JP2006052664A - 内燃機関およびその制御方法 - Google Patents

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吉弘 岡田
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Abstract

【課題】 エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合であっても、ブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を良好に抑制することができる内燃機関およびその制御方法の提供。
【解決手段】 内燃機関1は、インジェクタ10から噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室2の内部で燃焼させて動力を発生するものであり、ブローバイガス還元装置30と、ECU20とを備える。ブローバイガス還元装置30は、流量調整可能なPCVバルブ31を有し、ブローバイガスを吸気管4に導入する。ECU20は、インジェクタ10に対する要求燃料噴射時間τが予め定められた最小噴射時間τminを下回った際に、インジェクタ10の燃料噴射時間を最小噴射時間τminに固定すると共に、燃焼室2における混合気の空燃比が目標値になるようにPCVバルブ31の開度を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関およびその制御方法に関し、特に、PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えた内燃機関およびその制御方法に関する。
一般に、内燃機関の燃焼室からクランクケース等の内部に流れ込むガスはブローバイガスと呼ばれ、従来から、このようなブローバイガスを吸気系統に導入してブローバイガスの大気放出を抑制するブローバイガス還元装置を備えた内燃機関が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この内燃機関のブローバイガス還元装置は、クランク室の内部と吸気通路とを連通するブローバイガス通路と、このブローバイガス通路の中途に設けられたPCVバルブ(ワンウェイバルブ)とを有する。また、ブローバイガス通路には、PCVバルブと吸気通路との間に位置するように遮断弁が設けられている。当該遮断弁は、機関始動時にブローバイガス通路を遮断するように作動させられ、これにより、機関停止中に燃料リッチとなったブローバイガスの吸入空気への混入が抑制される。
また、従来から、PCVバルブの代わりにソレノイドバルブを有するブローバイガス還元装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。この場合、ソレノイドバルブは、クランクケース内が負圧状態になるようにフィードバック制御される。これにより、このブローバイガス還元装置を備えた内燃機関では、ブローバイガスの流量が必要最小とされ、燃焼状態が改善される。また、減速時にブローバイガスの流量を制御することにより、エンジンオイルの消費量が低減化される。
特開昭64−151428号公報 特開平9−68028号公報
ここで、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合、エンジンオイルから燃料成分(HC)が湧出してブローバイガスと共に吸気系統に導入されてしまうことがあり、特にアイドル時や軽負荷時には、上述のような遮断弁やソレノイドバルブを含むブローバイガス還元装置を用いても、燃焼室における混合気がリッチ化されてしまうおそれがある。また、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合、機関停止指令が発せられてから内燃機関が完全に停止するまでの間に、ブローバイガス還元装置によってHC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気通路を介して燃焼室内へと送り込まれることがある。この場合、内燃機関の完全停止時に吸気弁が概ね全閉になった燃焼室では、再始動の際に圧縮行程が実行されることになるので、ブローバイガス還元装置によって燃焼室内へと送り込まれた燃料成分が再始動(特に高温再始動)に悪影響を及ぼすおそれもある。
そこで、本発明は、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合であっても、ブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を良好に抑制することができる内燃機関およびその制御方法の提供を目的とする。
本発明による内燃機関は、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、流量調整可能なPCVバルブを有し、ブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、インジェクタの燃料噴射時間を最小噴射時間に固定すると共に、燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるようにPCVバルブの開度を調整する制御手段とを備えることを特徴とする。
この内燃機関では、例えばアイドル時や軽負荷時等に燃焼室における混合気がリッチになり過ぎ、空燃比を目標値に一致させるためのインジェクタに対する要求燃料噴射時間が所定の最小噴射時間を下回った際には、インジェクタの燃料噴射時間が最小噴射時間に固定される。そして、この内燃機関では、このようにインジェクタの燃料噴射時間が最小噴射時間に固定された状態で、燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるようにPCVバルブの開度、すなわち、PCVバルブを通過するブローバイガスの流量が調整される。これにより、この内燃機関では、例えばアイドル時や軽負荷時等にエンジンオイルの燃料希釈率が高まったとしても、HC等の燃料成分を含むブローバイガスを吸気系統に導入することによる空燃比のズレを良好に抑制して空燃比を良好に目標値に近づけることが可能となる。
本発明による他の内燃機関は、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、スロットルバルブを含む吸気系統と、PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、インジェクタの燃料噴射時間を最小噴射時間に固定すると共に、燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように、スロットルバルブの開度を調整し、かつ、燃焼室における点火時期を遅角させる制御手段とを備えることを特徴とする。
この内燃機関においても、例えばアイドル時や軽負荷時等に燃焼室における混合気がリッチになり過ぎ、空燃比を目標値に一致させるためのインジェクタに対する要求燃料噴射時間が所定の最小噴射時間を下回った際には、インジェクタの燃料噴射時間が最小噴射時間に固定される。そして、この内燃機関では、このようにインジェクタの燃料噴射時間が最小噴射時間に固定された状態で、燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるようにスロットルバルブの開度が調整され、かつ、燃焼室における点火時期が遅角される。これにより、この内燃機関では、例えばアイドル時や軽負荷時等にエンジンオイルの燃料希釈率が高まったとしても、HC等の燃料成分を含むブローバイガスを吸気系統に導入することによる空燃比のズレを良好に抑制して空燃比を良好に目標値に近づけることが可能となる。
本発明による更に他の内燃機関は、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、機関停止指令が発せられた時点でPCVバルブを閉鎖させる制御手段とを備えることを特徴とする。
この内燃機関では、機関停止指令が発せられた時点でPCVバルブが閉鎖されることから、エンジンオイルの燃料希釈率が高まっていたとしても、機関停止指令が発せられてから内燃機関が完全に停止するまでの間に、HC等の燃料成分を含むブローバイガスが燃焼室内へと送り込まれることを抑制することができる。従って、この内燃機関では、機関再始動の際に何れかの燃焼室における空燃比がリッチになり過ぎことを抑制し、再始動(特に高温再始動)時にブローバイガス還元装置によって燃焼室内へと送り込まれた燃料成分が自着火してしまう等の不具合を確実に抑制することが可能となる。
本発明による内燃機関の制御方法は、流量調整可能なPCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、インジェクタの燃料噴射時間を最小噴射時間に固定すると共に燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるようにPCVバルブの開度を調整することを特徴とする。
本発明による他の内燃機関の制御方法は、PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、
インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、インジェクタの燃料噴射時間を最小噴射時間に固定すると共に、燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように、吸気系統のスロットルバルブの開度を調整し、かつ、燃焼室における点火時期を遅角させることを特徴とする。
本発明による更に他の内燃機関の制御方法は、PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、機関停止指令が発せられた時点でPCVバルブを閉鎖させることを特徴とする。
本発明によれば、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合であっても、ブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を良好に抑制することができる内燃機関およびその制御方法の実現が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による内燃機関を示す概略構成図である。同図に示される内燃機関1は、シリンダブロックCBに形成された燃焼室2の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室2内でピストン3を往復移動させることにより動力を発生するものである。なお、図1には1気筒のみが示されるが、内燃機関1は多気筒エンジンとして構成されると好ましい。例えば、本実施形態の内燃機関1は、4気筒エンジンとして構成される。
各燃焼室2の吸気ポートは、吸気マニホールドを介して吸気管4に接続され、各燃焼室2の排気ポートは、排気マニホールドを介して排気管5に接続されている。また、内燃機関1のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Viと、排気ポートを開閉する排気弁Veとが燃焼室2ごとに配設されている。各吸気弁Viおよび各排気弁Veは、例えば可変バルブタイミング機能を有する動弁機構VMによって開閉させられる。更に、内燃機関1は、気筒数に応じた数の点火プラグ6を有し、点火プラグ6は、対応する燃焼室2内に臨むようにシリンダヘッドに配設されている。
吸気管4は、図1に示されるように、サージタンク7に接続されている。サージタンク7には、給気ライン8が接続されており、給気ライン8は、図示されないエアクリーナを介して空気取入口(図示省略)に接続されている。そして、給気ライン8の中途(サージタンク7とエアクリーナとの間)には、スロットルバルブ(本実施形態では、電子制御式スロットルバルブ)9が組み込まれている。これらの吸気マニホールド、吸気管4およびスロットルバルブ9を含む給気ライン8等は、内燃機関1の給気系統を構成する。一方、排気管5には、図示されない触媒装置が接続されている。更に、内燃機関1は、複数のインジェクタ10を有し、インジェクタ10は、対応する燃焼室2内に臨むようにシリンダヘッドに配設されている。なお、本実施形態の内燃機関1は、いわゆる直噴エンジンとして説明されるが、これに限られるものではなく、本発明がいわゆるポート噴射式の内燃機関に適用され得ることはいうまでもない。
上述の各点火プラグ6、スロットルバルブ9、各インジェクタ10、動弁機構VM等は、内燃機関1の制御装置として機能するECU20に電気的に接続されている。ECU20は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。ECU20には、排気管5に設けられた空燃比センサ(Oセンサ)21を始めとした各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU20は、記憶装置に記憶されている各種マップ等を用いると共に各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、各点火プラグ6、スロットルバルブ9、インジェクタ10、動弁機構VM等を制御する。
また、上述のように構成される内燃機関1は、ピストン3とシリンダ内壁面との隙間からクランクケースCCの内部へと流れ込んだHC等の燃料成分を含むブローバイガスの大気放出を防止するために、ブローバイガス還元装置30を含んでいる。ブローバイガス還元装置30は、図1に示されるように、PCVバルブ31とPCVホース32とを含む。本実施形態では、PCVバルブ31として、ECU20によって開度調整される流量調整弁が採用されており、PCVバルブ31の弁入口は、シリンダヘッドカバーCHCの内部と連通している。そして、PCVバルブ31の弁出口は、配管33を介してサージタンク7の下流側で吸気管4(吸気系統)と連通している。また、PCVホース32の一端は、シリンダヘッドカバーCHCの内部と連通しており、その他端は、スロットルバルブ9の上流側で給気ライン8に接続されている。
このようなブローバイガス還元装置30を含む内燃機関では、クランクケースCC内に流れ込んだブローバイガスは、図1において矢印で示されるように、クランクケースCCの内部からオイルパンOPの周辺に流れ込み、更に、クランクケースCCの内部とシリンダヘッドカバーCHCの内部とを連通するブローバイガス通路BPを介して、シリンダヘッドカバーCHCの内部へと流れ込む。そして、シリンダヘッドカバーCHC内に達したブローバイガスは、吸気管4内に形成される負圧を利用して、基本的に、PCVバルブ31および配管33を介して吸気管4内へと導入される。また、基本的に、シリンダヘッドカバーCHCの内部には、PCVホース32を介して、給気ライン8から空気が導入される。
ところで、内燃機関1では、その運転の実行に伴いエンジンオイルの燃料希釈率が高まることがあるが、エンジンオイルの燃料希釈率が高まると、オイルパンOP内のエンジンオイルから燃料成分(HC)が湧出してブローバイガスと共に吸気管4に導入されてしまうことがある。従って、特に燃料噴射量が少なく、かつ、吸気管4内の負圧が高まるアイドル時や軽負荷時には、ブローバイガスを吸気系統に導入することにより、燃焼室2における混合気がリッチ化されてしまうおそれがある。
また、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合、機関停止指令が発せられてから内燃機関1が完全に停止するまでの間に、ブローバイガス還元装置30によってHC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気管4を介して燃焼室2内へと送り込まれる。この場合、内燃機関1の完全停止時に吸気弁Viが概ね全閉になった燃焼室2では、再始動の際に圧縮行程が実行されることになるので、ブローバイガス還元装置30によって燃焼室2内へと送り込まれた燃料成分が再始動(特に高温再始動)に自着火してしまうおそれもある。
これらの点に鑑みて、本実施形態の内燃機関1では、エンジンオイルの燃料希釈率が高い場合であっても、ブローバイガスを吸気管4に導入することによる空燃比のズレを良好に抑制すべく、ECU20によって、図2に示されるルーチンが繰り返し実行される。このルーチンを実行するに際して、ECU20は、まず、所望の出力や空燃比等を得るためにその時点において各インジェクタ10に要求される燃料噴射時間(要求燃料噴射時間)τを取得し、取得した要求燃料噴射時間τが予め定められている各インジェクタの最小燃料噴射時間(最小開弁時間)τminを下回っているか否か判定する(S10)。
ここで、各インジェクタ10に対する要求燃料噴射時間τは、排気管5の空燃比センサ21の検出値(各燃焼室2における混合気の空燃比)に基づいて補正される。従って、上述のように、ブローバイガス還元装置30によってHC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気管4を介して各燃焼室2内へと送り込まれると、各燃焼室2における混合気の空燃比が目標空燃比を下回り(混合気がリッチになり)、空燃比センサ21の検出値に基づいた補正の結果、要求燃料噴射時間τが上記最小燃料噴射時間τminを下回ることがある。このため、S10にて要求燃料噴射時間τが上記最小燃料噴射時間τminを下回っていると判断した場合、ECU20は、各インジェクタ10の燃料噴射時間を上記最小燃料噴射時間τminに固定する(S12)。更に、ECU20は、空燃比センサ21からの信号に基づいて各燃焼室2における混合気の実際の空燃比(実空燃比)を取得すると共に(S14)、その時点における目標空燃比とS14にて取得した実空燃比との偏差ΔAFを算出する(S16)。
偏差ΔAFを算出すると、ECU20は、所定のマップを用いて、ブローバイガス還元装置30に含まれるPCVバルブ31の開度の補正量を偏差ΔAFに応じて算出する(S18)。S18にて用いられるマップは、偏差ΔAFとPCVバルブ31の開度の補正量との関係を規定するものであり、目標空燃比から実空燃比を減じた偏差ΔAFの値が大きい程、すなわち、各燃焼室2における混合気の空燃比が目標空燃比よりもリッチになっている程、各燃焼室2における混合気の空燃比を目標空燃比に一致させるようにPCVバルブ31の開度を減少させるものとして作成されている。そして、S18において、ECU20は、当該マップから、S16にて算出した偏差ΔAFに対応した補正量を読み出す。なお、本実施形態において、PCVバルブ31の開度の補正量は、当該開度を減少させる場合に正の値となり、当該開度を増加させる場合に負の値となる。そして、ECU20は、PCVバルブ31の開度の補正量を求めると、当該補正量に応じてPCVバルブ31の開度を変化させるべく、PCVバルブ31のアクチュエータに対して所定の制御信号を与える(S18)。
このように、内燃機関1では、ブローバイガス還元装置30によってHC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気管4を介して各燃焼室2へと送り込まれること等により、例えばアイドル時や軽負荷時等に各燃焼室2における混合気がリッチになり過ぎた際に、各インジェクタ10の燃料噴射時間が最小噴射時間τminに固定される(S12)。そして、内燃機関1では、各インジェクタ10の燃料噴射時間が最小噴射時間τminに固定された状態で、各燃焼室2における混合気の空燃比が目標空燃比になるようにPCVバルブ31の開度、すなわち、PCVバルブ31を通過するブローバイガスの流量が調整される。これにより、内燃機関1では、例えばアイドル時や軽負荷時等にエンジンオイルの燃料希釈率が高まったとしても、HC等の燃料成分を含むブローバイガスを吸気管4に導入することによる空燃比のズレを良好に抑制して空燃比を良好に目標値に近づけることが可能となる。
S18の処理を実行すると、ECU20は、S18にて求めたPCVバルブ31の開度の補正量が所定の閾値を下回っているか否か判定する(S20)。S20にてPCVバルブ31の開度の補正量が所定の閾値(例えば「0」)を下回っていないと判断した場合、ECU20は、上述のS14〜S18の処理を再度実行する。また、S20にてPCVバルブ31の開度の補正量が所定の閾値を下回っていると判断した場合、ECU20は、PCVバルブ31の開度の補正が必要なくなったとみなして各インジェクタ10の燃料噴射時間の固定を解除し(S22)、再度S10以降の処理を繰り返し実行する。
図3は、上述の内燃機関1において、ブローバイガスを吸気管4に導入することに起因した不具合を抑制するために実行される他のルーチンを示すフローチャートである。図3に示されるように、ECU20は、内燃機関1の作動中、機関停止指令が発せられたか否か常時判定している(S30)。そして、ECU20は、機関停止指令が発せられたと判断すると、その時点でブローバイガス還元装置30に含まれるPCVバルブ31を閉鎖させる(S32)。
このように、内燃機関1では、機関停止指令が発せられた時点でPCVバルブ31が概ね全閉とされることから、エンジンオイルの燃料希釈率が高まっていたとしても、機関停止指令が発せられてから内燃機関1が完全に停止するまでの間に、HC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気管4を介して各燃焼室2内へと送り込まれることを抑制することができる。従って、内燃機関1では、機関再始動の際に何れかの燃焼室2における空燃比がリッチになり過ぎことを抑制し、特に高温再始動時にブローバイガス還元装置30によって吸気管4を介して燃焼室2内へと送り込まれた燃料成分が自着火してしまう等の不具合を確実に抑制することが可能となる。なお、図3のルーチンは、流量調整可能なPCVバルブを有するブローバイガス還元装置だけではなく、強制的に閉鎖可能なPCVバルブを有するブローバイガス還元装置に適用され得ることはいうまでもない。
図5は、ブローバイガスを吸気管4に導入することによる空燃比のズレを抑制するために、上述の内燃機関1において実行され得る他のルーチンを示すフローチャートである。
図5のルーチンを実行するに際して、ECU20は、まず、所望の出力等を得るためにその時点において各インジェクタ10に要求される燃料噴射時間(要求燃料噴射時間)τを取得し、取得した要求燃料噴射時間τが予め定められている各インジェクタの最小燃料噴射時間(最小開弁時間)τminを下回っているか否か判定する(S40)。S40にて要求燃料噴射時間τが上記最小燃料噴射時間τminを下回っていると判断した場合、ECU20は、各インジェクタ10の燃料噴射時間を上記最小燃料噴射時間τminに固定する(S42)。更に、ECU20は、空燃比センサ21からの信号に基づいて各燃焼室2における混合気の実際の空燃比(実空燃比)を取得すると共に(S44)、その時点における目標空燃比とS14にて取得した実空燃比との偏差ΔAFを算出する(S46)。
偏差ΔAFを算出すると、ECU20は、所定のスロットル開度補正マップを用いて、スロットルバルブ9の開度の補正量を算出すると共に、所定の点火時期補正マップを用いて、各点火プラグ6による点火時期の補正量を算出する(S48)。S48にて用いられるスロットル開度補正マップは、偏差ΔAFとスロットルバルブ9の開度の補正量との関係を規定するものであり、目標空燃比から実空燃比を減じた偏差ΔAFの値が大きい程、すなわち、各燃焼室2における混合気の空燃比が目標空燃比よりもリッチになっている程、各燃焼室2における混合気の空燃比を目標空燃比に一致させるようにスロットルバルブ9の開度を増加させるものとして作成されている。なお、本実施形態において、スロットルバルブ9の開度の補正量は、当該開度を増加させる場合に正の値となり、当該開度を減少させる場合に負の値となる。また、S48にて用いられる点火時期補正マップは、偏差ΔAFと各点火プラグ6による点火時期の補正量(遅角量)との関係を規定するものであり、上記スロットル開度補正マップによる補正量を踏まえて、目標空燃比から実空燃比を減じた偏差ΔAFの値が大きい程、トルクの発生を抑制すべく各点火プラグ6による点火時期を遅角させるものとして作成されている。
S48において、ECU20は、上述のスロットル開度補正マップからS46にて算出した偏差ΔAFに対応したスロットルバルブ9の補正量を読み出すと共に、上述の点火時期補正マップからS46にて算出した偏差ΔAFに対応した点火時期の補正量を読み出す。そして、ECU20は、算出した補正量に応じてスロットルバルブ9の開度を変化させるべく、スロットルバルブ9のアクチュエータ(スロットルモータ)に対して所定の制御信号を与えると共に、各点火プラグ6による点火時期を算出した補正量だけ遅角させる(S48)。
このように、内燃機関1では、ブローバイガス還元装置30によってHC等の燃料成分を含むブローバイガスが吸気管4を介して各燃焼室2へと送り込まれること等により、例えばアイドル時や軽負荷時等に各燃焼室2における混合気がリッチになり過ぎた際に、各インジェクタ10の燃料噴射時間が最小噴射時間τminに固定される(S12)。そして、内燃機関1では、各インジェクタ10の燃料噴射時間が最小噴射時間τminに固定された状態で、各燃焼室2における混合気の空燃比が目標値になるようにスロットルバルブ9の開度が調整され、かつ、トルクの過剰な発生を抑制すべく各燃焼室2における点火時期が遅角される。これにより、内燃機関1において図5のルーチンが実行されれば、例えばアイドル時や軽負荷時等にエンジンオイルの燃料希釈率が高まったとしても、HC等の燃料成分を含むブローバイガスを吸気管4に導入することによる空燃比のズレを良好に抑制して空燃比を良好に目標値に近づけることが可能となる。
S48の処理を実行すると、ECU20は、S48にて求めたスロットルバルブ9の開度の補正量が所定の閾値を下回っているか否か判定する(S50)。S50にてスロットルバルブ9の開度の補正量が所定の閾値(例えば「0」)を下回っていないと判断した場合、ECU20は、上述のS44〜S48の処理を再度実行する。また、S50にてスロットルバルブ9の開度の補正量が所定の閾値を下回っていると判断した場合、ECU20は、スロットルバルブ9の開度や点火時期の補正が必要なくなったとみなして各インジェクタ10の燃料噴射時間の固定を解除し(S52)、再度S40以降の処理を繰り返し実行する。
本発明による内燃機関を示す概略構成図である。 図1の内燃機関においてブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を抑制するために実行されるルーチンを示すフローチャートである。 図1の内燃機関においてブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を抑制するために実行されるルーチンを示すフローチャートである。 図1の内燃機関においてブローバイガスを吸気系統に導入することに起因した不具合を抑制するために実行され得る他のルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 燃焼室
3 ピストン
4 吸気管
5 排気管
6 点火プラグ
7 サージタンク
8 給気ライン
9 スロットルバルブ
10 インジェクタ
20 ECU
21 空燃比センサ
30 ブローバイガス還元装置
31 PCVバルブ
32 PCVホース
33 配管
BP ブローバイガス通路
CB シリンダブロック
CC クランクケース
CHC シリンダヘッドカバー
OP オイルパン
Ve 排気弁
Vi 吸気弁

Claims (6)

  1. インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、
    流量調整可能なPCVバルブを有し、ブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、
    前記インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、前記インジェクタの燃料噴射時間を前記最小噴射時間に固定すると共に、前記燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように前記PCVバルブの開度を調整する制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関。
  2. インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、
    スロットルバルブを含む吸気系統と、
    PCVバルブを介してブローバイガスを前記吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、
    前記インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、前記インジェクタの燃料噴射時間を前記最小噴射時間に固定すると共に、前記燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように、前記スロットルバルブの開度を調整し、かつ、前記燃焼室における点火時期を遅角させる制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関。
  3. インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関において、
    PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段と、機関停止指令が発せられた時点で前記PCVバルブを閉鎖させる制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関。
  4. 流量調整可能なPCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、
    前記インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、前記インジェクタの燃料噴射時間を前記最小噴射時間に固定すると共に、前記燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように前記PCVバルブの開度を調整することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  5. PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、
    前記インジェクタに対する要求燃料噴射時間が予め定められた最小噴射時間を下回った際に、前記インジェクタの燃料噴射時間を前記最小噴射時間に固定すると共に、前記燃焼室における混合気の空燃比が目標値になるように、前記吸気系統のスロットルバルブの開度を調整し、かつ、前記燃焼室における点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  6. PCVバルブを介してブローバイガスを吸気系統に導入するブローバイガス還元手段を備えており、インジェクタから噴射される燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関の制御方法において、
    機関停止指令が発せられた時点で前記PCVバルブを閉鎖させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
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