JP2005320389A - ポリ乳酸フィルム - Google Patents

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充弘 柴田
Moritatsu Arime
盛辰 有銘
Masanao Miyoshi
正直 三好
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Abstract

【課題】 比較的高い弾性率を保ちつつ、高い破断点伸び率と良好な耐衝撃性を有するポリ乳酸フィルムを提供すること。
【解決の手段】 ポリ乳酸100重量部当たり、可塑剤7〜13重量部及び有機化された層状珪酸塩0.5〜4重量部を含有する破断点伸び率の高いポリ乳酸フィルムである。また、前記可塑剤がモノ又はポリグリセリン酢酸エステル系可塑剤であるポリ乳酸フィルムである。また、前記有機化された層状珪酸塩が層間に1級ないし3級アミン塩又は4級アンモニウム塩がイオン結合した層状珪酸塩であるポリ乳酸フィルムである。

Description

本発明は、破断点伸び率の高いポリ乳酸フィルムに関する。
近年、廃棄後速やかに分解され、自然環境下で蓄積されることのない製品が望まれており、各種生分解性樹脂が市販されている。Tダイ押出機によりフィルム成形できる生分解性樹脂として、脂肪族ポリエステル系樹脂が知られているが、例えば、ポリ乳酸は透明性に優れているものの柔軟性に乏しい。そのため可塑剤を配合してフィルムに柔軟性を付与することが試みられている。
ポリ乳酸に可塑剤を加えると破断点伸び率の値を高くすることができるが、それに比例して弾性率は低下し、耐衝撃性も満足する結果は得られない。さらに多量の可塑剤を加えると添加剤が表面にブリードするなどの障害も生じてくる。
一方、ポリ乳酸を含む生分解性樹脂からなる製品の物性を向上させる目的で、ポリ乳酸に有機化された層状珪酸塩を配合することが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。特許文献1には剛性と生分解速度の向上に効果があることが示されているが、フィルムの成形について検討がなされておらず、また、特許文献2に開示された発明は、フィルムの引裂強度、ヤング率などの機械的強度と耐熱性を向上させることを目的とするものであり、可塑化されたポリ乳酸フィルムの破断点伸び率の向上については全く言及されていない。
特開2001−89646号公報 特開2003−82212号公報
本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、可塑剤の配合量を比較的少なく抑えることにより高い弾性率を保ちつつ、高い破断点伸び率と良好な耐衝撃性を有するポリ乳酸フィルムを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、可塑剤の配合量を比較的少なく抑えた可塑化されたポリ乳酸に有機化された層状珪酸塩を特定量配合することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、ポリ乳酸100重量部当たり、可塑剤7〜13重量部及び有機化された層状珪酸塩0.5〜4重量部を含有する破断点伸び率の高いポリ乳酸フィルムにある。
前記可塑剤はモノ又はポリグリセリン酢酸エステル系可塑剤であり、前記有機化された層状珪酸塩は層間に1級ないし3級アミン塩又は4級アンモニウム塩がイオン結合した層状珪酸塩であることが望ましい。
本発明のポリ乳酸フィルムは、可塑剤の配合量が比較的少ないので高い弾性率を保持し、かつ、高い破断点伸び率と良好な耐衝撃性を有するものである。
本発明のポリ乳酸フィルムに用いられるポリ乳酸は、L−乳酸もしくはD−乳酸又はこれらの環状二量体であるラクチドをモノマーとして用い、縮合重合又は開環重合してなる単独重合体又は共重合体である。
上記共重合ポリ乳酸には、乳酸のみからなる重合体のみならず、乳酸に少量のヒドロキシカルボン酸を共重合成分として配合したものも含まれる。このようなヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
本発明に用いられるポリ乳酸の分子量は特に制限されるものではないが、フイルム強度や成形加工性などの観点から、重量平均分子量が1万〜100万程度が適当であり、特に、3万〜50万程度が好ましい。
本発明においてポリ乳酸に混合される可塑剤としては、ポリ乳酸に好適に使用することできる可塑剤であればよく、特に限定されるのものではないが、例えば、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの脂肪族アルコール系可塑剤、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンモノラウリルジアセテート、乳酸エステルなどの脂肪族エステル系可塑剤、エステルの変性物としてエポキシ化大豆油、エポキ化アマニ亜油などが挙げられ、好ましくは、モノ又はポリグリセリン酢酸エステル系可塑剤が挙げられる。
可塑剤の配合量については、ポリ乳酸100重量部あたり7〜13重量部、好ましくは8〜12重量部であり、可塑剤の配合量が7重量部未満では可塑化効果が十分でなく、フィルムの高い破断点伸び率が得られず、13重量部を超えるとフィルムの引張り弾性率が低下するので好ましくない。
本発明においてポリ乳酸に混合される有機化された層状珪酸塩の有機カチオン処理前の層状珪酸塩としては、スメクタイト、バーミキュライトなどの膨潤性層状粘土鉱物や膨潤性フッ素雲母などが挙げられる。スメクタイトの具体例としては、モンモリナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイトなどが挙げられ、膨潤性フッ素雲母の具体例としては、Na型フッ素四珪素雲母、Na型テニオライト、Li型テニオライトなどが挙げられる。また、上記以外にも、カネマイト、マカタイト、マガディアイト、ケニアイトなども使用できる。
本発明において用いられる有機化された層状珪酸塩は、上記の層状珪酸塩を有機カチオン処理することにより得られ、層間に1級ないし3級アミン塩又は4級アンモニウム塩がイオン結合した層状珪酸塩が好ましい。有機カチオンとしては、上記のアミン塩及びアンモニウム塩以外に、ホスホニウム塩なども挙げられる。1級アミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミンなどが挙げられ、2級アミンとしては、ジオクチルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジオクタデシルアミンなどが挙げられ、3級アミンとしては、トリオクチルアミン、ジメチルドデシルアミン、ジドデシルモノメチルアミンなどが挙げられ、4級アンモニウムイオンとしては、テトラエチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ジヒドロキシエチルメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。また、ホスホニウムイオンとしては、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム、テトラキス(ヒドキシメチル)ホスホニウム、2−ヒドロキシエチルトリフェニルホスホニウムなどが挙げられる。これらの化合物は、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において用いられる層状珪酸塩は、有機カチオン処理により有機化されたものでなければ、本発明によって得られるフィルムの破断点伸び率の向上は全く期待できない。
層状珪酸塩を有機カチオンで処理する方法としては、層状珪酸塩を水又はアルコール中に分散させ、有機カチオンの塩を添加混合することにより、層状珪酸塩の無機イオンを有機オニウムイオンとイオン交換させる方法が挙げられる。
有機化された層状珪酸塩の配合量は、ポリ乳酸100重量部あたり0.5〜4重量部、好ましくは1〜3.5重量部であり、配合量が0.5重量部未満ではフィルムの高い破断点伸び率が得られず、4重量部を超えるとフィルムの破断点伸び率が急激に低下する。
本発明においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、上記成分以外に他の成分を添加することができる。このような添加成分としては、例えば、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、粘着付与剤、顔料、染料などを挙げることができる。
本発明の製造方法によって製造されるポリ乳酸フィルムは、単層又は2層以上の積層フィルムであり、フィルム全体の厚さは通常10〜300μm、好ましくは20〜200μmの範囲内にある。
本発明のポリ乳酸フィルム製造方法においては、先ずフィルムを構成する樹脂組成物の混練を行うが、その方法は通常用いられる混練方法による。具体的には、ペレットや粉体、固体の細片等をヘンシェルミキサーやリボンミキサーで乾式混合し、単軸や2軸の押出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどの溶融混練機に供給して溶融混練することができる。例えば、先ず樹脂組成物をタンブラーにいれて10分〜20分攪拌混合する。次いで、単軸或いは2軸押出機等により140〜210℃の温度で溶融混練を行い、樹脂組成物のペレットにすることができる。
次いで樹脂組成物のペレットを押出機に供給し、Tダイ押出成形やインフレーション成形によってフィルム状に成形する。
以下、本発明の実施例を挙げるが、本発明はかかる実施例によって何ら限定されるものではない。
実施1〜3、比較例1〜8
フィルム成形用樹脂及び配合剤として以下のものを用意した。
樹脂:ポリ乳酸(D体1%含有、ガラス転移温度60℃、溶融温度170℃)
ポリグリセリン酢酸エステル系可塑剤〔理研ビタミン社製、商品名「リケマールPL−710」〕
層状珪酸塩:モンモリロナイト〔クニミネ工業社製、商品名「クニピアF」〕
有機化された層状珪酸塩A:上記層状珪酸塩をn−オクタデシルアミンで有機化したもの
有機化された層状珪酸塩B:上記層状珪酸塩をポリ(エチレングリコール)ステアリルアミンで有機化したもの
滑剤:エルカ酸アマイド
表1に示す各実施例及び各比較例の配合組成に従って、11種の樹脂組成物を調製した(数字は各配合成分の重量部数を示す。)。11種のすべての樹脂組成物において、ポリ乳酸100重量部あたり滑剤0.5重量部を配合した。
次いで、押出機に各組成物を供給し、シリンダー温度140℃、ダイ温度135℃の条件で、押出成形によりTダイよりフィルム状に押出した。次いで、第1ロール温度45℃、第2ロール温度20℃に設定したキャストロールにて、Tダイより押出された溶融状態のフィルムを急冷し、厚さ100μmの11種のフィルムを得た。
得られた各フィルムについて、常法により破断点伸び率と引張り弾性率を測定し、その結果を表1に示す。
Figure 2005320389
表1に示す試験結果から明らかなとおり、各実施例のフィルムは、いずれも2GPaより高い引張り弾性率と200%より高い破断点伸び率を示したが、各比較例においては、高い引張り弾性率を保持するものは破断点伸び率が低く、可塑剤量の多いフィルムは破断点伸び率が向上するものの、引張り弾性率が低下することが分かる。
本発明のポリ乳酸フィルムは、農業用フィルム、食品包装用フィルム、包装用袋、ストレッチフィルム、プロテクトフィルムなどに使用することができる。

Claims (3)

  1. ポリ乳酸100重量部当たり、可塑剤7〜13重量部及び有機化された層状珪酸塩0.5〜4重量部を含有する破断点伸び率の高いポリ乳酸フィルム。
  2. 前記可塑剤がモノ又はポリグリセリン酢酸エステル系可塑剤である請求項1に記載のポリ乳酸フィルム。
  3. 前記有機化された層状珪酸塩が層間に1級ないし3級アミン塩又は4級アンモニウム塩がイオン結合した層状珪酸塩である請求項1に記載のポリ乳酸フィルム。
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