JP2005349433A - プレス成形品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 材料の流動性を高めることにより、段付きフランジのコーナ部をシャープに成形することができるプレス成形品の成形方法を提供する。
【解決手段】 前工程でカップ状に予備成形されたワーク12の底部12bをインナパンチ9bと可動パッド10bの間で挟着した状態で、インナパンチ9bによりワーク12の底部12bを固定ダイ10aのキャビティ13内に圧入し、固定ダイ10aに形成されたテーパ面10eにワーク12の角部12cが達したら、テーパ面10eにより角部12cをしごきながら同時にアウタパンチ9bによりワーク12のフランジ12a端面を加圧することにより、インナパンチ9bのコーナ成形部9fに材料を流動させて段部12dを成形するようにしたもので、材料のダレを抑制しつつコーナ成形部9fに材料を充満することができるため、シャープなコーナ部を有する段部12dを成形することができる。
る。
【選択図】 図6

Description

本発明は、段付きフランジを有するプレス成形品の成形方法及び成形装置に関する。
従来、例えば自動車の変速機やクラッチ等の部品には、鋼板等の板材をドラム状に成形したプレス成形品が使用されたものがある。
これらのプレス成形品は、板材を複数工程に分けて絞り成形しているが(特許文献1参照)、成形時コーナ部のRが大きくなったり、ダレが発生するため、精度の高いプレス成形品が得にくい等の問題がある。
特開平11-169980号公報。
かかる問題を改善するため、例えば特許文献2で、コーナ部にダレが発生することを少なくしたい部品の成形方法が提案されている。
前記特許文献2に記載の部品の成形方法は、前工程で板材をドラム状に絞り成形したら、一次加工した部品の内側フランジ端面を加圧しながら可動パンチと可動パッドの間に部品の底部を挟着し、次に内側フランジの端面を可動加圧パンチで加圧して、内側フランジと外側フランジを逆方向にしごきながら成形することにより、材料を少なくとも2方向より外側フランジのコーナ部へ流動させて、外側フランジのコーナ部をほぼ直角に成形するようにしたもので、2方向より流動した材料がコーナ部で衝突してダレを抑制するため、コーナ部にダレのない品質の良好な部品が得られるようになっている。
特開平8−309469号(特許第3398922号)公報。
そして前記特許文献2に記載された部品の成形方法は、内側フランジの端面を可動加圧パンチにより一方向に加圧してコーナ部に材料を流動させようとしたものである。
このため前記特許文献2に記載の成形方法は、部品の外側フランジのコーナ部にのみ材料を流動させて、コーナ部をほぼ直角に成形する場合には効果があるが、図9に示すようにコーナ部が複数ある段付きフランジの場合、コーナ部aがほぼ直角となるよう成形しようとすると、材料の流動が十分とはいえず、コーナ部bやcに材料のまくれ込みや重なり等の欠陥が発生し、コーナ部aをほぼ直角に成形することができない上、コーナ部bやcの肉厚が不足して所定の強度が得られない等の課題を残している。
特にプレス成形品がクラッチに使用するクラッチドラムの場合、コーナ部aとコーナ部bの間にピストンdが摺動自在に収容されるため、コーナ部aがほぼ直角とならずRになっていると、ピストンdの有効ストロークSを確保するためには、コーナ部aとコーナ部bとの距離を大きくしなければならず、その結果クラッチドラムの軸方向の長さが長くなって部品が大型化する上、部品コストも高くなる等の問題が生じる。
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、材料の流動性を高めることにより、段付きフランジのコーナ部をシャープに成形することができるプレス成形品の成形方法及び成形装置を提供することを目的とするものである。
本発明のプレス成形品の成形方法は、前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及びインナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形方法であって、ワークの底部をインナパンチと可動パッドの間で挟着した状態で、インナパンチによりワークの底部を固定ダイのキャビティ内に圧入し、固定ダイに形成されたテーパ面にワークの角部が達したら、テーパ面により角部をしごきながら同時にアウタパンチによりワークのフランジ端面を加圧することにより、インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形するようにしたものである。
前記方法により、材料のダレを抑制しつつインナパンチのコーナ成形部に材料を充満することができるため、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形することができ、得られた成形品を例えば自動車部品であるクラッチのクラッチドラムに適用することにより、所定のピストン有効ストロークがクラッチドラムの軸方向の長さを大きくせずに確保できるようになり、これによってクラッチドラムやクラッチ自体が大型化することがないため、部品コストの削減が図れる。
また材料のまくれ込みや重なりによる欠陥や、コーナ成形部に流入する材料が不足することにより生じる局部的なヒケ等の欠陥が防止できるため、欠陥のない品質の良好なプレス成形品が得られると共に、コーナ成形部に材料が十分に流入することにより平滑な成形面が得られることから、成形後の機械加工が不要となり、これによって加工コストの削減も図れる。
本発明のプレス成形品の成形方法は、テーパ面の角度を、固定ダイの軸心に対してワークの段部形状に見合った所定角度に設定すると共に、テーパ面の端部にRを形成した固定ダイを使用してワークを成形するようにしたものである。
前記方法により、テーパ面とR部により材料をスムーズにコーナ成形部へと流動させることができるため、材料のまくれ込みや重なりによる欠陥や、コーナ成形部に流入する材料が不足することにより生じる局部的なヒケ等の欠陥が防止できるようになり、これによって欠陥のない品質の良好なプレス成形品が容易かつ経済的に得られるようになる。
本発明のプレス成形品の成形方法は、インナパンチを弾性支持するダイクッションのクッション力を、可動ダイを弾性支持するダイクッションのクッション力より数倍大きくしたものである。
前記方法により、インナパンチは常に所定の加圧力を保持しながら、可動パッドのクッション力との間で最適な値でバランスするようになり、これによってコーナ成形部に流動した材料が余剰となっても、まくれ込みや肉重なり等の欠陥の原因となることがない上、材料のダレが抑制されるため、段部のコーナ部がほぼ直角に成形された品質の良好なプレス成形品が得られるようになる。
本発明のプレス成形品の成形方法は、前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及びインナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形方法であって、ワークの底部をインナパンチと可動パッドの間で挟着した状態で、インナパンチによりワークの底部を固定ダイのキャビティ内に圧入し、固定ダイに形成されたテーパ面にワークの角部が達したら、テーパ面により角部をしごきながら同時にアウタパンチによりワークのフランジ端面を加圧することにより、インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有するに段部を成形した後、ワークをリストライク工程により全体の形状出し成形を行うようにしたものである。
前記方法により、前述した請求項1ないし3の効果に加え、段部外周側のコーナ部もシャープに成形できる上、成形品全体の成形精度が向上する。
本発明のプレス成形品の成形装置は、前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及び前記インナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び前記可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形装置であって、前記ワークの底部を前記インナパンチと前記可動パッドの間で挟着した状態で、前記インナパンチにより前記ワークの底部を前記固定ダイのキャビティ内に圧入し、前記固定ダイに形成されたテーパ面に前記ワークの角部が達したら、前記テーパ面により前記角部をしごきながら同時に前記アウタパンチにより前記ワークのフランジ端面を加圧することにより、前記インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、前記ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形する成形部を有することを特徴とする。
前記成形装置により、材料のダレを抑制しつつインナパンチのコーナ成形部に材料を充満することができるため、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形することができ、得られた成形品を例えば自動車部品であるクラッチのクラッチドラムに適用することにより、所定のピストン有効ストロークがクラッチドラムの軸方向の長さを大きくせずに確保できるようになり、これによってクラッチドラムやクラッチ自体が大型化することがないため、部品コストの削減が図れる。
また材料のまくれ込みや重なりによる欠陥や、コーナ成形部に流入する材料が不足することにより生じる局部的なヒケ等の欠陥が防止できるため、欠陥のない品質の良好なプレス成形品が得られると共に、コーナ成形部に材料が十分に流入することにより平滑な成形面が得られることから、成形後の機械加工が不要となり、これによって加工コストの削減も図れる。
本発明によれば、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形することができ、得られた成形品を例えば自動車部品であるクラッチのクラッチドラムに適用することにより、所定のピストン有効ストロークがクラッチドラムの軸方向の長さを大きくせずに確保できるようになり、これによってクラッチドラムやクラッチ自体が大型化することがないため、部品コストの削減が図れるようになる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1は本発明により成形したプレス成形品であるクラッチドラムを使用したクラッチの断面図、図2はプレス成形品の成形を行う成形装置の断面図、図3ないし図8は成形方法を示す工程図である。
自動車の機能部品である湿式多板クラッチは、図1に示すように鋼板等の板材をプレス成形したクラッチドラム1を有している。
クラッチドラム1は、大径部1aと小径部1bとからなるフランジ1cを有していて、フランジ1cの大径部1aと小径部1bの間に段部1dを有しており、中央部に開口された取り付け孔1eが回転軸2に固着されていて、回転軸2と一体にクラッチドラム1が回転されるようになっている。
クラッチドラム1の小径部1bはシリンダとなっていて、この小径部1b内にピストン3が摺動自在に収容されており、回転軸2内に形成された油路2aより小径部1b内の油圧室4内に供給された圧油によりピストン3がクラッチ板5側へ移動されるようになっている。
クラッチ板5は、複数のドライブプレート5aとドリブンプレート5bを交互に重ねることにより形成されており、ドライブプレート5aの外周部がクラッチドラム1の大径部1a内周面にスプライン係合されている。
ドリブンプレート5bの内周部は、回転軸2に回転自在に支承された受圧板6にスプライン係合されていて、油圧室4に供給された圧油により動作するピストン3と受圧板6の間でクラッチ板5のドライブプレート5aとドリブンプレート5bを互いに圧着されることにより、回転軸2の回転動力が受圧板6側へ伝達されるように構成されており、油圧室4内の圧油が排出されると、リターンばね7によりピストン3が元の位置へ戻されて、動力の伝達が遮断されるようになっている。
以上は例えば自動車の自動変速機に使用されている湿式多板クラッチの構成であるが、このクラッチに使用されているクラッチドラム1には、段付きフランジを有するプレス成形品が使用されている。
前記クラッチドラム1を成形するプレスには、上部スライドと下部スライド(ともに図示せず)が同時に接離方向に動作する複動プレス(図示せず)が使用されており、成形に使用する金型8は、図2に示すように上型9と下型10とから構成されている。
複動プレスの上部スライド下面に取り付けられた上型9は、ダイホルダ(図示せず)を介して上部スライドの下面に固定されたリング状のアウタパンチ9aと、アウタパンチ9a内に上下摺動自在に設けられたインナパンチ9bとからなり、インナパンチ9bは上部スライド内に設けられたダイクッション(図示せず)に弾性支持されている。
アウタパンチ9aは先端部がワーク12のフランジ12aの板厚tとほぼ等しい筒状部9cを有していて、この筒状部9cによりフランジ12aの端面を上方より加圧できるようになっている。
インナパンチ9bの先端部には、ワーク12の段部12dを成形する小径部9dが形成されていて、小径部9dと大径部9eの境界は、インナパンチ9bの軸線に対しほぼ直角に形成されたコーナ成形部9fとなっている。
プレスの下部スライド側に設けられた下型10は、ダイホルダ(図示せず)を介して下部スライドの上面に固定された環状の固定ダイ10aと、固定ダイ10a内に上下摺動自在に設けられた可動パッド10bとからなり、可動パッド10bは下部スライド内に設置されたダイクッション(図示せず)に弾性支持されている。
固定ダイ10aの下部内周面10cは、上型9のインナパンチ9bの外径より小径となっていて、この下部内周面10c内に可動ダイ10bが上下摺動自在に嵌合されており、ワーク12の成形前は、固定ダイ10aの上面と可動パッド10bの上面がほぼ同一高さとなっている。
固定ダイ10aの上部内周面10dは、クラッチドラム1の形状によって適宜選択されるも、例えば、下部内周面10cの内径にワーク12のフランジ12aの板厚tを2倍した値を加えた内径となっていて、上昇位置にある可動パッド10bの外周面と固定ダイ10aの上部内周面10dとの間にキャビティ13が形成されている。
キャビティ13の底部側には、下部内周面10c側から上部内周面10d側へ順次大径となるテーパ面10eが固定ダイ10側に形成されていて、このテーパ面10eによりワーク12の底部側角部12cをインナパンチ9bのコーナ成形部9f側へしごくようになっており、テーパ面10eの上端と上部内周面10dとの連設部及びテーパ面10eの下端と下部内周面10cとの連設部には、小Rが形成されている。
なおテーパ面10eの傾斜角θは、固定ダイ10aの軸心に対し約30°に設定されているが、必ずしのこの角度に限定されるものではなく、ワーク12の段部12dの形状に見合った所定形状が選択されることになる。
次にクラッチドラム1の成形方法を、図3ないし図8を参照して説明する。
まず鋼板よりなる板材を予備成形して、図3に示すようなカップ状のワーク12を得る。
次にワーク12の底部12bを下型10の可動パッド10b上面に図3に示すように載置してワーク12を位置決めしたら、この状態でプレスの上下スライドを接近する方向へ動作させて上部スライドの下面に取り付けられた上型9のインナパンチ9bを、上方よりワーク12内へ図4に示すように挿入し、インナパンチ9bの下面と可動ダイ10bの間でワーク12の底部12bを挟着保持する。
この状態でさらに上下スライドを接近させると、下部スライド内に設置されたダイクッションにより弾性支持された可動ダイ10bが下降を開始するため、ワーク12は図5に示すように固定ダイ10aの上部内周面10dと可動パッド10bの外周面の間に形成されたキャビティ3内に上方より圧入される。
その後さらに上下スライドが接近すると、ワーク12の底部12b側角部12cが固定ダイ10aのテーパ面10eに達し、テーパ面10eにより角部12cがインナパンチ9bのコーナ成形部9f側へしごかれると同時に、インナパンチ9bの外周部に設けられたアウタパンチ9aの筒状部9cがワーク12のフランジ12a端面に当接して、フランジ12aの端面をテーパ面10c側へ図5の矢印に示すように加圧する。
これによってワーク12の角部12cの材料がインナパンチ9bのコーナ成形部9f側へ流動するため、コーナ成形部9fに材料が図6に示すように充満される。
またインナパンチ9bを弾性支持するダイクッションのクッション力は、可動パッド10bを弾性支持するダイクッションのクッション力より数倍大きくなるように予め設定されていることから、インナパンチ9bは常に所定の加圧力を保持しながら、可動パッド10bのクッション力との間で最適な値でバランスするようになり、これによってコーナ成形部9fに流動した材料が余剰となっても、まくれ込みや肉重なり等の欠陥の原因となることがない上、材料のダレが抑制されるため、段部12dのコーナ部がほぼ直角に成形された品質の良好なプレス成形品が得られるようになる。
以上のようにしてワーク12の成形が完了したら、上下部スライドを離間方向へ動作させ、かつ図示しないノックアウト手段により金型8内よりワーク12をノックアウトすることより、段部12dのコーナ部がほぼ直角に成形された図7に示すようなワーク12が得られるようになるが、この状態ではワーク12の段部12dの外周側は固定ダイ10aのテーパ面10eとほぼ同じ角度θに成形されているため、次にリストライク工程で全体の形状出し成形を行う。
全体の形状出し成形は、テーパ面10eに相当する部分がほぼ直角となった固定ダイ10fを使用して、図8に示すようにワーク12の段部12dを上下方向より加圧して外周側の形状出しを行うもので、前工程で段部12dの内周側コーナ部はほぼ直角に仕上げられているため、段部12dの内外周のコーナ部がほぼ直角となった成形精度の高いプレス成形品が得られるようになり、この成形品を図1に示すクラッチのクラッチドラム1に使用した場合、所定の有効ストロークがピストン3に得られるようになるため、クラッチドラム1の軸方向の長さを必要以上に長くする必要がなく、これによってクラッチドラム1やクラッチ自体が大型になることがないため、自動車部品のコスト削減が図れるようになる。
また材料のまくれ込みや重なりによる欠陥や、コーナ成形部に流入する材料が不足することにより生じる局部的なヒケ等の欠陥が防止できるため、欠陥のない品質の良好なプレス成形品が得られると共に、コーナ成形部9fに材料が十分に流入することにより平滑な成形面が得られることから、成形後の機械加工が不要となり、これによって加工コストの削減も図れるようになる。
なおワーク12の段部12dの内周側のコーナ部のみをほぼ直角に成形する場合は、全体の形状出し成形を省略してもよい。
また前記実施の形態では、クラッチドラム1をプレス成形する場合について説明したが、段付きフランジを有するプレス成形品全般に適用できると共に、成形に使用するプレスは複動プレスに限定されることはなく、単動式のプレスを使用しても勿論よい。
本発明は、材料のダレを抑制しつつインナパンチのコーナ成形部に材料を充満することができるため、ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形することができ、得られた成形品を例えば自動車部品であるクラッチのクラッチドラムに適用することにより、所定のピストン有効ストロークがクラッチドラムの軸方向の長さを大きくせずに確保できるようになり、これによってクラッチドラムやクラッチ自体が大型化することがないため、部品コストの削減が図れ、しかも、材料のまくれ込みや重なりによる欠陥や、コーナ成形部に流入する材料が不足することにより生じる局部的なヒケ等の欠陥が防止できるため、欠陥のない品質の良好なプレス成形品が得られると共に、コーナ成形部に材料が十分に流入することにより平滑な成形面が得られることから、成形後の機械加工が不要となり、これによって加工コストの削減も図れるという効果を奏するため、段付きフランジを有するプレス成形品の成形方法及び装置に最適である。
本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形装置により成形したクラッチドラムを使用したクラッチの断面図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形装置の断面図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態になるプレス成形品の成形方法を示す工程図である。 従来の成形方法により得られたプレス成形品の説明図である。
符号の説明
9 上型
9a アウタパンチ
9b インナパンチ
9f コーナ成形部
10 下型
10a 固定ダイ
10b 可動パッド
12 ワーク
12a フランジ
12b 底部
12c 角部
12d 段部
13 キャビティ

Claims (5)

  1. 前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及び前記インナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び前記可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形方法であって、前記ワークの底部を前記インナパンチと前記可動パッドの間で挟着した状態で、前記インナパンチにより前記ワークの底部を前記固定ダイのキャビティ内に圧入し、前記固定ダイに形成されたテーパ面に前記ワークの角部が達したら、前記テーパ面により前記角部をしごきながら同時に前記アウタパンチにより前記ワークのフランジ端面を加圧することにより、前記インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、前記ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形することを特徴とするプレス成形品の成形方法。
  2. 前記テーパ面の角度を、前記固定ダイの軸心に対して前記ワークの前記段部形状に見合った所定角度に設定すると共に、前記テーパ面の端部にRを形成した固定ダイを使用して前記ワークを成形するようにしてなる請求項1に記載のプレス成形品の成形方法。
  3. 前記インナパンチを弾性支持するダイクッションのクッション力を、前記可動ダイを弾性支持するダイクッションのクッション力より数倍大きくしてなる請求項1または2に記載のプレス成形品の成形方法。
  4. 前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及び前記インナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び前記可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形方法であって、前記ワークの底部を前記インナパンチと前記可動パッドの間で挟着した状態で、前記インナパンチにより前記ワークの底部を前記固定ダイのキャビティ内に圧入し、前記固定ダイに形成されたテーパ面に前記ワークの角部が達したら、前記テーパ面により前記角部をしごきながら同時に前記アウタパンチにより前記ワークのフランジ端面を加圧することにより、前記インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、前記ワークの内周面にシャープなコーナ部を有するに段部を成形した後、前記ワークをリストライク工程により全体の形状出し成形を行うことを特徴とするプレス成形品の成形方法。
  5. 前工程でカップ状に予備成形されたワークを、ダイクッションにより弾性支持されたインナパンチ及び前記インナパンチの外周に設けられたリング状のアウタパンチからなる上型と、ダイクッションにより弾性支持された可動パッド及び前記可動パッドの外周に設けられた固定ダイからなる下型との間でプレス成形するプレス成形品の成形装置であって、前記ワークの底部を前記インナパンチと前記可動パッドの間で挟着した状態で、前記インナパンチにより前記ワークの底部を前記固定ダイのキャビティ内に圧入し、前記固定ダイに形成されたテーパ面に前記ワークの角部が達したら、前記テーパ面により前記角部をしごきながら同時に前記アウタパンチにより前記ワークのフランジ端面を加圧することにより、前記インナパンチのコーナ成形部に材料を流動させて、前記ワークの内周面にシャープなコーナ部を有する段部を成形する成形部を有することを特徴とするプレス成形品の成形装置。
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