JP2006027970A - 複合酸化物焼結体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(i)及び(ii)の条件を満足する複合酸化物結晶粉末を成形した後、焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法:
(i)一般式:CaaA1 bCocA2 dOe (式中、A1は、 Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Ag、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又
は二種以上の元素であり、A2は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Mo、W、Nb、Ta、Bi及びAgからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6; 0≦b≦0.8; 2
≦c≦4.5; 0≦d≦2; 8≦e≦10である。)で表される組成を有すること、
(ii)最長辺の長さが3μm以上の結晶を90%以上含有し、結晶の最長辺の長さの平均値が5〜100μmであって、平均値±50%の範囲内にある結晶の割合が50%以上であること。
【選択図】図4
Description
約70%ものエネルギーを最終的には熱として大気中に廃棄している。また、工場やごみ焼
却場などにおいて燃焼により生ずる熱も、その殆どが他のエネルギーに変換されることなく大気中に廃棄されている。このように、我々人類は、非常に多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、限りある化石燃料の燃焼などの行為から僅かなエネルギーしか獲得していない。
晶状態では高い熱電変換効率を発揮できるものの、多結晶焼結体とすると単結晶の場合と比較して熱電変換効率が1/3程度まで低下する。この様な性能の低下は、多結晶焼結体では、単結晶の場合と比較して、電気抵抗が高いことが一因と考えられる。
率を有する材料の開発が強く望まれている。
Xuら、Applied Physics Letters vol. 80, pp. 3760-3762 (2002)
1. 下記(i)及び(ii)の条件を満足する複合酸化物結晶粉末を成形した後、焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法:
(i)一般式:CaaA1 bCocA2 dOe (式中、A1は、Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu
、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Ag、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又
は二種以上の元素であり、A2は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Mo、W、Nb、Ta、Bi及びAgからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6 ; 0≦b≦0.8 ; 2≦c≦4.5 ; 0≦d≦2 ; 8≦e≦10である。)で表される組成を有すること、
(ii)最長辺の長さが3μm以上の結晶を90%以上含有し、結晶の最長辺の長さの平均値が5〜100μmであって、平均値±50%の範囲内にある結晶の割合が50%以上であること。
2. 複合酸化物結晶粉末が、結晶の厚さに対して結晶の最長辺の長さが3倍以上の結晶を70%以上含むものである上記項1に記載の複合酸化物焼結体の製造方法。
3. 複合酸化物結晶粉末の結晶軸の方向を揃えた後、成形し、焼結させることを特徴とする上記項1又は2に記載の方法。
4. 複合酸化物結晶粉末の結晶軸の方向を揃える方法が、下記(i)〜(iv)のいずれかの方法である上記項3に記載の方法:
(i)結晶粉末を板状にプレスし、プレスした板状の結晶を更に重ねて加圧成形する方法、
(ii)結晶粉末を液体中に懸濁させ、この懸濁液を濾過する方法、
(iii)粘性流体に結晶粉末を懸濁させた後、スリットを通過させる方法、
(iv)結晶粉末を含む懸濁液に一方向に磁場を掛ける方法。
5. 一軸加圧下に複合酸化物結晶粉末を焼結させる上記項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 一軸加圧下に焼結させる方法が、ホットプレス焼結法又は加圧下に放電焼結させる方法である上記項5に記載の方法。
7. 上記項1〜6のいずれかの方法によって得られる複合酸化物焼結体。
8. 絶対温度300K以上の温度で100(V/K以上のゼーベック係数を有する上記
項7に記載の複合酸化物焼結体。
9. 絶対温度300K以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有する上記項7又は8に記載の複合酸化物焼結体。
10.絶対温度300K以上の温度で3W/mK以下の熱伝導度を有する上記項7〜9のいずれかに記載の複合酸化物焼結体。
11.上記項7〜10のいずれかに記載の複合酸化物焼結体からなるp型熱電変換材料。12.上記項11に記載のp型熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。
(1)組成
本発明の複合酸化物焼結体の製造方法では、原料として、一般式:CaaA1 bCocA2 dOe (式
中、A1は、Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Ag、Yお
よびランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、A2は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Mo、W、Nb、Ta、Bi及びAgからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6 ; 0≦b≦0.8 ; 2≦c≦4.5 ; 0≦d≦2 ; 8≦e≦10である。)で表される組成を有する複合酸化物結晶の粉末を用いる。尚、上記一般式において、ランタノイド元素としては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Lu等を例示できる。
本発明の製造方法では、上記一般式で表される複合酸化物結晶の粉末として、最長辺の長さが3μm以上の結晶を90%以上含有するものを用いることが必要であり、好ましくは最長辺の長さが5μm以上の結晶を90%以上含有するものを用いる。更に、該複合酸化物結晶粉末は、結晶の最長辺の長さの平均値が5〜100μm、好ましくは5〜50μm、より好ましくは7〜25μmであって、平均値±50%の範囲内にある結晶の割合が50%以上であることが必要である。
特に配向性が良好である。
本発明で用いる複合酸化物結晶の粉末は、上記した条件を満足する限り、製造方法については特に限定はないが、特に、以下の方法によれば、上記した条件を満足し、板状に成長した結晶粒径のよく揃った複合酸化物を得ることができる。
は、コバルト(Co)、酸化コバルト(CoO、Co2O3、Co3O4)、炭酸コバルト(CoCO3)、硝酸コバルト(Co(NO3)2)、水酸化コバルト(Co(OH)2)、塩化コバルト(CoCl2)、アルコキシド化合物(ジプロポキシコバルト(Co(OC3H7)2等)等を使用できる。その他の元素についても同様に
元素単体、酸化物、塩化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシド化合物等を用いることができる。また本発明の複合酸化物の構成元素を二種以上含む化合物を使用しても良い。上記した原料物質は、各元素源の物質について、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
間程度焼成すれば良い。尚、原料物質として炭酸塩や有機化合物等を用いる場合には、焼成する前に予め仮焼きして原料物質を分解させた後、焼成して目的の複合酸化物を形成することが好ましい。例えば、原料物質として炭酸塩を用いる場合には、600〜800℃程度で10時間程度仮焼きした後、上記した条件で焼成すれば良い。
複合酸化物を溶解可能な物質(以下、「フラックス成分」ということがある)と混合する。フラックス成分は、上記条件を満足する化合物であって、目的とする複合酸化物の特性を阻害しない物質である限り特に限定なく使用できる。特に、フラックス成分は、目的とする複合酸化物を溶解し難い溶媒、例えば、水、エタノール等に可溶性の物質であることが好ましい。この様な物質を用いることにより、目的とする複合酸化物結晶粉末を作製した後、洗浄などの方法で容易にフラックス成分を分離除去することができる。
らの水和物;炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)などのアルカリ金属炭酸塩などを挙げることができる。ホウ素含有化合物の具体例と
しては、ホウ酸(B2O3)等を挙げることができる。フラックス成分は、一種単独又は2種以上混合して用いることができる。
合酸化物100重量部に対して、フラックス成分として、K2CO3を16重量部とKCl
を4重量部加え、850℃で20時間加熱した後、毎時300℃で冷却した場合には、
最長辺の長さが3μm以上の結晶を93%含有し、最長辺の長さの平均値が7μmで、最長辺の長さが3.5〜10.5μmの範囲にある結晶が全体の60%を占める複合酸化物結晶の粉末を得ることができる。
本発明によれば、上記した条件を満足する複合酸化物結晶粉末を所定の形状に成形した後、焼結させることによって、目的とする複合酸化物焼結体を得ることができる。この様な方法によれば、原料とする複合酸化物結晶が適度に成長した板状結晶であることから、成形し、焼結させる際に、結晶軸の方向が揃いやすく、優れた配向性を有する焼結体を得ることができる。得られた焼結体は、電気抵抗の低いab面が良く揃っており、ab面と平行方向に対する電気抵抗が非常に低い焼結体となる。
本発明では、特に、上記複合酸化物結晶粉末を成形する前に、結晶粒子の結晶軸の方向を揃え、その後成形して、焼結させることが好ましい。
(i)結晶粉末を板状にプレスし、この様なプレスした板状の結晶を更に重ねて加圧成形する方法。
(ii)結晶粉末を液体中に懸濁させ、この懸濁液を濾過することにより、板状結晶のよく成長した面を濾紙又はフィルター面に平行に配向させる方法。
(iii)一般的にドクターブレード法と呼ばれる方法により、粘性流体に結晶粉末を懸濁
させた後、スリットを通過させることにより、結晶を配向させる方法。
(iv)一般に磁気配向法と呼ばれる方法により、結晶の磁化の異方性を利用し、懸濁液に一方向に1〜10テスラ程度の磁場を掛けることによって、板状結晶のよく成長した面を配向させ、その後液体を除去する方法。
の結晶構造に依存したある特定のθ角において強い回折が得られる。本発明方法によって得られる焼結体は、ab面からの回折が強く、この時のθをθabとする。通常このθabを中心としてθab±1°の範囲内で正規分布の形をした回折ピークが得られる。この回折ピー
クを積分することにより回折面積強度が得られる。
てI(χ)のχ=0°〜90°での平均値Irを求める。
値は4であった。
ましく、10程度以上であることが更に好ましい。従って、上記(i)〜(iv)の方法を採用して結晶軸の方向を揃える場合には、得られる焼結体のDDmax 値が十分に高い値となるように処理を行うことが好ましく、特に、8程度以上となる程度まで処理を行うことが好ましい。
成形方法については特に限定はなく、目的とする焼結体の形状に応じて、一軸加圧成形等の方法を適宜適用できる。
0℃〜900℃程度で、加熱時間1〜40時間程度とすればよい。加圧下での放電プラズマ焼結の条件としては、例えば、3〜100MPa程度の加圧下において、加熱温度70
0〜950℃程度、好ましくは800℃〜900℃程度で、加熱時間10分〜1時間程度とすればよい。これらの方法によれば、結晶粒のab面が加圧軸に対して垂直に良く揃った状態の焼結体を得ることができる。
図2に、一軸加圧下に焼結させた焼結体の例として、後述する実施例1で得られた焼結体について、加圧軸に垂直な面のX線回折パターン(a)と加圧軸に平行な面のX線回折パターン(b)を示す。加圧軸に垂直な面のX線回折パターン(a)では、(00l)で指数付
けされる回折ピークが強く現れ、加圧軸に平行な面のX線回折パターン(b)では、(00l)以外のピークの回折強度が大きくなった。この結果は、本発明方法で得られる複合酸化
物焼結体では、結晶粒のab面が加圧軸に対して垂直に揃っていることを意味している。
層した構造を有するため、ab面がよく成長する。焼結時の一軸加圧により結晶の向きが加圧軸に垂直な面内に制限され、さらに結晶粉末の粒径が大きいことや、最長辺と厚さの比が大きいこと、粒径が揃っていることなどが加圧効果を増幅させるため粒の加圧面内での配向が助長される。その結果、一軸加圧下に焼結させる方法を採用することによって、結晶軸の方位が非常によく揃った焼結体を得ることができ、
図3に、後述する実施例1で得られた複合酸化物焼結体について、加圧軸に平行な面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。図3からは、板状結晶粒が加圧軸方向に積み重なっ
ている様子が観察され、よく成長したab面が手前から奥へ広がっていることが判る。
10mΩcm程度以下の低い電気抵抗率を有するものとなる。特に、一軸加圧下に焼結させた場合には、結晶粒の配向性が非常に高くなり、更に、高密度化されることにより、電気抵抗率が非常に低くなり、300K以上の温度において、5mΩcm程度以下という非
常に低い電気抵抗率を有するものとすることができる。
発電モジュールの一例の模式図を図4に示す。該熱電発電モジュールの構造は、公知の熱電発電モジュールと同様であり、高温部用基板、低温部用基板、p型熱電変換材料、n型熱電変換材料、電極、導線等により構成される熱電発電モジュールであり、本発明の複合酸化物はp型熱電変換材料として使用される。
った、高温の空気中で用いるp型熱電変換材料として有効に利用することができ、高い熱
電変換効率を発揮することができる。
中に組み込むことにより、これまで大気中に廃棄されていた熱エネルギーを有効に利用することが可能となる。
複合酸化物結晶の粉末の製造方法
下記の方法によって、平均組成:Ca3Co4O9で表される複合酸化物結晶の粉末を作製
した。
で20時間酸素中で加熱してCa3Co4O9の焼成物を作製した。
100重量部に対して20重量部混合し、850℃で20時間加熱した後、300℃/時間の速度で冷却した。
上記した複合酸化物結晶粉末を原料として、厚さ0.3mm程度で直径15mmの円板状に200MPaの圧力でプレス加工し、この様な円柱状に加工された原料30枚(合計約10g)を重ねてさらに250MPaの圧力で加圧して直径20mmまで展延した。この展延過程で板状結晶粒のab面が加圧面に対して平行になるように揃い、加圧成形体の配向性が向上した。
った。
得られた焼結体のX線回折パターンは図2に示す通りであり、加圧軸に垂直な面(a)では、(00l)で指数付けされる回折ピークが強く現れており、結晶粒のab面が加圧軸に対し
て垂直に揃っていること判る。
状結晶粒が加圧軸方向に積み重なっている様子が観察される。
あるのに対して、比較例の焼結体のDDmax値は4であり、この点からも本発明方法で得
られた焼結体の配向性が良好であることが確認できた。
認できた。なお、後述するすべての他の実施例においても、ゼーベック係数は、300K以上において、100μV/K以上という高い値を示し、実施例1と同様の傾向が示された。
す。図7から、実施例1で得られた焼結体は、300K以上の温度において、5mΩcm程度の低い電気抵抗率であることが判る。これに対して、原料として、結晶粒径の小さい複合酸化物粉末を用いた比較例の焼結体は、実施例1と同様の方法でプレス成形した場合であっても、電気抵抗率は10mΩcmを上回る値であり、電気伝導性が劣るものであった。なお、後
述するすべての他の実施例においても、得られた焼結体の電気抵抗率は、300K以上において10mΩcm以下という低い値を示し、実施例1と同様の傾向が示された。
フである。図8から、実施例1で得られた焼結体の熱伝導率は、300K以上の温度で、3W/mK以下の低い値であることがわかる。なお、すべての他の実施例においても、熱伝導率は
、300K以上において、3W/mK以下という低い熱伝導率を示し、実施例1と同様の傾向が示された。
次元性能指数の温度依存性を示すグラフを図9に示す。
S : ゼーベック係数、T : 絶対温度、ρ : 電気抵抗率、κ : 熱伝導率
実施例1の焼結体では、熱電無次元性能指数は温度と共に増加し、1073Kでは0.4を上回った。尚、すべての他の実施例においても、熱電無次元性能指数は1073Kでは0.4を上回った。
焼結体作製のための原料とする複合酸化物結晶の粉末の元素比、平均粒径、及び最長辺の長さが3μm以上の粒子の割合、結晶粒径の平均値±50%の範囲内にある結晶の割合が下記表1〜表12に示す値であること以外は、実施例1と同様にして、各焼結体を作製した。
ための処理は行わず、250MPaの圧力でプレス加工して、厚さ5mm程度、直径20mm程度のペレット状の試料を作製した。その後の焼結過程は実施例1と同様に一軸加圧下で行った。その他、温度等の条件については実施例1と同様とした。
・Ca源…炭酸カルシウム(CaCO3)ただし実施例83−100では硝酸カルシウム(Ca(NO3)2)
・Bi源…酸化ビスマス(Bi2O3)
・Co源…酸化コバルト(Co3O4)ただし実施例83−100では硝酸コバルト(Co(NO3)2)
・Li源…炭酸リチウム(Li2CO3)
・Na源…炭酸ナトリウム(Na2CO3)
・Sr源…炭酸ストロンチウム(SrCO3)
・La源…硝酸ランタン(La(NO3)3)
・Ba源…炭酸バリウム(BaCO3)
・Ag源…酸化銀(Ag2O)
・Ni源…酸化ニッケル(NiO)
・Cu源…酸化銅(CuO)
・Pb源…酸化鉛(PbO)
・Al源…酸化アルミニウム(Al2O3)
Claims (12)
- 下記(i)及び(ii)の条件を満足する複合酸化物結晶粉末を成形した後、焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法:
(i)一般式:CaaA1 bCocA2 dOe (式中、A1は、Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu
、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Ag、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又
は二種以上の元素であり、A2は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Mo、W、Nb、Ta、Bi及びAgからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6 ; 0≦b≦0.8 ; 2≦c≦4.5 ; 0≦d≦2 ; 8≦e≦10である。)で表される組成を有すること、
(ii)最長辺の長さが3μm以上の結晶を90%以上含有し、結晶の最長辺の長さの平均値が5〜100μmであって、平均値±50%の範囲内にある結晶の割合が50%以上であること。 - 複合酸化物結晶粉末が、結晶の厚さに対して結晶の最長辺の長さが3倍以上の結晶を70%以上含むものである請求項1に記載の複合酸化物焼結体の製造方法。
- 複合酸化物結晶粉末の結晶軸の方向を揃えた後、成形し、焼結させることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 複合酸化物結晶粉末の結晶軸の方向を揃える方法が、下記(i)〜(iv)のいずれかの方法である請求項3に記載の方法:
(i)結晶粉末を板状にプレスし、プレスした板状の結晶を更に重ねて加圧成形する方法、
(ii)結晶粉末を液体中に懸濁させ、この懸濁液を濾過する方法、
(iii)粘性流体に結晶粉末を懸濁させた後、スリットを通過させる方法、
(iv)結晶粉末を含む懸濁液に一方向に磁場を掛ける方法。 - 一軸加圧下に複合酸化物結晶粉末を焼結させる請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 一軸加圧下に焼結させる方法が、ホットプレス焼結法又は加圧下に放電焼結させる方法である請求項5に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれかの方法によって得られる複合酸化物焼結体。
- 絶対温度300K以上の温度で100(V/K以上のゼーベック係数を有する請求項7に
記載の複合酸化物焼結体。 - 絶対温度300K以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有する請求項7又は8に記載の複合酸化物焼結体。
- 絶対温度300K以上の温度で3W/mK以下の熱伝導度を有する請求項7〜9のいずれかに記載の複合酸化物焼結体。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の複合酸化物焼結体からなるp型熱電変換材料。
- 請求項11に記載のp型熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。
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