JP2006057920A - 電子機器の液冷システム、及び、これを用いた電子機器 - Google Patents

電子機器の液冷システム、及び、これを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 液体冷媒による腐蝕から長期(5〜10年)に亘って保護可能であり、発熱体を効率的に冷却することが出来る液冷システムを提供する。
【解決手段】 ポンプ108と、受熱ジャケット107と、外部へ熱を放熱する放熱パイプ201と金属製の放熱板202から形成されるラジエータと、更には、液体冷媒209を内部に貯留するタンク203を備え、これらを閉ループに接続して冷却液を循環する流路を形成し、受熱ジャケット107を発熱素子であるCPU106の発熱を効率良く冷却する液冷システムにおいて、冷却液の流路の一部に、水を含む冷却液による腐蝕を抑制するための腐食抑制剤20を内部に封入したマイクロカプセル10を収納した透水性バッグ204を配置する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ノート型パーソナルコンピュータをはじめ、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ホームサーバ、プロジェクタ、メディアストレージ等の電子機器における使用に適し、液体冷媒により効率的に冷却が可能な電子機器の冷却システムに関し、更には、かかる冷却システムを用いた電子機器に関するものである。
上述したコンピュータ等の電子装置に用いられる半導体素子、特に、そのCPUに代表される半導体素子は、動作時に発熱する。特に、近年においては、かかる半導体素子素子に対する高速処理や高容量の要求から、益々、その発熱量が増大する傾向にある。一般的に、半導体素子素子は、ある所定温度を超えると、その機能が著しく損なわれるため、特に、発熱量の大きい半導体素子素子については、積極的に冷却する手段を設ける必要がある。なお、従来、かかる電子装置の半導体素子を冷却するための技術としては、熱伝導によるもの、空冷によるもの、ヒートパイプを用いるもの、更には、液体冷媒によるものなど、種々のものが知られ、また、提案されている。
かかる半導体素子を冷却するための技術のうち、上述したCPUに代表される発熱量の大きい半導体素子に対しては、特に、液冷による冷却が最も効果的である。なお、かかる液冷による具体的な冷却方法としては、例えば、以下の特許文献1〜4に記載されたものが既に知られている。しかしながら、これらの従来技術になる冷却方法、特に、大型コンピュータにその用途が限れていた。
なお、その理由としては、上記の従来技術になる液冷システムでは、ポンプや配管系、ラジエータなど多くの液冷専用の部品を必要とするので液冷装置が大型になってしまうこと、更には、液体を冷却に使用することに対する信頼性の確保が、他の冷却方法に比べて難しいことによる。加えて、液冷を必要とする程の発熱量の大きい半導体素子は、従来では、大型コンピュータ以外ではあまり用いられていなかったことも、その理由の一つとして挙げられる。
一方、上述した大型コンピュータとは異なり、小型の電子機器において、液冷システムを適用するための技術が、例えば、以下の特許文献5に記載されて既に知られている。より詳細には、この従来技術では、半導体素子に取り付けた受熱ジャケットと、これとは隔離された場所に位置するラジエータとの間を、所謂、フレキシブルチューブで連結し、その中を流れる液体で冷却するものである。
加えて、サイリスタ、インバータなどの電気機器を冷却する冷却装置であって、水道水や工業用水などの多量の導電性物質を溶解した水による電気絶縁耐力の低下により電極間で短絡事故が生じるのを防止するため、冷却水として電気絶縁耐力が高い純水が用いるものであり、純水の高純度を維持するためにイオン交換樹脂を純水タンク内に設けるものも、例えば、以下の特許文献6によって、既に知られている。
特開平5−335454号公報 特開平6−97338号公報 特開平6−125188号公報 特開平10−213370公報 特開平6−266474号公報 特開2003−185321号公報
ところが、前述したように、パーソナルコンピュータ、ホームサーバ、サーバ、プロジェクタ、メディアストレージなどの電子機器に用いられる半導体素子などでは、特に近年において、その発熱部品である半導体素子の発熱量が、年々、増大しており、そのため、従来の熱伝導による自然空冷やファンによる強制空冷、あるいは、ヒートパイプによる冷却だけでは間に合わなくなってきている。
そこで、上述した特許文献5に記載された技術が注目されており、この技術は、パーソナルコンピュータのケースを熱伝導性の良い金属材料により形成し、当該ケース自体を放熱板として利用することにより、液冷システムをパーソナルコンピュータのケース内に収納することを可能とするものである。
ところが、かかる液体冷媒による冷却システムをパーソナルコンピュータ内に搭載することにより、更に、新たな問題が発生してきた。すなわち、かかるパーソナルコンピュータで使用する液冷システムでは、その内部に保有することが出来る、例えば、水等に代表される冷媒の液量が少ない(例えば、大型コンピュータで使用される冷却液の1/1000程度)上に、更に、その使用温度が比較的に高い。そのため、この冷媒液に接触する部品、特に、有機材料から形成された部品(即ち、合成樹脂製の部品)から腐食性イオンが僅かでも溶出すると、この腐食性イオンによって、液量の少ない冷却液全体の液質が悪化してしまい、受熱ジャケットやラジエータ等、特に、金属材料からなる部品の腐食が促進されてしまうという問題点があった。なお、かかる問題点は、パーソナルコンピュータを含む上記電子機器における冷却システムでは、その内部に保有する液体冷媒の気化による外部への漏出を低減して長期(機器の保証期間として、5〜10年程度)に亘って冷却機能を確保するためには、その配管部を含め、出来る限り金属製にすることが望ましいことから、特に、致命的な問題となる。なお、かかる腐食によって水漏れが発生してしまった場合には、電子機器の機能を停止させる等の重大な問題となってしまうため、冷却液と接触する部品に対して防食対策を施すことが不可欠である。
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術における問題点に鑑み、より詳細には、その一部に腐食性イオンを溶出する部材を含むパーソナルコンピュータ等の電子機器においても容易に適用可能であり、確実に、長期間(例えば、上記の保証期間:5〜10年)に亘ってその耐食性を確保でき、もって、液体冷媒の使用にも拘わらず安全に動作することが出来る液冷システム、及び、これを用いた電子機器を、更には、これを用いた電子機器を提供することにある。
上記に述べた目的を達成するため、本発明によれば、まず、冷却液を駆動するポンプと、発熱電子部品からの熱を受けて前記ポンプから供給される冷却液に伝達する受熱ジャケットと、前記受熱ジャケットから前記冷却液が供給されて外部へ熱を放熱するラジエータと、前記ラジエータと、前記ポンプ、前記受熱ジャケット、前記ラジエータの間に前記冷却液を循環する流路とを有する液冷システムにおいて、前記冷却液の流路の一部に、その内部に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルを収納した透水性の袋状部材を、前記冷却液に接触するように配置した電子機器の液冷システムが提供される。
なお、本発明では、前記に記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記マイクロカプセルは、数十μm〜数百μm程度の径を有することが好ましく、また、前記液冷システムを構成する各部材は銅又はアルミニウムから形成されており、かつ、前記腐蝕抑制剤は、銅の腐蝕抑制剤であること、又は、アルミニウムの腐蝕抑制剤であることが好ましい。更に、本発明では、前記銅の腐蝕抑制剤は、ベンゾトリアゾール誘導体であることが好ましく、又は、前記アルミニウムの腐蝕抑制剤は、リン酸、ホウ酸、ケイ酸、安息香酸、及びその塩の何れか一つを含むことが好ましい。
また、本発明では、前記に記載した電子機器の液冷システムにおいて、更に、前記液冷システム内における前記冷却液による腐蝕の状態を検出するための腐蝕センサを備えており、又は、更に、前記液冷システム内を循環する冷却液の一部をその内部に貯留するタンクを備え、前記腐蝕センサを当該タンクの一部に設けることが好ましい。また、イオン交換樹脂を併用してもよい。
そして、本発明では、前記に記載した液冷システムを備えており、当該電子機器内に搭載した発熱半導体素子を上記受熱ジャケットに接触して取り付けた液冷システムを用いた電子機器が提供される。なお、この電子機器としては、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ホームサーバ、プロジェクタ、メディアストレージの何れかであることが好ましい。更に、前記に記載した電子機器は、内部に前記発熱半導体素子を搭載した本体部と、その一部にプレート型のディスプレイを備えた表示部とから構成されたノートブック型のパーソナルコンピュータであり、かつ、前記ラジエータを前記表示部の一部に設けることが好ましい。
本発明によれば、上記からも明らかなように、特に、超小型・薄型化した高発熱量の半導体素子など、発熱体を有する電子機器において採用するに好適で、かつ、液体冷媒の使用にもかかわらず、液体冷媒による腐蝕から液冷システムを長期(5〜10年)に亘って保護することが可能であり、発熱体を効率的に冷却してその機能を維持することが出来る液冷システム、及び、これを利用した電子機器を提供することができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照しながら、詳細に説明する。
まず、添付の図1は、本発明の一実施の形態になる、冷却システムを用いた電子機器である、ノート型パーソナルコンピュータの斜視図である。尚、ここでは、その一実施例として、最も身近なノート型パーソナルコンピュータを用いて説明するが、しかしながら、本発明は、かかるノート型パーソナルコンピュータだけに限定されるものではなく、その他、例えば、上述したデスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ホームサーバ、プロジェクタ、メディアストレージ等、種々の電子機器に対して応用が可能であることは言うまでもなかろう。
なお、この電子装置は、本体筐体100と、例えば液晶ディスプレイ装置を備えた表示部筐体200とからなり、そして、図にも示すように、本体筐体100内には、キーボード101、複数の素子を搭載した配線基板102、記憶装置としてのハードディスクドライブ103、補助記憶装置としての、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ又はCDドライブ104、更には、バッテリー105等が設置されている。また、上記の配線基板102上には、中央演算処理ユニット106など、特に発熱量の大きい半導体素子(以下、CPUと記載)が搭載されており、この発熱素子であるCPU106の上面には、その内部に冷却液の流路を形成した、所謂、受熱ジャケット107が接続されている。即ち、CPU本体の上面に接触して、この受熱ジャケット107の下面が、柔軟熱伝導部材(例えば、Siゴムに酸化アルミニウム等の熱伝導性に優れたフィラーを混入したもの)を介して熱的に接続されている。また、この本体筐体100内には、更に、冷却液を循環駆動するためのポンプ108が設けられている。
一方、上記本体筐体100に対しては、上記の表示部筐体200が、例えばヒンジ機構等によって開閉自在に取り付けられており、更に、その表示パネル(液晶ディスプレイ等)を取り付けた背面側には、当該機器の外部と熱交換を行うための放熱パイプ201が、金属製の放熱板202の上に蛇行して接続されている。また、その途中には、その内部に冷却液を貯留したタンク203が設けられている。すなわち、図からも明らかなように、これらポンプ108、受熱ジャケット107、放熱パイプ201、タンク203は、主に、例えば、銅等の金属からなる接続パイプ109によって閉ループ状に接続され、もって、上記液冷システムを構成している。なお、これらの内部に充填される冷却液としては、例えば、純水を用いており、また、特に、氷点以下の環境下に曝される場合には、純水に加えて、例えば、プロピレングリコール等の不凍液を混合して用いる。また、図中の符号110は、上記ヒンジ機構により本体筐体100に対して開閉可能に取り付けられた表示部筐体200との間に設けられた、例えば、ゴム等の弾性体からなるチューブであり、その表面には、内部の液体冷媒が気化により外部に漏洩するのを防止するため、例えば、金属薄膜等を施している。
次に、添付の図2は、上記図1に示したノート型パーソナルコンピュータの液冷システムの一構成を示す。この図2では、タンク203内に設けられた腐食抑制剤バッグ(紙や布の袋)が符号204によって示されている。なお、このバッグ204には、後にも説明するが、腐食抑制剤を内部に封入したマイクロカプセルをその内部に収納しており、かつ、透水性バッグとからなっている。なお、腐食抑制剤の熱劣化を最小限に抑えるためには、この透水性バッグ204は、液体冷媒の温度が低いラジエータの内部に、又は、その下流でかつ上記受熱ジャケット107の上流において配置される液冷システムの構成部品内に設置することが好ましい。
このように、本発明では、所謂、浸漬型のバッグ204を採用し、その内部に、腐食抑制剤を内部に封入したマイクロカプセルをその内部に収納し、このマイクロカプセルを冷却液中に拡散する。なお、このマイクロカプセル10は、図3(a)に示すように、大きさが数十μm〜数百μm程度の直径を有する、外形が略球形の壁物質11から構成されており、図3(b)に示すように、その内部空間に封入した腐食抑制剤20を、壁物質を通して拡散し、長時間に渡ってゆっくりと外部へ放出する働きをする。又は、図3(c)に示すように、大きさが数十μm〜数百μmの直径を有する外形が略球形の多孔質部材のみで構成されたマイクロカプセルを使用してもよい。これによれば、多孔質間に吸着した腐食抑制剤を拡散し、長期間に渡ってゆっくりと外部へ放出する働きが得られる。また、このマイクロカプセル10の内部に封入する腐食抑制剤としては、特に、銅の腐食を防止するのに最も効果のある、ベンゾトリアゾール誘導体(BTA)、例えば、ベンゾトリアゾールやトリルトリアゾールなどが挙げられる。又は、アルミニウムの腐食を防止する効果のある、例えば、リン酸、ホウ酸、ケイ酸、安息香酸、及び、それらの塩の中から、何れか一つ、又は、複数を混合物が挙げられる。そして、このマイクロカプセルから徐々に放出される腐食抑制剤20は、図3(d)にも示すように、上述した電子機器内の液冷システム内において、その金属30の表面に付着して耐食皮膜31を形成し、もって、当該金属部分を、例えば、塩素イオン等による腐食から防止することとなる。なお、腐食性イオンは、ポンプ108、タンク203、フレキシブルチューブ110などで使用されている有機材料から溶出する。また、図中の符号209は、上記タンク203内に貯留された液体冷媒(冷媒液)を示している。
なお、上記のマイクロカプセルでは、その多孔質の部材(壁物質)の厚さを適宜調整すること(具体的には、壁物質の厚いものから薄いものまでを適宜混合する)により、機器の保証期間に亘って、冷却液中に腐食抑制剤を拡散・放出する機能を確保することが出来、もって、冷却液中の腐食抑制剤を、時間の経過にも拘わらず所望の値に保持することが可能となる。
以上に説明したように、腐食抑制剤を内部に封入したマイクロカプセルを収納した透水性バッグ204(図4を参照)を、例えば、上記のタンク203内に投入しておけば、液冷システム内を循環する冷却液の大半がこの透水性バッグ204を通過することから、マイクロカプセルが冷却液中に拡散し、かつ、その内部に封入された腐食抑制剤は徐々にマイクロカプセルから放出されることから、長期間に渡って金属部分の腐食を抑制するのに有効である。ただし、上記透水性バッグ204は、単にタンク203内に投入しただけでは、その比重から、タンク203内に貯留する冷却液の表面に浮遊してしまう。そこで、この透水性バッグ204は、上記タンク203内の所定の部分に、即ち、循環する冷却液中に、常に、浸漬する位置に固定しておくことが望ましい。
なお、上述したように、透水性バッグ204は熱溶着などにより密閉するが、この透水性バッグは、透水性処理を施したメッシュまたは不織布で構成されており、冷却液は速やかにバッグの内部に侵入し、これによれば、バッグ内に気層ができて浮き上がることはなく、沈降する。また、この透水性バッグ204内に充填するマイクロカプセルに封入される腐食抑制剤の量は、例えば、上記の機器の保証期間等を考慮して決定される。
次に、添付の図5は、透水性バッグをタンク内の所定位置に設定した場合の情況を示す図である。この図5において、透水性バッグ204の周囲には、仕切り板215が設けられている。かかる構成によれば、透水性バッグ204内に気層ができても浮き上がることがなく、冷却液中に、マイクロカプセルに封入される腐食抑制剤を、確実に、放出することが出来る。また、この仕切り板215をタンク203の中央部に設置することによれば、上記の冷却システムがいかなる姿勢で使用されても、透水性バッグ204は、常に、冷却液中に浸漬するように保持することが出来る。そのため、冷却液中の腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルは、冷却液と共に透水性バッグ204を透過して、冷却システム全体に搬送されことから、特に、可搬性を有するノート型パーソナルコンピュータに使用する液例システムにとって好適な構造である。
添付の図6は、更に、上記透水性バッグの他の実施例を示す図であり、この図6において、上記透水性バッグ204は、固定用孔207を有しており、これらの孔14を利用してタンク105内の所定の位置に固定される。この例によれば、バッグの透水性が低く、そのため、バッグ内に気層ができ易い場合においても、固定用孔207を利用した固定により、バッグが浮くことはなく、確実に、冷却液中に保持することができる。このため、透水性バッグ204内に収納されたマイクロカプセルは、冷却液と共に透水性バッグを透過して、冷却システム全体に拡散される。
添付の図7は、上記透水性バッグバッグの更に他の実施例を示す図であり、この図7に示す透水性バッグ204は、浮上り防止用の錘208を有している。なお、この例でも、透水性バッグ206の透水性が低く、そのためバッグ内に気層ができても浮き上がることなく、確実に、冷媒液中に保持することができる。また、このように、透水性バッグ206に浮き防止用の錘208を取り付けて使用した場合には、冷却システムがいかなる姿勢で使用されても、上記透水性バッグ204は冷却液中に浸漬して保持することが出来るため、透水性バッグ中のマイクロカプセルは、冷却液と共に透水性バッグを透過して、冷却システム全体に拡散されため、ノート型パーソナルコンピュータにおいて有利であろう。また、タンク203が磁性を有する金属により形成した場合には、上記の錘208を永久磁石にすることにより、簡単に取り付けることが可能となる。
更に、添付の図8及び図9は、上記透水性バッグ206をその内部に収容するホルダ210の実施例を示す図であり、この図8において、この腐食抑制剤ホルダ210は、透水性バッグ204と、そのバッグ19を内部に保持する部品211とを、例えばタンク203などの冷却部品に内に固定するための部品212と共に、一体に形成したものである。なお、本例では、透水性バッグ204を内部に保持する部品211は、例えば金属性メッシュからなり、一方、上記の固定部品212は、例えば、フランジとして形成されている。かかる構造によれば、図9に示すように、透水性バッグ204をタンク203の上面から、その内部に貯留した液体冷媒に浸漬した状態で、フランジ212により固定することが出来る。なお、このフランジ212は、パッキン、オーリング等で封止することが好ましい。
また、上記の構造によれば、腐食抑制剤ホルダ210は、その内部に収納したマイクロカプセルの量が低下した場合には、新たに、マイクロカプセルを収納した透水性バッグ204と容易に交換できる利点がある。また、この腐食抑制剤ホルダ210を、タンクへの冷却液の給入口をも兼ねることによれば、冷却液の低下時に、この腐食抑制剤ホルダ210をタンク203から取り外して、その内部に冷却液を容易に供給することが出来るという利点もある。
加えて、タンク203内に腐食抑制剤ホルダ210を実装した例を示した上記図9において、例えば、上記腐食抑制剤ホルダ210をタンク203の略中央付近に設置するようにすれば(図に破線で示す)、冷却システムがいかなる姿勢で使用されても、透水性バッグ204は、確実に、冷却液中に浸漬して保持される。そのため、透水性バッグ204中のマイクロカプセルは、冷却液と共に透水性バッグを透過して、冷却システム全体に拡散される。
さらに、添付の図10は、上記図8及び図9に示した腐食抑制剤ホルダ210の他の例を示す図であり、まず、図10においては、更に、浮上り防止用の錘213を取り付けた透水性バッグ206は、バッグの一部に形成された固定用の孔207を利用して、例えば、上記フランジ212に形成したフック等の、所謂、固定部品214によって固定されている。なお、上記透水性バッグ204は柔軟性があり、冷却システムがいかなる姿勢で使用されても、この透水性バッグは冷却液中に浸漬した状態で保持することが出来る。そのため、透水性バッグ中のマイクロカプセルは、冷却液と共に透水性バッグを透過して、冷却システム全体に拡散される。
添付の図11は、腐食抑制剤ホルダ210の更に他の実施例を示す。この図11に示す例では、上記の実施例とは異なり、その形状が細長い透水性バッグ204を、複数本用いることにより、マイクロカプセルと冷却液の接液面積を増大させている。そのため、かかる構成によれば、冷却液中に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルを、早期に、放出することが出来るという効果を発揮する。このように、冷却液中に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルを早期に放出する必要がある場合は、上述したような形状の細長いイオン交換バッグを、複数本、使用し、或いは、ここでは図示しないが、その外周を蛇腹形状に形成することによれば、透水性バッグ204内のマイクロカプセルと冷却液との接触面積を増やすことが可能となり、腐食抑制剤の早期の放出・拡散に有効である。
加えて、添付の図12は、上記の腐食抑制剤210を、その一部に接続口を有する容器220の内部に挿入した実施例を示す図である。この図12において、腐食抑制剤ホルダ210は、例えば、金属性のメッシュからなる部品211から構成され、上記配管との接続口191、191を有する容器190の内部に保持されている。かかる構造によれば、上記腐食抑制剤ホルダ210は、冷却液の流路を妨げることなく、腐食抑制剤ホルダ210による圧力損失は殆ど無視することが出来る。また、この腐食抑制剤ホルダ210は、内部に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルの量が低下した場合には、容易に、新たなバッグ204と交換することができる。
更に、添付の図13は、上記した腐食抑制剤ホルダ210と、配管との接続口191、191を有する容器190’とを、一体に形成した実施例を説明する図である。ずなわち、透水性バッグ204の交換が不要の場合は、この図13に示す実施例のように、腐食抑制剤ホルダ210と共に、配管との接続口を有する容器190’を一体に形成することが出来る。かかる構造の腐食抑制剤ホルダ210は、例えば、受熱ジャケットのように、特に、その腐食を抑制する必要がある部材の上流側に設置することにより、容易に、マイクロカプセルを拡散して封入した腐食抑制剤を拡散することができるため、その効果が大きい。
添付の図14は、配管20(例えば、図1の109)の一部を利用してマイクロカプセルホルダ210を構成した例を示しており、図において、配管20の一部に細孔21を設け、その周囲にカバー22を取り付けて、その内部に透水性バッグ204を収容する容器を形成している。かかる構成は、例えば、絞り加工等によって容易に製造することができ、特に、低コスト化に有利な構造である。
添付の図15は、タンク203の内部において、特に、液体冷媒の流入口203aの近傍に、透水性バッグ204を設置した例を示す図である。この図15において、透水性バッグ204の周囲には仕切り板215を設けている。冷却液は流入口203aからタンク203内に流入し、一時、上記仕切り板215の内部に溜められる。その後、この仕切り板215内に溜められた冷却液209は、下側に開口している仕切り板の滴下孔215aから徐々に滴下する。その滴下した冷却液の流れにより、透水性バッグ204内のマイクロカプセルが冷却液中に放出され、効率良く冷却システム全体に拡散される。なお、冷却液の循環流量が大きい場合には、タンク203内に流入した冷却液は、図の仕切り板のオーバーフロー孔215bからオーバーフローすることとなる。
添付の図16は、上記図15の例において、仕切り板の滴下孔215aと透水性バッグ204とを、直列に配置した例である。すなわち、この図16において、上記仕切り板215内に溜められた冷却液の楊抵を利用して、冷却液を透水性バッグ204内を透過させることが可能となり、さらに効率良く、冷却水中にマイクロカプセルを放出することが出来る。このドリップ方式は、冷却液の楊抵が高い程、その効果が著しい。
以上に詳述した透水性バッグ、腐食抑制剤ホルダに関する実施例では、主に、ノート型パーソナルコンピュータに適用した例として記載したが、しかしながら、本発明はこれのみに限られることはなく、その他に、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、プロジェクタ、メディアストレージ、サーバ等の種々の電子機器においても、その液冷システムとして適用可能である。
続いて、以下には、本発明の他の実施例になる冷却システムを用いた電子機器について、詳細に説明する。
上述したように、透水性バッグ204や腐食抑制剤ホルダ210内に収納され、その内部に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルは、特に、高温下ではその壁物質が破壊され易く、そのため、その系内で最も温度の低い、例えば、ポンプの前段に設置されるのが好ましい。なお、これら透水性バッグ204や腐食抑制剤ホルダ210は、タンク203又はポンプ108と一体化させてもよい。
なお、上記では、腐食抑制剤をマイクロカプセル内に封入し、このマイクロカプセルを上記透水性バッグ204内に収容して冷却システム内における液体冷媒の流路の一部に配置したが、更に、例えば、イオン交換樹脂を併用することも出来る。以下、これについて詳細に説明する。
ところで、30Wを越える発熱量を有する、例えば、高発熱のCPU107では、特に、その冷却性能が高い受熱ジャケットや熱交換器(ラジエータ)が要求される。一般的に、上記の受熱ジャケットは、その内部の冷却液の流路に微細なフィン構造を形成することにより、その伝熱面積を大きくとることが可能であり、もって、冷却性能を向上することが出来る。このようなフィン構造を形成するには、特に、ダイキャストが、得られる性能、コスト、生産性等の観点から好適である。また、その際に使用される材料としては、多くの場合、アルミニウムが用いられる。一方、熱交換器(ラジエータ)は、伝熱パイプの外側に放熱フィン(アルミニウム)を取り付けることにより、その伝熱性能を向上させることが出来る。一方、伝熱パイプと放熱フィンとの接合は、コストや生産性の観点から、拡管による接合が好適であり、その材料としては、主に、銅が用いられる。なお、ステンレス鋼は、銅に比べ、その耐食性に優れてはいるが、しかしながら、伝熱性能で劣る上に、更には、その剛性が高く、そのため拡管等の作業も困難である。従って、発熱量の大きい冷却系では、アルミニウム製の受熱ジャケットと、銅製の放熱パイプ及び熱交換器が不可避な材料構成であると考えられる。
この様に、アルミニウムと銅とを共存させた場合には、しかしながら、銅から溶出した銅イオンがアルミニウムの孔食を著しく促進させるという問題がある。これを、添付の図17において、アルミニウムの孔食発生電位と、液体冷媒中のハロゲンイオン濃度(例えば、塩素、臭素イオンなど)との関係で示す。
すなわち、アルミニウムでは、浸せき電位(アルミニウムを冷媒液中に浸漬したときの電位)が、孔食発生電位より貴(プラス電位側)になったときに、孔食が発生する。特に、冷媒液中に銅イオンが共存した系では、アルミニウム表面で銅イオンが還元するため、アルミニウムの電位が貴側(プラス電位側)にシフトする。そのため、アルミニウムには孔食が発生し易くなる。加えて、特に、冷却システムの小型化を実現するため、又は、その組み立てを容易にするため、その配管の一部に有機系材料(例えば、ゴムや樹脂)の接続チューブを採用している場合は、この接続チューブからハロゲンイオン(塩素、臭素イオンなど)が冷媒液中に溶出する。そして、上記図17にも明らかなように、アルミニウムの孔食発生電位は、冷媒液中のハロゲンイオン濃度が高くなるに従って、卑側(マイナス電位側)にシフトする。即ち、有機系材料からのハロゲンイオンの溶出は、アルミニウムの孔食を著しく促進させる。
そこで、ノート型パーソナルコンピュータをはじめとする種々の電子機器において採用される液冷システム、特に、アルミニウム製の受熱ジャケット、及び、銅製の放熱パイプや熱交換器(ラジエータ)を用いることが不可欠である高発熱の半導体装置を備えた電子機器の液冷システムでは、上述したアルミニウム製の受熱ジャケットの孔食を抑制するために、銅製の放熱パイプや熱交換器からの銅イオンの溶出を抑制することが、更には、その配管の一部を構成する有機系材料からなるパイプ等からのハロゲンイオンを除去することが有効である。
ところで、一般に、従来技術では、アルミニウム及び銅の腐食抑制剤を冷却液内に添加することにより、すなわち、銅の腐食抑制剤の働きによって銅イオンの溶出を抑制し、さらに、アルミニウムの腐食抑制剤の働きによってアルミニウムの孔食を抑制していた。しかしながら、上述した電子機器のように、メンテナンスフリーで長期に亘って稼動させた場合には、その液冷システム内における腐食抑制剤の消耗により、耐食性が低下する恐れがある。
そのため、長期に亘る稼動によってもその耐食性を維持できる液冷システムが要求されており、そこで、本発明になる液冷システムでは、銅系材料の腐食抑制剤と共に、イオン交換樹脂からなるイオン交換器を併用することが好ましい。すなわち、これによれば、アルミニウムの主要な孔食因子である銅イオンとハロゲンイオンとに注目し、特に、銅イオンを冷却液中に溶出させず、一方、ハロゲンイオンを捕獲できる手段を備える。これは、また、アルミニウムの腐食抑制剤には決定的なものが存在しないが、これに対し、銅の腐食抑制剤には絶大な効果が認められるものが存在することによる。このように、本実施例では、アルミニウムの腐食抑制剤を使用することなく又は併用して、アルミニウムの孔食を、効率良く、かつ、長期に亘って抑制できる点に特長がある。特に、イオン交換器と共に使用する場合には、銅製の放熱パイプや熱交換器から溶出した銅イオンは上記のイオン交換器で捕獲されるため、これによっても、アルミニウム製の受熱ジャケットの耐食性は更に向上されることとなる。
より詳細には、銅の腐食抑制剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等を含む、ベンゾトリアゾール誘導体が有効である。添付の図18には、銅の腐食量と冷媒液中のベンゾトリアゾール濃度との関係を示す。この関係からも明らかなように、ベンゾトリアゾールを10ppm以上添加していれば、銅の腐食が1/50に抑制され、それと同時に、銅イオンの溶出も1/50に抑制されることが分かる。以下には、安全率を見込んでベンゾトリアゾールを50ppm添加した場合について述べる。
図19には、イオン交換樹脂中のベンゾトリアゾール濃度と冷媒中のベンゾトリアゾール濃度との関係を示す。ベンゾトリアゾールは僅かに電離してOH−基を生じるため、弱アルカリ性を示す。そのため、主として、陰イオン交換樹脂に吸着している。このベンゾトリアゾール濃度が50ppm付近では、陰イオン交換樹脂への吸着(可逆吸着)が急激に増加している。このことから、冷媒液中のベンゾトリアゾールが消費されても、上記透水性バッグ204から供給されたマイクロカプセルからベンゾトリアゾールが放出されることで、冷媒中のベンゾトリアゾール濃度は一定に維持されることとなる。
図20には、イオン交換容量(即ち、イオンを吸着する能力)とイオン交換樹脂中のベンゾトリアゾール濃度の関係を示す。なお、冷媒液中にベンゾトリアゾールが設定濃度50ppm存在している場合には、上記の図19から、イオン交換樹脂中のベンゾトリアゾール濃度は、陰イオン交換樹脂で80mg/mg樹脂(1mgのイオン交換樹脂当りのベンゾトリアゾール濃度)、陽イオン交換樹脂で10mg/mg樹脂である。上記のベンゾトリアゾールがイオン交換樹脂に吸着した場合には、図20より、陰イオン交換樹脂は60%、陽イオン交換樹脂は10%、その交換容量が低下する。なお、ベンゾトリアゾールをイオン交換樹脂に吸着させても、同様に、陰イオンであるハロゲンイオンを十分に捕獲できる。また、予め陰イオン交換樹脂の比率を陽イオン交換樹脂に比べて大きくすることにより、銅イオンについても十分に捕獲することが出来る。
以上より、有機系材料からなる接続チューブから溶出されるハロゲンイオン、銅製の放熱パイプや熱交換器から溶出する銅イオンを吸着するのに十分なイオン交換樹脂と共に、冷媒液中のベンゾトリアゾール濃度を設定値に維持するための、上記マイクロカプセルを収容した透水性バッグ204を併用することにより、長期に亘り、液冷システムにおける耐食性を確保することができる。
以下には、本発明の更に他の実施例になる冷却システムであって、その一部に、腐蝕センサを取り付けた実施例が示される。すなわち、上述したように、ノート型パーソナルコンピュータをはじめとする種々の電子機器においては、長期に亘る稼動によってもその耐食性を維持できる液冷システムが要求されているが、その場合、当該液冷システム内部における液体冷媒の状態、即ち、その内部において冷媒液による腐蝕が生じているか否かを簡単に判定することが出来れば、そのメンテナンス作業を含めて便利である。そこで、本発明では、例えば、上記の実施例であるノート型パーソナルコンピュータの冷却システムに設けられる腐蝕センサについて説明する。
添付の図21には、例えば、上記冷却システムのタンク105に取り付けた腐蝕センサが示されている。すなわち、その内部に冷媒液を貯留するタンク203の内部には、上述したイオン交換バッグ9が仕切り板205内に収容され、冷媒液中に浸漬して設けられると共に、このタンク203の上面には、開口部220が設けられ、更に、この開口部220には、着脱可能に、キャップ221が取り付けられている。そして、このキャップ221の中央部には、例えば、銅の棒からなる腐蝕センサ222が、その一部(先端部)をタンク内の冷媒液中に浸漬するように植立して設けられている。
上述した構成の腐蝕センサによれば、例えば、メンテナンス時において、上記キャップ221を取り外し、目視により確認することにより、上記タンク203内(即ち、液冷システム内)の液体冷媒において、上述した腐蝕抑制剤が十分に働いているか否かを、簡単に確認することが出来る。すなわち、図22(a)には、腐蝕抑制剤が十分に働いている場合のセンサの状態が示されており、この場合には、キャップ221に取り付けられた銅の棒222は腐蝕されず、その表面全体が金属色を示す。他方、腐蝕抑制剤が十分に働いていない場合、即ち、液冷システム内で腐蝕が進行している場合には、図22(b)にも示すように、キャップ221に取り付けられた銅の棒の先端部、特に、タンク203内に貯留する冷媒液中に浸漬している部分には、腐蝕生成物(所謂、錆び)が生成され、そのため、その表面に変化を生じており、これを目視によって確認することが可能である。すなわち、液冷システム内を循環する液体冷媒において、その中に添加された腐蝕抑制剤が十分に効いているか否かを、簡単に確認することが出来る。
さらに、添付の図23には、上記とはその構造は異なるが、しかしながら、上記冷却システムのタンク203に取り付け、その外部からの目視によって簡単に腐蝕の状態を確認することが可能な腐蝕センサが示されている。
この腐蝕センサは、図からも明らかなように、上記タンク203の壁面の一部(図示の例では、側面)に取り付けられてタンクと一体に形成されるものであり、この腐蝕センサは、透明基板350の表面に、例えば、銅からなる金属薄膜351を一つ、又は、複数形成して構成される。なお、透明基板350の表面に形成される金属薄膜351は、例えば、円形、矩形などの形状により、所定の膜厚で形成されており、また、この金属薄膜351を透明基板350の表面上に複数形成する場合には、当該金属薄膜は、それぞれ異なる膜厚で形成される。
添付の図24には、上記にその構成を示した腐蝕センサの原理が説明されており、例えば、上記タンク203内に液体冷媒を充填した当初における金属薄膜は、又は、タンク内(即ち、液冷システム内)の液体冷媒の腐蝕抑制剤が十分に働いている場合、液冷システム内で腐蝕が進行していない場合には、図24(a)に示すように、図に矢印で示す方向から、即ち、タンクの透明基板350の外部から観察すると、上記金属薄膜351は、金属色として観察されることとなる。また、図24(b)に示すように、液冷システム内の液体冷媒による腐蝕が進行しても、所定の程度(液冷システムをこれ以上使用できない程度)まで進行していない場合にも、上記と同様に、これを外部から観察した時には、腐蝕センサは金属色を示す。すなわち、この腐蝕センサを外部から観察した時、金属色である場合には、液冷システム内の液体冷媒による腐蝕は進行おらず、この液冷システムはまだ利用可能であると判断される。
一方、図24(c)に示すように、液冷システム内の液体冷媒による腐蝕が進行し、所定の程度(液冷システムをこれ以上使用できない程度)まで進行した場合には、上記の腐蝕センサは、これを外部から観察した時、上述した金属色ではなく、その膜厚全体の腐蝕により、腐蝕生成物(錆び)の色が観察される。すなわち、この腐蝕センサを外部から観察した時、上記の金属色から腐蝕生成物の色に変化した場合には、液冷システム内の液体冷媒による腐蝕が進行し、そのため、この液冷システムは利用不可能であると判断されることとなる。
なお、上記のように、金属薄膜351をただ一つ生成した腐蝕センサでは不可能であるが、上記図23に示したように、この金属薄膜351、351…をそれぞれ異なる膜厚で複数(本例では、5種類)形成することによれば、即ち、複数の膜厚を有する金属薄膜351、351…を透明基板350上に形成してなる腐蝕センサによれば、その組み合わせにより、複数の段階で、液冷システム内における腐蝕の状態(寿命)を判定することが可能となる。例えば、最上部の最も薄い金属膜厚251の金属色から腐蝕生成物色への変化により、液冷システム内部の腐蝕の開始を示すと共に、腐蝕生成物色へ変化する金属膜厚351、351…の数の上昇に伴って腐蝕の進行状況の程度を示し、そして、最下部の最も厚い金属膜を含めた全ての金属薄膜351、351…が金属色から腐蝕生成物の色に変化した場合には、当該液冷システムは寿命に到ったことを示し、もって、冷却システムを交換する必要があることを警告することも可能である。なお、その際、例えば、光センサ等を用いて金属膜厚351、351…の変化を観察し、液冷システムは寿命、即ち、冷却システムを交換する必要性を、機器の表示部上に警告することも可能である。また、上記では、上記の腐蝕センサは、液冷システムを構成するタンクの一部に形成されるものとして説明したが、しかしながら、本発明はかかる構成にのみ限られるものではなく、その他、液冷システムの一部を構成し、液体冷媒が流通する部位であれば、上記と同様に設置することが可能であることは言うまでもない。
なお、上記の更に他の実施例の構造によって、上記と同様の動作及び効果が得られることは、当業者であれば明らかであろう。また、ここでは図示しないが、その他の変形も適宜可能であることは、当業者であれば明らかであろう。
本発明の冷却システムを用いたノート型パーソナルコンピュータの斜視図である。 本発明の冷却システムを用いたノート型パーソナルコンピュータの模式図である。 マイクロカプセルの内部に封入された腐食抑制剤の働きを示す図である。 本発明において、腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルを収納する透水性バッグを示す図である(実施例1)。 上記マイクロカプセルを収納した透水性バッグを用いたタンクの構造図である(実施例2)。 本発明のマイクロカプセルを収納する透水性バッグを示す図である(実施例3)。 本発明のマイクロカプセルを収納する透水性バッグを示す図である(実施例4)。 本発明の透水性バッグを備えたマイクロカプセルホルダを示す図である(実施例5)。 上記図8に示したマイクロカプセルホルダを用いたタンク構造を示す図である(実施例5)。 本発明の他のマイクロカプセルホルダを示す図である(実施例6)。 本発明の更に他のマイクロカプセルホルダを示す図である(実施例7)。 上記本発明のマイクロカプセルホルダを用いた配管構造図である(実施例8)。 上記本発明のマイクロカプセルホルダを用いた他の配管構造図である(実施例9)。 上記本発明になる他のマイクロカプセルホルダの配管構造を示す図である(実施例10)。 本発明の透水性バッグと仕切り板を用いたタンク構造を示す図である(実施例11)。 上記図15に示すタンク構造の変形例を示す図である(実施例12)。 アルミニウムの孔食発生電位とハロゲンイオン濃度の関係を示す図である。 銅の腐食量と冷媒中のベンゾトリアゾール濃度の関係を示す図である。 イオン交換樹脂中のベンゾトリアゾール濃度と冷媒中のベンゾトリアゾール濃度の関係を示す図である。 イオン交換容量とイオン交換樹脂中のベンゾトリアゾール濃度の関係を示す図である。 本発明の更に他の実施例になる液冷システムにおける腐蝕センサを説明するための図である。 上記図21に示した腐蝕センサの原理を説明する図である。 上記腐蝕センサの他の実施冷を説明するための図である。 上記図23に示した腐蝕センサの原理を説明する図である。
符号の説明
10 マイクロカプセル
11 壁物質
20 腐食抑制剤
100 本体筐体
102 配線基板
106 CPU
107 受熱ジャケット
108 ポンプ
200 表示部筐体
201 放熱パイプ
202 金属製の放熱板
203 タンク
204 透水性バッグ
209 液体冷媒(冷媒液)
221 キャップ
222 銅の棒
350 透明基板
351 金属薄膜。

Claims (12)

  1. 冷却液を駆動するポンプと、発熱電子部品からの熱を受けて前記ポンプから供給される冷却液に伝達する受熱ジャケットと、前記受熱ジャケットから前記冷却液が供給されて外部へ熱を放熱するラジエータと、前記ラジエータと、前記ポンプ、前記受熱ジャケット、前記ラジエータの間に前記冷却液を循環する流路とを有する液冷システムにおいて、
    前記冷却液の流路の一部に、その内部に腐食抑制剤を封入したマイクロカプセルを収納した透水性の袋状部材を、前記冷却液に接触するように配置したことを特徴とする電子機器の液冷システム。
  2. 前記請求項1記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記マイクロカプセルは、数十μm〜数百μm程度の径を有することを特徴とする電子機器の液冷システム。
  3. 前記請求項1記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記液冷システムを構成する各部材は銅又はアルミニウムから形成されており、かつ、前記腐蝕抑制剤は、銅の腐蝕抑制剤であることを特徴とする電子機器の液冷システム。
  4. 前記請求項3記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記銅の腐蝕抑制剤は、ベンゾトリアゾール誘導体であることを特徴とする電子機器の液冷システム。
  5. 前記請求項1記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記液冷システムを構成する各部材は銅又はアルミニウムから形成されており、かつ、前記腐蝕抑制剤は、アルミニウムの腐蝕抑制剤であることを特徴とする電子機器の液冷システム。
  6. 前記請求項5記載した電子機器の液冷システムにおいて、前記アルミニウムの腐蝕抑制剤は、リン酸、ホウ酸、ケイ酸、安息香酸、及びその塩の何れか一つを含むことを特徴とする電子機器の液冷システム。
  7. 前記請求項1記載した電子機器の液冷システムにおいて、更に、前記液冷システム内における前記冷却液による腐蝕の状態を検出するための腐蝕センサを備えたことを特徴とする電子機器の液冷システム。
  8. 前記請求項7記載した電子機器の液冷システムにおいて、更に、前記液冷システム内を循環する冷却液の一部をその内部に貯留するタンクを備えており、前記腐蝕センサを当該タンクの一部に設けたことを特徴とする電子機器の液冷システム。
  9. 前記請求項1記載した電子機器の液冷システムにおいて、更に、イオン交換樹脂を併用することを特徴とする電子機器の液冷システム。
  10. 前記請求項1〜請求項9の何れかに記載した電子機器の液冷システムを備えており、当該電子機器内に搭載した発熱半導体素子を上記受熱ジャケットに接触して取り付けたことを特徴とする液冷システムを用いた電子機器。
  11. 前記請求項10に記載した電子機器は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ホームサーバ、プロジェクタ、メディアストレージの何れかであることを特徴とする液冷システムを用いた電子機器。
  12. 前記請求項10に記載した電子機器は、内部に前記発熱半導体素子を搭載した本体部と、その一部にプレート型のディスプレイを備えた表示部とから構成されたノートブック型のパーソナルコンピュータであり、かつ、前記ラジエータを前記表示部の一部に設けたことを特徴とする液冷システムを用いた電子機器。
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