JP2005289473A - 二重シュリンク包装容器及び二重シュリンク包装方法 - Google Patents

二重シュリンク包装容器及び二重シュリンク包装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 文字や模様等が記載された熱シュリンクフィルムで表面が被覆された容器がさらに熱シュリンクフィルムで包装されていても、両方の熱シュリンクフィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、外観が良好な二重シュリンク包装容器の提供。
【解決手段】 表面が第1の熱収縮性フィルム3で被覆された容器と、該容器全体を被覆する第2の熱収縮性フィルム14とを有し、第2の熱収縮性フィルム14は80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%ものである二重シュリンク包装容器。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容器を熱シュリンクフィルムで二重に被覆した二重シュリンク包装容器及び二重シュリンク包装方法に関する。
美容液等の化粧料や、ヘアートリートメント、ヘアスタイリング等の整髪料などの液状、ジェル状、ペースト状等の内容物を樹脂製容器本体内に充填後、蓋をした製品は、改竄防止や輸送中の誤開封防止等を目的として、容器全体(容器本体及び蓋)を透明のオーバーラップ用熱シュリンクフィルムで包んで包装容器としたものが知られている。上記透明のオーバーラップ用熱シュリンクフィルムとしては、延伸ポリプロピレンやポリエチレン等が用いられている(例えば特許文献1〜4参照)。
また、内容物を充填する容器本体としては、胴部表面が製品情報や模様が記載された意匠用熱シュリンクフィルムで被覆されたものがあり、このようなものも上記と同様に容器全体をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムで包むようにしたものがある。上記の意匠用熱シュリンクフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、延伸ポリスチレン(OPS)等が用いられている。なお、容器を熱シュリンクフィルムで二重に被覆したものを二重シュリンク包装容器と呼ぶことにする。
図2は、従来の二重シュリンク包装容器の例を示す図である。図中符号51は内容物が充填された容器本体、符号52は蓋を兼ねるノズル部、符号53は容器本体51の胴部に巻かれた意匠用熱シュリンクフィルム、51aは意匠用熱シュリンクフィルムに記載された文字や模様、符号54は容器全体を被覆するオーバラップ用熱シュリンクフィルムである。
特開平8−151454号公報 特開2002−166472号公報 特開2001−114910号公報 特開2000−273201公報
しかしながら従来の二重シュリンク包装容器では、容器本体51、意匠用熱シュリンクフィルム53、オーバーラップ用熱シュリンクフィルム54といった材質や厚みの違う3種類の樹脂材料を使用している為、それぞれ、経時や温度履歴による収縮変化の影響で、意匠用熱シュリンクフィルム53やオーバーラップ用熱シュリンクフィルム54の外観に図2示すようにシワ54aやタルミ54bが生じたり、孔54cが開いてしまい製品の外観が見苦しくなってしまうという問題があった。
例えば、容器本体51の成形後収縮が不十分な状態で、意匠用熱シュリンクフィルム53を収縮させ、胴部表面を被覆した場合、意匠用熱シュリンクフィルム53の密着程度は被覆された時点では容器本体51に密着しているが、容器本体51の経時収縮により密着度が低下し弛むためタルミが生じ、後工程でオーバーラップ用熱シュリンクフィルム54を被覆した時にシワとなり、外観品質を損ねてしまう。このため容器本体の成形後には容器本体の収縮が概ね収まるまで冷却し、経時した後で、意匠用熱シュリンクフィルム53を被覆するのが好ましいとされている。
また、成形後の容器本体51を収縮が概ね収まるまで冷却し、経時した後で、意匠用熱シュリンクフィルム53にシワやタルミ等が生じないよう被覆しても、後工程でオーバラップ用熱シュリンクフィルムを被覆する際の熱風温度、風量、時間、容器に対する熱風等の方向等の条件によっては意匠用熱シュリンクフィルム53やオーバーラップ用熱シュリンクフィルム54にシワやタルミ等が生じてしまうため、上記条件のコントロールが難しいという問題があった。
原因としては、意匠用熱シュリンクフィルムは40μm〜60μm程度の厚みであるが、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムは15〜20μm程度のため厚みに違いがあるために、意匠用熱シュリンクフィルムが被覆された容器本体を備えた容器全体をコンベアで搬送しながらオーバーラップシュリンクトンネル内を通し、このトンネル内でオーバーラップ用熱シュリンクフィルムに熱風をあてて収縮させ、容器全体を被覆すると、厚みが薄く、最外部分のオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの方が先に収縮を開始し、ほぼ均一に収縮して意匠用熱シュリンクフィルムに密着しようとするが、意匠用シュリンクフィルムの方は厚みが厚いため、熱風が当たる側は収縮が生じ易いが、コンベア搬送面側等の熱風が当たり難い側は収縮が不十分で容器に密着し難く、このような部分的な収縮不均部分がシワとなって現れる場合があった。
このような二重シュリンク包装容器の外観不良を抑制する方法として、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの収縮加工を意匠用熱シュリンクフィルムの反応前に終了させることであるが、量産工程においての条件管理ぶれによりシワやタルミを生じ易いため、あまり効果を期待できない。
なお、一般的な延伸ポリプロピレンからなるオーバーラップ用熱シュリンクフィルムは130℃以下では均一に収縮できず、また、ポリエチレンからなるものは摩擦等の外的な力で破れ易いという欠点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、文字や模様等が記載された熱シュリンクフィルムで表面が被覆された容器がさらに熱シュリンクフィルムで包装されていても、両方の熱シュリンクフィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、外観が良好な二重シュリンク包装容器を提供することを目的の一つとする。
また、文字や模様等が記載された熱シュリンクフィルムで表面が被覆された容器をさらに熱シュリンクフィルムで包装する際に両方の熱シュリンクフィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、かつ効率よく包装できる二重シュリンク包装方法を提供することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討及び研究を重ねた結果、意匠用熱シュリンクフィルムを収縮させて容器の表面にシワやタルミ等の不良が生じることなく良好に被覆した後、上記意匠用熱シュリンクフィルムの張り状態を良好に維持したままオーバーラップ用熱シュリンクフィルムのみを均一に収縮させることによって、シワやタルミが目立たない二重シュリンク包装が可能であればシワやタルミ等の不良が改善可能であるとの推定に至り、さらに研究を重ねた結果、意匠用熱シュリンクフィルムの収縮挙動が大きい温度範囲以外で収縮可能なオーバーラップ用熱シュリンクフィルムを用いることにより両方の熱シュリンクフィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、外観が良好な二重シュリンク包装容器を提供可能であることを発見し、本発明を完成させた。
また、本発明者らは意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムとの組合せにおいて、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムを収縮させるために通過させる熱風トンネルの熱風温度が130℃以下の場合(従来は通常150℃〜160℃)には、容器内に充填する内容物の液温が一般的な充填温度である15℃〜20℃の条件では意匠用シュリンクフィルムにシワを生じることはなかったが、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムは十分に収縮せずタルミが残ることが分かった。
また、本願発明者らは意匠用熱シュリンクフィルムで被覆された容器内に充填する内容物の液温をやや高目(30℃程度)で充填し、内容物の液温を高目に維持した状態で容器全体を熱風トンネル内を通しオーバーラップ用熱シュリンクフィルムを収縮させて被覆すると、意匠用熱シュリンクフィルムが容器から伝達する液温の影響でわずかな収縮を生じるため、意匠用熱シュリンクフィルムにシワやタルミなどの不良を発生させることなく、容器をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムで被覆できることがわかった。
例えば、表面が厚さ50μmの延伸ポリスチレン製意匠用熱シュリンクフィルムで被覆されたポリプロピレン製容器全体を、15μmの延伸ポリプロピレン製オーバーラップシュリンクフィルムで包む場合には、概ね30℃以上の液温に設定することにより、熱風トンネルの熱風温度が150℃〜160℃の通常の条件においてシワの発生が抑制可能であった。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の二重シュリンク包装容器は、表面が第1の熱収縮性フィルムで被覆された容器と、該第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を被覆する第2の熱収縮性フィルムとを有し、前記第1の熱収縮性フィルムと前記第2の熱収縮性フィルムは、80℃での熱収縮率の差が0%〜20%及び/または100℃での熱収縮率の差が10%〜40%のものであることを特徴とする。上記第1の熱収縮性フィルムとしては、80℃での熱収縮率が40%で、かつ100℃での熱収縮率が70%〜80%のものが用いられるのが好ましい。上記第2の熱収縮性フィルムとしては、80℃での熱収縮率が20%〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40%〜60%のものが用いられるのが好ましい。
また、本発明の二重シュリンク包装容器は、表面が第1の熱収縮性フィルムで被覆された容器と、該第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を被覆する第2の熱収縮性フィルムとを有し、前記第2の熱収縮性フィルムは80℃での熱収縮率が20%〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40%〜60%ものであることを特徴とする。
また、上記構成の本発明の二重シュリンク包装容器において、前記第1の熱収縮性フィルムには加飾及び/または文字が記載され、前記第2の熱収縮性フィルムは透明であってもよい。
また、上記のいずれかの構成の本発明の二重シュリンク包装容器において、表面が第1の熱収縮性フィルムで被覆された容器全体が前記第2の熱収縮性フィルムで覆われていてもよい。
また、本発明の二重シュリンク包装方法は、第1の熱収縮性フィルムで表面が被覆された容器内に内容物を充填、封止する充填封止工程と、前記工程後に加熱雰囲気中で前記第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を第2の熱収縮性フィルムで被覆するオーバーラップシュリンク工程を備え、前記第1の熱収縮性フィルムと第2の熱収縮性フィルムとは80℃での熱収縮率の差が0%〜20%及び/または100℃での熱収縮率の差が10%〜40%であることを特徴とする。
また、本発明の二重シュリンク包装方法は、第1の熱収縮性フィルムで表面が被覆された容器内に内容物を充填後、封止する充填封止工程と、前記工程後に前記第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を80℃での収縮率が20〜40%で、かつ100℃での収縮率が40〜60%の第2の熱収縮性フィルムで被覆するオーバーラップシュリンク工程を備えることを特徴とする。
また、上記の構成の本発明の二重シュリンク包装方法においては、前記オーバーラップシュリンク工程において表面が第1の熱収縮性フィルムで被覆された容器全体を前記第2の熱収縮性フィルムで覆うようにしてもよい。
また、上記のいずれかの構成の本発明の二重シュリンク包装方法においては、前記オーバーラップシュリンク工程中に前記内容物の温度を29℃〜33℃の範囲に保つことが好ましい。
本発明の二重シュリンク包装容器は、第1の熱収縮性フィルムで表面が被覆された容器の前記第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を被覆する第2の熱収縮性フィルムとして80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%を用いたことにより、第1の熱シュリンクフィルムの少なくとも一部が第2の熱シュリンクフィルムで包装されていても、両方の熱収縮性フィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、外観が良好な二重シュリンク包装容器を提供できる。
また、前記第1の熱収縮性フィルムに加飾及び/または文字が記載され、前記第2の熱収縮性フィルが透明であっても、両方の熱収縮性フィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、外観が良好な二重シュリンク包装容器を提供できる。
また、本発明の二重シュリンク包装方法によれば、容器の表面を被覆する第1の熱シュリンクフィルムの少なくとも一部を被覆する際に、上記第2の熱収縮性フィルムとして80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%を用いることにより、両方の熱収縮性フィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく、かつ効率よく包装できる。
以下に本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の二重シュリンク包装方法で包装された二重シュリンク包装容器の実施形態を示す斜視図である。
本実施形態の二重シュリンク包装容器は、胴部表面が第1の熱収縮性フィルム3で被覆されたプラスチック製容器本体11と、容器本体11の頂部に設けられた蓋を兼ねるノズル部12とを備えた容器と、この容器全体を一括被覆する第2の熱収縮性フィルム14から構成されている。ノズル部12は、容器本体11の頂部に螺合された肩カバー15と、この肩カバー15に形成された頂部開口を貫通して上下に往復運動可能な吐出ヘッド16からなる。
容器本体11は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等から構成されている。
この容器本体11内には、美容液等の化粧料や、ヘアートリートメント、ヘアスタイリング等の整髪料などの液状、ジェル状、ペースト状等の内容物が充填されている。
第1の熱収縮性フィルム3は、例えば、延伸ポリスチレンフィルム(OPS)から構成されている。この第1の熱収縮性フィルム3には、模様などの加飾や製品名や製品情報等の文字3aが記載されて意匠用シュリンクフィルムとされている。
この第1の熱収縮性フィルム3を構成する延伸ポリスチレンフィルムとしては、例えば、80℃の熱収縮率が縦−1/横38で、100℃の熱収縮率で縦5/横74のものが用いられている。ここでの熱収縮率は、厚さが50μmの熱収縮前の延伸ポリスチレンフィルムを各温度の温水に10秒間つけたときの熱収縮率を測定し、また、上記熱収縮前の延伸ポリスチレンフィルムを60℃の温水に10秒間つけたときの熱収縮率を基準としたものである。
また、第1の熱収縮性フィルム3の厚さは、40μm〜60μm程度とされる。
第2の熱収縮性フィルム14は、改竄防止や輸送中の誤開封防止等を目的として上記容器全体を包装するものであり、また、製品を使用するときには少なくとも吐出ヘッド16を覆う部分が除去されるものである。
第2の熱収縮性フィルム14としては、80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%のものが用いられる。ここでの熱収縮率は、熱収縮前の第2の熱収縮性フィルムを各温度のグリセリンバスに30秒間つけたたときの熱収縮率を測定したものである。
第2の熱収縮性フィルム14が上記の範囲の熱収縮率であると、第1の熱収縮性フィルム3に不均一な収縮が発生することのない130℃以下の低温で収縮可能である。
また、第2の熱収縮性フィルム14としては、上記のように輸送中の誤開封防止を目的として容器全体を包装するものであるので、摩擦等の外的な力にも強い材料が用いられる。
また、第2の熱収縮性フィルム14としては、このフィルム内の製品や第1の熱収縮性フィルム3に記載された製品名や製品情報を視認できるようするために透明の材料が用いられる場合が多い。
上記のような第2の熱収縮性フィルム14としては、例えば、ポリエチレン(PE)と延伸ポリプロピレン(OPP)の積層フィルム、OPPと低密度ポリエチレン(LDPE)の積層フィルム、PPとPEとPPの積層フィルム、PPとPEの積層フィルムなどを挙げることができる。
第2の熱収縮性フィルム14の厚みとしては、10μm〜20μm程度とされる。
上記のような熱収縮率と透明性を有する第2の熱収縮性フィルム14がオーバーラップ用熱シュリンク性フィルムとして用いられている。
本実施形態の二重シュリンク包装容器は、第2の熱収縮性フィルム14を除去後、吐出ヘッド16を往復運動させることで容器本体内に充填された内容物を吐出ヘッド16に形成された吐出口16aから吐出できるようになっている。
次に、本実施形態の二重シュリンク包装方法について説明する。
まず、 容器本体11の胴部の周囲を熱収縮前の第1の熱収縮性フィルム3で覆った状態でコンベア(搬送機構)に載置し、熱風温度が80〜120℃程度の意匠シュリンクトンネル内を所定速度で搬送し、第1の熱収縮性フィルム3を収縮させて、胴部表面が第1の熱収縮性フィルム3で被覆された容器本体11を得る。容器本体11の胴部表面を被覆する第1の熱収縮性フィルム3には、シワやタルミ等の不良が生じておらず、外観が良好とすることができる。
次いで、第1の熱収縮性フィルム3で胴部表面が被覆された容器本体11内に上記内容物を充填後、容器本体11の頂部にノズル部12を取り付けることで封止する充填封止工程を行うことで内容物が充填、封止された容器が得られる。この充填封止工程で容器本体11に充填する内容物の温度は通常の15℃〜20℃程度でもよいが、29℃〜33℃の範囲とされていることが好ましい。
次いで、上記容器を熱収縮前の第2の熱収縮性フィルム14で覆った状態でコンベア(搬送機構)に載置し、130℃程度以下のオーバーラップシュリンクトンネル内を所定速度で搬送することで、第2の熱収縮性フィルム14を収縮させ、容器全体を第2の熱収縮性フィルム14で一括被覆するオーバーラップシュリンク工程を行う。このオーバーラップシュリンク工程中の内容物の温度は通常の15℃〜20℃程度でもよいが、通常の温度よりも高い29℃〜33℃の範囲に保たれていることが後述する理由で好ましい。
このようにすると目的とする二重シュリンク包装容器が得られる。
本実施形態の二重シュリンク包装方法によれば、胴部表面が第1の熱収縮性フィルム3で被覆された容器本体11を備えた容器全体を被覆する際に、第2の熱収縮性フィルム14として80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%を用いることにより、容器内の内容物の温度が通常の15℃〜20℃程度であっても両方の熱収縮性フィルムにシワやタルミ等の不良が生じることがなく製品仕上が可能で、かつ効率よく包装でき、外観が向上した二重シュリンク包装容器を提供できる。
また、オーバーラップシュリンク工程中の内容物の温度を29℃〜33℃の範囲にした場合は、第1の熱収縮性フィルム3の内側(容器本体側)は容器壁面を介して内容物の液温の影響をうけて収縮するようになるので、外側(第2の熱収縮性フィルム側)は熱風や第2の熱収縮性フィルムの影響を受けて収縮するので、内容物の温度が低い場合に比べて内側と外側で収縮率の差が小さくなり、シワやタルミを防止する効果をさらに向上できる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(実験例1)
まず、意匠用熱シュリンクフィルムとしての厚さ50μmのOPSフィルムで胴部表面が被覆された容器本体内に液温が15℃〜20℃の内容物を充填後、容器本体の頂部にノズル部を取り付けることで封止する充填封止工程を行うことで内容物が充填、封止された容器を得た。
次いで、上記容器をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムとしての厚さ15μmの延伸ポリプロピレンフィルム(株式会社興人の商品名ポリセット)で覆った状態でコンベアに載置し、下記表1に示す熱風条件のオーバーラップシュリンクトンネル内を下記表1に示すコンベア速度で搬送することで、延伸ポリプロピレンフィルム(OPP単層フィルム)を収縮させ、容器全体をOPPフィルムで一括被覆するオーバーラップシュリンク工程を行うことで比較例1〜10の二重シュリンク包装容器を作製した。
作製した比較例1〜10の二重シュリンク包装容器の意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの外観について調べた結果を下記表1に合わせて示す。表1中、意匠用熱シュリンクフィルムの外観の欄において、×は局所的にシワが生じたことを示し、○はシワやタルミがなく外観が良好であることを示し、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの外観の欄において×はタルミが生じたことを示し、△はサンプルによりバラツキがあることを示し、○はシワやタルミがなく外観が良好であることを示す。
Figure 2005289473
表1に示す結果から比較例1〜10の二重シュリンク包装容器は、意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムのいずれかにシワやタルミなどの不良が生じており、外観が不良であることがわかる。従って、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムとして厚さ15μmの延伸ポリプロピレンフィルムを用いる従来の二重シュリンク包装方法では、熱風温度とコンベア速度のいずれを変更しても、どちらかの熱シュリンクフィルムにシワやタルミが生じており、外観が良好な二重シュリンク包装容器が得られ難いことがわかる。
(実験例2)
まず、意匠用熱シュリンクフィルムとしての厚さ50μmのOPSフィルムで胴部表面が被覆された容器本体内に内容物を表2に示す液温度で充填後、容器本体の頂部にノズル部を取り付けることで封止する充填封止工程を行うことで内容物が充填、封止された容器を得た。
次いで上記充填封止工程の直後に、上記容器をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムとしての厚さ15μmのOPPフィルム(株式会社興人の商品名ポリセット)で覆った状態でコンベアに載置し、熱風温度が155℃のオーバーラップシュリンクトンネル内をコンベア速度13.8m/分で搬送することで、OPPフィルムを収縮させ、容器全体をOPPフィルムで一括被覆するオーバーラップシュリンク工程を行うことでテストNo.1〜5の二重シュリンク包装容器をそれぞれ30本づつ作製した。なお、上記充填封止工程の直後にオーバーラップシュリンク工程を行っているので、オーバーラップシュリンク工程中の内容物の液温はほぼ表2に示す温度に保たれていた。
作製したテストNo.1〜5の二重シュリンク包装容器の意匠用熱シュリンクフィルムのしわ発生本数について調べた結果を下記表2に合わせて示す。
Figure 2005289473
表2に示す結果から容器本体内に充填する内容物の液温を25.2℃以下とし、この直後にオーバーラップシュリンク工程を行ったテストNo.3〜5では、意匠用熱シュリンクフィルムに発生するしわが多いことがわかる。これに対して容器本体内に充填する内容物の液温を29.5℃〜32.8°Cとし、この直後にオーバーラップシュリンク工程を行ったテストNo.1〜2では、意匠用熱シュリンクフィルムにしわが発生していないことがわかる。この結果からオーバーラップシュリンク工程中の内容物の温度が29.0℃〜33°Cの範囲にすることが好ましいとした。
(実験例3)
まず、意匠用熱シュリンクフィルムとしての厚さ50μmのOPSフィルムで胴部表面が被覆された容器本体内に液温が15℃〜20℃の内容物を充填後、容器本体の頂部にノズル部を取り付けることで封止する充填封止工程を行うことで内容物が充填、封止された容器を得た。
次いで、上記容器をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムとして表3に示すもので覆った状態でコンベアに載置し、熱風温度130℃のオーバーラップシュリンクトンネル内をコンベア速度13.8m/分で搬送することでオーバーラップ用熱シュリンクフィルムを収縮させ、容器全体をオーバーラップ用熱シュリンクフィルムで一括被覆するオーバーラップシュリンク工程を行うことで各種の二重シュリンク包装容器(比較例11〜12、実施例1〜2)を作製した。
表3中、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの材質の欄において、*1は株式会社興人の商品名ポリセット(厚さは15μm)であり、*2は大倉工業株式会社の15μmの商品名NP300(厚さは15μm)であり、*3は大倉工業株式会社の商品名ラプラー501(厚さは17μm)で、*4は積水フィルム株式会社の商品名ソプラ(厚さは15μm、ポリオレフィン系)である。
また、表3中の収縮率は、30秒間のグリセリン浴時の値である。
作製した各種の二重シュリンク包装容器の意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの外観と摩擦強度について調べた結果を下記表3に合わせて示す。表3中、意匠用熱シュリンクフィルムの外観の欄において、×はシワが生じたことを示し、○はシワの発生がなく外観が良好であることを示し、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの外観の欄においてシワが生じたことを示し、○はシワの発生がなく外観が良好であることを示し、摩擦強度の欄において×はオーバーラップ用熱シュリンクフィルムが破れやすいことを示し、△はこすれ傷は多少発生するが問題のない程度であることを示し、○はこすれ傷がなく、強度が良好であることを示している。
Figure 2005289473
表3に示す結果から比較例11の二重シュリンク包装容器は、意匠用熱シュリンクフィルムにシワが生じており、外観が不良であり、比較例12のものはオーバーラップ用熱シュリンクフィルムが破れやすく、摩擦強度が不良であることがわかる。これに対して実施例1〜2の二重シュリンク包装容器は、意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの両方の熱シュリンクフィルムにシワが生じておらず、外観が良好であり、また、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの摩擦強度が良好であることがわかる。
また、上記充填封止工程において容器本体内に充填する液温を29.0℃〜33°Cの範囲にした以外は実施例2と同様にして二重シュリンク包装容器(実施例3)を作製した。なお、上記充填封止工程の直後にオーバーラップシュリンク工程を行っているので、オーバーラップシュリンク工程中の内容物の液温はほぼ29.0℃〜33°Cの範囲に保たれていた。
作製した実施例3の二重シュリンク包装容器の意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの外観と摩擦強度について調べた。その結果、実施例3の二重シュリンク包装容器は、意匠用熱シュリンクフィルムとオーバーラップ用熱シュリンクフィルムの両方の熱シュリンクフィルムにシワが生じておらず、外観が良好であり、また、オーバーラップ用熱シュリンクフィルムの摩擦強度が良好であった。
本発明の実施形態の二重シュリンク包装容器を示す斜視図。 従来の二重シュリンク包装容器の例を示す図。
符号の説明
3・・・第1の熱収縮性フィルム、11・・・容器本体、12・・・ノズル部、14・・・第2の熱収縮性フィルム。

Claims (3)

  1. 表面が第1の熱収縮性フィルムで被覆された容器と、該第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を被覆する第2の熱収縮性フィルムとを有し、前記第2の熱収縮性フィルムは80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%のものであることを特徴とする二重シュリンク包装容器。
  2. 前記第1の熱収縮性フィルムには加飾及び/または文字が記載され、前記第2の熱収縮性フィルムは透明であることを特徴とする請求項1記載の二重シュリンク包装容器。
  3. 第1の熱収縮性フィルムで表面が被覆された容器内に内容物を充填後、封止する充填封止工程と、前記工程後に前記第1の熱収縮性フィルムの少なくとも一部を80℃での熱収縮率が20〜40%で、かつ100℃での熱収縮率が40〜60%の第2の熱収縮性フィルムで被覆するオーバーラップシュリンク工程を備えることを特徴とする二重シュリンク包装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012050478A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Manii Kk 包装された歯科用回転治療器具

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