JP2005523286A5 - - Google Patents

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2-(2-ピリジル)-5-フェニル-6-アミノピリミジン、それを調製するための方法及び中間生成物、並びに、有害な菌類を防除するためのそれの使用
本発明は、式(I):
Figure 2005523286
[式中、置換基及び下付文字は以下の意味を有する:
R1は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、メルカプト、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、カルボキシル、C1-C7-アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-C7-アルキルアミノカルボニル、C1-C6-アルキル-C1-C6-アルキルアミノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピロリジノカルボニル、C1-C7-アルキルカルボニルアミノ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1-C6-アルキルスルホニル、ヒドロキシスルホニル、アミノスルホニル、C1-C6-アルキルアミノスルホニル又はジ(C1-C6-アルキル)アミノスルホニルであり;
mは、0、1、2、3又は4であり;
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル又はC1-C6-アルコキシであり;
R3及びR4は互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-ハロアルケニル、C3-C6-シクロアルケニル、C2-C6-アルキニル、C2-C6-ハロアルキニル又はC3-C6-シクロアルキニルであるが、
R3及びR4はまた、それらが結合している窒素原子と一緒に、5員又は6員の環を形成していてもよく、その際、該環は、O、N及びSからなる群から選択される原子によって中断されていてもよく、及び/又は、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル若しくはオキシ-C1-C3-アルキレンオキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を有していてもよく、又は、2つの隣接する炭素原子若しくは1つのN-とそれに隣接している1つの炭素原子がC1-C4-アルキレン鎖を介して連結されていてもよく;
R5は、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルであり;
R6は、水素であるか、又は、R5において挙げられている基の1つであり;
R7及びR8は互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルであり;
R9は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C3-C6-シクロアルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルコキシカルボニル又はC1-C6-アルキルアミノカルボニルである]
で表される2-(2-ピリジル)-5-フェニル-6-アミノピリミジンに関する。
本発明はまた、上記化合物の調製方法及び調製における中間体、並びに、有害な菌類を防除するための上記化合物の使用にも関する。
剤としての作用を有する2-ピリジルアミノピリミジン誘導体は、概して、EP-A 407899により知られている。それらは、有害な菌類に対する植物保護剤として適している。
しかしながら、多くの場合、それらの作用は充分ではない。従って、本発明の目的は、改善された活性を有する化合物を見いだすことである。
その結果、冒頭で定義されているフェニルピリミジン誘導体(I)が見いだされた。また、該フェニルピリミジン誘導体(I)の調製方法及び調製における中間体、有害な菌類を防除するための該フェニルピリミジン誘導体(I)を含有する調製物、並びに、有害な菌類を防除するための該フェニルピリミジン誘導体(I)の使用も見いだされた。
公知化合物と比較して、式(I)の化合物は有害な菌類に対して向上した効果を有する。
化合物(I)は、少なくとも1つのオルト置換基が水素ではないという5-フェニル環の置換状態によって、公知化合物から区別される。
式(I)の化合物は、例えば、下記合成経路:
Figure 2005523286
[ここで、式(III)において、RはC1-C6-アルキルである]
によって得ることができる。この反応は、通常、アルコールなどのプロトン性溶媒、特に、エタノール中で行う。しかしながら、それは、ピリジン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はそれらの混合液などの非プロトン性溶媒中で行うこともできる。この反応は、通常、50〜250℃、好ましくは、100〜200℃で行う[cf.: Austr. J. Chem., Vol. 32, pp. 669-679 (1979); J. Org. Chem., Vol. 58, pp. 3785-3786 (1993); Arm. Xim. ZH, Vol. 38, N11, 718-719 (1985)]。
一般に、塩基の存在下で反応させるのが有利であり、その際、塩基は、等モル量で使用することができるし又は過剰量で使用することもできる。塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド若しくはカリウムt-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド及びアルカリ土類金属アルコキシド、特に、ナトリウムエトキシドを使用することができ、又は、トリエチルアミン、トリイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの含窒素塩基、特に、ピリジン及びトリブチルアミンも使用することができる。
上記成分は、通常、ほぼ化学量論的量で使用する。しかしながら、上記成分の中の1つを過剰量で使用するのが有利である場合もある。
式(II)及び式(III)で表される出発物質は、文献[cf. EP-A 588146;EP-A 1002788;WO-A 98/41496]により公知であり、何種類かの出発物質は市販されているか、又は、引用されている文献に従って調製することができる。
化合物(IV)は式(V)のジクロロピリミジンに変換される[cf. US 4,963,678;EP-A 745593;DE-A 19642533;WO-A 99/32458;J. Org. Chem., Vol. 58, pp. 3785-3786 (1993); Helv. Chim. Acta, Vol. 64, pp. 113-152 (1981)]。
Figure 2005523286
塩素化剤[Cl]としては、例えば、POCl3、PCl3/Cl2若しくはPCl5、又は、これら試薬の混合物などが適している。上記反応は、過剰量の塩素化剤(POCl3)の中で行うことができるか、又は、アセトニトリル若しくは1,2-ジクロロエタンなどの不活性溶媒中で行うことができる。上記反応は、POCl3中で行うのが好ましい。
この反応は、通常、10〜180℃で行う。実際的な理由により、該反応温度は、通常、塩素化剤(POCl3)の沸点又は用いた溶媒の沸点に相当する温度とする。この方法は、化学量論的量より少ない量又は触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを添加するか、又は、N,N-ジメチルアニリンなどの含窒素塩基を添加して行うのが有利である。
Figure 2005523286
式(V)の二塩素化化合物を、(VI)を用いたアミノ化により、式中のR2が塩素である式(I)の化合物に変換する。
この反応は、通常、0〜150℃、好ましくは、20〜120℃で[cf. J. Chem. Res. S (7), pp. 286-287 (1995), Liebigs Ann. Chem., pp. 1703-1705 (1995)]、不活性溶媒中、場合により、補助塩基の存在下で行う。
溶媒としては、プロトン性溶媒、例えば、アルコール、例えば、エタノール、又は、非プロトン性溶媒、例えば、芳香族炭化水素若しくはエーテル、例えば、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t-ブチルメチルエーテル、ジオキサン若しくはテトラヒドロフラン、特に、t-ブチルメチルエーテル若しくはテトラヒドロフランを使用することができる。補助溶媒としては、例えば、NaHCO3、Na2CO3、Na2HPO4、Na2B4O7、ジエチルアニリン又はエチルジイソプロピルアミンなどが適している。
上記成分は、通常、ほぼ化学量論的比率で用いる。しかしながら、上記アミンを過剰量で用いるのが有利なこともある。
式(VI)のアミンは、市販されているか、又は、文献で公知であるか、又は、公知方法により調製することができる。
式中のR2がアルコキシである式(I)の化合物は、式中のR2が塩素である式(I)の対応する塩素化化合物から、アルカリ金属アルコキシド又はアルカリ土類金属アルコキシドと反応させることにより得られる[cf.: Heterocycles, Vol. 32, pp. 1327-1340 (1991); J. Heterocycl. Chem., Vol. 19, pp. 1565-1567 (1982); Geterotsikl. Soedin, pp. 400-402 (1991)]。
式中のR2がシアノである式(I)の化合物は、式(I)(R2=Cl)の対応する塩素化化合物から、NaCN、KCN又はZn(CN)2などのアルカリ金属シアン化物、アルカリ土類金属シアン化物又は金属シアン化物と反応させることにより得られる[cf.: Heterocycles, Vol. 39, pp. 345-356 (1994); Collect. Czech. Chem. Commun., Vol. 60, pp. 1386-1389 (1995); Acta Chim. Scand., Vol. 50, pp. 58-63 (1996)]。
式中のR2が水素である式(I)の化合物は、式(I)(R2=Cl)の対応する塩素化化合物から、接触水素化反応により得られるか[cf.: J. Fluorine Chem., Vol. 45, pp. 417-430 (1989); J. Heterocycl. Chem., Vol. 29, pp. 1369-1370 (1992)]、又は、酢酸中で亜鉛を用いて還元することにより得られる[cf.: Org. Prep. Proced. Int., Vol. 27, pp. 600-602 (1995); 特開平09/165379号]。
式中のR2がC1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルである式(I)(式(Ia))の化合物は、式中のR2が塩素である式(I)の化合物について記載した合成手順と同様にして、式(III)の出発物質を適切に化学修飾することにより調製することができる。式(III)のフェニルマロン酸エステルの代わりに、式中のR2がアルキル又はハロアルキルを表す式(VII)のフェニル-β-ケトエステルを式(II)のアミジンと一緒に使用する。下記反応は、R2が塩素である化合物について上記で記載した合成と同様にして行う。
Figure 2005523286
式(IVa)の化合物及び式(Va)の化合物は新規である。
該反応混合物は、慣習的な方法で後処理を行う。例えば、水と混合し、相を分離し、粗生成物を場合によりクロマトグラフィーで精製する。中間体及び最終生成物の中には、無色か又は僅かに茶色がかった粘性の油状物として得られるものがあり、それらは、減圧下の適度な昇温条件下において、揮発性成分から分離するか又は精製する。中間体及び最終生成物が固体として得られる場合は、再結晶化又は摩砕によっても精製することができる。
個々の化合物(I)が上記経路で得ることができない場合は、それらは、別の化合物(I)を誘導体化することにより調製することができる。
上記式において記載されている記号の定義には集合語を用いた。この集合語は一般に下記置換基を表す。
ハロゲン:フッ素、塩素、臭素及びヨウ素;
アルキル:1個〜4個、6個又は8個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基、例えば、C1-C6-アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-2-メチルプロピルなど;
ハロアルキル:1個〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基(上記)において、該基の水素原子が部分的又は完全にハロゲン原子(上記)で置き換えられたもの、例えば、C1-C2-ハロアルキル、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル及び1,1,1-トリフルオロプロパ-2-イルなど;
アルケニル:2個〜4個、6個又は8個の炭素原子を有し、且つ、いずれかの位置に二重結合を有する、直鎖又は分枝鎖の不飽和炭化水素基、例えば、C2-C6-アルケニル、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル及び1-エチル-2-メチル-2-プロペニルなど;
アルキニル:2個〜4個、6個又は8個の炭素原子を有し、且つ、いずれかの位置に三重結合を有する、直鎖又は分枝鎖の炭化水素基、例えば、C2-C6-アルキニル、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニル及び1-エチル-1-メチル-2-プロピニルなど;
シクロアルキル:3個〜6個の炭素環員を有する飽和単環式炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなど;
アルコキシカルボニル:カルボニル基(-CO-)を介して骨格鎖に結合している1個〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基(上記);
オキシアルキレンオキシ:1〜3のCH2基により形成されている2価の非分枝鎖において、両方の結合手が酸素原子を介して骨格鎖に結合しているもの、例えば、OCH2O、OCH2CH2O及びOCH2CH2CH2Oなど。
可変部分に関して特に好ましい中間体の実施形態は、式(I)の基R1〜R9の実施形態に対応する。
式(I)の2-ピリジルピリミジンの意図される用途を考慮した場合、該置換基の下記意味は、いずれの場合も単独で又は組合せにおいて、特に好ましい。
特に好ましい化合物(I)において、mは0である。
同様に、好ましい化合物(I)において、mは1又は2であり、且つ、R1は以下の意味を有する:ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、メルカプト、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、カルボキシル、C1-C7-アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-C7-アルキルアミノカルボニル、C1-C6-アルキル-C1-C6-アルキルアミノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピロリジノカルボニル、C1-C7-アルキルカルボニルアミノ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1-C6-アルキルスルホニル、ヒドロキシスルホニル、アミノスルホニル、C1-C6-アルキルアミノスルホニル又はジ(C1-C6-アルキル)アミノスルホニル。
特に好ましい化合物(I)において、R1は以下の群から選択される:ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、カルボキシル、C1-C7-アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-C7-アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル又はC1-C7-アルキルカルボニルアミノ。
さらにまた、好ましい化合物(I)において、mは1であり、且つ、R1は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、メチル又はメトキシである。
特に好ましい化合物(I)において、R1は、フッ素、塩素又はメチルである。
好ましい化合物(I)において、R2は、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-アルコキシであり、特に、ハロゲンである。
特に好ましい式(I)の化合物において、R2は塩素を表す。
さらに、好ましい式(I)の化合物において、R3は水素である。
同様に、特に好ましい化合物(I)において、R3及びR4は互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル又はC2-C6-アルケニルを表す。
特に好ましい式(I)の化合物において、R3は水素であり、且つ、R4はC1-C4-ハロアルキルである。
さらにまた、好ましい化合物(I)において、R3とR4はそれらが結合している窒素原子と一緒に5員環又は6員環を形成しており、ここで、該環は、ヘテロ原子により中断されていてもよく、また、1つ又は2つのC1-C6-アルキル置換基を有していてもよい。
同様に、特に好ましい化合物(I)において、R5はハロゲン又はメチルを表し、且つ、R6は水素を表す。
特に好ましい化合物(I)において、R6は水素を表す。
さらにまた、特に好ましい化合物(I)において、R7及びR8は同一であるか又は異なっていて、水素又はハロゲンを表す。
同様に、特に好ましい化合物(I)において、R9は、水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C6-アルコキシカルボニル又はC1-C6-アルキルアミノカルボニルである。
同様に、特に好ましい化合物(I')において、R1〜R4は式(I)に関して定義されたように定義され、RAは、以下の基の組合せである:2-メチル-4-フルオロ、2-フルオロ-4-メチル、2,4-ジメチル、2-クロロ-6-フルオロ、2,6-ジフルオロ、2,6-ジクロロ、2-メチル-6-フルオロ、2,4,6-トリフルオロ、2,6-ジフルオロ-4-メトキシ及びペンタフルオロ。
Figure 2005523286
さらに特に好ましい化合物(I')において、RAは2,4,6-トリフルオロを表す。
その用途を考慮して、下記表に列挙されている化合物(I)が特に好ましい。置換基に関して下記表に挙げられている基は、さらに、それら自体について考察した場合、それらが挙げられている組合せとは関係なく、該置換基の特に好ましい形態をも表している。
表1
式(I-1)[式中、R5はフッ素であり、R6は塩素であり、R7、R8及びR9は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
Figure 2005523286
表2
式(I-1)[式中、R5及びR6はフッ素であり、R7、R8及びR9は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表3
式(I-1)[式中、R5及びR6は塩素であり、R7、R8及びR9は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表4
式(I-1)[式中、R5はフッ素であり、R6はメチルであり、R7、R8及びR9は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表5
式(I-1)[式中、R5、R6及びR9はフッ素であり、R7及びR8は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表6
式(I-1)[式中、R5及びR6はフッ素であり、R7及びR8は水素であり、R9はメトキシであり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表7
式(I-1)[式中、R5、R6、R7、R8及びR9はフッ素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表8
式(I-1)[式中、R5はメチルであり、R6、R7及びR8は水素であり、 R9はフッ素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表9
式(I-1)[式中、R5はフッ素であり、R6、R7及びR8は水素であり、R9はメチルであり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表10
式(I-1)[式中、R5及びR9はメチルであり、R6、R7及びR8は水素であり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
表11
式(I-1)[式中、R5及びR6はフッ素であり、R7及びR8は水素であり、R9はヒドロキシルであり、1つの化合物についての基R3と基R4の組合せは、その都度、表Aの行に対応する]で表される化合物。
Figure 2005523286
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Figure 2005523286
Figure 2005523286
化合物(I)は殺剤として適している。化合物(I)は、広範囲の植物病原性菌類、特に、アスコマイセテス(Ascomycetes)、デウテロマイイセテス(Deuteromycetes)、フィコマイセテス(Phycomycetes)及びバシディオマイセテス(Basidiomycetes)の類に属する植物病原性菌類に対して顕著な効果を有することを特徴とする。それらの中には浸透移行的な効果を有するものがある。また、それらは、茎葉殺剤及び土壌殺剤として植物保護に使用することができる。
それらは、コムギ、ライムギ、オオムギ、カラスムギ、イネ、トウモロコシ、牧草、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒー、サトウキビ、ブドウ、各種果樹、各種観葉植物及び各種野菜(例えば、キュウリ、インゲンマメ、トマト、ジャガイモ及びウリ科植物など)などの種々様々な栽培植物並びにそれら栽培植物の種子において多くの菌類を防除する上で特に重要である。
それらは、特に、以下に示す植物病害を防除するのに適している。
・ 果樹及び野菜における、アルテルナリア属の種(Alternaria species);
・ イチゴ、野菜、観葉植物及びブドウにおける、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病);
・ ラッカセイにおける、セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola);
・ ウリ科植物における、エリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)及びスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);
・ 穀類における、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(ウドンコ病);
・ 種々植物における、フザリウム属の種(Fusarium)及びベルチシリウム属の種(Verticillium species);
・ 穀類における、ヘルミントスポリウム属の種(Helminthosporium species);
・ バナナ及びラッカセイにおける、マイコスファエレラ属の種(Mycosphaerella species);
・ ジャガイモ及びトマトにおける、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);
・ ブドウにおける、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);
・ リンゴにおける、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha);
・ コムギ及びオオムギにおける、シュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides);
・ ホップ及びキュウリにおける、シュードペロノスポラ属の種(Pseudoperonospora species);
・ 穀類における、プッシニア属の種(Puccinia species);
・ イネにおける、ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae);
・ ワタ、イネ及び芝生における、リゾクトニア属の種(Rhizoctonia species);
・ コムギにおける、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum);
・ ブドウにおける、ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
・ 穀類及びサトウキビにおける、ウスチラゴ属の種(Ustilago species);
及び、
・ リンゴ及び西洋ナシにおける、ベンツリア属の種(Venturia species)(そうか病)。
さらに、化合物(I)は、材料物質(例えば、木材、紙、塗料分散液、繊維又は薄織物など)の保護及び貯蔵生産物の保護における、パエシロマイセス・バリオチイ(Paecilomyces variotii)などの有害菌類を防除するのにも適している。
化合物(I)は、上記菌類又は菌類の攻撃から保護すべき植物体、種子、材料物質若しくは土壌を当該活性化合物の殺剤としての有効量で処理することにより使用する。材料物質、植物体又は種子に菌類が感染する前及び感染した後のいずれにおいても施用することができる。
一般に、該殺剤組成物は、0.1〜95重量%、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有する。
作物の保護に使用する場合、施用量は、所望する効果の質に応じて、1ヘクタール当たり活性化合物0.01〜2.0kgである。
種子の処理においては、一般に、種子1kg当たり、0.001〜0.1gの活性化合物、好ましくは、0.01〜0.05gの活性化合物が必要である。
材料物質又は貯蔵生産物の保護に使用する場合、活性化合物の施用量は施用領域と所望する効果の質に依存する。材料物質の保護における通常の施用量は、例えば、処理する材料物質1立方メートル当たり活性化合物0.001g〜2kg、好ましくは、0.005g〜1kgである。
化合物(I)は、通常の製剤、例えば、溶液剤、エマルジョン剤、懸濁製剤、粉塵(dust)、粉剤(powder)、ペースト剤及び粒剤などに変換することができる。施用形態は、個々の意図された用途に依存するが、いずれの場合も、本発明化合物が確実に微細且つ均一に分配されるべきである。
当該製剤は、公知方法で、例えば、所望により乳化剤及び分散剤を用いて、活性化合物を溶媒及び/又は担体で希釈することにより調製する。希釈剤が水である場合は、別の有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。この目的のために適する補助剤は、本質的に:溶媒、例えば、芳香族化合物(例えば、キシレン)、塩素化芳香族化合物(例えば、クロロベンゼン)、パラフィン(例えば、石油留分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジメチルホルムアミド)及び水;担体、例えば、粉砕した天然鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、チョーク)及び粉砕した合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸(highly dispersed silicic acid)、シリケート);乳化剤、例えば、非イオン性乳化剤及びアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネート及びアリールスルホネート)、並びに、分散剤、例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースである。
適する界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸及びジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート及び脂肪酸並びにそれらのアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルの塩、スルホン化ナフタレン及びナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ナフタレン又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール及びノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースである。
灯油やジーゼル油などの中〜高沸点の石油留分、さらに、コールタール油や植物由来若しくは動物由来の油、脂肪族、環状及び芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン若しくはそれらの誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、クロロホルム、四塩化炭素、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、クロロベンゼン若しくはイソホロン、又は、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン若しくは水などは、直接散布可能な溶液、エマルジョン、ペースト又は油性分散液を調製するのに適している。
粉剤、散布用組成物及び粉塵は、活性物質を固体担体と混合するか又は相互に粉砕することにより調製することができる。
粒剤、例えば、被覆粒剤、含浸粒剤及び均質粒剤などは、活性化合物を固体担体に結合させることにより調製することができる。固体担体は、例えば、鉱物質土壌、例えば、ケイ酸、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、ケイ藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕された合成材料、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム又は尿素、及び、植物生成物、例えば、穀類粉、樹皮粉、木粉及び堅果殻粉、セルロース粉末、並びに、別の固体担体などである。
上記製剤は、一般に、0.01〜95重量%、好ましくは、0.1〜90重量%の活性化合物を含有する。当該活性化合物は、該製剤中において、90〜100%の純度、好ましくは、95〜100%の純度(NMRスペクトルによる)のものを使用する。
製剤の例は以下の通りである。
I. 5重量部の本発明化合物を95重量部の微粉砕カオリンと充分に混合する。このようにして、5重量%の活性化合物を含有する粉塵を得る。
II. 30重量部の本発明化合物を、92重量部の粉末状シリカゲルと8重量部の液体パラフィン(液体パラフィンはシリカゲルの表面に噴霧してある)の混合物と充分に混合する。このようにして、良好な付着特性を有する活性化合物の製剤(活性化合物含有量23重量%)を得る。
III. 10重量部の本発明化合物を、キシレン90重量部、エチレンオキシド8〜10モルとオレイン酸のN-モノエタノールアミド1モルとの付加生成物6重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩2重量部及びエチレンオキシド40モルとヒマシ油1モルとの付加生成物2重量部からなる混合物に溶解させる(活性化合物含有量9重量%)。
IV. 20重量部の本発明化合物を、シクロヘキサノン60重量部、イソブタノール30重量部、エチレンオキシド7モルとイソオクチルフェノール1モルとの付加生成物5重量部及びエチレンオキシド40モルとヒマシ油1モルとの付加生成物5重量部からなる混合物に溶解させる(活性化合物含有量16重量%)。
V. 80重量部の本発明化合物を、ジイソブチルナフタレン-α-スルホン酸のナトリウム塩3重量部、亜硫酸廃液由来のリグノスルホン酸のナトリウム塩10重量部及び粉末状シリカゲル7重量部と充分に混合し、ハンマーミルで粉砕する(活性化合物含有量80重量%)。
VI. 90重量部の本発明化合物を、N-メチル-α-ピロリドン10重量部と混合して極微小の液滴の形態で使用するのに適した溶液を得る(活性化合物含有量90重量%)。
VII. 20重量部の本発明化合物を、シクロヘキサノン40重量部、イソブタノール30重量部、エチレンオキシド7モルとイソオクチルフェノール1モルとの付加生成物20重量部及びエチレンオキシド40モルとヒマシ油1モルとの付加生成物10重量部からなる混合物に溶解させる。得られた溶液を100,000重量部の水に流し込み、微細分散させて、0.02重量%の活性化合物を含有する水性分散液を得る。
VIII. 20重量部の本発明化合物を、ジイソブチルナフタレン-α-スルホン酸のナトリウム塩3重量部、亜硫酸廃液由来のリグノスルホン酸のナトリウム塩17重量部及び粉末状シリカゲル60重量部と充分に混合し、ハンマーミルで粉砕する。得られた混合物を20,000重量部の水に微細分散させて0.1重量%の活性化合物を含有する散布用エマルジョンを得る。
上記活性化合物は、散布、噴霧、散粉、散布又は撒水により、それ自体で、それらを製剤した形態で、又は、前記製剤から調製した施用形態で、例えば、直接散布可能な溶液、粉末、懸濁液若しくは分散液、エマルジョン、油性分散液、ペースト、粉塵、散布用組成物又は粒剤の形態で使用することができる。施用形態は、もっぱらその意図された用途に依存するが、いずれの場合も、本発明の活性化合物が確実に微細分散され得るようなものであるべきである。
水性の使用形態は、水を加えることにより、エマルジョン濃縮液、ペースト剤又は湿潤粉末(散布粉末、油性分散液)から調製することができる。エマルジョン、ペースト又は油性懸濁液を調製するために、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤又は乳化剤を用いて、該物質をそのまま水中で均質化するか又は該物質を油若しくは溶媒に溶解したものを水中で均質化することができる。しかしながら、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤又は乳化剤と所望により溶媒若しくは油を含む濃厚物を調製することも可能であり、そのような濃厚物は水で希釈するのに適している。
直ぐに使用するための調製物における上記活性化合物の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、それらは、0.0001〜10%、好ましくは、0.01〜1%である。
本発明の活性化合物は、微量散布法(ultra low volume (ULV) process)で用いることにより非常に良好な結果を得ることも可能である。95重量%を超える量の活性化合物を含有する製剤を施用することが可能であり、活性化合物を添加剤無しで施用することも可能である。
本発明の活性化合物には、様々なタイプの油、除草剤、殺剤、別の農薬及び殺細菌剤を添加することも可能であり、所望により、使用直前に添加することもできる(タンクミックス)。上記物質は、本発明の調製物に1:10〜10:1の重量比で添加することができる。
本発明の調製物は、殺剤としての施用形態において、別の活性化合物、例えば、除草剤、殺虫剤、成長調節剤若しくは殺剤と共存させることが可能であり、又は、肥料と共存させることも可能である。化合物(I)又は殺剤としての施用形態にある化合物(I)を含有する調製物を別の殺剤と混合することにより、多くの場合、殺活性スペクトルが拡大される。
本発明化合物と一緒に使用することができる殺剤の下記リストは、可能な組合せを例示することを目的とするものであって、それらを限定するものではない。
・ 硫黄、ジチオカルバメート類及びその誘導体、例えば、鉄(III)ジメチルジチオカルバメート、亜鉛ジメチルジチオカルバメート、亜鉛エチレンビスジチオカルバメート、マンガンエチレンビスジチオカルバメート、マンガン亜鉛エチレンジアミンビスジチオカルバメート、テトラメチルチウラムジスルフィド、亜鉛(N,N-エチレンビスジチオカルバメート)のアンモニア錯体、亜鉛(N,N'-プロピレンビスジチオカルバメート)のアンモニア錯体、亜鉛(N,N'-プロピレンビスジチオカルバメート)、又は、N,N'-ポリプロピレンビス(チオカルバモイル)ジスルフィド;
・ ニトロ誘導体、例えば、ジニトロ(1-メチルヘプチル)フェニルクロトネート、2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェニル3,3-ジメチルアクリレート、2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェニルイソプロピルカルボネート、又は、ジイソプロピル5-ニトロイソフタレート;
・ ヘテロ環物質、例えば、2-ヘプタデシル-2-イミダゾリンアセテート、2,4-ジクロロ-6-(o-クロロアニリノ)-s-トリアジン、O,O-ジエチルフタルイミドホスホノチオエート、5-アミノ-1-[ビス(ジメチルアミノ)ホスフィニル]-3-フェニル-1,2,4-トリアゾール、2,3-ジシアノ-1,4-ジチオアントラキノン、2-チオ-1,3-ジチオロ[4,5-b]キノキサリン、メチル1-(ブチルカルバモイル)-2-ベンゾイミダゾールカルバメート、2-(メトキシカルボニルアミノ)ベンゾイミダゾール、2-(2-フリル)ベンゾイミダゾール、2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール、N-(1,1,2,2-テトラクロロエチルチオ)テトラヒドロフタルイミド、N-(トリクロロメチルチオ)テトラヒドロフタルイミド、又は、N-(トリクロロメチルチオ)フタルイミド;
・ N-ジクロロフルオロメチルチオ-N',N'-ジメチル-N-フェニルスルファミド、5-エトキシ-3-トリクロロメチル-1,2,3-チアジアゾール、2-チオシアナトメチルチオベンゾチアゾール、1,4-ジクロロ-2,5-ジメトキシベンゼン、4-(2-クロロフェニルヒドラゾノ)-3-メチル-5-イソオキサゾロン、2-チオピリジン1-オキシド、8-ヒドロキシキノリン若しくはその銅塩、2,3-ジヒドロ-5-カルボキシアニリド-6-メチル-1,4-オキサチイン、2,3-ジヒドロ-5-カルボキシアニリド-6-メチル-1,4-オキサチイン4,4-ジオキシド、2-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-ピラン-3-カルボキシアニリド、2-メチルフラン-3-カルボキシアニリド、2,5-ジメチルフラン-3-カルボキシアニリド、2,4,5-トリメチルフラン-3-カルボキシアニリド、N-シクロヘキシル-2,5-ジメチルフラン-3-カルボキサミド、N-シクロヘキシル-N-メトキシ-2,5-ジメチルフラン-3-カルボキサミド、2-メチルベンズアニリド、2-ヨードベンズアニリド、N-ホルミル-N-モルホリン2,2,2-トリクロロエチルアセタール、ピペラジン-1,4-ジイルビス-1-(2,2,2-トリクロロエチル)ホルムアミド、1-(3,4-ジクロロアニリノ)-1-ホルミルアミノ-2,2,2-トリクロロエタン、2,6-ジメチル-N-トリデシルモルホリン若しくはその塩、2,6-ジメチル-N-シクロドデシルモルホリン若しくはその塩、N-[3-(p-(t-ブチル)フェニル)-2-メチルプロピル]-シス-2,6-ジメチルモルホリン、N-[3-(p-(t-ブチル)フェニル)-2-メチルプロピル]ピペリジン、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-エチル-1,3-ジオキソラン-2-イルエチル]-1H-1,2,4-トリアゾール、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-(n-プロピル)-1,3-ジオキソラン-2-イルエチル]-1H-1,2,4-トリアゾール、N-(n-プロピル)-N-(2,4,6-トリクロロフェノキシエチル)-N'-イミダゾリル尿素、1-(4-クロロフェノキシ)-3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ブタノン、1-(4-クロロフェノキシ)-3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ブタノール、(2RS,3RS)-1-[3-(2-クロロフェニル)-2-(4-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール、α-(2-クロロフェニル)-α-(4-クロロフェニル)-5-ピリミジンメタノール、5-ブチル-2-ジメチルアミノ-4-ヒドロキシ-6-メチルピリミジン、ビス(p-クロロフェニル)-3-ピリジンメタノール、1,2-ビス(3-エトキシカルボニル-2-チオウレイド)ベンゼン、又は、1,2-ビス(3-メトキシカルボニル-2-チオウレイド)ベンゼン;
・ ストロビルリン類、例えば、メチルE-メトキシイミノ[α-(o-トリルオキシ)-o-トリル]アセテート、メチルE-2-2-[6-(2-シアノフェノキシ)ピリミジン-4-イルオキシ]フェニル-3-メトキシアクリレート、メチル-E-メトキシイミノ-[α-(2-フェノキシフェニル)]アセトアミド、メチル-E-メトキシイミノ[α-(2,5-ジメチルフェノキシ)-o-トリル]アセトアミド、メチルE-2-2-[2-トリフルオロメチルピリド-6-イル]オキシメチル]フェニル-3-メトキシアクリレート、メチル(E,E)-メトキシイミノ2-[1-(3-トリフルオロメチルフェニル)エチリデンアミノオキシメチル]フェニルアセテート、又は、メチルN-(2-[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシメチルフェニル)-N-メトキシカルバメート;
・ アニリノピリミジン類、例えば、N-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)アニリン、N-[4-メチル-6-(1-プロピニル)ピリミジン-2-イル]アニリン、又は、N-[4-メチル-6-シクロプロピルピリミジン-2-イル]アニリン;
・ フェニルピロール類、例えば、4-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)ピロール-3-カルボニトリル;
・ シンナムアミド類、例えば、3-(4-クロロフェニル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)アクリロイルモルホリン;
及び、
・ 種々の殺剤、例えば、ドデシルグアニジンアセテート、3-[3-(3,5-ジメチル-2-オキシシクロヘキシル)-2-ヒドロキシエチル]グルタルイミド、ヘキサクロロベンゼン、メチルN-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2-フロイル)-DL-アラニネート、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2'-メトキシアセチル)-DL-アラニンメチルエステル、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-クロロアセチル-D,L-2-アミノブチロラアクトン、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(フェニルアセチル)-DL-アラニンメチルエステル、5-メチル-5-ビニル-3-(3,5-ジクロロフェニル)-2,4-ジオキソ-1,3-オキサゾリジン、3-(3,5-ジクロロフェニル)-5-メチル-5-メトキシメチル-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオン、3-(3,5-ジクロロフェニル)-1-イソプロピルカルバモイルヒダントイン、N-(3,5-ジクロロフェニル)-1,2-ジメチルシクロプロパン-1,2-ジカルボキシイミド、2-シアノ-[N-(エチルアミノカルボニル)-2-メトキシイミノ]アセトアミド、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)ペンチル]-1H-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジフルオロ-α-(1H-1,2,4-トリアゾリル-1-メチル)ベンズヒドリルアルコール、N-(3-クロロ-2,6-ジニトロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-5-トリフルオロメチル-3-クロロ-2-アミノピリジン、1-((ビス(4-フルオロフェニル)メチルシリル)メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、イプロバリカルブ、ベンチアリアカルト(benthialiahcart)、プロキナジド(proquinazid)、5-クロロ-2-シアノ-4-(p-トリル)イミダゾール-1-スルホン酸ジメチルアミド、又は、3,5-ジクロロ-N-(3-クロロ-1-エチル-1-メチル-2-オキソプロピル)-4-メチルベンズアミド。
合成例
以下の合成例に記載されている手順を用いて、出発物質を適切に変更することにより、さらに別の化合物(I)を調製した。そのようにして得られた化合物は、その物理データと一緒に下記表に挙げてある。
実施例1:
6-クロロ-5-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-イソプロピルアミノ-2-(2-ピリジル)ピリミジン[I-1]
(a) 4,6-ジヒドロキシ-5-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-2-(2-ピリジル)ピリミジン
332g(1.16mol)の2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)マロン酸ジエチル及び192g(1.04mol)のトリブチルアミンを、182g(1.17mol)のピリジン-2-カルボキサミジンと一緒に、180℃で8時間加熱した。この間に、生成したエタノールを留去した。次いで、反応混合物を60〜70℃に冷却し、116g(2.89mol)の水酸化ナトリウムを1200mLの水に溶解した溶液と混合した。30分間撹拌し、約20〜25℃に冷却した後、混合物をメチルt-ブチルエーテル(MTBE)で抽出した。相を分離した後、水相を6Nの塩酸を用いて酸性化した。濾過して乾燥させた後、180gの標題化合物を得た。
1H NMR:δ(ppm, d6-DMSO) = 8.75(d);8.3(d);8.1(t);7.6 (m);7.1(t)。
(b) 4,6-ジクロロ-5-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-2-(2-ピリジル)ピリミジン
515g(3.36mol)のオキシ塩化リン中の実施例1(a)で得た80.4g(0.252mol)のピリミジンの懸濁液を120℃で8時間加熱し、次いで、減圧下に濃縮した。残渣をジクロロメタンと水の中にとった。相を分離した後、有機相を脱水し、溶媒を除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)に付した後、26gの標題化合物を得た。
1H NMR:δ(ppm, CDCl3) = 8.9(d);8.6(d);7.8(t);7.5(m);6.8(t)。
(c) 6-クロロ-5-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-イソプロピルアミノ-2-(2-ピリジル)-ピリミジン
実施例1(b)で得た3.30g(0.093mol)の二塩化物を4.5mLのジメチルホルムアミド(DMF)と2.7g(0.046mol)のイソプロピルアミンに溶解した溶液を40℃で24時間撹拌した。20〜25℃に冷却した後、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を水と飽和NaHCO3溶液で洗浄した後、脱水し、溶媒を除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)に付した後、3.05gの標題化合物を得た。
1H NMR:δ(ppm, CDCl3) = 8.8(d);8.4(d);7.8(t);7.4(dd);6.8(t);4.5(m);4.4(m);1.4(s);1.25(d)。
Figure 2005523286
Figure 2005523286
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Figure 2005523286
Figure 2005523286
親油性パラメータ「log Pow」(表I)は、OECDテストガイドラインに従い、RP HPLCランタイム法を用いて決定した。
この目的のために、10種の基準物質に基づく「log k'/log Pow」相関曲線をプロットし、抽出法により得られた8種類の比較物質の親油性パラメータを用いて有効性を確認した。
市販されている逆相C18固定相を、固定相として使用した。クロマトグラフ分離は、無勾配条件下、pH7.4で、移動相として緩衝溶液及びメタノールを用いて行った。
式Φに基づいて、標準物質の保持時間「tR」を容量比「k'」に変換した。該式中、逆相C18固定相上で遅滞されない溶媒の反応時間である「t0」は、該クロマトグラフシステムのむだ時間を表す。
Figure 2005523286
ガイドライン92/69/EECの付録において公表されている標準物質の「log k'」値と「log Pow」値の線形相関から、直線回帰により相関曲線が得られる。
分析物の親油性パラメータ「log Pow」は、対数表現の容量比「log k'」を計算した後で、標準物質の相関曲線から補間した。
上述したRP HPLC分析方法及び用いた標準物質の確認は、8種の比較活性化合物を用いて実施する。そのような8種の比較活性化合物の分配挙動は、抽出法を用いて決定した。
有害な菌類に対する作用についての実施例
一般式(I)で表される化合物の殺作用は、下記試験により実証することができる。
活性化合物は、70重量%のシクロヘキサノン、20重量%のNekanil(登録商標)LN(Lutensol(登録商標)AP6, エトキシル化アルキルフェノール類を主成分とする、乳化作用と分散作用を有する湿潤剤)及び10重量%のWettol(登録商標)EM(エトキシル化ヒマシ油を主成分とする非イオン性乳化剤)の混合物中の10%エマルジョンとして、別々に又は一緒に調製し、水で適切に希釈して所望の濃度とした。
使用実施例1:トマトのアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)に対する活性
ポットに植えた品種「Grose Fleischtomate St. Pierre」の葉に、10%の活性化合物、63%のシクロヘキサノン及び27%の乳化剤からなる原液から調製した水性懸濁液を、液が流れ落ちるようになるまで散布した。翌日、前記葉に、2%Biomalz溶液中に0.17×106胞子/mLの濃度でアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)の遊走子を含む水性懸濁液を用いて感染させた。次いで、試験植物を20〜22℃で水蒸気で飽和したチャンバー内に置いた。5日後、処理はしていないが感染させた対照植物において、感染の割合(%)を肉眼的に決定できるほどに夏疫病が広範囲に発生した。
この試験において、未処理植物は100%感染したが、63ppmの活性化合物(I-1)〜(I-7)、(I-9)〜(I-16)、(I-20)、(I-24)、(I-25)、(I-32)、(I-33)、(I-51)、(I-54)、(I-58)、(I-59)、(I-62)、(I-63)、(I-64)、(I-66)、(I-67)、(I-68)及び(I-94)で処理した植物は、3%以下の感染しか示さなかった。
使用実施例2:トウガラシの葉のボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)に対する活性
品種「Neusiedler Ideal Elite」のトウガラシの実生に、4〜5枚の葉が完全に展開した後、10%の活性化合物、85%のシクロヘキサノン及び5%の乳化剤からなる原液から調製した活性化合物の水性調製物を、液が流れ落ちるようになるまで散布した。翌日、前記処理した植物に、2%Biomalz水溶液1mL当たり1.7×106個の胞子を含むボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液を接種した。次いで、試験植物を22〜24℃で高大気湿度の環境制御チャンバー内においた。5日後、葉における菌類の感染の程度(%)を肉眼により決定した。
この試験において、未処理植物は90%感染したが、250ppmの活性化合物(I-1)〜(I-7)、(I-9)〜(I-14)、(I-20)、(I-24)、(I-32)〜(I-41)、(I-43)、(I-51)、(I-53)、(I-55)、(I-56)、(I-57)、(I-58)、(I-59)、(I-62)、(I-63)、(I-64)、(I-66)、(I-67)、(I-68)、(I-82)、(I-83)、(I-86)、(I-87)、(I-88)、(I-90)及び(I-115)では、5%以下の感染しか示さなかった。
使用実施例3:スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)に起因するキュウリのウドンコ病に対する保護的活性
ポットで生育させて子葉期にある品種「Chinesische Schlange」のキュウリの実生の葉に、10%の活性化合物、85%のシクロヘキサノン及び5%の乳化剤からなる原液から調製した活性化合物の水性調製物を、液が流れ落ちるようになるまで散布した。散布による被膜が乾燥してから20時間後、該植物に、キュウリのウドンコ病(Sphaerotheca fuliginea)の胞子の水性懸濁液を接種した。次いで、該植物を、20〜24℃の温度で60〜80%の相対大気湿度の温室内で7日間栽培した。次いで、子葉部分の感染(%)によってウドンコ病の発生程度を肉眼的に決定した。
この試験において、未処理植物は100%感染したが、63ppmの活性化合物(I-1)、(I-3)、(I-5)〜(I-10)、(I-12)、(I-13)、(I-16)、(I-18)、(I-21)、(I-32)、(I-33)、(I-51)、(I-52)、(I-54)、(I-55)、(I-56)、(I-58)、(I-59)、(I-62)、(I-63)、(I-64)、(I-66)、(I-67)、(I-68)及び(I-83)では、10%以下の感染しか示さなかった。
使用実施例4:オオムギの網斑病に対する活性
ポットで生育させた品種「Igri」のオオムギの実生の葉に、10%の活性化合物、63%のシクロヘキサノン及び27%の乳化剤からなる原液から調製した活性化合物の水性調製物を、液が流れ落ちるようになるまで散布した。散布による被膜が乾燥してから24時間後、該植物の葉に、網斑病の原因因子であるピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)[同義語 Drechslera teres]の胞子の水性懸濁液を接種した。次いで、該試験植物を、20〜24℃の温度で95〜100%の相対大気湿度の温室内に置いた。6日後、葉全体の感染(%)によって該病害の発生程度を肉眼的に決定した。
この試験において、未処理植物は90%感染したが、63ppmの活性化合物(I-1)〜(I-6)、(I-10)、(I-12)〜(I-14)、(I-32)、(I-33)、(I-38)、(I-43)、(I-51)、(I-56)、(I-64)及び(I-86)で処理した植物は、15%以下の感染しか示さなかった。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2005523286
    [式中、置換基及び下付文字は以下の意味を有する:
    R1は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、メルカプト、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、カルボキシル、C1-C7-アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-C7-アルキルアミノカルボニル、C1-C6-アルキル-C1-C6-アルキルアミノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピロリジノカルボニル、C1-C7-アルキルカルボニルアミノ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1-C6-アルキルスルホニル、ヒドロキシスルホニル、アミノスルホニル、C1-C6-アルキルアミノスルホニル又はジ(C1-C6-アルキル)アミノスルホニルであり;
    mは、0、1、2、3又は4であり;
    R2は、ハロゲン、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ又はC3-C6-アルケニルオキシであり;
    R3及びR4は互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-ハロアルケニル、C3-C6-シクロアルケニル、C2-C6-アルキニル、C2-C6-ハロアルキニル又はC3-C6-シクロアルキニルであるが、
    R3及びR4はまた、それらが結合している窒素原子と一緒に、5員又は6員の環を形成していてもよく、その際、該環は、O、N及びSからなる群から選択される原子によって中断されていてもよく、及び/又は、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル若しくはオキシ-C1-C3-アルキレンオキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を有していてもよく、又は、2つの隣接する炭素原子若しくは1つのN-とそれに隣接している1つの炭素原子がC1-C4-アルキレン鎖を介して連結されていてもよく;
    R5は、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルであり;
    R6は、水素であるか、又は、R5において挙げられている基の1つであり;
    R7及びR8は互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルであり;
    R9は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C3-C6-シクロアルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルコキシカルボニル又はC1-C6-アルキルアミノカルボニルである]
    で表される2-(2-ピリジル)-5-フェニル-6-アミノピリミジン。
  2. mが、0であるか、又は、1、2若しくは3であり、R1が、以下の意味:
    ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、メルカプト、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、 カルボキシル、C1-C7-アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-C7-アルキルアミノカルボニル、C1-C6-アルキル-C1-C6-アルキルアミノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピロリジノカルボニル、C1-C7-アルキルカルボニルアミノ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル、C1-C6-アルキルスルホニル、ヒドロキシスルホニル、アミノスルホニル、C1-C6-アルキルアミノスルホニル又はジ(C1-C6-アルキル)アミノスルホニル;
    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. 可変部分が、以下の意味:
    R2は、ハロゲン、C1-C6-アルキル又はC1-C6-アルコキシである;
    R3及びR4は互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル又はC2-C6-アルケニルであるが、
    R3及びR4はまた、それらが結合している窒素原子と一緒に、5員又は6員の環を形成していてもよく、その際、該環は、酸素原子によって中断されていてもよく、又は、C1-C6-アルキル置換基を有していてもよい;
    R5及びR6は互いに独立して、ハロゲンである;
    R7及びR8は互いに独立して、ハロゲンである;
    R9は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6-アルコキシ又はC1-C6-アルコキシカルボニルである;
    を有する、請求項2に記載の式(I)の化合物。
  4. R2が塩素を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  5. 置換基R5〜R9の組合せが、以下の意味:
    2-メチル-4-フルオロ;
    2-フルオロ-4-メチル;
    2,4-ジメチル;
    2-クロロ-6-フルオロ;
    2,6-ジフルオロ;
    2,6-ジクロロ;
    2-メチル-6-フルオロ;
    2,4,6-トリフルオロ;
    2,6-ジフルオロ-4-メトキシ;
    及び、
    ペンタフルオロ;
    を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)[式中、R2は塩素である]の5-フェニルピリジンを調製する方法であって、
    式(II):
    Figure 2005523286
    で表される2-ピリジルアミジンを、式(III):
    Figure 2005523286
    [式中、RはC1-C6-アルキルである]
    で表されるフェニルマロネートと反応させて、式(IV):
    Figure 2005523286
    で表される化合物を生成させ、得られた式(IV)の化合物を、塩素化剤により、式(V):
    Figure 2005523286
    で表されるジクロロピリミジンに変換し、得られた式(V)のジクロロピリミジンを、式(VI):
    Figure 2005523286
    で表されるアミンを用いて、式(I)[式中、R2は塩素である]のピリミジン誘導体に変換することを含む、前記方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)[式中、R2はC1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルである]の5-フェニルピリジンを調製する方法であって、
    請求項6に記載の式(II)で表される2-ピリジルアミジンを、式(VII):
    Figure 2005523286
    [式中、RはC1-C6-アルキルである]
    で表されるフェニル-β-ケトエステルと反応させて、式(IVa):
    Figure 2005523286
    で表される化合物を生成させ、得られた式(IVa)の化合物を、塩素化剤により、式(Va):
    Figure 2005523286
    で表されるクロロピリミジンに変換し、得られた式(Va)のクロロピリミジンを、請求項6に記載の式(VI)で表されるアミンを用いて、式(I)[式中、R2はC1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキルである]のピリミジン誘導体に変換することを含む、前記方法。
  8. 請求項6に記載の式(IV)又は式(V)で表される中間体であって、置換基R5〜R9の組合せが請求項5に記載の意味を有する、前記中間体。
  9. 請求項7に記載の式(IVa)又は式(Va)で表される中間体であって、置換基R5〜R9の組合せが請求項5に記載の意味を有する、前記中間体。
  10. 固体又は液体の担体及び請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含む、有害な植物病原性菌類を防除するのに適した組成物。
  11. 有害な植物病原性菌類を防除する方法であって、有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物で、該菌類を処理するか、又は、菌類の攻撃から保護すべき材料物質、植物、土壌若しくは種子を処理することを含む前記方法。
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