JP2005262235A - 熱間成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来よりも金型による成形性を向上させ、しかも成形後の強度に優れる製品を製造可能な熱間成形方法を提供する。
【解決手段】 鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板を、ダイ15及びしわ押え部12のいずれか一方からなる固定部材に間接的に配置し、固定部材を有する金型11を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、自動車の構造部材、補強部材等の強度が必要とされる製品(部品)を製造するための熱間成形方法に係り、更に詳細には金型による鋼板の成形性を向上させ、成形後の強度に優れた製品を製造する熱間成形方法に関する。
従来、例えば、地球環境問題に端を発する自動車の燃費向上対策の一つとして、車体の軽量化が進められており、自動車に使用される鋼板をできるだけ高強度化することが必要となっている。
しかし、自動車の軽量化のために、一般に鋼板を高強度化していくと、伸びやr値(ランクフォード値)が低下し、成形性が低下していく。
このような課題を解決するため、例えば、特許文献1には、鋼板を温間で成形し、その際の熱を利用して強度上昇を図る技術が開示されている。なお、この技術では、鋼中成分を適切に制御した鋼板を使用し、この鋼板を200〜850℃の温度域に保持して成形加工し、この温度域での析出強化を利用して鋼板の強度を上昇させることを狙っている。
また、特許文献2には、プレス成形の精度を向上させる目的で、温間プレス時での降伏強度を低く、常温での降伏強度を高くする高強度鋼板が提案されている。
しかし、これらの技術では、得られる強度に限界が生じる可能性があり、自動車に使用可能な強度を備えた鋼板を製造できない恐れがある。
そこで、より高い強度を得る目的で、特許文献3には、鋼板を成形した後に、これを高温のオーステナイト単相域まで加熱し、その後の冷却過程で硬質相に変態させる技術が開示されている。この方法は、金型間のクリアランスを制限し、その間隙に冷媒を導入することで成形後の製品の焼入れを行い、高強度で且つ形状凍結(形状保持)性に優れた製品を得ることができる方法である。
特開2000−234153号公報 特開2000−87183号公報 特開2002−282951号公報
しかしながら、特許文献3の実施例に示される角筒深絞り金型を使用して、例えば鋼板から打ち抜いた高温のブランク(中間製品)をプレスする場合、ブランクを金型に配置するため、金型への配置時点から成形が開始されるまでの間に、金型とブランクとが接触している部分の温度が低下し、延性が落ちてブランクに破断が生じることが多く、成形できる形状に制約が生じてしまう問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、従来よりも金型による成形性を向上させ、しかも成形後の強度に優れる製品を製造可能な熱間成形方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載の熱間成形方法は、鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板を、ダイ及びしわ押え部のいずれか一方からなる固定部材に間接的に配置し、該固定部材を有する金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷する。
請求項1記載の熱間成形方法において、金型としては、例えば、しわ押え部が設けられていないダイ及びパンチを有するもの、またダイ、パンチ、及びしわ押え部を有するもの等がある。
また、例えば、ダイが下金型部、パンチが上金型部になる場合はダイが固定部材となり、またダイが上金型部、パンチが下金型部になる場合はしわ押え部が固定部材となる。
請求項2記載の熱間成形方法は、請求項1記載の熱間成形方法において、前記固定部材には、前記鋼板を部分的に支持可能な載置部材が設けられ、該載置部材を介して前記鋼板を支持する。
請求項2記載の熱間成形方法において、載置部材としては、鋼板との接触面積が固定部材よりも小さく、部分的に接触することができるものであればよく、例えば、棒状、円錐台状、円錐状のピン等を使用することができる。なお、鋼板を載置部材上に安定に支持するためには、載置部材を複数個使用することが好ましい。
請求項3記載の熱間成形方法は、請求項1記載の熱間成形方法において、前記固定部材の上側には、前記鋼板の温度低下を抑制する断熱部材が設けられ、該断熱部材を介して前記鋼板を支持する。
請求項3記載の熱間成形方法において、断熱部材としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、サイアロンなどのセラミック、SUS304などのステンレス鋼等を使用できる。
前記目的に沿う請求項4記載の熱間成形方法は、鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板の周辺端部を、ダイ及びしわ押え部のいずれか一方からなる固定部材で部分的に支持し、該固定部材を有する金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷する。
請求項4記載の熱間成形方法において、金型としては、例えば、しわ押え部が設けられていないダイ及びパンチを有するもの、またダイ、パンチ、及びしわ押え部を有するもの等がある。
また、例えば、ダイが下金型部、パンチが上金型部になる場合はダイが固定部材となり、またダイが上金型部、パンチが下金型部になる場合はしわ押え部が固定部材となる。
請求項5記載の熱間成形方法は、請求項4記載の熱間成形方法において、前記固定部材の上側には、上方へ向かって拡径した受け部が設けられ、前記鋼板を前記受け部の内側に配置し、前記鋼板の周辺端部を前記受け部の内側面で部分的に支持する。
請求項5記載の熱間成形方法において、受け部の形状としては、例えば、すり鉢状等を意味する。
前記目的に沿う請求項6記載の熱間成形方法は、鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板を、金型に設けられたパンチで部分的に支持し、前記金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷する。
請求項6記載の熱間成形方法において、金型としては、パンチが下金型部になるものを意味する。なお、この金型としては、例えば、しわ押え部が設けられていないダイ及びパンチを有するもの、またダイ、パンチ、及びしわ押え部を有するもの等がある。
請求項7記載の熱間成形方法は、請求項6記載の熱間成形方法において、前記加熱後の鋼板は、前記金型に設けられたしわ押え部よりも上方へ突出させた前記パンチに配置される。
請求項7記載の熱間成形方法において、金型としては、例えば、ダイ、パンチ、及びしわ押え部を有するものを意味する。
請求項8記載の熱間成形方法は、請求項1〜7記載の熱間成形方法において、前記鋼板は炭素を0.05〜0.55質量%、マンガンを0.1〜3質量%含有し、該鋼板の成形後の急冷は、マルテンサイト変態が生じる冷却速度以上の速度で、且つマルテンサイト変態の開始温度まで行う。
請求項8記載の熱間成形方法において、成形を行う鋼板として、炭素を0.05〜0.55質量%、マンガンを0.1〜3質量%含有するものを使用することで、成形後に例えば、構造部材、補強部材等に使用可能な高張力鋼(ハイテンともいう)にできる。
また、マルテンサイト変態が生じる冷却速度としては、例えば、20℃/秒以上、好ましくは30℃/秒以上の速度である。
そして、急冷は、マルテンサイト変態の開始温度(例えば、400℃程度)以下まで行っているが、より確実に成形後の強度を高めるには、急冷をマルテンサイト変態の終了温度(例えば、300℃程度)以下まで行うことが好ましい。
なお、鋼板としては、鋼板の強度、靱性、その他の特性を向上させるため、炭素、マンガン以外の元素であるアルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、酸素(O)、硫黄(S)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、アンチモン(Sb)、タングステン(W)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、希土類元素(REM)などの元素を目的に応じて最適化したもの、更に金属組織や析出物などを最適化したもの等も使用できる。
請求項9記載の熱間成形方法は、請求項1〜8記載の熱間成形方法において、前記金型のダイは、熱伝導率が鋼と同等又は鋼よりも大きい材料で構成され、前記鋼板の成形後の急冷は、前記ダイに前記鋼板の成形部位を接触させて行う。
請求項9記載の熱間成形方法において、熱伝導率が鋼と同等の材料としては、例えば、軟鋼、硬鋼等を使用でき、また、熱伝導率が鋼よりも大きい材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、タングステン、黄銅等を使用できる。
前記した請求項1〜9記載の熱間成形方法において、鋼板の成形性と成形後の強度を高めるため、鋼板を、その組織がオーステナイト単相域となるAC3点以上融点以下の温度範囲に加熱してオーステナイト変態させている。なお、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で鋼板の成形を開始することで、鋼板の延性が良好な状態で成形を実施できる。
請求項1及びこれに従属する請求項2、3、8、9記載の熱間成形方法は、鋼板を固定部材に間接的に配置しているので、鋼板と固定部材との直接接触を防止し、金型への鋼板の配置時点から成形が開始されるまでの間に生じる鋼板の温度低下を抑制することができ、鋼板の成形性を向上させることができる。
また、鋼板を成形した後、高温の状態から急冷することで、製品の硬度を高め、成形後の強度に優れる製品を製造できる。
特に、請求項2記載の熱間成形方法は、鋼板が固定部材に設けられた載置部材で部分的に支持されているので、簡単な構成で鋼板と固定部材との直接接触を防止できる。
請求項3記載の熱間成形方法は、鋼板が固定部材の上側に設けられた断熱部材を介して支持されているので、簡単な構成で鋼板と固定部材との直接接触を防止できる。
請求項4及びこれに従属する請求項5、8、9記載の熱間成形方法は、鋼板の周辺端部が固定部材で部分的に支持されているので、鋼板と固定部材の大部分との直接接触を防止し、金型への鋼板の配置時点から成形が開始されるまでの間に生じる鋼板の温度低下を抑制することができ、鋼板の成形性を向上させることができる。
また、鋼板を成形した後、高温の状態から急冷することで、製品の硬度を高め、成形後の強度に優れる製品を製造できる。
特に、請求項5記載の熱間成形方法は、固定部材に設けられた受け部を使用して鋼板を支持するので、簡単な構成で鋼板の周辺端部の支持ができる。
請求項6及びこれに従属する請求項7〜9記載の熱間成形方法は、鋼板を、金型に設けられたパンチで部分的に支持しているので、例えば、金型が有するパンチの大部分と鋼板との直接接触を防止し、金型への鋼板の配置時点から成形が開始されるまでの間に生じる鋼板の温度低下を抑制することができ、鋼板の成形性を向上させることができる。
また、鋼板を成形した後、高温の状態から急冷することで、製品の硬度を高め、成形後の強度に優れる製品を製造できる。
特に、請求項7記載の熱間成形方法は、鋼板を、金型が有するしわ押え部よりも上方へ突出させたパンチで部分的に支持しているので、鋼板としわ押え部との直接接触を防止でき、鋼板の成形性を向上させることができる。
請求項8記載の熱間成形方法は、鋼板の成分を規定し、この鋼板の急冷をマルテンサイト変態が生じる冷却速度以上の速度で、且つマルテンサイト変態の開始温度まで行うので、鋼板の成形後の硬度を高めることができる。
請求項9記載の熱間成形方法は、熱伝導率が鋼と同等又は鋼よりも大きい材料で構成された金型のダイに、鋼板の成形部位を接触させて急冷するので、成形から急冷処理までを連続的に行うことができ、作業性が良好で、しかも品質を更に高めた製品を製造できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る熱間成形方法を適用する金型の部分側断面図、図2は同金型の使用状態を示す説明図、図3(A)、(B)はそれぞれ同金型に設けられたしわ押え部の平面図、部分側断面図、図4は同金型の寸法を示す説明図、図5〜図8はそれぞれ同金型の第1〜第4の変形例に係る金型の部分側断面図、図9は本発明の第2の実施の形態に係る熱間成形方法を適用する金型の部分側断面図、図10は同金型の使用状態を示す説明図、図11は同金型の寸法を示す説明図である。
図1、図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る熱間成形方法は、炭素(C)を0.05〜0.55質量%、マンガン(Mn)を0.1〜3質量%含有し、板厚が1〜3mmの鋼板(ホットプレス用鋼板ともいう)から例えば打ち抜いたブランク(中間製品)10を、金型11を用いて成形し、例えば、バンパー補強部材、センターピラー補強部材、ドアインパクト補強部材のような、自動車の構造部材、補強部材等を製造する方法である。以下、詳しく説明する。
まず、鋼板から打ち抜かれたブランク10を加熱炉(図示しない)内に装入し、オーステナイト単相域であるAC3点から融点までの温度範囲(ブランク10の成分により異なるが、例えば、800〜1500℃、好ましくは850〜1200℃)に加熱してオーステナイト変態させる。
次に、図1、図2に示すように、ブランク10を、所定形状(例えば、自動車のバンパー補強部材、センターピラー補強部材、ドアインパクト補強部材等を製造可能な形状)の金型11でプレスする。
この金型11は、ブランク10を載置可能なしわ押え部(固定部材の一例)12に対して上下方向に移動可能で、上部に円錐台状となった突出部分13を備えたパンチ(下金型部)14と、金型11の作動時において、パンチ14の突出部分13の上面と所定の隙間(例えば、ブランク10の板厚)を有して配置されるダイ(上金型部、ダイスともいう)15とを有している。なお、しわ押え部12とダイ15は、相対的に上下方向に移動可能となっており、しわ押え部12とダイ15との間にブランク10が配置された後、しわ押え部12とダイ15とでブランク10を挟み、パンチ14による成形時におけるブランク10の位置ずれを防止している。
しわ押え部12、パンチ14、及びダイ15は、鋼と同等の熱伝導率を備えた材料、例えば、軟鋼、硬鋼等や、鋼よりも大きい熱伝導率を備えた材料、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、タングステン、黄銅等で構成されている。
なお、ダイ15は、パンチ14と対向するダイ15の加工部16のみを上記した材料で構成し、しわ押え部12と対向するフランジ部17を他の材料で構成することも可能である。また、ダイ内部に冷媒(例えば水等)を流す冷却管を配置し、ダイの加工部による冷却効率を高めることもできる。
図1、図2、図3(A)、(B)に示すように、しわ押え部12には、ブランク10を部分的に支持可能な3個以上(本実施の形態においては4個)の載置部材18が、しわ押え部12の軸心を中心として実質的に等角度に設けられている。この載置部材18は、圧縮コイルばね19と、この圧縮コイルばね19の上端に配置される例えば直径が2〜5mm程度(本実施の形態においては4mm)の棒状のピン20とを有している。
圧縮コイルばね19は、しわ押え部12内に形成され、圧縮コイルばね19を上下方向に伸縮可能に配置する空間部21内に収納されている。この空間部21の上方には、空間部21に連通し、その内径が空間部21よりも小さく、ピン20を上下方向にガイドするための断面円形のガイド部22が設けられている。なお、ガイド部22に配置されるピン20の軸心は、しわ押え部12の中央に設けられたパンチ14の移動空間である開口部23(例えば内径が115mm程度)から、例えば12mm程度の半径方向外側位置に設けられている。
ピン20は、しわ押え部12、パンチ14、及びダイ15と同様、前記した鋼と同等か大きい熱伝導率を備えたいずれの材料で構成することも可能であり、鋼よりも熱伝導率が小さい材料(例えば、60W/m/K以下程度)、例えば、アルミナ、ジルコニア、サイアロンなどのセラミック、SUS304などのステンレス鋼等で構成することも可能である。
このピン20は、その基端側に他の部分より拡幅した拡幅部24が設けられており、この拡幅部24の下面に、圧縮コイルばね19の上端が当接している。なお、拡幅部24は、圧縮コイルばね19の伸縮によって空間部21内を上下方向に移動可能となっている。
また、ピン20の上部は、圧縮コイルばね19が自由状態のとき、しわ押え部12の上面25から突出した状態となっており、突出した部分に力が加わることにより、ピン20の上面26がしわ押え部12の上面25と同一レベルまで移動可能な構成となっている。ここで、ピン20の拡幅部24は空間部21内のみを移動可能となっているので、しわ押え部12の上面25から突出する各ピン20の突出長さを同一長さに調整できる。
なお、金型11の寸法は、図4に示すように、パンチ14の突出部分13の平面部27の直径が30mm、しわ押え部12の上面25からパンチ14の平面部27までの突出高さが20mm、ダイ15の加工部16の最大内径が120mmとなっている。
この金型11の形状及び寸法は、上記した数値に限定されるものではなく、例えば、図5に示す金型30のように、しわ押え部12の上面25から突出したパンチ31の突出部分32の高さが25mmとなっており、金型30の作動時において、パンチ31の突出部分32と所定の隙間(例えば、ブランク10の板厚)を有して配置される加工部33を備えたダイ34を有するもの等がある。
なお、前記した各金型11、30のパンチ14、31の突出部分13、32の頭頂角部35、36及びダイ15、34の加工部16、33からフランジ部17、37の角部38、39の曲率半径は、それぞれ10mmとなっている。
上記した金型11(金型30)においては、しわ押え部12とパンチ14(パンチ31)とを分離したものを示しているが、しわ押え部とパンチとが連続して一体となった金型、即ちしわ押え部を別に設けていない金型を使用することも可能である。
また、金型として図6に示す金型40を使用することも可能である。
この金型40は、金型11のパンチ14と同様の材料で構成され、しわ押え部12と隙間を有して配置された断面円形のパンチ41と、金型11のダイ15の加工部16に相当する部分が無く、パンチ41の移動方向に開口部42が形成されたダイ43とを有している。従って、ダイ43は、しわ押え部12の上面25と対向し、ブランクを押さえる部分となるフランジ部で構成されている。
ここで、パンチ41の上部に設けられた突出部分44の平面部45の直径は30mm、ダイ43の開口部43の最大内径は120mmであり、突出部分44の角部46及びダイ43の角部47の曲率半径はそれぞれ10mmとなっている。
そして、金型として図7に示す金型50を使用することも可能である。
この金型50は、上部に曲面を有する突出部分51を備え、しわ押え部12に対して上下方向に移動可能なパンチ(下金型部)52と、金型50の作動時において、パンチ52の突出部分51の上面と所定の隙間(例えば、ブランク10の板厚)を有して配置されるダイ(上金型部)53とを有している。
金型50の寸法は、パンチ52の突出部分51の曲率半径が50mm、しわ押え部12の上面25からのパンチ52の上端までの突出高さが28mm、ダイ53の加工部54の最大内径が110mmとなっている。なお、ダイ53の加工部54の角部55の曲率半径は5mmとなっている。
また、図8に示す金型60は、しわ押え部12の上面25から突出したパンチ61の突出部分62の高さのみが金型50と異なって33mmとなっており、金型60の作動時において、パンチ61の突出部分62と所定の隙間(例えば、ブランク10の板厚)を有して配置される加工部63を備えたダイ64を有している。
上記した金型50(金型60)においては、しわ押え部12とパンチ52(パンチ61)とを分離したものを示しているが、しわ押え部とパンチとが連続して一体となった金型、即ちしわ押え部を別に設けていない金型を使用することも可能である。
なお、金型の形状及び寸法は上記したものに限定されない。
以上、前記した各金型11、30、40、50、60を示した図4〜図8では、載置部材18の図示を省略している。なお、載置部材を使用することなく、金型のしわ押え部の上側に、ブランク10の温度低下を抑制する鋼よりも熱伝導率が小さい材料(例えば、ピン20を構成した材料)で構成される断熱部材を配置することも可能である。この断熱部材は、しわ押え部の上面(少なくとも、ブランク10が接触する部分)に、例えば、溶接接合等によって一体的に取付けることが好ましく、その厚みが例えば5〜20mm程度となっている。
また、前記した各金型11、30、40、50、60では、パンチ14、31、41、52、61を下金型部、ダイ15、34、43、53、64を上金型部としているが、上下逆にして、パンチを上金型部、ダイを下金型部とすることも可能である。この場合、ダイが固定部材となるので、しわ押え部と対向するダイのフランジ部に載置部材18を設け、載置部材18のピン20にブランク10を配置する。
プレス加工は、図1に示すように、しわ押え部12の上面25から突出した各ピン20の上面26上に、加熱されてオーステナイト変態したブランク10を載置し、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度(例えば、800℃以上程度)でブランク10の成形を開始する。
これにより、ブランク10は、ピン20で部分的に支持され、しわ押え部12、パンチ14、及びダイ15に直接接触することなく、しわ押え部12に間接的に配置される。従って、金型11へのブランク10の配置時点から成形が開始されるまでの間に生じるブランク10の温度低下を抑制することができ、ブランク10の成形性を向上させることができる。
次に、ダイ15をしわ押え部12側へ移動させることで、ピン20上に配置されたブランク10をダイ15により押圧する。そして、ダイ15を更にしわ押え部12側へ移動させることで、しわ押え部12に対してピン20が下がり、図2に示すように、しわ押え部12の上面25とダイ15のフランジ部17の下面とでブランク10を挟むことができる。このように、ピン20もしわ押えの役割を有する。
なお、ブランク10を、断熱部材を介してしわ押え部に支持した場合は、断熱部材の上面とダイのフランジ部の下面とでブランク10が挟まれる。
そして、ブランク10の成形部位がダイ15の加工部16に接触するまでパンチ14を突出させることでブランク10の成形を終了し、引き続き加工部16による急冷を行う。
ブランク10の成形部位が接触する加工部16は、熱伝導性が良好であるため、成形部位を急冷して焼入れすることができる。ここで、急冷を、ブランク10の成形部位とダイ15の加工部16に接触させた状態で、マルテンサイト変態が生じる冷却速度以上(例えば、20℃/秒以上、好ましくは30℃/秒以上)の速度で、且つマルテンサイト変態の開始温度(例えば、400℃程度)、好ましくはマルテンサイト変態の終了温度(例えば、300℃程度)まで行う。
これにより、オーステナイト変態させたブランク10を、軟質相(例えば、ベイナイト、パーライト)への変態を抑制、更には防止しながらマルテンサイト変態させることができる。
上記した方法で、ブランク10を金型11で連続的に焼入れ成形することで、成分に応じた焼入れ強度、例えば、0.22%C鋼では、引張り強度が1470MPa以上程度の製品を製造できる。
なお、図6に示す金型40を使用した場合、ブランクの成形部位をダイ43の表面に接触させることができないため、急冷して焼入れすることができず、成形後の製品の硬度を高めることができない。このため、パンチ41による成形を行った後、この成形品を従来使用している同一形状の金型、例えばパンチ、ダイ共に鋼製の金型を使用して再度熱間プレスすることで、成形部位の焼入れを行い、製品の強度を高めることが好ましい。
これにより、他の金型11、30を使用した場合と同等の引張り強度が得られる製品を製造できる。
また、載置部材を使用することなくブランク10の成形を行う場合は、まず、パンチをしわ押え部の上面よりも上方へ突出させ、この突出させたパンチの平面部上にブランク10を載置する。ここで、パンチの突出は、しわ押え部12とパンチ14とで形成される形状が、ダイ15の形状に倣う位置まで行う。なお、図6に示す金型40を使用する場合は、予め製造する製品形状に対応した位置まで、パンチ41を突出させる。
これにより、ブランク10は、金型に設けられたパンチで部分的に支持され、ブランク10と金型が有するしわ押え部及びパンチの大部分との直接接触を防止できる。
そして、ダイをパンチ及びしわ押え部側へ移動させることで、ブランクの成形を実施できる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る熱間成形方法について、図9〜図11を参照しながら説明するが、前記した本発明の第1の実施の形態に係る熱間成形方法とは、金型を用いて成形する部分のみが異なるため、この部分についてのみ説明する。
金型70は、上部に曲面で構成される突出部分51を備え、しわ押え部71に対して上下方向に移動可能なパンチ(下金型部)52(金型50のパンチ52と実質的に同一形状)と、金型70の作動時において、パンチ52の突出部分51の上面と所定の隙間(例えば、ブランク10の板厚、即ち1〜2mm程度)を有して配置されるダイ(上金型部、ダイスともいう)75とを有している。
このしわ押え部71の上側には、上方へ向かって拡径した受け部72が設けられている。
受け部72は、略水平平面状となったしわ押え部71の上部最下面73に連続し、この上部最下面73に対して上方ヘ向かって傾斜(傾斜角θが例えば5〜30度程度)した傾斜面(内側面の一例)74を有している。
このため、受け部72の形状は略すり鉢状となっている。なお、金型70のダイ75は、金型70の作動時において、パンチ52の突出部分51の上面と所定の隙間(例えば、1〜2mm程度)を有する加工部76と、しわ押え部71の上部最下面73及び傾斜面74に倣った形状を備えるフランジ部77とを有している。
使用する金型70の寸法は、図11に示すように、パンチ52の突出部分51の曲率半径が50mm、しわ押え部71の上部最下面73からのパンチ52の上端までの突出高さが33mm、しわ押え部71の上部最下面73の最大直径が140mm、ダイ75の加工部76の最大直径が110mmとなっている。なお、ダイ75の加工部76とフランジ部77との境の角部78の曲率半径は5mmとなっている。
この金型の形状及び寸法は上記したものに限定されず、例えば、パンチ52が下金型部、ダイ75が上金型部となっているが、上下逆にして、パンチ52を上金型部、ダイ75を下金型部とすることも可能である。この場合、ダイが固定部材となるので、しわ押え部と対向するダイのフランジ部にすり鉢状の受け部72を設け、この受け部72にブランク10を配置する。
また、しわ押え部71の傾斜面74上に、ブランク10の温度低下を抑制する鋼よりも熱伝導率が小さい材料(例えば、ピン20を構成した材料)で構成される断熱部材を配置することも可能である。
プレス加工は、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度(例えば、800℃以上程度)でブランク10の成形を開始する。このとき、図9に示すように、ブランク10をすり鉢状となった受け部72の内側に配置し、傾斜面74上にブランク10を載置する。なお、しわ押え部71の上部最下面73の最大直径は、ブランク10の直径よりも小さくなっている。
これにより、ブランク10の周辺端部79は、しわ押え部71で部分的に支持され、しわ押え部71、パンチ52、及びダイ75に直接接触することなく、しわ押え部71で支持される。従って、金型70へのブランク10の配置時点から成形が開始されるまでの間に生じるブランク10の温度低下を抑制することができ、ブランク10の成形性を向上させることができる。
次に、ダイ75をしわ押え部71側へ移動させることで、図10に示すように、しわ押え部71とダイ75のフランジ部77とでブランク10を挟む。そして、ブランク10の成形部位がダイ75の加工部76に接触するまでパンチ52を突出させることでブランク10の成形を終了し、引き続き加工部76による前記した急冷を行う。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
まず、表1に示す化学成分となった鋼種a〜cのスラブを鋳造した。
Figure 2005262235
これらのスラブを1050〜1350℃に加熱し、熱間圧延にて、仕上温度800〜900℃、巻取温度450〜680℃で、板厚4mmの熱延鋼板を製造した。そして、一部の熱延鋼板を、冷間圧延により板厚1.4mmの冷延鋼板とし、この冷延鋼板の一部に、表2に示す溶融アルミめっき(アルミめっき)、合金化溶融亜鉛めっき、溶融亜鉛めっきをそれぞれ施した。
Figure 2005262235
その後、これらの冷延鋼板及び表面処理鋼板から例えば打ち抜いたブランクを、加熱炉によりAC3点以上(融点以下)である950℃のオーステナイト領域に加熱した後、熱間成形加工を行った。なお、成形に使用する金型としては、前記実施の形態で説明した各金型11、30、40、50、60、70と、それぞれ形状及びサイズが同じ金型A、B、C、D、E、Fを使用する。ここで、各金型A〜Eに設けられたピン20の材質としては、鋼(表3〜表5の「鋼」)と、鋼よりも熱伝導率が小さいセラミックとなっているもの(表3〜表5の「T」)との2種類を使用した。
なお、各金型A〜Fはパンチ形状に倣い、板厚1.4mmのクリアランスにて各ダイの形状を決定した。成形条件としては、鋼板から打抜いた厚み1.4mm、直径150mmの円板状のブランクを使用し、パンチ速度10mm/秒、加圧力100トン、しわ押え力2トン、30トン、下死点での保持時間(パンチの突出部分とダイの加工部とで成形部位を挟み込む時間)を5秒とした。なお、加熱炉から取り出したブランクは、プレス開始まで10秒程度あり、成形時のブランクの温度は800℃程度であった。
ここで、実施した試験の組み合わせを、前記した表1、表2の記号に基づき、表3〜表5にそれぞれ示す。なお、表3〜表5中の比較例1−1〜比較例7−2は従来例(ピンが設けられていない金型)である。
Figure 2005262235
Figure 2005262235
Figure 2005262235
なお、表3〜表5中のBHFはしわ押え力である。また、成形結果は、成形後に各金型A〜Fから取り出された各製品を、目視にて判定した結果であり、表6に示すように、割れ無し(○)、ネッキング発生(△)、割れ発生(×)の3つの基準で判定している。
Figure 2005262235
また、表3〜表5中のしわ発生結果は、成形後の製品のフランジと側壁部の様子を目視で観察した結果であり、表7に示すように、しわ無し(○)、フランジしわ発生(□)、側壁部に重なりしわ発生(■)の3つの基準で判定している。
Figure 2005262235
そして、表3〜表5中の成形可否は、表6中の割れ無し、且つ表7中のしわの発生無しの場合を成形可とし、他の場合を成形否とした。
更に、表3〜表5中の硬度は、成形後に各金型A〜Fから取り出した製品のビッカース硬度を測定した結果である。この判定基準を表8に示す。
Figure 2005262235
表8に示すように、硬度は、成形前の鋼板をAC3点以上である950℃のオーステナイト領域に加熱した後、AC3点以上である900℃から水焼入れしたときの硬度を基準に、強度が必要とされる部位(成形部位)の硬度が85%以上の場合を「◎」、70%以上85%未満の場合を「○」、50%以上70%未満の場合を「△」、50%未満の場合を「×」とし、70%未満の「△」及び「×」を不合格とした。ここで、硬度の測定箇所は、各製品の側壁部及び底部とし、後工程で除去されるフランジ部は測定の範囲から除いた。
実施例1−1〜実施例6−4、及び比較例1−1〜比較例6−4は、鋼板として鋼種a〜cを使用し、各金型A〜C、鋼で構成されるピンの有無、及び各めっき種をそれぞれ用いて、ブランクの成形限界について検討した結果である。
ピンが設けられていない比較例の金型を使用した場合、成形高さが低い(20mm:金型A、Cを使用)とき、即ち比較例1−1、1−2、2−1、2−2、3−1、3−2、4−1、4−2、5−1、5−2、6−1、6−2では成形結果が良好(○)であったが、成形高さが高くなる(25mm:金型B、Cを使用)と成形結果が悪く(△)なった。しかし、ピンが設けられた実施例の金型を使用した場合、ピンが設けられていない金型を使用した場合と比較して、成形高さに影響されることなく、いずれの各金型A〜Cを使用した場合においても成形限界が向上した。
また、金型Cを用いた場合は、成形後の製品を金型C内で保持しても、ブランクの一部がマルテンサイト開始温度まで急冷されなかったため硬度が不十分(×)であったが、成形後に、例えば従来使用しているパンチ、ダイ共に鋼製で同一形状の金型を使用して再度熱間プレスすることで、十分な焼入れ硬度を得ることができる。
従って、金型Cを用いた場合についても、従来よりも金型による成形性を向上させることができ、しかも十分な焼入れ硬度(◎)を得ることができる。
なお、他の金型A、Bの場合は、金型による成形性を向上させることができることは勿論であるが、焼入れ硬度についても十分であった。また、どのめっき種を用いても、実施例から明らかなように、成形限界が向上し、更に十分な焼入れ硬度を得ることができた。
実施例7−1、実施例7−2、及び比較例7−1、比較例7−2は、鋼板として鋼種bを使用し、金型D、E、及びめっき種CRをそれぞれ用いて、鋼板の成形限界について検討した結果である。
ピンが設けられた実施例の金型を使用した場合、ピンが設けられていない金型を使用した場合と比較して、成形限界が向上した。
また、ピンの材質については、実施例7−3のように、セラミック(T)を使用しても、ピンの材質が鋼である場合と同様、成形限界が向上していることを確認できた。
そして、実施例7−4は、金型Fを使用して、ブランクの周辺端部のみを金型に接触させてブランクを支持した後、成形を行った場合の結果であるが、金型以外の試験条件が同じである実施例7−2と同様成形限界が向上した。
そして、実施例7−5は、金型Bを使用して、パンチ上にブランクを配置し、ブランクのフランジの冷却を抑制した結果であるが、ブランクの配置位置以外の試験条件が同じである実施例2−3と同様成形限界が向上した。なお、ここでは、実施例2−3と同様の金型を使用しているため金型にピンが設けられているが、試験時においてはピンを使用していない。
このように、本発明の熱間成形方法を使用することで、金型へのブランクの配置時点から成形が開始されるまでの間に生じるブランクの温度低下を抑制することができ、従来よりも金型による成形性を向上させ、しかも成形後の強度に優れる製品を製造できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の熱間成形方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、例えば、バンパー補強部材、センターピラー補強部材、ドアインパクト補強部材のように、自動車の構造部材、補強部材等を製造する熱間成形について説明したが、所定の形状に加工された高張力鋼を使用する分野、例えば、車両、重機、船舶等の構造部材、補強部材等を製造するために、本発明の熱間成形方法を適用することも勿論可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る熱間成形方法を適用する金型の部分側断面図である。 同金型の使用状態を示す説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ同金型に設けられたしわ押え部の平面図、部分側断面図である。 同金型の寸法を示す説明図である。 同金型の第1の変形例に係る金型の部分側断面図である。 同金型の第2の変形例に係る金型の部分側断面図である。 同金型の第3の変形例に係る金型の部分側断面図である。 同金型の第4の変形例に係る金型の部分側断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱間成形方法を適用する金型の部分側断面図である。 同金型の使用状態を示す説明図である。 同金型の寸法を示す説明図である。
符号の説明
10:ブランク、11:金型、12:しわ押え部(固定部材)、13:突出部分、14:パンチ、15:ダイ、16:加工部、17:フランジ部、18:載置部材、19:圧縮コイルばね、20:ピン、21:空間部、22:ガイド部、23:開口部、24:拡幅部、25、26:上面、27:平面部、30:金型、31:パンチ、32:突出部分、33:加工部、34:ダイ、35、36:頭頂角部、37:フランジ部、38、39:角部、40:金型、41:パンチ、42:開口部、43:ダイ、44:突出部分、45:平面部、46、47:角部、50:金型、51:突出部分、52:パンチ、53:ダイ、54:加工部、55:角部、60:金型、61:パンチ、62:突出部分、63:加工部、64:ダイ、70:金型、71:しわ押え部、72:受け部、73:上部最下面、74:傾斜面(内側面)、75:ダイ、76:加工部、77:フランジ部、78:角部、79:周辺端部

Claims (9)

  1. 鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板を、ダイ及びしわ押え部のいずれか一方からなる固定部材に間接的に配置し、該固定部材を有する金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷することを特徴とする熱間成形方法。
  2. 請求項1記載の熱間成形方法において、前記固定部材には、前記鋼板を部分的に支持可能な載置部材が設けられ、該載置部材を介して前記鋼板を支持することを特徴とする熱間成形方法。
  3. 請求項1記載の熱間成形方法において、前記固定部材の上側には、前記鋼板の温度低下を抑制する断熱部材が設けられ、該断熱部材を介して前記鋼板を支持することを特徴とする熱間成形方法。
  4. 鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板の周辺端部を、ダイ及びしわ押え部のいずれか一方からなる固定部材で部分的に支持し、該固定部材を有する金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷することを特徴とする熱間成形方法。
  5. 請求項4記載の熱間成形方法において、前記固定部材の上側には、上方へ向かって拡径した受け部が設けられ、前記鋼板を前記受け部の内側に配置し、前記鋼板の周辺端部を前記受け部の内側面で部分的に支持することを特徴とする熱間成形方法。
  6. 鋼板をAC3点から融点までの温度範囲に加熱した後、この鋼板を、金型に設けられたパンチで部分的に支持し、前記金型を用いて、フェライト、パーライト、ベイナイト、及びマルテンサイト変態のいずれもが生じる温度より高い温度で前記鋼板の成形を開始し、この成形後に急冷することを特徴とする熱間成形方法。
  7. 請求項6記載の熱間成形方法において、前記加熱後の鋼板は、前記金型に設けられたしわ押え部よりも上方へ突出させた前記パンチに配置されることを特徴とする熱間成形方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱間成形方法において、前記鋼板は炭素を0.05〜0.55質量%、マンガンを0.1〜3質量%含有し、該鋼板の成形後の急冷は、マルテンサイト変態が生じる冷却速度以上の速度で、且つマルテンサイト変態の開始温度まで行うことを特徴とする熱間成形方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱間成形方法において、前記金型のダイは、熱伝導率が鋼と同等又は鋼よりも大きい材料で構成され、前記鋼板の成形後の急冷は、前記ダイに前記鋼板の成形部位を接触させて行うことを特徴とする熱間成形方法。
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