された本発明に係る車載用装置は、基準軸に対して感度軸が傾斜している角速度センサと、前記感度軸に沿った方向の加速度を検出する加速度センサと、前記基準軸の方向に検査用加速度を作用させたときに前記加速度センサで検出された加速度の値に基づいて、前記感度軸の前記基準軸に対する傾斜角度を演算する傾斜角度検出部と、前記角速度センサで検出された角速度の値と前記傾斜角度検出部で演算された前記傾斜角度とに基づいて、前記基準軸回りの角速度の値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする。
この車載用装置によれば、これを車体に取り付けた後に、角速度センサの感度軸の基準軸に対する実際の傾斜角度を検出することができる。そして、車両の走行時において、角速度センサで角速度が検出されたときに、この角速度の値と前記の傾斜角度とに基づいて基準軸回りに作用している角速度の値が算出されることになるので、角速度センサの感度軸が基準軸に対してずれていたとしても、基準軸回りの角速度の値を精度よく検出することが可能となる。つまり、この車載用装置は、これを車体の適所に設置する際に、角速度センサの感度方向と基準軸方向とを一致させる必要がないので、その取付位置や取付角度を自由に選択することが可能となる。言い換えれば、この車載用装置によると、角速度センサの取付角度を調節する機構が不要になるので、その分だけ車載用装置全体の小型化を図ることが可能となる。なお、「基準軸」とは、各種機器を制御等する際に基準となる軸のことをいい、水平面内にある車体軸(車体前後方向の軸)、車体軸と直交する軸であって水平面内にある軸(車体左右方向の軸)、車体軸と直交する軸であって鉛直面内にある軸(車体上下方向の軸)が採用されることが多い。
また、前記の課題を解決するために創案された本発明に係る他の車載用装置は、基準軸に対して感度軸が傾斜している角速度センサと、前記感度軸に直交する方向の加速度を検出する二つの加速度センサと、前記基準軸の方向に検査用加速度を作用させたときに前記各加速度センサで検出された加速度の値に基づいて、前記感度軸の前記基準軸に対する傾斜角度を演算する傾斜角度検出部と、前記角速度センサで検出された角速度の値と前記傾斜角度検出部で演算された前記傾斜角度とに基づいて、前記基準軸回りの角速度の値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする。
この車載用装置によれば、これを車体に取り付けた後に、角速度センサの感度軸の基準軸に対する実際の傾斜角度を検出することができる。そして、車両の走行時において、角速度センサで角速度が検出されたときに、この角速度の値と前記の傾斜角度とに基づいて基準軸回りに作用している角速度の値が算出されることになるので、角速度センサの感度軸が基準軸に対してずれていたとしても、基準軸回りの角速度の値を精度よく検出することが可能となる。つまり、この車載用装置は、これを車体の適所に設置する際に、角速度センサの感度方向と基準軸方向とを一致させる必要がないので、その取付位置や取付角度を自由に選択することが可能となる。しかも、角速度センサの取付角度を調節する機構が不要になることから、その分だけ車載用装置全体の小型化を図ることが可能となる。
また、本発明において、前記検査用加速度が、重力加速度に起因するものである場合には、角速度センサの感度軸の基準軸に対する実際の傾斜角度を簡単に知ることができる。
本発明によれば、角速度センサの感度軸の方向と基準軸の方向とが一致していない場合であっても、基準軸回りの角速度の値を精度よく検出することが可能となり、ひいては、例えばブレーキ制御装置等の各種機器においてその制御精度が変わることはない。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は本発明に係る車載用装置を示す平面図(a)と、側面図(b)であり、図2は車載用装置の詳細を示す拡大斜視図である。
(第一の実施形態)
図1(a)および(b)に示すように、車載用装置10は、水平面に対して所定の取付角度θで傾いた状態で車体20に取り付けられている。そして、この車載用装置10内には、図2に示すように、角速度センサ11aと加速度センサ11rと制御部12と傾斜角度検出部13とを一体的に備えた基板15が主に設けられている。なお、本実施形態においては、車体左右方向の軸Xおよび車体前後方向の軸Yに直交する車体上下方向の軸Z(図1参照)を「基準軸」と称することとする。また、基準軸Zは上向きを「正」とする。
角速度センサ11aは、感度軸r回りの角速度を検出するセンサであり、検出した信号が制御部12に出力されるように、基板15に形成された図示せぬプリント配線を介して制御部12に電気的に接続されている。そして、この角速度センサ11aは、図1(a)および(b)に示すように、車載用装置10が車体20に対して傾いた状態で取り付けられることによって、基準軸Zから傾斜角度θだけ傾いた感度軸r回りの角速度を検出するようになっている。なお、角速度センサ11aとしては、特に限定されず、例えばコリオリの力を利用した振動式の角速度センサ、歳差運動を利用した機械式の角速度センサ、サニャック効果を利用した光学式の角速度センサなどを使用することができる。
加速度センサ11rは、図2に示すように、角速度センサ11aに対して基板15を介して一体に設けられることによって、この角速度センサ11aの感度軸rに沿った方向の加速度を検出するセンサである。つまり、加速度センサ11rの感度軸r’は、角速度センサの感度軸rと一致しているか、あるいは、感度軸rと平行である。そして、この加速度センサ11rは、検出した信号が傾斜角度検出部13に出力されるように、基板15に形成された図示せぬプリント配線を介して傾斜角度検出部13に電気的に接続されている。なお、加速度センサ11rとしては、特に限定されず、例えば静電容量型、ピエゾ抵抗型などの加速度センサを使用することができる。
制御部12は、記憶手段12Aと、演算手段12Bとを備えて構成されている。
記憶手段12Aは、傾斜角度検出部13で演算された感度軸rの傾斜角度θ(図1(b)参照)および後記する演算式(1),(2)を記憶しておくものであり、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性半導体メモリで構成されている。EEPROMは、不揮発性半導体メモリの一種であり、紫外線消去型のUV−EPROMを改良して、紫外線の代わりに電気的に消去できるようにしたEPROMである。また、このEEPROM13は、UV−EPROMと違って、特別な消去装置が不要であり、システムに組み込んだまま簡単に消去や再書き込みができるといったメリットを有している。そして、この記憶手段12Aは、図示せぬプリント配線を介して演算手段12Bに接続されており、これにより、記憶手段12Aで記憶している傾斜角度θを演算手段12Bで読み出すことが可能になっている。
演算手段12Bは、角速度センサ11aで検出された角速度の値ωr(図3参照)と記憶手段12Aで記憶している感度軸rの傾斜角度θとに基づいて基準軸Z回りの角速度ωZ(図3参照)の値を算出するものであり、ICチップで構成されている。すなわち、演算手段12Bは、角速度センサ11aで検出した感度軸r回りの角速度ωrと角速度センサ11aの感度軸rの基準軸Zに対する傾斜角度θとに基づいて、基準軸Z回りに発生する角速度の値ωZを算出する機能を有している。ここで、基準軸Z回りに発生する角速度の値ωZは、記憶手段12Aに記憶されている下記の演算式(1)により算出される。
ωZ=ωr/cosθ (1)
なお、傾斜角度θは、通常は変化することがないので、1/cosθの値は定数になる。
傾斜角度検出部13は、検査用加速度たる重力加速度gを基準軸Z方向に作用させたときに加速度センサ11rで検出された加速度の値A(図3参照)に基づいて、角速度センサ11aの感度軸rの基準軸Zに対する傾斜角度θを演算するものであり、記憶手段12Aに記憶された下記の演算式(2)を読み出す機能と、読み出した演算式(2)に加速度の値Aを代入して傾斜角度θを検出(算出)する機能と、検出した傾斜角度θを記憶手段12Aに書き込む機能とを備えている。ここで、演算式(2)を以下に示す。
θ=cos-1(A/g) (2)
次に、本実施形態に係る車載用装置10の作用について説明する。参照する図面において、図3は傾斜角度の算出方法を示す説明図であり、図4は車載用装置内のデータの流れを示す説明図である。
まず、感度軸rの傾斜角度θを検出する方法を説明する。
傾斜角度θを検出するには、まず、水平面上に車体20(図1(b)参照)を停車させる。このようにすると、基準軸Z方向に大きさが既知である検査用加速度(すなわち、重力加速度g)が作用することになる。次いで、加速度センサ11rにおいて重力加速度gに起因して発生した感度軸r方向の加速度の値A(=g・cosθ)を計測し、その後、傾斜角度検出部13(図1参照)において加速度の値Aを前記の演算式(2)に代入すればよい。この一連の動作により、角速度の補正の準備が完了することとなる。
なお、図示は省略するが、水平な地面に対する傾斜角度θMが既知である斜面上に車体20を停車させてもよい。この場合、加速度センサ11rは、g・cosθ・cosθMという加速度の値Aを検出することになる。この場合には、演算式(2)に代えて、以下の演算式(2)’を用いて感度軸rの傾斜角度θを検出する。
θ=cos-1{A/(g・cosθM)} (2)’
続いて、角速度センサ11aにより検出された角速度ωrの補正方法について説明する。
車体20(図1参照)を例えば蛇行運転させることで車体20に角速度が加わると、まず、図3に示すように、感度軸r回りの角速度ωrが角速度センサ11aによって検出される。そして、この角速度センサ11aで検出された角速度ωrは、図4に示すように、演算手段12Bに出力され、この演算手段12Bによって補正されて、車体20の各種機器(ナビゲーションシステムや車両用ブレーキ液圧制御装置など)に送信される。具体的に、演算手段12Bは、角速度センサ11aが角速度ωrを検出すると、記憶手段12Aに記憶しておいた傾斜角度θと前記した演算式(1)とを読み出すとともに、この演算式(1)に角速度ωrと傾斜角度θとを代入して補正を行っている。これにより、感度軸r回りの角速度ωrが、基準軸Z回りの角速度ωZに補正されることとなる。
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
記憶手段12Aに記憶させた角速度センサ11aの感度軸rの基準軸Zに対する実際の傾斜角度θに基づいて、角速度センサ11aで検出した値ωrが基準軸Z回りの角速度ωZに補正されるので、角速度センサ11aの傾斜角度θの自由度を向上させることができ、ひいては、例えばブレーキ制御装置等の各種機器においてその制御精度が変わることはない。
また、角速度を車載用装置10内で補正して車体20の各機器に送るので、例えば車体20のECU(Electric Control Unit)などに補正用のソフトをインストールする必要がなく、汎用性を高めることができる。
また、前記したような方法で傾斜角度θを検出すれば、取付公差の影響がなくなる。図5に示すグラフを参照してこの作用効果をより詳細に説明する。
図5は、角速度センサ11aの感度軸rの基準軸Zに対する傾斜角度θと、基準軸Z回りに実際に作用している角速度の値ωZと角速度センサ11aにより検出される角速度の値ωrとの差ε(=(ωZ−ωr)/ωZ×100(%)=(1−cosθ)×100(%))との関係を示すグラフである。
このグラフに示すように、設計上の傾斜角度がθ=0、すなわち、設計上、角速度センサ11aの感度軸rと基準軸Zとを一致させた場合には、取付公差が±10(度)あったとしても、基準軸Z回りの角速度の値ωZと感度軸r回りの角速度の値ωrとの差ε1は0〜1.5(%)の範囲に収まることから、さほど影響はないが、設計上の傾斜角度がθ=−25(度)の場合には、取付公差が±10(度)あると、基準軸Z回りの角速度の値ωZと感度軸r回りの角速度の値ωrとの差ε2が3.4〜18.1(%)の範囲でばらつき、14.7(%)の幅をもってしまうことがわかる。ところが、前記したような方法によれば、取付公差を加味した現実の傾斜角度θが検出されることになるので、取付公差の影響をなくすることが可能となる。つまり、この車載用装置10は、これを車体20の適所に設置する際に、角速度センサ11aの感度軸rの方向と基準軸Zの方向とを一致させる必要がないので、その取付位置や取付角度を自由に選択することが可能となる。しかも、角速度センサ11aの取付角度を調節する機構が不要になることから、その分だけ車載用装置10全体の小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
例えば、本実施形態では車載用装置10が前側に傾けられた場合を例示したが(図1(b)参照)、本発明はこれに限定されず、車載用装置10が後側、左側、または、右側に傾けられたとしても本実施形態と同様の構成を採用することによって角速度を補正することが可能である。
また、本実施形態では、記憶手段12Aに傾斜角度検出部13で算出した傾斜角度θを記憶させたが(図4参照)、本発明はこれに限定されず、加速度センサ11rで検出した加速度の値Aをそのまま記憶手段12Aに記憶させてもよい。この場合は、角速度センサ11aによって角速度ωrが検出されると、傾斜角度検出手段13は、記憶手段12A内に記憶している加速度の値Aと重力加速度gとを読み出し、次いで、この重力加速度gに加速度Aを除算することによって1/cosθ(=g/A)を算出し、その後、算出した1/cosθを演算手段12Bに送出することになる。そして、演算手段12Bにおいて角速度ωrに1/cosθを乗算することによって、角速度ωrが基準軸Z回りの角速度ωZに補正されることになる。
また、本実施形態では、車載用装置10の構成部品を専用の基板15に取り付ける構成としたが、例えば、図示せぬ車両用ブレーキ液圧制御装置等に使用されている基板に取り付ける構成としてもよい。また、本実施形態に係る車載用装置10では、専用のICチップや半導体メモリで制御部12等を構成したが、例えば、図示せぬ車両用ブレーキ液圧制御装置等に予め組み込まれているICチップや半導体メモリ等を利用して制御部12を構成してもよく、この場合には、部品点数の増加を防止することが可能となる。
(第二の実施形態)
前記した第一の実施形態では、角速度センサ11aの感度軸rに沿った方向の加速度を検出する加速度センサ11rを用いて感度軸rの基準軸Zに対する傾斜角度θを検出したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図6に示す第二の実施形態に係る車載用装置10のように、感度軸rを法線とする平面内において感度軸p,qが互いに直交する二つの加速度センサ11p,11qを用いて傾斜角度θ(図7(a)参照)を検出してもよい。
具体的には、例えば、図7(a)に示すように、基準軸ZとXY平面内にある直線βとを含む鉛直面内において角速度センサ11r(図6参照)の感度軸rが基準軸Zに対して傾斜角度θで傾いている場合には、車体20(図1参照)を水平面上に停車させると、図7(b)に示すように、基準軸Z方向に検査用加速度たる重力加速度gが作用し、その結果、直線βと基準軸Zとを含む鉛直面内において感度軸rと直交する直線β’方向にg・sinθなる大きさの加速度が作用することになるが、この加速度の値(=g・sinθ)は、図7(c)に示すように、加速度センサ11p(図6参照)にて検出された加速度ベクトルApと加速度センサ11p(図6参照)にて検出された加速度ベクトルAqとの合成ベクトルApqの大きさと等しい。つまり、加速度センサ11pにて検出された加速度の値Apと加速度センサ11pにて検出された加速度の値Aqと傾斜角度θとの間には、以下の式(3)のような関係が成り立つ。
(Ap 2+Aq 20.5 =g・sinθ (3)
したがって、傾斜角度θは、以下の演算式(4)により検出することができる。
θ=sin-1{(Ap 2+Aq 20.5 /g} (4)
なお、図8に示すように、二つの加速度センサ11p,11qを用いて傾斜角度θを算出する場合には、記憶手段12Aには、演算式(4)が記憶されることになり、傾斜角度検出部13は、加速度センサ11p,11qで検出された加速度の値Ap,Aqを演算式(4)に代入することで、傾斜角度θを検出することになる。
また、加速度センサ11p,11qにて検出された加速度の値Ap,Aqを以下の演算式に代入すると、直線β’と感度軸pとのなす角の大きさθpq(0°≦θpq<360°)を算出することができる(図7(c)参照)。
p>0かつAq≧0のとき θpq=tan-1(|Aq|/|Ap|)
p<0かつAq≧0のとき θpq=180°−tan-1(|Aq|/|Ap|)
p<0かつAq<0のとき θpq=180°+tan-1(|Aq|/|Ap|)
p>0かつAq<0のとき θpq=360°−tan-1(|Aq|/|Ap|)
p=0かつAq≧0のとき θpq=90°
p=0かつAq<0のとき θpq=270°
また、図示は省略するが、水平な地面に対する傾斜角度θMが既知である斜面上に車体20を停車させた状態で傾斜角度θを検出する場合には、演算式(4)に代えて、以下の演算式(4)’を用いる。
θ=sin-1{(Ap 2+Aq 20.5/(g・cosθM)} (4)’
(第三の実施形態)
前記した各実施形態では、車載用装置10の角速度センサ11aを、上下方向の基準軸Z回りの角速度を検出する目的で利用したが、本発明はこれに限定されず、車体20の前後方向または左右方向に沿った軸回りの角速度を検出する目的に利用してもよい。なお、この場合は、傾斜角度θの算出方法を多少変更するだけで対応することができる。以下に、この具体例として、車体20の前後方向に沿った軸Y(以下、軸Yを基準軸とする。)回りの角速度を検出する目的で車載用装置10を車体20に設置した例を説明することとする。
図9(a)および(b)に示すように、車載用装置10は、鉛直の軸Z回りに右へ傾くように取り付けられることで、車体20の前後方向に延びる基準軸Yに対して所定の傾斜角度θで傾いた状態となっている。つまり、角速度センサ11b(図10(a)参照)の感度軸qが基準軸Yを含む水平面内において基準軸Yに対して傾斜角度θで傾いた状態となっており、加速度センサ11qの感度軸q’が角速度センサ11bの感度軸qと平行になっている。
この車載用装置10によって傾斜角度θを算出する際には、図10(a)および(b)に示すように、まず、水平面に対して傾斜角度αで傾く検査用の斜面30上に車体20を停車させる。車体20を斜面30上に停車させると、重力加速度gの斜面30方向の成分が検査用加速度Aα(=g・sinα)となって基準軸Y方向に作用することになる。なお、検査用の斜面30は、傾斜角度αの方向以外は水平面に対して傾いておらず(すなわち、図の奥行き方向において平坦になっており)、また、基準軸Yと水平面とのなす角が斜面30の傾斜角度αと等しくなるように、車体20を斜面30に対して真直ぐに停車させる。そして、かかる状態で感度軸q(q’)方向の加速度の値Aqを加速度センサ11qにより計測し、この加速度の値Aqを下記の演算式(5)に代入すれば、角速度センサ11bの感度軸qの基準軸Yに対する傾斜角度θを検出することができる。
θ=cos-1(Aq/Aα) (5)
ここで、Aα=g・sinα
このように、本実施形態に係る車載用装置10によれば、斜面30上に車体20を停車させるだけで、角速度センサ11bの感度軸qの基準軸Yに対する傾斜角度θを検出することができる。なお、記憶手段12Aには、検査用加速度Aαおよび演算式(5)が予め記憶されることとなり、演算手段12Bは、加速度センサ11qにより検出された加速度の値Aqを演算式(6)に代入して傾斜角度θを算出することとなる。
そして、角速度センサ11bで検出した感度軸q回りの角速度ωq(図9(a)参照)に、1/cosθの値を乗算すると、基準軸Y回りの角速度の値ωY(図9(a)参照)を算出することができる。
第一の実施形態に係る車載用装置を示す平面図(a)と、側面図(b)である。 第一の実施形態に係る車載用装置の詳細を示す拡大斜視図である。 第一の実施形態に係る車載用装置における傾斜角度の算出方法を示す説明図である。 第一の実施形態に係る車載用装置内のデータの流れを示す説明図である。 第一の実施形態に係る車載用装置の作用効果を説明するためのグラフである。 第二の実施形態に係る車載用装置の詳細を示す拡大斜視図である。 角速度センサの感度軸の方向、加速度センサの感度軸の方向および基準軸の方向との関係を示す模式図(a)と、Z−β平面図(b)と、p−q平面図(c)である。 第二の実施形態に係る車載用装置内のデータの流れを示す説明図である。 第三の実施形態に係る車載用装置を示す平面図(a)と、側面図(b)である。 検査用の斜面上に車両を停車させたときに加速度センサに加わる加速度を示す平面図(a)と、側面図(b)である。
符号の説明
10 車載用装置
11a 角速度センサ
11p,11q,11r 加速度センサ
12 制御部
12A 記憶手段
12B 演算手段
15 基板
20 車体
Z 基準軸
r 角速度センサの感度軸

Claims (3)

  1. 基準軸に対して感度軸が傾斜している角速度センサと、
    前記感度軸に沿った方向の加速度を検出する加速度センサと、
    前記基準軸の方向に検査用加速度を作用させたときに前記加速度センサで検出された加速度の値に基づいて、前記感度軸の前記基準軸に対する傾斜角度を演算する傾斜角度検出部と、
    前記角速度センサで検出された角速度の値と前記傾斜角度検出部で演算された前記傾斜角度とに基づいて、前記基準軸回りの角速度の値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする車載用装置。
  2. 基準軸に対して感度軸が傾斜している角速度センサと、
    前記感度軸に直交する方向の加速度を検出する二つの加速度センサと、
    前記基準軸の方向に検査用加速度を作用させたときに前記各加速度センサで検出された加速度の値に基づいて、前記感度軸の前記基準軸に対する傾斜角度を演算する傾斜角度検出部と、
    前記角速度センサで検出された角速度の値と前記傾斜角度検出部で演算された前記傾斜角度とに基づいて、前記基準軸回りの角速度の値を算出する制御部と、を備えることを特徴とする車載用装置。
  3. 前記検査用加速度が、重力加速度に起因するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載用装置。
JP2004237861A 2004-08-18 2004-08-18 車載用装置 Pending JP2006058045A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019004806A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 松山株式会社 農作業機用センサシステム
WO2021220574A1 (ja) * 2020-04-28 2021-11-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 センサモジュール

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