JP2006040980A - シリコンウェーハおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 結晶欠陥の極めて少ないDZ層を備えつつ、強度特性に優れたシリコンウェーハおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 IGを経たウェーハ素材33のBMD層34に酸素析出核を高密度に形成する酸素析出核形成処理(酸素析出核形成工程)を行う。酸素析出核形成工程ではIG後のウェーハ素材(シリコンウェーハ)33に対して、急速昇降温熱処理を行う。このような急速昇降温熱処理を行うと、BMD層34に20nm以下のサイズの酸素析出核が1×1010atms/cm以上の高密度で形成され、高密度に酸素析出核を含むBMD層37が形成される。以上のような酸素析出核形成工程を経て、表面はDZ層35に覆われ、内部に高密度に酸素析出核を含むBMD層37を有する本発明のシリコンウェーハ38を得ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶インゴットをスライスしたシリコンウェーハの製造方法に関し、スリップ転位を抑制してウェーハの強度を改善する際に用いて好適な技術に関するものである。
半導体デバイスなどの基板として用いられる単結晶シリコンウェーハは、シリコン単結晶インゴットをスライスして、熱処理や鏡面加工等を行うことにより製造される。こうしたシリコン単結晶インゴットの製造方法としては、例えば、チョクラルスキー法( C Z法) やが挙げられる。このC Z 法は、大口径の単結晶インゴットを得やすいことや、欠陥の制御が比較的容易であるなどの理由により、シリコン単結晶インゴットの製造の大部分を占める
単結晶シリコンウェーハに半導体デバイスを形成するには、デバイス形成領域に結晶欠陥がないことが求められる。回路を形成する面に結晶欠陥が存在すると、その欠陥部分から回路破壊等を引き起こす原因となる。C Z 法によって引上げられたシリコン単結晶は、酸素を格子間に過飽和に取り込んでいるが、こうした過飽和酸素は、その後のウェーハ加工工程でのアニール処理において、B M D ( Balk Micro Defect) と称される微小欠陥を誘起する原因となる。。
一方、こうしたB M D は、結晶欠陥の原因となる金属不純物などをゲッターする作用があるため、シリコンウェーハのアニールを行うことによって、シリコンウェーハの内部にB M D を誘起してI G ( Intrinsic Gettering) 層を形成し不純物ゲッターとするとともに、シリコンウェーハの表面に結晶欠陥の限りなく少ないD Z ( Denuded Zone) 層を形成するD Z − I G 法等が知られている。
特開2002−134521号公報
ところが、高温アニール過程によりシリコンウェーハ表裏面に形成したD Z ( Denuded Zone) 層は、熱処理中の酸素の外方拡散により酸素濃度が極端に低下している。その結果、ウェーハ表裏面の転位欠陥伸展の抑制力が著しく低下するため、アニール工程で導入された表裏面の微小傷から、に転位欠陥(Slip) がバルク中に伸展しやすく、こうした転位欠陥の伸展によってシリコンウェーハの強度が低下するという課題があった。例えば、熱処理ポート等によって支持した状態でアニールをおこなうと、ウェーハの裏面周辺の支持されている部分からslip 転位が伸展することがしばしばある。シリコンウェーハの強度が低下すると、製造工程中にウェーハが損傷したり、ウェーハの破壊といった事態が生じる懸念がある。しかしながら、D Z 層はデバイス形成には不可欠であり、D Z 層を有しつつ強度特性に優れたシリコンウェーハが求められていた。このような問題を回避するために、特許文献1 に示すように、ウェーハのポリッシング加工時に導入されたダメージや転位を除去するように、ウェーハ裏面表層部を研削、研磨、エッチング処理等により除去するとという技術は知られていたが、工程数の増加、あるいはスライスする厚みの増加等から結局製造コストが増加するため、好ましくないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、結晶欠陥の極めて少ないDZ層を備えつつ、強度特性に優れたシリコンウェーハおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、酸素濃度が20×1017atms/cm以下のBMD層を含むシリコンウェーハに対して、前記BMD層に20nm以下のサイズの酸素析出核を1×1010atms/cm以上形成する酸素析出核形成工程を備えたことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法が提供される。
前記酸素析出核形成工程は、急速昇降温熱処理であればよい。前記急速昇降温熱処理は、窒素ガスまたは不活性ガスあるいはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、温度500〜1200℃、時間1〜600分の範囲内で処理されればよい。
前記酸素析出核形成工程は低温ランピング熱処理であればよい。前記低温ランピング熱処理は、不活性ガスまたは窒素や酸素との混合ガスの雰囲気下で、温度500〜850℃、昇温速度0.2〜2.0℃/分、時間2〜30時間の範囲内で処理されればよい。
前記酸素析出核形成工程の前工程に、シリコンウェーハの表面にDZ層を形成するIG工程をさらに備えていてもよい。前記酸素析出核形成工程の前工程に、シリコンウェーハの表面にエピタキシャル層を形成するエピタキシャル成長工程をさらに備えていてもよい。前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、貼り合わせSOIウェーハであってもよい。前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、SIMOX処理を行ったSIMOXウェーハであってもよい。前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、表面にゲルマニウム層を形成したSiGeウェーハであってもよい。前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、炭素を5×1015〜3×1017atms/cmの濃度範囲で添加されていてもよい。
本発明によれば、上述したシリコンウェーハの製造方法によって形成されたことを特徴とするシリコンウェーハが提供される。
本願発明者らは、ウェーハをアニール処理する際、ウェーハ裏面を支持した部分などから熱応力によりSlip 転位が発生することあるが、このslip 転位の伸展度合いが、ウェーハ内のバルク層における酸素析出核の密度、サイズに依存することを見出した。
すなわち、ウェーハ中の酸素析出核はウェーハ内で発生したslip転位を固着し、slip転位の伸展を抑制する働きを有する。ところが、DZ処理、エピタキシャル処理、SIMOX処理など高温熱処理が施されたシリコンウェーハは、高温熱処理を受ける過程において、ウェーハ内に存在していた微少な酸素析出核が消失してしまい、比較的大きな酸素析出核のみウェーハ内に存在することになる。このため、ウェーハ内の酸素析出核密度は非常に低く、slip転位の伸展を抑制することができない。本願発明者らの実験によれば、slip転位の伸展を抑制するには、ウェーハ内部の酸素析出核密度を1×1010atms/cm 以上に増大させることが必要であり、これにより、slip転位が酸素析出核によって固着される機会が増え、slip転位の伸展を抑制することができる。ただし、酸素析出核密度が十分であっても、その析出核サイズが大きい場合には、析出核に起因した二次的なslip転位の発生を招くことから酸素析出核サイズを20nm以下に抑える必要がある。
このように、ウェーハの強度を低下するおそれのあるslip 転位の伸展を抑制するためには、ウェーハにおけるslip 転位発生位置付近に充分な密度・大きさを有する酸素析出物が存在していればよい。
なお、DZ層で運動を始めた転位はDZ層より深く酸素濃度が高いBMD層(バルク領域) においても、充分な密度・大きさを有する酸素析出物が存在しない場合には、その運動を止めることはなくSlip 転位は伸展する。
このため、本願発明者らはウェーハの強度を維持するために、バルク層(BMD層)における析出物の密度・析出物の大きさを上述した所定の状態にする手段を採用したものである。
なお、本発明の酸素濃度はASTM-F121-1979 による値であり、炭素濃度はASTM-F123-1981による値である。
本発明のシリコンウェーハの製造方法によれば、酸素析出核形成工程によって、BMD層に20nm以下のサイズの酸素析出核が1×1010atms/cm以上の高密度で形成され、高密度に酸素析出核を含むBMD層が形成される。このように、内部に1×1010atms/cm以上といった高密度に酸素析出核を含むBMD層を有するシリコンウェーハは、DZ層にデバイスを形成する前に、所望の特性を持たせるためにアニール処理を行う際に、内部に高密度に微小な酸素析出核を含むBMD層を有しているため、転位の伸展が酸素析出核によって抑制されるので、転位によるウェーハ強度の低下が抑制される。これにより、デバイス形成に不可欠なDZ層を備え、かつ強度が大きいシリコンウェーハを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明のシリコンウェーハの一例を示す模式図である。なお、図示したシリコンウェーハは説明のため、実際よりも厚みを誇張して描かれていることに留意されたい。本発明のシリコンウェーハ10は、表面にDZ(Denuded Zone)層12が形成されている。こうしたDZ層12は、結晶欠陥が極めて少ない層とされ、後工程において表面に半導体デバイスが形成される。
こうしたDZ層12で覆われたシリコンウェーハ10の内部には、酸素析出核を高密度に付与したIG(Intrinsic Gettering)層となるBMD(Balk Micro Defect)層14が形成されている。こうした、酸素析出核を高密度に付与したBMD層14は、20nm以下のサイズの酸素析出核が1×1010atms/cm以上形成されている。なお、酸素析出核を高密度に付与したBMD層14の形成方法については、後ほど詳述する。
このような本発明のシリコンウェーハ10によれば、BMD層14に1×1010atms/cm以上といった高密度で20nm以下の酸素析出核が付与されていることにより、後工程の熱処理において、多数の酸素析出核によって転位欠陥(Slip)の転位線上で転位が伸展することを阻止する。シリコン中の転位の運動は格子間酸素濃度によって大きく依存することが知られており、酸素濃度の高いシリコンウェーハは転位線上に微小な析出物が形成することで転位が固着され、転位が運動するには大きな熱応力が必要となる。ところが、酸素濃度が低いDZ層で転位が発生した場合には、格子間酸素による転位の固着効果が期待できないのでSlip転位は伸展する。
しかし、本発明のシリコンウェーハ10のように、1×1010atms/cm以上といった高密度で20nm以下の酸素析出核を付与したBMD層14によって、転位の伸展が抑制されるので、シリコンウェーハ10は後工程の熱処理を経ても強度の低下が抑制される。これにより、DZ層12を備え、かつ強度が大きいシリコンウェーハ10を実現することができる。
なお、シリコンウェーハとしては、熱処理によってDZ層が形成されたもの以外にも、例えば、表面にエピタキシャル層を形成したエピタキシャルウェーハ、貼り合わせSOIウェーハ、SIMOX(Separation By Implanted Oxygen)処理を行ったSIMOXウェーハ、あるいは表面にゲルマニウム層を形成したSiGeウェーハなどでも全く同様に適用できる。また、これらのシリコンウェーハには、予め酸素析出核形成の促進作用を有する炭素を5×1015〜3×1017atms/cmの濃度範囲で添加したものを用いてもよい。
次に、上述した構成のシリコンウェーハを形成するための、本発明のシリコンウェーハの製造方法を説明する。以下に、製造方法の一例として、熱処理によってDZ層を形成するシリコンウェーハの製造方法を挙げる。図2は本発明のシリコンウェーハの製造方法の概要を示す説明図である。CZ法によって引上げられたシリコン単結晶インゴット30は、その一部が筒状に切り出され、周縁部が除去される(図2b)。こうした筒状のインゴット31を所定の厚みにスライスし、多数のウェーハ素材(シリコンウェーハ)33が形成される(図2c)。これらのウェーハ素材33は両面をラッピング工程( Lapping ) 、面取り工程( Beveling) 、エッチング( Etching) 等の平坦化工程およびダメージ層除去工程などを経て鏡面研磨される(図2d)。
鏡面研磨されたウェーハ素材33は、次にアニール工程によって酸素析出の制御が行われる。こうした工程は、非酸化性雰囲気、例えばAr雰囲気で1000〜1300℃で1〜10時間程度ウェーハ素材33をアニールすることによって達成される。熱処理を経たウェーハ素材33は、図2eに示すように、中心部にゲッタリング領域を成す低密度な酸素析出核を有するBMD層34が形成されるとともに、表面にはDZ(Denuded Zone)層35が形成される。
そして、図2fに示すように、こうした熱処理を経たウェーハ素材33のBMD層34に酸素析出核を高密度に形成する酸素析出核形成処理(酸素析出核形成工程)を行う。酸素析出核形成工程ではIG熱処理後のウェーハ素材(シリコンウェーハ)33に対して、急速昇降温熱処理を行う。急速昇降温熱処理は、例えば、不活性ガスまたはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、温度500〜1200℃、時間1〜600分の範囲内で熱応力を加えることによって達成される。
このような急速昇降温熱処理を行うと、BMD層34に20nm以下のサイズの酸素析出核が1×1010atms/cm以上の高密度で形成され、高密度に酸素析出核を含むBMD層37が形成される。以上のような酸素析出核形成工程を経て、表面はDZ層35に覆われ、内部に高密度に酸素析出核を含むBMD層37を有する本発明のシリコンウェーハ38を得ることができる。
このよう、内部に1×1010atms/cm以上といった高密度に酸素析出核を含むBMD層37を有するシリコンウェーハ38は、DZ層35にデバイスを形成する前に、所望の特性を持たせるためにアニール処理を行う際に、内部に高密度に酸素析出核を含むBMD層37を有しているため、転位の伸展が酸素析出核によって抑制されるので、Slip転位によるウェーハ強度の低下が抑制される。これにより、デバイス形成に不可欠なDZ層35を備え、かつ強度が大きいシリコンウェーハ38を実現することができる。
なお、BMD層に20nm以下のサイズの酸素析出核を1×1010atms/cm以上の高密度で形成する手段としては、上述した急速昇降温熱処理以外にも、例えば、低温ランピング熱処理が好ましく挙げられる。低温ランピング熱処理は、例えば、不活性ガスまたは窒素や酸素との混合ガスの雰囲気下で、温度500〜850℃、昇温速度0.2〜2.0℃/分、時間2〜30時間の範囲内でシリコンウェーハを処理することで達成される。ここで、2時間未満の処理時間では、酸素析出核の作りこみは困難であるため好ましくなく、30時間をこえる処理時間は、ウェーハ製造コストの上昇を招くため非現実的である。
また、上述したシリコンウェーハの製造方法では、IG(Intrinsic Gettering)熱処理によるによってDZ層が形成されたものを用いて、酸素析出核形成工程を行っているが、これ以外にも、例えば、表面にエピタキシャル層を形成するしたエピタキシャルウェーハ、貼り合わせSOIウェーハ、SIMOX(Separation By Implanted Oxygen)処理を行ったSIMOXウェーハ、あるいは表面にゲルマニウム層を形成したSiGeウェーハなどでも全く同様に適用できる。また、これらのシリコンウェーハには、予め炭素を5×1015〜3×1017atms/cmの濃度範囲で添加したものを用いるのも好ましい。ここで、炭素濃度が5×1015atms/cm未満であると酸素析出核促進効果は小さく、すなわちランピング熱処理時間の短縮化は望めないため、好ましくない。また3×1017atms/cmを超えると、炭素の偏析係数からシリコン単結晶を無転位で引き上げるのが困難になるため好ましくない。
本願発明者は、ウェーハ強度の析出物密度および析出物サイズに対する依存性を検証した。検証に当たっては、適当な熱処理により所望の密度およびサイズの析出物を含んだシリコンウェーハを準備した(Sample1〜12)。なお、すべてのシリコンウェーハの抵抗率は3〜11Ωcmの範囲とした。これらのシリコンウェーハを用いて、急速加熱装置(RTP)を用いて熱応力を付加する熱処理(室温投入→ramping up 50℃/sec→1250℃1min→ramping down 50℃/sec→室温取り出し)を実施し、XRT評価によりウェーハを支持するピン痕から伸展したスリップ長さを測定した。その後、目視にてスリップ伸展の有無を確認し、スリップ伸展が確認された水準には×、確認されない水準には○で表記した。こうした検証結果を表1に示す。
Figure 2006040980
表1のSampleNo1、10、12に関してはピン痕からのスリップは確認されなかったが、析出物からのスリップが確認されたため、判定で×としている。こうした表1に示す結果をもとに、BMD密度/サイズ表を作成し、スリップ伸展を抑制する最適なBMD/サイズの領域を求めた。こうした検証結果を図3に示す。
図3に示す検証結果から明らかなように、スリップ伸展を抑制するには、少なくとも1×1010atms/cm 以上のBMD密度を確保する必要があり、BMD密度の増加に伴いスリップ伸展を抑制できるBMDサイズに制約を受けることから、BMDサイズが20nm以下のサイズであれば確実にスリップ転位の伸展を抑制できることが確認された。
次に、本願発明者は、上述した検証結果の妥当性を検討するために、Arアニール済シリコンウェーハを用いてランピングIG処理により、微小析出物をウェーハ内部に形成し、同様の熱応力付加試験を実施した。ランピング熱処理はウェーハを550℃で投入し、700℃まで窒素雰囲気中でランピングレート=0.3℃〜3.0℃の範囲で昇温、その後700℃で4時間保持させた。その後、実施例1で記載した同様の熱応力を付加し、ウェーハの支持ピンの支持痕から伸展したスリップ長を比較した。さらに、比較のための例として、ランピングIG処理を実施しない水準(水準5)を組み込んだ。この比較のためのウェーハで観察されたスリップ長を1としてそれぞれのスリップ長を相対比率で表記した。またそれぞれのランピングIG処理で作りこまれたBMD密度は(800℃4hr+1000℃16hrの2STEP熱処理→エッチンク゛処理→光学顕微鏡観察)で得られた結果をもとに記載した。こうした検証結果を表2に示す。
Figure 2006040980
表2に示す検証結果によれば、ランピングレートを2.0℃/min以下に設定することで、所望の密度1e10個/cm以上のBMD核の形成が可能であり、したがってスリップの低減が可能である。ランピングレート2.0℃/minを超える水準では、所望のBMD核が作りこめず、スリップ低減効果が得られないことが判明した。
図1は、本発明のシリコンウェーハを示す模式図である。 図2は、本発明のシリコンウェーハの製造方法を示す説明図である。 図3は、本発明の検証結果を示すグラフである。
符号の説明
10 シリコンウェーハ
12 DZ層
14 BMD層
37 高密度に酸素析出核を含むBMD層

Claims (12)

  1. 酸素濃度が20×1017atms/cm以下のBMD層を含むシリコンウェーハに対して、前記BMD層に20nm以下のサイズの酸素析出核を1×1010atms/cm以上形成する酸素析出核形成工程を備えたことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. 前記酸素析出核形成工程は、急速昇降温熱処理であることを特徴とする請求項1記載のシリコンウェーハの製造方法。
  3. 前記急速昇降温熱処理は、窒素ガス、または不活性ガス、あるいはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、温度500〜1200℃、時間1〜600分の範囲内で処理されることを特徴とする請求項2記載のシリコンウェーハの製造方法。
  4. 前記酸素析出核形成工程は低温ランピング熱処理であることを特徴とする請求項1記載のシリコンウェーハの製造方法。
  5. 前記低温ランピング熱処理は、不活性ガスまたは窒素や酸素との混合ガスの雰囲気下で、温度500〜850℃、昇温速度0.2〜2.0℃/分、時間2〜30時間の範囲内で処理されることを特徴とする請求項4記載のシリコンウェーハの製造方法。
  6. 前記酸素析出核形成工程の前工程に、シリコンウェーハの表面にDZ層を形成するIG工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5記載のシリコンウェーハの製造方法
  7. 前記酸素析出核形成工程の前工程に、シリコンウェーハの表面にエピタキシャル層を形成するエピタキシャル成長工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5記載のシリコンウェーハの製造方法
  8. 前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、貼り合わせSOIウェーハであることを特徴とする請求項1〜5記載のシリコンウェーハの製造方法
  9. 前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、SIMOX処理を行ったSIMOXウェーハであることを特徴とする請求項1〜5記載のシリコンウェーハの製造方法
  10. 前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、表面にゲルマニウム層を形成したSiGeウェーハであることを特徴とする請求項1〜5記載のシリコンウェーハの製造方法
  11. 前記酸素析出核形成工程を施すシリコンウェーハは、炭素を5×1015〜3×1017atms/cmの濃度範囲で添加されたことを特徴とする請求項1〜10記載のシリコンウェーハの製造方法
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載のシリコンウェーハの製造方法によって形成されたことを特徴とするシリコンウェーハ
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