JP2004069005A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置 Download PDF

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Hiroyuki Ichikawa
市川 浩幸
Shoji Akasa
赤佐 彰治
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Abstract

【課題】低周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通路を通じて受圧室に接続された平衡室と、中周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路を通じて受圧室に接続された加振室をそれぞれ設けて、外部から及ぼされる空気圧変動に基づいて加振室に生ぜしめた圧力変動を受圧室に及ぼして能動的な防振効果を得るようにした流体封入式防振装置において、能動的な防振効果が中〜高周波の広い周波数域に亘って有効に発揮されるようにすると共に、中周波振動に対する能動的な防振効果を得るに際しての高次成分に起因する振動状態の低下を回避せしめること。
【解決手段】受圧室58と平衡室38を仕切る隔壁52に透孔82を設けると共に、該透孔82に可動板84を配設し、この可動板84の外周縁部を、隔壁52に形成した保持溝86で所定のガタをもって保持せしめることにより、かかる保持溝86と可動板84の間のガタ分の隙間によって、高周波数域にチューニングされた第三のオリフィス通路90が形成されるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用や圧力作用に基づいて防振効果が発揮される流体封入式防振装置に係り、特に封入された非圧縮性流体の圧力変動を防振すべき振動に応じて外部から能動制御することにより防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
自動車のボデーや各種部材等のように振動(振動に起因する騒音等を含む)が問題とされる防振対象部材においては、その振動を低減するために、従来から、振動部材と防振対象部材の間に介装されて振動部材から防振対象部材への振動伝達を低減するエンジンマウント等の防振装置が、用いられている。
【0003】
そして、このような防振装置の一種として、振動が入力される本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室と、変形容易な可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に水等の非圧縮性流体を封入すると共に、それら両室を相互に連通する第一のオリフィス通路を設けて、振動入力時に第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づいて受動的な防振効果を得るようにした流体封入式防振装置が知られている。また、近年では、防振性能の更なる向上を目的として、壁部の一部が弾性加振板で構成されて非圧縮性流体が封入された加振室を形成すると共に、この加振室を受圧室に連通する第二のオリフィス通路を設ける一方、加振室に対して弾性加振板を挟んで反対側に作用空気室を形成し、この作用空気室に外部から空気圧変動を及ぼしめて弾性加振板に加振力を作用せしめるようにした流体封入式防振装置が提案されている。このような流体封入式防振装置では、弾性加振板の加振により加振室に生ぜしめられる圧力変動を、防振すべき振動に応じて能動的に制御せしめて、第二のオリフィス通路を通じて受圧室に及ぼすことにより、防振すべき振動を相殺的乃至は積極的に低減することが出来るのであり、例えば自動車用エンジンマウント等への適用が検討されている。
【0004】
ところで、自動車用エンジンマウント等においては、車両走行状況等に応じて入力される振動が変化することとなり、それら複数種類の振動に対して、それぞれ、防振効果が要求されることとなる。そこで、例えば従来技術では、第一のオリフィス通路をエンジンシェイク等に相当する低周波振動にチューニングして、エンジンシェイク等に対しては、第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用を利用した受動的な防振効果を得る一方、第二のオリフィス通路をアイドリング振動等に相当する中周波振動にチューニングして、アイドリング振動等に対しては、第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用を利用した能動的な防振効果を得るようにすることが、提案されている。
【0005】
さらに、近年では、防振性能の一層の向上が要求されており、そのような要求に対処するための一つの方策として、例えば、走行時におけるこもり音やビビリ振動等の高周波振動に対しても、それらの振動に対応した周波数域の空気圧変動を作用空気室に及ぼして加振室ひいては受圧室を圧力制御することにより、能動的な防振効果を得るようにすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、前述の如き従来構造の能動型の流体封入式防振装置では、加振室の圧力変動を受圧室に及ぼす第二のオリフィス通路がアイドリング振動等に相当する中周波数域にチューニングされていることから、これより高周波数域の圧力変動の伝達効率が第二のオリフィス通路の***振的な作用で著しく低くなってしまい、そのために、たとえ加振室に高周波の圧力変動を惹起せしめても、その圧力変動が受圧室まで伝達され難く、目的とする能動的な防振効果を有効に得ることが難しいという問題があった。
【0007】
なお、かかる問題に対処するために、例えば、第二のオリフィス通路のチューニング周波数をこもり音等に相当する高周波数域とすることにより加振室に惹起される高周波数域の圧力変動の受圧室への伝達効率を改善することも考えられるが、そうすると、本来、第二のオリフィス通路を中周波数域にチューニングすることで、弾性加振板を中周波数域で空気圧加振するのに伴って加振室に生ぜしめられる圧力変動の高次成分が受圧室にまで伝達するのを抑えるフィルタ機能を果たしていた第二のオリフィス通路における当該機能が発揮されなくなるという問題がある。即ち、第二のオリフィス通路をこもり音等に相当する高周波数域にチューニングすると、確かに高周波数域で弾性加振板を空気圧加振することによって加振室に惹起される圧力変動を受圧室に伝達せしめて、高周波数域の振動に対して能動的な防振効果を得ることは可能となるものの、中周波数域の振動に対する防振効果が要求される際に、弾性加振板を中周波数域で空気圧加振すると、加振室に派生する圧力変動の高次成分が第二のオリフィス通路を通じて受圧室まで及ぼされてしまうことを抑えることが困難となり、その結果、防振すべき振動に対応していない高次の圧力変動が受圧室に生ぜしめられて、高次の周波数域での振動状態が逆に悪化してしまうおそれがあるのである。
【0008】
勿論、このような問題に対しては、受圧室と加振室を相互に連通する第二のオリフィス通路として、アイドリング振動等に相当する中周波数域にチューニングされたものと、走行こもり音等に相当する高周波数域にチューニングされたもの等を、互いに並列的に複数形成し、それら複数の第二のオリフィス通路をバルブ手段等で切り換えて、防振すべき振動に応じて選択的に作動せしめることにより対処することも考えられる。ところが、このような構造を採用すると、複数の第二のオリフィス通路を形成すると共に、それら複数の第二のオリフィス通路を切り換えるためのバルブ手段とアクチュエータが必要となり、構造の複雑化とサイズの大型化、更に製造コストの増大等が、大きな問題となることから、必ずしも有効な方策ではないのである。
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、前述の如き外部から空気圧変動を及ぼすことにより能動的な防振効果を発揮せしめ得る流体封入式防振装置において、受圧室を圧力制御することにより発揮される能動的な防振効果を、中周波数域から高周波数域の複数の乃至は広い周波数域の振動に対して、何れも有効に得ることの出来る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0010】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0011】
すなわち、本発明の第一の態様の特徴とするところは、(a)相互に離隔配置されて、防振連結すべき部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、(b)それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、(c)該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、(d)可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室と、(e)前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、(f)前記受圧室に対して隔壁を挟んで反対側に形成された、壁部の一部が弾性加振板で構成されて非圧縮性流体が封入された加振室と、(g)該加振室に対して前記弾性加振板を挟んで反対側に形成された、外部から空気圧変動を及ぼすことにより該弾性加振板に加振力を作用せしめて該加振室に圧力変動を生ぜしめる作用空気室と、(h)前記第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされて前記受圧室と前記加振室を相互に連通する第二のオリフィス通路と、(i)前記隔壁に透孔を設けて該透孔の周縁部分において内周側に開口する環状の保持溝を形成すると共に、該透孔に硬質の可動板を配して該可動板の外周縁部を該保持溝に入り込ませて所定のガタをもって把持せしめることにより、該可動板を該保持溝内で板厚方向に該ガタ分だけ変位可能とし、該可動板が板厚方向に変位して該保持溝の内面に当接することによって該透孔が実質的に閉塞せしめられるようにすると共に、該保持溝において該可動板の外周縁部を回り込んで前記加振室と前記受圧室を相互に連通する第三のオリフィス通路を、前記第二のオリフィス通路よりも更に高いチューニング周波数をもって形成せしめ得る可動板機構とを、有する流体封入式防振装置にある。
【0012】
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、低周波数域の振動に対して、振動入力に伴って受圧室と平衡室の間に惹起される相対的な圧力変動により第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づく受動的な防振効果が有効に発揮される一方、第一のオリフィス通路の流動抵抗が著しく大きくなる中乃至高周波数域の振動入力時には、作用空気室に圧力変動を及ぼして弾性加振板を加振することで加振室に生ぜしめられる圧力変動を、第二のオリフィス通路または第三のオリフィス通路を通じて受圧室に伝達せしめて、該受圧室の圧力変動を防振すべき振動に応じて能動的に制御することにより、相殺的乃至は積極的な防振効果を得ることが出来るのである。
【0013】
そこにおいて、中周波数域の入力振動は、高周波数域の入力振動に比して振幅が大きいことが多く、特に自動車においては、中周波数域で問題となり易いアイドリング振動の振幅が、高周波数域で問題となり易い走行こもり音やビビリ音等の振動の振幅に比して十分に大きい。それ故、中周波数域の振動を防振するに際しては、弾性加振板の空気圧加振によって加振室に生ぜしめられる圧力変動が、防振すべき振動振幅の大きさに応じて大きくされることから、加振室の壁部を構成する加振板も大きく変位せしめられて隔壁の保持溝に当接せしめられることとなる。その結果、第三のオリフィス通路が閉塞状態となり、加振室と受圧室の間で第二のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されて、目的とする能動的な防振効果が流体の流動作用に基づいて一層有利に発揮され得ると共に、加振室に惹起される圧力変動の高次成分の第三のオリフィス通路を通じての伝達も回避され得る。一方、高周波数域の振動を防振するに際しては、第二のオリフィス通路の流体流動抵抗が***振的作用により著しく大きくなるものの、弾性加振板の空気圧加振によって加振室に生ぜしめられる圧力変動が、防振すべき振動振幅の大きさに応じて小さくされることから、加振板の変位が高周波にまで追従し難いことと相俟って、加振板が隔壁の保持溝内で略浮いた状態となる。その結果、第三のオリフィス通路が連通状態となり、加振室と受圧室の間で第三のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されて、目的とする能動的な防振効果が流体の流動作用に基づいて有利に発揮され得るのである。
【0014】
従って、本態様の流体封入式防振装置においては、第一のオリフィス通路による受動的な防振効果が十分に発揮され難い中乃至高周波数域の振動に対しては、防振すべき振動に応じて弾性加振板の空気圧加振によって加振室に生ぜしめられる圧力変動の周波数や振幅を調節することにより、それに伴って、第二のオリフィス通路と第三のオリフィス通路が、自動的に選択されて機能せしめられるのであり、それ故、防振すべき振動が複数の乃至は広い周波数域に亘る場合でも、弾性加振板の空気圧加振によって加振室に生ぜしめられる圧力変動を、高次成分による防振性能の大幅な低下も回避せしめつつ、受圧室に対して伝達せしめて受圧室の圧力を制御することが出来るのであり、複数の乃至は広い周波数域の振動に対しても能動的な防振効果が有効に発揮され得るのである。
【0015】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る流体封入式防振装置において、前記隔壁に形成された前記保持溝の内面と、前記可動板が変位した際に該保持溝の内面に当接せしめられる該可動板の外周縁部との、少なくとも一方に緩衝ゴム層を設けたことを、特徴とする。このような本態様においては、加振板の保持溝への当接に際しての打音や衝撃が緩衝ゴム層の緩衝作用で軽減乃至は回避され得ることとなる。
【0016】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る流体封入式防振装置において、前記可動板の外周縁部を、略円弧形断面の外周面形状で周方向に延びるように形成すると共に、前記保持溝を該可動板の外周面よりも一回り大きな略円弧状断面の内周面形状で周方向に延びるように形成することにより、前記第三のオリフィス通路が、それら可動板の外周面と保持溝の内周面の間に略円弧形の流路形態をもって形成されるようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、第三のオリフィス通路の長さを有利に確保できることに加えて、第三のオリフィス通路における流体流動方向の形状を、屈曲部のない滑らかな形状とすることが可能となって、流体の流動抵抗が抑えられることにより、流体の流動作用に基づく能動的な防振効果を一層効率的に得ることが可能となるのである。なお、可動板の外周縁部を円弧形断面の外周面形状とするには、例えば、可動板の外周縁部にゴム弾性体を固着せしめて、可動板の外周縁部に対して円形断面で突出する環状突起を設けること等によって有利に形成され得、かかる環状突起を、前記第二の態様における緩衝ゴム層として利用することも可能である。
【0017】
また、本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第二のオリフィス通路のチューニング周波数域で前記作用空気室に空気圧変動を及ぼして前記加振室に圧力変動を生ぜしめた際に、前記可動板が板厚方向の両側で前記保持溝の内面にそれぞれ当接せしめられるようにする一方、前記第三のオリフィス通路のチューニング周波数域で前記作用空気室に空気圧変動を及ぼして前記加振室に圧力変動を生ぜしめた際に、該可動板の板厚方向の振幅が該保持溝に対する該可動板のガタよりも小さくされて、該可動板の板厚方向での該保持溝への当接が抑えられて、該保持溝に前記第三のオリフィス通路が実質的に常時形成されるようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、防振すべき振動に応じて作用空気室に及ぼされる空気圧変動の大きさを考慮することにより、要求される防振特性に応じたチューニングが有利に実現され得ることとなる。
【0018】
また、本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第一のオリフィス通路の長さ方向の中間部分に、該第一のオリフィス通路を前記加振室に連通せしめる接続窓が形成されていることにより、該第一のオリフィス通路の一部を利用して前記第二のオリフィス通路が形成されていることを、特徴とする。このような本態様においては、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路を、少ないスペースでコンパクトに形成することが可能となる。また、より好適には、第一のオリフィス通路の少なくとも一部が、可動板の外周側に位置して周方向に延びるように形成されることとなり、それによって、少ないスペースでオリフィス通路の通路長さを一層効率的に確保することが可能となる。
【0019】
また、本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材の一方をパワーユニット側部材に取り付けると共に、他方をボデー側部材に取り付けることにより、車両のパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるエンジンマウントを構成せしめて、前記第一のオリフィス通路をエンジンシェイクに相当する低周波数域にチューニングすると共に、前記第二のオリフィス通路をアイドリング振動に相当する中周波数域にチューニングし、更に前記第三のオリフィス通路を走行こもり音に相当する高周波数域にチューニングしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたエンジンマウントにおいては、車両走行時に問題となり易いエンジンシェイクに対して第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等によって受動的な防振効果が有効に発揮されると共に、同様に車両走行時に問題となり易い走行こもり音やビビリ音に対しては、弾性加振板の空気圧加振で加振室に生ぜしめられた圧力変動を第三のオリフィス通路を通じて受圧室に伝達せしめて受圧室の圧力変動を制御することにより、能動的な防振効果が有効に発揮され得る。また、車両停車時に問題となり易いアイドリング振動に対しては、弾性加振板の空気圧加振で加振室に生ぜしめられた圧力変動を第二のオリフィス通路を通じて受圧室に伝達せしめて圧力制御することにより能動的な防振効果が発揮されることとなり、そこにおいて、こもり音等に相当する高周波振動の防振に際して加振室に生ぜしめられる圧力変動に比して、アイドリング振動等に相当する中周波振動の防振に際して加振室に生ぜしめられる圧力変動は、その振幅が大きく加振板の変位量も大きくなって隔壁の保持溝に当接せしめられることにより第三のオリフィス通路が閉塞されることから、中周波振動の防振に際して、加振室に生ぜしめられる高次成分の受圧室への伝達が効果的に抑えられ得て、高次成分の伝達に起因する振動状態の悪化も有利に回避され得るのである。
【0020】
また、本発明の第七の態様は、前記第一乃至第六の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第二の取付部材を筒体形状とし、該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を前記可撓性膜で流体密に覆蓋する一方、該第二の取付部材の軸方向で互いに重ね合わせた第一の仕切部材と第二の仕切部材を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめて、該第一の仕切部材と前記本体ゴム弾性体の間に前記受圧室を形成すると共に、該第二の仕切部材と前記可撓性膜の間に前記平衡室を形成し、更に該第二の仕切部材の該第一の仕切部材に対する重ね合わせ面側に設けた凹所を前記弾性加振板で流体密に覆蓋することにより前記作用空気室を形成すると共に、該弾性加振板と該第一の仕切部材の間に前記加振室を形成したことを、特徴とする。このような本態様においては、それぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室,平衡室及び加振室と、外部から空気圧変動が及ぼされる作用空気室を、効率的な配設スペースをもって形成することが出来るのであり、それによって、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置が、コンパクトに実現可能となる。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0022】
先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が離隔配置されていると共に、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16で弾性連結された構造を有しており、第一の取付金具12が自動車のパワーユニット側に取り付けられる一方、第二の取付金具14が自動車のボデー側に取り付けられることによって、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向をいうものとする。
【0023】
より詳細には、第一の取付金具12は、略逆円錐台形状を有しており、その大径側端部には、軸方向上方に向かって突出するナット部15が一体形成されている。そして、ナット部15のねじ穴17に螺着される図示しないボルトにより、第一の取付金具12がパワーユニット側に取り付けられるようになっている。
【0024】
また、第一の取付金具12には、本体ゴム弾性体16が加硫接着されている。かかる本体ゴム弾性体16は、下方に向かって拡径する全体として大径の略円錐台形状を呈していると共に、大径側端面に開口する逆すり鉢形状の凹部18を有している。そして、本体ゴム弾性体16の小径側端面から第一の取付金具12が軸方向下方に差し込まれた状態で同一中心軸上に配されて加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面には、大径円筒形状の金属スリーブ20が重ね合わされて加硫接着されている。
【0025】
一方、第二の取付金具14は、大径の略段付き円筒形状を有しており、軸方向中間部分に形成された段差部24を挟んで、軸方向上部が大径部26とされていると共に、軸方向下部が小径部28とされている。また、これら大径部26および小径部28の内周面には、それぞれ、略全面を覆う薄肉のシールゴム層30が設けられて加硫接着されていると共に、小径部28側の開口部には、略薄肉の円板形状を有する薄肉ゴム膜からなるダイヤフラム32が配されており、このダイヤフラム32の外周縁部が第二の取付金具14の開口周縁部に加硫接着されることによって、第二の取付金具14の下側開口部が流体密に閉塞されている。なお、本実施形態では、ダイヤフラム32が、シールゴム層30と一体成形されており、かかるダイヤフラム32によって可撓性膜が構成されている。
【0026】
そして、第二の取付金具14は、その大径部26が金属スリーブ20に外挿されて、圧入や絞り加工等で嵌着固定されることによって、本体ゴム弾性体16の外周面に固着されている。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、防振すべき振動の主たる入力方向となる略同一の中心軸上に位置するようにして、相互に離間して配設されており、本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。また、第二の取付金具14の大径部26が本体ゴム弾性体16に固着されることにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16によって流体密に閉塞されている。
【0027】
さらに、第二の取付金具14には、軸方向上側からブラケット31が被せられて固定的に組み付けられている。このブラケット31は、全体として大径の略円筒形状を有しており、外周面には軸方向下方に延び出す複数の脚部33が溶着されている。そして、かかるブラケット31は、第二の取付金具14の大径部26に外嵌固定されており、その脚部33が、図示しない自動車のボデーに対してボルト固定されることにより、第二の取付金具14がかかるボデーに対して固定的に取り付けられるようになっている。
【0028】
また、第二の取付金具14には、その小径部28に仕切部材34が収容されており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の対向面間に配されている。この仕切部材34は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されており、略厚肉円板状のブロック形状を有している。そして、かかる仕切部材34は、第二の取付金具14の小径部28に嵌め込まれて、該小径部28への圧入組付けや、該小径部28の絞り加工等によって、その円筒状外周面が、小径部28に対して、シールゴム層30を挟んで流体密に密着固定されている。このように仕切部材34が第二の取付金具14内に組み付けられることによって、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の間に形成されて、外部空間に対して密閉された領域が、該仕切部材34によって流体密に二分されており、以て、仕切部材34の上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された主液室36が形成されている一方、仕切部材34の下側には、壁部の一部がダイヤフラム32で構成されて、該ダイヤフラム32の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室38が形成されている。
【0029】
そして、これら主液室36と平衡室38には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が充填されて封入されている。特に、本実施形態では、後述する流体の共振作用に基づく防振効果を有利に得るために、0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体が好適に採用される。なお、仕切部材34の軸方向下端面には、中央部分に開口する下側凹所39が形成されており、平衡室38の容積がこの下側凹所39で有利に確保されるようになっている。
【0030】
また、仕切部材34には、上面中央に開口する略すり鉢状の中央凹所40が形成されていると共に、該中央凹所40の開口周縁部には、仕切部材34の上方に向かって突出する環状の係止突部42が一体形成されている。そして、所定厚さの円板形状を有する弾性加振板としてのゴム弾性板44が、中央凹所40の開口部に重ね合わされており、ゴム弾性板44の外周面に加硫接着された円筒形状の係止金具46が、その下端開口部において仕切部材34の係止突部42に外嵌されて、該係止突部42に対して流体密にかしめ固定されている。これにより、中央凹所40の開口部がゴム弾性板44によって流体密に覆蓋されており、以て、主液室36や平衡室38から独立した作用空気室50が形成されている。そして、後述するように、外部の空気圧源から空気圧変動が及ぼされるようになっており、作用空気室50の空気圧変動に基づいてゴム弾性板44に加振力が作用せしめられるようになっている。
【0031】
なお、作用空気室50に対して圧力変動を作用せしめるために、仕切部材34には空気通路78が形成されており、この空気通路78の一方の開口端部が作用空気室50に開口連通せしめられている一方、空気通路78の他方の端部が、仕切部材34の外周面に突設されたポート部80に開口せしめられている。そして、マウント装着状態下では、このポート部80に外部の空気管路が接続されることにより、図示しない圧力制御手段から及ぼされる空気圧変動が、かかる空気管路から空気通路78を通じて作用空気室50に及ぼされるようになっている。
【0032】
さらに、本体ゴム弾性体16と仕切部材34の対向面間に形成された主液室36には、全体として略円板形状を有する隔壁としての隔壁部材52が収容配置されている。この隔壁部材52は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成された、それぞれ略円板形状を呈する上下の隔壁板54,56を互いに固定的に重ね合わせた構造とされており、第二の取付金具14の軸直角方向に広がる状態で配設されている。そして、かかる隔壁部材52の外周縁部が、第二の取付金具14の段差部24と本体ゴム弾性体16の軸方向端面の間で挟圧保持されることによって、隔壁部材52が第二の取付金具14に固定されている。これにより、主液室36が、隔壁部材52を挟んで、本体ゴム弾性体16側と仕切部材34側とに流体密に仕切られている。而して、本体ゴム弾性体16と隔壁部材52の間には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に伴う圧力変化が生ぜしめられる受圧室58が形成されている一方、隔壁部材52と仕切部材34の間には、壁部の一部がゴム弾性板44で構成されて、該ゴム弾性板44が作用空気室50の空気圧変動に基づいて加振されることにより圧力変動が直接に生ぜしめられる加振室60が形成されている。
【0033】
また、仕切部材34には、軸方向中間部分を周方向に所定長さで延びる外周凹溝66が形成されており、この外周凹溝66が第二の取り付け金具14の小径部28で流体密に覆蓋されることによって流体流路が形成されている。そして、この外周凹溝66で形成された流体流路の一方の端部が、軸方向に延びる通孔68を通じて、仕切部材34の上端面において中央凹所40の外周側に開口せしめられている。また一方、外周凹溝66の他方の端部は、径方向内方に延びる図示しない通孔を通じて、下側凹所39に開口せしめられている。更にまた、下側隔壁板56の外周縁部には、上方に向かって開口する溝形断面で周方向に延びる環状溝62が形成されており、下方に向かって突設されたこの環状溝62の形成部位において、下側隔壁板56が係止金具46に対して流体密に外嵌固定されている一方、かかる環状溝62が上側隔壁板54で覆蓋されることによって環状流路が形成されている。そして、この環状溝62で形成された環状流路が、径方向で対向する一方の位置において上側隔壁板54に貫設された連通孔70を通じて受圧室58に接続されている。更にまた、かかる環状溝62で形成された環状流路において径方向で対向する他方の位置では、下側隔壁板56に貫設された接続孔72を通じて、仕切部材34の外周凹溝66で形成された流体流路に接続されている。
【0034】
これにより、環状溝62で形成された環状流路と外周凹溝66で形成された流体流路が相互に直列的に接続されて、受圧室58と平衡室38を相互に連通せしめる第一のオリフィス通路74が形成されている。また、環状流路によって、受圧室58と加振室60を相互に連通せしめる第二のオリフィス通路76が形成されている。即ち、この第二のオリフィス通路76は、第一のオリフィス通路74が通路長さ方向の中間部分で加振室60に接続されることにより、第一のオリフィス通路74の一部を利用して形成されているのである。
【0035】
そして、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて受圧室58に圧力変動が生ぜしめられた際に、受圧室58と平衡室38の間での相対的な圧力差に基づいて第一のオリフィス通路74を通じて、それら両室58,38間での流体流動が生ぜしめられるようになっている。特に、本実施形態では、かかる第一のオリフィス通路74が、エンジンシェイク等に相当する10Hz前後の低周波数域にチューニングされている。それにより、低周波数域の入力振動に対して、第一のオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて受動的な防振効果が発揮されるようになっている。
【0036】
また、本実施形態では、第二のオリフィス通路76が、アイドリング振動等に相当する20〜40Hz程度の中周波数域にチューニングされている。そして、中周波数域の振動入力時に、作用空気室50の空気圧変動に基づいて加振室60に生ぜしめられる圧力変動を、第二のオリフィス通路76を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて受圧室58に対して効率的に及ぼしめて、受圧室58の圧力変動を積極的に調節することにより、能動的な防振効果が発揮されるようになっている。
【0037】
なお、第一及び第二のオリフィス通路74,76のチューニングは、例えば、受圧室58や平衡室38,加振室60の壁ばね剛性(単位容積だけ変化させるのに必要な圧力変化量に対応する特性値)等を考慮しつつ、通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、オリフィス通路74,76を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該オリフィス通路74,76のチューニング周波数として把握することが出来る。
【0038】
さらに、隔壁部材52を構成する上下の隔壁板54,56には、それぞれ中央部分に大径の透孔82が形成されており、この透孔82内に可動板84が配設されている。かかる可動板84は、剛性の金属プレートで構成されており、薄肉の円板形状を有している。一方、透孔82の内周縁部には、上下の隔壁板54,56が相互に離隔せしめられることによって、径方向内方に向かって開口する保持溝86が、周方向の全周に亘って連続して形成されている。そして、この保持溝86に対して、可動板84の外周縁部が、全周に亘って入り込んでおり、所定のガタ隙間をもって把持されている。これにより、可動板84は、保持溝86内で軸方向両側に当接するまでの所定距離だけ、即ち設定されたガタの分だけ、軸方向に移動可能に配設されている。
【0039】
また、本実施形態では、図2に拡大図が示されているように、保持溝86に入り込んだ可動板84の外周縁部に対してゴム弾性体が加硫接着されており、全周に亘って延びる環状の緩衝ゴム88が形成されている。特に、この緩衝ゴム88は、可動板84の外周縁部から径方向外方および軸方向両側にそれぞれ突出する円弧形の外周表面の断面形状をもって、可動板84の周方向全周に亘って連続して形成されている。
【0040】
更にまた、この可動板84の外周縁部を支持せしめる保持溝86は、可動板84に突設された緩衝ゴム88の外周面よりも一回り大きな円弧形断面を有する内周面形状で周方向の全周に亘って延びるように形成されている。これにより、図2に示されている如く、可動板84を、保持溝86内での移動範囲の略中央に位置せしめた状態下で、可動板84の外周縁部と隔壁部材52との間には、緩衝ゴム88の外周面と保持溝86の内周面の対向面間に形成されたガタによる隙間を延びて、受圧室58と加振室60を相互に連通せしめる第三のオリフィス通路90が形成されるようになっている。また、この第三のオリフィス通路90は、図3に示されているように、可動板84が軸方向の何れかに変位せしめられて緩衝ゴム88が保持溝86の内周面に当接せしめられた状態下では、上下の隔壁板54,56に形成された透孔82が可動板84で実質的に流体密に閉塞されることにより、実質的に遮断されて消失せしめられるようになっている。
【0041】
また、本実施形態では、かかる第三のオリフィス通路90が、自動車の走行こもり音やビビリ振動等に対応する50〜200Hz程度の高周波数域にチューニングされており、外部から作用空気室50に及ぼされる空気圧変動に基づいて加振室60に高周波数域の圧力変動が生ぜしめられた際、第三のオリフィス通路90を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、加振室60の圧力変動が受圧室58にまで効率的に伝達されるようになっている。
【0042】
従って、上述の如き構造とされた本実施形態のエンジンマウント10においては、エンジンシェイク等の低周波数域の振動入力時には、前述の如く、第一のオリフィス通路74を通じて受圧室58と平衡室60の間で流動せしめられる流体の共振作用に基づく高減衰作用により、有効な防振効果が発揮され得る。また、アイドリング振動等の中周波数域の振動入力時や、走行こもり音やビビリ音等の高周波数域の振動入力時には、第一のオリフィス通路74における流体の流動抵抗が***振的に著しく増大することとなる。それ故、そのような中乃至高周波数域の振動入力時には、外部から作用空気室50に防振すべき振動に対応した周期の空気圧変動を及ぼしてゴム弾性板44を加振駆動することによって加振室60に内圧変動を生ぜしめ、この加振室60の内圧変動を、第二のオリフィス通路76または第三のオリフィス通路90を通じて受圧室58に及ぼすことにより、受圧室58の圧力変動を能動的乃至は積極的に制御することが可能であり、それによって、相殺的乃至は積極的な防振効果が発揮されることとなる。
【0043】
なお、作用空気室50に空気圧変動を及ぼすための外部の空気圧制御手段は、周知技術であることからここでは詳述しないが、例えば、バキュームタンク等の負圧源と大気を作用空気室50に接続すると共に、その接続管路上において作用空気室50を負圧源と大気に択一的に連通せしめる電磁切換弁を配設し、かかる電磁切換弁を、防振すべき振動に対応した制御信号で切換作動せしめることによって、有利に実現され得る。また、そこにおいて、電磁切換弁の制御信号の生成は、例えば、エンジン回転数やアクセル開度,走行速度等を各種センサで検出し、エンジンの点火信号を参照信号として、適応制御やマップ制御等で、防振すべき振動に対応した周期や位相,振幅を有する空気圧変動が作用空気室50に及ぼされるように考慮して行なわれる。
【0044】
ここにおいて、かかるエンジンマウント10にあっては、受圧室58と加振室60を仕切る隔壁部材52に支持されて、それら両室58,60間に配設された可動板84の保持溝86内での軸方向の可動量が適当に調節されることにより、防振すべき振動周波数に応じて第二のオリフィス通路76と第三のオリフィス通路90が自動的に切り換えられて択一的に機能せしめられるようになっている。
【0045】
具体的には、20〜40Hz程度のアイドリング振動等の中周波数域の振動は、50〜200Hz程度の走行こもり音等の高周波数域の振動に比して、振幅が大きい。それ故、アイドリング振動等の中周波数域で能動制御する場合に、有効な防振効果を得るためには、走行こもり音等の高周波数域で能動制御する場合に比して、作用空気室50に及ぼされる空気圧変動の振幅が大きく設定されるのであり、その結果、加振室60には大きな振幅の圧力変動が生ぜしめられることとなる。一方、走行こもり音等の高周波数域で能動制御する場合に、有効な防振効果を得るためには、アイドリング振動等の中周波数域で能動制御する場合に比して、作用空気室50に及ぼされる空気圧変動が振幅が小さく設定されるのであり、その結果、加振室60には小さな振幅の圧力変動が生ぜしめられることとなる。
【0046】
また、このように加振室60に圧力変動が生ぜしめられると、加振室60と受圧室58の間での相対的な圧力変動が可動板84の上下両面に及ぼされることにより、可動板84が軸方向に往復駆動せしめられることとなる。そこにおいて、かかる可動板84は、保持溝86への当接によって軸方向変位量が制限されるようになっており、本実施形態では、可動板84の軸方向の変位量が、高周波数域で能動制御することによって加振室60に生ぜしめられる圧力変動は殆ど吸収し得るだけの変位量が許容されるようにされる一方、中周波数域で能動制御することによって加振室60に生ぜしめられる圧力変動は吸収し切らないように変位量が制限されるように設定されている。
【0047】
すなわち、例えば、図4に示されているように、中周波数域(30Hz)の振動防振のために能動制御するに際して加振室60に惹起される圧力変動を吸収するために必要とされる可動板84の軸方向変位量が±0.4mmであり、高周波数域(100Hz)の振動防振のために能動制御するに際して加振室60に惹起される圧力変動を吸収するために必要とされる可動板84の軸方向変位量が±0.06mmであったとすると、可動板84における軸方向の許容変位量(可動距離)を、例えば±0.1mmに設定する。そうすると、中周波数域の振動入力時に、対応する周波数の空気圧変動を及ぼして加振室60に圧力変動を生ぜしめた際には、可動板84は加振室60の圧力変動に伴って±0.4mmだけ軸方向変位しようとするが、実際には保持溝86への当接によって±0.1mmの範囲に制限されてしまう。その結果、少なくとも残りの±0.3mmの分だけは、可動板84の変位によって圧力変動が吸収されることなく加振室60に有効な圧力変動が生ぜしめられるのであり、この加振室60の圧力変動が、第二のオリフィス通路78を通じて、流体の共振作用を利用した効率的な圧力伝達効率をもって、受圧室58に及ぼされて有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0048】
しかも、かかる中周波数域での能動制御に際しては、図4からも明らかなように、可動板84が、一周期中の多くの時間(図4中のt′の時間)に亘って保持板86への当接状態に保持されて透孔82ひいては第三のオリフィス通路90が閉塞状態に維持されることとなる。それ故、たとえ加振室60に対して圧力変動の高次成分が惹起されたとしても、第三のオリフィス通路90を通じての受圧室58への伝達が効果的に防止され得ると共に、第二のオリフィス通路76を通じての受圧室58への伝達も***振的作用で有利に防止され得ることとなり、高次成分に起因する振動状態の悪化が問題となるようなこともないのである。
【0049】
また一方、高周波数域の振動入力時に、対応する周波数の空気圧変動を及ぼして加振室60に圧力変動を生ぜしめた際には、可動板84は、及ぼされる圧力変動の周波数が高いことと、それ自体のマス成分(質量)が封入流体の流動抵抗や質量と相加的に作用すること等に起因して、加振室60の圧力変動に対して追従して変位し難くなる。それ故、高周波数域で能動制御している状況下において、可動板84は、保持溝86から浮いた状態で略静止状態か僅かに微小変位せしめられた状態に保持されるのであり、その結果、可動板84と保持溝86の間には、第三のオリフィス通路90が連通状態に維持されることとなる。
【0050】
従って、高周波数域での能動制御に際しては、第二のオリフィス通路76が***振的作用等によって流体流通抵抗が著しく大きくなってしまうが、高周波数域にチューニングされた第三のオリフィス通路90が機能し得ることとなり、第三のオリフィス通路90を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、加振室60の圧力変動が効率的な圧力伝達効率をもって、受圧室58に及ぼされて有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0051】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0052】
例えば、保持溝86による把持部のガタによって可動板84に許容される軸方向の変位量は、防振すべき振動の大きさ(振幅)や加振室60の容積,ゴム弾性板44のばね定数や有効ピストン面積,作用空気室50の容積等を考慮して適宜に設定されるものであって限定されるものでない。そこにおいて、可動板84に許容される可動変位量:δは、少なくとも中周波数域での能動制御に際して加振室60に惹起される圧力変動に伴う理論上の最大変位量(加振室60の圧力変動を吸収するだけの変位量):δaよりも小さく設定される必要があるが、必ずしも、高周波数域での能動制御に際して加振室60に惹起される圧力変動に伴う理論上の最大変位量:δbよりも大きい必要はない。蓋し、前述の如く、可動板84は、及ぼされる圧力変動の周波数が高くなると、慣性力の作用等によって変位し難くなり、理論上の最大変位量よりも実際の変位量が小さくなって、保持溝86内でフローティング状態で保持されるようになるからである。
【0053】
また、第一のオリフィス通路74,第二のオリフィス通路76および第三のオリフィス通路90のそれぞれのチューニング周波数は、要求される防振特性に応じて適宜に設定されるものであって、何等、限定されるものでないことは言うまでもない。
【0054】
更にまた、それら第一のオリフィス通路74,第二のオリフィス通路76および第三のオリフィス通路90の具体的な構造は、何等限定されるものでなく、マウント本体の構造や、マウントサイズ等を考慮して、適宜に変更可能である。そこにおいて、例えば前記実施形態では、第一のオリフィス通路74の一部を利用する形態で第二のオリフィス通路76が形成されていたが、それら第一のオリフィス通路74と第二のオリフィス通路76を、互いに独立した流路構造をもって形成しても良い。
【0055】
また、第三のオリフィス通路90のチューニング等の目的をもって、例えば、隔壁部材52において、可動板84と受圧室58の間に狭窄流路を形成し、第三のオリフィス通路90を流動せしめられる流体が、この狭窄流路を通じて受圧室58に導かれるようにすることも可能である。
【0056】
加えて、前記実施形態では、本発明を自動車用のエンジンマウントに適用したものの具体例を示したが、その他、本発明は、特に複数の乃至は広い周波数域に亘る振動に対して防振効果が要求される各種振動部材における防振装置に対して、何れも、有効に適用され得る。
【0057】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、低周波数域の振動に対して第一のオリフィス通路による受動的な防振効果が有効に発揮され得る一方、中乃至高周波数域の振動に対しては、防振すべき振動に対応する周期で作用空気室に空気圧変動を及ぼして加振室に生ぜしめた圧力変動を、第二のオリフィス通路および第三のオリフィス通路を通じて受圧室に及ぼしめて該受圧室の圧力を制御することにより、能動的な防振効果が発揮され得ることとなる。
【0058】
また、そこにおいて、第三のオリフィス通路は、中周波振動と高周波振動の振幅差を巧く利用して、中周波振動の防振作動時に実質的に閉塞状態に維持され得ることから、中周波振動の防振作動に際しては、第二のオリフィス通路を通じての流体流動が有利に生ぜしめられて、圧力変動の伝達効率が、第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等に基づいて有利に確保され得ると共に、加振室に生ぜしめられる高次成分の受圧室への伝達が効果的に防止され得ることとなり、そのような高次成分の伝達に起因する防振性能の大幅な低下も回避され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントにおける要部を拡大して示す説明図である。
【図3】図2に示された要部の別の作動状態を示す説明図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントにおける可動板の作動を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
32 ダイヤフラム
38 平衡室
44 ゴム弾性板
50 作用空気室
52 隔壁部材
58 受圧室
60 加振室
74 第一のオリフィス通路
76 第二のオリフィス通路
84 可動板
86 保持溝
88 緩衝ゴム
90 第三のオリフィス通路

Claims (7)

  1. 相互に離隔配置されて、防振連結すべき部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、
    それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、
    該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、
    可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室と、
    前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、
    前記受圧室に対して隔壁を挟んで反対側に形成された、壁部の一部が弾性加振板で構成されて非圧縮性流体が封入された加振室と、
    該加振室に対して前記弾性加振板を挟んで反対側に形成された、外部から空気圧変動を及ぼすことにより該弾性加振板に加振力を作用せしめて該加振室に圧力変動を生ぜしめる作用空気室と、
    前記第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされて前記受圧室と前記加振室を相互に連通する第二のオリフィス通路と、
    前記隔壁に透孔を設けて該透孔の周縁部分において内周側に開口する環状の保持溝を形成すると共に、該透孔に硬質の可動板を配して該可動板の外周縁部を該保持溝に入り込ませて所定のガタをもって把持せしめることにより、該可動板を該保持溝内で板厚方向に該ガタ分だけ変位可能とし、該可動板が板厚方向に変位して該保持溝の内面に当接することによって該透孔が実質的に閉塞せしめられるようにすると共に、該保持溝において該可動板の外周縁部を回り込んで前記加振室と前記受圧室を相互に連通する第三のオリフィス通路を、前記第二のオリフィス通路よりも更に高いチューニング周波数をもって形成せしめ得る可動板機構とを、
    有することを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記隔壁に形成された前記保持溝の内面と、前記可動板が変位した際に該保持溝の内面に当接せしめられる該可動板の外周縁部との、少なくとも一方に緩衝ゴム層を設けた請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記可動板の外周縁部を、略円弧形断面の外周面形状で周方向に延びるように形成すると共に、前記保持溝を該可動板の外周面よりも一回り大きな略円弧状断面の内周面形状で周方向に延びるように形成することにより、前記第三のオリフィス通路が、それら可動板の外周面と保持溝の内周面の間に略円弧形の流路形態をもって形成されるようにした請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記第二のオリフィス通路のチューニング周波数域で前記作用空気室に空気圧変動を及ぼして前記加振室に圧力変動を生ぜしめた際に、前記可動板が板厚方向の両側で前記保持溝の内面にそれぞれ当接せしめられるようにする一方、前記第三のオリフィス通路のチューニング周波数域で前記作用空気室に空気圧変動を及ぼして前記加振室に圧力変動を生ぜしめた際に、該可動板の板厚方向の振幅が該保持溝に対する該可動板のガタよりも小さくされて、該可動板の板厚方向での該保持溝への当接が抑えられて、該保持溝に前記第三のオリフィス通路が実質的に常時形成されるようにした請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  5. 前記第一のオリフィス通路の長さ方向の中間部分に、該第一のオリフィス通路を前記加振室に連通せしめる接続窓が形成されていることにより、該第一のオリフィス通路の一部を利用して前記第二のオリフィス通路が形成されている請求項1乃至4の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記第一の取付部材と前記第二の取付部材の一方をパワーユニット側部材に取り付けると共に、他方をボデー側部材に取り付けることにより、車両のパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるエンジンマウントを構成せしめて、前記第一のオリフィス通路をエンジンシェイクに相当する低周波数域にチューニングすると共に、前記第二のオリフィス通路をアイドリング振動に相当する中周波数域にチューニングし、更に前記第三のオリフィス通路を走行こもり音に相当する高周波数域にチューニングした請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  7. 前記第二の取付部材を筒体形状とし、該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を前記可撓性膜で流体密に覆蓋する一方、該第二の取付部材の軸方向で互いに重ね合わせた第一の仕切部材と第二の仕切部材を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめて、該第一の仕切部材と前記本体ゴム弾性体の間に前記受圧室を形成すると共に、該第二の仕切部材と前記可撓性膜の間に前記平衡室を形成し、更に該第二の仕切部材の該第一の仕切部材に対する重ね合わせ面側に設けた凹所を前記弾性加振板で流体密に覆蓋することにより前記作用空気室を形成すると共に、該弾性加振板と該第一の仕切部材の間に前記加振室を形成した請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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