JP2006013742A - 階調変換のための変換曲線の生成 - Google Patents

階調変換のための変換曲線の生成 Download PDF

Info

Publication number
JP2006013742A
JP2006013742A JP2004185901A JP2004185901A JP2006013742A JP 2006013742 A JP2006013742 A JP 2006013742A JP 2004185901 A JP2004185901 A JP 2004185901A JP 2004185901 A JP2004185901 A JP 2004185901A JP 2006013742 A JP2006013742 A JP 2006013742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gradation value
conversion curve
curve
output
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004185901A
Other languages
English (en)
Inventor
Michinao Osawa
道直 大澤
Nobuyasu Arima
宣泰 有馬
Susumu Kasai
享 笠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004185901A priority Critical patent/JP2006013742A/ja
Publication of JP2006013742A publication Critical patent/JP2006013742A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract


【課題】 階調変換の内容を決定する際に、特定の色の部分について色の差異がなくなってしまいにくい階調変換の技術を提供する。
【解決手段】 まず、入力階調値に対して出力階調値を定める原変換曲線C0を生成する(S300)。そして、原変換曲線C0に基づいて変換曲線C1を生成する(S400)。原変換曲線C0に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとすると、変換曲線C1は、以下のような曲線である。すなわち、変換曲線C1は、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、原変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して原変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を含む。
【選択図】 図2

Description

この発明は、画像データの階調を変換する技術に関する。
従来より、所定のデジタルスチルカメラで撮影して生成した写真の画像データをプリンタで出力する際に、そのプリンタによる出力結果が望ましいものなるように、自動的に階調を変換する技術が存在した。そのような階調変換は、RGBの各色について、たとえば0〜255の各階調値をそれぞれ0〜255の別の階調値に置き換える変換曲線に基づいて行われていた。
特開2001−189862号公報
そのような階調変換は、撮影対象の色の違い(コントラスト)がよりはっきりするように行われることが多かった。たとえば、サンプルとしてのカラーパッチ上で表現されている色の階調値の差異を拡大するような階調変換が行われていた。そして、カラーパッチ上で表現できる色の範囲を超える明度の高い部分については、階調値の差異を縮小し、またはなくすような階調変換が行われていた。
しかし、いったんそのような階調変換が行われると、サンプルのカラーパッチ上で表現されている色の範囲を超える部分、たとえば、白い布に光が当たっている部分や、鮮やかな緋毛氈に光が当たっている部分については、微妙な色の差異を表現していたデータが同じ色を表すデータに書き換えられてしまう。このため、後にその画像に対して様々な画像処理を行う場合にも、その部分は常に同じ色として再現されてしまうことになり、色の差異が表現されなくなるという問題があった。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を取り扱うためにされたものであり、特定の色の部分について色の差異がなくなってしまいにくい階調変換の技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための変換曲線を生成する際に、以下のような処理を行う。まず、(a)入力階調値を出力階調値に変換するための原変換曲線を生成する。そして、(b)原変換曲線に基づいて変換曲線を生成する。
原変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとすると、変換曲線は、以下のような曲線である。すなわち、変換曲線は、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、原変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して原変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する。
このような態様とすることで、特定の色の明度の高い部分について色の差異がなくなってしまう事態がおこりにくい階調変換の変換曲線を生成することができる。
なお、前記第1の固定出力階調値Vihは、印刷が行われていない印刷媒体の明度に基づいて設定されることが好ましい。このような態様とすることで、印刷媒体上に再現され得る範囲の色の階調値については、原変換曲線の特性を反映した第1の曲線部分で変換を行うことができ、印刷媒体上に再現できない明度が高い範囲の階調値について、第2の曲線部分で変換を行うことができる。
なお、原変換曲線に含まれる点であって入力階調値が最大である点を最大点としたとき、第2の曲線部分は、以下のようなものであることが好ましい。すなわち、第2の曲線部分は、第1の固定基準点と最大点を結ぶ直線上の各点よりも、同一の入力階調値に対する出力階調値が大きいものであることが好ましい。このような態様とすれば、互いに異なる入力階調値を互いに異なる出力階調値に変換する可能性が高い変換曲線を決定することができる。
また、原変換曲線を生成する際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、(a1)明度、彩度および色相のいずれかが互いに異なる色がそれぞれ付されたn個(nは正の整数)のサンプルに基づいて、n個のサンプルにそれぞれ対応するn個の基準入力階調値と、n個のサンプルにそれぞれ対応するn個の基準出力階調値と、を定める。そして、(a2)基準入力階調値と基準出力階調値とに基づいて原変換曲線を決定する。このような態様とすれば、簡易な手順で原変換曲線を決定することができる。
なお、第1の固定基準点は、n個のサンプルのうち、明度の高さが1〜3番目のいずれかのサンプルに基づいて決定された基準入力階調値および基準出力階調値に対応する点であることが好ましい。そして、第1の固定基準点は、n個のサンプルのうち、最も明度が高いサンプルに基づいて決定された基準入力階調値および基準出力階調値に対応する点であることが、さらに好ましい。
このような態様とすれば、第1の固定基準点を基準として、明度の高い部分については色の階調値の差異を残しつつ、それよりも明度が低い部分については、望ましい色再現が可能となるように変換を行う変換曲線を決定することができる。
n個のサンプルは、所定の印刷媒体上に印刷媒体の色の明度に対して明度が低下する印刷を行うことによって色が再現されたサンプルと、印刷が行われていない印刷媒体によるサンプルと、を含むことが好ましい。このような態様においては、印刷が行われていない印刷媒体によるサンプルが最も明度が高いサンプルとなる。よって、印刷が行われていない印刷媒体の明度を考慮して、固定基準点を選択することができる。
n個の基準入力階調値と、n個の基準出力階調値と、を定める際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、(a3)所定の画像出力装置を使用して出力する際に、n個のサンプルに関して好ましい色再現結果を再現することができる目標画像データを生成する。そして、(a4)目標画像データに基づいて、n個の基準出力階調値を生成する。そして、(a5)n個のサンプルを特定の画像データ生成装置で撮影して生成した画像データに基づいて、n個の基準入力階調値を決定することによって、特定の画像データ生成装置用の変換曲線を生成する。このような態様とすれば、特定の画像データ生成装置で生成した画像データを所定の画像出力装置を使用して出力する際に好ましい色再現が得られるような、変換曲線を決定することができる。
なお、第1の固定出力階調値Vihは、対応する色の明度が、L***表色系においてL*=90〜100に相当する階調値であることが好ましい。また、第1の固定出力階調値Vihは、出力階調値がとりうる最大値の85〜90%の値とすることも好ましい。このような態様とすれば、以下のような変換を行う変換曲線を決定することができる。すなわち、その変換によれば、自ら光っている部分や強い光が当たっている部分などの明度が高い部分については、階調値の差異を保存することができる。その一方で、それ以外の部分については、好ましい色再現を行うことができる。
具体的には、色の階調値が0〜255の整数で表される場合、第1の固定出力階調値Vihは232であることが好ましい。
変換曲線を生成する際には、第2の曲線部分が通るべき第1の修正制御点を設定する工程を含むことが好ましい。そして、第1の修正制御点は、第1の固定基準点と第1の修正制御点とを通る直線の傾きが0.6〜0.7となる点であることが好ましい。また、第1の修正制御点は、第1の固定基準点と第1の修正制御点とを通る直線の傾きが0.65〜0.67となる点であることが、さらに好ましい。このような態様とすれば、特定の色の部分について色の差異がなくなってしまう事態がおこりにくく、かつ、自然な階調変換を実現する変換曲線を決定することができる。
また、第1の固定基準点の入力階調値を固定入力階調値Vphとしたときに、変換曲線の生成は、以下のような処理を含むことが好ましい。すなわち、(b4)Vih>Vphである場合に、第2の曲線部分が通るべき第2の修正制御点を設定する。そして、第2の修正制御点は、第1の修正制御点と第2の修正制御点とを通る直線の傾きが0.2〜0.3となる点であることが好ましい。また、第2の修正制御点は、第1の修正制御点と第2の修正制御点とを通る直線の傾きが0.23〜0.27となる点であることがさらに好ましい。
なお、出力階調値がとりうる最大値と第1の固定出力階調値Vihとの差をDvとし、原変換曲線に含まれる所定の点であって出力階調値が(Vih−Dv−1)である点を参考点としたとき、変換曲線の生成は、以下のような処理を含むことが好ましい。すなわち、(b3)参考点と第1の固定基準点とを結ぶ直線の傾きD1が3より大きい場合に、第2の曲線部分が通るべき第1の修正制御点を設定する。そして、第1の修正制御点は、第1の固定基準点と第1の修正制御点とを通る直線の傾きが、2/3〜D1となる点であることが好ましい。このような態様とすれば、自然な階調変換を実現する変換曲線を決定することができる。
また、変換曲線の生成は、さらに、以下のような処理を含むことも好ましい。すなわち、(b4)第2の曲線部分が通るべき第2の修正制御点を設定する。第2の修正制御点は、第1の修正制御点と第2の修正制御点とを通る直線の傾きが0.6〜0.7となる点である。このような態様とすれば、入力階調値が最大の点に至るまで、曲率が不自然に大きく変化しない変換曲線を生成することができる。その結果、自然な階調変換を実現する変換曲線を決定することができる。
変換曲線の生成は、さらに、以下のような処理を含むことも好ましい。すなわち、(b5)Vih>Vphである場合に、第2の曲線部分が通るべき第3の修正制御点を設定する。なお、Vphは、第1の固定基準点の入力階調値である固定入力階調値である。そして、第3の修正制御点は、第2の修正制御点と第3の修正制御点とを通る直線の傾きが0.2〜0.3となる点である。このような態様とすれば、入力階調値が最大の点に至るまで、曲率が不自然に大きく変化しない変換曲線を生成することができる。その結果、自然な階調変換を実現する変換曲線を決定することができる。
また、原変換曲線に含まれる所定の第2の固定基準点の出力階調値を第2の固定出力階調値Vih2とすると、変換曲線は、以下のようなものとすることができる。すなわち、変換曲線は、さらに、出力階調値が第2の固定出力階調値Vih2よりも小さい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して原変換曲線上の各点より出力階調値が大きい第3の曲線部分を有する。このような態様とすることで、特定の色の明度の低い部分について色の差異がなくなってしまう事態がおこりにくい階調変換の変換曲線を生成することができる。
なお、特定の出力装置を使用した出力のために印刷データ内の画像データが有する色の階調値を変換する際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、(a)特定の出力装置で出力する場合には、色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための第1の変換曲線を使用して、階調値の変換を行う。(b)特定の出力装置以外の出力装置で出力する場合には、色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための第2の変換曲線を使用して、階調値の変換を行う。
ここで、第2の変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとしたときに、第1の変換曲線は、以下のような構成を有する。すなわち、第1の変換曲線は、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、第2の変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して第2の変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する。このような態様とすれば、出力装置に応じて好ましい階調変換を選択することができる。
また、特定の出力装置を使用した出力のために印刷データ内の画像データが有する色の階調値を変換して印刷を行う際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、(a)階調値の変換の内容の少なくとも一部を決定するための複数の第1の階調変換パラメータを準備する。一方、(b)階調値の変換の内容の少なくとも一部を決定するための複数の第2の階調変換パラメータを、印刷データから読み出す。そして、(c)色の階調値の変換に際して複数の第1および第2の階調変換パラメータの少なくとも一部をそれぞれ使用する複数の階調変換モードであって、使用する第1および第2の階調変換パラメータの組み合わせが互いに異なる複数の階調変換モードの中から、階調変換モードを選択する。その後、(d)印刷データから読み出された画像データの色の階調値を、選択された階調変換モードに従って変換する。そして、(e)色の階調値が変換された画像データに応じて画像を印刷する。
複数の第1の階調変換パラメータは、変換曲線が通るべき複数の点の出力階調値を表すパラメータである。そして、複数の第2の階調変換パラメータは、変換曲線が通るべき複数の点の入力階調値を表すパラメータである。また、複数の階調変換モードは、複数の第1および第2の階調変換パラメータの少なくとも一部に基づいて、第1の変換曲線を生成する第1の階調変換モードと、複数の第1および第2の階調変換パラメータの少なくとも一部に基づいて、第2の変換曲線を生成する第2の階調変換モードと、を含む。
第1の変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとすると、第2の変換曲線は、以下のような曲線である。すなわち、第2の変換曲線は、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、第1の変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、出力階調値が第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して第1の変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する。
このような態様とすれば、特定の色の明度の高い部分について色の差異がなくなってしまう事態がおこりにくく、それよりも明度が低い部分については、特定の出力装置に適した印刷が可能な階調変換を実現する変換曲線を生成することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
A.第1実施例:
図1は、第1実施例において階調変換のための変換曲線を決定する手順を示すフローチャートである。第1実施例では、まず、ステップS100において、あるサンプルを撮影して生成した画像データDipに基づいて、所定のプリンタで印刷した場合に理想的な色再現を行うことができるような調整済みの画像データDiを準備する。
ここで、「理想的な色再現」とは、たとえば、デジタルスチルカメラのメーカが望むような色再現である。その場合には、ステップS100は、デジタルスチルカメラのメーカが実行する。なお、ステップS100において、デジタルスチルカメラやプリンタのユーザが、自己が望むような色再現を行うように画像データ調整して、調整済み画像データDiを準備してもよい。このステップS100で準備する調整済みの画像データを「理想画像データDi」という。
図2は、理想画像データDiおよび原画像データDpを生成する手順を示した説明図である。理想画像データDiを生成する際には、まず、印刷用紙に印刷されたグレースケールGSと、円錐、円柱、直方体および球のサンプルSp1〜Sp4を含む対象TGをデジタルスチルカメラDSC0で撮影して、画像データDipを生成する。画像データDip中で、GSipで示されるのが、グレースケールGSが表された部分である。
その後、画像データDipに従って画像をプリンタ10で印刷する。具体的には、プリンタ10が接続されているコンピュータ20のカードリーダ30に、画像データDipを記録したデジタルスチルカメラDSC0の記録媒体を読み込ませる。そして、コンピュータ20に接続されたディスプレイ40、キーボード50およびマウス60を介してコンピュータ20を操作して、プリンタ10に画像データDipを印刷させる。
図1のステップS100の実行者は、その印刷結果を視認して、コンピュータ20を使用して画像データDipを調整する。そして、調整後の画像データをプリンタ10で印刷し、各サンプルSp1〜Sp4の色再現の状態、およびグレースケールGSの色再現の状態を確認する。そして、必要に応じてさらに画像データを調整する。この手順を繰り返して、プリンタ10で印刷した場合に理想的な色再現を行うことができる理想画像データDiを生成する。このとき、理想画像データDi中のグレースケールGSiの各パッチのRGBの階調値が、基準出力階調値である。基準出力階調値については後述する。
次に、図1のステップS200で、所定のデジタルスチルカメラDSC1でステップS100と使用したものと同じサンプルを撮影して画像データDpを生成する(図2左側参照)。デジタルスチルカメラDSC1は、デジタルスチルカメラDSC0と同じものであってもよいし、別のデジタルスチルカメラであってもよい。このステップS200でデジタルスチルカメラDSC1を使用して準備する画像データを「原画像データDp」という。このとき、原画像データDp中のグレースケールGSpの各パッチのRGBの階調値が、基準入力階調値である。基準入力階調値については後述する。
ステップS300では、所定の階調変換を表す原変換曲線を生成する。ステップS300において決定する原変換曲線の階調変換は、特定のデジタルスチルカメラDSC1で撮影して生成した画像データを、特定のプリンタ10で印刷する際に、理想的な色再現を実現することができるような階調変換である。すなわち、図2において矢印ICで示すように、デジタルスチルカメラDSC1で撮影した原画像データDpを理想画像データDiに変換できるような階調変換が、ステップS300において生成する変換曲線によって実現したい階調変換である。
ステップS300では、理想画像データDiに基づいて得られる基準出力階調値と、原画像データDpに基づいて得られる基準入力階調値と、に基づいて原変換曲線C0を生成する。その後、ステップS400で、原変換曲線C0に基づいて変換曲線C1を生成する。原変換曲線C0および変換曲線C1の生成について以下で説明する。
図3は、理想画像データDiと原画像データDpを示す説明図である。図3(a)が理想画像データDiを示し、図3(b)が原画像データDpを示している。なお、グレースケールGSは、実際には、白い印刷用紙を黒く塗りつぶしたパッチPk1から、白い印刷用紙にインクを記録していないパッチPk20までの20色のパッチからなるが、図3では、簡略化して示している。
第1実施例では、画像データの各色はレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色成分の0〜255までの階調値の組み合わせで表される。たとえば、図3(b)の原画像データDpにおいては、印刷用紙を黒く塗りつぶしたパッチPk1は、(R,G,B)=(16,14,14)で表される。これに対して、図3(a)の理想画像データDiでは、同じパッチPk1は、(R,G,B)=(12,12,12)で表される。また、図3(b)の原画像データDpにおいては、白い印刷用紙にインクを記録していないパッチPk20は、(R,G,B)=(216,220,213)で表される。これに対して、図3(a)の理想画像データDiでは、同じパッチPk20は、(R,G,B)=(240,240,240)で表される。
パッチPk20は、印刷が行われていない白いままの印刷媒体である。理想画像データDiにおいて、このパッチPk20の階調値が(R,G,B)=(255,255,255)ではないのは、次のような理由による。すなわち、現実には、印刷が行われていない白いままの印刷媒体よりも明度の高い物が存在する。たとえば、実際には色が付されているにもかかわらず強い光が当たって反射して白く見える部分、自ら白色光で発光している物体などである。よって、そのような白いままの印刷媒体よりも明度の高い物を表現する余地を残すために、理想画像データDiにおいて、白いパッチPk20は、(R,G,B)=(240,240,240)で表される。
パッチPk1は、白い印刷媒体をが黒く塗りつぶされて形成されている。理想画像データDiにおいて、このパッチPk1の階調値が(R,G,B)=(0,0,0)ではないのも同様の理由による。すなわち、パッチPk1の画像データも、黒く塗りつぶされた印刷媒体に光が当たった状態で撮影されて生成されている。このため、実際には、撮影されたパッチPk1よりも明度の低い物が存在する。そのような物を表現する余地を残すために、理想画像データDiにおいて、パッチPk1は、(R,G,B)=(12,12,12)で表される。
なお、後述するように、第1実施例においては、原変換曲線の生成に際して、各パッチPk1〜20に対応する原制御点Pc1〜Pc20のほか、(R,G,B)=(0,0,0)と(R,G,B)=(255,255,255)の二点をも通るように、原変換曲線が生成される。
図4は、理想画像データDiにおけるグレースケールGSiの各パッチPk1〜Pk20を表すRGBの各階調値(基準出力階調値)Vi1〜Vi20の表である。図5は、原画像データDpにおけるグレースケールGSpの各パッチPk1〜Pk20を表すRGBの各階調値(基準入力階調値)Vp1〜Vp20の表である。なお、図4および図5においては、RGBの階調値の最小値0も、それぞれVi0、Vp0として示している。また、RGBの階調値の最大値255も、それぞれVimax、Vpmaxとして示している。図4に示す階調値Vi1〜Vi20が、RGBの各色成分についての基準出力階調値である。そして、図5に示す階調値Vp1〜Vp20が、RGBの各色成分についての基準入力階調値である。
図6は、B成分の原変換曲線を示すグラフである。図6のグラフは、横軸をB成分の基準入力階調値、縦軸をB成分の基準出力階調値とするグラフである。そして、図6のグラフは、点(Vi1,Vp1)〜点(Vi20,Vp20)までの20個の原制御点Pc1〜Pc20を散布図で示し、それらと原点P0(0,0)、最大点Pmax(255,255)をスプライン曲線で結んだものである。なお、図6においては、各点は黒い三角形で示し、符号は示していない。
図6と同様の原変換曲線が、レッド、グリーンについても生成される(図1のステップS300参照)。なお、入力階調値と出力階調値は、実際にはそれぞれ0〜255の整数値、すなわち離散値をとる。しかし、本明細書に添付する図面中のグラフは、簡略のため、入力階調値と出力階調値がそれぞれ連続値を有しているかのように連続した曲線で示す。
ステップS300において原変換曲線を生成する作業は、具体的には、カードリーダ30を通じて理想画像データDiと原画像データDpがコンピュータ20内に取り込まれた後に、コンピュータ20上で行われる。これらRGBの三つの原変換曲線に従って原画像データDpの各画素のRGBの階調値が変換されると、ほぼ理想画像データDiと同じ画像データが生成される。
図7は、原変換曲線から変換曲線を生成する方法を示す説明図である。図7は、図6の一部であって、入力階調値160以上、出力階調値190以上の部分を拡大して示している。図7においては、原変換曲線C0を一点鎖線で示し、変換曲線C1を実線で示している。なお、一部を除いて原変換曲線C0と変換曲線C1は一致するため、両者が一致する部分は実線で示されている。
図1のステップS400において、変換曲線C1は、原変換曲線C0のうち、原制御点Pc19(Vp19,Vi19)よりも出力階調値が高い部分C01を改変して生成される。原変換曲線C0のうち、原制御点Pc19(Vp19,Vi19)よりも出力階調値が低い部分C02は、そのまま変換曲線C1の一部とされる。以降、原変換曲線C0の改変部分C01と非改変部分C02の境界となる点Pc19を「固定基準点Ph」と呼び、点Pc19の出力階調値Vi19を「固定出力階調値Vih」と呼ぶ。固定基準点Phの階調値である基準入力階調値Vp19と基準出力階調値Vi19は、グレースケールGSの20個のパッチPk1〜Pk20のうち、明度が2番目に高いパッチPk19に基づいて決定された階調値である。
図1のステップS400においては、コンピュータ20のCPUは、ディスプレイ40上にレッド、グリーン、ブルーの原変換曲線を表示する。以下の説明では、B(ブルー)成分を例にとって説明する。ユーザは、マウス60を操作して、図7のB成分の変換曲線を示す画面上に修正制御点Ps1を指定する。修正制御点Ps1は、以下のような点である。
固定基準点Phと最大点Pmaxを結ぶ直線をLc1とする。修正制御点Ps1は、原変換曲線C0と直線Lc1の間に位置する。
さらに、固定基準点Phと修正制御点Ps1との入力階調値の差をdpとし、出力階調値の差をdiとすると、固定基準点Phと修正制御点Ps1とを結ぶ直線L1の傾き(di/dp)は、0.6〜0.7であることが好ましい。そして、(di/dp)は0.64〜0.68であることがさらに好ましい。
修正制御点Ps1が指定されると、コンピュータ20のCPUは、固定基準点Phと修正制御点Ps1と最大点Pmaxとを通るスプライン曲線を生成しする。このスプライン曲線が、変換曲線C1の一部を構成する。具体的には、変換曲線C1のうち固定出力階調値Vihよりも出力階調値が大きい曲線部分C11である。そして、コンピュータ20のCPUは、原変換曲線C0のうち、固定基準点Phよりも出力階調値が低い部分C02と、曲線C11と、を合成して、変換曲線C1を生成する。
変換曲線C1の一部である曲線C11は、入力階調値に対して単調増加であることが好ましい。このような態様とすることで、入力階調値の増加に対して出力階調値が減少するということがなくなる。言い換えれば、画像データ中の画素の階調値の大小関係が、曲線C11に従った階調変換によって逆転するということがない。
また、改変部分C11は、原変換曲線C0の下側に位置することが好ましい。このような態様とすることで、階調変換において、変換前においては互いに異なる階調値を有していた画素の階調値が、変換曲線に従った階調変換によって、同じ階調値に変換されてしまう可能性を低減することができる。その結果、階調変換によって、特定の色の部分について色の差異がなくなってしまう可能性を低減することができる。
たとえば、原変換曲線C0に従った階調変換では、画像データ中で、B成分についてVp20=213よりも高い階調値を有している部分については、以下のような変換が行われる。すなわち、その部分については、変換前には42階調(=255−213)の階調幅で表されていたが、変換後には、15階調(=255−240)の階調幅で表されることになる(図7参照)。すなわち、階調表現の幅が1/3強になる。これに対して、変換曲線C1(すなわち曲線C11)に従った階調変換では、B成分についてVp20=213よりも高い階調値を有していた部分については、変換後には、19階調(=255−236)の階調幅で表されることになる(図7参照)。すなわち、階調表現の幅は1/2弱になる。
また、第1実施例では、修正制御点Ps1が、原変換曲線C0と直線Lc1の間に位置することから、曲線C11は、直線Lc1の上側に位置する。このような態様とすることで、曲線C11がC11xとして示すように下に凸の形状となり、固定基準点Phの近傍において、入力階調値の増加分に対して出力階調値の増加分が非常に少なくなる事態を防止することができる。
さらに、第1実施例では、変換曲線C1は、原変換曲線C0のうち点Pc19よりも出力階調値が高い部分C01のみを改変して生成される。このため、点Pc19よりも出力階調値が低い部分については、原画像データDpを理想画像データDiに近づけるような原変換曲線C0に沿った変換(図2の矢印IC参照)が行われる。
また、第1実施例においては、原変換曲線C0に対して改変を行う領域は、点Pc19の入力階調値よりも階調値が高い領域である。そして、点Pc19の入力階調値は、白紙のパッチPk20に次いで明度が高いパッチPk19に基づいて決定される階調値である。よって、改変によって生成された変換曲線Cc1に沿って階調変換を実行し、印刷を行っても、印刷結果は、理想画像Diの印刷結果の品質に近いものとなる。
以上のようにして変換曲線C1が決定されると、その情報は、具体的には、デジタルスチルカメラDSC1が生成する画像データIDと、一般ユーザが有するパーソナルコンピュータにインストールされたプリンタドライバと、に分けて格納される。
図8は、印刷の際の処理を示す説明図である。デジタルスチルカメラのメーカによって変換曲線C1が決定されると、基準入力階調値Vp1〜Vp20の情報は、デジタルスチルカメラDSC1の記録媒体に書き込まれる。具体的には、デジタルスチルカメラDSC1のを製造する工場において、出荷前に、基準入力階調値Vp1〜Vp20の情報が、デジタルスチルカメラDSC1のフラッシュメモリFMに書き込まれる。
ユーザがデジタルスチルカメラDSC1を使用して写真を撮影すると、デジタルスチルカメラDSC1は画像データIDを生成する。その際、デジタルスチルカメラDSC1は、画像データIDの一部として、具体的な画像の情報を表す画素値データPD1を書き込むほか、その画像データIDのヘッダ中に基準入力階調値Vp1〜Vp20の情報(図5および図6参照)を書き込む。
一方、基準出力階調値Vi1〜Vi20(図4および図6参照)の情報は、一般ユーザのパーソナルコンピュータ20uにインストールされたプリンタ10のプリンタドライバが有している。プリンタドライバは、さらに、固定出力階調値Vihの情報、および修正制御点Ps1の入力階調値と出力階調値の情報も有している(図7参照)。
プリンタドライバは、デジタルスチルカメラDSC1が生成した画像データIDを受け取ると、基準入力階調値Vp1〜Vp20と基準出力階調値Vi1〜Vi20、固定出力階調値Vih、修正制御点Ps1の情報から、変換曲線C1を生成する(図8の中段参照)。具体的には、原制御点(Vp1,Vi1)〜原制御点(Vp20,Vi20)のうち固定出力階調値Vih以下の出力階調値を有する点と、修正制御点Ps1とを通るスプライン曲線を生成して、変換曲線C1を生成する。そして、図8の右側に示すように、変換曲線C1に基づいて画像データID中の画素値データPD1を階調変換し、画素値データPD2を生成する。その後、図8の下段に示すように、変換後の画素値データPD2でプリンタ10によって印刷を実行する。このプリンタ10は、図2に示したプリンタ10と同じ機種のプリンタである。
コンピュータ20uに対する画像データIDの印刷指示は、具体的には、ユーザによって、ディスプレイ40u、キーボード50uおよびマウス60uを介して行われる。そして、画像データIDの読み込みは、ユーザの指示に沿ってカードリーダ30uを通じて行われる。
このため、第1実施例のような態様とすれば、デジタルスチルカメラDSC1で撮影して生成した画像データを、プリンタ10で印刷する際に、理想的な色再現を実現することができるような変換曲線C1を決定することができる。また、白い印刷用紙にインクを記録していないパッチPk20よりも明度の高い領域についても、微妙な色の差異を表現することができる階調変換を実現する変換曲線C1を決定することができる。
B.第2実施例:
図9は、第2実施例の変換曲線の生成方法を示す説明図である。図9においても、原変換曲線C0aを一点鎖線で示し、変換曲線C1aを実線で示している。第2実施例においては、原変換曲線の生成のされ方および固定基準点Phが第1実施例と異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
第2実施例においても、第1実施例と同様に、図1のステップS300において原変換曲線C0aが生成される。ただし、第2実施例においては、パッチに基づいて定められた原制御点Pc1(Vp1,Vi1)〜原制御点Pc20(Vp20,Vi20)を通るスプライン曲線は、点PL(図9参照)において出力階調値の上限である255に達する。そして、点PLよりも入力階調値が大きい領域については、スプライン曲線は、出力階調値の上限を超える。このため、点PLよりも入力階調値が大きい領域A2cについては、原変換曲線C0aの出力階調値は一定値255である。なお、図9においては、出力階調値の上限である255を超えるスプライン曲線を破線で示す。
第2実施例においては、図1のステップS400において、以下のように変換曲線C1aが生成される。第1実施例においては、固定基準点Phは、原制御点Pc19(Vp19,Vi19)であった。しかし、第2実施例においては、固定基準点Phは、原制御点Pc20(Vp20,Vi20)である。Vp20とVi20は、白い印刷用紙にインクを記録していないパッチPk20に基づいて生成された入力階調値と出力階調値である。
なお、固定基準点Phの固定出力階調値Vihは、232近傍の値であることが好ましい。すなわち、複数の原制御点の中から固定基準点Phを選択する場合には、出力階調値の最大値(第1実施例においては255)の83〜97%の範囲内に出力階調値がある原制御点を、固定基準点Phとすることが好ましい。そして、出力階調値の最大値の85〜95%の範囲内に出力階調値がある原制御点を、固定基準点Phとすることがさらに好ましい。
より具体的にいえば、固定基準点Phの固定出力階調値Vihは、L***表色系においてL*=90〜100に相当する階調値であることが好ましい。そして、固定出力階調値Vihは、L*=93〜97に相当する階調値であることがさらに好ましい。
ステップS400の実施者は、マウス60を操作して、ディスプレイ40の図9のB成分の変換曲線を示す画面上に修正制御点Ps1を指定する。固定基準点Phと最大点Pmax(255,255)を結ぶ直線をLc1aとすると、この修正制御点Ps1は、原変換曲線C0aと直線Lc1aの間に位置する。
修正制御点Ps1が指定されると、コンピュータ20のCPUは、固定基準点Phと修正制御点Ps1と最大点Pmaxとを通るスプライン曲線を生成しする。このスプライン曲線が、変換曲線C1のうち固定基準点Phよりも出力階調値が大きい曲線部分C11である。
原変換曲線C0のうち固定基準点Phよりも出力階調値が大きい曲線部分C01aと、変換曲線C1のうち固定基準点Phよりも出力階調値が大きい曲線部分C11aと、に着目すると、変換曲線C1は以下のような特徴を有している。入力階調値が固定基準点Phより大きく点PLよりも小さい領域A1cにおいては、変換曲線C1aの出力階調値の増分d11aは、原変換曲線C0aの出力階調値の増分d01aよりも小さい。
一方、入力階調値が点PLよりも大きい領域A2cにおいては、原変換曲線C0aの出力階調値は一定値255であり、出力階調値の増分は0である。これに対して、変換曲線C1aは、d12aだけ増加する。よって、変換曲線C1の出力階調値の増分は、原変換曲線C0の出力階調値の増分よりも大きい。その結果、原変換曲線C0による変換では同一の出力階調値255が与えられる領域A2cの異なる入力階調値に対して、原変換曲線C0による階調変換においては、異なる出力階調値が与えられる可能性が高い。
また、第2実施例においては、変換曲線C1aは、原変換曲線C0aのうち点Pc20よりも出力階調値が高い部分C01を改変して生成される。すなわち、原変換曲線C0のうち改変される部分C01は、印刷用紙にインクを記録していないパッチPk20に対応する点Pc20よりも、明度が高い領域である。よって、そのような変換曲線の改変を行っても、プリンタ10による印刷の際には、印刷結果は、理想画像Diの印刷結果の品質に近いものとなる。
C.第3実施例:
図10は、第3実施例において、変換曲線C1bを生成する手順を示すフローチャートである。第3実施例においては、原変換曲線C0bの形状に応じて変換曲線C1bを生成する手順が変わる。以下、図10に沿って説明する。
ステップS402では、コンピュータ20のCPUは、以下のようにして原変換曲線C0上に参考点Prを定める。参考点Prは以下のような点である。原変換曲線C0上の原制御点Pc20を固定基準点Phとする。そして、出力階調値がとりうる最大値Vmax(=255)と固定基準点Phの固定出力階調値Vihの差をDvとする。さらに、原変換曲線C0に含まれる点であって出力階調値が(Vih−Dv−1)である点を参考点Prとする。たとえば、固定出力階調値Vihが232であるとき、Dvは23である。よって、参考点Prは、出力階調値Virが208の点である。
ステップS404では、この参考点Prと固定基準点Phを通る直線L0bの傾きD1を求める。
ステップS406では、コンピュータ20のCPUは、固定基準点Phと参考点Prとを通る直線の傾きD1が3より大きいか否かを判定する。判定結果がYesである場合は、ステップS408に移行する。判定結果がNoである場合は、ステップS410に移行する。
図11は、第3実施例の変換曲線の生成方法の一例を示す説明図である。図11では、表示を分かりやすくするために、変換曲線C1bは、原変換曲線C0bを改変して生成される部分C11のみを実線で示す。原変換曲線C0bは一点鎖線で示す。
ステップS408においては、コンピュータ20のCPUは、原変換曲線C0bが示されている画面上に、固定基準点Phにおける原変換曲線C0bの接線Lr1と、固定基準点Phを通る傾き2/3の直線Lr2とを示し、直線Lr1とLr2の間に制御点Ps1を指定することを、ユーザに促す。ユーザは、マウス60を介して、それらの直線Lr1とLr2の間に修正制御点Ps1を指定する。なお、第3実施例において各修正制御点を指定するユーザは、たとえば、デジタルスチルカメラのメーカである。
修正制御点Ps1は、固定基準点Phと修正制御点Ps1とを結ぶ直線L1bの傾き(di1b/dp1b)が、2/3〜D1となる制御点である。ここで、dp1bは、固定基準点Phと修正制御点Ps1との間の入力階調値の差(増分)であり、di1bは、固定基準点Phと修正制御点Ps1との間の出力階調値の差(増分)である。
このような修正制御点Ps1を指定することで、生成される変換曲線C1bが、原変換曲線C0bのように、固定基準点Phよりも入力階調値の大きい領域について出力階調値が最大値Vmaxに一致し、または近接してしまうことがなくなる。そして、変換曲線C1bは、固定基準点Phよりも入力階調値の大きい領域において所定値以上の傾きを有する曲線となる。その結果、変換曲線C1bによる階調変換によって、画像のうちのある色の部分であって明度が高い部分が同一色になってしまうといった、不自然な画像が形成されてしまう事態が生じる可能性を低減できる。
ステップS410においては、コンピュータ20のCPUは、図11に示すように、原変換曲線C0bが示されている画面上に直線Lr3とLr4とを示し、ユーザに直線Lr3とLr4の間に制御点Ps2を指定することを促す。直線Lr3は、修正制御点Ps1を通る傾き0.7の直線である。直線Lr4は、修正制御点Ps1を通る傾き0.6の直線である。なお、ステップS406の判定結果がNoであり、修正制御点Ps1が指定されていないときには、固定基準点Phを通る傾き0.6の直線Lr3’と、固定基準点Phを通る傾き0.7の直線Lr4’とが示される。ユーザは、マウス60を介して、それらの直線Lr3とLr4の間に修正制御点Ps2を指定する。
なお、指定される修正制御点Ps2の入力階調値は、固定入力階調値Vph〜(Vph+24)の範囲内の値であることが好ましい。そして、この修正制御点Ps2の入力階調値の固定入力階調値Vphに対する増分は、入力階調値がとりうる値の幅である255の0.08倍〜0.11倍であることが好ましく、0.09倍〜0.10倍であることがさらに好ましい。
修正制御点Ps2は、修正制御点Ps1と修正制御点Ps2とを結ぶ直線L2bの傾き(di2b/dp2b)が、0.6〜0.7となる制御点である。ここで、dp2bは、修正制御点Ps1と修正制御点Ps2との間の入力階調値の差であり、di2bは、修正制御点Ps1と修正制御点Ps2との間の出力階調値の差である。
このような修正制御点Ps2を指定することで、生成される変換曲線C1bが、固定基準点Phよりも入力階調値の大きい領域について、出力階調値が最大値Vmaxに一致し、または近接してしまうことがなくなる。そして、変換曲線C1bは、固定基準点Phよりも入力階調値の大きい領域の各点において所定値以上の傾きを有する曲線となる。その結果、変換曲線C1bによる階調変換によって、不自然な画像が形成されてしまう事態が生じる可能性が低減される。
図10のステップS412では、固定基準点Phの入力階調値Vph(以下「固定入力階調値Vph」という)が、固定出力階調値Vihよりも小さいか否かを判定する。判定結果がYesである場合は、ステップS414に移行する。判定結果がNoである場合は、ステップS416に移行する。
ステップS414においては、コンピュータ20のCPUは、図11に示すように、原変換曲線C0bが示されている画面上に直線Lr5とLr6とを示し、ユーザに直線Lr5とLr6の間に制御点Ps3を指定することを促す。直線Lr5は、修正制御点Ps2を通る傾き0.3の直線である。直線Lr6は、修正制御点Ps2を通る傾き0.2の直線である。ユーザは、マウス60を介して、直線Lr5とLr6の間に修正制御点Ps3を指定する。その後、処理はステップS416に移行する。
修正制御点Ps3は、修正制御点Ps2と修正制御点Ps3とを結ぶ直線L3bの傾きが、0.2〜0.3となる制御点である。このような制御点を指定することで、生成される変換曲線C1bは、制御点Ps2において大きく屈曲することなく、その前後において自然にカーブする曲線となる。その結果、変換曲線C11による階調変換によって、不自然な画像が形成されてしまう可能性が低減される。
ステップS416では、コンピュータ20のCPUは、固定基準点Phとそれまでに指定した各制御点と最大点Pmaxとを通る曲線を生成する。この曲線が、変換曲線C1bのうち固定出力階調値Vihよりも出力階調値が大きい曲線部分C11である。なお、曲線C11の固定基準点Phにおける接線の傾きは、原変換曲線C0の固定基準点Phにおける接線Lr1の傾きと等しいことが好ましい。
その後、コンピュータ20のCPUは、ステップS418で、原変換曲線C0bのうち、点Phよりも出力階調値が低い部分C02と、曲線C11と、を合成して、変換曲線C1bを生成する。
D.第4実施例:
第1〜第3実施例では、固定基準点Phよりも入力階調値の大きい領域、すなわち、明度の高い部分について原変換曲線C0の改変を行って、変換曲線C1を生成した。しかし、原変換曲線C0の改変は、明度の低い領域について行うこともできる。以下では、固定基準点Ph2よりも明度の低い領域について原変換曲線C0の改変を行い、変換曲線C1を生成する例を説明する。改変する領域は異なるが、変換曲線を生成する具体的な手順は、第1〜第3の各実施例と同じ手順を用いることができる。
図12は、第4実施例の変換曲線の生成方法の一例を示す説明図である。図12において、原変換曲線C0cは、原制御点Pc1〜Pc3を通る曲線である。原制御点Pc1は、最も明度の低いパッチPk1に対応する点である。原変換曲線C0cは、入力階調値が53より小さい領域では、出力階調値は0である。
この原変換曲線C0cに基づいて変換曲線C1cを生成する際には、たとえば以下のようにする。複数の原制御点のうち、2番目に明度の低いパッチPk2(図3参照)に対応する原制御点Pc2を第2の固定基準点Ph2とする。原点Oと固定基準点Ph2とを結ぶ直線をLc11とすると、ユーザ(デジタルスチルカメラのメーカ)は、変換曲線C1を生成する際に、原変換曲線C0cと直線Lc11との間に修正制御点Ps11、Ps12を指定する。個々では簡略化した説明を行っているが、これらの手順は、図10のステップS410、S414に対応するものである。
固定基準点Ph2と修正制御点Ps11との入力階調値の差をdp11とし、出力階調値の差をdi11とする。修正制御点Ps11は、固定基準点Ph2と修正制御点Ps1とを結ぶ直線L11の傾き(di11/dp11)が、0.6〜0.7となる点であることが好ましい。
また、修正制御点Ps11と修正制御点Ps12との入力階調値の差をdp12とし、出力階調値の差をdi12とする。修正制御点Ps12は、修正制御点Ps1と修正制御点Ps12とを結ぶ直線L12の傾き(di12/dp12)が、0.2〜0.3となる点であることが好ましい。
修正制御点Ps11,Ps12が指定されると、コンピュータ20のCPUは、固定基準点Ph2と修正制御点Ps1,Ps12と原点Oとを通るスプライン曲線を生成しする。このスプライン曲線が、変換曲線C1cのうち固定出力階調値Vih2よりも出力階調値が小さい部分C13である。この曲線C13は、単調増加であることが好ましい。コンピュータ20のCPUは、原変換曲線C0cのうち、固定基準点Ph2の出力階調値Vih2よりも出力階調値が大きい曲線部分C02と、曲線C13と、を合成して、変換曲線C1cを生成する。
このようにして生成された変換曲線C1cは、固定基準点Ph2よりも入力階調値が小さい領域において、原変換曲線C0cの上側に位置する。このため、変換曲線C1cに従った階調変換において、変換前においては互いに異なる階調値を有していた画素の階調値が、同じ階調値に変換されてしまう可能性は低い。その結果、階調変換によって、特定の色の部分について色の差異がなくなってしまう可能性を低減することができる。
E.第5実施例:
図13は、第5実施例における印刷の処理手順を示すフローチャートである。第5実施例の印刷では、印刷モードの選択が可能である。画像データの変換に使用する変換曲線C1の決定方法、ならびに画像データおよびプリンタドライバ中の各パラメータについては、第1〜第3の各実施例の方法を使用することができる。
パーソナルコンピュータを介して画像データに応じて画像を印刷する際(図8参照)、プリンタドライバは、ステップS502において、ディスプレイ40を介してユーザに印刷モードの選択を促す。ユーザは、高速モード、通常モード、高画質モードのいずれかを選択する。
高画質モードが選択された場合は、ステップS504において、第1実施例において説明したような印刷が実行される。すなわち、基準入力階調値Vp1〜Vp20と基準出力階調値Vi1〜Vi20、固定出力階調値Vih、および修正制御点Ps1の情報から変換曲線C1が生成される。そして、ステップS510で、変換曲線C1に基づいて階調変換が行われ、ステップS512で印刷が実行される(図8参照)。このような印刷においては、白い印刷用紙にインクが記録されていないパッチPk20の明度を超えるような部分についても、色の差異が表現される印刷が行われる。
ステップS502で通常モードが選択された場合は、ステップS506において、基準入力階調値Vp1〜Vp20と基準出力階調値Vi1〜Vi20の情報から原変換曲線C0が生成される。そして、原変換曲線C0に基づいて階調変換が行われ、印刷が実行される。このような印刷においては、輝度の高い領域については、色の差異が表現されない可能性がある。しかし、このような印刷においては、ほぼ理想画像データDiを印刷した場合と同じ程度の印刷結果の品質が得られる。
ステップS502で高速モードが選択された場合には、ステップS508において、基準入力階調値Vp3,Vp18と基準出力階調値Vi3,Vi18の情報から、原制御点(Vp3,Vi3)と原制御点(Vp18,Vi18)を通る直線が変換曲線として生成される。そして、その変換曲線(直線)に基づいて階調変換が行われ、印刷が実行される。このような印刷においては、変換曲線は少ない計算量で簡易に生成することができるため、高速な印刷が可能となる。
F.第6実施例:
第5実施例では、階調値変換に関する複数のモードは、いずれも印刷に使用するためのモードであった。しかし、プリンタドライバや印刷ユーティリティソフトが、プリンタ以外の出力装置による出力のために使用する階調値変換モードを有しており、出力の態様に応じて階調値変換モードを選択するようにすることもできる。第6実施例では、そのような態様について説明する。なお、第6実施例において画像データIDやプリンタドライバ(または印刷ユーティリティソフト)が有しているパラメータは、第1実施例と同じである(図8参照)。また、処理の流れは、図12と同じである。
プリンタドライバ等は、ディスプレイ40uやプロジェクタなどプリンタ10以外の機器で簡易に画像を表示する場合には、図12のステップS502において、高速モードを選択する。そして、ステップS508で、第5実施例で説明したように、複数の制御点のパラメータのうち一部のパラメータのみを使用して変換曲線を生成する。そして、ステップS510で、その変換曲線に従って画像データの階調値を変換して、ステップS512で、その画像をディスプレイ40u等で表示する。
印刷の際、ディスプレイ40u等に簡易に画像を表示する場合には、このように、一部のパラメータのみを使用して簡易に変換曲線を生成し、短時間で画像変換を完了して画像を表示することができる高速モードを選択することができる。
また、プリンタドライバ等は、高い画質でディスプレイ40u等に画像を表示させる場合には、ステップS502において、高画質モードを選択する。そして、ステップS504において、第5実施例で説明したように、基準入力階調値Vp1〜Vp20と基準出力階調値Vi1〜Vi20、固定出力階調値Vih、および修正制御点Ps1の情報から変換曲線C1を生成する。そして、ステップS510において、その変換曲線C1に従って画像データの階調値を変換して、ステップS512で、その画像をディスプレイ40u等で表示する。
印刷ユーティリティソフトが、高い画質でディスプレイ40u等に画像を表示させる場合には、このように明度の高い領域まで色の微妙な差異を表現できる高画質モードを選択することができる。
そして、プリンタドライバ等は、プリンタ10による印刷の際には、ステップS502において、通常モードを選択する。そして、ステップS506において、第5実施例で説明したように、基準入力階調値Vp1〜Vp20と基準出力階調値Vi1〜Vi20の情報から原変換曲線C0する。その後、ステップS510において、その変換曲線C0に従って画像データの階調値を変換して、ステップS512で、その画像をプリンタ10で出力する。
原変換曲線C0を生成する際に基準とされたプリンタ10で画像を出力する場合には、原変換曲線C0に従った階調値変換を行って画像を出力しても、変換曲線C0に従った階調値変換を行う場合に比べて、ほとんど印刷結果の品質が低下しない。このため、プリンタ10で出力する際には、通常モードで階調値変換を行うことができる。
このように、第6実施例のような態様とすれば、出力機器の特性に応じて、互いに異なる階調値変換を行う階調値変換モードを選択することができる。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)各実施例では、原制御点は、無彩色のグレースケールに基づいて生成されていた。しかし、原制御点は、有彩色を含む複数のカラーパッチに基づいて生成することもできる。そのような場合には、画像データDipおよび原画像データDpを生成する際に、複数のカラーパッチを撮影することとなる。すなわち、原制御点の入力階調値および出力階調値は、明度、彩度および色相のいずれかが互いに異なる複数のパッチに基づいて生成することができる。
また、各実施例においてはサンプルの数は20個であった(図3参照)。しかし、互いに異なる色を有するサンプルは20個にかぎらず、2個以上の任意の数とすることができる。
(2)第2実施例では、出力階調値が232近傍の値である原制御点を固定基準点Phとしていた。しかし、固定制御点は、他の基準で決定することもできる。すなわち、入力階調値が200近傍の値である原制御点を固定基準点Phとすることもできる。入力階調値を基準として固定制御点を選択する場合には、入力階調値の最大値の68〜88%の範囲内に入力階調値がある原制御点を、固定基準点Phとすることが好ましい。そして、出力階調値の最大値の73〜83%の範囲内に入力階調値がある原制御点を、固定基準点Phとすることがさらに好ましい。
(3)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、コンピュータ20,20uが実現していた機能の一部を専用の回路が実行するようにすることもできる。
このような機能を実現するコンピュータプログラムは、フロッピディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してプログラム供給装置からホストコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがホストコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをホストコンピュータが直接実行するようにしてもよい。
この明細書において、ホストコンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。コンピュータプログラムは、このようなホストコンピュータに、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。
なお、この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
第1実施例において階調変換のための変換曲線を決定する手順を示すフローチャート。 理想画像データDiおよび原画像データDpを生成する手順を示した説明図。 理想画像データDiと原画像データDpを示す説明図。 理想画像データDiにおけるグレースケールGSiの各パッチPk1〜Pk20を表すRGBの各階調値Vi1〜Vi20の表。 原画像データDpにおけるグレースケールGSpの各パッチPk1〜Pk20を表すRGBの各階調値Vp1〜Vp20の表。 B成分の原変換曲線を示すグラフ。 原変換曲線から変換曲線を生成する方法を示す説明図。 印刷の際の処理を示す説明図。 第2実施例の変換曲線の生成方法を示す説明図。 第3実施例において、変換曲線C1bを生成する手順を示すフローチャート。 第3実施例の変換曲線の生成方法の一例を示す説明図。 第4実施例の変換曲線の生成方法の一例を示す説明図。 第5実施例における印刷の処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
10…プリンタ
20…コンピュータ
30…カードリーダ
40…ディスプレイ
50…キーボード
60…マウス
A1c…入力階調値が固定基準点Phより大きく点PLよりも小さい領域
A2c…点PLよりも入力階調値が大きい領域
C0,C0a,C0b…原変換曲線
C01,C01a…原変換曲線C0のうち固定基準点Phよりも出力階調値が高い部分
C02…原変換曲線C0のうち固定基準点Phよりも出力階調値が低い部分
C1,C1a,C1b,…変換曲線
C11…変換曲線C1のうち固定基準点Phよりも出力階調値が大きい曲線部分
DSC0,DSC1…デジタルスチルカメラ
Di…理想画像データ
Dip…画像データ
Dp…原画像データ
GS…グレースケール
GSi…理想画像データDi中に表されたグレースケール
GSp…原画像データDp中に表されたグレースケール
IC…階調変換を表す矢印
ID…画像データ
L1,L1b…固定基準点Phと修正制御点Ps1とを結ぶ直線
L2b…修正制御点Ps1と修正制御点Ps2とを結ぶ直線
L2c…固定基準点Phと修正制御点Ps2とを結ぶ直線
L3c…修正制御点Ps1と修正制御点Ps3とを結ぶ直線
Lc1,Lc1a,Lc1b…固定基準点Phと最大点Pmaxを結ぶ直線
Lr1…固定基準点Phにおける原変換曲線C0bの接線
Lr2…固定基準点Phを通る傾き3の直線
Lr3…修正制御点Ps1を通る傾き0.6の直線
Lr4…固定基準点Phを通る傾き0.7の直線
Lr5…最後に設定した制御点を通る傾き0.2の直線
Lr6…最後に設定した制御点を通る傾き0.3の直線
P0…原点
PD1…画素値データ
PD2…変換後の画素値データ
PL…点Pc1〜点Pc20を通る曲線が出力階調値の上限である255に達した点
Pc1…パッチPk1に対応する点
Pc19…パッチPk19に対応する点
Pc20…パッチPk20に対応する点
Ph…固定基準点
Pk1〜Pk20…グレースケールのパッチ
Pmax…最大点
Ps1〜Ps3…修正制御点
Sp1〜Sp4…サンプル
TG…撮影の対象
d01a…領域A1cにおける原変換曲線C0の出力階調値の差
d11a…領域A1cにおける変換曲線C1の出力階調値の差
d12a…領域A2cにおける変換曲線C1の出力階調値の差
di1b…固定基準点Phと修正制御点Ps1との間の出力階調値の差
dp1b…固定基準点Phと修正制御点Ps1との間の入力階調値の差
di2b…修正制御点Ps1と修正制御点Ps2との間の出力階調値の差
dp2b…修正制御点Ps1と修正制御点Ps2との間の入力階調値の差

Claims (19)

  1. 色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための変換曲線を生成する方法であって、
    (a)入力階調値を出力階調値に変換するための原変換曲線を生成する工程と、
    (b)前記原変換曲線に基づいて前記変換曲線を生成する工程と、を含み、
    前記原変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとしたときに、
    前記変換曲線は、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、前記原変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して前記原変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する、変換曲線の生成方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    前記第1の固定出力階調値Vihは、印刷が行われていない印刷媒体の明度に基づいて設定される、変換曲線の生成方法。
  3. 請求項1記載の方法であって、
    前記原変換曲線に含まれる点であって前記入力階調値が最大である点を最大点としたとき、
    前記第2の曲線部分は、前記第1の固定基準点と前記最大点を結ぶ直線上の各点よりも、同一の入力階調値に対する出力階調値が大きい、変換曲線の生成方法。
  4. 請求項1記載の方法であって、
    前記工程(a)は、
    (a1)明度、彩度および色相のいずれかが互いに異なる色がそれぞれ付されたn個(nは正の整数)のサンプルに基づいて、前記n個のサンプルにそれぞれ対応するn個の基準入力階調値と、前記n個のサンプルにそれぞれ対応するn個の基準出力階調値と、を定める工程と、
    (a2)前記基準入力階調値と前記基準出力階調値とに基づいて原変換曲線を決定する工程と、を含む、変換曲線の生成方法。
  5. 請求項4記載の方法であって、
    前記第1の固定基準点は、前記n個のサンプルのうち、明度の高さが1〜3番目のいずれかのサンプルに基づいて決定された基準入力階調値および基準出力階調値に対応する点である、変換曲線の生成方法。
  6. 請求項4記載の方法であって、
    前記第1の固定基準点は、前記n個のサンプルのうち、最も明度が高いサンプルに基づいて決定された基準入力階調値および基準出力階調値に対応する点である、変換曲線の生成方法。
  7. 請求項5または6記載の方法であって、
    前記n個のサンプルは、印刷媒体上に前記印刷媒体の色の明度に対して明度が低下する印刷を行うことによって色が再現されたサンプルと、前記印刷が行われていない前記印刷媒体によるサンプルと、を含む、変換曲線の生成方法。
  8. 請求項5記載の方法であって、
    前記工程(a1)は、
    (a3)所定の画像出力装置を使用して出力する際に、前記n個のサンプルに関して好ましい色再現結果を再現することができる目標画像データを生成する工程と、
    (a4)前記目標画像データに基づいて、前記n個の基準出力階調値を生成する工程と、
    (a5)前記n個のサンプルを特定の画像データ生成装置で撮影して生成した画像データに基づいて、前記n個の基準入力階調値を決定することによって、前記特定の画像データ生成装置用の前記変換曲線を生成する工程と、を含む、変換曲線の生成方法。
  9. 請求項4記載の方法であって、
    前記第1の固定出力階調値Vihは、対応する色の明度が、L***表色系においてL*=90〜100に相当する階調値である、変換曲線の生成方法。
  10. 請求項4記載の方法であって、
    前記第1の固定出力階調値Vihは、前記出力階調値がとりうる最大値の85〜90%の値である、変換曲線の生成方法。
  11. 請求項10記載の方法であって、
    前記色の階調値は、0〜255の整数で表され、
    前記第1の固定出力階調値Vihは232である、変換曲線の生成方法。
  12. 請求項10記載の方法であって、
    前記工程(b)は、さらに、
    (b3)前記第2の曲線部分が通るべき第1の修正制御点を設定する工程を含み、
    前記第1の修正制御点は、前記第1の固定基準点と前記第1の修正制御点とを通る直線の傾きが0.6〜0.7となる点である、変換曲線の生成方法。
  13. 請求項12記載の方法であって、
    前記第1の固定基準点の入力階調値を固定入力階調値Vphとしたときに、
    前記工程(b)は、さらに、
    (b4)Vih>Vphである場合に、前記第2の曲線部分が通るべき第2の修正制御点を設定する工程を含み、
    前記第2の修正制御点は、前記第1の修正制御点と前記第2の修正制御点とを通る直線の傾きが0.2〜0.3となる点である、変換曲線の生成方法。
  14. 請求項10記載の方法であって、
    前記出力階調値がとりうる最大値と前記第1の固定出力階調値Vihとの差をDvとし、
    前記原変換曲線に含まれる所定の点であって出力階調値が(Vih−Dv−1)である点を参考点としたとき、
    前記工程(b)は、さらに、
    (b3)前記参考点と前記第1の固定基準点とを結ぶ直線の傾きD1が3より大きい場合に、前記第2の曲線部分が通るべき第1の修正制御点を設定する工程を含み、
    前記第1の修正制御点は、前記第1の固定基準点と前記第1の修正制御点とを通る直線の傾きが、2/3〜D1となる点である、変換曲線の生成方法。
  15. 請求項14記載の方法であって、
    前記工程(b)は、さらに、
    (b4)前記第2の曲線部分が通るべき第2の修正制御点を設定する工程を含み、
    前記第2の修正制御点は、前記第1の修正制御点と前記第2の修正制御点とを通る直線の傾きが0.6〜0.7となる点である、変換曲線の生成方法。
  16. 請求項15記載の方法であって、
    前記第1の固定基準点の入力階調値を固定入力階調値Vphとしたときに、
    前記工程(b)は、さらに、
    (b5)Vih>Vphである場合に、前記第2の曲線部分が通るべき第3の修正制御点を設定する工程を含み、
    前記第3の修正制御点は、前記第2の修正制御点と前記第3の修正制御点とを通る直線の傾きが0.2〜0.3となる点である、変換曲線の生成方法。
  17. 請求項1記載の方法であって、
    前記原変換曲線に含まれる所定の第2の固定基準点の出力階調値を第2の固定出力階調値Vih2としたときに、
    前記変換曲線は、さらに、
    出力階調値が前記第2の固定出力階調値Vih2よりも小さい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して前記原変換曲線上の各点より出力階調値が大きい第3の曲線部分を有する、変換曲線の生成方法。
  18. 特定の出力装置を使用した出力のために印刷データ内の画像データが有する色の階調値を変換する階調変換方法であって、
    (a)特定の出力装置で出力する場合に、色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための第1の変換曲線を使用して、階調値の変換を行い、
    (b)前記特定の出力装置以外の出力装置で出力する場合に、色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための第2の変換曲線を使用して、階調値の変換を行い、
    前記第2の変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとしたときに、
    前記第1の変換曲線は、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、前記第2の変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して前記第2の変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する、階調変換方法。
  19. 色を表す入力階調値を出力階調値に変換するための変換曲線を生成するためのコンピュータプログラムであって、
    入力階調値を出力階調値に変換するための原変換曲線を生成するための第1のプログラムと、
    前記原変換曲線に基づいて前記変換曲線を生成するための第2のプログラムと、を含み、
    前記原変換曲線に含まれる所定の第1の固定基準点の出力階調値を第1の固定出力階調値Vihとしたときに、
    前記変換曲線は、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも小さい曲線部分であって、前記原変換曲線の一部と実質的に一致する第1の曲線部分と、
    出力階調値が前記第1の固定出力階調値Vihよりも大きい曲線部分であって、単調増加であり、同一の入力階調値に対して前記原変換曲線上の各点より出力階調値が小さい第2の曲線部分と、を有する、コンピュータプログラム。
JP2004185901A 2004-06-24 2004-06-24 階調変換のための変換曲線の生成 Pending JP2006013742A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004185901A JP2006013742A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 階調変換のための変換曲線の生成

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004185901A JP2006013742A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 階調変換のための変換曲線の生成

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006013742A true JP2006013742A (ja) 2006-01-12

Family

ID=35780471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004185901A Pending JP2006013742A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 階調変換のための変換曲線の生成

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006013742A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009093324A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Fujitsu Limited 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像補正装置
JP2009201027A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Nikon Corp 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2012238328A (ja) * 2012-08-03 2012-12-06 Fujitsu Ltd 画像処理装置および画像処理プログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009093324A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Fujitsu Limited 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像補正装置
US8300934B2 (en) 2008-01-24 2012-10-30 Fujitsu Limited Image processing device and image correction device
JP5152203B2 (ja) * 2008-01-24 2013-02-27 富士通株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像補正装置
JP2009201027A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Nikon Corp 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2012238328A (ja) * 2012-08-03 2012-12-06 Fujitsu Ltd 画像処理装置および画像処理プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4924264B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、および、コンピュータプログラム
KR100788053B1 (ko) 색 변환 방법 및 프로파일 생성 방법
KR100533310B1 (ko) 화상 처리 방법 및 장치, 및 기억 매체
US20050008254A1 (en) Image generation from plurality of images
US9443323B2 (en) Image processing apparatus, image processing method and recording medium
US6633410B1 (en) Printer for printing visually equivalent images relative to displayed images
JP3809298B2 (ja) 画像処理方法、装置および記録媒体
CN1224239C (zh) 数码相机和颜色调节装置
US20080279468A1 (en) Developing Apparatus, Developing Method and Computer Program for Developing Processing for an Undeveloped Image
JP4877074B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、および、コンピュータプログラム
JP4466565B2 (ja) 出力画像データ生成装置および出力画像データ生成方法
JP6764446B2 (ja) 画像処理装置およびキャリブレーション方法
JP2006013742A (ja) 階調変換のための変換曲線の生成
JP2002044469A (ja) 画像処理方法および画像処理プログラムを記録した記録媒体
JP3998840B2 (ja) 投写型表示装置およびそのための画像処理方法
JP2003110859A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、記憶媒体及びプログラム
JP2003324620A (ja) 画像処理装置、画像処理方法
JP2009070099A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP4595801B2 (ja) 画像処理装置
JP2006121416A (ja) 画像処理方法、装置及びプログラム並びにプリンタ
JP2008072208A (ja) 画像処理装置およびその方法およびその記録媒体
JP3914810B2 (ja) 撮像装置、撮像方法及びそのプログラム
JP2007194683A (ja) 色調整方法、色調整装置および色調整プログラム
JP2008072550A (ja) 色処理方法、色処理装置、画像形成装置、プログラムおよび記録媒体
JP7252400B2 (ja) 画像処理装置