JP2005354580A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質を実現できる撮像装置を提供する。
【解決手段】外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極30とを備え、転送電極30の作用により、画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積及び転送する撮像部、を含み、情報電荷の転送方向に沿って連続する所定数の画素群毎を組として、撮像時に組とされた画素群に蓄積された情報電荷を加算合成して、組とされた画素群が備える転送電極の作用によって情報電荷を転送し、転送時において各画素群を通過する際に情報電荷に加算されるスミア成分を、転送サイクルTと前記撮像時の撮像期間Tsとの比に基づいて算出する撮像装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像画像の画質を向上した撮像装置に関する。
図16にCCD固体撮像素子を備えた撮像装置100の構成を示す。撮像装置100は、CCD固体撮像素子102、タイミング制御回路104及び駆動ドライバ106を含んで構成される。CCD固体撮像素子102は、撮像部2i、蓄積部2s、水平転送部2h及び出力部2dを有する。タイミング制御回路104は、所定の周波数のクロックパルス及び外部制御信号を受けて、CCD固体撮像素子102の撮像、垂直転送、水平転送及び出力を制御する制御信号を生成する。制御信号は駆動ドライバ106に入力される。駆動ドライバ106は、タイミング制御回路104から制御信号を受けて、CCD固体撮像素子102の撮像部2i、蓄積部2s、水平転送部2h及び出力部2dのそれぞれに対して必要なタイミングでクロックパルスを出力する。
CCD固体撮像素子102は、駆動ドライバ106からのクロックを受けて、撮像、垂直転送、水平転送及び出力を行う。撮像部2iには受光画素がマトリックス状に配置されており、撮像部2iに入射された光が各ビットを構成する受光画素により光電変換されて情報電荷が生成される。垂直転送クロックの印加によって、撮像部2iにおいて生成された情報電荷の2次元配列は撮像部2iの垂直シフトレジスタにより蓄積部2sに高速で転送される。これにより、1フレーム分の情報電荷が蓄積部2sの垂直シフトレジスタに保持される。続いて、情報電荷は1行分ずつ蓄積部2sから水平転送部2hへ転送される。さらに、水平転送クロックの印加によって、情報電荷は1画素単位で水平転送部2hから出力部2dへ転送される。出力部2dは1画素毎の電荷量を電圧値に変換し、その電圧値の変化がCCDの出力とされる。
撮像部2i及び蓄積部2sは、図17の素子内部の平面図に示すように、半導体基板の表面領域に形成された垂直シフトレジスタから構成される。垂直シフトレジスタは、垂直方向(図17の縦方向)に向けて互いに平行に延伸された分離領域14によって区画された複数のチャネル領域22と、チャネル領域22に交差する複数の転送電極24−1〜24−3から構成される。従来の固体撮像素子では、隣接する3つの転送電極24−1,24−2,24−3の組が1つの画素を構成している。この一組の転送電極24−1,24−2,24−3の各々に対して所定の周期の転送クロックφ1〜φ3を印加することによって撮像部2iで生成された情報電荷を転送することができる。
図18に、撮像時におけるチャネル領域22に沿ったNウェル12内のポテンシャル分布の様子を示す。撮像時には、1組の転送電極24−1,24−2,24−3のうち1つの転送電極(例えば、転送電極24−2)をオン状態にすると共に、残りの転送電極(例えば、転送電極24−1,24−3)をオフ状態にすることにより、オン状態とした転送電極下のチャネル領域22にポテンシャル井戸50を形成する。各画素で生成された情報電荷はこのポテンシャル井戸50に蓄積される。
転送時には、図19に示すように、1画素を構成する3つの転送電極24−1,24−2,24−3の組み合わせ毎に3相の転送クロックφ1〜φ3が印加され、転送電極24−1,24−2,24−3の下にあるチャネル領域22のポテンシャルが制御されて情報電荷が転送される。
また、カラー画像を対象とするCCD固体撮像装置では、図6に示すように、垂直転送方向に沿って赤(R)を透過するフィルタと緑(G)を透過するフィルタとを交互に配置した列と、緑(G)を透過するフィルタと青(B)を透過するフィルタとを交互に配置した列と、を垂直転送方向と交差する方向に交互に配列することによってマトリクス状の画素配列を構成し、カラー画像の取得を可能としている。
特開2001−166284号公報 特開平6−112467号公報
しかしながら、上記従来の撮像装置及びその制御方法では、1つの転送電極毎に情報電荷を順次送り出して転送を行う。そのため、垂直転送時間が長くなり、高品質の画像を得ることができない問題が発生していた。
例えば、撮像部2iにメカシャッタが設けられていない場合や動画撮影時のようにシャッタを閉じずに連続して撮影を行う場合、電荷を転送する期間中にも撮像部2iの各画素に入射し続ける光によって電荷が発生し続ける。この電荷はスミアと呼ばれるノイズの原因となる。なお、ノイズの原因となる電荷をスミア電荷と呼ぶ。撮像部2iから蓄積部2sへと情報電荷を転送する時間が長くなると共にスミア電荷量は増加し、撮影された画像に強いノイズとして残ることとなる。
また、撮像部2iにおいて1組となる転送電極のうち1つのみをオン状態として撮像を行う場合では、撮像時におけるポテンシャル井戸に蓄積可能な電荷量は限られており、輝度が高い撮影対象物からの光を受けた場合等において十分な感度やダイナミックレンジを得ることができなかった。さらには、撮像期間中に発生する情報電荷量がポテンシャル井戸の容量を越えてしまい、得られた画像のダイナミックレンジが低下してしまう場合もあった。
以上の問題点から、メカシャッタが設けられていない場合や動画撮影の場合にスミアを低減すると共に、得られた信号からスミア電荷による成分を除去できる方法が必要とされている。同時に、画像のダイナミックレンジを十分に高くできることが望ましい。
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、より高品質の画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積及び転送する撮像部、を含む撮像装置であって、情報電荷の転送方向に沿って連続する所定数の画素群毎を組として、撮像時には、前記組とされた画素群に含まれる実質的に互いに分離された複数の画素、に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、転送時には、前記組とされた画素群に蓄積された情報電荷を加算合成して、前記組とされた画素群が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって情報電荷を転送し、転送時において前記組とされた各画素群を通過する際に情報電荷に加算されるスミア成分を、転送時において前記組とされた各画素群を情報電荷が通過する転送サイクルTと前記撮像時の撮像期間Tsとの比に基づいて算出することを特徴とする。
より具体的には、外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、前記画素が行列配置され、前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積及び転送する撮像部、を含む撮像装置であって、情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の画素毎を画素群D(x,y)(但し、行x及び列yは1以上の整数)として、撮像時には、前記画素群D(x,y)に含まれる画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、転送時には、前記画素群D(x,y)に蓄積された情報電荷を情報電荷Q(x,y)として加算合成して、前記画素群D(x,y)が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって転送し、nを1以上の整数とした場合に、転送時において各画素群D(x,y)を情報電荷が通過する転送サイクルT、前記撮像時の撮像期間Ts、撮像時において実質的に有効な電極数Neff及び組となる画素群数Npとに基づいて、前記画素群D(2n+1,y)から転送されてくる情報電荷Q(2n+1,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(2n+1,y)を、
Figure 2005354580
前記画素群D(2n+2,y)から転送されてくる情報電荷Q(2n+2,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(2n+2,y)を、
Figure 2005354580
(但し、ΔQ(1,y)=ΔQ(2,y)=0)として算出する処理を行うことを特徴とする撮像装置である。
また、別の態様では、外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、前記画素が行列配置され、前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積し、外部からの光が遮断された領域へ転送する、撮像部を含む撮像装置であって、情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の画素毎を画素群D(x,y)(但し、x及びyは1以上の整数)として、撮像時には、前記画素群D(x,y)に含まれる画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、転送時には、前記画素群D(x,y)に蓄積された情報電荷を情報電荷Q(x,y)として加算合成して、前記画素群D(x,y)が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって転送し、nを2以上の整数とした場合に、転送時において各画素群D(x,y)を情報電荷が通過する転送サイクルT、前記撮像時の撮像期間Ts、撮像時において実質的に有効な電極数Neff及び組となる画素群数Npとに基づいて、前記画素群D(n,y)から転送されてくる情報電荷Q(n,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(n,y)を、
Figure 2005354580
(但し、ΔQ(1,y)=0)として算出する処理を行うことを特徴とする撮像装置である。
ここで、カラー撮像を行う撮像装置では、前記画素は、異なる2つ以上の波長領域のいずれかに応答して情報電荷を生成する複数の画素であり、2つの波長領域に対応する画素が転送方向に沿って交互に繰り返すように行列配置され、前記画素群D(x,y)は、情報電荷の転送方向に沿って連続する3画素毎を1組として、撮像時には前記画素群D(x,y)に含まれる同一の波長領域に対応する画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積することが好適である。
また、撮像時に、前記画素群D(x,y)の各々に含まれる少なくとも2つの画素に対して互いに異なる撮像期間だけポテンシャル井戸を形成して情報電荷を蓄積することも好適である。これによって、撮像時にポテンシャル井戸のオーバーフローが生じた場合にも理想的な情報電荷量を推定することができる。
本発明によれば、CCD固体撮像素子を含む撮像装置において、高品質の画像を得ることができる。例えば、撮像時における感度及びダイナミックレンジを高くすることができる。また、転送時に発生するスミアを抑制すると共に、出力信号に重畳されたスミア成分を除去することができる。
本発明の実施の形態における撮像装置200は、図1に示すように、CCD固体撮像素子202、タイミング制御回路204、駆動ドライバ206及び出力信号処理部208を含んで構成される。
CCD固体撮像素子202は、撮像部2i、蓄積部2s、水平転送部2h及び出力部2dを有する。また、タイミング制御回路204は、所定の周波数のクロックパルス及び外部制御信号を受けて、CCD固体撮像素子202の撮像、垂直転送、水平転送及び出力を制御する制御信号を生成する。これらの制御信号は、タイミング制御回路204から駆動ドライバ206へ入力される。駆動ドライバ206は、タイミング制御回路204から制御信号を受けて、CCD固体撮像素子202の撮像部2i、蓄積部2s、水平転送部2h及び出力部2dに各々に対して必要なタイミングでクロックパルスを出力する。出力信号処理部208は、出力部2dから出力されたCCD固体撮像素子202の出力信号に対してスミア除去等の処理を施した後、装置外部へ出力信号を出力する。
撮像部2i及び蓄積部2sは、従来技術と同様に、垂直方向(図1の縦方向)に互いに平行に延伸された複数のチャネル領域とそれに交差する複数の転送電極とから構成される垂直シフトレジスタを含み、各シフトレジスタの各ビットはそれぞれ2次元行列として配置された受光画素の1つとして機能する。
撮像部2iは、図2〜4に示すように、半導体基板10の表面領域に形成された複数のシフトレジスタから構成される。図2は撮像部2iの一部を示す模式的な平面図、図3及び図4はそれぞれ図2のC−C線及びD−D線に沿った側断面図である。
図3及び図4に示すように、本実施の形態における撮像部2iは従来の撮像装置における撮像部と同様の断面構造を有する。すなわち、N型半導体基板9内にPウェル(PW)11が形成され、その上にNウェル12が形成され、このPウェル11の表面領域にN型の不純物が高濃度に添加されたNウェル12が形成される。さらに、Nウェル12に所定の間隔をもって互いに平行にP型不純物領域からなる分離領域14が形成される。分離領域14は、隣接するチャネル領域の間にポテンシャル障壁を形成し、これらの分離領域14に挟まれた領域が電気的に区画され、情報電荷の転送経路であるチャネル領域22となる。
また、半導体基板9の表面上には絶縁膜13が成膜される。図2に示すように、この絶縁膜13を挟んでチャネル領域22の延伸方向に直交するように、ポリシリコン膜等からなる複数の転送電極30(30−1〜30−9)が互いに平行に繰り返し配置される。
本実施の形態では、カラー画像を撮影対象とする撮像装置200について説明を行う。カラー画像を撮影対象とする撮像装置200では、異なる色の波長成分に応答して発生した情報電荷を蓄積する画素が所定の周期で繰り返し配置されたマトリックス状の画素配列の構成となる。例えば、図5に示すように、垂直転送方向に沿って連続する3つの転送電極をそれぞれ1組として赤(R)を透過するフィルタ32−Rと緑(G)を透過するフィルタ32−Gとを交互に配置した列34−1と、青(B)を透過するフィルタ32−Bと緑(G)を透過するフィルタ32−Gとを交互に配置した列34−2と、を垂直転送方向と交差する方向に交互に配列する。これによって、図6に示すように、各々が複数の電極(ここでは3つ)の電極によって制御されるR,G,Bの画素がマトリクス状に配置された画素配列が構成される。
本実施の形態では、転送方向に沿って同一の波長領域(色)に対応する画素が配置される周期に1画素を加えた周期に含まれる画素群を1組として、1組に含まれる転送電極の各々に異なるクロックパルスを供給することによって制御を行う。例えば、図5の画素配置に対しては、転送方向に沿って同一の色(R,G,B)の波長領域に対応する画素が2画素周期で配置されているので、2画素+1画素=3画素分の転送電極を1組として制御する。すなわち、転送方向に沿って連続する9つの転送電極30−1〜30−9を1つの組として、転送電極30−1〜30−9の各々に対して異なるクロックパルスを供給し、転送方向に沿って連続する3つの画素に配置された転送電極30−1〜30−9の各々を独立に制御することによって撮像部2iにおける撮像及び転送を制御する。
撮像装置200における撮像(情報電荷の蓄積)及び情報電荷の転送は、タイミング制御回路204を用いて転送電極30−1〜30−9に印加される電圧を制御することによって行うことができる。そこで、図7に撮像から転送までのタイミングチャートを示し、転送電極の制御について説明を行う。また、図8には、時刻T1〜T7における各転送電極30−1〜30−9下におけるポテンシャルの変化の様子を示す。横軸は撮像部2iにおける転送方向に沿った位置を示し、縦軸が各位置でのポテンシャルを示す。このとき、図中の下が正電位側、上が負電位側となる。
駆動ドライバ206は、タイミング制御回路204からの制御信号を受けて、クロックパルスφ1〜φ9をそれぞれ転送電極30−1〜30−9に印加する。CCD固体撮像素子202のN型半導体基板(N−SUB)10は基板電位Vsubに固定される。
時刻T0は、撮像前の初期状態である。このとき、クロックパルスφ1〜φ9の総てがオフとされ、図8に示すように、転送電極30−1〜30−9下にはポテンシャル井戸は形成されず、電荷は基板10へ排出される。
時刻T1では、1組とされた画素群のうち両端の画素にポテンシャル井戸が形成されるようにクロックパルスが制御される。ここでは、クロックパルスφ2,φ8がオンとされ、転送電極30−2及び30−8下に実質的に互いに分離されたポテンシャル井戸が形成される。オン状態となった転送電極30−2及び30−8の周囲に入射した光に応じて発生した情報電荷はこれらのポテンシャル井戸に蓄積される。
本実施の形態では、転送方向に沿って同一の波長領域に対応する画素が配置される周期に1画素を加えた周期の画素を1組として転送電極へのクロックパルスの制御を行っているため、1組の画素では同一の波長成分に対応して発生した情報電荷が蓄積されることとなる。例えば、図5に示したCCD固体撮像素子202の列34−1では、図8に示すように、左からR,G,Rの組とG,R,Gの組とが繰り返し配置され、R,G,Rの組では両端のRに対応する画素に赤の波長成分に応じて発生した情報電荷が蓄積され、G,R,Gの組では両端のGに対応する画素に緑の波長成分に応じて発生した情報電荷が蓄積される。他の列についても同様である。
ここでは、両端以外の画素についてはクロックパルスをオフに維持することによって撮像時に常に情報電荷が基板10へ排出されるように制御したが、これに限定されるものでない。例えば、図9に示すように、時刻S0においてクロックパルスφ2,φ8と共にクロックパルスφ5を一旦オンとして情報電荷を蓄積し、撮像が終了する時刻S1においてクロックパルスφ5をオフに戻して情報電荷を排出させることにより、電子的なシャッタ動作を行わせても良い。
時刻T2及びT3では、情報電荷の再配列が行われる。1組の画素群において両端の画素のポテンシャル井戸に蓄積された情報電荷が1つのポテンシャル井戸に纏められる。時刻T2では、クロックパルスφ2,φ8に加えて、クロックパルスφ3〜φ7がオンとされ、転送電極30−2及び30−8下のポテンシャル井戸に蓄積されていた情報電荷が加算合成される。続いて、時刻T3では、クロックパルスφ2,φ3,φ7,φ8がオフとされ、転送電極30−4〜30−6の下に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷が再配置される。
このように、撮像時において1組の画素群のうち少なくとも2つ以上の画素に蓄積された情報電荷を再配置によって1つのポテンシャル井戸に纏めることによって、撮像時における感度及びダイナミックレンジを高くすることができる。
時刻T4以降では、1組の画素群に対して1つのポテンシャル井戸に纏められた情報電荷が転送される。このとき、転送方向に沿って連続する少なくとも2つの転送電極に対して同相のクロックパルスを供給することにより転送が行われる。ここでは、各画素に配置された3つの転送電極の組毎に対して同相のクロックパルスを供給することによって転送が行われる。
例えば、図5に示したCCD固体撮像素子202では、図7に示すように、クロックパルスφ1〜φ3,φ4〜φ6,φ7〜φ9の組がそれぞれ同相で駆動され、図8に示すように連続して配置されている転送電極30−1〜30−3,30−4〜30−6,30−7〜30−9の組をそれぞれ1つの転送単位として情報電荷が順次転送される。
具体的には、図7に示すように、時刻T4ではクロックパルスφ1〜φ3がオフ、クロックパルスφ4〜φ9がオンとされ、時刻T5ではクロックパルスφ1〜φ6がオフ、クロックパルスφ7〜φ9がオンとされる。これによって、図8に示すように、転送電極30−4〜30−6下に形成されていたポテンシャル井戸に蓄積されていた情報電荷が転送電極30−7〜30−9下に新たに形成されたポテンシャル井戸に転送される。時刻T6ではクロックパルスφ4〜φ6がオフ、クロックパルスφ1〜φ3及びφ7〜φ9がオンとされ、時刻T7ではクロックパルスφ4〜φ9がオフ、クロックパルスφ1〜φ3がオンとされる。これによって、図8に示すように、転送電極30−7〜30−9下に形成されていたポテンシャル井戸に蓄積されていた情報電荷が転送電極30−1〜30−3下に新たに形成されたポテンシャル井戸に転送される。同様に、1画素に配置された転送電極の組毎に同相のクロックパルスを印加していくことによって情報電荷を順次転送することができる。他の列についても同様に転送が行われる。
なお、クロックパルスφ1〜φ3,φ4〜φ6,φ7〜φ9の組がそれぞれ同相で駆動される場合を示したが、実質的に同相として駆動されれば良く、図10に示すように、転送方向に沿ってポテンシャルが滑らかに変動するようにそれぞれの組の中で転送電極に供給するクロックパルスに遅延を持たせても良い。このように遅延を持たせることで、滑らかに情報電荷を転送することが可能となる。
このように、転送時において、複数の転送電極を1組として制御を行うことによって、撮像部2iから情報電荷を高速に転送することができる。その結果、転送時に発生するスミアを抑制することができる。例えば、本実施の形態のように3つの転送電極を1組に纏めて制御した場合には従来の制御方法と比べて約3倍の転送速度で転送を行うことができる。同様の転送方法は、蓄積部2sに対しても適用することができる。
このように転送速度を高速化することによって、メカシャッタが設けられていない場合や動画撮影の場合に転送時におけるスミア電荷の発生を低減することができ、高画質かつ高ダイナミックレンジの画像信号を得ることができる。
さらに、オフセットスミア除去法を応用することによって転送時に情報電荷に重畳されたスミア電荷による成分を除去することもできる。
図11に、撮像部2iから蓄積部2sへの接続部を拡大した平面図を示す。図11に示すように、奇数列(2μ−1)では蓄積部2sに近い側からR,G,R,G・・・の順に配列された画素が配置され、偶数列(2μ)では蓄積部2sに近い側からG,B,G,B・・・の順に配列された画素が配置されているものとする。ここで、μは1以上の整数であるとする。
図11のような画素の配列に対して高速転送の制御を適用した場合、奇数列(2μ−1)では蓄積部2sに近い側からR,G,Rの組からなる奇数行(2λ−1)、G,R,Gの組からなる偶数行(2λ)が交互に繰り返されているので、奇数列(2μ−1)におけるR,G,Rの組からなる奇数行(2λ−1)を画素D(2λ−1,2μ−1)で表現し、奇数列(2μ−1)におけるG,R,Gの組からなる偶数行(2λ)を画素D(2λ,2μ−1)で表現することができる。同様に、偶数列(2μ)では蓄積部2sに近い側からG,B,Gの組からなる奇数行(2λ−1)、B,G,Bの組からなる偶数行(2λ)が交互に繰り返されているので、偶数列(2μ)におけるG,B,Gの組からなる奇数行(2λ−1)を画素群D(2λ−1,2μ)で表現し、偶数列(2μ)におけるB,G,Bの組からなる偶数行(2λ)を画素群D(2λ,2μ)で表現することができる。ここで、λは1以上の整数であるとする。以下では奇数列(2μ−1)を例にとって説明を行うが、偶数列(2μ)においても同様に処理を行うことができる。
本実施の形態では、空間的に近くに配置された画素では同じ期間に発生する電荷がほぼ等しいと仮定することによってスミア電荷の除去処理を行う。なお、以下の説明において再配置期間は実際には非常に短い期間であるのでこの間に発生する電荷量は無視できるものとする。
情報電荷の転送が開始されると、画素群D(1,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(1,2μ−1)は直ちに蓄積部2sに転送される。従って、画素群D(1,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(1,2μ−1)にはスミア電荷は殆ど重畳されることなく蓄積部2sに送られる。具体的には、最初の画素群D(1,2μ−1)から蓄積部2sに転送されてくる情報電荷Q(1,2μ−1)は撮像期間Tsに2つのRの画素で発生した電荷量2q(1,2μ−1)に等しいとする。また、2番目の画素群D(2,2μ−1)で蓄積された情報電荷Q(2,2μ−1)は、転送サイクルTで画素群D(1,2μ−1)に含まれるRの画素、Gの画素、及び、Rの画素を順に転送されて蓄積部2sに到達する。ここで、最初の画素群D(1,2μ−1)を通過する際に蓄積されるスミア電荷は僅かであり、無視できるものとすると、撮像期間Tsに2つのGの画素で発生した電荷量2q(2,2μ−1)に等しいものとなる。
一方、最初の画素群D(1,2μ−1)と2番目の画素群D(2,2μ−1)とを纏めると、含まれる画素は3つのRの画素と3つのGの画素であるので、総ての画素を有効に利用した時には最初の画素群D(1,2μ−1)と2番目の画素群D(2,2μ−1)からは赤の波長領域に対応する電荷量2q(1,2μ−1)の3/2倍の電荷量3q(1,2μ−1)と緑の波長領域に対応する電荷量2q(2,2μ−1)の3/2倍の電荷量3q(2,2μ−1)の情報電荷が転送されてくるべきであるといえる。この情報電荷量3q(1,2μ−1)と3q(2,2μ−1)は情報電荷Q(1,2μ−1)及びQ(2,2μ−1)から数式(1)及び(2)を用いて近似的に算出することができる。
Figure 2005354580
3番目の画素群D(3,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(3,2μ−1)は転送サイクルT毎に画素群D(2,2μ−1)に含まれるGの画素、Rの画素及びGの画素、並びに、画素群D(1,2μ−1)に含まれるRの画素、Gの画素、及び、Rの画素を順に転送されて蓄積部2sに到達する。従って、情報電荷Q(2,2μ−1)にはそれぞれの画素群を通過する際の転送サイクルTの時間に応じたスミア電荷ΔQ(3,2μ−1)が重畳されることとなる。
このスミア電荷ΔQ(3,2μ−1)は、情報電荷量3q(1,2μ−1)と3q(2,2μ−1)との合計値に、2番目の画素群D(2,2μ−1)と最初の画素群D(1,2μ−1)とをそれぞれ通過する際の転送期間Tと撮像期間Tsとの比を積算した値となる。すなわち、数式(3)により算出することができる。
Figure 2005354580
従って、3番目の画素群D(3,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(3,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(3,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分を除去することができる。
また、4番目の画素群D(4,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(4,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(4,2μ−1)は、3番目の画素群D(3,2μ−1)において発生するスミア電荷を無視すると、同様に数式(4)により算出することができる。従って、4番目の画素群D(4,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(4,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(4,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分を除去することができる。
なお、3番目の画素群D(3,2μ−1)及び4番目の画素群D(4,2μ−1)を纏めると、これらの画素群には3つのRの画素及び3つのGの画素が含まれるので、総ての画素が有効である場合、画素群D(3,2μ−1)及びD(4,2μ−1)からは赤の波長領域に対応する3q(3,2μ−1)と緑の波長領域に対応する3q(4,2μ−1)の情報電荷が転送されてくることとなり、これらの値は数式(5)を用いて算出することができる。
Figure 2005354580
以上の関係を一般化すると、nを1以上の整数として、2n+1番目以降の画素群D(2n+1,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(2n+1,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(2n+1,2μ−1)は、スミア電荷ΔQ(2n−1,2μ−1)に2n−1番目の画素群D(2n−1,2μ−1)及び2n番目の画素群D(2n,2μ−1)を通過する転送期間Tに発生するスミア成分を加算したものとなる。2n−1番目の画素群D(2n−1,2μ−1)及び2n番目の画素群D(2n,2μ−1)を通過する転送サイクルTに発生するスミア電荷は、電荷量3q(2n−1,2μ−1)と電荷量3q(2n,2μ−1)の合計値に転送期間Tと撮像期間Tsとの比を積算した値となる。すなわち、数式(6)により算出することができる。
同様に、画素群D(2n+2,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(2n+2,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(2n+2,2μ−1)は、スミア電荷ΔQ(2n,2μ−1)に2n−1番目の画素群D(2n−1,2μ−1)及び2n番目の画素群D(2n,2μ−1)を通過する転送サイクルTに発生するスミア電荷を加算したものとして数式(7)により算出することができる。
Figure 2005354580
従って、2n+1番目の画素群D(2n+1,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(2n+1,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(2n+1,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分を除去することができる。また、2n+2番目の画素群D(2n+2,2μ−1)から転送されてくる情報電荷Q(2n+2,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(2n+2,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分を除去することができる。なお、画素群D(2n+1,2μ−1)及び画素群D(2n+2,2μ−1)を纏めると、総ての画素が有効である場合、これらの画素群からは3q(2n+1,2μ−1)及び3q(2n+2,2μ−1)の情報電荷が転送されることとなり、その値は数式(8)及び(9)を用いて算出することができる。
Figure 2005354580
以上のように、複数の転送電極を纏めて同相のクロックパルスを印加することによって高速転送を行う場合において、オフセットスミア除去法を応用することによってスミア成分を除去した信号を求めることができる。
ここでは、2組の画素群を纏めることによってスミア電荷を算出したが、1組の画素群に含まれる各画素で発生するスミア電荷が等しいものとして処理を行うことも好適である。以下に説明を行う。
最初の画素群D(1,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(1,2μ−1)にはスミア電荷は殆ど重畳されることなく蓄積部2sに送られる。2番目の画素群D(2,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(2,2μ−1)は、転送サイクルTで画素群D(1,2μ−1)に含まれるRの画素、Gの画素、及び、Rの画素を順に転送されて蓄積部2sに到達する。この転送期間に最初の画素群D(1,2μ−1)に含まれるGの画素で発生するスミア電荷は僅かであり、他の2つのRの画素で発生するスミア電荷とほぼ等しいものとして処理を行っても影響は小さい。そこで、情報電荷Q(2,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(2,2μ−1)を数式(10)で算出する。
Figure 2005354580
3番目の画素群D(3,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(3,2μ−1)は、転送サイクルT毎に画素群D(2,2μ−1)及び画素群D(1,2μ−1)に含まれる画素を順に転送されて蓄積部2sに到達する。ここでも同様に、転送期間に2番目の画素群D(2,2μ−1)に含まれるRの画素で発生するスミア電荷は僅かであり、他の2つのGの画素で発生するスミア電荷とほぼ等しいものとして処理を行っても影響は小さい。そこで、情報電荷Q(3,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(3,2μ−1)を数式(11)で算出する。
Figure 2005354580
これらを一般化して、nを2以上の整数として、画素群(n,2μ−1)に蓄積された情報電荷Q(n,2μ−1)に重畳されるスミア電荷ΔQ(n,2μ−1)を数式(12)で算出することができる。
Figure 2005354580
従って、情報電荷Q(n,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(n,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分の影響を除去することができる。
なお、本実施の形態では、連続する9つの転送電極30−1〜30−9を1つの組として、転送電極30−1〜30−9の各々に対して異なるクロックパルスを供給することによって撮像部2iにおける撮像(情報電荷の蓄積)及び情報電荷の転送を制御したが、もちろん従来と同様に、1つの画素に対応する転送電極30−1〜30−3,30−4〜30−6,30−7〜30−9をそれぞれ1組として転送電極30−1,30−4,30−7と転送電極30−2,30−5,30−8と転送電極30−3,30−6,30−9とをそれぞれ同相のクロックパルスで制御することもできる。このように、連続する複数の画素に跨る転送電極を1組とした制御と1つの画素に対応する転送電極を1組とした制御とを切り替えることによって、低解像度の高速転送と高解像度の低速転送とを切り替えて撮影及び転送を行うこともできる。この場合、従来のオフセットスミア除去法を適用することによって、スミア成分を除去することができる。
また、撮像部2iに機械的なシャッタが設けられている場合、動画のように低解像度の高速転送を連続して行うときにはシャッタを開放したまま連続して撮像を行うことができる。このような場合、蓄積部2sには従来のように撮像部2iと同一の画素数を配列する必要はなく、蓄積部2sの蓄積画素を纏めて、加算合成された情報電荷を蓄積できる容量を有する画素を配列することも可能である。例えば、撮像部2iにおいて転送方向に沿って3画素を纏めて情報電荷の蓄積を行う場合、蓄積部2sの転送方向に沿った画素数を従来の1/3にすることができる。従って、従来の蓄積部2sに比べて画素数を減らすことができ、CCD固体撮像素子202の構成をより小型化することができる。また、蓄積部2sの転送電極の制御もより簡易化することができる。なお、高解像度の静止画を撮影する場合には、従来通り3つの転送電極から構成される1画素単位の撮像を行い、撮像が終了した時点において機械的シャッタを閉じ、撮像部2iから直接水平転送部2hへと情報電荷を順次転送することによって高解像度の画像を得ることもできる。
なお、上記実施の形態では9つの転送電極に対して異なる9つのクロックパルスを供給することにより制御を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、制御可能なクロックパルスの数を増やすことによって、より圧縮された画像をより高速に転送することも可能である。
また、本実施の形態と同様に、CCD固体撮像素子202からの出力信号(電圧値等)に対してスミアの除去処理を行うこともできる。すなわち、CCD固体撮像素子202の出力信号は情報電荷Qに比例するので、出力信号に所定の係数を乗算した値を情報電荷Qとして処理すれば良い。
また、本実施の形態では、フレームトランスファー型のCCD固体撮像素子を含む撮像装置を対象としたが本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、インターライン型のCCD固体撮像素子を含む撮像装置にも適用することができる。
<変形例1>
また、上記実施の形態における撮像装置の制御を応用することによって、撮像時にポテンシャル井戸の飽和レベルを超える情報電荷が発生するような強い光が入射している場合においてもポテンシャル井戸が飽和しない場合に得られるべき理想的な情報電荷量を求めることもできる。
図12に撮像時及び再配列時におけるタイミングチャートを示し、転送電極の制御について説明を行う。また、図13には、時刻T1〜T3における各転送電極30−1〜30−9下におけるポテンシャルの変化の様子を示す。横軸は撮像部2iにおける転送方向に沿った位置を示し、縦軸が各位置でのポテンシャルを示す。このとき、図中の下が正電位側、上が負電位側となる。
駆動ドライバ206は、タイミング制御回路204からの制御信号を受けて、クロックパルスφ1〜φ9をそれぞれ転送電極30−1〜30−9に印加する。CCD固体撮像素子202のN型半導体基板(N−SUB)10は基板電位Vsubに固定される。
時刻T0では、クロックパルスφ1〜φ9の総てがオフとされ、図13に示すように、転送電極30−1〜30−9下にはポテンシャル井戸は形成されず、電荷は基板10へ排出される。時刻T1では、1組とされた画素群のうち一端の画素にポテンシャル井戸が形成されるようにクロックパルスが制御される。ここでは、クロックパルスφ2のみがオンとされ、転送電極30−2下にポテンシャル井戸が形成される。オン状態となった転送電極30−2の周囲に入射した光に応じて発生した情報電荷はこれらのポテンシャル井戸に蓄積される。次に、時刻T2では、1組とされた画素群のうち両端の画素にポテンシャル井戸が形成されるようにクロックパルスが制御される。ここでは、クロックパルスφ2に加えてφ8がオンとされ、転送電極30−2及び30−8下にポテンシャル井戸が形成される。オン状態となった転送電極30−2及び30−8の周囲に入射した光に応じて発生した情報電荷はこれらのポテンシャル井戸に蓄積される。時刻T3では、情報電荷の再配列が行われる。以下は、上記実施の形態の時刻T4以降と同様に情報電荷を転送することができる。
すなわち、撮像時において転送電極30−2の下には撮像期間Tsと等しいオンゲート期間THだけポテンシャル井戸が形成され、転送電極30−8の下にはオンゲート期間THより短いオンゲート期間TLだけポテンシャル井戸が形成される。
このとき、タイミング制御回路204は、前回のフレームにおける最大信号強度に応じてオンゲート期間TH及びTLを制御することが好適である。最大信号強度が小さいほどオフゲート期間が長くなるように、最大信号強度が大きいほどオンゲート期間が長くなるように制御を行う。これは、連続して撮像される画像に含まれる最大信号強度は大きく変化しない傾向があることを利用して撮像期間の制御を行うものである。なお、前回の撮像から長時間が経過した場合や確実に十分なダイナミックレンジを確保したい場合には、一旦予備的に1フレームの画像を撮像及び出力して最大信号強度を検出し、その最大信号強度に基づいて撮像期間の設定を行った後に本番としての撮像を行うものとすることが好ましい。
撮像部2iの画素に入射される光が弱い場合、図14に示すように、単位時間当たりに各画素のポテンシャル井戸に蓄積される情報電荷(図14のラインEの傾き)は小さくなる。このような場合、オンゲート期間TH及びTLで蓄積される情報電荷QH,total及びQL,totalは各ポテンシャル井戸の飽和レベルQmaxよりも小さくなり、十分なダイナミックレンジを確保することができる。
撮像部2iの画素に入射される光が強い場合、図15に示すように、単位時間当たりに画素に蓄積される情報電荷(図15のラインFの傾き)は大きくなり、長いオンゲート期間THだけオン状態となる転送電極30−2の下のポテンシャル井戸に蓄積される情報電荷QH,totalはポテンシャル井戸の飽和レベルを超える。一方、短いオンゲート期間TLだけオン状態となる転送電極30−7の下のポテンシャル井戸に蓄積される情報電荷QL,totalはポテンシャル井戸の飽和レベルを超えない。従って、情報電荷QH,totalとQL,totalとの和である出力情報電荷量Qtotalは、図15のラインGのようにニー特性を示す。
撮像部2iの画素に入射される光が弱い場合、長いオンゲート期間THで蓄積された情報電荷量QH,totalは出力情報電荷量Qtotalから数式(13)を用いて算出することができる。同様に、短いオンゲート期間TLで蓄積された情報電荷量QL,totalは出力情報電荷量Qtotalから数式(14)を用いて算出することができる。ただし、このようにして算出された情報電荷量QH,totalが飽和レベルQmaxを超える値として算出された場合には情報電荷量QH,total及び情報電荷量QL,totalは数式(15)及び(16)によりそれぞれ再計算する必要がある。CCD固体撮像素子202の撮像部2iにおける飽和レベルQmaxは予め求めておくことができる。
Figure 2005354580
短いオンゲート期間TLに蓄積された情報電荷量QL,totalと、ポテンシャル井戸が飽和しない程度の十分な容量を有している場合に長いオンゲート期間THにおいて1画素分のポテンシャル井戸に蓄積されるべき理想的な情報電荷Qidealとの比QL,total/Qidealはオンゲート期間の比TL/THに等しくなる。従って、理想的な情報電荷量Qidealは数式(17)及び(18)に基づいて算出することができる。
Figure 2005354580
このとき、出力情報電荷量Qtotalとして上記実施の形態で算出されたスミア除去後の電荷量(例えば、n行(2μ−1)列の画素群D(n,2μ−1)からの出力情報電荷量Qtotal(n,2μ−1)=Q(n,2μ−1)−ΔQ(n,2μ−1)とする)を用いることによってスミア電荷の影響を排除した上で理想的な情報電荷Qidealを得ることができる。
このように、予め1画素当たりのポテンシャル井戸の飽和レベルQmax(又は、飽和レベルQmaxに相当する出力信号値)を調べておくことによって、撮像期間に蓄積されるべき理想的な出力情報電荷量Qitotalを求めることができる。
なお、変形例1と同様に、CCD固体撮像素子202からの出力信号から理想的な出力信号Sidealを求めることもできる。すなわち、理想的な出力信号Sidealは情報電荷量Qitotalに比例する信号であるので、情報電荷量Qitotalに所定の係数を掛けることにより出力信号Sidealを算出することができる。
以上のように、本変形例によれば、1組の画素群において異なるオンゲート期間TH及びTLで情報電荷を蓄積することによって、撮像部2iの画素に入射される光が強い場合でも、光の強度に応じた正しい情報電荷量や出力信号を求めることができる。従って、画像信号において十分なダイナミックレンジを得ることができる。
<変形例2>
さらに、上記変形例1にオフセットスミア除去法を組み合わせることもできる。
例えば、撮像時において転送電極30−2の下には撮像期間Tsと等しいオンゲート期間THだけポテンシャル井戸が形成され、転送電極30−8の下には撮像期間Tsの1/4の短いオンゲート期間TLだけポテンシャル井戸が形成されたものとし、1組の転送電極30−1〜30−3,30−4〜30−6,30−7〜30−9の各々の画素を通過する際の時間が転送時間Tであるとする。
このとき、転送電極30−1〜30−9における実質的な撮像期間はTH+TL=Ts+Ts/4=5Ts/4で表される。そこで、数式(6),(7)及び(12)を変形して、スミア電荷ΔQ(n,2μ−1)を数式(19)〜(21)で表すことができる。
Figure 2005354580
“撮像時において実質的に有効な電極数Neff”を、転送電極30−1〜30−9について、撮像時において各電極がオンされている実質的な時間の積算値を撮像期間Tsで除算した値で定義する。そうすると、実質的な撮像期間TH+TLは撮像期間Ts×(撮像時において実質的に有効な電極数Neff)として表すことができる。従って、転送電極30−1〜30−9の組に含まれる画素群数Npとして、数式(19)〜(21)を一般化すると数式(22)〜(24)で表すことができる。
Figure 2005354580
Figure 2005354580
従って、情報電荷Q(n,2μ−1)からスミア電荷ΔQ(n,2μ−1)を差し引くことによりスミア成分の影響を除去することができる。
以上のように、本変形例によれば、1組の画素群において異なるオンゲート期間TH及びTLで情報電荷を蓄積して入射光が強い場合に光の強度に応じた正しい情報電荷量や出力信号を求める場合においても、予めオフセットスミア除去法によってスミアを除去した上で正しい情報電荷量や出力信号を求めることができる。従って、画像信号において十分なダイナミックレンジをより正しく得ることができる。
本発明の実施の形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子の撮像部の内部構成の平面図を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子の撮像部の内部構成の断面図を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子の撮像部の内部構成の断面図を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子のカラーフィルタの配置を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子のカラーフィルタの配列を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子に供給されるクロックパルスのタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態における各転送電極下のポテンシャルの状態変化を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子に供給されるクロックパルスのタイミングチャートの別例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子の各転送電極下のポテンシャルの状態変化を示す図である。 本発明の実施の形態におけるスミア除去の方法を説明する図である。 本発明の実施の形態の変形例1におけるCCD固体撮像素子に供給されるクロックパルスのタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態の変形例1における各転送電極下のポテンシャルの状態変化を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例1における撮像期間における情報電荷の蓄積の様子を説明する図である。 本発明の実施の形態の変形例1における撮像期間における情報電荷の蓄積の様子を説明する図である。 従来の撮像装置の構成を示すブロック図である。 従来のCCD固体撮像素子の撮像部の内部構成の平面図を示す図である。 撮像時における情報電荷の蓄積を説明する図である。 従来のCCD固体撮像素子における撮像時及び転送時に転送電極へ供給されるクロックパルスのタイミングチャートを示す図である。
符号の説明
2d 出力部、2i 撮像部、2h 水平転送部、2s 蓄積部、9 半導体基板、10 半導体基板(N−SUB)、11,12 ウェル、13 絶縁膜、14 分離領域、22 チャネル領域、24 転送電極、30 転送電極、32 フィルタ、34 画素の列、50 ポテンシャル井戸、100 撮像装置、102 CCD固体撮像素子、104 タイミング制御回路、106 駆動ドライバ、200 撮像装置、202 CCD固体撮像素子、204 タイミング制御回路、206 駆動ドライバ、208 出力信号処理部。

Claims (5)

  1. 外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、
    前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、
    前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積及び転送する撮像部、を含む撮像装置であって、
    情報電荷の転送方向に沿って連続する所定数の画素群毎を組として、
    撮像時には、前記組とされた画素群に含まれる実質的に互いに分離された複数の画素、に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、
    転送時には、前記組とされた画素群に蓄積された情報電荷を加算合成して、前記組とされた画素群が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって情報電荷を転送し、
    転送時において前記組とされた各画素群を通過する際に情報電荷に加算されるスミア成分を、転送時において前記組とされた各画素群を情報電荷が通過する転送サイクルTと前記撮像時の撮像期間Tsとの比に基づいて算出することを特徴とする撮像装置。
  2. 外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、
    前記画素が行列配置され、前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積及び転送する撮像部、を含む撮像装置であって、
    情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の画素毎を画素群D(x,y)(但し、行x及び列yは1以上の整数)として、
    撮像時には、前記画素群D(x,y)に含まれる画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、
    転送時には、前記画素群D(x,y)に蓄積された情報電荷を情報電荷Q(x,y)として加算合成して、前記画素群D(x,y)が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって転送し、
    nを1以上の整数とした場合に、
    転送時において各画素群D(x,y)を情報電荷が通過する転送サイクルT、前記撮像時の撮像期間Ts、撮像時において実質的に有効な電極数Neff及び組となる画素群数Npとに基づいて、
    前記画素群D(2n+1,y)から転送されてくる情報電荷Q(2n+1,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(2n+1,y)を、
    Figure 2005354580
    前記画素群D(2n+2,y)から転送されてくる情報電荷Q(2n+2,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(2n+2,y)を、
    Figure 2005354580
    (但し、ΔQ(1,y)=ΔQ(2,y)=0)
    として算出する処理を行うことを特徴とする撮像装置。
  3. 外部からの光を受けて情報電荷を生成する複数の画素と、前記画素毎に情報電荷の転送方向と交差する方向に向けて延伸された複数の転送電極と、を備え、
    前記画素が行列配置され、前記転送電極の作用により、前記画素に入射される光に応答して発生した情報電荷を蓄積し、外部からの光が遮断された領域へ転送する、撮像部を含む撮像装置であって、
    情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の画素毎を画素群D(x,y)(但し、x及びyは1以上の整数)として、
    撮像時には、前記画素群D(x,y)に含まれる画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積し、
    転送時には、前記画素群D(x,y)に蓄積された情報電荷を情報電荷Q(x,y)として加算合成して、前記画素群D(x,y)が備える転送電極のうち情報電荷の転送方向に沿って連続する複数の転送電極に実質的に同相のクロックパルスを印加することによって転送し、
    nを2以上の整数とした場合に、
    転送時において各画素群D(x,y)を情報電荷が通過する転送サイクルT、前記撮像時の撮像期間Ts、撮像時において実質的に有効な電極数Neff及び組となる画素群数Npとに基づいて、
    前記画素群D(n,y)から転送されてくる情報電荷Q(n,y)に重畳されるスミア成分ΔQ(n,y)を、
    Figure 2005354580
    (但し、ΔQ(1,y)=0)
    として算出する処理を行うことを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項2又は3に記載の撮像装置において、
    前記画素は、異なる2つ以上の波長領域のいずれかに応答して情報電荷を生成する複数の画素であり、2つの波長領域に対応する画素が転送方向に沿って交互に繰り返すように行列配置され、
    前記画素群D(x,y)は、情報電荷の転送方向に沿って連続する3画素毎を1組として、撮像時には前記画素群D(x,y)に含まれる同一の波長領域に対応する画素に形成されたポテンシャル井戸に情報電荷を蓄積することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項4に記載の撮像装置において、
    撮像時に、前記画素群D(x,y)の各々に含まれる少なくとも2つの画素に対して互いに異なる撮像期間だけポテンシャル井戸を形成して情報電荷を蓄積することを特徴とする撮像装置。
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