JP2005317809A - 銅研磨用研磨布洗浄液およびそれを用いる洗浄方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 研磨布表面に付着する銅錯体などを除去することができ、かつ研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぎ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造するのに有効な銅研磨用研磨布洗浄液およびそれを用いた洗浄方法を提供する。
【解決手段】 チオ硫酸塩、硫酸塩などの、銅と接触して発熱する発熱性化合物を、研磨布に対して不活性な溶媒に溶解させて成る銅研磨用研磨布洗浄液を用いて、研磨布の洗浄を行なう。または、この銅研磨用研磨布洗浄液をドレッシング時にコンディショニング液6として用いて研磨布2を洗浄する。これによって、研磨布の表面温度を低下させることなく、研磨布表面から銅化合物などの付着物を除去することができ、研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、銅研磨用研磨布洗浄液およびそれを用いる洗浄方法に関する。
CMP(Chemical Mechanical Polishing)は、ウエハの表面に形成された金属膜、酸化膜などの層間絶縁膜の平坦化、ウエハ表面における銅などからなる金属配線の形成などを行なう技術であり、半導体装置の一層の高性能化および高集積化を達成する上で、必要不可欠なものになっている。
CMP工程では、図1(a)に示すように、研磨定盤1に貼着された研磨布(以下、パッドとも称する)2の表面2aに被研磨面が接するようにウエハ3を載置し、加圧ヘッド4によりウエハ3に圧力をかけ、かつ研磨用スラリー5を供給しながら、研磨布2とウエハ3とを回転させることによって、ウエハ3の研磨(平坦化)が行われる。
このとき、研磨布表面には、研磨用スラリーに含まれる研磨材の凝集物、ウエハから発生する研磨屑、研磨布の破片などが付着しやすく、この付着物が研磨速度の低下を招く。特に、銅原子を含む金属膜を研磨する際には、研磨布表面に銅錯体が付着し、研磨速度に悪影響を及ぼすことが知られている。また、これらの付着物が研磨布表面に残留する状態でウエハの研磨が繰返されると、ウエハが汚染され、半導体装置に欠陥が生じるという問題もある。
そこで、研磨後には、図1(b)に示すように、純水などのコンディショニング液6を供給しながら、研磨布2とドレッサー7とを回転させることによって、研磨布表面2aを削り取り、新たな研磨布表面2aを露出させるドレッシング(コンディショニング)が行われる。しかしながら、ドレッシングのような機械的処理だけでは、研磨布表面の付着物を充分に除去することは困難であり、またドレッシングでは、研磨布表面を除去するので、研磨布の消耗が早く、ランニングコストの上昇を招く。
このようなことから、ドレッシングの前に研磨布洗浄液で研磨布を洗浄する、またはドレッシング時にコンディショニング液6として研磨布洗浄液を用いて研磨布を洗浄することが提案されている。たとえば、研磨布表面に付着する銅錯体を除去することを目的として、銅研磨を行なった後に、銅に対するキレート効果の高い有機酸などを含む研磨布洗浄液を用いて研磨布を洗浄することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸が例示されている。
しかしながら、特許文献1などに開示の有機酸を含む研磨布洗浄液には、研磨布の洗浄の前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造することができないという欠点がある。
特開2001−144055号公報
本発明の目的は、研磨布表面に付着する銅錯体などを除去することができ、かつ研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぎ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造するのに有効な銅研磨用研磨布洗浄液およびそれを用いる洗浄方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するための研究過程で、有機酸を含む従来の研磨布洗浄液によって研磨布を洗浄すると研磨布の表面温度が研磨時の研磨布の表面温度に比べて3〜6℃程度低下し、この表面温度の低下が研磨布の洗浄前後における研磨速度のばらつきを発生させる原因になるという知見を得た。このような知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、研磨布の表面温度を低下させることなく、研磨布表面に残留する銅錯体などの被研磨面を構成する原子から生じる化合物、研磨材の凝集物、ウエハから発生する研磨屑、研磨布の破片などの付着物を効率良く除去できる新規な研磨布洗浄液を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、銅研磨用研磨布の洗浄に用いる洗浄液であって、
銅と接触して発熱する発熱性化合物と、該発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒とを含むことを特徴とする銅研磨用研磨布洗浄液である。
また本発明は、銅と接触して発熱する発熱性化合物の濃度が、0.01mol/L以上、10mol/L以下であることを特徴とする。
また本発明は、銅と接触して発熱する発熱性化合物が、チオ硫酸塩および硫酸塩のうちの少なくともいずれか1種であることを特徴とする。
また本発明は、チオ硫酸塩が、チオ硫酸アンモニウムであることを特徴とする。
また本発明は、硫酸塩が、硫酸アンモニウムであることを特徴とする。
また本発明は、pHが、2以上、7以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒が、水であることを特徴とする。
また本発明は、前記本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いて銅研磨用研磨布を洗浄することを特徴とする洗浄方法である。
本発明によれば、銅と接触して発熱する発熱性化合物を含む洗浄液を用いることによって、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物を、研磨布の表面温度を低下させることなく、除去することができる。したがって、研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぎ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造することができる。
本明細書において、銅化合物とは、その分子中に銅を含む有機化合物または無機化合物を意味し、その具体例としては、たとえば、銅錯体、酸化銅などが挙げられる。
また本発明によれば、銅と接触して発熱する発熱性化合物の濃度は、0.01mol/L以上、10mol/L以下であることが好ましい。これによって、洗浄時の研磨布表面の温度低下を充分に抑えることができる。
また本発明によれば、銅と接触して発熱する発熱性化合物は、チオ硫酸塩および硫酸塩のうちの少なくともいずれか1種であることが好ましい。またチオ硫酸塩の中でも、チオ硫酸アンモニウムが好ましい。また硫酸塩の中でも、硫酸アンモニウムが好ましい。これらは、銅と接触した際の発熱効果に優れ、また銅化合物などの付着物を除去する能力が高いので、これらを含む洗浄液を用いることによって、洗浄時の研磨布の表面温度を研磨時の研磨布の表面温度と同等に保つとともに、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物を洗浄だけで充分に除去することができる。したがって、洗浄後の研磨布のドレッシング工程を省略する、またはドレッシング工程における研磨布の除去量を少なくすることができるので、研磨布の消耗を抑えることができる。
また本発明によれば、銅と接触して発熱する発熱性化合物を含む銅研磨用研磨布洗浄液のpHは、2以上、7以下であることが好ましい。これによって、充分な発熱効果と優れた銅化合物などの付着物の除去効果とが得られる。
また本発明によれば、溶媒は、水であることが好ましい。これによって、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物の除去を容易に行なうことができる。
また本発明によれば、本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いる銅研磨用研磨布の洗浄方法が提供される。この方法によって、研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぎ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造することができる。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、銅と接触して発熱する発熱性化合物と、該発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒とを含む。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いることによって、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物を、研磨布の表面温度を低下させることなく、除去することができる。したがって、研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぎ、均一な研磨が施されたウエハを連続して製造することができる。
銅と接触して発熱する発熱性化合物としては、このような特性を有する公知のものを使用でき、たとえば銅と発熱を伴って反応するものなどが挙げられる。その中でも、銅化合物などの付着物の除去効果を考慮すると、チオ硫酸塩、硫酸塩が好ましい。これらを含む洗浄液を用いることによって、洗浄時の研磨布の表面温度を研磨時の研磨布の表面温度と同等に保つとともに、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物を洗浄だけで充分に除去することができる。したがって、洗浄後の研磨布のドレッシング工程を省略する、またはドレッシング工程における研磨布の除去量を少なくすることができるので、研磨布の消耗を抑えることができる。
チオ硫酸塩としては公知のものを使用でき、たとえば、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウムなどのチオ硫酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。チオ硫酸塩は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
硫酸塩としては公知のものを使用でき、たとえば、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの硫酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。硫酸塩は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
これらの中でも、銅と接触した際の発熱効果に優れ、また銅化合物などの付着物を除去する能力が高く、かつ研磨布の表面物性に与える影響が少ないことを考慮すれば、チオ硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウムが好ましい。
銅と接触して発熱する発熱性化合物は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
銅と接触して発熱する発熱性化合物の濃度は特に制限されず、発熱性化合物の種類、得られる銅研磨用研磨布洗浄液に要求される特性、銅研磨用研磨布洗浄液が適用される研磨布の種類などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは0.01mol/L以上、10mol/L以下、より好ましくは0.05mol/L以上、10mol/L以下、特に好ましくは0.1mol/L以上、5mol/L以下である。0.01mol/Lを下回ると、銅と接触した際に発熱効果が充分に発揮されない可能性がある。10mol/Lを大幅に超えると、洗浄液の粘度が高くなりすぎ、洗浄の作業性が低下するおそれがある。
銅と接触して発熱する発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒としては、このような特性を有する公知のものを使用できる。その中でも、発熱性化合物の溶解性、洗浄の作業性を考慮すると、水が好ましい。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、その好ましい特性を損なわない範囲内で、銅と化合し、銅含有水溶性化合物を形成することができる化合物を含んでいてもよい。そのような化合物としては、たとえば、アンモニア、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド、メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド、ジメチルジヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキサイドなどの水酸化第4級アンモニウムなどのアルカリ性化合物が挙げられる。アルカリ性化合物は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
また本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、その好ましい特性を損なわない範囲内で、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては公知のものを使用でき、たとえば、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステルなどの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
また本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、その好ましい特性を損なわない範囲内で、キレート剤を含んでいてもよい。キレート剤としては、アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸などのホスホン酸系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロトリ酢酸塩などのアミノカルボキシレート系キレート剤、ジヒドロキシエチルグリシンなどのヒドロキシアミノカルボキシレート系キレート剤などが挙げられる。キレート剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
また本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、その好ましい特性を損なわない範囲内で、研磨材を含んでいてもよい。研磨材としては公知のものを使用でき、たとえば、ダイヤモンド、シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどの無機微粒子が挙げられる。研磨材は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、銅と接触して発熱する発熱性化合物の適量、および必要に応じてアルカリ性化合物、界面活性剤、キレート剤、研磨材、その他の添加剤などの適量を、水などの前述の発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒に溶解および/または分散させることによって製造することができる。ここで使用される水は特に制限されないけれども、用途を考慮すると、超純水、純水、イオン交換水、蒸留水などが好ましい。
このようにして得られる本発明の銅研磨用研磨布洗浄液のpHは特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは2以上、7以下、より好ましくは2以上、6以下、特に好ましくは2以上、4以下である。これによって、充分な発熱効果と優れた銅化合物などの付着物の除去効果とが得られる。pHの調整には、一般的なpH調整剤である酸および/またはアルカリを使用できる。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、銅を含む金属膜の研磨に用いられる研磨布(以下、銅研磨用研磨布と称する)の洗浄に好適に使用できる。銅研磨用研磨布としては特に制限されず、公知の研磨布が挙げられ、具体的には、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂を含むものなどが挙げられる。さらに具体的には、ウレタン樹脂などの合成樹脂を含侵させた不織布上に、研磨を行なう層(研磨層)として発泡ポリウレタンなどの発泡体層が積層されたものなどが挙げられる。また研磨層の研磨に使用される面(研磨面)に溝が形成された研磨布の洗浄にも本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いることができる。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液は、研磨に使用される研磨用スラリーの種類に制限されることなく、種々の研磨用スラリーを用いて銅を含む金属膜の研磨を行なう研磨布の洗浄に使用することができる。銅を含む金属膜の研磨に使用される研磨用スラリーとしては、たとえば、シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどの研磨材、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水などの酸化剤、ベンゾトリアゾールなどの腐食防止剤、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸などの有機酸などを、水などの媒体に懸濁させたものなどが挙げられる。
本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いて研磨布を洗浄するに際しては、本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を用いる以外は、従来の方法と同様に実施できる。
たとえば、滴下、噴射、スプレー噴射などによって銅研磨用研磨布洗浄液を研磨布表面に供給し、必要に応じて、ドレッサー、ベアウエハなどを研磨布表面で摺動させてもよい。このとき、ドレッサー、ベアウエハなどに超音波を印加することもできる。またブラシなどを用いて、研磨布表面を掃拭しても構わない。
また、研磨布を銅研磨用研磨布洗浄液中に浸漬し、必要に応じて、液中噴流および/または超音波を加えることもできる。
銅研磨用研磨布洗浄液の供給条件および研磨布の洗浄時間は特に制限されず、研磨布そのものの材質、研磨用スラリーの種類、銅研磨用研磨布洗浄液の供給方法などの各種条件に応じて、広い範囲から適宜選択できる。たとえば、銅研磨用研磨布洗浄液を研磨布表面に滴下する方法では、本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を毎分1〜100mL程度、好ましくは毎分5〜50mL程度の流量で、10秒〜5分程度、好ましくは20秒〜3分程度滴下することによって、研磨布を洗浄することができる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
純水にチオ硫酸アンモニウムを添加し、0.5mol/Lチオ硫酸アンモニウム水溶液である本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を作製した。
(実施例2)
チオ硫酸アンモニウムに代えて硫酸アンモニウムを使用する以外は、実施例1と同様にして、0.5mol/L硫酸アンモニウム水溶液である本発明の銅研磨用研磨布洗浄液を作製した。
(比較例1)
比較例1の研磨布洗浄液として、研磨布洗浄液EPL8105(商品名、ロデール・ニッタ株式会社製)を用いた。
[評価]
実施例1,2および比較例1の各研磨布洗浄液について、以下のようにして特性を評価した。
まず、以下のようにして研磨試験を行なった。
CMP研磨装置(商品名:Ecomet 3、Buehler社製)を用い、直径300mmのポリウレタン製の研磨布(商品名:IC1000/SUBA400k−groove、ロデール・ニッタ株式会社製)上に銅研磨用スラリーEPL2361(商品名、ロデール・ニッタ株式会社製)を毎分30mLの割合で滴下しながら、膜厚1.5μm(15000Å)の銅膜が形成された3×2.5cmの長方形状シリコンウエハに約13.8kPa(2psi)の圧力をかけ、研磨定盤および加圧ヘッドを毎分100回転の回転数で回転させ、60秒間研磨を行なった。研磨直後、赤外線放射温度計を用いて、研磨に使用した研磨布の研磨面の温度(℃)を測定し、これを研磨時の研磨布の表面温度とした。
引き続き、銅研磨後の研磨布の表面に、実施例1、実施例2または比較例1の銅研磨用研磨布洗浄液を毎分10mLの流量で供給し、30秒間洗浄を行なった後、赤外線放射温度計を用いて研磨布の表面温度(℃)を測定した。
次いで、前述の研磨試験を再度行い、ウエハの研磨速度を測定した。
ウエハの研磨速度の測定方法は下記のとおりである。
〔研磨速度〕
抵抗測定器(商品名:OmuiMap RS35C、PROMETRIX社製)を用い、銅膜上の5地点での膜除去量を測定し、それらの平均値を1分間平均除去量として算出し、研磨速度〔nm/分(Å/分)〕とした。
以上の測定結果を表1に示す。
Figure 2005317809
表1から明らかなように、実施例1の0.5mol/Lチオ硫酸アンモニウム水溶液または実施例2の0.5mol/L硫酸アンモニウム水溶液を用いて研磨布を洗浄すると、洗浄後の研磨布の表面温度は研磨時の研磨布の表面温度に比べてほとんど低下しないことが判る。また実施例1,2の洗浄液を用いた場合、研磨布洗浄後のウエハの研磨速度は、研磨布洗浄前のウエハの研磨速度とほぼ等しい値であった。
これに対し、従来の研磨布洗浄液である比較例1の研磨布洗浄液を用いて研磨布を洗浄すると、洗浄後の研磨布の表面温度が研磨時の研磨布の表面温度に比べて約6℃低下し、研磨布洗浄後のウエハの研磨速度が実施例1,2の洗浄液を用いた場合に比べて60nm/分(600Å/分)以上小さくなった。
以上のように、銅と接触して発熱する発熱性化合物を含む洗浄液を用いることによって、研磨布表面に付着する銅化合物などの付着物を、研磨布の表面温度を低下させることなく除去することができ、研磨布の洗浄前後でウエハの研磨速度にばらつきが生じることを防ぐことができた。
CMP工程を簡略的に示す図面である。
符号の説明
1 研磨定盤
2 研磨布(パッド)
3 ウエハ
4 加圧ヘッド
5 研磨用スラリー
6 コンディショニング液
7 ドレッサー

Claims (8)

  1. 銅研磨用研磨布の洗浄に用いる洗浄液であって、
    銅と接触して発熱する発熱性化合物と、該発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒とを含むことを特徴とする銅研磨用研磨布洗浄液。
  2. 銅と接触して発熱する発熱性化合物の濃度が、0.01mol/L以上、10mol/L以下であることを特徴とする請求項1記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  3. 銅と接触して発熱する発熱性化合物が、チオ硫酸塩および硫酸塩のうちの少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項1または2記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  4. チオ硫酸塩が、チオ硫酸アンモニウムであることを特徴とする請求項3記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  5. 硫酸塩が、硫酸アンモニウムであることを特徴とする請求項3または4記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  6. pHが、2以上、7以下であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  7. 前記発熱性化合物を溶解でき且つ研磨布に対して不活性な溶媒が、水であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の銅研磨用研磨布洗浄液。
  8. 請求項1〜7のうちのいずれかに記載の銅研磨用研磨布洗浄液を用いて銅研磨用研磨布を洗浄することを特徴とする洗浄方法。
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