JP2006008753A - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 Download PDF

Info

Publication number
JP2006008753A
JP2006008753A JP2004184334A JP2004184334A JP2006008753A JP 2006008753 A JP2006008753 A JP 2006008753A JP 2004184334 A JP2004184334 A JP 2004184334A JP 2004184334 A JP2004184334 A JP 2004184334A JP 2006008753 A JP2006008753 A JP 2006008753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
epoxy resin
prepreg
resin
dicyandiamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004184334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4475034B2 (ja
Inventor
Akihiko Tobisawa
晃彦 飛澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2004184334A priority Critical patent/JP4475034B2/ja
Publication of JP2006008753A publication Critical patent/JP2006008753A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4475034B2 publication Critical patent/JP4475034B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】 ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成することができるとともに、十分な半田耐熱性、密着性を有した積層板を得ることができる樹脂組成物、及び、これを用いたプリプレグと積層板を提供する。
【解決手段】 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含有することを特徴とする樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグと、このプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化する手法は、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、ハロゲン含有化合物は高度な難燃性を有するが、以下のような問題点を有していた。例えば芳香族臭素化合物は、熱分解で腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロモジベンゾフラン、及びポリブロモジベンゾオキシンを形成する可能性がある。また、臭素を含有する老朽廃材の処分は極めて困難である。このような理由から臭素含有難燃剤に代わる難燃剤が検討されている。
特開2000−212249号公報
本発明は、ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成することができるとともに、十分な半田耐熱性、密着性を有した積層板を得ることができる樹脂組成物、及び、これを用いたプリプレグと積層板を提供するものである。
このような目的は、下記(1)〜(8)に記載の本発明により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜90重量%である上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ノボラック型エポキシ樹脂がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物が、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン及び/又は3,3’−ジアミノジフェニルスルフォンである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記難燃剤は、リン化合物を含むものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)前記難燃剤は、ホスフィンオキサイド化合物である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(8)上記(7)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
本発明は、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分
子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含む樹脂組成物、及び、これを用いたプリプレグ、積層板であり、従来のものと比較して、ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成することができるとともに、十分な半田耐熱性、密着性を発現できる。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とするものである。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、ノボラック型エポキシ樹脂を含む。これにより、本発明の樹脂組成物を用いた積層板の難燃性および半田耐熱性を向上させることができる。
ノボラック型エポキシ樹脂としては特に限定されないが、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上とともに、吸水率を低下させることができる。
上記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、エポキシ樹脂全体の60〜90重量%が好ましく、特に65〜75重量%が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂の含有量が上記下限値未満であると半田耐熱性を向上させる効果が低下する場合があり、上記上限値を超えると吸水率を低下させる効果が低下する場合がある。
なお、本発明の樹脂組成物において、上記ノボラック型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂としては特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などを用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、ジシアンジアミドを含む。これにより、耐熱性を維持したまま密着性を向上させることができる。
ジシアンジアミドをエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合、エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点が高くなる。また、ジシアンジアミドに窒素原子が含まれるため、銅箔などの導体回路金属箔との密着性が向上する。
しかしながら、ジシアンジアミドはエポキシ樹脂、特にノボラック型エポキシ樹脂に対する溶解性が低い。このためノボラック型エポキシ樹脂を充分に硬化させるのに必要な量のジシアンジアミドを加えると、樹脂組成物中でジシアンジアミドが析出し、未反応のジシアンジアミドが積層板中にも残存するため、耐熱性が悪化する問題がある。また、ノボラック型エポキシ樹脂に溶解するだけの量のジシアンジアミドでは、硬化が不充分となり耐熱性が悪化する問題がある。
これに対して本発明の樹脂組成物は、ジシアンジアミドとともに、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物を用いることを特徴とする。これにより、耐熱性を低下させることなく、密着性を付与することができる。
本発明の樹脂組成物においては、ジシアンジアミドとともに分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物を用いるので、ジシアンジアミドとしては、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂(以下、単に「エポキシ樹脂」ということがある)に溶解できるだけの量を用いることができる。これにより、未反応のジシアンジアミドが析出することによる耐熱性の低下を防止することができる。
また、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物は、そのアミノ基により、エポキシ樹脂の硬化反応を進めることができるので、充分な耐熱性を付与することができる。
さらに、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物は、エポキシ樹脂に対する硬化反応速度がジシアンジアミドに比較して遅いため、樹脂の硬化過程において樹脂組成物の粘度が上がりにくいという特徴を有する。これにより、エポキシ樹脂に対するジシアンジアミドの溶解度を実質的に低下させることがなく、配合したジシアンジアミドをエポキシ樹脂と効率的に反応させることができる。
本発明の樹脂組成物は、このように、ジシアンジアミドと分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物とが各々有する単独の効果だけでなく、両者を併用することによる上記の相乗効果をも有するものである。そして、ジシアンジアミドの溶解性が低いノボラックエポキシ樹脂を用いた場合でも、積層板に高い密着性、耐熱性を付与することができるものである。
ジシアンジアミドの含有量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂100重量部に対して2.0〜4.5重量部が好ましく、特に2.5〜4.0重量部が好ましい。
含有量が上記下限値未満であると密着性が低下することがあり、上記上限値を超えるとジシアンジアミドが析出して耐熱性が低下する場合がある。
上記分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物としては特に限定されないが、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル−6,6’−ジスルホン酸、o−トルイジンジスルホン酸、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジシアノジフェニルメタンなどが挙げられる。
これらの中でも、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホンを用いると、エポキシ樹脂への溶解性が良好であり、また、ジシアンジアミドの硬化阻害を起こさないため好ましい。
なおここで、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物中の電子求引性基としては、スルホニル基、カルボニル基、シアノ基などを挙げることができる。
上記分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物の含有量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂100重量部に対して2〜12重量部が好ましく、特に5〜10重量部が好ましい。
含有量が上記下限値未満であると、エポキシ樹脂の硬化が充分でなく、積層板の耐熱性が低下することがある。一方、上記上限値を超えると、硬化反応に関与できない芳香族アミノ化合物が多くなるため、同様に耐熱性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物では難燃剤を含有する。
上記難燃剤としては、分子内にハロゲンを有しないものを好適に用いることができ、その種類は特に限定されないが、例えばリン酸エステル、リン酸メラミン、ホスフィンオキサイド等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤、メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤等が挙げられる。
これらの中でもリン系難燃剤が好ましい。これにより、ハロゲン化合物を使用しなくとも難燃化できる。リン系難燃剤としては、特に、耐薬品性の点からホスフィンオキサイド
化合物が最も好ましい。
上記難燃剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の5〜30重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が上記下限値未満であると難燃性を向上させる効果が低下する場合があり、上記上限値を超えると金属箔との密着性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物は、上述したノボラックエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを必須成分として含有するが、本発明の目的に反しない範囲において、その他の樹脂、イミダゾール化合物などの硬化促進剤、カップリング剤、その他の成分を添加することは差し支えない。
次に、プリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明のプリプレグで用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば、樹脂組成物を溶媒に溶解して樹脂ワニスを調製し、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーター装置により樹脂ワニスを基材に塗布する方法、樹脂ワニスをスプレー装置により基材に吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上させることができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布装置を使用することができる。
上記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、本発明の樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
上記樹脂ワニス中の固形分は、特に限定されないが、上記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上させることができる。
上記基材に上記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃で乾燥させることによりプリプレグを得ることができる。
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、優れた耐熱性を有し、難燃性が良好な積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
上記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、上記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)樹脂ワニスの調製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、大日本インキ化学工業社製N
−690)72.6重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、大日本インキ化学工業社製850)27.4重量部、ジシアンジアミド3.6重量部、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン5.8重量部、トリフェニルホスフィンオキサイド13.3重量部、2−メチルイミダゾール0.1重量部にジメチルホルムアミドを加え、不揮発分濃度55重量%となるように樹脂ワニスを調製した。
(2)プリプレグの製造
上述の樹脂ワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部に対して、樹脂ワニスを固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥炉で5分間乾燥させ、樹脂含有量44.4重量%のプリプレグを作製した。
(3)積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で120分間、220℃で60分間加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
(実施例2)
ジシアンジアミドの配合量を2.9重量部、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの配合量を9.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
(実施例3)
分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物として3,3‘−ジアミノジフェニルスルホンを用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
(実施例4)
ノボラック型エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、大日本インキ化学工業社製N−770)を70.6重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を29.4重量部用い、ジシアンジアミドの配合量を3.8重量部、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの配合量を6.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
(比較例1)
分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物を用いず、硬化剤としてジシアンジアミドのみを用い、表1の配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
(比較例2)
分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物を用いず、電子求引性基を有しない4,4’−ジアミノジフェニルメタンを用い、表1の配合量とした以外は実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006008753
表の注
1.原材料
(1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、商品名:大日本インキ化学工業社製N−690)
(2)フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、商品名:大日本インキ化学工業社製N−770)
(3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、商品名:大日本インキ化学工業社製850)
2.評価方法
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
(1)難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。
(2)半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準拠して測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒間浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
(3)吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準拠して測定した。
(4)ピール強度
ピール強度は、JIS C 6481に準拠して測定した。
(5)ガラス転移温度
ガラス転移温度は、粘弾性法によりtanδのピーク温度から求めた。
表から明らかなように、実施例1〜4は、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含有する本発明の樹脂組成物を用いた積層板であり、難燃性、半田耐熱性、密着性に優れていた。
これに対して比較例1は、硬化剤としてジシアンジアミドのみを用いたが、半田耐熱性や密着性が低下した。比較例2はジシアンジアミドとともに電子求引性基を有しない芳香族アミノ化合物を用いたが、エポキシ樹脂の硬化が充分でなく、半田耐熱性が低下した。
本発明は、ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含む樹脂組成物、及び、これを用いたプリプレグ、積層板であり、従来のものと比較して、ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成することができるとともに、十分な半田耐熱性、密着性を発現できる。
従って本発明は、高度な難燃性、耐熱性、密着性の要求されるプリント配線板に好適に用いることができるものである。

Claims (8)

  1. 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
    ノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物と、難燃剤とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜90重量%である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ノボラック型エポキシ樹脂がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記分子内に電子求引性基を有する芳香族アミノ化合物が、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン及び/又は3,3’−ジアミノジフェニルスルフォンである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記難燃剤は、リン化合物を含むものである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記難燃剤は、ホスフィンオキサイド化合物である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
  8. 請求項7に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
JP2004184334A 2004-06-23 2004-06-23 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 Expired - Fee Related JP4475034B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184334A JP4475034B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184334A JP4475034B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006008753A true JP2006008753A (ja) 2006-01-12
JP4475034B2 JP4475034B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=35776358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004184334A Expired - Fee Related JP4475034B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4475034B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009045817A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-09 Dow Global Technologies Inc. Epoxy resin formulations

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06206980A (ja) * 1993-01-13 1994-07-26 Toho Rayon Co Ltd 難燃性エポキシ樹脂組成物及びプリプレグ
JPH07316525A (ja) * 1994-05-24 1995-12-05 Mitsui Petrochem Ind Ltd フレキシブルプリント配線板用接着剤組成物
JPH11124489A (ja) * 1997-10-22 1999-05-11 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2001200032A (ja) * 2000-01-17 2001-07-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2001254001A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
WO2004048435A1 (ja) * 2002-11-28 2004-06-10 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. プリプレグ用エポキシ樹脂、プリプレグ、繊維強化複合材料およびこれらの製造方法
JP2004331748A (ja) * 2003-05-02 2004-11-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び繊維強化複合材料

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06206980A (ja) * 1993-01-13 1994-07-26 Toho Rayon Co Ltd 難燃性エポキシ樹脂組成物及びプリプレグ
JPH07316525A (ja) * 1994-05-24 1995-12-05 Mitsui Petrochem Ind Ltd フレキシブルプリント配線板用接着剤組成物
JPH11124489A (ja) * 1997-10-22 1999-05-11 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2001200032A (ja) * 2000-01-17 2001-07-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2001254001A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
WO2004048435A1 (ja) * 2002-11-28 2004-06-10 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. プリプレグ用エポキシ樹脂、プリプレグ、繊維強化複合材料およびこれらの製造方法
JP2004331748A (ja) * 2003-05-02 2004-11-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び繊維強化複合材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009045817A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-09 Dow Global Technologies Inc. Epoxy resin formulations

Also Published As

Publication number Publication date
JP4475034B2 (ja) 2010-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5034181B2 (ja) プリプレグおよび積層板
TWI449749B (zh) 環氧樹脂組成物、預浸體、金屬被覆疊層板及印刷電路板
JP3611435B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP4027560B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2009263550A (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP5028971B2 (ja) (変性)グアナミン化合物溶液、熱硬化性樹脂組成物並びに、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP4124949B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2008127530A (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層体、プリント配線板、及び多層プリント配線板
JP2000007898A (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP4997664B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP5098226B2 (ja) 金属張積層板
JP4475034B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP4923862B2 (ja) エポキシ変性グアナミン化合物溶液の製造方法、熱硬化性樹脂組成物並びに、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP3963344B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP4736367B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP4581599B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP2000239491A (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2004292484A (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP4534344B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2005206707A (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP4568937B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP4600029B2 (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP2004067968A (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP2005200525A (ja) 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板
JP5088060B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4475034

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees