JP2006005904A - 動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 動画像データの圧縮、復元における画質低下を防止した装置および方法を提供する。
【解決手段】 動画像データを構成するブロックにおける被写体移動量を検出し、検出した移動量に基づいて、標本点固定型の空間方向間引き処理、または、標本点移動型の空間方向間引き処理を実行する。ブロック解析により取得した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合に、標本点移動型の間引き処理を実行することにより、超解像効果を発生させることを可能な仮想的な被写体の速度を設定した空間方向間引きが可能となり、画質低下を防止したデータ変換が実現される。
【選択図】 図14

Description

本発明は、動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。特に動画像データのデータ圧縮処理として実行されるデータ変換において、画質劣化を抑え高品質なデータ変換を可能とするとともに、圧縮された変換データからの高品質な画像データ復元を可能とした動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
動画像データは、ハードディスク、DVDなどの記憶媒体への保存、あるいはネットワークを介した配信などにおいて、データ量を削減するためのデータ変換、すなわち圧縮処理が行なわれる。特に、近年、動画像データの高品質化、例えばHD(High Difinition)データなど、データ品質の改善が進んでおり、このデータの高品質化に伴ってデータ量が急激に増大している。このような状況において、動画像データの圧縮、復元処理における圧縮効率の改善や、復元データの品質劣化防止に関する技術について多くの検討、研究がなされている。
動画像の圧縮処理方法としては、例えば動画像データを構成する画像フレームの構成画素の間引き処理、すなわち空間方向の間引き処理と、フレームレートを間引く処理、すなわち時間方向の間引き処理などが知られている。
このようなデータ変換によるデータ量削減により記憶媒体への保存やネットワークを介したデータ転送が効率的に行なわれるという利点がある。しかしながら、圧縮されたデータを復元し再生する場合、画質の劣化が発生してしまうという問題がある。特にオリジナルデータが高精細画像である場合には、その品質劣化がより顕著になってしまう。
このような画質劣化をいかに低減するかについては様々な検討がなされている。例えば、特許文献1には、画像の明るさの情報に基づくパラメータを設定し、画像の明るさに従って圧縮態様を変更する画像圧縮処理構成を開示している。また、特許文献2には、画面を複数の領域に分割し、領域毎に圧縮態様を変更した圧縮処理構成を開示している。
特開2003−169284号公報 特開2002−27466号公報
上述のように、いくつかの従来技術において、処理対象画像から求められる様々な特性に基づいて圧縮態様を変更し、データ品質を高める構成が開示されているが、これまでに開示されている圧縮方法では、圧縮画像データを復元し、再生した場合の画質劣化を十分に抑えるには至っていない。
特に、動画像データは、被写体の動きの大きい部分、小さい部分、静止している部分など、様々な動きデータを含むデータであり、これらの異なる動きに対応させてデータ品質を損なうことなく適切な圧縮処理を行い、データ復元、再生を行なった場合の品質劣化を認識させないようにすることの困難性が高いという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、画像の各領域の特徴、特に被写体の動きに対応した最適な圧縮処理態様を決定し、決定した態様に従って各領域毎に最適な態様でデータ変換処理を行なう構成とすることで品質劣化の極めて少ない圧縮および復元を可能とした動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
動画像データのデータ変換処理を実行する動画像変換装置であり、
動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割部と、
前記ブロック分割部において分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出部と、
前記ブロック分割部の分割したブロックデータと、前記移動量検出部の検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理部とを有し、
前記ブロック処理部は、
前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定部と、
前記間引き態様決定部の決定に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行部と、
を有する構成であることを特徴とする動画像変換装置にある。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記間引き態様決定部は、さらに、標本点移動型の空間方向間引きにおける処理態様として、フレームの進行に従った標本点移動方向を決定する構成であり、前記間引き処理実行部は、前記間引き態様決定部の決定した方向への標本点移動処理を伴う標本点移動型の空間方向間引き処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記間引き態様決定部は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を行なう構成であり、前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記間引き態様決定部は、さらに、前記間引き態様決定部による過去のフレームに対する間引き態様決定結果を保持するメモリを有し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データおよび過去のフレームに対する間引き態様決定結果に従った間引き態様決定処理を行う構成であり、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記ブロック処理部は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値以上となる移動速度の領域に、標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記ブロック処理部は、さらに、前記ブロック処理部による過去のフレームに対する空間間引き処理の際の標本点の移動態様を保持するメモリを有し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3以上である場合は、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3を下回る場合は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値T4以上となる移動速度の領域に標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記ブロック処理部は、前記移動量情報に基づいて、(a)空間方向間引き処理のみ、または、(b)空間方向間引き処理と時間方向間引き処理、または、(c)時間方向間引き処理のみ、上記(a)乃至(c)のいずれかの態様での間引き処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換装置の一実施態様において、前記移動量検出部は、異なるフレームの対応ブロックに基づく動きベクトルを検出する処理を実行し、前記ブロック処理部は、前記動きベクトルに基づいて間引き態様を決定し、決定した態様に従った間引き処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、
動画像変換データの復元処理を実行する動画像復元装置であり、
動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張部と、
前記ブロック拡張部におけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成部とを有し、
前記ブロック拡張部は、
前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
前記合成部は、
ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する構成であることを特徴とする動画像復元装置にある。
さらに、本発明の動画像復元装置の一実施態様において、前記合成部は、前記ブロック拡張部において復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の動画像復元装置の一実施態様において、前記合成部は、前記ブロック拡張部において復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行するとともに、ブロック配置により発生する画素隙間または重複画素の画素値を決定する画素値補正処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第3の側面は、
動画像データのデータ変換処理を実行する動画像変換方法であり、
動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
前記ブロック処理ステップは、
前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
前記間引き態様決定ステップにおける決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
を有することを特徴とする動画像変換方法にある。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記間引き態様決定ステップは、標本点移動型の空間方向間引きにおける処理態様として、フレームの進行に従った標本点移動方向を決定するステップを有し、前記間引き処理実行ステップは、前記間引き態様決定ステップにおいて決定した方向への標本点移動処理を伴う標本点移動型の空間方向間引き処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記間引き態様決定ステップは、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を実行し、前記移動量検出ステップにおいて検出された移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、前記移動量検出ステップにおいて検出された移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記間引き態様決定ステップは、さらに、前記間引き態様決定ステップによる過去のフレームに対する間引き態様決定結果を保持し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データおよび過去のフレームに対する間引き態様決定結果に従った間引き態様決定処理を実行し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記ブロック処理ステップは、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値以上となる移動速度の領域に、標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記ブロック処理ステップは、さらに、前記ブロック処理ステップによる過去のフレームに対する空間間引き処理の際の標本点の移動態様を保持し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3以上である場合は、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3を下回る場合は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値T4以上となる移動速度の領域に標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記ブロック処理ステップは、前記移動量情報に基づいて、(a)空間方向間引き処理のみ、または、(b)空間方向間引き処理と時間方向間引き処理、または、(c)時間方向間引き処理のみ、上記(a)乃至(c)のいずれかの態様での間引き処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像変換方法の一実施態様において、前記移動量検出ステップは、異なるフレームの対応ブロックに基づく動きベクトルを検出する処理を実行し、前記ブロック処理ステップは、前記動きベクトルに基づいて間引き態様を決定し、決定した態様に従った間引き処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の第4の側面は、
動画像変換データの復元処理を実行する動画像復元方法であり、
動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張ステップと、
前記ブロック拡張ステップにおけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成ステップとを有し、
前記ブロック拡張ステップは、
前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
前記合成ステップは、
ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成するステップであることを特徴とする動画像復元方法にある。
さらに、本発明の動画像復元方法の一実施態様において、前記合成ステップは、前記ブロック拡張ステップにおいて復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の動画像復元方法の一実施態様において、前記合成ステップは、前記ブロック拡張ステップにおいて復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行するとともに、ブロック配置により発生する画素隙間または重複画素の画素値を決定する画素値補正処理を実行するステップを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の第5の側面は、
動画像データのデータ変換処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
前記ブロック処理ステップは、
前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
前記間引き態様決定ステップにおける決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
さらに、本発明の第6の側面は、
動画像データのデータ変換処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
前記ブロック処理ステップは、
前記移動量情報および過去の間引き態様に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
前記間引き態様決定ステップにおける決定情報および過去の決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
さらに、本発明の第7の側面は、
動画像変換データの復元処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張ステップと、
前記ブロック拡張ステップにおけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成ステップとを有し、
前記ブロック拡張ステップは、
前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
前記合成ステップは、
ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づく、より詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の構成によれば、画像の各領域の特徴、特に被写体の動きに対応した最適な圧縮処理態様を決定し、決定した態様に従って各領域毎に最適な態様でデータ変換処理を行なう構成とすることで品質劣化の極めて少ない圧縮および復元が可能となる。
本発明の構成においては、動画像データを構成するブロックにおける被写体移動量を検出し、検出した移動量に基づいて、標本点固定型の空間方向間引き処理、または、標本点移動型の空間方向間引き処理を実行する。標本点移動型の空間方向間引きにより、仮想的な被写体の速度設定に基づいて超解像効果を発生させることが可能となり、画質劣化を抑制したデータ変換が実現される。
本発明の構成によれば、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を実行し、処理対象ブロックの移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理を実行し、移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理を実行することにより、仮想的な被写体速度を設定することが可能となり、処理対象ブロックの様々な移動量に対して超解像効果を発生させた画質劣化を低減したデータ変換が可能となる。
さらに、本発明の構成によれば、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する動画像復元装置を構成し、標本点移動型の空間方向間引き処理を行なった場合の復元ブロックを標本点移動態様に応じて変更して配置する構成としたので、オリジナル画像に近い高品質画像の復元が実現される。
以下、図面を参照しながら、本発明の動画像変換装置、動画像復元装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムの構成について説明する。なお、説明は、以下の項目に従って行なう。
(1)超解像効果を利用した動画像変換装置の基本構成
(2)改良した間引き処理を実行する動画像変換装置の構成
(3)動画像復元装置および動画像復元方法について
[(1)超解像効果を利用した動画像変換装置の基本構成]
まず、本発明のベースとなる超解像効果を利用した動画像圧縮を実行する動画像変換装置の基本構成について説明する。なお、この基本構成は、本出願人が先に出願した特願2003−412501号に詳細を記載しているものであり、画像を小領域に分割し、各領域の移動速度に応じて画素数の間引きや、フレームレートの間引きを適応的に行うことでデータ量の圧縮を実現した構成である。
図1に特願2003−412501号に記載した動画像変換装置10の構成例を示す。この動画像変換装置10は、超解像効果を利用した動画像変換処理を行うことにより、データ量の削減による画質劣化を観測者が知覚しないようにデータ量の削減を行うことができる構成としたものである。
なお、超解像効果とは、観測者が、ある時間内に複数の画像が加算されたものを知覚するという視覚特性に基づいて実現される視覚的効果である。人の視覚は刺激を知覚すると、その刺激を、その刺激の呈示が終了した後もある時間記憶するという機能(感覚記憶機能と称する)を有している。この時間については10ms乃至200msであるという報告が多数されている。この機能は、アイコニックメモリー、あるいは視覚的持続などとも呼ばれ、例えば、"視覚情報ハンドブック,日本視覚学界編,pp.229−230"などに記載されている。なお、超解像効果は、人間の視覚機能における時間的積分機能および感覚記憶機能が複雑に関係して引き起こされていると考えられる。
図1に示す動画像変換装置10は、時間的積分機能によって引き起こされる超解像効果を利用した動画像変換処理を行うことにより、画質劣化を観測者が知覚しないようにデータを削減する圧縮を行う構成としたものである。図1の動画像変換装置10の構成について説明する。
ブロック分割部11は、入力された動画像の各フレームを、所定画素の区分領域としてのブロックに分割し移動量検出部12に供給する。移動量検出部12は、ブロック分割部11から供給された各ブロックについての移動量を検出し、ブロックとその移動量を、ブロック処理部13に送信する。ブロック処理部13は、移動量検出部12から供給されたブロックに対して、その移動量に応じた動画像変換処理、すなわち圧縮処理を施し、データ量を削減する。ブロック処理部13は、その処理の結果得られた、データ量が削減されたブロックについてのデータを、出力部14に供給する。出力部14は、ブロック処理部13から供給された、データ量が削減されたブロックについてのデータを、ストリームデータとしてまとめて出力する。
次に、図2を参照して、各部の詳細について説明する。ブロック分割部11の画像蓄積部21には、動画像変換装置10に供給された動画像のフレームが入力される。画像蓄積部21は、入力されたフレームを蓄積する。画像蓄積部21は、蓄積したフレームの数がN枚(Nは正の整数)になる度に、そのN枚のフレームを、ブロック分割部22に供給するとともに、N枚のフレームの中のM番目に記憶したフレーム(以下、M番目のフレームと称する)を、移動量検出部12(移動量検出部31)に供給する。例えば、N=4とする。
ブロック分割部22は、画像蓄積部21から供給されたN枚のフレーム(連続するN枚のフレーム)のそれぞれを、ある大きさ(例えば8×8、16×16)のブロックに分割し、移動量検出部12(ブロック分配部32)に出力する。ブロック分割部22はまた、N枚のフレームの中の、画像蓄積部21でP番目に記憶されたフレーム(以下、P番目のフレームと称する)の各ブロックを移動量検出部12(移動量検出部31)に供給する。P番目のフレームは、M番目のフレームと異なるフレームである。
次に、移動量検出部12について説明する。移動量検出部12の移動量検出部31は、ブロック分割部11のブロック分割部22から供給されたP番目のフレームの各ブロックの動きベクトルを、画像蓄積部21から供給されたM番目のフレームを参照して例えばフレーム間のブロックマッチング処理を実行して検出し、検出した動きベクトルをブロック分配部32に供給する。動きベクトルは、フレーム間の水平方向(X軸方向)および垂直方向(Y軸方向)の移動量を表している。なお、移動量検出部31は、移動量検出の精度を向上させるために画像を拡大し、拡大画像を適用した移動量検出を行なう構成としてもよい。
移動量検出部12のブロック分配部32には、ブロック分割部22から、N個単位でブロック(N枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計N個のブロック)が供給され、移動量検出部31から、そのN個のブロックの中のP番目のフレームのブロックの移動量が供給される。ブロック分配部32は、供給されたN個のブロックと移動量を、ブロック処理部13の、その移動量に対応する処理を行うブロック処理部51乃至53の中のいずかに供給する。
具体的にはブロック分配部32は、移動量検出部31から供給された、1フレーム間の水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の移動量が2ピクセル(画素)以上である場合、ブロック分割部22から供給されたN個のブロックと移動量検出部31から供給された移動量を、ブロック処理部51に出力する。また、1フレーム間の水平方向と垂直方向の移動量がともに2ピクセル未満で、かつ1ピクセル以上の場合、ブロック分配部32は、N個のブロックと移動量を、ブロック処理部53に出力する。移動量がそのほかの場合には、ブロック分配部32は、N個のブロックと移動量をブロック処理部52に供給する。
すなわちブロック分配部32は、移動量検出部21から供給された移動量に基づき、最適なフレームレートおよび空間解像度を決定し、そのフレームレートおよび空間解像度にしたがって画像データを変換する処理を行うブロック処理部51〜53に、ブロック画像を分配する。
なお、分配先決定のためのこの条件はあくまでも一例であり、他の条件で分配先を決定してもよい。
次に、ブロック処理部13の詳細を説明する。ブロック処理部13は、上述したように3個のブロック処理部51乃至53で構成されている。ブロック処理部51は、移動量検出部12のブロック分配部32から供給された、連続するN(例えばN=4)枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計N個のブロック(水平方向または垂直方向の移動量が2ピクセル以上である場合のN個のブロック)に対して、画素数を、同様にブロック分配部32から供給された移動量に応じて間引く処理(空間方向間引き処理)を行う。
具体的には、1フレーム間の水平方向の移動量が2ピクセル(画素)以上である場合、ブロック処理部51は、ブロックが8×8ピクセルで構成されているとき、図3に示すように、ブロック内の画素を、1×4ピクセル単位の集合に分割する。さらにブロック処理部51は、図4に示すように、1×4ピクセルの各集合の画素値p1乃至p4を、その中の1つの画素値(この例の場合、p1)に設定する画素数の間引き(4画素間の画素数の間引き)(間引き量4の間引き)を行う。
1フレーム間の垂直方向の移動量が2ピクセル以上である場合、ブロック処理部51は、図5に示すように、ブロック内の画素を、4×1ピクセル単位の集合に分割し、図6に示すように、各集合の画素値p1乃至p4を、その中の1つの画素値(この例の場合、p1)にする画素数の間引きを行う。
また1フレーム間の垂直および水平方向の移動量がともに2ピクセル以上である場合、ブロック処理部51は、図7に示すように、ブロック内の画素を、2×2ピクセル単位の集合に分割し、図8に示すように、各集合の画素値p1乃至p4を、その中の1つの画素値(この例の場合、p1)にする画素数の間引きを行う。
ブロック処理部51は、このような空間方向間引き処理を、供給された4個のブロックに対してそれぞれ施すので、隣接した4画素毎に1画素のデータ量に削減され、各ブロックのデータ量が1/4に削減され、4個のブロック全体のデータ量が1/4に削減される。ブロック処理部51は、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部14に供給する。
なお、各集合の画素値を、図4の例では、1×4ピクセルの中の左端の画素値p1、図6の例では、4×1ピクセルの中の上端の画素値p1、図8の例では、2×2ピクセルの中の左上隅の画素値p1に設定する構成としたが、p1乃至p4のいずれの画素値に設定する構成としてもよい。また画素値p1乃至p4を用いた計算、例えば平均値などによって算出される画素値に設定してもよい。
次に、図2に示すブロック処理部52の実行する処理について説明する。図2に示すブロック処理部52は、移動量検出部12のブロック分配部32から供給された連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置ある合計Nブロック(水平方向と垂直方向の移動量がともに1ピクセル未満である場合のN個のブロック)に対して、フレーム数を間引く処理(時間方向間引き処理)を行う。
具体的にはブロック処理部52は、図9に示すように、連続する4枚のフレームF1乃至F4のそれぞれの同一位置ある4個のブロックBiを、その中の1つのブロック(この例の場合、フレームF1のブロックBi)にするフレーム数の間引き(4フレーム間のフレーム数の間引き)を行う。ブロック処理部52は、このような時間方向間引き処理により、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータ(1個のブロック)を、出力部14に供給する。
ブロック処理部53は、移動量検出部12のブロック分配部32から供給された、連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計N個のブロック(水平方向と垂直方向の移動量が1ピクセル以上で、2ピクセル未満である場合のN個のブロック)に対して、画素数の間引き処理(空間方向間引き処理)とフレーム数の間引き処理(時間方向間引き処理)をそれぞれ行う。
ブロック処理部53は、ブロック処理部51における間引き処理とは異なり、図10および図11に示すように、各集合の画素値p1乃至p4を、その中のいずれか2個の画素値(この例の場合、p1、p3)にする画素数の間引き(間引き量2の間引き)を行う。
すなわちブロック処理部51では、1×4、4×1、または2×2の3通りの画素数の間引きが行われるが、ブロック処理部53では、1×2または2×1の2通りの画素数の間引きが行われる。
フレーム数の間引き処理においては、ブロック処理部53は、ブロック処理部52における間引き処理と異なり、図12に示すように、連続する4枚のフレームF1乃至F4のぞれぞれの同一位置にある合計4個のブロックBiを、その中のいずれか2つ(図の例では、フレームF1、F3の2個のブロック)にするフレーム数の間引きを行う(2フレーム間のフレーム数の間引き)を行う。
ブロック処理部53は、このようなデータ量を1/2とする空間方向間引き処理と、データ量を1/2とする時間方向間引き処理を、供給された4個のブロックに対して施すので、結果として4個のブロックのデータ量が(1/2)×(1/2)=1/4に削減される。ブロック処理部53は、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部14に供給する。
このように、図1に示す動画像変換装置10は、入力された動画像を、そのデータ量が削減された動画像(圧縮データ)に変換する処理を行なうものであるが、その際、所定の視覚特性に基づいて実現される超解像効果を利用した動画像変換処理を行うことにより、データ量の削減による画質劣化を観測者に知覚させないようにした装置である。
具体的には、ブロック分配部32が、移動量検出部21から供給された移動量に基づき、最適なフレームレートおよび空間解像度を決定し、最適なフレームレートおよび空間解像度にしたがった画像データ変換を実行するブロック処理部51〜53に供給して、各ブロック処理部51〜53において異なる態様のデータ変換処理を実行する構成としたものであり、本構成により、画質劣化を観測者に知覚させることのない動画像変換処理を実現している。なお、超解像効果とは、前述したように観測者が、ある時間内に複数の画像が加算されたものを知覚するという視覚特性に基づいて実現される視覚的効果であり、人間の視覚機能における時間的積分機能および感覚記憶機能が複雑に関係して引き起こされているものと考えられており、図1に示す動画像変換装置10は、時間的積分機能によって引き起こされる超解像効果を利用した動画像変換処理を行う構成を有する。
なお、人間の視覚特性および超解像効果に関する原理や説明等は、特願2003−412501において詳しく解説がなされている。特願2003−412501に説明されている超解像効果の発生条件を以下に説明する。
間引き量m(ピクセル)の画素数間引きを行った場合に超解像効果が発生するには、間引きによる1次乃至m−1次の折り返し成分が全て打ち消される必要がある。k(=1、2、・・・、m−1)次の折り返し成分が打ち消される条件は、下記式(式1)、(式2)を満足することである。
Figure 2006005904
上記式において、φは画素数の間引きにおけるサンプリング位置のずれ量であり、時間t(=0、1T、2T、・・・)、信号の移動速度v、時間間隔(フレームレートの逆数)T、を用いて、下記式(式3)によって定義される値である。
Figure 2006005904
なお、上記式において、サンプリング位置が右にずれる場合を正としている(この条件は、特願2003−412501に開示している設定とは異なる)。
間引き量m、小領域の移動量vという条件下で上記式(式1)および(式2)が満たされれば超解像効果が発生し、画質の劣化は観測者に知覚されにくい。
図1乃至図12を参照して説明した動画像変換装置10は、間引き量4の画素数間引きを行う際の小領域の1フレーム間の移動速度の条件を、水平または垂直方向に2ピクセル以上と設定していた。ところが、例えば移動速度が1フレームにつき4ピクセル、すなわち小領域の移動量v=4であった場合に、間引き量m=4とすると、上記式(式3)のサンプリング位置のずれ量:φが取り得る値は0以上の整数のみとなる。
つまり上記式(式1)は全てのkの場合において満たされることはなく、超解像効果は発生しない。同様に、
間引き量m=2、小領域の移動量v=1の場合、
間引き量m=4、小領域の移動量v=2の場合、
などの設定においても上記式(式1)は全てのkの場合において満たされることはなく、超解像効果は得られず画質は大幅に劣化する。すなわち、図1乃至図12を参照して説明した動画像変換装置10は、間引き量m、小領域の移動量vの各値が特定の条件を満足する場合には、超解像効果を奏し、データ量の削減による画質劣化を観測者に知覚させないことが可能となるが、間引き量m、小領域の移動量vの各値が特定の条件を満足しない場合には、超解像効果を発生させず、画質劣化を招いてしまう。以下、この問題点を解決した構成について説明する。
[(2)改良した間引き処理を実行する動画像変換装置の構成]
以下、上述の動画像変換装置の問題点を解決し、改良した間引き処理を実行することにより、超解像効果の発生しないケースを削減し、画質劣化を抑制したデータ削減(圧縮処理)を実現する動画像変換装置について説明する。
動画像変換装置100の構成を、図13を参照して説明する。図13に示す動画像変換装置100は、先に図1を参照して説明した動画像変換装置10と同様、人間の視覚特性による超解像効果を利用することにより、データ量の削減による画質劣化を観測者が知覚しないようにデータ量を削減することを可能としたものであり、さらに、間引き量m、小領域の移動量vの各値が特定の条件を満足するか否かに関わらず、超解像効果を発生させて画質劣化を起こすことのないデータ削減を可能としたものである。
図13の動画像変換装置100の構成について説明する。ブロック分割部110は、入力された動画像の各フレームをブロックに分割し、移動量検出部120に供給する。移動量検出部120は、ブロック分割部110から供給された各ブロックについての移動量を検出し、ブロックとその移動量を、ブロック処理部130に送信する。ブロック処理部130は、移動量検出部120から供給されたブロックに対して、その移動量に応じた動画像変換処理を施し、データ量を削減する。ブロック処理部130は、その処理の結果得られた、データ量が削減されたブロックについてのデータを、出力部140に供給する。出力部140は、ブロック処理部130から供給された、データ量が削減されたブロックについてのデータを、例えば、ストリームデータなどとしてまとめて出力する。
次に、図14を参照して、各部の詳細を説明する。はじめにブロック分割部110について説明する。ブロック分割部110の画像蓄積部111には、動画像変換装置100に供給された動画像のフレームが入力される。画像蓄積部111は、入力されたフレームを蓄積する。画像蓄積部111は、蓄積したフレームの数がN枚(Nは正の整数)になる度に、そのN枚のフレームを、ブロック分割部112に供給するとともに、N枚のフレームの中のM番目に記憶したフレーム(以下、M番目のフレームと称する)を、移動量検出部120の移動量検出部121に供給する。なお例えば、N=4とする。
ブロック分割部112は、画像蓄積部111から供給されたN枚のフレーム(連続するN枚のフレーム)のそれぞれを、ある大きさ(例えば8×8、16×16)のブロックに分割し、移動量検出部120のブロック分配部122に出力する。ブロック分割部112はまた、N枚のフレームの中の、画像蓄積部111でP番目に記憶されたフレーム(以下、P番目のフレームと称する)の各ブロックを移動量検出部120の移動量検出部121に供給する。P番目のフレームは、M番目のフレームと異なるフレームである。
次に、移動量検出部120について説明する。移動量検出部120の移動量検出部121は、ブロック分割部110のブロック分割部112から供給されたP番目のフレームの各ブロックの動きベクトルを、画像蓄積部111から供給されたM番目のフレームを参照して例えばフレーム間のブロックマッチング処理を実行して検出し、検出した動きベクトルをブロック分配部122、ブロック処理部131および132に供給する。動きベクトルは、フレーム間の水平方向(X軸方向)および垂直方向(Y軸方向)の移動量を表している。例えば、M=2で、P=3とした場合、動きベクトルは、1フレーム間の水平方向(X軸方向)および垂直方向(Y軸方向)の移動量を表すことになる。なお、動きベクトルの検出はブロックマッチングによる検出のみならず他の方法を適用してもよい。
移動量検出部120のブロック分配部122には、ブロック分割部112から、N個単位でブロック(N枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計N個のブロック)が供給され、移動量検出部121から、そのN個のブロックの中のP番目のフレームのブロックの移動量が供給される。ブロック分配部122は、供給されたN個のブロックを、ブロック処理部130の、その移動量に対応する処理を行うブロック処理部131乃至133(以下、個々に区別する必要がない場合、単に、ブロック処理部130と称する)の中のいずかに供給する。
具体的にはブロック分配部122は、移動量検出部121から供給された、1フレーム間の水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)のどちらか大きいほうの移動量が2ピクセル以上である場合、ブロック分割部112から供給されたN個のブロックを、ブロック処理部131に出力する。また、1フレーム間の水平方向と垂直方向のどちらか大きいほうの移動量が2ピクセル未満で、かつ1ピクセル以上の場合、ブロック分配部122は、N個のブロックを、ブロック処理部132に出力する。移動量が、その他の場合には、ブロック分配部122は、N個のブロックをブロック処理部133に供給する。
すなわち、
(a)移動量≧2ピクセル/フレーム:ブロック処理部131(空間方向間引き処理)
(b)2ピクセル/フレーム>移動量≧1ピクセル/フレーム:ブロック処理部132(時間・空間方向間引き処理)
(c)1ピクセル/フレーム>移動量:ブロック処理部133(時間方向間引き処理)
上記(a)〜(c)に処理ブロックを出力する。
移動量≧2ピクセルの場合は、ブロック処理部131において空間方向間引き処理を実行し、2ピクセル>移動量≧1ピクセルの場合は、ブロック処理部132において時間・空間方向間引き処理を実行し、1ピクセル>移動量の場合は、ブロック処理部133において時間方向間引き処理を実行することになる。
このように、ブロック分配部122は、移動量検出部121から供給された移動量に基づき、変換に最適なフレームレートおよび空間解像度を決定し、そのフレームレートおよび空間解像度にしたがって画像データを変換する処理を行うブロック処理部131〜133ブロック画像を分配する処理を実行する。なお、分配先決定のためのこの条件はあくまでも一例であり、他の条件で分配先を決定してもよい。
例えば、移動量検出部121から供給された、1フレーム間の水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)のどちらか大きいほうの移動量が2ピクセル以上である場合、ブロック分割部112から供給されたN個のブロックを、ブロック処理部131に出力し、また、1フレーム間の水平方向と垂直方向のどちらか大きいほうの移動量が2ピクセル未満の場合、N個のブロックを、ブロック処理部133に出力するような条件を設定することで、ブロック処理部132の処理を一切行わないことも可能となる。
次にブロック処理部130について説明する。ブロック処理部130は、この例の場合、3個のブロック処理部131乃至133で構成されている。
ブロック処理部131は、移動量検出部120のブロック分配部122から供給された、連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計N個のブロック(水平方向または垂直方向の移動量が2ピクセル/フレーム以上である場合のN個のブロック)に対して、画素数を、移動量検出部131から供給された水平方向または垂直方向どちらか大きいほうの移動量に応じて間引く処理(空間方向間引き処理)を行う。すなわち、移動量≧2ピクセルのN個のブロックに対して空間方向間引き処理を実行する。
1フレーム間の水平方向の移動量が2ピクセル以上である場合、ブロック処理部131は、例えばブロックが8×8ピクセルで構成されている場合、図15(a)に示すように、ブロック内の画素を、1×4ピクセル単位の集合に分割する。
さらに、ブロック処理部131は、図15(b)、図16、図17のいずれかの態様で、1×4ピクセルの各集合の画素値p1乃至p4を、その中の1つの画素値にする画素数の間引き(4画素間の画素数の間引き)(間引き量4の間引き)を行う。
図15(b)に示す間引き処理は、先に動画像変換装置の基本構成における処理例として、図4を参照して説明した間引き処理と同様の処理であり、連続するN枚のフレーム(k〜k+3)のすべてのフレームにおいて、同一の画素位置の画素値を代表画素値、すなわち標本点(図の例では標本点=p1)として、4つの画素の画素値として設定する間引き処理である。
図16および図17に示す間引き処理は、連続するN枚のフレーム(k〜k+3)において、同一の画素位置を標本点とする設定ではなく、各フレーム毎に異なる画素位置の画素を標本点とし、フレーム毎に異なる位置の画素値を各フレームの4つの画素の画素値として設定する間引き処理である。
図16に示す間引き処理は、k〜k+3番目にある4フレームにおいて、それぞれ同一位置にある4つの水平方向の画素の画素値p1〜p4について、
k番目のフレーム:標本点=p1
k+1番目のフレーム:標本点=p2
k+2番目のフレーム:標本点=p3
k+3番目のフレーム:標本点=p4
のように、フレームの進行に応じて、標本点の画素位置を右方向に1画素ずつ変更して設定した間引き処理である。
図17に示す間引き処理は、k〜k+3番目にある4フレームにおいて、それぞれ同一位置にある4つの水平方向の画素の画素値p1〜p4について、
k番目のフレーム:標本点=p4
k+1番目のフレーム:標本点=p3
k+2番目のフレーム:標本点=p2
k+3番目のフレーム:標本点=p1
のように、フレームの進行に応じて、標本点の画素位置を左方向に1画素ずつ変更して設定した間引き処理である。
このように図16、図17に示す間引き処理は、連続するN枚のフレーム(k〜k+3)において、同一の画素位置ではなく、異なる画素位置の画素値を各フレームの4つの画素の画素値として設定する間引き処理である。
ブロック処理部131は、移動量検出部120の移動量検出部121から供給された移動量情報に応じて、図15〜図17に示す3つの間引き処理のいずれかを選択して実行する。
ブロック処理部131の詳細構成を図18に示す。ブロック処理部131は、間引き処理態様決定部151と、間引き処理実行部152を有する。間引き処理態様決定部151は、移動量検出部121から、移動量情報を入力する。なお、前述したように、ブロック処理部131へ入力されるブロックは、移動量≧2ピクセル/フレームのブロックであり、ブロック処理部131の間引き処理態様決定部151へ入力される移動量情報は、2ピクセル/フレーム以上の移動量情報となる。
間引き処理態様決定部151は、移動量の値に基づいて、先に説明した図15、図16、図17のいずれの態様での間引き処理を実行するかを決定する。この決定手法の詳細については後述する。間引き処理実行部152は、間引き処理態様決定部151の決定に従って図15、図16、図17のいずれかの態様での間引き処理を実行する。
図16あるいは図17に示されているように標本点位置を各フレームに応じて変更して間引き処理を行なう効果について説明する。なお、以下、このように標本点位置を各フレームに応じて変更して実行する間引き処理を[標本点移動型の間引き処理]あるいは[間引き位置の変更処理]と呼ぶ。なお、[標本点移動型の間引き処理]においても、図16のように標本点位置をフレームの進行に従って右方向へずらす処理を右方向へずらす間引き位置の変更処理と、図17のように、標本点位置をフレームの進行に従って左方向へずらす処理を左方向へずらす間引き位置の変更処理の2つの態様がある。
間引き位置の変更処理は、動画像変換装置の基本構成において説明した数式(式3)に示されている標本点のずれ量φをフレーム毎に1/m加算(右にずらす場合(図16))、または1/m減算(左にずらす場合(図17))することに等しい。なお、mは間引き量(mピクセル)である。
間引き位置の変更処理を行なった場合の新たな標本点のずれ量φ'は、下記数式(式4)として示される。
Figure 2006005904
上記数式(式4)から、被写体の進行方向に標本点の位置をずらすことは被写体の移動速度を減速することと、進行方向と逆に位置をずらすことは移動速度を加速することと信号処理の理論上の意味は等価であることがわかる。これは、もちろん実際の映像上で被写体の移動速度が変化することを意味するわけではない。以下、図19を用いて具体的な処理例について説明する。
図19は被写体(k番目のフレームのp1〜p5間の5画素)201が4フレーム(フレームk〜k+3)の間に(A)移動していないという状況、(B)水平方向に速度v=1ピクセル/フレームで移動しているという状況を示している。
図13、図14に示す動画像変換装置100のブロック処理部131には、本来、1フレーム間の水平方向の移動量が2ピクセル以上のブロックが入力されることになるので、図19に示す(A)、(B)のようなフレームデータの入力は行なわれないが、1フレーム間の水平方向の移動量が2ピクセル以上のデータにおいて、移動量に応じて図15、図16、図17に示す間引き処理のいずれかの処理が実行されることになる。すなわち、移動量に応じて[間引き位置の変更処理]を行なう場合と行なわない場合が生じる。
図19を参照して、[間引き位置の変更処理]を行なう場合と行なわない場合の処理について説明する。例えば、(A)移動していないという状況において、図15に示す固定標本点の間引き処理を実行し、(B)水平方向に速度v=1ピクセル/フレームで移動しているという状況において、図16に示す標本点をフレーム毎に移動させる[間引き位置の変更処理]、すなわち標本点移動型の間引き処理を行なったとする。
図19(A)に示すように被写体が移動していないという状況において、間引き量=4、すなわち4画素間の画素末間引きを行なったとすると、図15を参照して説明した固定標本点の間引き処理を実行した場合、各4ピクセル毎の出力値は全てのフレームにおいてp1とp5の画素であり、固定位置の画素値となる。一方、図19(B)に示すように、水平方向に速度v=1ピクセル/フレームで被写体が移動しているという状況において、図16を参照して説明した標本点をフレーム毎に移動させる[間引き位置の変更処理]を行なったとすると、各4ピクセルに対応する各フレームの出力値は、図19(B)に示す通り、
k番目のフレーム:p1,p5
k+1番目のフレーム:p2,p6
k+2番目のフレーム:p3,p7
k+3番目のフレーム:p4,p8
となる。
結果として、図19(B)1ピクセル/フレームの移動被写体と、図19(A)移動しない被写体において、各フレームの出力値が一致することになる。すなわち移動量v=1ピクセル/フレームの被写体を含む動画像に対して図16を参照して説明した標本点をフレーム毎に移動させる[間引き位置の変更処理]を施した出力と、移動速度がv−1=0の被写体(A)に図15の処理、すなわち、固定標本点を適用した間引き処理を施した出力とが一致していることがわかる。つまり、移動している被写体に図16の処理を施すことは、その移動速度を1減速した被写体に図15の処理を施すことと等しいことが確認できる。
結局、間引き位置の変更処理によって、被写体の移動速度を仮想的に加速または減速することが可能となる。図1乃至図12を参照して説明した動画像変換装置10は、間引き量m、小領域の移動量vの各値が特定の条件を満足する場合にのみ超解像効果を奏し、間引き量m、小領域の移動量vの各値が特定の条件を満足せず、画質劣化を招くという問題があったが、図13以下の本実施例において説明する動画像変換装置100は、ブロック処理部130において、移動量に基づいて間引き処理態様を変更して、仮想的に被写体の移動速度を超解像効果が発生する速度へと変更して間引き処理を実行する構成としたので、図1乃至図12を参照して説明した動画像変換装置10において超解像効果の得られないデータであっても超解像効果を得ることができ、画質劣化の少ない画像変換(圧縮)が実現される。
次に、具体的にどのような速度で被写体が移動しているときに超解像効果が起こらないのかを確認する。図20は、様々なフレームあたりの移動量としての移動速度:vを持つ被写体を含む動画像データに対して図15の固定標本点間引き処理(4画素の間引き処理)を行い、その結果得られる変換(圧縮)画像を、再度、復元(伸張)して得られる画像データの画質の良否データを示している。横軸が被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:v(ピクセル/フレーム)であり、縦軸が画質評価値を示している。すなわち、横軸に示した移動量で被写体を右方向に移動させた際の画質の主観評価実験の結果の傾向を示すグラフであり、グラフ中に示す曲線が画質評価曲線205である。画質の良否判定基準として、図20中にTで示す基準評価値を設定し、基準評価値T以上の評価を得た場合を良好な画質とする。
フレームあたりの移動量としての移動速度:v=P(ピクセル/フレーム)〜Q(ピクセル/フレーム)を持つ様々な被写体に対して、図15を参照して説明した固定標本点間引き処理(4画素の間引き処理)を行って、基準評価値T以上の評価を得た領域が、図20の領域Aである。領域A以外の領域Bは、基準評価値T未満の評価を得た領域である。
基準評価値T以上の評価を得た領域、すなわち図20の領域Aは、被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vが、a〜b,c〜d,e〜の範囲にある場合であり、これらの移動量を持つ場合には、図15を参照して説明した固定標本点間引き処理を適用した場合であっても良好な画質となり、超解像効果が損なわれることのない間引きが実現されたと判断される。一方、図20の領域B、すなわち、被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vが、a〜b,c〜d,e〜以外の範囲にある場合は、基準評価値T未満の画質となり、超解像効果の発生しない、もしくは十分でない領域であると考えられる。
この評価結果に基づいて、被写体の移動速度が図20の領域Bの速度に対応する場合に、間引き位置の変更処理によって被写体の移動速度を概念的に加速あるいは減速する。すなわち、例えば図16、図17に示すような間引き位置の変更処理を実行する。この結果として、図19を参照して説明したように、領域Aの速度で移動する場合と同様の出力が得られ、超解像効果を伴う良好な画質が得られることになる。
図21に示す領域B−1、B−2は図20に示した領域Bの一部である。すなわち、基準評価値T未満の画質領域であり、超解像効果の発生しない、もしくは十分でない被写体移動速度:vを持つ領域であると考えられる領域である。領域B−1、B−2の速度で被写体が移動している場合には、仮想的に被写体を加速(+Δv1,+Δv2)する処理を行なうことで、つまり被写体の進行方向とは逆の方向に間引き位置を変更する処理を行う(例えば、被写体が右に移動していれば図17に示すようにフレームの進行に伴い標本点位置を左に移動させる処理を行う)ことで、図21の領域B−1を図21の領域C−1に移動させ、図21の領域B−2を図21の領域C−2に移動させたと同様の効果を得ることができ、結果として、被写体の仮想的なフレームあたりの移動量としての移動速度:vを、基準評価値T以上となる画質領域(図21のC−1,C−2)に設定することが可能となる。すなわち、図17に示すようにフレームの進行に伴い標本点位置を左に移動させる間引き処理を実行することで、画質劣化の少ない画像変換(圧縮)が実現される。
同様に、図22の領域B−3の速度で被写体が移動している場合、仮想的に被写体を減速(−Δv3)する処理を行なうことで、つまり進行方向と同じ方向に間引き位置変更を行う(例えば右に移動していれば図16の処理をおこなう)ことで図22の領域B−3を図22の領域C−3に移動させ、結果として、被写体の仮想的なフレームあたりの移動量としての移動速度:vを、基準評価値T以上となる画質領域(図22のC−3)に設定することが可能となる。すなわち、図16に示すようにフレームの進行に伴い標本点位置を右に移動させる間引き処理を実行することで、画質劣化の少ない画像変換(圧縮)が実現される。
なお、図13、図14に示す本構成例における動画像変換装置100では水平または垂直方向の1フレームあたりの移動量が2ピクセル以上の場合のみ、ブロック処理部131において、空間方向の4画素間引き処理が行われるので、図20〜図22において示したグラフにおいて、移動速度:vが2ピクセル/フレーム以下の部分は処理対象とはならないが、前述したように、ブロック分配部122がブロック処理部130の各ブロック処理部131〜133にブロックを送る際の条件は一例にすぎず、移動量が2ピクセルに満たなくてもブロック分配部122がブロック処理部131にブロックを送る構成として、図15〜図17を参照して説明したいずれかの間引き態様を選択して空間間引きを行なう構成とすることも可能であるので考慮に加えた。
なお、図20〜図22において示した画質評価曲線は、あくまでも主観評価による1実験の結果に基づいて設定した評価曲線を示すものであり、画質評価の方法は様々な方法が適用可能であり、その結果に基づいて間引き処理態様の決定を行なう構成としてもよい。
移動量が2ピクセル/フレーム以上のブロックデータの処理を実行する図14に示すブロック処理部131は、図18に示す間引き処理態様決定部151において、移動量検出部からの移動量情報に基づいて、
(a)標本点固定の間引き処理(図15参照)
(b)標本点位置をフレームの進行に従って右方向へずらす間引き処理(図16参照)
(c)標本点位置をフレームの進行に従って左方向へずらす間引き処理(図17参照)
のいずれを実行するかを決定し、図18に示す間引き処理実行部152において決定した処理態様の間引き処理を実行する。
図18に示す間引き処理態様決定部151における間引き処理態様の決定に際しては、例えば図20〜図22に示した画質評価曲線に基づく決定処理を行なう。すなわち、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域である場合は、(a)標本点固定の間引き処理(図15参照)を実行し、画質評価曲線が基準評価値T未満の画質になる移動速度領域においては、(b)標本点位置をフレームの進行に従って右方向へずらす間引き処理(図16参照)、または、(c)標本点位置をフレームの進行に従って左方向へずらす間引き処理(図17参照)のいずれかを行なう構成として、仮想的な移動量が、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動量領域に入る設定とする。
図18に示す間引き処理態様決定部151において、移動量検出部からの移動量情報に基づいて、決定する間引き処理態様の決定例を図23に示す。図23の決定例は、図20〜図22に示す画質評価曲線に基づいて処理態様を決定した例を示している。
図23(a)、(b)は、
移動速度:2ピクセル/フレーム≦移動量<cピクセル/フレーム、
移動速度:fピクセル/フレーム≦移動量<eピクセル/フレームのいずれかで、かつ、
移動方向:右
の場合であり、この場合には、
標本点位置をフレームの進行に従って左方向へずらす間引き処理(図17参照)を実行するこの処理は仮想的な加速処理であり、図21の領域B−1からC−1へ移す処理、または領域B−2からC−2へ移す処理に相当する。
図23(c)、(d)は、
移動速度:2ピクセル/フレーム≦移動量<cピクセル/フレーム、
移動速度:fピクセル/フレーム≦移動量<eピクセル/フレームのいずれかで、かつ、
移動方向:左
の場合であり、この場合には、
標本点位置をフレームの進行に従って右方向へずらす間引き処理(図16参照)を実行するこの処理も仮想的な加速処理であり、図21の領域B−1からC−1へ移す処理、または領域B−2からC−2へ移す処理に相当する。
図23(e)は、
移動速度:dピクセル/フレーム≦移動量<fピクセル/フレームで、かつ、
移動方向:右
の場合であり、この場合には、
標本点位置をフレームの進行に従って右方向へずらす間引き処理(図16参照)を実行する。この処理は仮想的な減速処理であり、図22の領域B−3からC−3へ移す処理に相当する。
図23(f)は、
移動速度:dピクセル/フレーム≦移動量<fピクセル/フレームで、かつ、
移動方向:左
の場合であり、この場合には、
標本点位置をフレームの進行に従って左方向へずらす間引き処理(図17参照)を実行する。この処理は仮想的な減速処理であり、図22の領域B−3からC−3へ移す処理に相当する。
図23(g)は、
上記以外の移動速度、すなわち、
移動速度:cピクセル/フレーム≦移動量<dピクセル/フレーム、
移動速度:eピクセル/フレーム≦移動量、のいずれかで、
移動方向:左または右
の場合であり、この場合には、
標本点位置をフレームの進行に従ってずらす間引き処理ではなく固定標本点とした間引き処理(図15参照)を実行する。この処理は、図20の領域Aに対応する移動量を持つ被写体を有するブロックの処理に相当する。
上述の処理例は、水平方向の移動量を持つブロックの処理例であるが、垂直方向の移動量を持つブロックの処理においても同様の処理、すなわち、図14に示すブロック処理部131は、図18に示す間引き処理態様決定部151において、移動量検出部からの移動量情報に基づいて、
(a)標本点固定の間引き処理(図24(b)参照)
(b)標本点位置をフレームの進行に従って下方向へずらす間引き処理(図25参照)
(c)標本点位置をフレームの進行に従って上方向へずらす間引き処理(図26参照)
のいずれを実行するかを決定し、図18に示す間引き処理実行部152において決定した処理態様の間引き処理を実行する。
1フレーム間の垂直方向の移動量が2ピクセル以上である場合、ブロック処理部131は、例えばブロックが8×8ピクセルで構成されている場合、図24(a)に示すように、ブロック内の画素を、1×4ピクセル単位の集合に分割し、ブロック処理部131は、図24(b)、図25、図26のいずれかの態様で、1×4ピクセルの各集合の画素値p1乃至p4を、その中の1つの画素値にする画素数の間引き(4画素間の画素数の間引き)(間引き量4の間引き)を行う。
このときの、図18に示す間引き処理態様決定部151における間引き処理態様の決定に際しては、図20〜図22に示したグラフの横軸を垂直方向の移動量として想定した画質評価曲線に基づく決定処理を行なう。すなわち、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域である場合は、(a)標本点固定の間引き処理(図24参照)を実行し、画質評価曲線が基準評価値T未満の画質になる移動速度領域においては、(b)標本点位置をフレームの進行に従って下方向へずらす間引き処理(図25参照)、または、(c)標本点位置をフレームの進行に従って上方向へずらす間引き処理(図26参照)のいずれかを行なう構成として、仮想的な移動量が、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動量領域に入る設定とする。
図20〜図22に示す画質評価曲線を適用して間引き処理態様を決定する場合の処理ブロックに含まれる被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vと処理態様をまとめた表を図27(a)に示す。図27(b)は、図27(a)の処理1〜3を説明する表である。
図27(a)の内容について説明する。
2≦v<cの場合は、
処理3:被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更を行なう。
c≦v<dの場合は、
処理1:間引き位置の変更を行なわない。
d≦v<fの場合は、
処理2:被写体の進行方向と同じ方向に間引き位置変更を行なう。
f≦v<eの場合は、
処理3:被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更を行なう。
e≦vの場合は、
処理1:間引き位置の変更を行なわない。
このように、処理ブロックに含まれる被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vに応じて間引き処理態様を変更することにより、被写体の仮想的な移動速度が、すべて図20に示す領域Aに設定されることになり、基準画質評価値T以上の画質の保証された画像変換が実行されることになる。
ブロック処理部131は、このように、処理ブロックに含まれる被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vに応じて異なる間引き処理を実行し、出力部140(図13、図14参照)に出力する。ブロック処理部131は、間引き量4の場合、空間方向間引き処理を、供給された4個のブロックに対してそれぞれ施すので(隣接した4画素毎に1画素選択されるので)、各ブロックのデータ量が1/4に削減され、4個のブロック全体のデータ量が1/4に削減される。ブロック処理部131は、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部14に供給する。
なお、上述した実施例は、ブロック処理部131において実行する間引き量m=4、フレーム数N=4としたパラメータ設定例として説明したが、これらのパラメータの値は、その他の値を適用することも可能である。ただし、図20〜図22を参照して説明した被写体の移動速度と画質との関係、画質評価曲線205は、間引き量m=4とした場合の例であり、パラメータを変更した場合は、画質評価曲線は異なるものとなり、パラメータに応じた画質評価曲線を求め、求めた画質評価曲線に基づく間引き態様決定処理を行なうことが必要となる。
また、標本点を固定とした場合の間引き処理について、図15を参照して説明した水平方向移動の場合の例では、1×4ピクセルの中の左端の画素値p1を選択し、図24を参照して説明した垂直方向移動の場合の例では、1×4ピクセルの中の上端の画素値p1を選択したが他の位置の画素であってもかまわない。また、標本点を移動させる間引き処理例として説明した図16、図17の例では、1×4ピクセルの中の左端または右端の画素値p1から始まり右または左方向へ標本となる画素を移動したが、他の位置から始まってもかまわない。図25、図26における垂直方向の場合においても同様である。
さらに、前述の例では1つの基準評価値Tを定めて基準評価値Tを上回るかどうかにより標本点固定型の空間間引き処理を行うか標本点移動型の空間間引き処理を行うか、また標本点移動型の空間間引き処理を行う場合間引き位置をどのように移動するかを決定していたが、図18の構成を図28のように変更し、さらに許容速度変化量Δv1〜Δv9(≧0)を設定し、図29を参照して空間間引き方法を決定することで空間間引きの方法のフレーム間における変化を安定させることができる。空間間引きの方法が時間の経過と共に頻繁に変化するとは、そのブロックに施される処理が頻繁に変動することを意味し、そのような状況においては画質の劣化が発生する可能性が考えられるが、上述のような構成(図28)および許容速度変化量(Δv1〜Δv9)を用いることで上記のような画質の劣化を抑制することが可能となる。以下に図28の構成を用いた場合の空間間引きの方法の決定の流れを説明する。
図28は図18の移動量検出部121と間引き処理態様決定部151との間にメモリ153を新たに接続した構成となっている。このメモリ153を用いることで間引き処理態様決定部151は現在処理中のフレームにおける移動量vに加えて過去のフレームの移動量pを入力とすることができる。ここで、間引き処理態様決定部151の処理について、図29を参照して説明する。間引き処理態様決定部151は、以下のように間引き処理態様を決定する。
まず間引き処理態様決定部151はメモリ153からの入力である直前のフレームのブロックに関する移動量pを参照する。
移動量pが、
(1)2≦p<cの場合、
間引き処理態様決定部151は移動量検出部121から入力された現在のフレームのブロックの移動量vが2−Δv1≦v<c+Δv2であれば図29に示されているように処理3(被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更)を行うよう決定する。移動量pが上記条件を満たさない場合、図27に示した基準を参照して処理を決定する。
また、移動量pが、
(2) c≦p<dの場合、
間引き処理態様決定部151は移動量検出部121から入力された現在のフレームのブロックの移動量vがc−Δv3≦v<d+Δv4であれば図29に示されているように処理1(間引き位置の変更を行わない)を行うよう決定する。移動量pが上記条件を満たさない場合、図27に示した基準を参照して処理を決定する。
また、移動量pが、
(3)d≦p<fの場合、
間引き処理態様決定部151は移動量検出部121から入力された現在のフレームのブロックの移動量vがd−Δv5≦v<f+Δv6であれば図29に示されているように処理2(被写体の進行方向と同じ方向に間引き位置変更)を行うよう決定する。移動量pが上記条件を満たさない場合、図27に示した基準を参照して処理を決定する。
また、移動量pが、
(4)f≦p<eの場合、
間引き処理態様決定部151は移動量検出部121から入力された現在のフレームのブロックの移動量vがf−Δv7≦v<e+Δv8であれば図29に示されているように処理3(被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更)を行うよう決定する。移動量pが上記条件を満たさない場合、図27に示した基準を参照して処理を決定する。
また、移動量pが、
(5)e≦pの場合、
間引き処理態様決定部151は移動量検出部121から入力された現在のフレームのブロックの移動量vがe−Δv9≦vであれば図29に示されているように処理1(間引き位置の変更を行わない)を行うよう決定する。移動量pが上記条件を満たさない場合、図27に示した基準を参照して処理を決定する。
上記のように間引き処理態様決定部151が間引き処理の方法を決定する際に過去の処理方法と同じ処理に関しては、その処理方法が適用される速度の範囲を広げることで、間引き方法が時間と共に頻繁に変動することを抑制することも可能である。
許容速度変化量Δv1〜Δv9に関しては任意の方法で決定することが可能であるが、例えば図30に示すように基準評価値T以外の新たな基準評価値T1を設定し、これに基づき許容速度変化量を設定する方法がある。具体的にはΔv3、Δv4を決定する場合は、評価値がT1となるc及びdの近傍の速度をそれぞれc'、d'とし、cとc'、dとd'の差分の絶対値をそれぞれΔv3、Δv4と設定する。
図28を参照して、上述の処理を実行するブロック処理部131の構成および処理について説明する。メモリ153は、間引き態様決定部151による過去のフレームに対する間引き態様決定結果を保持する。間引き態様決定部151は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データおよび過去のフレームに対する間引き態様決定結果に従った間引き態様決定処理を行う。
すなわち、間引き態様決定部151は、過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ移動量検出部121の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ移動量検出部121の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ移動量検出部121の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ移動量検出部121の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定する。
また、メモリ153は、ブロック処理部131による過去のフレームに対する空間間引き処理の際の標本点の移動態様を保持する。ブロック処理部131は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3以上である場合は、過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行し、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3を下回る場合は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値T4以上となる移動速度の領域に標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行する。
続いて、ブロック処理部132の説明の前に、ブロック処理部133の動作を、具体的に説明する。
ブロック処理部133は、移動量検出部120のブロック分配部122から供給された、連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計Nブロック(水平方向と垂直方向の移動量がともに1ピクセル未満である場合のN個のブロック)に対して、フレーム数を間引く処理(時間方向間引き処理)を行う。
具体的にはブロック処理部133は、図31に示すように、連続する4枚のフレームF1乃至F4のそれぞれの同一位置ある4個のブロックBiを、その中の1つのブロック(この例の場合、フレームF1のブロックBi)にするフレーム数の間引き(4フレーム間のフレーム数の間引き)を行う。
ブロック処理部133は、このような時間方向間引き処理により、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータ(1個のブロック)を、出力部140に供給する。なお、ここでは、N=4の場合を例として説明したが、Nが他の値であっても同様な処理が行われる。
この例の場合、図31に示すように、4個のフレームF1乃至F4のそれぞれのブロックBiのうち、フレームF1のブロックBiが出力される例を示したが、他のフレームのブロックが出力されるようにしてもよい。またフレームF1乃至F4を用いた演算によって新たに得られたブロックが出力されるようにしてもよい。
次に、ブロック処理部132の動作を、具体的に説明する。ブロック処理部132は、移動量検出部120のブロック分配部122から供給された、連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置ある合計N個のブロック(水平方向と垂直方向の移動量が1ピクセル以上で、2ピクセル未満である場合のN個のブロック)に対して、画素数の間引き処理(空間方向間引き処理)とフレーム数の間引き処理(時間方向間引き処理)をそれぞれ行うものである。
ブロック処理部132に供給されるブロックのフレームあたりの移動量としての移動速度:v=1〜2は、数式(式1)、(式2)満足する。すなわち、超解像効果を得るための条件を満たしている。しかしながら、先に図1〜図12を参照して説明したと同様の標本点固定とした間引き処理を実行してしまうと、画質劣化が知覚される場合があることがわかっている。
そこで、ブロック処理部132は、間引き量m=4ではなく、間引き量m=2とした間引き処理を実行し、さらに、ブロック処理部131における間引き処理と同様の、標本点固定型の間引き処理と標本点移動型の間引き処理を、被写体移動速度に応じて適宜選択して実行する。
間引き量m=2とした場合の、標本点固定型の間引き処理と標本点移動型の間引き処理の態様を図32〜図37を参照して説明する。
図32〜図34は、水平方向のフレームあたりの移動量としての移動速度:v=1〜2ピクセル/フレームである場合のブロック処理部132の間引き処理例であり、
図32は、標本点固定型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、その中のいずれか2個の画素値(この例の場合、p1、p3)にする画素数の間引き(2画素間の画素数の間引き)、すなわち、間引き量m=2の間引き処理例である。
図33は、標本点移動型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、先行フレーム(k,k+1)については、画素値p1、p3に設定し、後続フレーム(k+2,k+3)については、画素値p2、p4に設定する間引き処理である。図34も、標本点移動型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、先行フレーム(k,k+1)については、画素値p2、p4に設定し、後続フレーム(k+2,k+3)については、画素値p1、p3に設定する間引き処理である。
図35〜図37は、垂直方向のフレームあたりの移動量としての移動速度:v=1〜2ピクセル/フレームである場合のブロック処理部132の間引き処理例であり、
図35は、標本点固定型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、その中のいずれか2個の画素値(この例の場合、p1、p3)にする画素数の間引き(2画素間の画素数の間引き)、すなわち、間引き量m=2の間引き処理例である。
図36は、標本点移動型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、先行フレーム(k,k+1)については、画素値p1、p3に設定し、後続フレーム(k+2,k+3)については、画素値p2、p4に設定する間引き処理である。図37も、標本点移動型の間引き処理であり、各フレーム(k〜k+3)の画素値p1乃至p4を、先行フレーム(k,k+1)については、画素値p2、p4に設定し、後続フレーム(k+2,k+3)については、画素値p1、p3に設定する間引き処理である。
ブロック処理部132も、ブロック処理部131と同様、先に説明した図18の構成を持つ。すなわち、ブロック処理部132は、間引き処理態様決定部151と、間引き処理実行部152を有する。間引き処理態様決定部151は、移動量検出部121から、移動量情報を入力する。なお、前述したように、ブロック処理部132へ入力されるブロックは、フレームあたりの移動量としての移動速度:v=1〜2ピクセル/フレームであるブロックであり、ブロック処理部132の間引き処理態様決定部151へ入力される移動量情報は、移動速度v=1〜2ピクセル/フレームの移動量情報となる。
間引き処理態様決定部151は、移動量の値に基づいて、図32〜図37のいずれの態様での間引き処理を実行するかを決定し、間引き処理実行部152は、間引き処理態様決定部151の決定に従って図32〜図37のいずれかの態様での間引き処理を実行する。
ブロック処理部132の有する間引き処理態様決定部151において実行する間引き処理態様決定の詳細について、図38〜図40を参照して説明する。図38〜図40は図22〜図24と同様に被写体に対して、標本点固定型の間引き処理、すなわち、図32または図35の間引き処理(空間・時間間引き処理)を施して生成した変換画像データを復元して再生した場合の画質評価を行なって生成したグラフであり、横軸に示した移動量で被写体を右方向に移動させた際の主観評価実験の結果の傾向を画質評価曲線215として示している。縦軸が画質評価(高いほど画質が良いという評価)を示している。
先に、図20を参照して説明したと同様、図38中にTで示す基準評価値を設定し、基準評価値T以上の評価を得た場合を良好な画質とし、この領域を領域Aとして示す。領域A以外の領域Bは、基準評価値T未満の画質となる領域であり、この領域に含まれる被写体速度の場合には、標本点固定型の間引き処理を行なった場合、超解像効果が発生しない、もしくは効果が不十分となると考えられる。
そこで、移動速度が領域Bの速度であったときは間引き位置の変更処理によって被写体の移動速度を概念的に加速あるいは減速する。すなわち、水平方向の移動の場合は、図33、または図34の標本点移動型の間引き処理を実行し、垂直方向の移動の場合は、図36、または図37の標本点移動型の間引き処理を実行する。この処理により、領域Aの速度で移動する場合と同様の画質が得られることになる。
なお、ブロック処理部132では、時間方向の間引き処理も併せて実行する。時間方向の間引き処理は、先に図12を参照して説明したと同様の処理であり、例えば連続する4フレームのブロックから2フレームのブロックを選択する処理として実行される。空間方向の間引き処理に先行して時間方向の間引き処理を行なった場合、空間方向の間引き処理を実行する段階で、フレームレートが1/2に低下しているため、間引き位置の変更処理に伴う被写体速度の概念的変化は±0.5ピクセル/フレームとなる。
図39の領域B−1、B−2は図38に示した領域Bの一部である。すなわち、基準評価値T未満の画質領域であり、超解像効果の発生しない、もしくは十分でない被写体移動速度:vを持つ領域であると考えられる領域である。領域B−1、B−2の速度で被写体が移動している場合には、仮想的に被写体を加速(+Δv1,+Δv2)する処理を行なうことで、つまり被写体の進行方向とは逆の方向に間引き位置を変更する処理を行うことで、図39の領域B−1を領域C−1に移動させ、領域B−2を領域C−2に移動させたと同様の効果を得ることができ、結果として、被写体の仮想的なフレームあたりの移動量としての移動速度:vを、基準評価値T以上となる画質領域(図39のC−1,C−2)に設定することが可能となる。すなわち、図33、図34、または図36、図37のフレームの進行に伴い標本点位置を移動させる間引き処理を実行することで、画質劣化の少ない画像変換(圧縮)が実現される。
同様に、図40の領域B−3の速度で被写体が移動している場合、仮想的に被写体を減速(−Δv3)する処理を行なうことで、つまり進行方向と同じ方向に間引き位置変更を行う(例えば右に移動していれば図33の標本点移動型の間引き処理をおこなう)ことで図40の領域B−3を領域C−3に移動させ、結果として、被写体の仮想的なフレームあたりの移動量としての移動速度:vを、基準評価値T以上となる画質領域(図40のC−3)に設定することが可能となり、画質劣化の少ない画像変換(圧縮)が実現される。
なお、本構成例における動画像処理装置100では水平または垂直方向の1フレームあたりの移動量が1ピクセル以上2ピクセル未満の場合のみ、ブロック処理部132において、空間方向の2画素間引き処理が行われるので、図38〜図40において示したグラフにおいて、移動速度:vが1ピクセル/フレーム以下の部分は処理対象とはならないが、前述したように、ブロック分配部122がブロック処理部130の各ブロック処理部131〜133にブロックを送る際の条件は一例にすぎず、移動量が1ピクセルに満たなくてもブロック分配部122がブロック処理部132にブロックを送る構成として、図32〜図37を参照して説明したいずれかの間引き態様を選択して空間間引きを行なう構成とすることも可能であるので考慮に加えた。
なお、図38〜図40において示した画質評価曲線は、あくまでも主観評価による1実験の結果に基づいて設定した評価曲線を示すものであり、画質評価の方法は様々な方法が適用可能であり、その結果に基づいて間引き処理態様の決定を行なう構成としてもよい。
フレームあたり移動量が1ピクセル以上2ピクセル未満のブロックデータの処理を実行する図14に示すブロック処理部132は、図18に示す間引き処理態様決定部151において、移動量検出部からの移動量情報に基づいて、
(a)標本点固定の間引き処理(図32、図35参照)
(b)標本点位置をフレームの進行に従って被写体進行方向へずらす間引き処理(図33、図34、図36、図37参照)
(c)標本点位置をフレームの進行に従って被写体進行方向と逆方向へずらす間引き処理(図33、図34、図36、図37参照)
のいずれを実行するかを決定し、図18に示す間引き処理実行部152において決定した処理態様の間引き処理を実行する。
図18に示す間引き処理態様決定部151における間引き処理態様の決定に際しては、例えば図38〜図40に示した画質評価曲線に基づく決定処理を行なう。すなわち、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域である場合は、(a)標本点固定の間引き処理を実行し、画質評価曲線が基準評価値T未満の画質になる移動速度領域においては、標本点移動型の間引き処理を実行して、仮想的な移動量が、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動量領域に入る設定とする。
ブロック処理部132は移動量検出部121から受け取った水平方向の移動量、すなわち、フレーム当たりの移動量としての移動速度:vに応じて、異なる間引き処理を行なう。移動速度:vと、間引き処理態様の対応を図41(a)に示す。図41(b)は、図41(a)に示す処理1〜3を説明する表である。図41(a)における符号i,j,m,kは、図38から図40の横軸に示す被写体速度に対応する。
図41(a)の内容について説明する。
1≦v<iの場合は、
処理3:被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更を行なう。
i≦v<jの場合は、
処理1:間引き位置の変更を行なわない。
j≦v<mの場合は、
処理2:被写体の進行方向と同じ方向に間引き位置変更を行なう。
m≦v<kの場合は、
処理3:被写体の進行方向と逆の方向に間引き位置変更を行なう。
k≦vの場合は、
処理1:間引き位置の変更を行なわない。
このように、処理ブロックに含まれる被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vに応じて間引き処理態様を変更することにより、被写体の仮想的な移動速度が、すべて図38に示す領域Aに設定されることになり、基準画質評価値T以上の画質の保証された画像変換が実行されることになる。
ブロック処理部132は、このように、処理ブロックに含まれる被写体のフレームあたりの移動量としての移動速度:vに応じて異なる間引き処理を実行し、出力部140(図13、図14参照)に出力する。ブロック処理部132は、間引き量2の空間方向間引き処理を実行するとともに、図12に示す時間方向間引き(4フレーム→2フレーム)も施すので、各ブロックのデータ量が1/4に削減され、4個のブロック全体のデータ量が1/4に削減される。ブロック処理部131は、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部14に供給する。
なお空間方向間引きと時間方向間引きの順序は、いずれが先に行われても同一の結果が得られるので、どちらを先に行ってもよい。またこの処理はNが正の偶数である場合において、N/2フレーム、N/2個の隣接する画素に対して行うことが可能な処理であるので、必ずしも2(=4/2)フレーム、2画素単位で行われる必要はない。
なお、上述した実施例は、ブロック処理部131において実行する間引き量m=4、フレーム数N=4としたパラメータ設定例として説明したが、これらのパラメータの値は、その他の値を適用することも可能である。ただし、図38〜図40を参照して説明した被写体の移動速度と画質との関係、画質評価曲線215は、パラメータを変更した場合は異なるものとなり、パラメータに応じた画質評価曲線を求め、求めた画質評価曲線に基づく間引き態様決定処理を行なうことが必要となる。
次に、出力部140について説明する。出力部140は、ブロック処理部130のブロック処理部131〜133のそれぞれから供給された、データ量が削減されたN個のブロックについてのデータおよび、各ブロックがどのような処理をされたかを示す情報を出力する。処理内容に関する情報は、空間方向間引き、時間方向間引き、空間・時間方向間引きのいずれの方法で間引きされたのかを示す情報、空間間引きされている場合は間引き位置の変更処理は行われたのかを示す情報、行われているのならどのような間引き位置変更処理が施されたのかを示す情報、元の動画のフレームレート、空間解像度に関する情報、などから構成されるが、他の情報が加えられても構わない。
次に、動画像変換装置100の移動量検出部120およびブロック処理部130の動作シーケンスについて、図42のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1において、移動量検出部120の移動量検出部121は、ブロック分割部110のブロック分割部112から、動画像変換装置100に連続して入力された4枚のフレームの中のP番目のフレームの各ブロック(検索対象ブロック)の供給と、画像蓄積部111から、M番目のフレーム(参照フレーム)の供給を受け、それを入力する。
次に、ステップS2において、移動量検出部121は、P番目のフレームのブロックの中の1つを検索対象ブロックとするとともに、その検索対象ブロックの動きベクトルを、参照フレームを参照して検出する。移動量検出部121は、検出した動きベクトルをブロック分配部122に供給する。
ステップS3において、ブロック分配部122は、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)の大きいほうが、2ピクセル以上であるか否かを判定し、少なくとも一方の移動量が2ピクセル以上であると判定した場合、ステップS4に進む。
ステップS4は、ブロック処理部130のブロック処理部131における間引き態様決定処理として実行される判定処理であり、図18に示す間引き処理態様決定部151における処理である。すなわち、間引き処理態様決定部151は、移動量の値に基づいて、先に説明した図15、図16、図17(水平方向の移動の場合)、または図24、図25、図26(垂直方向の移動の場合)のいずれの態様での間引き処理を実行するかを決定する。間引き処理態様決定部151は、移動量検出部121からの移動量情報に基づいて、
(a)標本点固定型の間引き処理(図15、図24参照)
(b)標本点移動型の間引き処理(図16、図17、図25、図26参照)
のいずれを実行するかを決定する。
間引き処理態様決定部151における間引き処理態様の決定に際しては、例えば図20〜図22に示した画質評価曲線に基づく決定処理を行なう。すなわち、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にある場合は、(a)標本点固定型の間引き処理(図15、図24参照)を実行し、移動量検出部121から供給された動きベクトルの大きさが、画質評価曲線が基準評価値T未満の画質になる領域にある場合は、(b)標本点移動型の間引き処理(図16、図17、図25、図26参照)を行なうように決定して、仮想的な移動量が、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動量領域に入る設定とする。
ステップS4において、間引き処理態様決定部151が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にあると判定した場合は、間引き位置の変更をするべき移動量でないと判定し、ステップS6に進む。ステップS6では、図18に示す間引き処理実行部152において標本点固定の間引き処理(図15、図24参照)を実行する。
一方、間引き処理態様決定部151が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にないと判定した場合は、間引き位置の変更をするべき移動量であると判定し、ステップS5に進む。ステップS5では、図18に示す間引き処理実行部152において標本点移動型の間引き処理(図16、図17、図25、図26参照)を実行する。なお、(b)標本点位置をフレームの進行に従って被写体の進行方向に移動させるかあるいは逆方向に移動させるかの決定についても、間引き処理態様決定部151が決定し、この決定に従った間引き処理を間引き処理実行部152(図18参照)が実行する。
ステップS5、またはステップS6において、ブロック処理部131の実行した間引き処理の結果、例えばブロック分配部122から供給された4個のブロックに対して、図15乃至図17、または図24乃至図26に示した画素数を1/4にする間引き処理(4画素間の画素数の間引き処理)を施し、その結果得られたデータ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部140に供給する。
なお、上述したデータ例は、間引き量m=4、処理単位フレーム数N=4としたパラメータを設定した場合のデータ量の例である。各パラメータの値は、その他の値を適用することも可能であり、適用パラメータに応じて異なる圧縮率の変換データが生成されることになる。ただし、前述したように、図20〜図22を参照して説明した被写体の移動速度と画質との関係や、画質評価曲線は、パラメータに依存することになり、異なるパラメータを適用する場合は、適用パラメータに対応する画質評価曲線を求め、求めた画質評価曲線に基づく間引き態様決定処理を行なうことが必要となる。
ステップS3において、ブロック分配部122が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)のいずれもが、2ピクセル以上でないと判定した場合、ステップS7に進む。さらに、ステップS7において、ブロック分配部122が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)のいずれもが、1ピクセル未満であると判定した場合、ステップS8に進む。
ステップS8は、ブロック処理部130のブロック処理部133の処理であり、時間方向の間引き処理のみを実行する。ブロック処理部133は、ブロック処理部133は、移動量検出部120のブロック分配部122から供給された、連続するN枚のフレームのそれぞれの同一位置にある合計Nブロック(水平方向と垂直方向の移動量がともに1ピクセル未満である場合のN個のブロック)に対して、フレーム数を間引く処理(時間方向間引き処理)を行う。
具体的にはブロック処理部133は、先に図31を参照して説明したように、連続する4枚のフレームF1乃至F4のそれぞれの同一位置ある4個のブロックBiを、その中の1つのブロック(この例の場合、フレームF1のブロックBi)にするフレーム数の間引き(4フレーム間のフレーム数の間引き)を行う。
ブロック処理部133は、このような時間方向間引き処理により、データ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータ(1個のブロック)を、出力部140に供給する。なお、ここでは、N=4の場合を例として説明したが、Nが他の値であっても同様な処理が行われる。
この例の場合、図31に示すように、4個のフレームF1乃至F4のそれぞれのブロックBiのうち、フレームF1のブロックBiが出力される例を示したが、他のフレームのブロックが出力されるようにしてもよい。またフレームF1乃至F4を用いた演算によって新たに得られたブロックが出力されるようにしてもよい。
ステップS7において、ブロック分配部122が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)のいずれかが、1ピクセル未満でないと判定した場合、ステップS9に進む。
ステップS9は、ブロック処理部130のブロック処理部132における間引き態様決定処理として実行される判定処理であり、図18に示す間引き処理態様決定部151における処理である。すなわち、間引き処理態様決定部151は、移動量の値に基づいて、先に説明した図32、図33、図34(水平方向の移動の場合)、または図35、図36、図37(垂直方向の移動の場合)のいずれの態様での間引き処理を実行するかを決定する。間引き処理態様決定部151は、移動量検出部121からの移動量情報に基づいて、
(a)標本点固定型の間引き処理(図32、図35参照)
(b)標本点移動型の間引き処理(図33、図34、図36、図37参照)
のいずれを実行するかを決定する。
間引き処理態様決定部151における間引き処理態様の決定に際しては、例えば図38〜図40に示した画質評価曲線に基づく決定処理を行なう。すなわち、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にある場合は、(a)標本点固定型の間引き処理(図32、図35参照)を実行し、移動量検出部121から供給された動きベクトルの大きさが、画質評価曲線が基準評価値T未満の画質になる領域にある場合は、(b)標本点移動型の間引き処理(図33、図34、図36、図37参照)を行なうように決定して、仮想的な移動量が、画質評価曲線が基準評価値T以上の画質が維持される移動量領域に入る設定とする。
ステップS9において、間引き処理態様決定部151が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にあると判定した場合は、間引き位置の変更をするべき移動量でないと判定し、ステップS11に進む。ステップS11では、図18に示す間引き処理実行部152において標本点固定の空間方向間引き処理(図32、図35参照)を実行する。さらに、先に図12を参照して説明した時間方向の間引き処理を実行する。なお、空間方向間引き処理と、時間方向間引き処理はいずれを先に実行してもよい。
一方、間引き処理態様決定部151が、移動量検出部121から供給された動きベクトルの水平方向(X軸方向)または垂直方向(Y軸方向)の大きさ(1フレーム間のX軸方向またはY軸方向の移動量)が、基準評価値T以上の画質が維持される移動速度領域にないと判定した場合は、間引き位置の変更をするべき移動量であると判定し、ステップS10に進む。ステップS10では、図18に示す間引き処理実行部152において標本点移動型の間引き処理(図33、図34、図36、図37参照)を実行する。さらに、先に図12を参照して説明した時間方向の間引き処理を実行する。なお、空間方向間引き処理と、時間方向間引き処理はいずれを先に実行してもよい。
なお、(b)標本点位置をフレームの進行に従って被写体の進行方向に移動させるかあるいは逆方向に移動させるかの決定についても、間引き処理態様決定部151が決定し、この決定に従った間引き処理を間引き処理実行部152(図18参照)が実行する。
ステップS10、またはステップS11において、ブロック処理部132の実行した間引き処理の結果、例えばブロック分配部122から供給された4個のブロックに対して、間引き量m=2の空間方向間引き処理と、時間方向間引き処理を実行して、その結果得られたデータ量が1/4に削減された4個のブロックについてのデータを、出力部140に供給する。
なお、前述したように、間引き量mや処理単位フレーム数等の各パラメータの値は、様々な値を適用することが可能であり、適用パラメータに応じて異なる圧縮率の変換データが生成されることになる。ただし、前述したように、図38〜図40を参照して説明した被写体の移動速度と画質との関係や、画質評価曲線は、パラメータに依存することになり、異なるパラメータを適用する場合は、適用パラメータに対応する画質評価曲線を求め、求めた画質評価曲線に基づく間引き態様決定処理を行なうことが必要となる。
以上の処理が、ブロック分割部110からN(例えばN=4)枚のフレームの各ブロックが供給される毎に行われる。
なお、図13に示す動画像変換装置100の出力部140の後段には、例えばハードディスク、DVDなどの記憶媒体、あるいはネットワーク出力手段が接続され、データ変換によって圧縮されたデータの格納、あるいはネットワーク出力が実行される。
[(3)動画像復元装置および動画像復元方法について]
次に、上述の動画像変換装置100によって生成された変換(圧縮)データの復元処理を実行する動画像復元装置および動画像復元方法について説明する。
動画像復元装置300の構成を図43に示す。動画像復元装置300は、図43に示すように、分配部310、ブロック拡張部321乃至323、合成部330によって構成される。
分配部310には上述の動画像変換装置100によって生成された変換(圧縮)データ変換データと、復元に必要となる属性データが入力される。属性データには、各ブロックに関する情報と各ブロックに施された処理の具体的内容に関する情報が含まれる。各ブロックに施された処理の具体的内容とは、空間方向間引き処理、時間方向間引き処理のいずれが実行されたか、また空間間引き処理において実行された間引き処理は、標本点固定型か、標本点移動型か、さらに標本点移動型の場合の標本点移動方向情報等を含む情報である。
分配部310は入力された属性情報に含まれる各ブロックの処理内容に基づいて、ブロック拡張部321〜323のいずれかへ、復元処理対象となる変換データとその各ブロックに施された処理の具体的内容を示す属性情報とを送る。
具体的には、図13、図14に示す動画像変換装置100においてブロックがブロック処理部131で処理されたデータである場合は、分配部310は、ブロック拡張部321へ空間間引きされた各ブロックデータと、空間間引きの方向や、間引き位置の変更の有無、間引き位置変更の方向などの情報を送る。
また、動画像変換装置100のブロック処理部132で処理されたデータである場合は、ブロック拡張部322へ同様の情報を送る。ブロック処理部133で処理されたならばブロック拡張部323へ同様の情報を送る。各ブロックに施された処理に関する情報、および各ブロックに関する情報は動画像を復元するために十分な情報であればどのようなものであってもよい。
ブロック拡張部321は、動画像変換装置100のブロック処理部131において空間方向に間引き処理を施されたデータの拡張処理を実行する。分配部310から入力された空間間引きの方向や、間引き位置の変更の有無、間引き位置変更の方向などの情報に基づいて、図44(a)、(b)に示す態様でのデータ拡張処理を実行し、ブロックを再構成する。また、再構成されたブロックと処理の内容を示す情報を合成部330へと出力する。
図44(a)、(b)の処理について説明する。図44(a)は、動画像変換装置100のブロック処理部131において、水平方向の間引き処理を施された場合の動画像復元装置300のブロック拡張部321による処理を示している。例えば、元のブロックの大きさが8x8であった場合、ブロック拡張部321にはその1/4の16画素分のデータが送られている。この各画素のデータに関して、図44(a−1)の処理を行うことで、1画素を1x4画素に拡張する。なお、図44(a−1)に示す処理例は入力された画素の画素値をそのまま4画素分の画素値として配置することで拡張を行なう例であるが、入力された他の画素の値を含む画素値に基づく演算による結果を配置してもかまわない。
続いて、水平方向の間引きが施された場合には、ブロック拡張部321は、図44(a−2)に示した処理を行なう。すなわち、(a−1)の処理によって得られた1x4画素の集合を(a−2)のように配置することで、入力の16画素から8x8のブロックを復元し、結果を合成部330に出力する。また、間引き処理の内容を示す情報も出力する。
図44(b)は、動画像変換装置100のブロック処理部131において、垂直方向の間引き処理を施された場合のブロック拡張部321による処理を示している。例えば、元のブロックの大きさが8x8であった場合、ブロック拡張部321にはその1/4の16画素分のデータが送られている。この各画素のデータに関して、図44(b−1)の処理を行うことで、1画素を4x1画素に拡張する。なお、図44(b−1)に示す処理例は入力された画素の画素値をそのまま4画素分の画素値として配置することで拡張を行なう例であるが、入力された他の画素の値を含む画素値に基づく演算による結果を配置してもかまわない。
続いて、垂直方向の間引きが施された場合には、ブロック拡張部321は、図44(b−2)に示す処理を行なう。すなわち、図44(b−1)の処理によって得られた4x1画素の集合を図44(b−2)のように配置することで、入力の16画素から8x8のブロックを復元し、結果を合成部330に出力する。また、間引き処理の内容を示す情報も出力する。
次に、ブロック拡張部323の処理について説明する、ブロック拡張部323は、動画像変換装置100のブロック処理部133において、時間方向の間引き処理を施されたデータの拡張処理を実行する。
ブロック拡張部323は、図45に示すように1つのフレームのブロックデータにもとづいて、複数フレームのブロックデータを生成する。具体的には、ブロック拡張部323は初期値0のカウンタを持ち、1フレームの復元が終了するたびに1加算され、値が4(=N(ただし間引き量m=4の場合))に達したときに0へとリセットされる。
データ分配部310から拡張対象のデータが入力されたとき、そのブロックをデータ拡張部323のメモリに格納し、間引き量に応じて設定されているカウンタ上限値に至るまで、メモリに格納したブロックデータの複製として複数のフレームデータ対応のブロックデータを生成し、合成部330へ出力する。図に示す例では、間引き量m=4の場合であり、1つのブロックデータから4つのフレーム対応のブロックデータを生成して合成部330へ出力する。
次に、ブロック拡張部322の処理について説明する、ブロック拡張部322は、動画像変換装置100のブロック処理部132において、空間方向および時間方向の間引き処理を施されたデータの拡張処理を実行する。空間方向および時間方向の拡張処理はいずれを先に実行してもよい。
ブロック拡張部322において実行する時間方向の拡張処理は、図46のような処理を行う。具体的には、ブロック拡張部322は、初期値0のカウンタを持ち、1フレームの復元が終了するたびに1加算され、値が2(=N/2(ただし時間方向間引き量m=2の場合))に達したときに0へとリセットされる。
データ分配部310から拡張対象のデータが入力されたとき、そのブロックをデータ拡張部322のメモリに格納し、間引き量に応じて設定されているカウンタ上限値に至るまで、メモリに格納したブロックデータの複製として複数のフレームデータ対応のブロックデータを生成し、合成部330へ出力する。図に示す例では、時間方向間引き量m=2の場合であり、1つのブロックデータから2つのフレーム対応のブロックデータを生成する。
引き続き、ブロック拡張部322において実行する空間方向の拡張処理について説明する。ブロック拡張部322は、分配部310から入力された空間間引きの方向や、間引き位置の変更の有無、間引き位置変更の方向などの情報に基づいて、図47(a)、(b)に示す態様でのデータ拡張処理を実行し、ブロックを再構成する。
図47(a)、(b)の処理について説明する。図47(a)は、動画像変換装置100のブロック処理部132において、水平方向の間引き処理を施された場合の動画像復元装置300のブロック拡張部322による処理を示している。例えば、元のブロックの大きさが8x8であった場合、ブロック拡張部322にはその1/2の32画素分のデータが送られている。この各2画素のデータに対応して、図47(a−1)の処理を行うことで、2画素を1x4画素に拡張する。なお、図47(a−1)に示す処理例は入力された2画素の画素値をそのまま4画素分の画素値として配置することで拡張を行なう例であるが、入力された他の画素の値を含む画素値に基づく演算による結果を配置してもかまわない。
続いて、水平方向の間引きが施された場合には、ブロック拡張部322は、図47(a−2)に示した処理を行なう。すなわち、(a−1)の処理によって得られた1x4画素の集合を(a−2)のように配置することで、入力の32画素から8x8のブロックを復元し、結果を合成部330に出力する。また、間引き処理の内容を示す情報も出力する。
図47(b)は、動画像変換装置100のブロック処理部132において、垂直方向の間引き処理を施された場合のブロック拡張部322による処理を示している。例えば、元のブロックの大きさが8x8であった場合、ブロック拡張部322にはその1/2の32画素分のデータが送られている。この各2画素のデータに対応して、図47(b−1)の処理を行うことで、2画素を4x1画素に拡張する。なお、図47(b−1)に示す処理例は入力された2画素の画素値をそのまま4画素分の画素値として配置することで拡張を行なう例であるが、入力された他の画素の値を含む画素値に基づく演算による結果を配置してもかまわない。
続いて、垂直方向の間引きが施された場合には、ブロック拡張部322は、図47(b−2)に示す処理を行なう。すなわち、図47(b−1)の処理によって得られた4x1画素の集合を図47(b−2)のように配置することで、入力の32画素から8x8のブロックを復元し、結果を合成部330に出力する。また、間引き処理の内容を示す情報も出力する。
合成部330はブロック拡張部321〜323から入力されたブロックが1フレーム全体を表現できる量に達したときに、ブロックを、同時に入力される間引き処理の内容を表す情報に従い適切に配置して1フレームを復元し、復元された1フレーム全体を出力する。以下でブロックの配置処理について図48〜図51を参照して説明する。
図48〜図51は、複数ブロックによって構成される1フレームのデータ例を示している。図48〜図51の例では、1フレームデータは、3×3の9個のブロックから構成されている。各図において、破線によって分割される正方形の1つ1つがブロックであり、グレーで塗られた正方形、例えば図48では、ブロック401が、合成部330が、ブロック拡張部321〜323から入力し、配置しようとするブロックである。
図48は、合成部330が、ブロック拡張部321〜323から入力し、配置しようとするブロックが、間引き位置変更処理を施されていないブロックである場合のブロック配置位置を示している。この場合、合成部330は、図13、図14に示す動画像変換装置100におけるブロック分割部110において、最初に分割されたときと同じ位置に復元したブロックを配置する。
図49は、ブロック拡張部321〜323から入力し、配置しようとするブロックが、水平方向の間引き位置変更処理を施されていた場合の復元ブロック配置処理例を示している。
図49(a)は復元ブロックが、例えば図16を参照して説明したようにフレーム進行に従って右方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第1フレーム目のブロック、あるいは例えば図17を参照して説明したようにフレーム進行に従って左方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第4フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも1ピクセル分左にずれた位置にブロックが配置される。
図49(b)は復元ブロックが、例えば図16を参照して説明したようにフレーム進行に従って右方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第2フレーム目のブロック、あるいは例えば図17を参照して説明したようにフレーム進行に従って左方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第3フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置と同じ位置にブロックが配置される。
図49(c)は復元ブロックが、例えば図16を参照して説明したようにフレーム進行に従って右方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第3フレーム目のブロック、あるいは例えば図17を参照して説明したようにフレーム進行に従って左方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第2フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも1ピクセル分右にずれた位置にブロックが配置される。
図49(d)は復元ブロックが、例えば図16を参照して説明したようにフレーム進行に従って右方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第4フレーム目のブロック、あるいは例えば図17を参照して説明したようにフレーム進行に従って左方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第1フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも2ピクセル分右にずれた位置にブロックが配置される。
このように、合成部330は、水平方向に標本点を移動させた処理を実行した間引き処理データの復元を行なう場合は、復元ブロックをフレーム毎に水平方向に移動させて配置する処理を実行する。この処理の理由を図50を参照して説明する。
図50(a)〜(d)は、図49(a)〜(d)に対応するフレームデータのブロックを構成する一部の画素データ(4×4)のデータを示している。図50(a)→(d)に示すように、フレームに応じて、標本点位置が右方向に1ピクセルずつ、ずれて変換データが生成される。
間引き量m=4の場合、例えば水平方向の4画素がすべて同一画素の値に設定される。しかし、本来、その画素値を持つ画素の位置は、図50(a)→(d)に示すように、各フレームにおいて1画素ずつずれた位置にある。この本来の画素値を持つ画素の位置を、表示領域のほぼ中心になるように設定すると、図50(a)→(d)に示すように、点線枠で示す元データの表示領域において、図50(a)→(d)に従って[左に1ピクセルずれた位置]→[右に2ピクセルずれた位置]のような配置を行なうことになる。この表示処理によって、元の画像データにより近い画像の再生が可能となる。
図51は、ブロック拡張部321〜323から入力し、配置しようとするブロックが、垂直方向の間引き位置変更処理を施されていた場合の復元ブロック配置処理例を示している。
図51(a)は復元ブロックが、例えば図25を参照して説明したようにフレーム進行に従って下方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第1フレーム目のブロック、あるいは例えば図26を参照して説明したようにフレーム進行に従って上方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第4フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも1ピクセル分上にずれた位置にブロックが配置される。
図51(b)は復元ブロックが、例えば図25を参照して説明したようにフレーム進行に従って下方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第2フレーム目のブロック、あるいは例えば図26を参照して説明したようにフレーム進行に従って上方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第3フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置と同じ位置にブロックが配置される。
図51(c)は復元ブロックが、例えば図25を参照して説明したようにフレーム進行に従って下方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第3フレーム目のブロック、あるいは例えば図26を参照して説明したようにフレーム進行に従って上方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第2フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも1ピクセル分下にずれた位置にブロックが配置される。
図51(d)は復元ブロックが、例えば図25を参照して説明したようにフレーム進行に従って下方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第4フレーム目のブロック、あるいは例えば図26を参照して説明したようにフレーム進行に従って上方向へ標本点位置を移動させた標本点移動型間引き処理を実行した場合の復元データブロックであり、動画像を4(=N)フレーム単位に処理している場合の第1フレームのブロックである場合のブロックの配置位置を示している。この場合、元のブロック位置よりも2ピクセル分下にずれた位置にブロックが配置される。
このように、合成部330は、垂直方向に標本点を移動させた処理を実行した間引き処理データの復元を行なう場合は、復元ブロックをフレーム毎に垂直方向に移動させて配置する処理を実行する。この処理の理由は、図50を参照して説明した水平方向の移動処理と同様であり、元の画像データにより近い画像の再生を実現するためである。
ところで、上記のように、元々のブロックの配置からずれた位置にブロックを配置する場合、隣接するブロックが施された処理の内容次第で、例えば図52(a)に示すように隣接するブロック同士が重なってしまったり、あるいは図52(b)に示すように、ブロックとブロックの間に隙間が開いてしまったりすることがある。このような場合は、例えば、重なった場合は両ブロックの重なった部分の平均を重なった部分の画素値としたり、隙間が開いた場合は隙間の両側の画素値を用いて線形補間を行なったりするなどの補正処理を実行する。合成部330は、このような画素値の補正処理を実行し、ブロックデータから構成されるフレームデータを完成させて出力する。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本発明の構成によれば、画像の各領域の特徴、特に被写体の動きに対応した最適な圧縮処理態様を決定し、決定した態様に従って各領域毎に最適な態様でデータ変換処理を行なう構成とすることで品質劣化の極めて少ない圧縮および復元が可能となる。
本発明の構成においては、動画像データを構成するブロックにおける被写体移動量を検出し、検出した移動量に基づいて、標本点固定型の空間方向間引き処理、または、標本点移動型の空間方向間引き処理を実行する。標本点移動型の空間方向間引きにより、仮想的な被写体の速度設定に基づいて超解像効果を発生させることが可能となり、画質劣化を抑制したデータ変換が実現される。
本発明の構成によれば、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を実行し、処理対象ブロックの移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理を実行し、移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理を実行することにより、仮想的な被写体速度を設定することが可能となり、処理対象ブロックの様々な移動量に対して超解像効果を発生させた画質劣化を低減したデータ変換が可能となる。
さらに、本発明の構成によれば、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する動画像復元装置を構成し、標本点移動型の空間方向間引き処理を行なった場合の復元ブロックを標本点移動態様に応じて変更して配置する構成としたので、オリジナル画像に近い高品質画像の復元が実現される。
超解像効果を利用したデータ変換を実行する動画像変換装置の基本構成を示す図である。 超解像効果を利用したデータ変換を実行する動画像変換装置の基本構成の詳細を示す図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 超解像効果を利用したデータ変換を実行する本発明の動画像変換装置の構成を示す図である。 本発明の動画像変換装置の詳細構成を示す図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の詳細構成について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点固定型の間引き処理と標本点移動型の間引き処理の概要について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理による効果について説明する被写体移動量と画質との相関を示す図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理における仮想的な移動速度の設定について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理における仮想的な移動速度の設定について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する移動速度と、間引き処理の態様の対応について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する移動速度と、間引き処理の態様の対応について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の構成であり、メモリを有するブロック処理部の構成例について示す図である。 間引き処理態様決定部の処理について説明する図である。 許容速度変化量の設定手法の例であり、基準評価値以外の新たな基準評価値を設定し、許容速度変化量を設定する方法について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部の処理について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理による効果について説明する被写体移動量と画質との相関を示す図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理における仮想的な移動速度の設定について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する標本点移動型の間引き処理における仮想的な移動速度の設定について説明する図である。 動画像変換装置におけるブロック処理部において実行する移動速度と、間引き処理の態様の対応について説明する図である。 動画像変換装置の処理手順を説明するフロー図である。 動画像復元装置の構成を説明する図である。 動画像復元装置のブロック拡張部の処理について説明する図である。 動画像復元装置のブロック拡張部の処理について説明する図である。 動画像復元装置のブロック拡張部の処理について説明する図である。 動画像復元装置のブロック拡張部の処理について説明する図である。 動画像復元装置で実行するブロック配置処理について説明する図である。 動画像復元装置で実行するブロック配置処理について説明する図である。 動画像復元装置で実行するブロック配置処理について説明する図である。 動画像復元装置で実行するブロック配置処理について説明する図である。 動画像復元装置で実行するブロック配置処理および補正処理について説明する図である。
符号の説明
10 画像変換装置
11 ブロック分割部
12 移動量検出部
13 ブロック処理部
14 出力部
21 画像蓄積部
22 ブロック分割部
31 移動量検出部
32 ブロック分配部
51〜53 ブロック処理部
100 画像変換装置
110 ブロック分割部
120 移動量検出部
130 ブロック処理部
140 出力部
111 画像蓄積部
112 ブロック分割部
121 移動量検出部
122 ブロック分配部
131〜133 ブロック処理部
151 間引き処理態様決定部
152 間引き処理実行部
153 メモリ
201 被写体領域
205 画質評価曲線
215 画質評価曲線
300 画像復元装置
310 分配部
321〜323 ブロック拡張部
330 合成部
401 ブロック

Claims (25)

  1. 動画像データのデータ変換処理を実行する動画像変換装置であり、
    動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割部と、
    前記ブロック分割部において分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出部と、
    前記ブロック分割部の分割したブロックデータと、前記移動量検出部の検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理部とを有し、
    前記ブロック処理部は、
    前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定部と、
    前記間引き態様決定部の決定に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行部と、
    を有する構成であることを特徴とする動画像変換装置。
  2. 前記間引き態様決定部は、さらに、
    標本点移動型の空間方向間引きにおける処理態様として、フレームの進行に従った標本点移動方向を決定する構成であり、
    前記間引き処理実行部は、
    前記間引き態様決定部の決定した方向への標本点移動処理を伴う標本点移動型の空間方向間引き処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  3. 前記間引き態様決定部は、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を行なう構成であり、
    前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、
    前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  4. 前記間引き態様決定部は、さらに、
    前記間引き態様決定部による過去のフレームに対する間引き態様決定結果を保持するメモリを有し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データおよび過去のフレームに対する間引き態様決定結果に従った間引き態様決定処理を行う構成であり、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出部の検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  5. 前記ブロック処理部は、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値以上となる移動速度の領域に、
    標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  6. 前記ブロック処理部は、さらに、
    前記ブロック処理部による過去のフレームに対する空間間引き処理の際の標本点の移動態様を保持するメモリを有し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3以上である場合は、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3を下回る場合は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値T4以上となる移動速度の領域に標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  7. 前記ブロック処理部は、
    前記移動量情報に基づいて、
    (a)空間方向間引き処理のみ、または、
    (b)空間方向間引き処理と時間方向間引き処理、または、
    (c)時間方向間引き処理のみ、
    上記(a)乃至(c)のいずれかの態様での間引き処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  8. 前記移動量検出部は、
    異なるフレームの対応ブロックに基づく動きベクトルを検出する処理を実行し、
    前記ブロック処理部は、
    前記動きベクトルに基づいて間引き態様を決定し、決定した態様に従った間引き処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の動画像変換装置。
  9. 動画像変換データの復元処理を実行する動画像復元装置であり、
    動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張部と、
    前記ブロック拡張部におけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成部とを有し、
    前記ブロック拡張部は、
    前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
    前記合成部は、
    ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する構成であることを特徴とする動画像復元装置。
  10. 前記合成部は、
    前記ブロック拡張部において復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項9に記載の動画像復元装置。
  11. 前記合成部は、
    前記ブロック拡張部において復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行するとともに、ブロック配置により発生する画素隙間または重複画素の画素値を決定する画素値補正処理を実行する構成であることを特徴とする請求項9に記載の動画像復元装置。
  12. 動画像データのデータ変換処理を実行する動画像変換方法であり、
    動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
    前記ブロック処理ステップは、
    前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
    前記間引き態様決定ステップにおける決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
    を有することを特徴とする動画像変換方法。
  13. 前記間引き態様決定ステップは、
    標本点移動型の空間方向間引きにおける処理態様として、フレームの進行に従った標本点移動方向を決定するステップを有し、
    前記間引き処理実行ステップは、
    前記間引き態様決定ステップにおいて決定した方向への標本点移動処理を伴う標本点移動型の空間方向間引き処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  14. 前記間引き態様決定ステップは、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データに従った間引き態様決定処理を実行し、
    前記移動量検出ステップにおいて検出された移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、
    前記移動量検出ステップにおいて検出された移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  15. 前記間引き態様決定ステップは、さらに、
    前記間引き態様決定ステップによる過去のフレームに対する間引き態様決定結果を保持し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データおよび過去のフレームに対する間引き態様決定結果に従った間引き態様決定処理を実行し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点固定型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T1未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2未満である場合は標本点移動型の間引き処理の実行を決定し、
    前記過去のフレームに対する間引き態様決定結果が標本点移動型の間引き処理であり、かつ前記移動量検出ステップの検出した移動量情報に相当する被写体移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T2以上である場合は標本点固定型の間引き処理の実行を決定することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  16. 前記ブロック処理ステップは、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値以上となる移動速度の領域に、
    標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  17. 前記ブロック処理ステップは、さらに、
    前記ブロック処理ステップによる過去のフレームに対する空間間引き処理の際の標本点の移動態様を保持し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3以上である場合は、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行し、
    標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて、前記過去のフレームに対する空間間引きの際の標本点の移動態様に応じた仮想的な被写体の移動速度に対応する画質評価値が予め定めた基準評価値T3を下回る場合は、標本点固定の間引き処理を実行した場合の処理データに基づいて生成される被写体移動速度と画質評価値の対応データにおいて画質評価値が予め定めた基準評価値T4以上となる移動速度の領域に標本点移動型の間引き処理によって生ずる仮想的な被写体の移動速度が設定されるように標本点の移動態様を設定した空間間引き処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  18. 前記ブロック処理ステップは、
    前記移動量情報に基づいて、
    (a)空間方向間引き処理のみ、または、
    (b)空間方向間引き処理と時間方向間引き処理、または、
    (c)時間方向間引き処理のみ、
    上記(a)乃至(c)のいずれかの態様での間引き処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  19. 前記移動量検出ステップは、
    異なるフレームの対応ブロックに基づく動きベクトルを検出する処理を実行し、
    前記ブロック処理ステップは、
    前記動きベクトルに基づいて間引き態様を決定し、決定した態様に従った間引き処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の動画像変換方法。
  20. 動画像変換データの復元処理を実行する動画像復元方法であり、
    動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張ステップと、
    前記ブロック拡張ステップにおけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成ステップとを有し、
    前記ブロック拡張ステップは、
    前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
    前記合成ステップは、
    ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成するステップであることを特徴とする動画像復元方法。
  21. 前記合成ステップは、
    前記ブロック拡張ステップにおいて復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行することを特徴とする請求項20に記載の動画像復元方法。
  22. 前記合成ステップは、
    前記ブロック拡張ステップにおいて復元されたブロックが、標本点移動型の空間方向間引き処理のなされたブロックである場合、フレームの進行に従ってブロック位置をずらせて配置する処理を実行するとともに、ブロック配置により発生する画素隙間または重複画素の画素値を決定する画素値補正処理を実行するステップを含むことを特徴とする請求項20に記載の動画像復元方法。
  23. 動画像データのデータ変換処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
    動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
    前記ブロック処理ステップは、
    前記移動量情報に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
    前記間引き態様決定ステップにおける決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
    を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  24. 動画像データのデータ変換処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
    動画像データを構成するフレーム毎にブロック分割処理を実行するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて分割された各ブロックにおける被写体移動量を検出する移動量検出ステップと、
    前記ブロック分割ステップにおいて生成したブロックデータと、前記移動量検出ステップにおいて検出した移動量情報とを入力し、ブロックデータの間引き処理を実行するブロック処理ステップとを有し、
    前記ブロック処理ステップは、
    前記移動量情報および過去の間引き態様に基づいて、標本点固定型の空間方向間引きを実行するか標本点移動型の空間方向間引きを実行するかの間引き態様を決定する間引き態様決定ステップと、
    前記間引き態様決定ステップにおける決定情報および過去の決定情報に従って、標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理のいずれかを実行する間引き処理実行ステップと、
    を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  25. 動画像変換データの復元処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
    動画像変換データを構成するブロック対応変換データと、該ブロック対応変換データの変換態様情報とを入力し、前記変換態様情報に基づくブロック対応変換データの拡張処理を実行するブロック拡張ステップと、
    前記ブロック拡張ステップにおけるブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成する合成ステップとを有し、
    前記ブロック拡張ステップは、
    前記動画像変換データの生成において実行された標本点固定型の空間方向間引き処理、または標本点移動型の空間方向間引き処理、または時間方向間引き処理の少なくともいずれかの間引き態様に応じたブロック拡張処理によりブロックの復元を実行し、
    前記合成ステップは、
    ブロック拡張処理によって復元されたブロックを合成しフレームデータを生成するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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