JP2005311074A - 巻線型コイル及び巻線型コイル製造方法 - Google Patents

巻線型コイル及び巻線型コイル製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コーティング剤の収縮及び膨張による巻線引き出し部分の断線や破損を防止することができる巻線型コイル及び巻線型コイル製造方法を提供する。
【解決手段】 巻線型コイル1は、コア2と電極3と巻線4とを具備し、コア2は、巻線4を巻装する巻芯5と1対の鍔6,6とを有している。そして、各鍔6の内側下部に、凹部7が形成され、凹部7に、巻芯5の周壁50と段差無く連続した円弧状の曲面部70が設けられている。巻線4の引き出し部分41はこの曲面部70に沿うように引き出された後、端部40が電極3の表面に圧着されている。すなわち、引き出し部分41に弛みを持たせて、コーティング剤の収縮に対して、張力が発生しないようにしている。
【選択図】図1

Description

この発明は、巻芯に巻装された巻線の端部が鍔の電極に接続された巻線型コイル及び巻線型コイル製造方法に関するものである。
図16は、従来の巻線型コイルを示す斜視図であり、図17はコーティング剤が隅R部に浸入及び滞留した状態を示す巻線型コイルの側面図である。
図16に示すように、この巻線型コイルは、巻線101が巻装された巻芯102と鍔103とを有してなるコア100を備え、巻芯102から引き出された巻線101の端部が、鍔103の周壁上に設けられた電極104に接続されている。また、この巻線型コイルにおいては、鍔103の一部が除去されて、隅R部103aが形成されている。
しかし、このような形状のコア100を有する巻線型コイルでは、図17の(a)に示すように、巻線101の引き出し部分101aと鍔103の隅R部103aとの間には間隙ができ、コーティング処理時に用いたコーティング剤Cが、この間隙に溜まってしまう。このため、この間隙に溜まったコーティング剤Cが周囲環境の温度変化によって収縮すると、図17(b)に示すように、収縮したコーティング剤Cによって巻線101(引き出し部101a)が鍔103の表面側に引っ張られ、巻線101が断線することがある。同様に、コーティング剤Cの膨張によっても巻線101が断線することがある。
そこで、引き出し部分101aへのコーティング剤Cの浸入および滞留を抑制して、コーティング剤Cの収縮及び膨張による巻線101の断線を防止する巻線型コイルが提案されている(特許文献1)。
図18は、巻線の断線防止構造を備えた従来の巻線型コイルを示す側面図である。 図18に示すように、この巻線型コイルは、コア100の鍔103に傾斜面103bを形成し、巻線101の引き出し部分101aをこの傾斜面103bに沿わせた状態で、その端部を電極104に接続した構造になっている。
これにより、巻芯102から電極104への引き出し部分101aと鍔103との間の間隙を無くし、この部分へのコーティング剤Cの浸入および滞留を抑制し、コーティング剤Cの収縮及び膨張による巻線101の断線を防止しようとするものである。
また、この技術と同様に、巻線の引き出し部分を鍔の壁面に沿わせて断線を防止する巻線型コイルが特許文献2ないし特許文献4に開示されている。
特開2003−151837号公報 特開2002−329618号公報 特開2002−170717号公報 特開2003−243221号公報
しかしながら、上記した従来の巻線型コイルでは、次のような問題があった。
図19は、コーティング剤が巻線型コイルと基板との間に浸入及び滞留した状態を示す巻線型コイルの側面図である。
図19(a)に示すように、従来の巻線型コイルを基板200に実装する際には、巻線型コイルの下側と基板200との間に、間隙が生じる。したがって、コーティングの際に、コーティング剤Cがこの間隙に浸入して滞留する場合が多々ある。このような状態になると、図19(b)に示すように、間隙に滞留したコーティング剤Cが収縮したときに、巻線101の引き出し部分101aが基板200側に引っ張られ、断線する場合がある。
また、この巻線型コイルがコモンモードチョークコイルなどのように、2本の巻線を用いたコイルである場合には、図20に示すように、2本の巻線をそれぞれ接続するための電極104a,104bを鍔103に分離形成する必要がある。そして、電極104a,104bを完全に分離するために溝状の股部Bを形成し、引き出し部分101a−1,101a−2をこの股部B両側の傾斜面103b−1,103b−2に沿わせて電極104a,104bに接続する。したがって、この巻線型コイルにおいては、股部Bに浸入して滞留したコーティング剤Cがその収縮及び膨張時に引き出し部分101a−2を引っ張ったり張り出したりして断線させるおそれがある。
なお、上記特許文献2ないし特許文献4に開示された技術においても、上記のような問題は解決することができない。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、コーティング剤の収縮及び膨張による巻線引き出し部分の断線や破損を防止することができる巻線型コイル及び巻線型コイル製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアと、このコアの各鍔の周壁上に形成された電極と、巻芯に巻装され且つ端部がこの電極まで引き出されて接合された巻線とを具備してなる巻線型コイルであって、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各鍔に設け、巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に沿わせた状態で、その端部を電極に接合した構成とする。
かかる構成により、巻線の端部が接合された電極を基板のランドなどに半田付けすることで、巻線型コイルを基板に実装することができる。このとき、巻線型コイルがコーティングされていると、コーティング剤が巻線の引き出し部分と鍔の内側壁との間に浸入及び滞留するおそれがある。しかし、巻線の引き出し部分が凹部の曲面部に沿った状態で、巻線の端部が電極に接合されているので、巻線の引き出し部分と鍔の内側壁との間、即ち引き出し部分と凹部の曲面部との間に隙間が発生しない。したがって、コーティング剤が引き出し部分と凹部の曲面部との間に浸入及び滞留することはない。また、コーティング剤が、巻線型コイルと基板との間に滞留した場合には、コーティング剤の収縮時に、巻線の引き出し部分がコーティング剤によって引っ張られる。しかしながら、巻線の引き出し部分が、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部に沿って所謂弛んだ状態にあるので、コーティング剤の収縮によって、当該引き出し部分が引っ張られても、引き出し部分に張力が発生せず、伸び負荷がかからない。
請求項2の発明は、請求項1に記載の巻線型コイルにおいて、凹部の曲面部の断面形状を、弧状に設定した構成とする。
請求項3の発明は、巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアと、このコアの各鍔に形成され且つ巻芯の軸方向と略垂直な1対の脚部の先端部に、それぞれ形成された電極と、巻芯に巻装され且つ端部が一方の脚部の電極まで引き出されて接合された第1の巻線と、巻芯に巻装され且つ端部が他方の脚部の電極まで引き出されて接合された第2の巻線とを具備してなる巻線型コイルであって、各脚部の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各脚部に設け、第1の巻線の引き出し部分を一方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わせた状態で、その端部を当該脚部の電極に接合すると共に、第2の巻線の引き出し部分を1対の脚部の股部に架からないようにして他方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わせ、その端部を当該脚部の電極に接合した構成とする。
かかる構成により、第1及び第2の巻線の端部が接合された電極を基板のランドなどに半田付けすることで、巻線型コイルを基板に実装することができる。このとき、巻線型コイルがコーティングされていると、コーティング剤が第1及び第2の巻線の引き出し部分と鍔の内側壁との間に浸入及び滞留するおそれがある。しかし、第1及び第2の巻線のそれぞれの引き出し部分が各脚部の凹部の曲面部に沿った状態で、端部が各脚部の電極に接合されているので、これらの引き出し部分と各凹部の曲面部との間に隙間が発生しない。したがって、コーティング剤が第1及び第2の巻線の引き出し部分と各凹部の曲面部との間に浸入及び滞留することはない。また、コーティング剤が、巻線型コイルと基板との間に滞留した場合には、コーティング剤の収縮時に、各巻線の引き出し部分がコーティング剤によって引っ張られる。しかしながら、各巻線の引き出し部分が、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む各曲面部に沿って弛んだ状態にあるので、コーティング剤の収縮によって、これらの引き出し部分が引っ張られても、引き出し部分に張力が発生せず、伸び負荷がかからない。さらに、コーティング剤が、1対の脚部の股部に滞留した場合には、第2の巻線の引き出し部分が股部に架かっていると、コーティング剤の収縮及び膨張時に、コーティング剤によってこの引き出し部分が引っ張られたり張り出されたりする。しかしながら、第2の巻線の引き出し部分が当該股部に架からないようにして他方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わされているので、股部に滞留したコーティング剤がその収縮及び膨張時に当該引き出し部分を引っ張ったり張り出したりするという事態は生じない。
請求項4の発明は、請求項3に記載の巻線型コイルにおいて、各凹部の曲面部の断面形状を、弧状に設定した構成とする。
請求項5の発明は、巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアを形成するコア形成工程と、このコア形成工程で得たコアの各鍔の周壁上に電極を形成する電極形成工程と、この電極形成工程を経たコアを保持した状態で、巻線を巻芯に巻装する巻線工程と、この巻線工程で巻芯に巻装された巻線の端部を電極まで引き出して接合する巻線接合工程とを具備する巻線型コイル製造方法であって、コア形成工程は、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各鍔に設ける過程を含み、巻線接合工程は、線材によって巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該線材を当該曲面部に沿って移動させることにより、巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に沿わせた状態にする過程を含む構成とした。
かかる構成により、コア形成工程において、巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアが形成される。この際、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部が各鍔に設けられる。しかる後、電極形成工程によって、コアの各鍔の周壁上に電極が形成され、巻線工程において、コアが保持された状態で、巻線が巻芯に巻装される。そして、巻線接合工程によって、巻芯に巻装された巻線の端部が電極まで引き出されて接合される。この際、線材が巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該曲面部に沿って移動して、巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に沿った状態にする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の巻線型コイル製造方法において、コア形成工程で設けられた凹部の曲面部の断面形状は、弧状である構成とした。
請求項7の発明は、巻芯,この巻芯の軸方向両端部に設けられた鍔,及び各鍔に設けられ且つ巻芯の軸方向と略垂直な1対の脚部を有してなるコアを形成するコア形成工程と、このコア形成工程で得た1対の脚部の先端部に、1対の電極をそれぞれ形成する電極形成工程と、この電極形成工程を経たコアを保持した状態で、第1及び第2の巻線を巻芯に巻装する巻線工程と、この巻線工程で巻芯に巻装された第1の巻線の端部を1対の脚部の一方の電極まで引き出して接合すると共に、巻芯に巻装された第2の巻線の端部を1対の脚部の他方の電極まで引き出して接合する巻線接合工程とを具備する巻線型コイル製造方法であって、コア形成工程は、各脚部の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各脚部に設ける過程を含み、巻線接合工程は、線材によって第1及び第2の巻線の引き出し部分を脚部に形成されている凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該線材を当該曲面部に沿って移動させることにより、第1及び第2の巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に沿わせた状態にする過程を含む構成とした。
かかる構成により、コア形成工程において、巻芯,この巻芯の軸方向両端部に設けられた鍔,及び各鍔に設けられ且つ巻芯の軸方向と略垂直な1対の脚部を有してなるコアが形成される。この際、各脚部の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が巻芯の周壁と段差無く連続する凹部が各脚部に設けられる。そして、電極形成工程において、1対の脚部の先端部に、電極がそれぞれ形成された後、巻線工程によって、コアが保持された状態で、第1及び第2の巻線が巻芯に巻装される。しかる後、巻線接合工程において、第1の巻線の端部が1対の脚部の一方の電極まで引き出されて接合されると共に、第2の巻線の端部が1対の脚部の他方の電極まで引き出されて接合される。この際、線材が第1及び第2の巻線の引き出し部分を脚部に形成されている凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該曲面部に沿って移動して、第1及び第2の巻線の引き出し部分を凹部の曲面部に沿った状態にする。
請求項8の発明は、請求項7に記載の巻線型コイル製造方法において、巻線接合工程は、他の線材を、脚部の股部に挿入して、当該股部に架かる引き出し部分を巻芯側に押圧することにより、当該引き出し部分を股部から巻芯の周壁側に移動させる過程をも含む構成とした。
かかる構成により、脚部の股部に架かっていた引き出し部分が、股部から離れた巻芯の周壁側に移動させられるので、コーティング剤が股部に滞留した場合においても、引き出し部分がこのコーティング剤によって引っ張られたり張り出されたりするおそれはない。
請求項9の発明は、請求項7または請求項8に記載の巻線型コイル製造方法において、コア形成工程で設けられた各凹部の曲面部の断面形状は、弧状である構成とした。
以上詳しく説明したように、請求項1,請求項2,請求項5及び請求項6の発明によれば、巻線の引き出し部分が凹部の曲面部に沿った状態であるので、巻線の引き出し部分と鍔の内側壁との間、即ち引き出し部分と凹部の曲面部との間に隙間が存在しない。したがって、コーティング剤が引き出し部分と凹部の曲面部との間に浸入及び滞留して、収縮及び膨張時に当該引き出し部を断線させるという事態の発生を防止することができる。また、巻線の引き出し部分が、鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部に沿って所謂弛んだ状態にあるので、巻線型コイルと基板との間に滞留した場合においても、コーティング剤の収縮による当該引き出し部分への張力が発生せず、伸び負荷がかからない。この結果、当該引き出し部がコーティング剤の収縮によって断線するおそれはない。
また、請求項3,請求項4,請求項7ないし請求項9の発明によれば、コーティング剤が第1及び第2の巻線の引き出し部分と各凹部の曲面部との間に浸入及び滞留することがないので、かかるコーティング剤の浸入及び滞留による断線を防止することができ、また、引き出し部分が巻線型コイルと基板との間に滞留したコーティング剤の収縮によって引っ張られても、引き出し部分に張力や伸び負荷がかからないので、巻線型コイルと基板との間に滞留したコーティング剤による断線をも防止することができる。さらに、第2の巻線の引き出し部分が1対の脚部の股部に架からないようにして他方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わされているので、コーティング剤が当該股部に滞留した場合においても、股部に滞留したコーティング剤によって当該引き出し部分が断線させられることはない。
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る巻線型コイルを示す斜視図であり、図2は、巻線型コイルの側面図であり、図3は、鍔を下側から見た部分拡大図である。
図1及び図2に示すように、この実施例の巻線型コイル1は、コア2と電極3と1本の巻線4とを具備してなる。
コア2は、磁性体又は非磁性体で形成されており、巻線4を巻装するための直方体状の巻芯5と、1対の鍔6,6とを有している。
1対の鍔6,6は、それぞれ略直方体状をなし、巻芯5の軸方向(図2の左右方向)の両端部に形成されており、各鍔6の内側下部には、凹部7が形成されている。
この凹部7は、鍔6の内側壁61から外側壁62側に向かって凹むように湾曲した曲面部70を有している。この曲面部70は、図3に示すように、巻芯5の下側の周壁50と段差無く連続しており、周壁50との境界から電極3側に迫り上がるように湾曲した円弧状をなす。
図1に示すように、電極3は、1対の鍔6,6の一周壁である下面上にそれぞれ形成されている。この電極3は、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt等による10μm〜30μmの膜層とその上に形成されたNi、Sn、Sn−Pbなどによる1μm〜30μm程度のメッキ膜層とによって構成されている。
巻線4は、絶縁被覆を有するCu、Ag、Auなどの線材であり、図2に示すように、巻芯5にスパイラル状に巻装され、その両端部40,40が1対の鍔6,6の両電極3,3まで引き出されて接合されている。
具体的には、図3に示すように、引き出し部分41が円弧状の曲面部70に沿うように引き出された後、その端部40が電極3の表面に圧着されている。すなわち、破線で示すように、引き出し部分41を引き出し始点P1から引き出し終点P2に直状に引き出した場合に比べて、引き出し部分41の長さが長く、引き出し部分41は所謂弛んだ状態になっている。したがって、図4の破線で示すように、引き出し部分41を引き出し始点P1から引き出し終点P2に直状に引き出した場合には、矢印方向に外力fが加わると、引き出し部分41に張力が生じ、断線する可能性が非常に高い。しかし、この実施例では、引き出し部分41に弛みを持たせているので、外力fに対して二点鎖線で示すように変位し、引き出し部分41が完全に弧状に張らない限り、実線で示す状態から変位しても、引き出し部分41に張力は生ぜず、負荷もかからない。
次に、この実施例の巻線型コイル1の製造方法について説明する。
図5は、この実施例の巻線型コイル1を製造する方法を示す工程図である。なお、この製造方法は、請求項5及び請求項6の巻線型コイル製造方法を具体的に実行するものでもある。
図5に示すように、この製造方法は、コア形成工程S1と電極形成工程S2と巻線工程S3と巻線接合工程S4とを備える。
この製造方法の実施においては、まず、コア形成工程S1を実行する。
コア形成工程S1は、巻線型コイル1のコア2を形成する工程である。
具体的には、磁性体又は非磁性体を成形し焼成することで、巻芯5と1対の鍔6,6とを有するコア2(図1及び図2参照)を形成する。この際、各鍔6の内側下部に、円弧状の曲面部70を有した凹部7を形成する。
そして、コア形成工程S1で形成したコア2に対して電極形成工程S2を実行する。
電極形成工程S2は、コア2の各鍔6の下面上に電極3を形成する工程である。具体的には、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt等のペーストを、各鍔6の下面にディップし又は印刷することによって、10μm〜30μmの膜層を形成する。そして、この膜層の表面に電気メッキ等の湿式メッキを施し、Ni、Sn、Sn−Pb等の1μm〜30μm程度のメッキ層を形成することで、電極形成工程S2を完了する。
しかる後、巻線工程S3を実行する。
図6は、巻線工程S3の巻始めの状態を示す概略図であり、図7は巻線工程S3の巻終わり状態を示す概略図である。
巻線工程S3は、図6に示すように、電極形成工程S2を経たコア2をチャック300で保持した状態で、巻線4を巻芯5に巻装する工程である。具体的には、一方の鍔6をチャック300で固定する。しかる後、巻線用ノズル310から抽出した巻線4の端部を一方側の電極3(図6の左側の電極)に位置決めする。かかる状態で、矢印で示すように、チャック300によってコア2を回転させることで、巻線4を巻芯5にスパイラル状に巻き付けていく(スピンドル方式)。そして、図7に示すように、巻線4を巻芯5に所望ターン数だけ巻き付けた後、巻線4の端部が他方側の電極3(図7の右側の電極)の上に来るように位置決めすることで、巻線工程S3を終了する。
最後に、巻線接合工程S4を実行する。
図8は巻線接合工程S4の一過程である引き出し部分41の処理過程を示す概略平面図であり、図9は、引き出し部分41の処理過程を示す概略側面図である。
巻線接合工程S4は、上記巻線工程S3で巻芯5に巻装された巻線4の両端部40,40を両電極3,3まで引き出した状態で接合する工程である。
具体的には、図8及び図9に示すように、両曲面部70,70と平行に位置させた線材320,320を巻線4の両引き出し部分41,41の上に接触させた状態で配し、これら線材320,320を用いて、引き出し部分41,41を曲面部70,70に対して押圧しながら、線材320,320を、図8及び図9の矢印で示すように、曲面部70,70に沿って上昇移動させる。これにより、図9に示すように、電極3,3からコア2の両側に延出している巻線4の余り部分が電極3,3側に引き込まれ、引き出し部分41,41が、二点鎖線で示すように、曲面部70,70に隙間なく沿った状態で湾曲させられる。なお、引き出し部分41を確実に曲面部70に沿って隙間なく湾曲させるためには、線材320の半径を、曲面部70の曲率半径の0.1倍〜1.0倍に設定することが好ましい。
かかる引き出し部分41の湾曲処理過程を経た後、巻線4の両端部40,40を電極3,3に接続させる。具体的には、両端部40,40を電極3,3の表面に熱圧着することで、図3に示すように、潰れた両端部40,40が電極3,3の最外層のSn膜などにロウ付けされ、信頼性の高い接合が達成される。
以上のようにして、巻線4を電極3,3に接合した後、余分な巻線部分を端部40から切り離すことで、コーティング対応可能な信頼性の高い巻線型コイル1を得ることができる。
次に、この実施例の巻線型コイル1が示す作用及び効果について説明する。
図10は、巻線型コイル1が示す断線防止作用を示す側面図である。
図10(a)に示すように、電極3,3を基板200のランドなど(図示せず)に半田付けすることで、巻線型コイル1を基板200に実装することができる。
このとき、巻線型コイル1がコーティングされていると、コーティング剤Cが巻線4の引き出し部分41と凹部7の曲面部70との間に浸入及び滞留するおそれがある。しかし、この実施例の巻線型コイル1においては、引き出し部分41が曲面部70に沿った状態で、巻線4の各端部40が各電極3に接合されているので、引き出し部分41と曲面部70との間に隙間が発生しない。したがって、コーティング剤Cが引き出し部分41と曲面部70との間に浸入及び滞留することはない。この結果、引き出し部分41と曲面部70との間に浸入及び滞留したコーティング剤Cによって引き出し部分41を断線させるという事態は生じない。
また、図10(a)に示すように、コーティング剤Cが、巻線型コイル1と基板200との間に滞留して収縮した場合に、引き出し部分41がコーティング剤Cによって引っ張られるおそれがある。しかしながら、この実施例の巻線型コイル1では、引き出し部分41が、凹んだ曲面部70に沿って配され、所謂弛んだ状態にあるので、コーティング剤Cが収縮した場合には、図10(b)に示すように、引き出し部分41がコーティング剤Cの収縮に応じて抵抗することなく変位するので、引き出し部分41に張力は発生せず、伸び負荷はかからない。したがって、引き出し部分41がコーティング剤Cによって断線させられるおそれは殆どない。
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図11は、この発明の第2実施例に係る巻線型コイルを下方から見た斜視図である。
この実施例の巻線型コイル1′は、2線巻きの巻線型コモンモードチョークコイルである。
図11に示すように、この巻線型コイル1′のコア2も、巻芯5の軸方向両端部に1対の鍔6,6を有しているが、各鍔6には、1対の脚部65,66が形成されている。
これら1対の脚部65,66は、巻芯5の軸方向と略垂直に、即ち巻芯5の周壁50に対し垂直に立設されており、それらの先端部に電極31,32が形成されている。
各脚部65(66)は、凹部7−1(7−2)を有しており、この凹部7−1(7−2)は、各脚部65(66)の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部70−1(70−2)を有している。そして、曲面部70−1(70−2)は、巻芯5の下側の周壁50と段差無く連続しており、周壁50との境界から電極31(32)側に迫り上がるように円弧状に湾曲している。
このような1対の鍔6,6を有する巻芯5には、第1の巻線4−1と第2の巻線4−2とが交互に巻装され、それらの端部40−1,40−2が電極31,32まで引き出されて接合されている。
具体的には、第1の巻線4−1の引き出し部分41−1が凹部7−1の曲面部70−1に沿った状態にされ、端部40−1が電極31に接合されている。一方、第2の巻線4−2の引き出し部分41−2は、巻芯5の周壁50上を這って脚部66の曲面部70−2に至り、曲面部70−2を沿った状態で電極32に至っている。そして、端部40−2が電極32に接合されている。すなわち、引き出し部分41−1,41−2の全体がコア2に接触しており、引き出し部分41−1,41−2とコア2との間には、隙間が生じていない。これにより、引き出し部分41−2は、1対の脚部65,66の間の溝である股部67に破線で示すような架かり方をせず、股部67を避けている。
次に、この実施例の巻線型コイル1′の製造方法について説明する。
この製造方法は、請求項7ないし請求項9の巻線型コイル製造方法を具体的に実行するものでもある。
この巻線型コイル1′製造方法も、上記第1実施例と同様に、コア形成工程S1と電極形成工程S2と巻線工程S3と巻線接合工程S4とを備える。
この実施例におけるコア形成工程S1では、巻芯5と1対の鍔6,6と脚部65,66とを有したコア2を形成する。この際、1対の脚部65,66に円弧状の曲面部70−1,70−2を有した凹部7−1,7−2を形成する。そして、電極形成工程S2を実行して、電極31,32を1対の脚部65,66の先端部に形成する。
しかる後、巻線工程S3を実行し、コア2を保持した状態で、第1の巻線4−1及び第2の巻線4−2を巻芯5に巻装し、巻線接合工程S4に移行する。
図12は、巻線接合工程S4の一過程である引き出し部分41−1,41−2の処理過程を示す概略平面図であり、図13は、引き出し部分41−1,41−2の処理過程を示す概略正面図である。
この実施例の巻線接合工程S4は、巻線工程S3で巻芯5に巻装された第1の巻線4−1の端部40−1を脚部65の電極31まで引き出して接合すると共に、第2の巻線4−2の端部40−2を脚部66の電極32まで引き出して接合する工程である。
具体的には、図11に示すように、線材320を各鍔6の曲面部70−1,70−2に渡って水平に配し、線材320を第1及び第2の巻線4−1,4−2の引き出し部分41−1,41−2の上に接触させる。かかる点は上記第1の実施例における引き出し部分41の処理過程と同様であるが、この実施例では、さらに、股部67に架かっている引き出し部分41−2を他の線材330を用いて股部67から避ける過程が線材320の処理工程実施後に実行される。
すなわち、線材330を股部67に挿入した状態で水平に配すると共に、図13に示すように、線材330を引き出し部分41−2の最上位部に接触させておく。そして、線材330によって股部67に架かる引き出し部分41−2を巻芯5側に押圧した状態で、下向き矢印で示すように、線材330を下降させる。しかる後、左向き矢印で示すように、股部67の幅方向に移動させる。
なお、上述の実施例では線材320による処理をした後に線材330による処理したが、線材320,330による処理を同時に実行してもよい。
以上のように、この実施例の巻線型コイル1′によれば、第1及び第2の巻線4−1,4−2の引き出し部分41−1,41−2が曲面部70−1,70−2に沿い、しかも、引き出し部分41−2が周壁50を這った状態にあるので、引き出し部分41−1,41−2とコア2との間に隙間が発生じない。したがって、コーティング剤Cが引き出し部分41−1,41−2と曲面部70−1,70−2及び周壁50との間に浸入及び滞留することはない。また、引き出し部分41−1,41−2が曲面部70−1,70−2に沿って配され、所謂弛んだ状態にあるので、上記第1実施例と同様に、引き出し部分41−1,41−2がコーティング剤の収縮に応じて抵抗することなく変位する。これらの結果、引き出し部分41−1,41−2とコア2の間に浸入及び滞留したコーティング剤によって断線させるという事態は生じない。また、コーティング剤の収縮による引き出し部分41−1,41−2への張力は発生せず、伸び負荷はかからないので、コーティング剤の収縮による断線は殆ど生じない。さらに、引き出し部分41−2がが股部67に架からないように避けているので、コーティング剤が股部67に滞留した場合においても、この滞留したコーティング剤が引き出し部分41−2に絡むことはない。この結果、当該コーティング剤の収縮によって、引き出し部分41−2が引っ張られて断線するという事態は生じない。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、その記載は省略する。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
上記実施例では、凹部の曲面部として、断面形状が円弧状の曲面部70,70−1,70−2を例にあげて説明したが、これに限るものではなく、図14に示すように、断面形状が折れ線状の曲面部70−3を用いることもできる。このとき、折れ曲がり部Gの角度θは90度以上であることが好ましい。また、図15に示すように、複数の折れ曲がり部G1,G2を有した曲面部70−4を用いることもできる。
この発明の第1実施例に係る巻線型コイルを示す斜視図である。 巻線型コイルの側面図である。 鍔を下側から見た部分拡大図である。 引き出し部分の作用を説明するための部分側面図である。 この実施例の巻線型コイルを製造する方法を示す工程図である。 巻線工程の巻始めの状態を示す概略図である。 巻線工程の巻終わり状態を示す概略図である。 巻線接合工程の一過程である引き出し部分の処理過程を示す概略平面図である。 引き出し部分の処理過程を示す概略側面図である。 巻線型コイルが示す断線防止作用を示す側面図である。 この発明の第2実施例に係る巻線型コイルを下方から見た斜視図である。 巻線接合工程の一過程である引き出し部分の処理過程を示す概略平面図である。 引き出し部分の処理過程を示す概略正面図である。 曲面部の一変形例を示す部分側面図である。 曲面部の他の変形例を示す部分側面図である。 従来の巻線型コイルを示す斜視図である。 コーティング剤が隅R部に浸入及び滞留した状態を示す巻線型コイルの側面図である。 巻線の断線防止構造を備えた従来の巻線型コイルを示す側面図である。 コーティング剤が巻線型コイルと基板との間に浸入及び滞留した状態を示す巻線型コイルの側面図である。 1対の脚部と股部とを示す部分拡大図である。
符号の説明
1,1′…巻線型コル、 2…コア、 3,31,32…電極、 4…巻線、 5…巻芯、 6…鍔、 7,7−1,7−2…凹部、 31,32…電極、 40,40−1,40−2…端部、 41,41−1,41−2…引き出し部分、 50…周壁、 65,66…脚部、 67…股部、 70,70−1,70−2…曲面部、 S1…コア形成工程、 S2…電極形成工程、 S3…上記巻線工程、 S3…巻線工程、 S4…巻線接合工程。

Claims (9)

  1. 巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアと、このコアの上記各鍔の周壁上に形成された電極と、上記巻芯に巻装され且つ端部がこの電極まで引き出されて接合された巻線とを具備してなる巻線型コイルであって、
    上記鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が上記巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各鍔に設け、
    上記巻線の引き出し部分を上記凹部の曲面部に沿わせた状態で、その端部を上記電極に接合した、
    ことを特徴とする巻線型コイル。
  2. 請求項1に記載の巻線型コイルにおいて、
    上記凹部の曲面部の断面形状を、弧状に設定した、
    ことを特徴とする巻線型コイル。
  3. 巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアと、このコアの上記各鍔に形成され且つ上記巻芯の軸方向と略垂直な1対の脚部の先端部に、それぞれ形成された電極と、上記巻芯に巻装され且つ端部が一方の脚部の電極まで引き出されて接合された第1の巻線と、上記巻芯に巻装され且つ端部が他方の脚部の電極まで引き出されて接合された第2の巻線とを具備してなる巻線型コイルであって、
    上記各脚部の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が上記巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各脚部に設け、
    上記第1の巻線の引き出し部分を上記一方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わせた状態で、その端部を当該脚部の電極に接合すると共に、上記第2の巻線の引き出し部分を1対の脚部の股部に架からないようにして上記他方の脚部に設けられた凹部の曲面部に沿わせ、その端部を当該脚部の電極に接合した、
    ことを特徴とする巻線型コイル。
  4. 請求項3に記載の巻線型コイルにおいて、
    上記各凹部の曲面部の断面形状を、弧状に設定した、
    ことを特徴とする巻線型コイル。
  5. 巻芯及びこの巻芯の軸方向両端部に設けられた1対の鍔を有してなるコアを形成するコア形成工程と、このコア形成工程で得たコアの各鍔の周壁上に電極を形成する電極形成工程と、この電極形成工程を経たコアを保持した状態で、巻線を上記巻芯に巻装する巻線工程と、この巻線工程で上記巻芯に巻装された巻線の端部を上記電極まで引き出して接合する巻線接合工程とを具備する巻線型コイル製造方法であって、
    上記コア形成工程は、上記鍔の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が上記巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各鍔に設ける過程を含み、
    上記巻線接合工程は、線材によって巻線の引き出し部分を上記凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該線材を当該曲面部に沿って移動させることにより、上記巻線の引き出し部分を上記凹部の曲面部に沿わせた状態にする過程を含む、
    ことを特徴とする巻線型コイル製造方法。
  6. 請求項5に記載の巻線型コイル製造方法において、
    上記コア形成工程で設けられた上記凹部の曲面部の断面形状は、弧状である、
    ことを特徴とする巻線型コイル製造方法。
  7. 巻芯,この巻芯の軸方向両端部に設けられた鍔,及び各鍔に設けられ且つ上記巻芯の軸方向と略垂直な1対の脚部を有してなるコアを形成するコア形成工程と、このコア形成工程で得た上記1対の脚部の先端部に、電極をそれぞれ形成する電極形成工程と、この電極形成工程を経たコアを保持した状態で、第1及び第2の巻線を上記巻芯に巻装する巻線工程と、この巻線工程で上記巻芯に巻装された上記第1の巻線の端部を上記1対の脚部の一方の電極まで引き出して接合すると共に、上記巻芯に巻装された上記第2の巻線の端部を上記1対の脚部の他方の電極まで引き出して接合する巻線接合工程とを具備する巻線型コイル製造方法であって、
    上記コア形成工程は、上記各脚部の内側壁から外側壁側に向かって凹む曲面部を有し且つこの曲面部が上記巻芯の周壁と段差無く連続する凹部を各脚部に設ける過程を含み、
    上記巻線接合工程は、線材によって上記第1及び第2の巻線の引き出し部分を上記脚部に形成されている凹部の曲面部に対して押圧しながら、当該線材を当該曲面部に沿って移動させることにより、上記第1及び第2の巻線の引き出し部分を上記凹部の曲面部に沿わせた状態にする過程を含む、
    ことを特徴とする巻線型コイル製造方法。
  8. 請求項7に記載の巻線型コイル製造方法において、
    上記巻線接合工程は、他の線材を、上記脚部の股部に挿入して、当該股部に架かる引き出し部分を巻芯側に押圧することにより、当該引き出し部分を股部から巻芯の周壁側に移動させる過程をも含む、
    ことを特徴とする巻線型コイル製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の巻線型コイル製造方法において、
    上記コア形成工程で設けられた上記各凹部の曲面部の断面形状は、弧状である、
    ことを特徴とする巻線型コイル製造方法。
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