JP2005342684A - 浄水器用カートリッジ及びこれを用いた浄水器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 上部に液体流入口2、下部に液体流出口3を有し、液体流入口2と液体流出口3との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジ1であり、液体流入口2から流入した液体が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された液体が前記液体流出口3から流出されるものであって、浄水器用カートリッジの内部には、少なくとも液体流入口2の下部に位置し、下方に圧密を与える加圧部4と、加圧部4の下部に位置し、加圧部4により圧密を与えられる受圧浄水フィルター51を少なくともひとつ以上有する受圧部5とからなる浄水器用カートリッジとする。
【選択図】 図3
Description
液体流入口を上部に有し、液体流出口を下部に有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した液体が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された液体が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、少なくとも
前記液体流入口の下部に位置し、下方に圧密を与える加圧部と
前記加圧部の下部に位置し、前記加圧部により圧密を与えられる受圧浄水フィルターを少なくともひとつ以上有する受圧部とからなる浄水器用カートリッジの発明である。
前記加圧部が、
加圧部構成物質の逆流を防止するための網状フィルターと
前記網状フィルターの下部に位置するガーネットを主成分とする粒子を加重物質とする加重物質層と
前記加重粒子層の下部に位置する陽イオン交換樹脂フィルターとを少なくとも有するものであり、
前記受圧部が、受圧浄水フィルターとして陰イオン交換樹脂を有するものであり、
更に、前記受圧部の下部に風化造礁サンゴ層を設け、前記液体流入口と前記加圧部の間に活性炭フィルターを設けたものである。
上部が開放された容器と、当該容器内に浄水器用カートリッジが着脱可能な取付部と、液体注ぎ口と、前記開放された上部を塞ぐ蓋とを備え、前記浄水器カートリッジを取付部に取り付けることで、前記容器が容器上段部と容器下段部に分断され、上部から前記容器上段部に注入した液体は、前記浄水器用カートリッジ内を通過してのみ前記容器下段部に流出し、前記容器下段部に貯蔵され、当該貯蔵された液体は、前記液体注ぎ口を通じて外部へ注ぐことができる浄水器であって、
浄水器用カートリッジとして前記浄水器用カートリッジを前記取付部に取付けた浄水器の発明でもある。
本発明の加圧部4とは、含水の有無により体積変化量が大きい浄水フィルターを用いた部位(受圧部5)に圧密を与えることのできる部位をいう。具体的な圧密の与え方としては、本発明の浄水器用カートリッジ1内部において、上下方向に摺動可能なように配置する手段を好ましい手段として例示することができる。図4(a)(b)には、かかる加圧部4が摺動する様子を示した。図4(a)は、加圧部4が上方に存在する場合を示した図であり、一方、図4(b)は、加圧部4が摺動により下方に移動した場合を示した図である。このように加圧部4を摺動可能とすることで、加圧部4の下方に位置する受圧部5に存在する受圧浄水フィルター51に圧密を与えることができる。すなわち加圧部4は、受圧浄水フィルター51に圧密を与えるための部位である。このため、加圧部4には、受圧浄水フィルター51に効果的に圧密を与えることのできる加重物質からなる加重物質層41を少なくとも有していることが好ましい。
受圧部5は、前記加圧部41から圧密を受ける受圧浄水フィルター51を有する部位である。受圧浄水フィルター51は、圧密を受けることで、浄水作用を効果的に働かせることができる。このような受圧浄水フィルター51の例として、含水の有無による体積変化が大きいイオン交換樹脂のような樹脂を浄水フィルター材料とした浄水フィルターを挙げることができる。イオン交換樹脂は、公知のイオン交換樹脂であれば制限なく用いることができ、陽イオン交換樹脂でも陰イオン交換樹脂でも用いることができる。陽イオン交換樹脂の例としては、交換基にスルホン酸基、カルボン酸基、イミノジ酢酸基などを用いた樹脂を挙げることができ、また陰イオン交換樹脂の具体例としては、交換基に第四級アンモニウム基の形を有するアンモニウム誘導体基などを用いた樹脂を挙げることができる。またイオン交換樹脂の母体構造の樹脂の具体例としては、スチレン系、アクリル系、メタクリル系等の樹脂を挙げることができる。
(浄水フィルター)
本発明の浄水器用カートリッジ1では、受圧部5の受圧浄水フィルター51や、加圧部4に配置される浄水フィルター以外の部位にも、浄水フィルターを配置することができる。図3の様態においては、液体流入口2と網状フィルター42との間に下部に活性炭フィルター8を配置した例を示している。活性炭のようなフィルターでは、イオン交換樹脂による浄水処理に先立って、浄水処理を行うために用いられる場合がある。活性炭吸着で、予め水に含まれている不純物を取り除くことにより、イオン交換樹脂の交換寿命を延ばすことができるからである。一方、活性炭は、含水による体積変化があまり大きくないので、圧密を与える必要に乏しい、このため、活性炭フィルターは、図3のように、液体流入口2のすぐ下に配置することができる。
風化造礁サンゴ層7は、浄水に適度なミネラル分を添加するための層である。風化造礁サンゴを用いると、なかでも適度なカルシウム分を添加できる。本発明の浄水器用カートリッジ1では、風化造礁サンゴ層7によって、浄水中に含まれるカルシウム量を適度な量に制御することが容易となる。これは、本発明の浄水器用カートリッジ1では、陰イオン交換樹脂にて硝酸性窒素を除去することができるので、風化造礁サンゴ層7のカルシウム分が、硝酸性窒素によって過剰に溶解することがないからである。風化造礁サンゴ層7のような浄水にミネラル分を添加する層は、全ての浄水フィルターよりも下方に配置することが好ましい。仮に風化造礁サンゴ層7よりも下方に浄水フィルターが存在する場合には、添加したミネラル分が当該浄水フィルターで取り除かれるおそれが生じるからである。
本発明の浄水器用カートリッジ1には、図1,2,3、4(a)、4(b)に示したような空気排出筒6を設けることが好ましい。空気排出筒6は、加圧部4が上下方向に摺動する際に、受圧部に存在する残存空気を効率的に外部に排出させ、スムーズな摺動を確保することができる。このため空気排出筒6は、加圧部のいずれかの位置に固定され、前記加圧部4上壁を突き抜けて、前記液体流入部2よりも上方まで通じていることが好ましい。空気は軽いので上方に逃げるからであり、また液体流入口2より上方まで通じさせるのは空気排出筒6の上方から逆に液体が流入することを防ぐためである。このような空気排出筒6の性質から、排出筒とは、筒状であって、上底と下底が貫通している中空状態であるものであれば足り、円筒状、角筒状等の形状は問わない。また、図1〜3は、円筒状の空気排出筒6がカートリッジ中央に一つ配されている例であるが、その位置や個数は限定されるものではない。ただし、空気の上方に向かう性質を利用して、図3に示したように、空気排出筒6の下底の位置を当該下底が固定されている周辺部材位置よりも若干高く位置させることが好ましい。
浄水用部材としてイオン交換樹脂を用いた場合の欠点として、バクテリアが繁殖しやすいという点を挙げることができる。このことは活性炭等により塩素成分が除去された浄水でイオン交換樹脂が膨張している場合に特に問題となる。そこで、イオン交換樹脂フィルターの下部に抗菌フィルターを設けて、バクテリアが浄水中に混入することを防ぐことができる。このような抗菌フィルターとして、銀製または表面を銀被覆したフィルターを用いることができる。銀は、浄水中に微量溶出し、銀イオンとなることで、抗菌効果を発揮する。かかる、銀製または表面を銀被覆したフィルターの具体的な例としては、銀繊維の不織布や、不織布もしくは多孔質支持体の上にエッジング加工を施した薄銀板、またスパッタ法や蒸着法で銀をコーティングした不織布等を挙げることができる。
浄水フィルターは、浄水フィルターを構成する浄水用部材と、当該浄水用部材を受けるための受け皿により構成することができる。このような受け皿として要求される材料の特性としては、定形維持性を有し、水中に有害な物質を溶出しない材料を用いる。かかる受け皿の材料の具体例としては、合成樹脂や金属(合金を含む)などで液体の容器等で実績のある公知の物質を挙げることができる。また、受け皿は浄水用材料を保持するとともに、液体の流動を阻害しない必要があるので、受け皿底部は浄水用材料を構成する粒子の平均粒子径以下の網目を底部全体に有しているものが好ましい。
本発明の浄水器用カートリッジ1を取り付ける浄水器9は、液体の自重でカートリッジを通過させて、カートリッジの液体流出口3から流出する浄水を、浄水器に取り付けた容器中に貯蔵することができるいわゆるポット型浄水器である。このような浄水器9の具体例を図5に示す。本様態の浄水器9は、上部が開放された容器と、当該容器内に浄水器用カートリッジが着脱可能な取付部91と、注水口92と、開放された上部を塞ぐ蓋95とを備えている。
2 液体流入口
3 液体流出口
4 加圧部
41 加重物質層
42 網状フィルター
43 陽イオン交換樹脂フィルター
5 受圧部
51 受圧浄水フィルター
6 空気排出筒
61 内側筒
62 外側筒
7 風化造礁サンゴ層
8 活性炭フィルター
9 浄水器
91 取付部
92 注水口
93 容器上段部
94 容器下段部
95 蓋
Claims (8)
- 上部に液体流入口、下部に液体流出口を有し、前記液体流入口と前記液体流出口との間に浄水フィルターを有する浄水器用カートリッジであり、前記液体流入口から流入した液体が、前記液体の自重により浄水フィルターを通過して浄化され、浄化された液体が前記液体流出口から流出されるものであって、
前記浄水器用カートリッジの内部には、少なくとも
前記液体流入口の下部に位置し、下方に圧密を与える加圧部と
前記加圧部の下部に位置し、前記加圧部により圧密を与えられる受圧浄水フィルターを少なくともひとつ以上有する受圧部とからなる浄水器用カートリッジ。 - 前記加圧部が、上下方向に摺動することで、下方に圧密を与える加重物質層を少なくとも有し、
前記受圧浄水フィルターの少なくともひとつがイオン交換樹脂を有するフィルターである請求項1記載の浄水器用カートリッジ。 - 前記加圧部のいずれかの位置に固定され、前記加圧部上壁を突き抜けて、前記液体流入部よりも上方まで通じている空気排出筒を有する請求項1または2記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記空気排出筒が、内側筒と前記内側筒の外側側壁に接して位置する外側筒とからなり、外側筒が前記内側筒の側面に沿って上下方向に移動することにより、空気排出筒全体として伸縮できるものである請求項3記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記加圧部が、
加圧部構成物質の逆流を防止するための網状フィルターと
前記網状フィルターの下部に位置するガーネットを主成分とする粒子を加重物質とする加重物質層と
前記加重粒子層の下部に位置する陽イオン交換樹脂フィルターとを少なくとも有するものであり、
前記受圧部が、受圧浄水フィルターとして陰イオン交換樹脂を有するものであり、
更に、前記受圧部の下部に風化造礁サンゴ層を設け、前記液体流入口と前記加圧部の間に活性炭フィルターを設けた請求項1〜4のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。 - 前記空気排出筒の前記内側筒の外側側壁の少なくとも一部に色分け部を有し、前記外側筒が透明であって、かつ当該外側筒に交換目安線を設けた請求項4または5記載の浄水器用カートリッジ。
- 前記イオン交換樹脂フィルターの下部に、銀製または表面を銀被覆した抗菌フィルターを設置した請求項1〜6のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジ。
- 上部が開放された容器と、当該容器内に浄水器用カートリッジが着脱可能な取付部と、液体注ぎ口と、前記開放された上部を塞ぐ蓋とを備え、前記浄水器カートリッジを取付部に取り付けることで、前記容器が容器上段部と容器下段部に分断され、上部から前記容器上段部に注入した液体は、前記浄水器用カートリッジ内を通過してのみ前記容器下段部に流出し、前記容器下段部に貯蔵され、当該貯蔵された液体は、前記液体注ぎ口を通じて外部へ注ぐことができる浄水器であって、
浄水器用カートリッジとして請求項1〜7のいずれかの項に記載された浄水器用カートリッジを前記取付部に取付けた浄水器。
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