JP2005347296A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メタルシリサイド層に代えて当該メタルシリサイド層よりも導電性の低い他の導電性の膜を構成する必要なくすると共に製造工程上でも大きな変更を施すことなくノード部に高抵抗を付加しソフトエラー対策を施すことができるようにする。
【解決手段】 インバータ回路の入力端子ノードN4とインバータ回路I2の出力端子ノードN2との間に電気的に接続する多結晶シリコン膜3およびメタルシリサイド層8が平板状に設けられている。そして、多結晶シリコン膜3およびメタルシリサイド層8の上部の一部に溝部4が形成されることで抵抗要素4が形成されている。これによりゲート電極配線GCの高抵抗化を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 インバータ回路の入力端子ノードN4とインバータ回路I2の出力端子ノードN2との間に電気的に接続する多結晶シリコン膜3およびメタルシリサイド層8が平板状に設けられている。そして、多結晶シリコン膜3およびメタルシリサイド層8の上部の一部に溝部4が形成されることで抵抗要素4が形成されている。これによりゲート電極配線GCの高抵抗化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、2つのインバータ回路を有するSRAMセルを備えた構成の半導体装置およびその製造方法に関する。
スタティック型メモリセル(SRAMセル)は、例えばフルCMOSタイプのものでは、6個のCMOSトランジスタにより1つのメモリセルが構成されている。このようなSRAMセルは、外部から入射する中性子線やα線等により記憶内容に変化をきたすソフトエラーの発生が問題となっている。このようなソフトエラー対策を行うため、ノード部に抵抗を付加する構成が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。 特許文献1では、電気的に接続する導電層をメタルシリサイド層(コバルトシリサイド(CoSi))よりも高い抵抗値を有するタングステン(W)膜で形成することによりノード部分の電気的高抵抗化を図りソフトエラー対策を施している。
USP−6529401
しかしながら、特許文献1の技術では、製造工程としてタングステンを一層余分に形成するため製造工程が増えるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、メタルシリサイド層に代えて当該メタルシリサイド層よりも導電性の低い他の導電性の膜を構成する必要なくすると共に製造工程上でも大きな変更を施すことなくノード部に高抵抗を付加しソフトエラー対策を施すことができるようにした半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、メタルシリサイド層に代えて当該メタルシリサイド層よりも導電性の低い他の導電性の膜を構成する必要なくすると共に製造工程上でも大きな変更を施すことなくノード部に高抵抗を付加しソフトエラー対策を施すことができるようにした半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置は、第1の負荷用MOSFETおよび第1のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第1のインバータ回路と、第2の負荷用MOSFETおよび第2のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第2のインバータ回路と、第1および第2のインバータ回路のうちの一方の入力端子と他方の出力端子との間を互いに電気的に接続する導電層と、この導電層の上部に形成される低抵抗金属膜層とを備え、導電層および低抵抗金属膜層には低抵抗金属膜層を分断すると共に導電層の上部を一部除去する溝部が形成されていることを特徴としている。
また、本発明の半導体装置は、第1の負荷用MOSFETおよび第1のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第1のインバータ回路と、第2の負荷用MOSFETおよび第2のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第2のインバータ回路と、第1および第2のインバータ回路のうちの一方の入力端子と他方の出力端子との間を互いに電気的に接続すると共に、上部の一部が削られることにより他の箇所より膜厚が薄い薄膜厚部が形成された導電層と、この導電層の薄膜厚部の端部に位置する段差部に形成された絶縁膜の形成領域を除き導電層の上部に形成された低抵抗金属膜層とを備えていることを特徴としている。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板に素子分離領域を複数のアクティブエリア間に形成する工程と、半導体基板の複数のアクティブエリア間に導電層を平板状に形成する工程と、導電層の上部に溝部を形成する工程と、溝部内に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜が形成された溝部内を除き導電層の上部に低抵抗金属膜層を形成する工程とを備えたことを特徴としている。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板に素子分離領域を複数のアクティブエリア間に形成する工程と、半導体基板の前記複数のアクティブエリア間に導電層を平板状に形成する工程と、導電層の上部の一部を削ることにより薄膜厚部を形成する工程と、薄膜厚部の端部に位置する段差部に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜の形成領域を除き導電層の上部に低抵抗導電膜層を形成する工程とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、製造工程上で大きな変更を施すことなくノード部に高抵抗を付加しソフトエラー対策できるようになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明をSRAM半導体記憶装置に適用した第1の実施形態について図1ないし図13を参照しながら説明する。尚、SRAM半導体記憶装置に適用した実施形態を示すが、必要に応じて他の不揮発性記憶装置や揮発性記憶装置に適用してもよい。
図3は、SRAMセルについて電気的構成を概略的に示しており、図1は、SRAMセル2を模式的に示しており、アクティブエリアAAおよび素子分離領域STIやゲート電極配線Gが形成された状態を示す平面図である。また図2(a)は、図1におけるA−A線に沿う模式的な断面図を示しており、図2(b)は、図1におけるB−B線に沿う模式的な断面図を示している。
以下、本発明をSRAM半導体記憶装置に適用した第1の実施形態について図1ないし図13を参照しながら説明する。尚、SRAM半導体記憶装置に適用した実施形態を示すが、必要に応じて他の不揮発性記憶装置や揮発性記憶装置に適用してもよい。
図3は、SRAMセルについて電気的構成を概略的に示しており、図1は、SRAMセル2を模式的に示しており、アクティブエリアAAおよび素子分離領域STIやゲート電極配線Gが形成された状態を示す平面図である。また図2(a)は、図1におけるA−A線に沿う模式的な断面図を示しており、図2(b)は、図1におけるB−B線に沿う模式的な断面図を示している。
SRAM半導体記憶装置1は、メモリセル領域において、図1および図3に示すように、SRAMセル2が例えば点対称もしくは線対称に多数配列されることにより構成されている。まず、SRAMセル2の電気的構成について概略的に説明する。図3において、SRAMセル2は、一般的なFull−CMOSタイプのもので、6個のMOSFETを備えている。以下、MOSFETを単に「トランジスタ」と称して説明を行う。これらの6個のトランジスタは、第1および第2の負荷用トランジスタTL1およびTL2、第1および第2のドライバ用トランジスタTD1およびTD2、第1および第2の転送ゲート用トランジスタTS1およびTS2からなっている。
負荷用のトランジスタTL1およびTL2は、それぞれpチャンネル型のMOSFETにより構成されており、ドライバ用のトランジスタTD1およびTD2は、nチャンネル型のMOSFETにより構成されている。また、転送ゲート用のトランジスタTS1およびTS2は、nチャンネル型のMOSFETにより構成されている。
図3に示すように、負荷用のトランジスタTL1およびドライバ用のトランジスタTD1のゲートが互いに接続されることにより第1のインバータ回路I1が構成されており、各トランジスタTD1およびTL1が相補的に動作する。さらに負荷用のトランジスタTL2およびドライバ用のトランジスタTD2のゲートが互いに接続されることにより第2のインバータ回路I2が構成されており、トランジスタTL2およびTD2が相補的に動作する。
図3に示すように、負荷用のトランジスタTL1およびドライバ用のトランジスタTD1のゲートが互いに接続されることにより第1のインバータ回路I1が構成されており、各トランジスタTD1およびTL1が相補的に動作する。さらに負荷用のトランジスタTL2およびドライバ用のトランジスタTD2のゲートが互いに接続されることにより第2のインバータ回路I2が構成されており、トランジスタTL2およびTD2が相補的に動作する。
これらのインバータ回路I1およびI2は、電源電圧VddおよびVss(GND)が与えられることにより動作する。インバータ回路I1の出力端子ノードN1とインバータ回路I2の入力端子ノードN3との間には抵抗要素R2が構成されており、インバータ回路I2の出力端子ノードN2とインバータ回路I1の入力端子ノードN4との間にも抵抗要素R1が構成されている。これらの抵抗要素R1およびR2は、後述するが多結晶シリコン層3に対して通電断面面積が狭くなるように溝部4が形成されることにより構成されており(図1または図2(a)参照)、これらの抵抗要素R1およびR2の働きによりソフトエラー対策を施すことができるようになる。
図3に示すように、転送ゲート用のトランジスタTS1およびTS2のゲートは、ワード線WLに共通に接続されている。トランジスタTS1のソース/ドレイン端子はビット線BLおよびインバータ回路I1の出力端子ノードN1間に接続されていると共に、トランジスタTS2のソース/ドレイン端子はビット線/BLおよびインバータ回路I2の出力端子ノードN2間に接続されている。
<構造について>
以下、SRAMセル2の実際の半導体装置内の構造(パターンレイアウト)について図1および図2を参照しながら説明する。本実施形態においては、導電層(ゲート電極配線の一部)の構造、抵抗要素R1およびR2を設けていることに特徴を備えているため、この部分を中心に説明を行う。図1において、数個のSRAMセル2の構造について示しているが、実際には半導体記憶装置として、記憶容量に対応した個数分のSRAMセル2が行列状に配置されている。
以下、SRAMセル2の実際の半導体装置内の構造(パターンレイアウト)について図1および図2を参照しながら説明する。本実施形態においては、導電層(ゲート電極配線の一部)の構造、抵抗要素R1およびR2を設けていることに特徴を備えているため、この部分を中心に説明を行う。図1において、数個のSRAMセル2の構造について示しているが、実際には半導体記憶装置として、記憶容量に対応した個数分のSRAMセル2が行列状に配置されている。
このSRAMセル2は、特に抵抗要素R1が形成されている部分については、次のように構成されている。図2に示すように、p型のシリコン半導体基板5の表面下にNウェル(N−well)領域6や図示しないPウェル(P−well)領域が形成されており、これらのNウェル領域6やPウェル領域内に素子分離領域STI(Shallow Trench Isolation)が形成されている。ここでは、本実施形態の特徴部分を説明するため、Nウェル領域6に形成された素子構造について説明を行う。
図1に示すように、この素子分離領域STIによって素子分離された素子領域においてアクティブエリア(活性領域)AAが縦列状に形成されている。換言すると、複数のアクティブエリアAA間には素子分離領域STIが形成されている。この素子分離領域STIは、シリコン半導体基板5のNウェル領域6にトレンチが形成され、このトレンチの側壁を薄く酸化することによりシリコン酸化膜14が形成され、さらにこの上にTEOS(TetraEthoxy Silane)膜15が埋込み形成されることにより構成されている。
トランジスタTL1の形成領域におけるアクティブエリアAAは、pチャンネル型のMOSFETのソース/ドレインチャネル領域を含んでいる。尚、図1に示すように、トランジスタTL1およびTL2のアクティブエリアAAには電源電位Vddが与えられており、トランジスタTD1およびTD2のアクティブエリアAAには、接地電位Vssが与えられる。
図2(a)に示すように、アクティブエリアAAにおいて、シリコン半導体基板5のNウェル領域6上には、ゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜7が形成されている。また、図1に示すように、アクティブエリアAA上のシリコン酸化膜5上や素子分離領域STI上には、アクティブエリアAAに直交するようにゲート電極配線GCが形成されている。
このゲート電極配線GCは、図2(a)および図2(b)に示すように、例えばp型の不純物がドープされた多結晶シリコン層3(Phos.-doped Poly-silicon:本発明の導電層に相当)の上部にメタルシリサイド層8(例えばCoSi:本発明の低抵抗金属膜層に相当)が形成されることにより構成され、インバータ回路I1を構成するトランジスタTD1およびTL1のゲート電極を電気的に接続している。尚、ゲート電極配線GCは、不純物がドープされていない多結晶シリコン(undoped Poly-silicon)を備えて形成されていても良い。
このゲート電極配線GCは、図2(a)および図2(b)に示すように、例えばp型の不純物がドープされた多結晶シリコン層3(Phos.-doped Poly-silicon:本発明の導電層に相当)の上部にメタルシリサイド層8(例えばCoSi:本発明の低抵抗金属膜層に相当)が形成されることにより構成され、インバータ回路I1を構成するトランジスタTD1およびTL1のゲート電極を電気的に接続している。尚、ゲート電極配線GCは、不純物がドープされていない多結晶シリコン(undoped Poly-silicon)を備えて形成されていても良い。
ゲート電極配線GCは、図1および図2(a)に示すように略平板状に形成されており、図2(a)に示すように、ゲート電極配線GCの側壁に例えばSiNやSiO2材料によるスペーサ9が形成されている。このスペーサ9は、図2(b)に示すように、ゲート電極配線GCの側壁絶縁膜として形成されている。
ゲート電極配線GCにはゲート電極配線GCとトランジスタTL2のドレイン拡散層10とを電気的に接続するシェアードコンタクト領域SC2が形成されている。また、ゲート電極配線GCには、シェアードコンタクト領域SC2とトランジスタTL1との間の素子分離領域STI上の領域に溝部4が形成されている。
ゲート電極配線GCにはゲート電極配線GCとトランジスタTL2のドレイン拡散層10とを電気的に接続するシェアードコンタクト領域SC2が形成されている。また、ゲート電極配線GCには、シェアードコンタクト領域SC2とトランジスタTL1との間の素子分離領域STI上の領域に溝部4が形成されている。
溝部4は、ゲート電極配線GCのメタルシリサイド層8を分断すると共に多結晶シリコン3の上部を除去するように凹部状に形成されており、ゲート電極配線GCの通電断面面積を縮小化している。また、この溝部4の側壁には例えばシリコン窒化膜やシリコン酸化膜等による絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13が溝部4内に形成されることによりゲート電極配線GCの高抵抗化が図られている。
図2(a)および図2(b)に示すように、絶縁膜13やゲート電極配線GCを覆うように例えばシリコン窒化膜による絶縁膜16が形成されている。さらにその上には、例えばシリコン酸化膜による層間絶縁膜17が形成されている。
図1および図2(a)並びに図2(b)に示すように、シェアードコンタクト領域SC2においては、バリアメタル層11と電極層12とが積層形成されており、シリコン半導体基板5のNウェル領域6に形成されたp型の不純物拡散層10のコンタクト領域10aとメタルシリサイド層8とを電気的に導通するように形成される。シェアードコンタクト領域SC2ではシェアードコンタクト構造が採用されていることにより、トランジスタTL2の拡散層10のコンタクト領域10aと領域SC2のメタルシリサイド層8との間の電気的抵抗は低くなっている。
図1および図2(a)並びに図2(b)に示すように、シェアードコンタクト領域SC2においては、バリアメタル層11と電極層12とが積層形成されており、シリコン半導体基板5のNウェル領域6に形成されたp型の不純物拡散層10のコンタクト領域10aとメタルシリサイド層8とを電気的に導通するように形成される。シェアードコンタクト領域SC2ではシェアードコンタクト構造が採用されていることにより、トランジスタTL2の拡散層10のコンタクト領域10aと領域SC2のメタルシリサイド層8との間の電気的抵抗は低くなっている。
トランジスタTD2およびTS2の共通接続点となる拡散層(図示せず)は、図1に示す領域C2において、上層配線(図示せず)に接続するように構成されており、当該上層配線は、シェアードコンタクト領域SC2に形成されたバリアメタル層11および電極層12と電気的に接続されている(図1のノードN2参照)。また、ノードN1についても同様に、トランジスタTD1およびTS1の共通接続点となる拡散層(図示せず)は、図1に示す領域C1においてシェアードコンタクト領域SC1に形成されたバリアメタル層11および電極層12と、上層配線(図示せず)において電気的に接続されている。
また、図2(b)に示すように、電源電位Vddのコンタクト領域CSにおいても、バリアメタル層11と例えばタングステンからなる電極層12とが積層形成されることにより構成されており、電源電位Vddが与えられる上層配線(図示せず)との電気的接続を形成している。
第1の実施形態の構成によれば、インバータ回路I1の入力端子ノードN4とインバータ回路I2の出力端子ノードN2との間に電気的に接続するゲート電極配線GCが平板状に設けられており、ゲート電極配線GCの上部の一部(具体的には多結晶シリコン膜3の一部)に溝部4が形成されているため、ゲート電極配線GCの高抵抗化を図ることができ、シェアードコンタクト構造を採用したとしても、ソフトエラー対策を簡単な構造により構成することができる。したがって、メタルシリサイド層8に代えて他の導電性の低い他の膜を成膜する必要なく構成することができるため、工程数増加を抑えることができる。
第1の実施形態の構成によれば、インバータ回路I1の入力端子ノードN4とインバータ回路I2の出力端子ノードN2との間に電気的に接続するゲート電極配線GCが平板状に設けられており、ゲート電極配線GCの上部の一部(具体的には多結晶シリコン膜3の一部)に溝部4が形成されているため、ゲート電極配線GCの高抵抗化を図ることができ、シェアードコンタクト構造を採用したとしても、ソフトエラー対策を簡単な構造により構成することができる。したがって、メタルシリサイド層8に代えて他の導電性の低い他の膜を成膜する必要なく構成することができるため、工程数増加を抑えることができる。
しかも、ゲート電極配線GCの上部に形成されるメタルシリサイド層8の一部が溝部4により分断されており、溝部4下のゲート電極配線GCには、メタルシリサイド層8が形成されていないため、メタルシリサイド層8をゲート電極配線GCの全体に形成する構成に比較して高抵抗化を図ることができるようになる。
<製造方法について>
以下、図4ないし図13を参照しながらSRAMセル2の製造方法について、特に本実施形態の製造方法の特徴にかかわる部分を中心に説明する。これらの図4ないし図13は、図1におけるA−A線に沿う断面図を示しており、この部分の製造工程を示している。
まず、図4に示すように、シリコン半導体基板5上にシリコン酸化膜24、シリコン窒化膜18、シリコン酸化膜19を積層形成し、さらにこの上にレジスト20を塗布し、当該レジスト20をパターニング形成する。そして、図5に示すように、パターニング形成されたレジスト20をマスクとしてトレンチ21を形成する。トレンチ21を形成した後、図6に示すように、トレンチ21の内面の酸化処理を行い例えば10[nm]程度シリコン酸化膜14を形成する。
以下、図4ないし図13を参照しながらSRAMセル2の製造方法について、特に本実施形態の製造方法の特徴にかかわる部分を中心に説明する。これらの図4ないし図13は、図1におけるA−A線に沿う断面図を示しており、この部分の製造工程を示している。
まず、図4に示すように、シリコン半導体基板5上にシリコン酸化膜24、シリコン窒化膜18、シリコン酸化膜19を積層形成し、さらにこの上にレジスト20を塗布し、当該レジスト20をパターニング形成する。そして、図5に示すように、パターニング形成されたレジスト20をマスクとしてトレンチ21を形成する。トレンチ21を形成した後、図6に示すように、トレンチ21の内面の酸化処理を行い例えば10[nm]程度シリコン酸化膜14を形成する。
その後、図7に示すように、シリコン半導体基板5の上全面にTEOS膜15を形成しトレンチ15に埋込み形成し、CMP法により平坦化し素子分離領域STIを形成する。続いて、図8に示すように、不純物イオンを注入することによりNウェル領域6およびPウェル(図示せず)を形成し、この後、熱酸化処理によりゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜7をアクティブエリアAAに対して所定の膜厚に形成し、シリコン酸化膜7上にゲート電極配線GCを構成する多結晶シリコン層3を例えば200[nm]程度形成し、図9に示すように、その上にレジスト22を塗布しリソグラフィ技術によりパターニング形成する。このとき、素子分離領域STIがアクティブエリアAA間に形成されるようになる。
この後、図10に示すように、素子分離領域STIの上方に位置する多結晶シリコン層3の上部の一部を異方性エッチングすることにより溝部4を形成する。この溝部4は、例えば50[nm]〜100[nm]の深さ、0.1[μm]〜0.2[μm]の開口幅の矩形状の凹部に形成する。
この後、図11に示すように、多結晶シリコン層3上にレジスト23を塗布し、ゲート電極配線GCとして分断するためにレジスト23をパターニング形成し、素子分離領域STI上に形成された多結晶シリコン層3を除去する。
この後、図11に示すように、多結晶シリコン層3上にレジスト23を塗布し、ゲート電極配線GCとして分断するためにレジスト23をパターニング形成し、素子分離領域STI上に形成された多結晶シリコン層3を除去する。
この後、後酸化処理を行い、図12に示すように、多結晶シリコン層3の溝部4内や側壁に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜を形成することにより、溝部4に絶縁膜13を埋込み形成すると共にゲート電極配線GCの側壁にスペーサ9を形成する。すなわち、溝部4にシリコン窒化膜を埋込むことにより溝部4の表面を非露出状態とする。さらに拡散層10(図2参照)を形成し、この後、図13や図2に示すように、コバルト(Co)等をスパッタリング処理することでサリサイド工程により多結晶シリコン層3の上部にメタルシリサイド層8を形成すると同時に拡散層10の上部にコンタクト領域10a(図2(b)参照)を形成し、サリサイド反応していない部分を除去する。
このとき、図13に示すように、溝部4には絶縁膜13の存在によりメタルシリサイド層8が形成されることがない。ゲート電極配線GCを流れる電流は、メタルシリサイド層8が形成されている領域においては主にメタルシリサイド層8の表面を流れる。したがって、溝部4には、メタルシリサイド層8が形成されていないため、溝部4でのゲート電極配線GCを高抵抗化できるようになる。
この後、図2(a)および図2(b)に示すように、ゲート電極配線GCを覆うようにシリコン窒化膜16を形成した後、当該シリコン窒化膜16上に層間絶縁膜17を形成すると共に、当該層間絶縁膜17の各領域CS、SC1、SC2に対して例えばセルフアライン技術を使用することでコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールにコンタクトプラグとしてチタン層11やタングステン層12を埋込み形成する。このとき、図2(b)に示すように、領域SC2に対してシェアードコンタクト(Shared Contact)構造を採用することにより、アクティブエリアAAとゲート電極配線GCのメタルシリサイド層8とを電気的に接続することができる。尚、図1において、領域C1およびC2においても上層配線(図示せず)との接続を行うためのコンタクトプラグ(図示せず)が形成される。
図1に示すように、トランジスタTL1のゲート電極とトランジスタTL2のドレイン拡散層とを抵抗要素R1(溝部4および絶縁膜13)を介して電気的に接続できるようになる。トランジスタTL2のゲート電極とトランジスタTL1のドレイン拡散層との電気的接続も同様である。
尚、図示しないが、この後、シェアードコンタクト領域SC2のチタン層11およびタングステン層12と領域C2のコンタクトプラグ(図示せず)とを上層配線(図示せず)により接続する(図1のノードN2参照)。ノードN2についても同様に電気的に接続できるようになる。このような工程を経てSRAMセル2を構成することができるようになる。
尚、図示しないが、この後、シェアードコンタクト領域SC2のチタン層11およびタングステン層12と領域C2のコンタクトプラグ(図示せず)とを上層配線(図示せず)により接続する(図1のノードN2参照)。ノードN2についても同様に電気的に接続できるようになる。このような工程を経てSRAMセル2を構成することができるようになる。
第1の実施形態の製造方法によれば、シリコン半導体基板5にトレンチ21を形成し、当該トレンチ21の表面を酸化しシリコン酸化膜14を形成した後TEOS膜15を埋込み形成することで素子分離領域STIを形成し、素子分離領域STIを複数のアクティブエリアAA間に形成し、シリコン半導体基板5のアクティブエリアAA上にシリコン酸化膜7を形成し、アクティブエリアAAの延設方向に直交してゲート電極配線GCを構成する多結晶シリコン層3を平板状に形成し、多結晶シリコン層3の上部に溝部4を形成し、溝部4内にシリコン窒化膜からなる絶縁膜13を埋込み形成し、絶縁膜13の形成された溝部4内を除き多結晶シリコン層3の上部にメタルシリサイド層8を形成しているため、溝部4下の多結晶シリコン層3の上部にはメタルシリサイド層8が形成されることなく、溝部4でのゲート電極配線GCの高抵抗化を図ることができるようになる。
(第2の実施形態)
図14ないし図17は、本発明の第2の実施形態の説明を示すもので、第1の実施形態と異なるところは、ゲート電極配線GCを構成する多結晶シリコン層3がシェアードコンタクト領域SC2とトランジスタTL1との間の素子分離領域STI上の領域からシェアードコンタクト領域SC2側の端部まで多結晶シリコン層3の上部が除去され他の多結晶シリコン層3の膜厚より膜厚が薄くなった薄膜厚部3aを形成し、薄膜厚部3aの端部で段差部31を形成する角側壁部32に絶縁膜13を形成し、当該絶縁膜13の形成領域を除いて多結晶シリコン層3の上部にメタルシリサイド層8を形成することで、メタルシリサイド層8の形成されていない部分の高抵抗化を図るものである。第1の実施形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略し、以下異なるところについてのみ説明する。
図14ないし図17は、本発明の第2の実施形態の説明を示すもので、第1の実施形態と異なるところは、ゲート電極配線GCを構成する多結晶シリコン層3がシェアードコンタクト領域SC2とトランジスタTL1との間の素子分離領域STI上の領域からシェアードコンタクト領域SC2側の端部まで多結晶シリコン層3の上部が除去され他の多結晶シリコン層3の膜厚より膜厚が薄くなった薄膜厚部3aを形成し、薄膜厚部3aの端部で段差部31を形成する角側壁部32に絶縁膜13を形成し、当該絶縁膜13の形成領域を除いて多結晶シリコン層3の上部にメタルシリサイド層8を形成することで、メタルシリサイド層8の形成されていない部分の高抵抗化を図るものである。第1の実施形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略し、以下異なるところについてのみ説明する。
図14は、SRAMセル2の模式的な平面図を示している。
図8に示す形成工程が行われた後、多結晶シリコン層3上にレジスト(図示せず)を塗布し、当該レジストをパターニング形成することで図15に示すような円形形状30aのマスクパターン30を構成し、図16に示すように、多結晶シリコン層3の上部を円形状に除去し、多結晶シリコン層3に段差部31を形成する。
図8に示す形成工程が行われた後、多結晶シリコン層3上にレジスト(図示せず)を塗布し、当該レジストをパターニング形成することで図15に示すような円形形状30aのマスクパターン30を構成し、図16に示すように、多結晶シリコン層3の上部を円形状に除去し、多結晶シリコン層3に段差部31を形成する。
この後、図17に示すように、多結晶シリコン層3を素子分離領域STI上において分断する。このとき、分断された多結晶シリコン層3の長手方向の一方の端部3b側から段差部31にかけて膜厚が略等しい薄膜厚部3aが形成される。すなわち、段差部31は、薄膜厚部3aの端部に位置するようになる。薄膜厚部3aは、分断された多結晶シリコン層3の長手方向の他方の端部(図17には図示せず)側から段差部31にかけて平板状に形成される多結晶シリコン層3の膜厚よりも薄い膜厚により形成されている。
この後、多結晶シリコン層3の側壁および段差部31に例えばシリコン窒化膜を形成することでスペーサ9および絶縁膜13を形成し、その後、サリサイド工程によりメタルシリサイド層8を形成する。これにより、多結晶シリコン層3の段差部31における角側壁部32に絶縁膜13が形成されているため、この絶縁膜13の形成領域を除き多結晶シリコン膜3の上部にメタルシリサイド層8を形成できるようになる。
第2の実施形態の構成によれば、ゲート電極配線GCは、段差部31における角側壁部32(絶縁膜13の形成領域)にメタルシリサイド層8が形成されることなく、これ以外の領域において多結晶シリコン膜3の上部にメタルシリサイド層8が形成される。ゲート電極配線GCの段差部31における角側壁部32にはメタルシリサイド層8が形成されないため、この角側壁部32において高抵抗化を図ることができるようになる。
この後の工程は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。このような第2の実施形態の製造方法においても、第1の実施形態と略同様の作用効果を奏する。
この後の工程は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。このような第2の実施形態の製造方法においても、第1の実施形態と略同様の作用効果を奏する。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
図1において、トランジスタTL1およびTD1のアクティブエリアAA間のゲート電極配線GCに溝部4や段差部31を設けることにより抵抗要素R1を構成しても良い。同様にトランジスタTL2およびTD2のアクティブエリアAA間のゲート電極配線GCに溝部4や段差部31を設けることにより抵抗要素R2を構成しても良い。
溝部4下のゲート電極配線GCにはメタルシリサイド層8が形成されていない実施形態を示したが、絶縁膜13を溝部4に埋込み形成する前にメタルシリサイド層8を形成することでメタルシリサイド層8を溝部4下の導電層3の上部に形成しても良い。すなわち、この場合、溝部4の側壁にメタルシリサイド層8が形成されていない場合には、この部分の高抵抗化を図ることができる。
導電層として、多結晶シリコン層3を平板状に形成した実施形態を示したが、凹凸を有して形成されていても良い。導電層として、多結晶シリコン層3を形成した実施形態を示したが、この導電層はアモルファスシリコン層により形成されていても良い。
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
図1において、トランジスタTL1およびTD1のアクティブエリアAA間のゲート電極配線GCに溝部4や段差部31を設けることにより抵抗要素R1を構成しても良い。同様にトランジスタTL2およびTD2のアクティブエリアAA間のゲート電極配線GCに溝部4や段差部31を設けることにより抵抗要素R2を構成しても良い。
溝部4下のゲート電極配線GCにはメタルシリサイド層8が形成されていない実施形態を示したが、絶縁膜13を溝部4に埋込み形成する前にメタルシリサイド層8を形成することでメタルシリサイド層8を溝部4下の導電層3の上部に形成しても良い。すなわち、この場合、溝部4の側壁にメタルシリサイド層8が形成されていない場合には、この部分の高抵抗化を図ることができる。
導電層として、多結晶シリコン層3を平板状に形成した実施形態を示したが、凹凸を有して形成されていても良い。導電層として、多結晶シリコン層3を形成した実施形態を示したが、この導電層はアモルファスシリコン層により形成されていても良い。
図面中、I1は第1のインバータ回路、I2は第2のインバータ回路、3は多結晶シリコン層(導電層)、4は溝部、5はシリコン半導体基板(半導体基板)、8はメタルシリサイド層(低抵抗金属膜層)、13は絶縁膜、31は段差部、GCはゲート電極配線、AAはアクティブエリア、STIは素子分離領域を示す。
Claims (4)
- 第1の負荷用MOSFETおよび第1のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第1のインバータ回路と、
第2の負荷用MOSFETおよび第2のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第2のインバータ回路と、
前記第1および第2のインバータ回路のうちの一方の入力端子と他方の出力端子との間を互いに電気的に接続する導電層と、
この導電層の上部に形成される低抵抗金属膜層とを備え、
前記導電層および前記低抵抗金属膜層には前記低抵抗金属膜層を分断すると共に前記導電層の上部を一部除去する溝部が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 第1の負荷用MOSFETおよび第1のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第1のインバータ回路と、
第2の負荷用MOSFETおよび第2のドライバ用MOSFETのゲート電極が互いに接続されてなる第2のインバータ回路と、
前記第1および第2のインバータ回路のうちの一方の入力端子と他方の出力端子との間を互いに電気的に接続すると共に、上部の一部が削られることにより他の箇所より膜厚が薄い薄膜厚部が形成された導電層と、
この導電層の薄膜厚部の端部に位置する段差部に形成された絶縁膜の形成領域を除き前記導電層の上部に形成された低抵抗金属膜層とを備えていることを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板に素子分離領域を複数のアクティブエリア間に形成する工程と、
前記半導体基板の前記複数のアクティブエリア間に導電層を平板状に形成する工程と、
前記導電層の上部に溝部を形成する工程と、
前記溝部内に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜が形成された溝部内を除き前記導電層の上部に低抵抗金属膜層を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板に素子分離領域を複数のアクティブエリア間に形成する工程と、
前記半導体基板の前記複数のアクティブエリア間に導電層を平板状に形成する工程と、
前記導電層の上部の一部を削ることにより薄膜厚部を形成する工程と、
前記薄膜厚部の端部に位置する段差部に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の形成領域を除き前記導電層の上部に低抵抗導電膜層を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2004161453A JP2005347296A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 半導体装置および半導体装置の製造方法 |
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Cited By (2)
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JP2008103682A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-05-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
JP2009522819A (ja) * | 2006-01-09 | 2009-06-11 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | 異なる高さのコンタクト線を有する高密度mosfet回路を製造するための構造および方法 |
-
2004
- 2004-05-31 JP JP2004161453A patent/JP2005347296A/ja active Pending
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