JP2006027597A - カバーを有する車両の終端領域 - Google Patents

Abstract

【課題】
車両の美的外観を高めるように、カバーを有する車両の終端領域を形成する。
【解決手段】
車室内又はユニットルームを閉鎖するための旋回可能なカバーとライトとを有する車両の終端領域において、カバー（２，９）が、その閉鎖位置（Ｉ）で少なくともライト（１０，１０．１）の幾らかを遮蔽し、開放位置（ＩＩ）でこれらのライト（１０，１０．１）から旋回により外され、ライトを遮蔽するカバー（９）の領域（６，１１）が透明であるか、少なくとも半透明で内から外に向かって透光性に形成されていることによる。
【選択図】 図１

Description

本発明は、カバーを有する車両の終端領域、特に上に向かって開放位置に旋回可能であるテールゲートを備えている乗用車のテール領域に関する。

本質的にフレームのないガラス要素から成り、そのヒンジ、操作要素、ロック部分等が、直接固定、例えばネジ留めされている車両のテールゲートが公知である。力を伝達する構造上の部品としてガラス要素を使用することに基づいて、このガラス要素は、その大きさを限定されるか、相応に中実に形成されてコストがかかるかのいずれかである。良好な美的印象は、達成が困難である。その上、ガラス要素が、追突事故の際にこのガラス要素に導入される衝突エネルギーによって破壊されるという危険がある。

更に、特許文献１から、合成物質から成る透明な車両ウインドモジュールも公知であり、この車両ウインドモジュールは、車両シェル内に接着されるか、この車両シェルに、プラグ、クリップ、又はボタン留めシステムによって固定されるかのいずれかであり、追加装備を収容するための一体的に形成された切欠き部及び／又は取付け又は組込み部品を配設するための射出成形されたソケット部品を備える。これらは、例えば、スポイラガイド、ミラー固定部、アンテナ固定部、ヘッドライトハウジング、ウインドワイパ軸受、ウインドアジャスタのためのホルダ、ホイップアンテナ又は携帯無線アンテナ、装飾要素、更にはロゴであってよい。このような車両ウインドモジュールを組み立てた後、所定の取付け部品は、簡単な方法で装着することができる。

特許文献２の対象は、ボディアウタシェルのための支持又は補強機能を有するボディ部品であり、このボディ部品は、局所的又は完全に半透明に、又は完全に透明に形成されている。このボディ部品によって、既存の車両部品が置換可能であり、車両の美的全体印象を改善することが可能になる。ボディ部品を局所的又は完全に半透明に形成することによって、このボディ部品は、信号用ライトカバーとしても役立ち、これにより、独立したライトカバーやレンズを取りやめることができる。

特許文献３には、ウインド部分を有する車両のためのボディ構造が記載されている。このボディ構造には、駆動装置と連結されたクリーニング装置が付設されており、その際、ウインド部分と少なくとも１つのクリーニング装置の要素とが、ボディ構造内を摺動可能な１つのコンポーネントブロックへと統合されている。

特許文献４の対象は、有利なことに十分にガラスもしくは透明な合成物質から製造されたトランクリッド又はテールゲートを備える自動車のテール領域のためのライトアッセンブリである。トランクルームに載荷するためのトランク開口部を最適に利用することができるようにするため、車両のテールライトは、トランクリッドもしくはテールゲートに配設されている。付加的に、ライトアッセンブリは、トランクルームが閉じられた際にはテールゲートもしくはこのテールゲートに配設された又はこのテールゲートに統合されたテールライトによって遮蔽される少なくとも１つの安全灯を備える。これにより、トランクリッドもしくはテールゲートが開けられた場合には、光は、後に向かって放射され得ない。この場合、安全灯は、トランクルームに案内するトランク開口部のボディ側の、特に垂直な縁部に設けられていてもよい。

更に、特許文献５には、自動車のためのドア、特にテールゲートが記載されており、このテールゲートは、透明の要素、特にガラス要素又は合成物質のガラス要素とこの要素のためのフレームとを備え、そしてこのテールゲートでは、本質的にドア外面全体がガラス要素によって構成される。フレームは、車室内に指向するガラス要素の側に配設されている。ドアの開放及び／又は閉鎖を可能にする車両での枢着並びに車両に配設された閉鎖装置への係合は、直接的又は間接的に閉じた又は断続的に包囲するこのフレームを介して行なわれる。この場合、ガラス要素には、それ自身公知の方法で、アンテナ及びライトのような電気的な機能要素を統合することができる。説明した構成において、フレームは、２つのサイドメンバ以外に１つのクロスメンバを備え、Ｕ字形に形成されている。クロスメンバから間隔を置いて、またこのクロスメンバに対して平行に、フレームを補強するための第２のクロスメンバが配設されていてもよい。この第２のクロスメンバは、ドアの開閉をするためのグリップ要素を固定するためにも、ウインドワイパのための駆動機構を配設するためにも使用される。この場合、しかしながらこの場合、第２のクロスメンバは、ドアの光学的な外観を悪化させる。
独国特許第１９７ ５５ ０７９号明細書 独国特許第１９７ ０７ ６１４号明細書 独国特許出願公開第１９９ ０８ ２５２号明細書 独国特許出願公開第１９９ ０９ ２７８号明細書 独国特許出願公開第１９７ １４ ０８３号明細書

従って、本発明の課題は、車両の美的外観を高めるように、請求項１の上位概念に記載のカバーを有する車両の終端領域を形成することである。

この課題は、請求項１の上位概念に記載の終端領域においては、この請求項１を特徴付ける特徴によって解決される。有利な形成は、下位の請求項に構成されている。

本発明は、車室内又はユニットルームを閉鎖するための閉鎖位置と開放位置の間で旋回可能なカバーとライトとを有する車両の終端領域において、カバーが、その閉鎖位置で少なくともライトの一部分を遮蔽し、開放位置でこれらのライトから旋回により外され、少なくともライトを遮蔽するカバーの領域が透明であるか、少なくとも半透明に形成されている点にある。半透明とは、これに関連して、カバーが内から外に向かって透光性であって、その結果、このカバーがライトから放射される光によって透過されるか、外から内に向かって全く透光性でないか、部分透光性でしかないと理解する。

このように形成されたカバーは、このカバーが継ぎ目なく形成されているので、より感じの良い外観を車両に与える。特にバンパカバーに至るまでカバーが広がっている場合は、継ぎ目がないことによって流体技術的な利点も与えられている。更に、製造費用も低減される。継ぎ目をシールするための費用のかかる後加工がなくなるので、組立費用も軽減される。遮蔽されたライトは汚れず、カバーは、容易に掃除することができる。カバーが、合成物質から、例えばポリカーボネートから製造される場合には、ガラスに対して重量削減が得られ、この重量削減と共に燃料削減も得られる。加えて、カバーによって遮蔽されるライトは、破損しないように保護されている。

車両の終端領域としてのテール領域のために、カバー（テールゲート）は、有利なことに、このカバーがトランク開口部を開放もしくは閉鎖し、両側に車両のそれぞれの外側面の方に指向する成形部を備えており、この成形部が、それぞれボディに配設されたテールライト、特に少なくとも１つのテールランプ、リヤフォグランプ、ブレーキランプ及びシグナルランプ並びにバックライトを有するテールライトユニットを遮蔽し、これらは、テールゲート以外にボディにも配設されている。車両ボディに付与されたそれぞれのテールライトユニットのための配設空間が十分に大きくない場合、例えばトランク開口部が幅広に設計されている場合は、この配設空間は、テールゲート内にまで広げることができ、その場合には分割することができる。テールゲートに付設された部分は、その場合テールゲートの内側に配設され、その結果、テールゲートはモジュールサポートとして使用される。この場合、テールゲートは、有利なことにテールゲートに配設されたテールライトユニットの部分のカバーガラスの代替とすることができる。テールライトユニットのそれぞれボディ側の部分は、この場合、テールゲートにおいてはテールゲートと結合されたテールライトユニットの部分の横に形成されている成形部によって遮蔽される。

テールゲートは、ウインドワイパ装置を備えていてもよい。その場合には、配設は、有利なことに、横の成形部も、これらの成形部の一部分もワイパブレードのワイパ領域内に位置するように行なうことができる。

本発明を、以下で実施例を基にして説明する。

図１及び２は、透明なポリカーボネートから成るテールゲート２を有するステーションワゴン１のテール領域を示しており、このテールゲートは、車両のルーフ側に固定されており、ステーションワゴン１のトランクルーム３（図２）を閉鎖し、そして示された閉鎖位置Ｉから上に向かって開放位置ＩＩ（図２）へと旋回可能である。車両のそれぞれの側面毎にそれぞれ１つのテールランプ、リヤフォグランプ、ブレーキランプ、シグナルランプ及びバックライトを有する図示されたテールライトは、それぞれ１つのライトユニット４に統合されており、このライトユニットは、車両ボディにおいてトランクルーム開口部５の隣に固定式に配設されている。テールゲート２は、両側にステーションワゴン１のそれぞれの外側面の方に指向する、ライトユニット４を完全に遮蔽するための成形部６を備える。その他の部分が包囲する縁部のシールがクロスメンバで終了しているトランクルーム開口部５の縁部に当接するテールゲートの下縁部には、図示されてない閉鎖装置の隣に（リヤ）ウインドワイパ装置７も同軸的に組み立てられている。ウインドワイパ８のワイパ領域ＩＩＩは、両側に向かって成形部６の領域にまで達しており、これらの成形部の下に、ライトユニット４が配設されている。図２には、その開放位置ＩＩに旋回されたテールゲート２を有するステーションワゴンのテール領域が図示されている。ライトユニット４は、このテールゲートの位置ではもはや透明な成形部６によって遮蔽されていない。

図３及び４には、透明なテールゲート９を有する乗用車の本発明により構成されたテール領域が図示されている。この車両では、テールライトユニット１０が非常に幅広に構成されており、相応に形成されたボディ部分に固定式に配設されている。それぞれのテールライトユニット１０の車両中央に整向されるべきライト部分１０．１は、テールゲート９が閉鎖されている場合（閉鎖位置Ｉ）にテールゲート９に形成された成形部１１の下に位置し、これに対して、車両外側に配設されたライト部分１０．２は、テールゲート９によって遮蔽されている。この場合、ライト部分１０．１の領域内のテールライトユニット１０のカバーガラスは沈下しており、その結果、テールゲートは、表面が一致するようにライト部分１０．２の領域内のカバーガラスで終了する。図４に示されたテールゲート９の開放位置ＩＩでは、ライト部分１０．１−従ってテールライトユニット１０全体−がテールゲート９によって保護されていない。テールゲート９がロゴ１２のサポートとして使用されることも認めることができる。

テールゲートを有する車両のテール領域を示す。 テールゲートが開放している場合のテール領域を示す。 テールゲートを有する別の車両のテール領域を示す。 開放しているテールゲートを有するこのテール領域の側面図を示す。

符号の説明

１ ステーションワゴン
２ テールゲート
３ トランクルーム
４ ライトユニット
５ トランクルーム開口部
６ 成形部
７ ウインドワイパ装置
８ ウインドワイパ装置
９ テールゲート
１０ テールライトユニット
１０．１ ライト部分
１０．２ ライト部分
１１ 成形部
１２ ロゴ
Ｉ 閉鎖位置
ＩＩ 開放位置
ｉｉｉ ワイパ領域

Claims (6)

1. 車室内又はユニットルームを閉鎖するための旋回可能なカバーとライトとを有する車両の終端領域において、
   カバー（２，９）が、その閉鎖位置（Ｉ）で少なくともライト（１０，１０．１）の幾らかを遮蔽し、開放位置（ＩＩ）でこれらのライト（１０，１０．１）から旋回により外され、その際、少なくともライト（１０，１０．１）を遮蔽するカバー（９）の領域（６，１１）が透明であるか、少なくとも半透明で内から外に向かって透光性に形成されていることを特徴とする終端領域。
2. 車両の終端領域がテール領域であり、ライトが、車両に配設された、テールランプ、ブレーキランプ、シグナルランプ及びバックライトのようなテールライト（１０，１０．１，１０．２）並びにリフレクタであることを特徴とする請求項１に記載の終端領域。
3. カバー（２，９）が、合成物質から成り、少なくとも内から外に向かって透明であることを特徴とする請求項１又は２に記載の終端領域。
4. カバー（２，９）が、両側に、車両のそれぞれの外側面の方に指向するライト（１０）又はライトの一部分（１０．１）を遮蔽するための成形部（６，１１）を備えることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１つに記載の終端領域。
5. カバー（２）が、ウインドワイパ装置（８）を備えており、そのワイパ領域（ＩＩＩ）が、カバー（２）のそれぞれの遮蔽領域（６）の少なくとも一部分を共に包括することを特徴とする請求項１又は４に記載の終端領域。
6. ライトが、ライトユニット（４，１０）に統合されていることを特徴とする請求項１，２又は４に記載の終端領域。

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