JP2005528991A - 軸周り回転により使用可能な工具受容用チャック - Google Patents

軸周り回転により使用可能な工具受容用チャック Download PDF

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Abstract

【課題】 工具を受容するためのチャックを提供する。
【解決手段】 スクリュードライバ・ビット等の工具1を受容するべく軸周りの回転により操作されるチャックが、非円形断面領域をもつ受容空洞2を設けた挿入部3を有し、工具を受容空洞から引き抜き不能とすべく空洞壁に設けた把持要素４を用いて工具を受容空洞内にロックできる。作動スリーブ5の形態をとる作動部材を変位させることにより把持部品を固定できる。工具は受容空洞に後面を向けて保持される。作動スリーブを動かすことにより工具を保持位置から受容空洞の開口の方向へ変位させられる。工具を取り外し易いように工具後面1’の解放手段15、16、17と、工具を保持位置から空洞内に留めるマグネット9を具備する。

Description

本発明は、工具特にスクリュードライバの挿入部品を受容するべく軸周りの回転により使用可能なチャック、に関する。このチャックは、非円形断面領域をもつ受容空洞を設けた挿入部を有し、工具は、受容空洞からの引き抜きに抗するように空洞壁に設けた把持要素を用いて受容空洞内に固定することができる。この把持要素は、特に作動スリーブの形態をとる作動部材のスライド移動により固定される。工具は、受容空洞内において後面で支持される。
このタイプのチャックは、特許文献１及び特許文献２に開示されている。これらの特許文献では、ビットの多角形部分が、挿入部における多角形孔の中へ適合する。ボールにより形成された把持要素がビットの外面、特にその辺縁部または辺縁切り欠き部に対して作用する。そのボールは、作動スリーブの傾斜側面によって、多角形側面に対してまたは角切り欠き部に対して径方向内側へ押圧される。必要な力は、作動スリーブに対し付勢する圧縮スプリングにより付与されており、作動スリーブはそのスプリング力に対抗して解放方向へと変位する。
独国特許発明第DE 29 34 428号明細書 独国特許発明第DE 199 32 369号明細書 独国特許発明第DE 101 41 668.7号明細書 独国特許発明第DE 19923 006号明細書
受容空洞の底を形成するマグネットは、把持力を増大させるべく設けられる。特に、短く細い工具は、マグネットの力に抗してチャックから取り外すことが困難である。
従って、本発明は、特に工具すなわちビットの取り外しを容易にすることにおいて使用し易いように、汎用タイプのチャックを改良することを目的とする。
上記の目的は、特許請求の範囲に記載された発明により達成される。
請求項１は、先ず実質的に、工具が、作動スリーブの動作によりその支持位置から受容空洞の開口の方へ出るように変位可能である構成とする。この発明の利点としては、このことが、作動スリーブによってかつ作動スリーブに沿って変位可能な補助的工具取り外し部品により実現されることである。この補助的工具取り外し部品は、受容空洞の底に取り付けたプッシャーでもよい。このプッシャーは、作動スリーブに追随して引き出される。この追随引き出し動作は、作動スリーブの変位と同じ方向に生じることが好適である。プッシャーは、工具の後端面と係合することにより工具を受容空洞の外へある程度変位させる。それにより、工具における受容空洞から突出する部分の長さが長くなり、その部分を把持することができる。さらに、工具が、受容空洞の底を形成するマグネットに抗している状態のとき、工具の後端面は、プッシャーの変位の結果としてマグネットから離れている。すなわち、隙間が形成される。マグネットによる工具に対する保持力は、この隙間が生じる結果、小さくなる。
把持要素は、工具の把持軸に対して径方向に作用する押圧部品であることが好適である。この押圧部品は、特許文献３に開示されたように形成され、装着される。作動スリーブは、スプリングの力に抗して変位可能である。好適な構成においては、プッシャーをこのタイプのスプリングの一部として形成してもよい。それ以外に、プッシャーが、作動スリーブのスプリングの一部によって作用を受けるように設けてもよい。作動スリーブのスプリングの後端部分は、スリットを介して係合することができる。
好適な構成では、プッシャーが、挿入部に着座した圧縮コイルスプリングの曲がった端部により形成される。圧縮コイルスプリングの一方の端部は、挿入部の周囲溝内に同軸状に着座した支持リングにより支持されてもよい。圧縮コイルスプリングの他方の端部は、作動スリーブの内向き鍔として形成された停止肩部により支持されている。圧縮コイルスプリングの一方の端部は、径方向内側へ向いた部分を具備する。この部分は挿入部のスロットを通して受容空洞内へ突出する。圧縮コイルスプリングの端部の曲がり部分は、作動スリーブが変位したとき空洞壁に沿って変位することができる。プッシャーすなわちスプリング端部は、工具の端面または傾斜した端縁に対する移動において所定の自由度をもつ。これにより、作動スリーブの把持面は、先ず、押圧部品が横移動できるように変位する。この工具の保持が解放されたときにのみ、プッシャーまたはスプリングの端部が工具を支持することにより工具を受容空洞内で外側へと変位させる。
本発明のさらに別の態様では、ビットの後面がマグネットに当接して支持するように設けられる。上記の目的を達成するために、ビットの後面をマグネットから分離させるために利用可能な手段を提示する。これらの手段は、ビットの後面を、マグネットとの接触状態から離して移動させることができる。これは、上述の方法で実現できる。一方、マグネットがビットから離れるように、すなわち、ビットが受容空洞内でその挿入位置に留まるようにも設けられる。マグネットがビットの後面から離れていることによって、マグネットによりビットに及ぼす保持力が著しく低下し、それにより、小さくかつ特に短いビットを難なくチャックから取り外すことができる。ビットの後面の環状領域は特に斜面を形成することが好適である。それにより、径方向突起で支持される。この径方向突起は、マグネットが配置された空洞を取り巻いていてもよい。マグネットはクランプ部の一部へ固着されてもよい。このクランプ部は、六角形断面形状を具備する。このクランプ部は、回転方向には固定されてもよいが軸方向にはスライド可能な形でチャックの挿入部内に設置され、その中で軸方向にスライド可能な形で装着される。クランプ部は、２つの停止部の間で軸方向に変位可能である。クランプ部の軸方向に対応する一方の停止部にあるときは、マグネットがビットの後面に当接して支持する。他方の停止部にあるときは、マグネットがビットの後面から離れた位置にある。
このチャックは、次のように機能する。クランプ部が電動スクリュードライバのチャックに固定されると、作動スリーブのスライド移動の結果として受容するための準備位置へとチャックを移動させることができる。しかしながら、これは、チャックの好適な構成では不要である。なぜなら、ボールがビットの後斜面と接触するようになると、ボールは横及び後方へ移動できるからである。ビットが受容空洞内へ適合したならば、空洞の底に当接して面的に支持する。空洞の底は、軸方向に変位可能なマグネットにより形成されている。ビットはマグネットにより保持される。しかしながら、ビットは、ボールによっても保持される。ビットをチャックから取り外そうとするときは、作動スリーブを把持位置から変位させ、すなわち受容空洞の開口の方へ変位させる。この変位と連携して、電動スクリュードライバのチャックへ嵌め込んだクランプ部に引っ張り力を及ぼす。関係する効果として、クランプ部へ固着されたマグネットが後方へ変位することにより、マグネットによりビットに及ぼされていた保持力が著しく低下する。作動スリーブのこの機能位置においては、ボールは径方向に横移動可能であり、それにより、ビットを取り外すことができる。
本発明のさらに別の態様では、汎用タイプのチャックからビットを簡単に取り外すという課題を解決する。この目的のために、作動部材をその位置でロックすることができ、そのときその作動部材は、クランプ部がその嵌合しているスリーブ部に対してスライド移動する結果として把持要素を固定状態に保持するようにする。この構成により、把持要素はその可動位置から出て動くことができ、それにより、作動部材をその解放位置に固定することを必要とすることなくビットを引き抜くことができる。この機能は、特に、スリーブ部内に位置するクランプ部の端部がマグネットを支持し、マグネットが把持位置においてビットの後面に当接して支持する場合に有利である。クランプ部をスリーブから部分的に変位させることにより、マグネットをビットから離すことができる。ビットの後面は、スリーブ部の周囲溝に配置された円形クリップに当接して支持される。クランプ部の軸方向変位は、制限される。これは、スリーブ部の周囲溝に配置された割入ワッシャーにより実現される。それは、クランプ部の周囲溝に嵌る径方向突起を形成する。クランプ部の周囲溝の軸方向の幅は、クランプ部の移動範囲を決定する。作動部材は、好適には、少なくとも１つの阻止部材により所定の位置にロックされる。その阻止部材は、スリーブ部の壁切り欠き部に配置され、作動部材の阻止凹部内へ移動する。阻止部材はボールでもよく、阻止凹部は環状溝により形成してもよい。阻止部材の直径は、スリーブ部の壁厚より大きい。この結果、阻止部材は、スリーブ部の外壁を越えて突出するか、スリーブ空洞内に突出する。阻止部材がスリーブ部の外壁を越えて突出するとき、阻止部材は作動部材の阻止凹部内に入り込むことができ、作動部材を解放位置に保持できる。この場合の阻止部材は、クランプ部の側面部分で支持され、クランプ部により後面にて支持される。クランプ部１５が内側にスライドすると、阻止部材は、クランプ部の横移動孔内に移動することができる。クランプ部は、この位置で作動部材により軸方向の移動を固定される。作動部材はスプリングによりロック位置に保持されている。この位置において、作動部材の把持位置に対応して、阻止部材は、作動部材の円筒内部空洞壁により径方向外側への変位を妨げられる。
作動部材を形成するスリーブ部が、ロック位置から解放位置へと、ビットの取り外し方向に変位することが好適である。これは、スリーブ部に当接して支持されているスプリングの力に対向して生じる。作動スリーブが解放位置へと変位したとき、阻止部材を形成するボールは、阻止凹部を形成する作動スリーブの環状切り欠き部内に入ることができる。その後、ボールがクランプ部の横移動孔から出ることにより、クランプ部が変位可能となる。この変位の間、クランプ部の側面は、ボールが位置していた壁切り欠き部の下でスライドするため、ボールの径方向の移動はできなくなる。この場合のボールは、作動スリーブが後方へ変位することを阻止する。この結果、ビットは容易に受容空洞から取り外される。ビットが再び受容空洞内に嵌められるとき、その後面上の斜面は、スリーブ部の上述の径方向突起に作用する。これは、阻止ボールがその関連する横移動孔まで移動できるまで、スリーブ部がクランプ部に対してスライドすることに関係する。その後、作動スリーブは、予圧縮スプリングの力によりその把持位置へと変位する。
チャックは、挿入部３と六角形のクランプ部１５を具備する。この挿入部３は金属からなり、その一端には、ビットの形態のスクリュードライバ挿入部品１のための受容空洞２を具備する。挿入部３の他端においては、クランプ部１５が突き出ており、クランプ部１５の六角形部分は電動スクリュードライバのチャックへ適合可能である。このクランプ部の構造に関しては、前述の文献を参照されたい。クランプ部１５は、挿入部３内の受容空洞内へ押し込むことができる。
図２を参照すると、受容空洞２は六角形断面を具備している。受容空洞２の側面領域に窓が配置されている。この窓により形成される開口内には、ボール４が配置されており、このボールは把持要素を形成しかつその直径は壁の厚さより大きい。これにより、ボール４は受容空洞２内へ出ることができ、それによりビットの多角形軸の角切り欠き部である角ポイント上で支持されることによりビットを把持することができる。受容空洞の外側では、ボール４が、作動スリーブ５の把持斜面１０からの作用を受ける。作動スリーブ５は、圧縮コイルスプリング１１の復帰力に抗して図１に示した把持位置から図３に示した解放位置へと変位可能であり、その過程で圧縮コイルスプリング１１は圧縮される。このために、この圧縮コイルスプリング１１は、挿入部３の溝内に配置された環状の支持肩部上で支持されている。この支持肩部はリング１４により形成されており、作動スリーブ５もその把持位置においてこのリング１４に当接して支持される。
圧縮コイルスプリングの後端は延長部分６を具備し、その延長部分は挿入部３のスロット１２内を挿通する。この延長部分６は受容空洞２内へ突き出る。突き出た領域は受容空洞２の角領域である。その延長部分は曲がり部分を伴い、この曲がり部分がプッシャー８を形成する。図１は把持位置におけるプッシャー８を示しており、受容空洞２の底７を僅かに超えているだけである。別の例として、圧縮コイルスプリングの後端で形成されるプッシャー８が、把持位置においては底７から全く突き出ないように設けてもよい。
受容空洞２の底７は、円柱マグネット９で形成される。マグネット９と受容空洞の多角形角部との間には隙間が形成される。圧縮コイルスプリングの端部６は、この隙間により案内される。
図示しないが本発明の変形態様では、プッシャーを別部品で形成してもよい。また、プッシャーが、受容空洞２のほぼ中心においてビットの後端面と係合するように設けてもよい。さらに、プッシャーが、作動スリーブ５に対して反対方向に変位可能としてもよい。例えば、作動するプッシャーが、把持要素４を解放するためにクランプ部１５へ向かって変位しなければならない場合、復帰レバー機構を用いて実現することができる。
本装置は、以下のように機能する。
図１の把持位置から開始するとすると、ボール４はビット１の肩に当接しているため、ビット１は受容空洞２から引き抜かれることができない。作動スリーブ５が矢印Ｌで示される方向に変位すると、圧縮コイルスプリング１１は圧縮される。作動スリーブ５のスライド移動の間、ボール４は、径方向外側へ横移動するための空間を確保する。これによりボール４による把持作用はなくなる。原理的に、ビット１は、作動スリーブ５のこの最初の変位の後に受容空洞２から引き出すことができる。
作動スリーブ５がさらに変位することによって、スプリング端部であるプッシャー８の先端がビット１の端面に対して作用するようになる。この作用と連携して、ビット１は、作動スリーブが動く変位Ｌの方向へ引きずられる。ビット１の端面は、受容空洞２の底７から離れることになる。マグネット９とビット１の間には隙間が形成される。ビット１は、図３に示す位置へと変位し、あるいは別の例では、図示しないがビット１が受容空洞２から完全に出る。
特許文献４から公知であるクランプチャックの場合とは異なり、ビット１の外側への変位は、作動スリーブ５の変位と連動する。本発明の構成においては、ビット１の端面に対して永続的に作用する押し出しスプリングは不要である。
図５及び図６に記載の実施例においては、チャックの同じ構成要素については、第１の実際例と同じ符号を付している。
ビット１は、挿入部３内の受容空洞２に適合される。受容空洞２全体は多角形スリーブとして形成されている。ボール４は、受容空洞２の開口の方向へスプリングによる作用を受けており、壁のスロットへ適合している。ボール４は、作動スリーブ５の把持斜面１０により径方向内側へ作用を受けている。クランプ部１５の部分１５’は、挿入部３の後部へ適合する。クランプ部１５は六角形に形成され、その自由端は電動スクリュードライバのチャックに嵌め込み可能である。クランプ部１５の部分１５’は、回転方向には固定されているが軸方向にはスライド可能な方式で挿入部３に適合する。クランプ部１５の頭部の前にマグネット９がある。マグネット９は、クランプ部１５へ固着されている。クランプ部１５の軸方向の変位は制限されている。これは、クランプ部１５の組立後に型押しまたは転写加工される突起１７により実現される。この突起１７は、部分１５’の環状切り欠き部１６と係合する。
ビット１の円形表面１’を取り囲む環状斜面１９は、径方向突起２０上で支持される。この径方向突起２０は、マグネット９が配置されている中央開口を形成する。図５に示した使用位置において、マグネット９の表面７は、円形表面１’に当接して面的に支持する。クランプ部１５に軸方向の力がかかったとき、この力はマグネット９を介してビット１の後面１’に直接伝達される。一方、ビット１の後面１’に働くマグネット９の把持力より大きな引き抜き力がクランプ部１５にかかったとき、マグネット９はビット１の後面１’から外れる。マグネット９がビット１から外れる結果、マグネット９のビット１に対する把持力が極度に低下する。それにより、作動スリーブを解放位置（図６参照）へ移動させたときビット１を受容空洞２から引き抜くことができる。
クランプ部１５が電動スクリュードライバ等のチャックに把持されたときに作動スリーブ５を受容空洞２の開口の方へ変位させることにより、引き抜き力を生じさせることができる。この変位と同時に、ボール４が解放されて径方向外側に横移動することができる。
その機能の観点から、図７及び図８に示した実施例は、実質的に図５及び図６に示した実施例に相当する。この実施例の特徴的要素は、挿入部３の多角形空洞内におけるクランプ部１５の停止位置制限用の把持要素である。六角形のクランプ部１５は角切り欠き部を具備し、その中に割入ワッシャー２３がクランプ部１５を取り巻いて配置される。この割入ワッシャーは、挿入部３の環状切り欠き部２５に配置される。挿入部３の環状切り欠き部２５は、挿入部３の端部上に適合するスリーブ部により形成される。このために、挿入部３の端部は、環状段部２４を形成する。スリーブ部２１の直径拡大部である壁部２２は、この環状段部２４上に適合しており、その状態で堅く保持される。
図９〜図１４に記載の実施例においては、作動スリーブ５が２つの部品で形成される。内側部品５はスリーブ部２１に直接沿ってスライドし、軸方向に拡がった周囲溝を具備する。第２のスリーブ部品５”はプラスチックから作製され、この周囲溝内に回転可能に配置されている。チャックは、回転動作中にこの第２のスリーブ部品５”上で把持することもできる。スリーブ部品５”は、これを受容する周囲溝内で回転自在である。
図１０〜図１２に示したビット１は、彫り溝２９を具備する。図１０のロック位置では、把持ボール４が受容空洞２内のこの領域に突出して後部彫り溝面を支持することにより、ビット１は受容空洞２から引き抜き不能となる。ビットの後部斜面は、受容空洞２の周囲溝に配置された円形クリップ２０に当接する。ボール４は、作動スリーブの内側部品５の把持斜面１０により作用を受ける。作動スリーブ５は、スプリング１１により図１０に示すロック位置に保持される。このロック位置においては、ビット１の後面は、クランプ部１５の端面７を支持する。端面７は、クランプ部１５の端部における孔３０に配置されたマグネット９により形成される。
後部領域においては、スリーブ部２１が互いに直径の反対側に位置する２つの壁切り欠き部３１を具備する。実質的に円形の壁切り欠き部３１の直径は、壁切り欠き部３１内に配置されるラッチボール２７の直径より僅かに大きく設定される。ラッチボール２７の直径は、スリーブ部２１の壁厚よりも大きいので、ラッチボール２７は、一部分がスリーブ部２１の空洞内に突出するか、あるいは、スリーブ部２１の外壁を越えて突出するかのいずれかである。図１０のロック位置においては、ラッチボール２７はスリーブ部２１の空洞内に突出している。クランプ部１５の一部は、軸方向に移動可能にこの空洞内に適合する。その部分では、クランプ部１５は、直径について反対側に位置する２つの横移動孔２８を具備する。これらの横移動孔２８は、周囲溝により形成してもよい。
図１１に示すように、スリーブ部２１がビット１の取り外し方向に変位したとき、スプリング１１は圧縮される。図１１に示す変位位置では、内部環状溝２６が壁切り欠き部３１と同位置に配置される。従って、直径について反対側に位置する２つのラッチボール２７は、横移動孔または周囲溝２８から径方向外側に横に移動して出る。クランプ部１５は、図１０に示したロック位置では変位不能に保持されているが、図１１に示した解放位置では変位可能となっている。
図１２に示した作業位置においては、クランプ部１５がスリーブ部２１に対して変位している。この位置では、スリーブ部２１の内面に接するクランプ部１５の側面部分がラッチボール２７を支持する。これにより、ラッチボール２７は作動スリーブ５の環状溝２６から外へ出られなくなる。この作業位置では、作動スリーブ５はその解放位置に保持されている。
クランプ部の移動は、スリーブ部２１の内側溝に配置されてクランプ部１５の環状切り欠き部１６内に径方向内側に突出する円形クリップ１７により制限される。環状切り欠き部１６の軸方向の幅は、クランプ部１５の軸方向の移動範囲を規定する。
図１２に示した位置においては、把持ボール４は径方向外側へ横移動することができるので、ビットを取り外すことができる。
新たなビットは、逆の順序でチャックに嵌められる。例として、図１２に示した作業位置では、ビットの後面または後面周りの斜面が円形クリップ２０と接触するまで、ビットを受容空洞２内へ挿入することができる。クランプ部１５は、活性化したマグネット９の磁力または機械的力のいずれかにより、図１２に示した位置から、図１０または図１１に示した位置へと変位することができる。図１０または図１１に示した位置においては、ラッチボール２７は、径方向内側へと横移動孔または周囲溝２８の中へ横移動することができる。それにより、作動スリーブ５は解放されそのロック位置へと変位することができる（図１０）。この変位は、圧縮コイルスプリング１１の力によって生じる。
しかしながら、作動スリーブがロック位置にあるときに、ビットを受容空洞２内に適合させることも可能である（図１３）。把持ボール４は、スリーブ壁の窓内に軸方向に変位可能な形で配置されている。スプリング３２の力に抗してビットの挿入方向に変位可能である。ビットの後面が把持ボール４に対して作用するとき、把持ボール４はビットの挿入方向変位可能であり、同時にスプリング３２が圧縮される。そして把持ボール４は、把持斜面１０に沿ってスライドし、ビットの側面を超えるまで径方向外側へ変位することができる。こうしてビットは、その停止位置（図１３参照）に到達するまで受容空洞２内に完全に嵌め込まれる。この位置では、把持ボール４は、たとえ角切り欠き部に位置していなくてもビットの引き抜きを阻止する。
作動スリーブ５が解放位置の方向に僅かに変位すると、把持ボール４は径方向に僅かに移動する。把持ボール４は、スプリング３２により窓の端領域へと移動する。これにより、把持ボール４はビットの角切欠き部内に入ることができる（図１４参照）。この位置においては、把持斜面１０は、把持ボールに対して径方向に作用する。ラッチボール２７は、クランプ部１５の横移動孔または周囲溝２８内に配置される。これにより、クランプ部１５は、スリーブ部２１上で軸方向に固定される。
以上に開示された全ての特徴は（それ自体）本発明に関連する。関係する／添付する優先書類（先願の複写物）の開示内容は、本願の請求項にこれらの書類も特徴を統合させる目的で本願の開示に全て含まれるものとする。
実施例の部分縦断面図であり、ビットとチャックのクランプ部の先端の一部が切り欠かれてる。 図１のラインII−IIに沿った断面図である。 図１のラインIII−IIIに沿った断面図である。 図１に対応する動作中の作動スリーブの図である。 第１の実施例の図１に対応する本発明の第２の実施例の図である。 マグネットが後方に変位した状態の図５に示した第２の実施例の図である。 図５に対応するさらに別の実施例を示す図である。 図６に対応する図に基づくさらに別の実施例を示す図である。 さらに別の実施例の斜視図である。 図９に示した実施例の縦断面図であり、作動スリーブがロック位置にある図である。 作動スリーブが解放位置に変位した、図１０に対応する図である。 図１１に続く図であり、クランプ部が軸方向に変位している図である。 図１０に対応する図であり、ビットが中にスライドしつつあり、作動スリーブがロック位置にある図である。 図１０に対応する図でありビットがスライドして入っている。
符号の説明
１ 工具（ビット）
１’工具後面
２ 受容空洞
３ 挿入部
４ 把持要素
５ 作動スリーブ
６ 補助的工具取り外し部品
７ 受容空洞の底
８ プッシャー
９ マグネット
１０ 把持斜面
１１ 圧縮コイルスプリング
１５ クランプ部
１６ 環状切り欠き部
１７ 突起
１９ 環状斜面
２０ 径方向突起
２１ スリーブ部
２２ 壁部
２４ 環状段部
２５ 環状切り欠き部
２６ 内部環状溝
２７ ラッチボール
２８ 横移動孔または周囲溝
２９ 彫り溝
３１ 壁切り欠き部

Claims (28)

  1. スクリュードライバの挿入部品を含む、軸周り回転により使用可能な工具(１)を受容するチャックであって、断面が非円形である受容空洞(２)を具備する挿入部(３)を有し、前記受容空洞(２)内で該受容空洞(２)からの引き抜きに対して該空洞の壁に設けた把持要素(４)により前記工具(１)を固定可能であり、前記把持要素(４)が作動スリーブの形態である作動部材のスライド移動により固定可能であり、前記工具(１)がその後部にて前記受容空洞(２)内で支持されているチャックにおいて、
    前記工具(１)が前記作動スリーブ(５)の作動によりその把持位置から出て前記受容空洞(２)の開口の方へ変位可能であることを特徴とする
    工具を受容するチャック。
  2. 前記作動スリーブ(５)によりかつ該作動スリーブに沿って変位可能な補助的工具取り外し部品(６)を有することを特徴とする請求項１に記載のチャック。
  3. 前記補助的工具取り外し部品(６)が前記受容空洞(２)の底(７)に取り付けられたプッシャーであることを特徴とする請求項２に記載のチャック。
  4. 前記プッシャー(８)が前記作動スリーブ(５)と同じ方向(Ｌ)に該作動スリーブと共に引きずられることを特徴とする請求項３に記載のチャック。
  5. 前記受容空洞(２)の底(７)がマグネット(９)を具備する請求項３に記載のチャック。
  6. 前記把持要素(４)が前記工具(１)の把持軸に対して径方向に作用する押圧部品でありかつ前記作動スリーブ(５)の把持斜面(１０)からの作用を受け、該作動スリーブはその解放方向と反対の方向(Ｌ)にスプリングにより付勢されていることを特徴とする請求項１に記載のチャック。
  7. 前記プッシャー(８)が前記作動スリーブのスプリング(１１)の一部から作用を受けるかまたは一部により形成されることを特徴とする請求項３に記載のチャック。
  8. 前記プッシャー(８)が前記挿入部(３)上に着座する圧縮コイルスプリング(１１)の曲げられた端部により形成されることを特徴とする請求項７に記載のチャック。
  9. 前記スプリングの端部(８)が前記受容空洞の壁のスロットを通って突き出ることを特徴とする請求項８に記載のチャック。
  10. 前記プッシャー(８)が前記受容空洞の壁(１３)に対して支持されていることを特徴とする請求項９に記載のチャック。
  11. 前記プッシャーが前記受容空洞(２)の多角形角部の領域に設置されることを特徴とする請求項１０に記載のチャック。
  12. 前記マグネットが多角形の受容空洞(２)の端部領域に配置された円筒体であることを特徴とする請求項５に記載のチャック。
  13. スクリュードライバの挿入部品を含む、軸周り回転により使用可能な工具(１)を受容するチャックであって、断面が非円形である受容空洞(２)を具備する挿入部(３)を有し、前記受容空洞(２)内で該受容空洞(２)からの引き抜きに対して該空洞の壁に設けた把持要素(４)により前記工具(１)を固定可能であり、前記把持要素(４)が作動スリーブ(５)の形態である作動部材のスライド移動により固定可能であり、前記工具(１)がその後部にて前記受容空洞(２)内で支持され、かつその後端面(１’)によりマグネット(９)に当接して支持されているチャックにおいて、
    前記後面(１’)及び前記マグネット(９)を互いに当接支持した状態から離して移動させる手段（１５、１６、１７）を有することを特徴とする
    工具を受容するチャック。
  14. 前記マグネット(９)を前記工具(１)から離れさせることができることを特徴とする請求項１３に記載のチャック。
  15. 前記工具(１)の後面(１’)を取り囲む斜面(１９)が径方向突起(２０)上で支持されることを特徴とする請求項１３または１４に記載のチャック。
  16. 前記マグネット(９)が、軸方向に変位可能な形で前記径方向突起(２０)により囲まれた空洞内に配置されることを特徴とする請求項１５に記載のチャック。
  17. 前記マグネット(９)が、停止部により制限された形で軸方向に変位可能なクランプ部(１５)の部分(１５’)に固着されることを特徴とする請求項１３に記載のチャック。
  18. 前記停止部が、前記部分(１５’)における径方向切り欠き部と係合する突起により形成されることを特徴とする請求項１７に記載のチャック。
  19. 前記停止部が、前記クランプ部（１５)の径方向突起により形成され、該径方向突起が前記挿入部(３)の環状切り欠き部(２５)に係合することを特徴とする請求項１７に記載のチャック。
  20. 前記径方向突起が、前記挿入部(３)の角切り欠き部に配置した割入ワッシャー(２３)により形成されることを特徴とする請求項１９に記載のチャック。
  21. 前記環状切り欠き部(２５)が、前記挿入部(３)の端部の環状段部に押し込まれたスリーブ部(２１)により形成されることを特徴とする請求項１９に記載のチャック。
  22. 前記径方向突起(１７)が円形クリップにより形成されることを特徴とする請求項１９に記載のチャック。
  23. 前記マグネット(９)が、前記クランプ部(１５)の端部の孔内に挿入され、接着されまたは押着されることを特徴とする請求項１７に記載のチャック。
  24. 前記径方向突起（２０）が割入ワッシャーにより形成されることを特徴とする請求項１５に記載のチャック。
  25. スクリュードライバの挿入部品を含む、軸周り回転により使用可能な工具(１)を受容するチャックであって、断面が非円形である受容空洞(２)を具備する挿入部(３)を有し、前記受容空洞(２)内で該受容空洞(２)からの引き抜きに対して該空洞の壁に設けた把持要素(４)により前記工具(１)を固定可能であり、前記把持要素(４)が作動スリーブ(５)の形態である作動部材のスライド移動により固定可能であり、前記工具(１)がその後部にて前記受容空洞(２)内で支持され、かつスリーブ部(２１)に適合するクランプ部(１５)を有するチャックにおいて、
    前記クランプ部(１５)が前記スリーブ部(２１)に対してスライド移動する結果、前記作動部材(５)が所定位置にロックされかつ把持要素(４)を固定状態に保持することを特徴とする
    工具を受容するチャック。
  26. 前記作動部材(５)が、壁切り欠き部(３１)に配置されかつ該作動部材(５)の方へ移動して阻止凹部(２６)に入り込む少なくとも１つの阻止部材(２７)によりロック可能であることを特徴とする請求項２５に記載のチャック。
  27. 前記阻止部材(２７)がボールであり、かつ前記阻止凹部(２６)が環状溝であることを特徴とする請求項２６に記載のチャック。
  28. 前記クランプ部(１５)が前記スリーブ部(２１)へとスライドするとき、前記阻止部材(２７)が部分的に横移動孔(２８)に位置し、前記クランプ部(１５)が引き抜かれるとき、前記阻止部材(２７)が該クランプ部(１５)の側面部分により後部で支持されることを特徴とする請求項２６に記載のチャック。
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