JP2005324488A

JP2005324488A - 化粧シート

Info

Publication number: JP2005324488A
Application number: JP2004146159A
Authority: JP
Inventors: Yutaka Takasaki; 裕高崎
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 2004-05-17
Filing date: 2004-05-17
Publication date: 2005-11-24

Abstract

【課題】黴の発生、匂いの滞留を防ぐためのものであり、前記用途の空間の壁や天井にシートを貼着するだけで、調湿、消臭、防黴、防虫性を付与することを可能にし、特には
特にコンビニエンスストアー配送用トラックや冷蔵トラック、野菜、魚、精肉等の生鮮食料品のトラックやコンテナー、生きた家畜や動物を運搬するトラック、また、トイレ・押し入れの内装など吸湿・消臭・防黴・防虫性を要する部位の化粧シートを提供する。る。
【解決手段】紙または熱可塑性樹脂からなる基材上に珪藻土層を設けてなる化粧シートであって、前記珪藻土に、光触媒、防黴剤、または防虫剤のうち少なくとも１種類以上を吸着させてなることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、吸湿性・消臭性・防黴性・防虫性を持つ化粧シートに関し、特にコンビニエンスストアー配送用トラックや冷蔵トラック、野菜、魚、精肉等の生鮮食料品のトラックやコンテナー、生きた家畜や動物を運搬するトラック、また、トイレ・押し入れの内装など吸湿・消臭・防黴・防虫性を要する部位の化粧シートに関するものである。

従来、食料品を配送するトラックの内部は、アルミやステンレス製の壁や天井が多かったので調湿機能は無かった。また、トイレ・押し入れの内装では一部調湿機能付きの壁紙が施工されている場合もあったが、消臭機能や防虫機能までは付与されておらず、必要に応じて別途、吸湿剤、消臭剤、芳香剤、防虫剤を設置するのが一般的であった。

前記用途の場合、調湿機能が不十分であると長期の間に黴が発生したり、消臭機能が不十分であると室内に臭いが立ちこめることが多く、移動コンテナの場合、積荷の交換後も前の積荷の臭いが残り、残り香が次の荷物に移る場合もあるといった不具合があった。
特開２００１−１４６４６０公報特表２００３−５３４３５５号公報特開２００２−１３８３７６号公報特開２００２−２５５６２０号公報

本発明が解決しようとする課題は、黴の発生、匂いの滞留を防ぐためのものであり、前記用途の空間の壁や天井にシートを貼着するだけで、調湿、消臭、防黴、防虫性を付与することを可能にするものである。

本発明は前期課題を解決するためになされたものであり、その請求項１記載の発明は、紙または熱可塑性樹脂からなる基材上に珪藻土層を設けてなる化粧シートであって、前記珪藻土に、光触媒、防黴剤、または防虫剤のうち少なくとも１種類以上を吸着させてなることを特徴とする化粧シートである。

本発明の化粧シートは、珪藻土が多孔質であることにより吸湿の機能を有しているが、更にその孔に光触媒、防黴剤、防虫剤等を吸着して固着させることで、消臭、防黴、防虫機能も同時に付与した化粧シートとなっている。本発明の化粧シートは、調湿効果がある他に、黴が発生しにくい、消臭効果がある、防虫効果がある、などの特徴を任意に選択し組み合わせることが可能である。また、本発明の化粧シートはその逆面に粘着剤を塗布し易離型紙を積層することにより、簡易貼着加工可能なシートとすることも可能である。

図１に、本発明の化粧シートの構成を示す。化粧シート１０は、一般の珪藻土０と光触媒、防黴剤、防虫剤を珪藻土の孔の部分に担持させた珪藻土１、２、３を水性コーティング剤に分散させた珪藻土コート層４を紙または熱可塑性樹脂５に塗工し、粘着剤層６を塗工し、更に易剥離シート７を積層して成る。

本発明の光触媒は、公知のアナターゼ型酸化チタンが使える。また、防黴剤としては人体に対する毒性が無いとされる公知の１−置換イミダゾール類、イミダゾリンジオン誘導体、Ｎ−置換アミド類、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体等が使える。特に珪藻土に含浸するには水溶系が望ましい。防虫剤としては、除虫菊エキス、トウガラシエキス、山葵（わさび）エキス、マスタードオイル、ヒノキチオール等を単体または複数組み合わせて使える。特に、水溶系が望ましい。

また、発明の珪藻土コート層４として用いられるバインダー樹脂としては、１液や２液硬化型の水性アクリルウレタンエマルジョン、水性アクリルエマルジョン、水性エポキシ樹脂系、エチレン酢酸ビニル樹脂系等が使用可能であるが、特にこれらに限定されるものではない。ただし、塗工乾燥後に珪藻土の孔を埋没させないよう、乾固形分が少ない塗液であることが望ましい。

本発明の化粧シートの珪藻土に、銀イオンや銅イオンを含む水溶液を混ぜ合わせ、珪藻土の中の珪酸塩化合物の一部を銀イオンや銅イオンに置換して、防黴剤としても良い。前記水溶液の具体例としては、抗菌性や環境汚染防止の見地から硝酸銀、硫酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、硝酸銀、チオ硫酸銀等の水溶液が望ましい。

本発明において用いられる紙または熱可塑性樹脂５の熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。

粘着剤層６に用いる粘着剤としては、シリコーン樹脂系、アクリル樹脂系等の公知の粘着剤を用いることが可能で、前記紙または熱可塑性樹脂５との密着や諸物性に問題が無ければ特に規定するものではない。

易剥離シート７としては、特に規定するものはなく、従来使用しているセパレーターを用いればよい。

通常の押し出し成形法により、熱可塑性樹脂層５としてベンゾフェノン系紫外線吸収剤０．５重量部、ヒンダードアミン系光安定剤０．５重量部添加したポリプロピレン樹脂を１００μｍの厚みでシートを押し出した。

次に、２液の水性ウレタン樹脂（乾固形分８％）に銀置換珪藻土（銀含有率２．５重量％）を１０重量％、アナターゼ型酸化チタンを吸着させた珪藻土を１０重量％、未処理の珪藻土を２０重量％添加して前記シートに乾燥後の重量で５ｇ／ｍ^２塗工して化粧シートを作製した。
＜比較例＞
実施例１と同様の構成で、珪藻土を抜いて２液の水性ウレタン樹脂のみで乾燥後重量５ｇ／ｍ^２塗工した化粧シートを作製した。
＜性能評価＞
テトデキストロース寒天培地平板上に黒かびの胞子を塗布した後、前記実施例、比較例のシートを直径２５ｍｍに打ち抜き、表面保護層側を培地側に接する様に密着させた後、２５℃８０％ＲＨの恒温恒湿槽に１０日間放置してカビが生えるかを観察した。その結果、実施例のシートは、カビが生えなかったが、比較例のシートはカビが生えた。

次に、前記実施例、比較例のシートを６０ｍｍ×２７０ｍｍの大きさに切断し、アルミテープにより表面の小口１０ｍｍ四方及び裏面を覆った。次に、シートを２５℃、相対湿度５０％の高温恒湿槽に４日間放置後重量を測定し、次に、２５℃、相対湿度９０％の条件の恒温恒湿槽に７日間放置後、重量を測定した。その結果、実施例は比較例より２倍程度吸湿した。

本発明の化粧シートは、抗菌と吸湿性を持つ化粧シートとして、特にコンビニエンスストアー配送用トラックや冷蔵トラック、野菜、魚、精肉等の生鮮食料品のトラックやコンテナー、生きた家畜や動物を運搬するトラック、及び住宅の内装や収納内部等に使う抗菌調湿積層シートとして利用可能である。

本発明における化粧シートの断面の構造を示す説明図である。

符号の説明

０…珪藻土
１…光触媒を担持させた珪藻土
２…防黴剤を担持させた珪藻土
３…防虫剤を担持させた珪藻土
４…珪藻土コート層
５…熱可塑性樹脂層
６…粘着剤層
７…易剥離層
１０…化粧シート

Claims

紙または熱可塑性樹脂からなる基材上に珪藻土層を設けてなる化粧シートであって、前記珪藻土に、光触媒、防黴剤、または防虫剤のうち少なくとも１種類以上を吸着させてなることを特徴とする化粧シート。