JP2006019585A - 露光装置およびその方法ならびに基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁基板にパターンを露光する露光装置およびその方法ならびに基板処理装置において、基板に形成される半導体素子を静電気から保護する方向および構造を提供する。
【解決手段】この発明の露光装置1は、光源2からの所定波長の光を絶縁性基板Sに照射する投影光学系3,4と、絶縁性基板と投影光学系との間に非アルカリ系で導電性を示す流体Fを供給する流体供給機構7と、絶縁性基板上に供給された流体を回収する流体回収機構8と、を有する。この露光装置を用いることで、絶縁性基板に形成される半導体素子を、途中の工程で生じる静電気から保護することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンスディスプレイ等に代表される平面表示装置に使用される絶縁基板にパターンを露光する露光装置およびその方法ならびに基板処理装置に関する。
平面表示装置として、液晶ディスプレイが既に広く普及している。また、自己発光型表示装置であるエレクトロルミネッセンスディスプレイも製品化が進んでいる。
液晶ディスプレイ等に用いられるガラス基板には、半導体層や絶縁体層等の複数の材料がパターニングされ、かつ積層される。パターニングには、フォトリソグラフィーが広く利用されている。
しかしながら、フォトリソグラフィー技術においては、パターニングすなわちパターンの露光に利用される露光装置の投影光学系の焦点深度(DOF:Depth of Focus)や基板表面の平面性等に起因して、露光されたパターンの解像度が要求される解像度に達しない場合がある。なお、露光におけるレジスト層上の像の解像度とDOFの関係は、
DOF=k・R/λ
λ:光源波長,R:線幅(解像度),k:比例係数(プロセスによるが1程度の値) であることが目安とされている。
なお、類似した露光装置すなわち投影光学系を用いる例として、半導体ウエハに所定のパターンを露光する場合に、投影光学系と半導体ウエハ(露光対象)との間に、水や有機溶媒等の液体を満たす方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
国際公開WO99/49504
特許文献1には、投影光学系と半導体ウエハとの間に満たされる液体として純水、弗素系不活性液体、セダー油が示されているが、露光対象が絶縁性基板である平面表示装置にそのまま適用することは困難である。
例えば、液晶ディスプレイ向けの絶縁性ガラス基板と露光装置との間に、特許文献1に記載の液体を満たした場合には、液体の供給や回収の際に液体の摩擦によって、静電気が生じ、基板上に形成された半導体素子が破壊される問題がある(静電破壊により基板に形成した半導体素子が損傷する)。このことは、水洗後の乾燥工程においても同様である。
なお、パターン形成に用いられるレジスト材が化学増幅型レジストである場合は、利用可能な液体も制限される。
さらに、絶縁性基板は、特許文献1で露光対象としている半導体ウエハに比較して表面の平坦性が低いことから、露光用光源としてi線(365nm)を用いる場合、基板表面で目標とする解像度を得ること困難である。
またさらに、特許文献1において処理対象とする半導体ウエハは、ディスプレイ向けの絶縁性ガラス基板に面積が小さく、しかも表面平滑度が高いことから、同一装置でガラス基板を処理することは困難である。
この発明の目的は、絶縁性の基板に形成される半導体素子を静電気から保護することのできる基板処理装置ならびに露光装置および露光方法を提供することである。
この発明は、光源からの所定波長の光を絶縁性基板に照射する投影光学系と、前記絶縁性基板と前記投影光学系との間に非アルカリ系で導電性を示す流体を供給する流体供給機構と、前記絶縁性基板上に供給された前記流体を回収する流体回収機構と、を有することを特長とする露光装置を提供するものである。
また、この発明は、ステージ上に載置された処理対象基板と処理対象基板にパターンを結像する結像光学系との間に、非アルカリ系で導電性を示す流体を供給し、処理対象基板にパターンを結像する結像光学系との間に流体が満たされた状態でマスクのパターンを露光し、露光終了後、処理対象基板を洗浄し、除電装置により除電しながら、処理対象基板を乾燥することを特徴する露光方法を提供するものである。
また、この発明は、絶縁性を示す処理対象基板の表面に設けられた化学増幅型レジスト層に、フォトマスクのパターンを結像する光学系と、処理対象基板を任意方向に移動可能に支持するステージと、処理対象基板の表面のレジスト層と前記光学系との間の空間に、純水に所定比率の炭酸が溶解された炭酸水を、気泡を生じさせることなく循環させる媒体循環機構と、この媒体循環機構により供給される炭酸水を介して、処理対象基板に蓄えられることのある電荷を接地する接地構造と、処理対象基板に生じる静電気を除電する除電装置と、を有することを特長とする基板処理装置を提供するものである。
この発明によれば、ガラス基板へ半導体素子を形成する際に半導体素子が静電気により損傷することが防止される。
また、この発明によれば、フォトマスクのパターンが露光されたガラス基板をエアーナイフやスピン乾燥によって乾燥させる際に、ガラス基板上に形成された半導体素子が静電気により破壊されることが抑止される。
さらに、この発明によれば、平坦度が一定の許容範囲内にある基板に薄膜トランジスタ向けのパターンを形成する際に、結像光学系の焦点深度を特別に改善することなく所定の解像度で、パターンを容易に形成できる。
従って、ガラス基板にパターンを形成する露光装置のランニングコストが低減される。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、この発明の実施の形態が適用可能な露光装置の一例を概略的に示している。
図1に示すように、露光装置1は、所定波長の光を出力する光源2、光源2からの光を露光対象である被処理基板、すなわち所定厚さのガラス基板Sに向けて案内する照明光学系3、照明光学系3からの光をガラス基板Sの所定の位置に結像する結像光学系4を有する。なお、ガラス基板Sは、たとえば液晶ディスプレイ用板ガラスの上に化学気相成長法(CVD)により下地膜(下層保護膜)および非単結晶半導体膜例えば非晶質シリコン膜が順次形成されたものである。
光源2は、例えば波長248nmの光を出射するKrFエキシマレーザである。なお、光源2を水銀ランプ(放電灯)とし、i線(波長365nm)を用いてもよい。また、光源2には、XeClエキシマレーザやYAGレーザ等を用いることも可能である。
照明光学系3は、詳述しないが、例えばビームエキスパンダ、フライアイレンズ、コンデンサレンズ、絞り等を含み、結像光学系4に向かう光の光軸と直交する面内の光強度を均一化できる。
結像光学系4は、詳述しないが、例えば絞り、照明光学系3側レンズ、ガラス基板S側レンズを有し、照明光学系3からの光をガラス基板Sに、所定の倍率で結像する。
結像光学系4により照明光学系3からの光が結像される位置には、ガラス基板Sを保持するステージ5が位置されている。照明光学系3と結像光学系4との間の所定の位置には、ステージ5に保持されたガラス基板Sに露光されるべきパターンが与えられたフォトマスクMが位置されている。なお、ステージ5は、ステージコントローラ6により、ガラス基板Sを保持した状態で、所定タイミングで所定距離だけ移動される。
結像光学系4とステージ5に保持されたガラス基板Sとの間には、屈折率nが与えられた焦点深度改善媒体Fが満たされる。焦点深度改善媒体Fは、供給部7からステージ5およびガラス基板S上に供給され、回収部8により回収される。なお、焦点深度改善媒体Fがガラス基板Sに供給される際に、結像光学系4とガラス基板Sとの間に所定量の焦点深度改善媒体Fを維持するために、結像光学系4とガラス基板Sと間に、スカート(ガイド部材)9が設けられてもよい。
ステージ5もしくはステージ5に保持されたガラス基板Sに近傍には、焦点深度改善媒体Fの供給や回収の際に液体の摩擦、あるいは水洗後の乾燥工程において生じる静電気を除去する除電装置10が設けられている。なお、除電装置10は、例えばヒューグルエレクトロニクス株式会社等から容易に入手可能である。
また、焦点深度改善媒体Fが接する部分は、焦点深度改善媒体Fの供給や回収の際に液体の摩擦や、水洗後の乾燥工程において生じる静電気を逃がすために接地されている。なお、接地される領域または部分は、例えば結像光学系4のステージ5側の所定領域、ステージ5のガラス基板Sと接する領域、供給部7および回収部8のステージ5の近傍に位置するノズル部、ならびにスカート9等である。
図1に示した露光装置1において、光源2からのレーザ光または任意波長の光は、照明光学系2により光束の進行方向と直交する面内の光強度が概ね均一化され、照明光学系2の焦点位置に設けられるフォトマスクMに照射される。
フォトマスクMを通過した光は、フォトマスクMに与えられているパターンに対応する光強度分布が与えられ、結像光学系4に入射される。
結像光学系4に入射された光は、ステージ5に保持されているガラス基板S上に、焦点深度改善媒体Fに固有の屈折率nと結像光学系4の焦点距離及び開口数により規定される焦点深度で、集光される。なお、焦点深度は、焦点深度改善媒体Fに固有の屈折率n倍に大きくなる。従って、ガラス基板Sのような、板厚偏差(平坦度)が100mm□(スクエア)あたり10μmにも達する基板上に、サブミクロンの薄膜トランジスタを製造するためには、屈折率が1より大きな焦点深度改善媒体Fを用いることが有益である。
ステージ5に保持されているガラス基板Sは、例えばステージコントローラ6の制御により、結像光学系4による照明光により定義される面(以下、露光面と呼称する)の面内で、任意の方向に、所定距離だけ移動される。ステージ5の位置は、図示しない位置測定装置、例えばレーザ干渉計等により検知され、ステージコントローラ6にフィードバックされる。従って、ガラス基板Sの全域に、フォトマスクMに形成されているパターンが光学的に転写される。これにより、ガラス基板Sに予め所定厚さに形成されているレジスト材(図示しない)に、フォトマスクMのパターンが形成される。
ガラス基板Sは、図示しないが、例えば真空チャックや静電チャック等によりステージ5上の所定位置に保持されている。なお、ガラス基板Sの大きさは、例えば一辺が(100〜)200mmより大きく、厚さは、例えば1mm以下である。また、ガラス基板Sの表面と結像光学系4との間に供給される焦点深度改善媒体Fの量すなわちガラス基板Sの表面と結像光学系4との間の距離(間隔)は、例えば(20〜)30mm程度である。
ところで、絶縁性であるガラス基板Sに焦点深度改善媒体Fを供給し、あるいはガラス基板Sと接した状態の焦点深度改善媒体Fを除去する際には、ガラス基板Sに形成された半導体素子を破損する虞れのある静電気が生じることが知られている。
しかしながら、上述した通り、ステージ5もしくはステージ5に保持されたガラス基板Sに近傍には、焦点深度改善媒体Fの供給や回収の際に液体の摩擦、あるいは水洗後の乾燥工程において生じる静電気を除去する除電装置10が設けられている。また、結像光学系4のステージ5側の所定領域、ステージ5のガラス基板Sと接する領域、供給部7および回収部8のステージ5の近傍に位置するノズル部ならびにスカート9等の焦点深度改善媒体Fが接する部分は、接地されているので、ガラス基板S上に形成された半導体素子が静電気により破壊されることもない。
図2は、焦点深度改善媒体を循環させる焦点深度改善媒体循環機構の一例を説明する概略図である。
図2に示す通り、焦点深度改善媒体循環機構11は、供給部7を通じて結像光学系4とステージ5に保持されているガラス基板Sの表面と間の空間(以下、露光部と略称する)Eに供給されるべき焦点深度改善媒体Fを保持する供給タンク12を有する。供給タンク12には、回収部8により回収された焦点深度改善媒体Fを供給タンク12に戻す循環路(流路)13、および回収された焦点深度改善媒体Fを一時的に収容する回収タンク14等が所定の順に接続されている。
回収タンク14と供給タンク12との間の流路または供給タンク12から露光部E(スカート9)を含む回収タンク14までの流路の任意の位置には、脱泡装置15、フィルタ16およびポンプ17等が、所定の順に設けられている。なお、それぞれが設けられる順および位置は、任意に設定可能である。脱泡装置15は、所定量の焦点深度改善媒体Fを密閉(気密)収容する密閉容器15aと密閉容器15aに接続された真空ポンプ15b等を含み、焦点深度改善媒体F中に含まれる空気やガスを、容器15a内を所定の真空度に減圧することにより、除去できる。フィルタ16は、流路13を通じて回収タンク14に戻される焦点深度改善媒体Fに含まれるゴミを除去する。ポンプ17は、供給タンク12から供給部7を通じて露光部Eに供給される焦点深度改善媒体Fおよび回収部8により露光部Eから回収されて回収タンク14に戻される焦点深度改善媒体Fに所定の流量および流速を与える。
以上説明したように、焦点深度改善媒体Fは、露光部Eにおいて気泡が生じることのないよう、ポンプ17により規定される流量および流速で、露光部Eを含む流路(循環路)13を循環される。なお、図1においては、供給部7および回収部8のそれぞれと露光部Eにおいて焦点深度改善媒体Fに接する部分をノズル状として説明したが、例えば回収部8は、流路13に焦点深度改善媒体Fを吸い込むことのできるドレイン(吸い出し口)状であってもよい。
焦点深度改善媒体Fは、例えば弱酸性あるいは中性すなわち非アルカリ系で導電性を示す液体であり、本発明では、純水に、基準温度すなわち露光装置1が動作される環境の温度において、所定量、例えば3〜5モル百分率の二酸化炭素を溶解させた炭酸水を用いている。従って、ガラス基板Sとして、絶縁性を示すディスプレイ向けの材質を用いる場合に、ガラス基板S上に形成される半導体素子が、ガラス基板Sに生じる静電気により損傷することが防止される。また、焦点深度改善媒体Fに炭酸水(弱酸性)を用いることで、ガラス基板S上に設けられているレジスト材が、例えば化学増幅型である場合においても、酸の発生が途中で止まる等の問題も生じない。なお、炭酸水Fは、接触する金属部材すなわちノズル7a,・・・,7nおよび8a,・・・,8nやステージ5ならびにガラス基板Sの表面に形成されているレジスト材に対して不活性であるから、結像光学系4とガラス基板Sの表面との間に満たす材料として好適である。
ところで、フォトマスクMのパターンが露光されたガラス基板Sは、水しみ(ウォーターマーク)を生じさせないために、ベーク(熱処理すなわちPEB)に先だって乾燥させる必要がある。この場合、エアーナイフによる気流の吹きつけやスピン乾燥を用いて、熱処理に先だって洗浄に利用した水分を除去(乾燥)させることは可能であるが、その際には、大きな電圧(電荷量の多い)静電気が生じる。
また、ガラス基板Sに用いられるレジスト材に化学増幅型レジストを用いる場合には、酸の除去のために、純水による水洗(洗浄)は、不可欠である。
しかしながら、本発明の露光装置1においては、炭酸水Fが接する部分は、接地されているので、静電気が不所望に蓄えられることは、実質的に阻止されている。また、炭酸水の供給や回収の際に液体の摩擦あるいは水洗後の乾燥工程において生じる静電気は、除電装置10により除電される。
図3は、図1および図2により前に説明したガラス基板と結像光学系との間に焦点深度改善媒体すなわち炭酸水を供給し、ガラス基板およびステージから炭酸水を回収する例をさらに詳しく説明している。なお、図3は、図1および図2により説明したガラス基板がステージ上に載置された状態を、ガラス基板の平面方向から見た状態を示している。
図3に示されるように、供給部7に接続されたノズル7a,・・・,7nは、スカート9により規定される円に対して、例えば放射状に配列されている。また、回収部8と接続されたノズル8a,・・・,8nは、ノズル7a,・・・,7nの間にそれぞれのノズルに対して交互に配列されている。
結像光学系4の詳述しないガラス基板側レンズあるいは保護ガラスとステージ5に保持されているガラス基板Sとの間の空間であって、スカート9により囲まれた範囲内には、所定時間の間に所定量の炭酸水Fが、供給部7に接続されたノズル7a,・・・,7nを介して供給される。
ガラス基板Sの表面すなわち露光面Eに供給される炭酸水Fの流量および流速は、結像光学系4により露光光が結像される範囲内で、露光光に不所望な屈折や回折を生じさせる要因となる気泡が発生しない流量および流速に規定される。また、回収部8と接続されたノズル8a,・・・,8nによる回収量は、スカート9により囲まれた露光面Eの範囲内に、露光光に不所望な屈折や回折を生じさせることのない量に規定される。
なお、炭酸水Fの量は、図4に「符号」Aにより一例を示すが、好ましくはスカート9の上部(結像光学系4側)と結像光学系4との間から不純物が侵入することのないよう、例えばスカート9の上部と結像光学系4の周縁部との間で炭酸水自身の表面張力による所定の盛り上がりが生起され、その盛り上がりが維持される程度である。また、同図に「符号」Bにより一例を示すが、スカート9の下部(ガラス基板S側)においては、炭酸水Fの量は、所定量が流れでる量であることが好ましい。すなわち、炭酸水Fは、スカート9により囲まれた露光面Eに気泡が生じることがないよう、回収部8と接続されたノズル8a,・・・,8nによる回収量と合計して、スカート9の下部とガラス基板Sとの間の空間から、所定量ずつ排出される。
また、炭酸水Fは、上述した表面張力による盛り上がりが所定のレベルに維持可能に、露光光によるガラス基板Sならびに自身の温度の上昇を抑える効果も有する。この場合、例えば供給タンク12に、炭酸水(焦点深度改善媒体)Fの温度を制御することのできる媒体温度制御装置を設け、必要に応じて炭酸水の温度を変化させてもよい。
なお、供給部7のそれぞれのノズル7a,・・・,7nおよび回収部8のノズル8a,・・・,8nを、独立に、あるいは一体的に、露光面と平行に移動させることで、ガラス基板Sの表面に対する個々のノズルの相対位置が変化されてもよい。この場合、露光面Eに炭酸水Fを供給し、また露光面Eから炭酸水Fを回収する際の単位面積あたりの炭酸水Fの流速を向上できる。これにより、ガラス基板SにフォトマスクMのパターンを投影する際に露光光により炭酸水Fが加熱されて気泡が生じることが低減される。
また、露光面Eに供給される炭酸水Fが結像光学系4とガラス基板Sとの間に満たされるまでに必要な時間を低減するために、それぞれのノズル7a,・・・,7nが一旦露光面Eの中央付近に移動された後、炭酸水Fを供給しながら露光面Eの周辺部に向けて移動されてもよい。この方法によれば、結像光学系4とガラス基板Sとの間に供給される炭酸水Fの量が一時的に不足して、スカート9により囲まれた領域に、不所望に気泡が生じることが抑止される。
ところで、ガラス基板Sには、ガラス板を製造する際の冷却時の特性に起因して、図5に示すような、一軸方向に関連づけることのできる凹凸、すなわちうねりが存在することが知られている。
このため、露光装置1を用いてフォトマスクMのパターンを露光する際に、例えば長辺aと短辺bとが所定の割合で形成されたフォトマスクMを用い、図6に示すように、短辺bの側を、凹凸(うねり)の周期または凹凸(うねり)が現出するタイミングの範囲内に収めることで、ガラス基板S上に形成されるパターンの解像度を高めることができる。
また、図7に示すように、ステージ5の所定の位置に複数の吸着素子あるいは圧電素子21等のガラス基板の凹凸(うねり)を露光時に低減することのできる素子を、一軸状に配列し、ガラス基板Sの凹凸の周期またはガラス基板Sの凹凸(うねり)が現出するタイミング(間隔)に対応させて、露光毎に、ガラス基板Sの表面と結像光学系4の焦点位置との間の距離を、結像光学系4により実際にパターンが結像される位置に一致させることによっても、ガラス基板S上に形成されるパターンの解像度を高めることができる。
以上説明したように、本発明の露光装置においては、特許文献1に記載された液浸用の液体として、抵抗値が高く実質的に絶縁性を示す、純水、弗素系不活性液体、セダー油を用いる露光装置および露光方法を、ガラス基板へ半導体素子を形成する工程に適用する際に、半導体素子が静電気により損傷することが防止される。
また、フォトマスクのパターンが露光されたガラス基板をエアーナイフやスピン乾燥によって乾燥させる際に、ガラス基板上に形成された半導体素子が静電気により破壊されることが抑止される。
さらに、ガラス基板上に半導体素子、例えば薄膜トランジスタを形成する際に利用可能な露光光源としてi線(365nm)が利用可能で、露光装置の寿命が向上される。
またさらに、KrFやArFを光源として用いた場合に要求される光源のメンテナンス(定期交換)費用等が低減可能であり、露光装置のランニングコストが圧縮される。
さらにまた、板厚偏差(平坦度)が100mm□あたり10μmにも及ぶガラス基板に炭酸水を結像光学系とガラス基板の表面との間に満たすことのみにより、結像光学系のDOF(光学系の焦点深度)を特別に改善することなく、薄膜トランジスタ向けのパターンを所定の解像度(1μmより高い解像度)で形成できる。
なお、この発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形もしくは変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
この発明の実施の形態が適用可能な露光装置の一例を説明する概略図。 焦点深度改善媒体循環機構の一例を説明する概略図。 ガラス基板に炭酸水を供給し、回収する構成の一例を説明する概略図。 ガラス基板に供給される炭酸水の流量および供給例を説明する概略図。 ガラス基板の表面の特性を説明する概略図。 ガラス基板の表面の特性に合わせた露光方法の一例を説明する概略図。 ガラス基板の表面の特性に合わせた露光方法の一例を説明する概略図。
符号の説明
1…露光装置、2…光源、3…照明光学系、4…結像光学系、5…ステージ、7…供給部、7a,・・・,7n…ノズル、8…回収部、8a,・・・,8n…ノズル、9…スカート(ガイド部材)、10…除電装置、11…焦点深度改善媒体循環機構、12…供給タンク、13…循環路(流路)、14…回収タンク、15…脱泡装置、16…フィルタ、21…吸着素子(圧電素子)。

Claims (16)

  1. 光源からの所定波長の光を絶縁性基板に照射する投影光学系と、
    前記絶縁性基板と前記投影光学系との間に非アルカリ系で導電性を示す流体を供給する流体供給機構と、
    前記絶縁性基板上に供給された前記流体を回収する流体回収機構と、
    を有することを特長とする露光装置。
  2. 前記流体は、炭酸を含む弱酸性または中性の水であることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記流体と接する領域の少なくとも一部は、接地されていることを特徴とする請求項2記載の露光装置。
  4. 前記露光装置は、前記絶縁性基板に生じる電荷を除去する除電装置と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  5. 前記流体は、炭酸を含む弱酸性または中性の水であることを特徴とする請求項4記載の露光装置。
  6. 前記流体と接する領域の少なくとも一部は、接地されていることを特徴とする請求項4記載の露光装置。
  7. 前記絶縁性基板は、所定厚さが与えられた板状のガラスを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の露光装置。
  8. 前記絶縁基板上には、化学増幅型レジスト層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の露光装置。
  9. 前記流体の屈折率は、nであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の露光装置。
  10. ステージ上に載置された処理対象基板と処理対象基板にパターンを結像する結像光学系との間に、非アルカリ系で導電性を示す流体を供給し、
    処理対象基板にパターンを結像する結像光学系との間に流体が満たされた状態でマスクのパターンを露光し、
    露光終了後、処理対象基板を洗浄し、
    除電装置により除電しながら、処理対象基板を乾燥する、
    ことを特徴する露光方法。
  11. 非アルカリ系で導電性を示す流体は、炭酸を含む弱酸性または中性の水を含むことを特徴とする請求項10記載の露光方法。
  12. 流体が接する部分は、少なくとも流体の供給、パターンの露光、および処理対象基板の洗浄の間、接地されていることを特徴とする請求項10または11記載の露光方法。
  13. 処理対象基板は、所定厚さが与えられた板状のガラスを含むことを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の露光方法。
  14. 処理対象基板には、化学増幅型レジスト層が形成されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の露光方法。
  15. 流体の屈折率は、nであることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の露光方法。
  16. 絶縁性を示す処理対象基板の表面に設けられた化学増幅型レジスト層に、フォトマスクのパターンを結像する光学系と、
    処理対象基板を任意方向に移動可能に支持するステージと、
    処理対象基板の表面のレジスト層と前記光学系との間の空間に、純水に所定比率の炭酸が溶解された炭酸水を、気泡を生じさせることなく循環させる媒体循環機構と、
    この媒体循環機構により供給される炭酸水を介して、処理対象基板に蓄えられることのある電荷を接地する接地構造と、
    処理対象基板に生じる静電気を除電する除電装置と、
    を有することを特長とする基板処理装置。
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