JP2005260093A - 窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 石英基板またはシリコン基板上に良質の微細結晶であって、発光性に優れた窒化ガリウムを形成することができるヘテロエピタキシャル成長方法を提供する。
【解決手段】 石英基板10またはシリコン基板10の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、前記基板10の表面に窒化する工程Aと、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bとを備える;石英基板10の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 石英基板10またはシリコン基板10の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、前記基板10の表面に窒化する工程Aと、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bとを備える;石英基板10の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、基板上での窒素化合物半導体の成長方法に関するものである。
窒化ガリウム(GaN)系の窒素化合物半導体(窒化物半導体)は、青色発光素子材料として研究が進められており、近年高輝度で発光する青色発光ダイオード(LED)が開発、商品化され脚光を浴びている。
しかしながら、窒化ガリウム系の結晶性の良いバルク単結晶は作製しにくいため、これらデバイスの薄膜成長は、サファイア基板等の別の材料上にヘテロエピタキシャル成長させている。
しかしながら、窒化ガリウム系の結晶性の良いバルク単結晶は作製しにくいため、これらデバイスの薄膜成長は、サファイア基板等の別の材料上にヘテロエピタキシャル成長させている。
例えば、サファイア基板表面をまず高温にして、窒素だけを供給して均一な窒化面を作製する。その後、窒化した表面を比較的低温に保ち、均一にガリウム等の陽イオン元素を蒸着する。
そして、再度高温にしながら窒素を供給することにより表面を窒化するとともに、余分な陽イオン元素を再蒸発させ、陽イオン原子と窒素原子の結合を促し、これにより窒化物半導体の均質な初期層を形成させることにより、単結晶の窒化物半導体を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、再度高温にしながら窒素を供給することにより表面を窒化するとともに、余分な陽イオン元素を再蒸発させ、陽イオン原子と窒素原子の結合を促し、これにより窒化物半導体の均質な初期層を形成させることにより、単結晶の窒化物半導体を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に係る、サファイア基板上に単結晶の窒化ガリウムを形成することにより得られる単結晶の窒化物半導体にあっては、その結晶性は良好である。
このような結晶性のよい単結晶窒化ガリウムを成長させるには、GaAlNやAlN等のバッファ層を低温で成長させた後に、GaNを成長させることが必要となる。
このような結晶性のよい単結晶窒化ガリウムを成長させるには、GaAlNやAlN等のバッファ層を低温で成長させた後に、GaNを成長させることが必要となる。
ところで、この窒化物半導体は、青色LEDの材料としてのみならず、紫外線発光の光源やFED(フィールドエミションディスプレイ)等の電子で励起させる蛍光体にも応用することができる。
この場合には、窒化物半導体の物性として、結晶性より発光性が重視される。この発光性は、窒化物半導体に電子を照射して、そのカソードルミネッセンス(CL)特性を調べることで評価することができる。
特開平8−264439号公報
この場合には、窒化物半導体の物性として、結晶性より発光性が重視される。この発光性は、窒化物半導体に電子を照射して、そのカソードルミネッセンス(CL)特性を調べることで評価することができる。
特許文献1に係る窒化ガリウムは単結晶となるが、本発明者らが、これのカソードルミネッセンス(CL)強度を測定したところ、CL強度は低いことがわかり、発光性に劣る問題があった。
また、従来技術における基板にはサファイア基板等の高価なものが使用されており、コスト面での問題があった。
また、従来技術における基板にはサファイア基板等の高価なものが使用されており、コスト面での問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、石英基板またはシリコン基板上に良質の微細結晶であって、発光性に優れた窒化ガリウムを形成することができる窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、石英基板またはシリコン基板の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、前記基板の表面を窒化する工程Aと、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bとを備えることを特徴とする窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項1にかかる発明は、石英基板またはシリコン基板の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、前記基板の表面を窒化する工程Aと、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bとを備えることを特徴とする窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項2にかかる発明は、石英基板の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bを備えることを特徴とする窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項3にかかる発明は、前記工程Aでは、前記基板の表面を、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記基板の表面に、窒素イオンを打ち込む、のいずれかの方法により窒化することを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項4にかかる発明は、前記工程Bに引き続き、この堆積または蒸着されたガリウム元素の原子層の表面を、さらに窒化して、前記基板の表面上に窒化ガリウムから成る表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成する工程Cを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項5にかかる発明は、前記工程Cでは、前記堆積または蒸着されたガリウム元素の原子層の表面を、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体の気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記ガリウム元素の原子層の表面に、窒素イオンを打ち込む、のいずれかの方法により窒化して表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成することを特徴とする請求項4に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項6にかかる発明は、前記工程Cでは、前記アンモニア、前記アンモニア基を有する化合物、前記ヒドラジン、前記ヒドラジン誘導体、前記窒素、前記窒素ラジカル、前記窒化物溶液、および前記窒素イオンのいずれかの窒素原子を含有する窒素供給源とともに前記ガリウム元素を供給し、窒化して表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成することを特徴とする請求項5に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項7にかかる発明は、前記工程Cに引き続き、さらに、前記工程Bの処理と前記工程Cの処理とを繰り返す工程Dを備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
請求項8にかかる発明は、前記工程Dでは、前記ガリウム元素と前記窒素原子を含有する窒素源とを同時に供給することにより、前記工程Bの処理と前記工程Cの処理とを同時に行うことを特徴とする請求項7記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法である。
本発明の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法によれば、石英基板またはシリコン基板上に良質の微細結晶であって、発光性に優れた窒化ガリウムを形成することができる。
図1に、特開平8−264460号公報で開示したのと同様の、本発明のへテロエピタキシャル成長に用いる窒化ガリウム結晶成長装置の構成図を示す。
この装置は、(a)基板の鉛直下方の表面を露出させて収納するととともに、基板に加熱を行うための基板収納部100と、(b)窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等(アンモニア基を有する化合物、窒素等)に加熱を行うための鉛直上方が開放された第1の成長室200と、(c)成長させるべきガリウム元素材料および窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等に加熱を行うため、鉛直上方が開放された第2の成長室300と、(d)基板収納部100で露出された基板の表面を、第1の成長室200の開放部の上方ないし第2の成長室300の開放部の上方へ移動させるための基板ステージ400と、(e)基板収納部100、第1の成長室200、第2の成長室300、および駆動部である基板ステージ4を収納するとともに、内部の残留蒸気圧を0.13Pa程度以下とする真空槽500とから構成されている。
この装置は、(a)基板の鉛直下方の表面を露出させて収納するととともに、基板に加熱を行うための基板収納部100と、(b)窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等(アンモニア基を有する化合物、窒素等)に加熱を行うための鉛直上方が開放された第1の成長室200と、(c)成長させるべきガリウム元素材料および窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等に加熱を行うため、鉛直上方が開放された第2の成長室300と、(d)基板収納部100で露出された基板の表面を、第1の成長室200の開放部の上方ないし第2の成長室300の開放部の上方へ移動させるための基板ステージ400と、(e)基板収納部100、第1の成長室200、第2の成長室300、および駆動部である基板ステージ4を収納するとともに、内部の残留蒸気圧を0.13Pa程度以下とする真空槽500とから構成されている。
この基板収納部100は、基板ホルダ110と、この基板ホルダ110を収納するための鉛直下方が開放された石英管120と、この石英管120に巻かれたタングステン線からなる基板ヒータ130と、石英管120と基板ヒータ130との回りを取り囲むステンレス管140とを備えている。このステンレス管140は、加熱効率を高めるためのものである。
また、この第1の成長室200は、底のある石英管210と、この石英管210に巻かれたタングステン線からなるヒータ220と、石英管210とヒータ220との回りを取り囲むステンレス管230とを備えている。このステンレス管230は、加熱効率を高めるためのものである。また、この石英管210には、窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等を供給するための石英管240が挿入されている。
また、第2の成長室300は、底のある石英管310と、この石英管310に巻かれたタングステン線からなるヒータ320と、石英管310とヒータ320との回りを取り囲むステンレス管330とを備えている。このステンレス管330は、加熱効率を高めるためのものである。また、この石英管310上部には、窒素原子を含有する窒素供給源となる気体等を供給するための石英管340が設けられており、石英管310の内部には、ガリウム元素材料が収容されている。
さらに、この基板ステージ400と、第1の成長室200および第2の成長室300との間のギャップは任意に設定することができ、また基板ステージ400は、第1の成長室200および第2の成長室300の上を自由にスライド移動することができるよう形成されている。
なお、基板の温度は、基板に接触させた熱電対でモニタすることができ、第1の成長室200および第2の成長室300の底部と開口部とにもそれぞれ熱電対が接触しており、これらの熱電対により温度をモニタすることができる。
次に、本発明の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法について説明する。図2に、本発明の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法の工程の一実施形態の概略図を示す。
本実施形態では、まず、清浄な表面11を有する基板10を容易する(図2(a)参照)。そのためには、この基板10を、硫酸−過酸化水素等のエッチング液で洗浄した後、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室200内で0.1〜0.3mPa程度まで真空引きを行い、800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃で、15〜60分間、好ましくは20〜40分間サーマルクリーニングを行い、表面を洗浄して清浄な表面11とする。
次に、窒素原子を含有する窒素供給源からの活性化した窒素原子Nで、基板10の表面の酸素を置き換えて窒化する工程Aにより、均一な窒化面12を生成させる(図2(b)参照)。
この窒化工程Aでは、基板温度を300〜1000℃、好ましくは500〜600℃に保つとともに、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室200内を700〜1000℃、好ましくは800〜900℃として、この第1の成長室200内に窒素原子を含有する窒素供給源を流入させる。このような窒素原子を含有する窒素供給源としては、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、ヒドラジン誘導体、窒素、窒素ラジカル、窒化物溶液、および窒素イオンのいずれかであるのが好ましい。そのなかでも、アンモニアが最も好ましい。この窒素原子を含有する窒素供給源を、5〜200cm3/min、好ましくは50〜100cm3/minの流量で供給し、そのまま5〜60分間、好ましくは5〜20分間放置して、基板10表面の窒化を行う。
この窒化工程Aでは、基板温度を300〜1000℃、好ましくは500〜600℃に保つとともに、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室200内を700〜1000℃、好ましくは800〜900℃として、この第1の成長室200内に窒素原子を含有する窒素供給源を流入させる。このような窒素原子を含有する窒素供給源としては、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、ヒドラジン誘導体、窒素、窒素ラジカル、窒化物溶液、および窒素イオンのいずれかであるのが好ましい。そのなかでも、アンモニアが最も好ましい。この窒素原子を含有する窒素供給源を、5〜200cm3/min、好ましくは50〜100cm3/minの流量で供給し、そのまま5〜60分間、好ましくは5〜20分間放置して、基板10表面の窒化を行う。
また、この窒化工程Aは、基板10の表面を、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体の気体雰囲気中、より好ましくはアンモニアの気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記基板の表面に、窒素イオンを打ち込む、のいずれかの方法により行うのが好ましい。
次いで、この窒素原子を含有する窒素供給源の流入を停止し、基板10の温度を500〜700℃、好ましくは550〜600℃まで下げる。この基板10を、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第2の成長室300に移動し、ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bを行う。このガリウムの蒸着工程Bの温度は、550℃を超え600℃とするのが好ましい。特開平8−264439号公報(特許文献1)に示したような単結晶を作製する場合と異なり、上述範囲まで温度範囲を広くしても窒化ガリウムの微細結晶を作製することができる。
また、蒸着時間は膜厚に依存し、堆積または蒸着されたガリウムの厚さは、1〜20nm、好ましくは1〜10nmである。
このガリウムの蒸着工程Bにより、窒化面12は窒化ガリウム層31に変化し、さらに、この窒化ガリウム層31上にはガリウム層32が形成される(図2(c)参照)。
また、蒸着時間は膜厚に依存し、堆積または蒸着されたガリウムの厚さは、1〜20nm、好ましくは1〜10nmである。
このガリウムの蒸着工程Bにより、窒化面12は窒化ガリウム層31に変化し、さらに、この窒化ガリウム層31上にはガリウム層32が形成される(図2(c)参照)。
次に、ガリウムの供給を止め、この基板10を、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室200に移動し、再び窒素原子を含有する窒素供給源を流入させて、さらなる窒化工程Cを行う。この時、基板温度を800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃まで昇温して、20分以内、好ましくは5分以内保ち、微細結晶からなる窒化ガリウムの表面薄膜層または窒化物結晶粒群33を生成させるとともに、余分なガリウムを再蒸発させる(図2(d)参照)。
この窒化工程Cは、堆積または蒸着されたガリウム元素の原子層の表面を、アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体の気体雰囲気中、より好ましくはアンモニアの気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記基板の表面に、窒素イオンを打ち込む、のいずれかの方法により行うのが好ましい。
また、この窒化工程Cは、窒素原子を含有する窒素供給源とともにガリウム元素を同時に供給して行ってもよい。
窒化工程Cに引き続き、そのまま窒素原子を含有する窒素供給源中で、基板温度を800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃の状態を1分間以上維持し、窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群35(以後、「初期層」と呼ぶ。)を形成させ、石英またはシリコン/窒化ガリウムヘテロエピタキシャル基板とする(図2(e)参照)。ここで、ガリウムの厚さは10nmに満たなくてもよいが、超えないようにする。
この基板10を、図1に示す窒化ガリウム結晶成長装置の第2の成長室300に移動し、得られた初期層35の表面上に、工程Dによりさらに窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群を成長させる。この成長は、単位時間あたりに基板に到着するGaとNのモル比を10,000以下とするのが好ましい。例えば、この成長をNH3が100sccm、800〜850℃、圧力0.013〜0.13Paの条件で行うと、GaとNのモル比を10,000とすることができる。
また、このときの基板温度は、950〜1050℃が好ましく、この範囲であれば窒化ガリウムの微細結晶が成長する。そのなかでも、基板温度を1000℃とすると、微細結晶の均一性がよくなることから、最も好ましい。
この工程Dは、ガリウムの蒸着工程Bの処理と窒化工程Cの処理とを繰り返して行ってもよいし、ガリウム元素と窒素原子を含有する窒素源とを同時に供給することにより、ガリウムの蒸着工程Bの処理と窒化工程Cの処理とを同時に行ってもよい。
以上説明したように、本発明の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法では、シリコン基板または石英基板表面をまず300〜1000℃、好ましくは500〜600℃にして、窒素原子だけを供給して均一な窒化面を作製する。その後、窒化した表面を比較的低温に保ち、均一にガリウム元素を蒸着する。
そして基板温度を800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃の高温に上げ、窒素原子を供給することにより表面を窒化するとともに、余分なガリウム元素を再蒸発させ、ガリウム原子と窒素原子の結合を促し、これにより窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群である初期層を形成する。
そして基板温度を800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃の高温に上げ、窒素原子を供給することにより表面を窒化するとともに、余分なガリウム元素を再蒸発させ、ガリウム原子と窒素原子の結合を促し、これにより窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群である初期層を形成する。
このようにしてヘテロエピタキシャル成長させると、窒化ガリウムは単結晶や単結晶を含んだ混晶とならず、均質な窒化ガリウムの微細結晶とすることができる。
平均粒径が10〜100nmの窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群で形成された初期層作成後に続いて、前記工程Dを実施すると、この表面薄膜層中または窒化物結晶粒群中の種結晶に到達したガリウム元素は、この種結晶表面に現われている窒素元素と結合して結晶化する。
ただし、種結晶が形成されず窒化面12がむき出しとなっている部分に到達したガリウム元素は、窒化面12上の窒素原子とガリウム元素との結合エネルギーの方が、900〜1100℃に熱せられた基板表面からガリウム元素が受け取る熱エネルギーよりも小さいため、再蒸発する。このため、窒化面12がむき出しとなっている部分は、窒化ガリウムが成長しない領域となる。これらの理由から、種結晶粒部にのみ窒化ガリウムの微細結晶が成長する。
ただし、種結晶が形成されず窒化面12がむき出しとなっている部分に到達したガリウム元素は、窒化面12上の窒素原子とガリウム元素との結合エネルギーの方が、900〜1100℃に熱せられた基板表面からガリウム元素が受け取る熱エネルギーよりも小さいため、再蒸発する。このため、窒化面12がむき出しとなっている部分は、窒化ガリウムが成長しない領域となる。これらの理由から、種結晶粒部にのみ窒化ガリウムの微細結晶が成長する。
この窒化ガリウム表面薄膜層中または窒化物結晶粒群中の種結晶粒部は、粒径が小さいため、窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群と基板との界面に生じる応力が軽減され、転位がないか、あるいは転位が少なくなる。窒化ガリウムの微細結晶は、この種結晶部にのみ成長するため、得られた微細結晶は、転位が非常に少ないか、あるいは転位のない高品質の結晶となる。
これにより、結晶の転位による発光の減衰が大きく抑制される。したがって、本方法を用いて窒化ガリウムの微細結晶を形成することにより、発光特性を大きく向上できる。
また、窒化ガリウムを微細結晶構造の形態で形成させることにより、カソードルミネッセンス(CL)などの電子線励起により発光させる場合、凹凸の柱状構造の先鋭な柱部分に電界集中が生じるため、結晶性のよい柱微細結晶が優先的に励起され、平坦な窒化ガリウム結晶薄膜の場合と比べて発光特性を向上することができる。
前記工程Bで形成される窒化ガリウム層31は、1〜20nmと非常に薄いため、窒化物結晶粒群になっているか、あるいは膜(または表面薄膜層)状体になっているとしても、この膜状体は壊れやすくなっていると考えられる。そのため、次の工程Cで、この膜状体は、窒化物結晶粒群になるか、あるいは膜状体が不均一になって窒化ガリウムの成長する場所が点在した表面薄膜層になると考えられる。いずれのメカニズムであっても、窒化ガリウム層31を薄く作製することにより、微結晶窒化ガリウムを成長させることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。
[実施例1]
〈窒化ガリウムの作製〉
(前処理)
有機洗浄および硫酸−過酸化水素系エッチング液で洗浄を行ったシリコン基板を、図1に示した窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室内で0.13mPaまで真空引きし、1000℃で30分間サーマルクリーニングを行い、表面を洗浄化した。
〈窒化ガリウムの作製〉
(前処理)
有機洗浄および硫酸−過酸化水素系エッチング液で洗浄を行ったシリコン基板を、図1に示した窒化ガリウム結晶成長装置の第1の成長室内で0.13mPaまで真空引きし、1000℃で30分間サーマルクリーニングを行い、表面を洗浄化した。
(窒化工程A)
次に、基板温度を1000℃に保つとともに、第1の成長室内を890℃として、第1の成長室内に純度99.9%のアンモニアガスを10cm3/minで流入させつつ5分間放置して、均一な窒化面を生成した。
次に、基板温度を1000℃に保つとともに、第1の成長室内を890℃として、第1の成長室内に純度99.9%のアンモニアガスを10cm3/minで流入させつつ5分間放置して、均一な窒化面を生成した。
(ガリウム蒸着工程B)
次いで、アンモニアの流入を止め、基板温度を600℃まで下げて、この基板を第2の成長室に移動し、膜厚が10nmとなるまでガリウムを蒸着させた。
次いで、アンモニアの流入を止め、基板温度を600℃まで下げて、この基板を第2の成長室に移動し、膜厚が10nmとなるまでガリウムを蒸着させた。
(窒化工程C)
次に、ガリウムの供給を止め、再び基板を第1の成長室に移動し、アンモニアガスを供給して、アンモニア雰囲気中で基板を1000℃まで昇温して、微細結晶からなる窒化ガリウムの表面薄膜層または窒化物結晶粒群を生成するとともに、余分なガリウムを再蒸発させた。
次に、ガリウムの供給を止め、再び基板を第1の成長室に移動し、アンモニアガスを供給して、アンモニア雰囲気中で基板を1000℃まで昇温して、微細結晶からなる窒化ガリウムの表面薄膜層または窒化物結晶粒群を生成するとともに、余分なガリウムを再蒸発させた。
(工程D)
引き続き、第1の成長室内のアンモニア雰囲気中で1000℃の状態を約1分間以上維持して、初期層となる窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成し、シリコン/窒化ガリウムヘテロエピタキシャル基板を得た。基板を第2の成長室に移動し、この初期層の表面上に、NH3を100sccm、基板温度1020℃、圧力0.65Paで処理を行い、さらに窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群を1500nm成長させ、窒化ガリウムの微細結晶を得た。
引き続き、第1の成長室内のアンモニア雰囲気中で1000℃の状態を約1分間以上維持して、初期層となる窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成し、シリコン/窒化ガリウムヘテロエピタキシャル基板を得た。基板を第2の成長室に移動し、この初期層の表面上に、NH3を100sccm、基板温度1020℃、圧力0.65Paで処理を行い、さらに窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群を1500nm成長させ、窒化ガリウムの微細結晶を得た。
〈カソードルミネッセンス特性〉
カソードルミネッセンス(CL)特性は、CL法により発光分光スペクトルを測定して評価した。カソードルミネッセンス分析装置を用いて、加速電圧2kVの電子ビームを、入射角45度でこの微細結晶に照射し、320〜650nmの波長光のCL強度を測定した。この窒化ガリウム微細結晶のCL特性を、図3のグラフに示す。
カソードルミネッセンス(CL)特性は、CL法により発光分光スペクトルを測定して評価した。カソードルミネッセンス分析装置を用いて、加速電圧2kVの電子ビームを、入射角45度でこの微細結晶に照射し、320〜650nmの波長光のCL強度を測定した。この窒化ガリウム微細結晶のCL特性を、図3のグラフに示す。
この窒化ガリウム微細結晶の表面を、走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。図4に、シリコン基板上に成長した実施例1の窒化ガリウム微細結晶のSEM写真およびTEM写真を示す。図4(a)は、基板に垂直方向から撮影したSEM写真、図4(b)は、基板の斜め上方から撮影したSEM写真、図4(c)は、さらに別の角度から撮影したTEM写真である。
[比較例1]
基板材料をサファイアとし、ガリウム蒸着工程Bの基板温度を550℃、窒化工程Cの基板温度を910℃とした以外は、実施例1と同様にして単結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例1と同様の方法でCL特性を評価した。このCL特性を、図3のグラフに示す。
基板材料をサファイアとし、ガリウム蒸着工程Bの基板温度を550℃、窒化工程Cの基板温度を910℃とした以外は、実施例1と同様にして単結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例1と同様の方法でCL特性を評価した。このCL特性を、図3のグラフに示す。
[比較例2]
窒化工程Cの基板温度を980℃とした以外は、実施例1と同様にして混晶の窒化ガリウムを作製した。実施例1と同様の方法でCL特性を評価した。このCL特性を、図3のグラフに示す。
窒化工程Cの基板温度を980℃とした以外は、実施例1と同様にして混晶の窒化ガリウムを作製した。実施例1と同様の方法でCL特性を評価した。このCL特性を、図3のグラフに示す。
[実施例2]
基板材料を石英とした以外は、実施例1と同様にして窒化ガリウム微細結晶を作製した。
〈フォトルミネッセンス特性〉
フォトルミネッセンス(PL)特性は、PL法により発光分光スペクトルを測定して評価した。フォトルミネッセンス分析装置(日本分光製)を用いて、励起光源He−Cdレーザー325nmラインをこの微細結晶に照射し、340〜640nmの波長光のPL強度を測定した。この窒化ガリウム微細結晶のPL特性を、図5のグラフに示す。
また、この窒化ガリウム微細結晶の表面を、実施例1と同様にSEMで観察した。図6に、石英基板上に成長した実施例2の窒化ガリウム微細結晶のSEM写真を示す。
基板材料を石英とした以外は、実施例1と同様にして窒化ガリウム微細結晶を作製した。
〈フォトルミネッセンス特性〉
フォトルミネッセンス(PL)特性は、PL法により発光分光スペクトルを測定して評価した。フォトルミネッセンス分析装置(日本分光製)を用いて、励起光源He−Cdレーザー325nmラインをこの微細結晶に照射し、340〜640nmの波長光のPL強度を測定した。この窒化ガリウム微細結晶のPL特性を、図5のグラフに示す。
また、この窒化ガリウム微細結晶の表面を、実施例1と同様にSEMで観察した。図6に、石英基板上に成長した実施例2の窒化ガリウム微細結晶のSEM写真を示す。
[比較例3]
基板材料を石英とし、窒化工程Aを行わなかった以外は、実施例1と同様にして微細結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例2と同様の方法でPL特性を評価した。このPL特性を、図5のグラフに示す。また、実施例2と同様にSEMで表面を観察した。このSEM写真を図6に示す。
基板材料を石英とし、窒化工程Aを行わなかった以外は、実施例1と同様にして微細結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例2と同様の方法でPL特性を評価した。このPL特性を、図5のグラフに示す。また、実施例2と同様にSEMで表面を観察した。このSEM写真を図6に示す。
[比較例4]
基板材料をシリコンとし、窒化工程Aを行わなかった以外は、実施例1と同様にして微細結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例2と同様の方法でPL特性を評価した。PL特性による発光は、まったく認められなかった。
基板材料をシリコンとし、窒化工程Aを行わなかった以外は、実施例1と同様にして微細結晶の窒化ガリウムを作製した。実施例2と同様の方法でPL特性を評価した。PL特性による発光は、まったく認められなかった。
図3のCL特性の結果によれば、実施例1と比較例1〜2とを比べると、窒化ガリウムのバンド端である370nm近傍において、実施例1の微細結晶のCL強度は高かった。それに対し、比較例1の単結晶のCL強度は、実施例1の1/200であり、比較例2の混晶のCL強度は1/2であった。
このことから、微細結晶の窒化ガリウムは、CL特性が優れていることが確認された。
このことから、微細結晶の窒化ガリウムは、CL特性が優れていることが確認された。
また、図4のSEM写真およびTEM写真によれば、図4(a)の写真から、実施例1の窒化ガリウムは多結晶状態になっていることが確認された。また、図4(b)の写真から、これらの微細結晶は柱状結晶であることが確認された。そして、図4(c)の写真から、これらの微細結晶には転位は認められなかった。
比較例3と比較例4とのPL特性の結果を比べると、比較例4では、PL特性による発光は認められなかった。それに対して、比較例3のそれは、窒化ガリウムのバンド端である370nm近傍において、発光が認められ、使用には問題ないものであった。
一方、図5のPL特性の結果から、実施例2と比較例3とを比べると、実施例2のPL強度は、比較例3のそれの2倍以上高く、PL特性は最も優れていた。
このことから、窒化工程Aを行うと、PL特性が向上することが確認された。
一方、図5のPL特性の結果から、実施例2と比較例3とを比べると、実施例2のPL強度は、比較例3のそれの2倍以上高く、PL特性は最も優れていた。
このことから、窒化工程Aを行うと、PL特性が向上することが確認された。
また、図6のSEM写真によれば、実施例2の窒化ガリウムの表面の方が、比較例3のそれよりも平滑で緻密であった。
以上のことから、本発明の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法によれば、石英基板またはシリコン基板上に良質の微細結晶であって、発光性に優れた窒化ガリウムを形成することができた。
10 基板
33 窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群
33 窒化ガリウム表面薄膜層または窒化物結晶粒群
Claims (8)
- 石英基板またはシリコン基板の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、
前記基板の表面を窒化する工程Aと、
ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程Bと
を備えることを特徴とする窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 石英基板の表面での窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法であって、
ガリウム元素を1原子層以上堆積または蒸着する工程B
を備えることを特徴とする窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Aでは、前記基板の表面を、
アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体の気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記基板の表面に、窒素イオンを打ち込む、
のいずれかの方法により窒化することを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Bに引き続き、この堆積または蒸着されたガリウム元素の原子層の表面を、
さらに窒化して、前記基板の表面上に窒化ガリウムから成る表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成する工程C
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Cでは、前記堆積または蒸着されたガリウム元素の原子層の表面を、
アンモニア、アンモニア基を有する化合物、ヒドラジン、またはヒドラジン誘導体の気体雰囲気中にさらす、窒素雰囲気中にさらす、窒素ラジカル雰囲気中にさらす、窒化物溶液中に接触させる、および前記ガリウム元素の原子層の表面に、窒素イオンを打ち込む、
のいずれかの方法により窒化して表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成することを特徴とする請求項4に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Cでは、前記アンモニア、前記アンモニア基を有する化合物、前記ヒドラジン、前記ヒドラジン誘導体、前記窒素、前記窒素ラジカル、前記窒化物溶液、および前記窒素イオンのいずれかの窒素原子を含有する窒素供給源
とともに前記ガリウム元素を供給し、窒化して表面薄膜層または窒化物結晶粒群を形成することを特徴とする請求項5に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Cに引き続き、
さらに、前記工程Bの処理と前記工程Cの処理とを繰り返す工程D
を備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。 - 前記工程Dでは、前記ガリウム元素と前記窒素原子を含有する窒素源とを
同時に供給することにより、前記工程Bの処理と前記工程Cの処理とを同時に行うことを特徴とする請求項7記載の窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長方法。
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