JP2006029591A - 液体封入式防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低周波数からなるエンジンアイドリング振動を高減衰力にて制振する。
【解決手段】 第一の連結部材91と第二の連結部材95との間にあって振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータ4と、インシュレータ4の一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室5と、主室5に第一オリフィス11を介して連結されるとともに第一ダイヤフラム7にて室壁の一部が区画形成される副室6と、副室6と第三液室23との間を連結する第二オリフィス12と、第一オリフィス11及び第二オリフィス12の設けられるオリフィス形成部材1と、オリフィス形成部材1の内側に設けられるものであって中央部に第三液室23及び主室5との間を区画形成する第二ダイヤフラム22の設けられる液室形成部材2と、からなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第一の連結部材91と第二の連結部材95との間にあって振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータ4と、インシュレータ4の一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室5と、主室5に第一オリフィス11を介して連結されるとともに第一ダイヤフラム7にて室壁の一部が区画形成される副室6と、副室6と第三液室23との間を連結する第二オリフィス12と、第一オリフィス11及び第二オリフィス12の設けられるオリフィス形成部材1と、オリフィス形成部材1の内側に設けられるものであって中央部に第三液室23及び主室5との間を区画形成する第二ダイヤフラム22の設けられる液室形成部材2と、からなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、特定周波数域の振動遮断を図るように形成された防振機構部を有する液体封入式防振装置に関するものであり、特に、例えばエンジンアイドリング振動あるいはエンジンシェイク振動等の、二つの周波数の振動入力に対して、いずれの場合にも高減衰特性を発揮させるようにし、これによって上記両振動を減衰させるようにした液体封入式防振装置に関するものである。
防振装置のうち、特に、自動車用のエンジンマウント等にあっては、動力源であるところのエンジンが、アイドリング運転の状態から最大回転速度までの間、種々の状況下で使用されるものであるため、広い範囲の周波数に対応できるものでなければならない。そのため、内部に二つの液室を設け、その間をオリフィスをもって連結するとともに、上記オリフィス内の液体を特定周波数にて共振させること等によって、特定周波数の振動遮断を図るようにした液体封入式防振装置が案出され、既に公知となっている。そして、このような液体封入式防振装置のうち、二つのオリフィスを有するタイプのものとしては、例えば特開2001−20992号公報記載のもの等が挙げられる。
特開2001−20992号公報
ところで、上記従来のものは、一方のオリフィス内に存在する液体の液柱共振作用によって本防振装置全体の動バネ定数を低減化させ、これによってアイドリング振動の遮断を図るようにする一方、車両走行時に問題とされるエンジンシェイク振動に対しては、もう一方のオリフィス内における液体の流動抵抗に基づく減衰力の作用によって制振機能を発揮させるようにしているものである。しかしながら、最近の自動車用エンジンにおいては、低燃費化の観点から希薄燃焼方式、あるいはエンジンアイドリング回転速度の低回転数化等が採られており、エンジンのアイドリング運転状態が不安定となっている。その結果、エンジンの回転0.5次振動数域における振動発生等が問題とされている。このような低振動数域のアイドリング振動の制振を、アイドリング振動対応用オリフィスの高減衰機能にて行わせるようにした液体封入式防振装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、振動体に取付けられる第一の連結部材と、車体側のメンバ等に取付けられる第二の連結部材と、これら第一の連結部材と第二の連結部材との間にあって上記振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータと、当該インシュレータの一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室と、当該主室に第一のオリフィスを介して連結されるとともに第一のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される副室と、上記主室と副室との間を仕切る仕切部材と、上記主室に対して第二のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される第三液室と、当該第三液室と上記副室との間を連結する第二のオリフィスと、からなる二つのオリフィスを有するタイプの液体封入式防振装置に関して、上記第二のオリフィスを、上記第三液室の外側に設けられるものであって平面視が円環状の二重巻き形態からなるようにするとともに、上記第一のオリフィスを、上記第二のオリフィスの外側に設けられるものであって平面視が円環の一部にて形成される円弧状の形態からなるようにした構成を採ることとした。
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、エンジンアイドリング振動、特に、エンジンの回転0.5次振動に相当する低周波数(低振動数)域の振動を低減化させることができるようになる。特に、本発明においては、一方のオリフィスをエンジンの回転0.5次振動にも対応させるようにしたので、このような低周波数(低振動数)の振動を低減化させることができるようになるとともに、もう一方のオリフィスをもってエンジンローリング振動及びエンジンシェイク振動にも対応させるようにしたので、エンジンアイドリング運転時及び車両の走行時において、共にエンジン振動の抑制(制振)あるいは遮断を図ることができるようになる。
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の液体封入式防振装置において、上記第一のオリフィス及び第二のオリフィスを、エンジンアイドリング振動の入力及びエンジンシェイク振動の入力に対して、共に高減衰特性を発揮させるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、上記請求項1記載のものと同様、エンジンアイドリング振動及び車両走行中におけるエンジンシェイク振動の抑制(制振)を図ることができるようになる。特に、本発明のものにおいては、両オリフィスが、共に高減衰特性を有するように設定されているものであるので、エンジンアイドリング運転時におけるエンジンの回転0.5次振動あるいはエンジンアイドリング運転時におけるエンジンローリング振動を上記二つのオリフィスにて形成される高減衰力にて抑え込む(制振する)ことができるようになる。その結果、エンジンアイドリング運転中に発生する比較的低周波数の振動を効率良く制振することができるようになる。また、車両の走行中に発生するエンジンシェイク振動の抑制(制振)に関しても、上記オリフィスの減衰力によって抑え込む(制振する)ことができるようになる。このように、本発明のものにおいては、エンジンアイドリング運転時の低周波数の振動及び車両走行中に発生するエンジンシェイク振動の両者が、共に二つのオリフィスによって形成される高減衰力によって抑え込まれるようになり、効果的に制振作用が発揮されるようになる。
本発明によれば、振動体に取付けられる第一の連結部材と、車体側のメンバ等に取付けられる第二の連結部材と、これら第一の連結部材と第二の連結部材との間にあって上記振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータと、当該インシュレータの一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室と、当該主室に第一のオリフィスを介して連結されるとともに第一のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される副室と、上記主室と副室との間を仕切る仕切部材と、上記主室に対して第二のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される第三液室と、当該第三液室と上記副室との間を連結する第二のオリフィスと、からなる二つのオリフィスを有するタイプの液体封入式防振装置に関して、上記第二のオリフィスを、上記第三液室の外側に設けられるものであって平面視が円環状の二重巻き形態からなるようにするとともに、上記第一のオリフィスを、上記第二のオリフィスの外側に設けられるものであって平面視が円環の一部にて形成される円弧状の形態からなるようにした構成を採ることとしたので、エンジンアイドリング振動、特に、エンジンの回転0.5次振動に相当する低周波数(低振動数)域の振動を低減化させることができるようになった。特に、本発明においては、一方のオリフィスをエンジンの回転0.5次振動にも対応させるようにしたので、このような低周波数(低振動数)の振動を低減化させることができるようになるとともに、もう一方のオリフィスをもってエンジンローリング振動及びエンジンシェイク振動にも対応させるようにしたので、エンジンアイドリング運転時及び車両の走行時において、共にエンジン振動の抑制(制振)あるいは遮断を図ることができるようになった。
また、本発明においては、上記第一のオリフィス及び第二のオリフィスを、エンジンアイドリング振動の入力及びエンジンシェイク振動の入力に対して、共に高減衰特性を発揮させるようにした構成を採ることとしたので、エンジンアイドリング振動及び車両走行中におけるエンジンシェイク振動の抑制(制振)を図ることができるようになった。特に、本発明のものにおいては、両オリフィスが、共に高減衰特性を有するように設定されているものであるので、エンジンアイドリング運転時におけるエンジンの回転0.5次振動あるいはエンジンアイドリング運転時におけるエンジンローリング振動を上記二つのオリフィスにて形成される高減衰力にて抑え込む(制振する)ことができるようになった。その結果、エンジンアイドリング運転中に発生する比較的低周波数の振動を効率良く制振することができるようになった。また、車両の走行中に発生するエンジンシェイク振動の抑制(制振)についても、上記各オリフィスの減衰力によって抑え込む(制振する)ことができるようになった。このように、本発明のものにおいては、エンジンアイドリング運転時の低周波数の振動及び車両走行中に発生するエンジンシェイク振動の両者を、共に二つのオリフィスによって形成される高減衰力によって抑え込むことができるようになり、効果的に制振作用を発揮させることができるようになった。
本発明の実施形態について、図1ないし図4を基に説明する。本実施形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、振動体に取付けられる第一の連結部材91と、車体側のメンバ等に取付けられる第二の連結部材95と、これら第一の連結部材91と第二の連結部材95との間にあって上記振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータ4と、当該インシュレータ4の一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室5と、当該主室5に第一のオリフィス(第一オリフィス)11を介して連結されるとともに第一のダイヤフラム(第一ダイヤフラム)7にて室壁の一部が区画形成される副室6と、上記主室5と副室6との間を仕切る仕切部の役目を果すものであって上記第一オリフィス11及び第二のオリフィス(第二オリフィス)12等の設けられるオリフィス形成部材1と、当該オリフィス形成部材1の内側に設けられるものであってその中央部のところには第三液室23及び当該第三液室23と上記主室5との間を区画形成する第二のダイヤフラム(第二ダイヤフラム)22の設けられる液室形成部材2と、これらオリフィス形成部材1及び液室形成部材2の下端面側に設けられ、上記オリフィス11、12、並びに第三液室23と副室6との間を区画形成する仕切部材8と、からなることを基本とするものである。
このような構成からなるものにおいて、上記オリフィス形成部材1は、所定のプラスチック材またはアルミニウム合金材等にて形成されるものであって、平面視が円環状の形態からなるものである。すなわち、本オリフィス形成部材1は、図2に示す如く、円環状に、二つのオリフィス11、12が設けられるようになっているものである。具体的には、オリフィス形成部材1の最外側には円環状の形態からなるものであって略一周するように形成される第一オリフィス11が設けられるようになっている。そして、当該第一オリフィス11は、主室5と副室6との間を連結するように形成されるものであって主室側開口穴115と副室側開口穴116とを有するようになっているものである。そして、このような第一オリフィス11の内側には二重巻き状の形態からなる第二オリフィス12が設けられるようになっている。この第二オリフィス12は、副室6と第三液室23との間を連結するものであって、主室5内の液体に伝播されて来た振動の入力に基づいて作動する第二ダイヤフラム22(図1参照)の作動により、上記第三液室23内の液体を副室6側へ流動させるようになっているものである。このような構成からなるものにおいて、上記第一オリフィス11は、上記アイドリング振動のうちのエンジン回転0.5次振動数に相当する低周波数の振動の制振を目的に形成されるようになっているものである。従って、上記エンジンの回転0.5次振動を抑制すべく、低周波振動の入力に対して高減衰力が得られるようオリフィス形成部材1の外側に形成されるようになっている。そして、このような第一オリフィス11の内側であって、第三液室23の周りに、2重巻き状に第二オリフィス12が設けられるようになっている。すなわち、本第二オリフィス12は、第三液室23側の開口穴121を基点にして略一周したところで折り返されて、二重巻き状に戻されてきたところで副室側開口穴126を経由して副室6に連通するようになっているものである。このような二つのオリフィス11、12の内側には、ゴム状部材にて形成されるものであってカップ状の形態からなる液室形成部材2が設けられるようになっている。そして、この液室形成部材2の中央部のところには、第三液室23の形成に寄与する凹陥部が設けられるとともに、当該凹陥部の上方部には上記主室5との間を区画形成する第二ダイヤフラム22が一体的に設けられるようになっている。そして、これら液室形成部材2とオリフィス形成部材1とが一体的に結合されて、上記第三液室23は第二オリフィス側開口穴121を介して第二オリフィス12に連結されるようになっているものである(図2参照)。そして、このような構成からなるオリフィス形成部材1及び液室形成部材2の下方部には、上記第三液室23並びに第一オリフィス11及び第二オリフィス12を副室6に対して液密状に遮断する仕切部材8が設けられるようになっている(図1参照)。
上記仕切部材8は、基本的には円板状の形態からなるものであり、鋼板を基礎としたプレス成形品、あるいはアルミニウム合金製板材の成形加工品等からなるものである。そして、このような円板状の仕切部材8の上にゴム材またはEPDM等からなる液室形成部材2並びに円環状の形態からなるオリフィス形成部材1が設置されるとともに、上記各部材1、2が圧接された状態で保持されることによって上記第一オリフィス11、第二オリフィス12、第三液室23が一体的に形成されるようになる。その結果、仕切部材8とオリフィス形成部材1及び液室形成部材2とがお互いに密着した状態となり、第一オリフィス11、第二オリフィス12、第三液室23等におけるシール性が高められることとなる。なお、このような構成からなるものにおいて、上記仕切部材8の、その周辺端末部のところには、フランジ88が設けられるようになっている。そして、このフランジ88のところには上記オリフィス形成部材1の周縁端末部を挟み込むように形成されたインシュレータ4の周縁端末部44及び第一ダイヤフラム7の周縁部が一緒に重ね合わされた状態で接合され、これらが第二の連結部材95の周辺部にクリンチ結合手段等を介して結合されるようになっているものである。なお、このようにして仕切部材8、オリフィス形成部材1、液室形成部材2、第一ダイヤフラム7等が上記第二の連結部材95の周辺部のところに一体的に結合されることによって、上記仕切部材8と第一ダイヤフラム7との間には第一ダイヤフラム7等にて区画形成される副室6が形成されることとなる。そして、このような副室6の上方部を区画形成する仕切部材8のところには、第一オリフィス11の副室側開口穴116及び第二オリフィス12の副室開口穴126が設けられるようになっており、これら各開口穴116、126は、第一オリフィス11を介して主室5側に、あるいは第二オリフィス12を介して第三液室23側に、それぞれ連通するようになっているものである。
次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての、その作動態様等について説明する。すなわち、振動体側からの振動は、図1に示す如く、上部連結部材91を介して、ゴム材等からなるインシュレータ4へと伝播される。これに伴って、当該インシュレータ4は、振動あるいは変形をして、上記入力振動の大部分を吸収あるいは遮断する。従って、大半の振動は、このインシュレータ4のところで遮断されることとなるが、一部のものは、当該インシュレータ4のところでは遮断されず、次の各液室5、6、23及び各オリフィス11、12のところで遮断されることとなる。次に、これら各液室及びオリフィスにおける具体的作用について説明する。まず、エンジンアイドリング振動の入力に対しては、本実施の形態においては以下のような対処法を採ることとしている。すなわち、本実施の形態において対象とされるアイドリング振動は、まず、一つはエンジンの回転0.5次振動に対応する5Hz前後の、非常に低周波数域の振動である。この振動を遮断するには、従来のもののように、エンジンマウントの動バネ定数を低減化させることによって行うのは困難である。また、従来のものにおいては、その減衰特性が、図4に示す如く、特定の周波数(振動数)であるエンジンシェイク振動を対象としたところでピーク値が生ずるようになっており、それ以外の周波数域では減衰力はほとんど生じないようになっている。従って、従来のものにおいては、このエンジンの回転0.5次振動をエンジンマウントの有する減衰力にて抑え込む(制振する)ことは不可能である。このような点に鑑みて、本実施の形態においては、上記5Hz前後の低周波数の振動入力に対して、オリフィスの減衰機能を高めさせることによって上記低周波数の振動を抑え込む(制振する)こととしている。具体的には、上記低周波数の振動がインシュレータ4を介して主室5内の液体に伝播された場合、まず、主室5内に存在する液体を第一オリフィス11を介して副室6側へ流動させるようにする。この第一オリフィス11内における液体の流動抵抗によって所定の減衰力を発揮させ、上記エンジンの回転0.5次振動の抑制を図ることとする。すなわち、図3のA部に示すように5Hz前後の振動入力に対して高減衰力を発揮させるようにし、これによって、上記5Hz前後の振動数を有するエンジンの回転0.5次振動を抑え込む(制振する)ようにする。
また、本実施の形態においては、エンジンアイドリング振動に関して、15Hz前後の周波数域におけるエンジンローリング振動が問題とされており、これの制振も必要とされている。この15Hz前後の周波数域におけるエンジンローリング振動の制振機能についても、本実施の形態においては、エンジンマウントの減衰機能を高めさせることによって対処することとしている。具体的には、上記第一オリフィス11の内側に2重巻き状に設けられる第二オリフィス12にて形成される減衰機能にて上記15Hz前後のエンジンローリング振動を抑え込む(制振する)ようにしている(図3のB部参照)。すなわち、このエンジンローリング振動の入力に対しては、主室5に面した第二ダイヤフラム22が振動をする。この第二ダイヤフラム22の振動に応じて第三液室23内の液体を第二オリフィス12を経由させて副室6側へ流動させるようにする。すなわち、第三液室23内の液体を、第二オリフィス12の第三液室側開口穴121から第二オリフィス12内へ流動させるとともに、当該第二オリフィス12を経由して副室側開口穴126から副室6へ流動させる。この第二オリフィス12内における液体の流動作用によって、図3のB部に示すように15Hz前後の周波数(振動数)に対して高減衰力が得られるようになる。この高減衰力によってエンジンローリング振動は抑え込まれる(制振される)こととなる。
次に、車両の走行中に問題とされるエンジンシェイク振動に関しては、本実施の形態においては、上記エンジンシェイク振動の振動数の値が10〜15Hzの範囲内のものであるところから、主に、上記第二オリフィス12内の液体の流動作用に基づく減衰力によって抑止される(制振される)こととなる。具体的には、本実施の形態においては、主に、図2に示す第二オリフィス12の径及び長さを適宜値に設定することによって、エンジンシェイク振動の入力に対して高減衰特性を発揮させるようにする。これらによって、車両走行中に発生するエンジンシェイク振動は効果的に抑え込まれる(制振される)こととなる。
このように、本実施の形態のものにおいては、エンジンの回転0.5次振動等を含む低周波数からなるアイドリング運転時の振動遮断を、各液室5、6、23及び各オリフィス11、12にて形成される高減衰力にて抑え込む(制振する)ようにしているものである。また、これら各オリフィスを用いて、車両走行中に問題とされるエンジンシェイク振動の抑制も図るようにしているものである。
1 オリフィス形成部材
11 第一のオリフィス(第一オリフィス)
115 主室側開口穴
116 副室側開口穴
12 第二のオリフィス(第二オリフィス)
121 第三液室側開口穴
126 副室側開口穴
2 液室形成部材
22 第二のダイヤフラム(第二ダイヤフラム)
23 第三液室
4 インシュレータ
44 周縁端末部
5 主室
6 副室
7 第一のダイヤフラム(第一ダイヤフラム)
8 仕切部材
88 フランジ
91 第一の連結部材
95 第二の連結部材
11 第一のオリフィス(第一オリフィス)
115 主室側開口穴
116 副室側開口穴
12 第二のオリフィス(第二オリフィス)
121 第三液室側開口穴
126 副室側開口穴
2 液室形成部材
22 第二のダイヤフラム(第二ダイヤフラム)
23 第三液室
4 インシュレータ
44 周縁端末部
5 主室
6 副室
7 第一のダイヤフラム(第一ダイヤフラム)
8 仕切部材
88 フランジ
91 第一の連結部材
95 第二の連結部材
Claims (2)
- 振動体に取付けられる第一の連結部材と、車体側のメンバに取付けられる第二の連結部材と、これら第一の連結部材と第二の連結部材との間にあって上記振動体からの振動を吸収及び遮断するゴム状のインシュレータと、当該インシュレータの一部にてその室壁が形成されるものであって液体の封入される主室と、当該主室に第一のオリフィスを介して連結されるとともに第一のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される副室と、上記主室と副室との間を仕切る仕切部材と、上記主室に対して第二のダイヤフラムにて室壁の一部が区画形成される第三液室と、当該第三液室と上記副室との間を連結する第二のオリフィスと、からなる二つのオリフィスを有するタイプの液体封入式防振装置において、上記第二のオリフィスを、上記第三液室の外側に設けられるものであって平面視が円環状の二重巻き形態からなるようにするとともに、上記第一のオリフィスを、上記第二のオリフィスの外側に設けられるものであって平面視が円環の一部にて形成される円弧状の形態からなるようにしたことを特徴とする液体封入式防振装置。
- 請求項1記載の液体封入式防振装置において、上記第一のオリフィス及び第二のオリフィスを、エンジンアイドリング振動の入力及びエンジンシェイク振動の入力に対して、共に高減衰特性を発揮させるようにした構成からなることを特徴とする液体封入式防振装置。
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JP2005252708A JP2006029591A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | 液体封入式防振装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008240998A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
WO2022075067A1 (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-14 | 株式会社ブリヂストン | 防振装置 |
-
2005
- 2005-08-31 JP JP2005252708A patent/JP2006029591A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022062335A (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-20 | 株式会社ブリヂストン | 防振装置 |
JP7399587B2 (ja) | 2020-10-08 | 2023-12-18 | 株式会社プロスパイラ | 防振装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051101 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060307 |