JP2005255821A - 活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、様々な記録媒体に印字が可能で、特に、普通紙記録における裏抜け耐性、印字画像品質に優れ、またインク吸収層の無い印刷用コート紙での印字画像品質や定着性に優れ、併せてインク自体の保存安定性および出射安定性が改良された活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
【化1】
Figure 2005255821

〔式中、R1は水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R2は直鎖もしくは分岐アルキル基、または−(CH2n1−COOR3を表す。R3は直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n1は1または2を表す。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規の活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成できるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。
今日のインクジェット記録方式の画質向上は、インクジェット記録装置、インクジェット用インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムでは、用いることのできる記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップ等が問題となる。
一方、オフィスにおいては、記録媒体(例えば、普通紙、コート紙、アート紙、普通紙両面印刷等)の制約を受けずに高速フルカラー印字が行えるシステムのニーズが益々高まりつつある。電子写真方式では、1分当たりA4サイズで100枚の印字が可能な高速タイプがあるが、その印字はモノクロ画像に限られており、カラー印字において印字の高速化、装置の簡便性、コスト、消費電力等のいずれの要求を満たすためには、その技術的な課題が未だ多く、ユーザーの要望を満足するには至っていないのが現状である。
例えば、普通紙を用いた高速印字方法において、一般の水性染料インクや水性顔料インクを用いた場合、これらのインクの多くは、界面活性剤等を添加して表面張力を低下しており、普通紙等の記録媒体に対し極めて浸透しやすいインクであり、その結果、フェザリングやインクが記録媒体の背面側まで浸透してしまう裏抜けを招く結果となる。一部の水性染料黒インクや水性顔料黒インクにおいては、表面張力を普通紙の臨界表面張力より高く設定して、普通紙に対する浸透速度を抑制することにより、特に黒文字等を構成する黒インクのドット輪郭の鮮鋭度を高める試みがなされてはいるが、この方法では着弾したインク液滴の乾燥定着速度が遅くなり、高速記録には向かないという課題を抱えている。
また、水性染料インクや水性顔料インクを用いて画像定着を行う場合には、支持体自身がインク吸収能を有する普通紙や、支持体上にインク吸収層を有するインクジェット専用紙が必要となるが、インク吸収層を持たないコート紙等の記録媒体では、インク液滴ハジキやインクの乾燥不良、定着不良を引き起こし、実質上画像記録が極めて困難となる。
上記課題を踏まえて、専用紙とは異なる様々な記録媒体へ、インクジェット記録方式により画像記録する方法が提案されている。例えば、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後に活性光線、例えば、紫外線(UV)光を照射して架橋させる紫外線インクジェット方式などである。
例えば、有機溶媒、着色剤、紫外線硬化組成物を含むインクジェットインクを、ポリエチレンテレフタレートフィルム、塩化ビニルシート等に印字して、紫外線照射装置により紫外線を照射して硬化させ、指触乾燥評価によるインク定着性、メタノールラビング評価による耐溶剤性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、記録ヘッド面近傍でインクを硬化させたくないとの観点から、記録媒体上へのインク出射と紫外線照射装置による紫外線照射の間には、一定時間を設ける方法が採られているが、これらの構成を普通紙印字に適用した場合、インク着弾から紫外線照射までのタイムラグ中に、インクの普通紙への浸透が発生し、フェザリングやインクの裏抜けが生じて、普通紙両面印字が行えないという問題がある。
一方、低融点ワックスを含む常温固体インクを加熱(例えば、120℃以上)、溶融させ、溶融した状態で該インクを出射し、記録媒体上で瞬時に固化させる方法が知られている。この方法によれば、普通紙等のインク吸収能を有する記録媒体でもほどほどの品位を有する画像を得ることはできるが、形成された画像の擦過耐性を高めるためには、固化したインクの硬度を高める必要があるが、所望の硬度を得るためには融点の高いワックスの使用が必要となる。例えば、融点が120℃以上のワックスを用いた場合、120℃以上という高温に加熱するため、インクジェット印字装置のヘッドの耐熱性、インク供給系の部材に負荷がかかり、印字装置の耐久性に難があり、その装置も大型にせざるを得ないという課題を抱えている。特に、記録ヘッドにピエゾ素子を使用した方式では、高温限界点としてキュリー温度があり、自ずと加熱できる温度に上限が存在する。
また、インク中にゲル化剤としてアルキルアリールシクロアルカノールを含み、ゲル化剤の融点あるいは相転移点以上の温度で出射する常温固体のインクを用いて、解像度、耐水性、インクの色ドット間での滲み、耐久性を改良する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、上記提案されている方法では、硬化時のインク硬度が小さく、定着性や温度、圧力に対する画像の保持力が不十分である。更に、普通紙等へ印字した場合のフェザリング耐性や裏抜け耐性、高温保存時の滲み耐性、あるいは印字後、重ねて保存した際のインクの裏移り耐性が決して満足できる品質には至っていないのが現状である。
また、本発明者らは油脂や有機溶剤をゲル化する機能を持った所謂油ゲル化剤をインクに添加することにより、普通紙に記録した場合の裏抜け耐性や印字画像品質が改良できることを確認したが、インクにチクソトロピー性が出る場合があることや、インクを0℃で低温保存した時にゲル化剤と思われる物質の析出が見られる場合があるなどの問題があった。
また、重量平均分子量が500〜30000である(メタ)アクリル酸系共重合体を含むホットメルトインクを120℃に加温して普通紙に付与し、折り曲げ耐性、耐擦り性、コピー給紙適合性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。前記と同様に120℃の高温に加熱するため、インクジェット印字装置のヘッドの耐熱性、インク供給系の部材に負荷がかかり装置耐久性に難がある。加えて、コート紙に印字した場合、液滴着弾時のインク盛り上がり形状に由来すると推定される画像擦過性の劣化の問題がある。
特開2002−241654号公報 特開平11−315245号公報 特開2000−72992号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、様々な記録媒体に印字が可能で、特に、普通紙記録における裏抜け耐性、印字画像品質に優れ、またインク吸収層の無い印刷用コート紙での印字画像品質や定着性に優れ、併せてインク自体の保存安定性および出射安定性が改良された活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
Figure 2005255821
〔式中、R1は水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R2は直鎖もしくは分岐アルキル基、または−(CH2n1−COOR3を表す。R3は直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n1は1または2を表す。〕
(請求項2)
下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
Figure 2005255821
〔式中、R3、R4はそれぞれ独立に環状構造を含むことができる直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表す。〕
(請求項3)
下記一般式(III)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
Figure 2005255821
〔式中、R5は置換基を有しても良いベンジル基を表し、R6は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、Aは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n2は1または2を表す。〕
(請求項4)
下記一般式(IV)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
Figure 2005255821
〔式中、R7は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R8、R9はそれぞれ直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルケニル基を表す。n3は2、3または4を表す。〕
(請求項5)
下記一般式(V)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
Figure 2005255821
〔式中、R10は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R11、R12はそれぞれ直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルケニル基を表す。n4は2、3または4を表す。〕
(請求項6)
インク全質量に対する前記一般式(I)〜(V)から選ばれる少なくとも1種の化合物の添加量が、0.1質量%以上、20質量%未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項7)
着色剤として顔料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項8)
温度により可逆的にゾルゲル相転移することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項9)
前記ゾルゲル相転移する温度が、30℃以上、100℃未満であることを特徴とする請求項8に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項10)
請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、記録ヘッド内での該活性光線硬化型インクジェットインクの温度と、該記録媒体の温度との温度差が10℃以上あることを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項11)
請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、記録ヘッド内の該活性光線硬化型インクジェットインクを加熱することにより、記録ヘッド内での該活性光線硬化型インクジェットインクの温度と、該記録媒体の温度との温度差を10℃以上とすることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明によれば、様々な記録媒体に印字が可能で、特に、普通紙記録における裏抜け耐性、印字画像品質に優れ、またインク吸収層の無い印刷用コート紙での印字画像品質や定着性に優れ、併せてインク自体の保存安定性および出射安定性が改良された活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、前記一般式(I)〜(V)で表される化合物を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにより、様々な記録媒体に印字が可能で、特に、普通紙記録における裏抜け耐性、印字画像品質に優れ、またインク吸収層の無い印刷用コート紙での印字画像品質や定着性に優れ、併せてインク自体の分散安定性および出射安定性が改良された活性光線硬化型インクジェットインクを実現できることを見出し、本発明に至った。
前記一般式(I)〜(V)で表される化合物を含有する本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、出射時には低粘度で良好な流動性を有する。しかし、記録媒体への着弾は、主にインク温度の低下により速やかにインク粘性の増加またはゾルからゲルへの相転移が起こり、流動性が著しく低下することにより、低表面張力のインクであっても普通紙記録におけるフェザリングや裏抜けを飛躍的に改良できたものと考えられる。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単にインクといもいう)においては、少なくとも前記一般式(I)〜(V)から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが特徴である。
本発明に係る前記一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物を、インクに添加することにより、温度降下に伴いインクの増粘あるいはゲル化させることが可能となる。
インクを増粘させるか、あるいはゲル化させるかについては、インクに対する前記一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物の添加量で調整することが可能である。記録媒体上での印字品質や裏抜け性能を最大限に発揮するためには、インクは記録媒体上でゲル化することが好ましい。本発明でいうゲル化とは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集状態によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、物質が独立した運動を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や弾性増加を伴って固化した、または半固化した状態のことをいう。
本発明のインクが温度によりゾルゲル相転移を起こす場合、そのゾルゲル転移温度は任意に設定されるが、30℃以上、100度未満であることが好ましい。インクの相転移温度が30℃未満では、記録ヘッドからインク液滴を出射する際に、印字環境温度に影響されて、安定した出射性を得ることが難しく、また100℃以上では、インクジェット記録装置を過度の高温に加熱する必要があり、インクジェット記録装置のヘッドやインク供給系の部材への負荷がかかり、耐久性に問題を生じると共に、装置全体の大型化やそれに伴う高コスト化を招く結果となる。本発明でいうゾル−ゲルによる相転移温度とは、流動性のある溶液状態から急激に粘度が変化してゲル状態になる温度のことを言い、ゲル転移温度、ゲル溶解温度、ゲル軟化温度、ゾル−ゲル転移点、ゲル化点と称される用語と同義である。
インクにおける相転移温度の測定方法は、例えば、ヒートプレート上にゲル状の試験片を置き、ヒートプレートを加熱していき、試験片の形状が崩れる温度を測定し、これをゾル−ゲル相転移温度として求めることができる。また、ゾルゲル転移温度はヘッド内でのインク温度と記録媒体の温度の間であることが好ましい。本発明のインクのゾルゲル転移温度は、本発明に係る前記一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物の添加量により調整が可能である。
本発明のインクにおいては、20℃におけるJIS K 2207−1996で規定する方法に従って測定した荷重10gにおける針入度が、1以上、100以下であることが好ましい。
本発明でいう針入度(20℃)とは、荷重のみを10gに変更した以外はJIS K 2207−1996で規定された方法に従い測定した値である。
具体的な測定方法としては、JIS K 2207−1996の図1に記載の針入度試験装置を用いて、荷重0gの状態でバランスを保ってある図2に記載の形状からなる針に、10g±0.1gの荷重を掛ける。一方、ガラス容器に被検体であるインクジェット用インクを入れ、20±0.1℃に保温した後、上記針を保持器具及びおもりと共にインクジェット用インク表面に垂直侵入させ、針の先端とインク表面とが接してから5秒後の針入距離(mm)を、変位差計(ダイヤルゲージ)で測定し、得られた値の10倍した値を針入度(20℃)と定義する。
本発明で規定する針入度(20℃)が、100を超えると、普通紙に記録した場合に十分な文字品質や裏抜け耐性を得ることができず、また1未満では出射安定性が取り崩されるため好ましくない。
本発明のインクにおいて、上記で規定する針入度(20℃)を達成する方法として、特に制限はないが、本発明においては、本発明に係る前記一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物の種類(融点等)の選択や、添加量の調整を行うことにより、所望の針入度を有するインクを得ることができる。
次に、本発明のインクに係る前記一般式(I)〜(V)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2005255821
Figure 2005255821
Figure 2005255821
Figure 2005255821
Figure 2005255821
Figure 2005255821
本発明に係る前記一般式(I)〜(V)で表される化合物のインク中への添加量としては、本発明の目的効果により任意に調整されるが、インク全質量に対して0.1質量%以上、20質量%未満であることが好ましく、1.0質量%以上、20質量%未満であることが更に好ましく、3.0質量%以上、15質量%未満であることが特に好ましい。
本発明のインクは、記録媒体へ着弾した際に増粘またはゲル化することが特徴であるが、特にゲル化することが好ましい。
本発明に係る前記一般式(I)〜(V)で表される化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いても良い。2種類以上用いる時にはその総量がインク全質量に対して20質量%未満であることが好ましい。
本発明のインクにおいて、インク全質量に対して、前記一般式(I)〜(V)で表される化合物の添加量が0.1質量%未満である場合には、記録媒体に着弾した際の増粘やゲル化が不十分となるため、記録媒体上での印字品質や裏抜け性能が十分に満たされない結果となる。また、インク全質量に対し、前記一般式(I)〜(V)で表される化合物の添加量が20質量%以上の場合には、出射が不安定なる場合があり、また色材に顔料を使用した場合には、顔料の分散安定性を損なう場合がある。
次いで、本発明のインクについて、上記項目を除いた各構成要素について説明する。
本発明のインクにおいては、インクを構成する色材としては、染料あるいは顔料を制限なく用いることができるが、インク成分に対し良好な分散安定性を有し、かつ耐候性に優れた顔料を用いることが好ましい。顔料としては、特に限定されるわけではないが、本発明には、例えば、カラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36、青又はシアン顔料としては、pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60、緑顔料としては、Pigment Green 7、26、36、50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193、黒顔料としては、Pigment Black 7、28、26などが目的に応じて使用できる。
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製)、KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製)、Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
又、顔料を予め水、溶剤、重合性モノマー等に高濃度分散した分散液を使用することもできる。
本発明のインクにおいては、顔料を分散するための顔料分散剤を用いることが好ましい。本発明で用いることのできる分散剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるいは、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
本発明においては、顔料分散剤の添加量としては、顔料に対し10〜100質量%であることが好ましい。
上記方法で得られる顔料の平均分散粒子径は、50nm以上、150nm以下であることが好ましい。顔料の平均分散粒子径が上記で規定する範囲であれば、インクの分散安定性を向上させることができ、その結果、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、出射安定性がより一層向上させるとともに、インク透明性の向上に伴い、後述する活性光線硬化型組成物を含有させた際の活性光線の硬化効率を高めることができる。本発明のインクにおいて、顔料の平均分散粒子径を上記で規定する範囲に調整する手段としては、例えば、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜選択あるいは組み合わせることにより達成することができる。
また、本発明のインクにおいては、従来公知の染料、好ましくは油溶性染料の必要に応じて用いることができる。本発明で用いることのできる油溶性染料として、以下にその具体例を挙げるが、本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
〈マゼンタ染料〉
MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)。
〈シアン染料〉
MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5 200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、Oleosol Fast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)。
〈イエロー染料〉
MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)。
〈ブラック染料〉
MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等である。
顔料あるいは油溶性染料の添加量は0.1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは0.4〜10質量%である。0.1質量%以上であれば、良好な画像品質を得ることができ、20質量%以下であれば、インク出射における適正なインク粘度を得ることができる。又、色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合して使用できる。
本発明のインクにおいては、前記一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物、色材と共に、活性光線で硬化する活性光線硬化型組成物を含有することが好ましい。
本発明に用いられる活性光線硬化型組成物(以下、光重合性化合物ともいう)について説明する。
本発明でいう活性光線とは、例えば、電子線、紫外線、α線、γ線、エックス線等が挙げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している紫外線また電子線が好ましい。
本発明において、活性光線の照射により架橋または重合する光重合性化合物としては、特に制限なく用いることができるが、中でも光カチオン重合性化合物またはラジカル重合性化合物を用いることが好ましく、特に好ましくは光カチオン重合性化合物である。
光カチオン重合性モノマーとしては、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用できる。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、特開2001−40068号、特開2001−55507号、特開2001−310938号、特開2001−310937号、特開2001−220526号に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明においては、インク硬化の際の記録媒体の収縮を抑える目的で、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有することが好ましい。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することにより得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明に係るオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526号、特開2001−310937号に記載されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明で用いることのできるオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になること、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなることがある。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
以下、本発明で用いることのできるオキセタン環を有する化合物の具体例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005255821
一般式(1)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005255821
一般式(2)において、R1は、上記一般式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
また、R3としては、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
Figure 2005255821
一般式(3)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
Figure 2005255821
一般式(4)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、又はC(CH32を表す。
Figure 2005255821
一般式(5)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式(6)で示される基から選択される基も挙げることができる。
Figure 2005255821
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2005255821
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
Figure 2005255821
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005255821
一般式(8)において、R1は、前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
Figure 2005255821
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
Figure 2005255821
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005255821
一般式(9)において、R8は前記一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
Figure 2005255821
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison, J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005255821
次いで、ラジカル重合性化合物について説明する。
本発明のインクにおいては、ラジカル重合性化合物の使用を制限するものではなく、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料と、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も例えば、特開平6−43633号公報、特開平8−324137公報等に公開されている。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
本発明のインクにおいて、活性光線として紫外線等を用いる場合には、少なくとも1種の光重合開始剤を含有することが好ましい。だたし、活性光線として電子線を用いる場合には、多くの場合、光重合開始剤を必要としない。
光重合開始剤としては、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。
分子内結合開裂型の光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。
光重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性光線硬化型組成物の0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
また、ラジカル重合開始剤としては、特公昭59−1281号、特公昭61−9621号、及び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−243807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6413号、特公昭44−6413号及び特公昭47−1604号等の各公報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号及び同2,940,853号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、特公昭37−13109号、特公昭38−18015号、特公昭45−9610号等の各公報に記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)、第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986年)に記載の金属アレン錯体、特許第2711491号及び特許第2803454号明細書に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)及び特開平2−182701号公報に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量部に対して0.01から10質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
また、本発明のインクにおいては光酸発生剤も用いることができる。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 2005255821
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 2005255821
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 2005255821
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005255821
本発明のインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防バイ剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
本発明のインクによる画像形成に用いることのできる記録媒体としては、特に制限はなく、コピー等で使用されている普通紙、アート紙等の紙製の基材、通常の非コート紙、基紙の両面を樹脂等で被覆したコート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。また、金属類やガラス類にも適用可能である。
次いで、本発明のインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録方法において好ましい形態の1つは、本発明に係る一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物を含むインクを用いて、記録ヘッド内でのインク温度と記録媒体の温度に差を付けた状態で画像形成を行うインクジェット記録方法であって、記録媒体上に着弾した本発明のインクを温度低下により増粘あるいはゲル化する固化手段を用いる方法であり、記録ヘッド内での活性光線硬化型インクジェットインクの温度と、記録媒体の温度との温度差を10℃以上とすることが特徴である。
上記の増粘またはゲル化による固定化手段としては、例えば、インクジェット記録に用いるインクジェット記録装置を、室温等の比較的低温度環境下において、所定の温度に加熱した後、記録媒体上に着弾させて、環境温度により自然冷却して固定化させる方法や、記録媒体を予め冷却したり、あるいは冷風を強制的に着弾部に吹き付けて固定化する方法等を適宜選択して用いることができるが、記録ヘッド内のインクを室内温度よりも高く加熱する方法が簡便であり好ましい。記録ヘッド内のインクを加熱する方法としては、記録ヘッドの内部または外部にヒーターを付けて直接または間接的にインクを加熱する方法、記録ヘッド駆動時に発生する発熱を利用する方法などを挙げることが出来る。
また、本発明のインクジェット記録方法において好ましい他の形態は、本発明に係る一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物を含むインクを用いて、記録ヘッド内でのインク温度と記録媒体の温度に10℃以上の温度差を付けた状態で画像形成を行うインクジェット記録方法であって、記録媒体上に着弾した該インクジェット用インクを、2つ以上の固定化手段を有し、かつ該固定化手段の少なくとも1つが上記で説明した増粘またはゲル化による固定化手段である方法である。更に2、つ以上の固定化手段がゲル化による固定化手段と活性光線照射によりインクを硬化する固定化手段であることが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法においては、本発明に係る一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物を含むインクを記録媒体上に出射して描画し、次いで、本発明に係る一般式(I)〜(V)から選ばれる化合物を含むインク液滴を増粘またはゲル化した後、紫外線あるいは電子線等の活性光線を照射してインクを硬化させる方法である。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録媒体上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。尚、ここで「総インク膜厚」とは記録媒体に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。本発明のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴出射速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を所定の範囲内に保ち、その状態で出射することが好ましい。この所定の温度範囲としては、好ましくは設定温度±5℃、より好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。ここでいう設定温度とは、インクを出射する際のインクの温度として設定された基準の温度をいう。
また、本発明では、記録ヘッドの各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後10秒以内に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜5秒であり、更に好ましくは0.001秒〜2秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが重要な要件となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が、特開昭60−132767号に開示されている。これによると、記録ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式で記録ヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源を記録ヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へ紫外線を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
また、活性光線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録媒体の収縮を抑えることが可能となる。
(電子線照射)
電子線の照射方法としては、例えばスキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式などがあるが、処理能力の観点からカーテンビーム方式が好ましい。
電子線照射の加速電圧は、30〜250kVの範囲に設定することにより硬化皮膜の形成が可能であるが、より低い被照射線量で同等な硬化性が得られる30〜100kVに設定するのが好ましい。加速電圧が30〜100kVの電子線を照射することにより、硬化阻害を生じやすい記録媒体表面に電子線が集中し、硬化性を向上させることができる。よって、高酸素濃度下での高硬化性を得るためには、300〜100kVの加速電圧の電子線を照射することが好ましい。
また、電子線照射の加速電圧を30〜100kVの範囲に設定した場合には、電子線の被照射線量を通常より低い値とし、高エネルギー効率による省エネルギー化と、印字速度の高速化による生産効率向と上を図ることも可能である。加速電圧が100〜250kVの通常の電子線照射では、電子線照射量としては30〜100kGyであることが好ましく、より好ましくは30〜60kGyである。なお、電子線照射量の測定は、例えば、厚さ44.5μmの線量測定フィルム(FARWEST社製 RADIACHROMIC FILM FWT−60−00)にCo60のγ線を標準線源として照射し、フィルム着色による吸光度と線量との関係を求めた検量線を作成し、この検量線と吸光度により電子線照射線量を求めることができる。
本発明で用いることのできる電子線照射手段としては、例えば、日新ハイボルテージ(株)製の「キュアトロン EBC−200−20−30」、AIT(株)製の「Min−EB」等を挙げることができる。
本発明のインクジェット記録方法においては、1000ppm以下の酸素濃度雰囲気下で電子線を照射することが好ましく、より好ましくは500ppm以下である。本発明における1000ppm以下の酸素濃度とは、窒素やアルゴン等の不活性ガスによるイナーティングを行うことにより達成された濃度範囲を含んでいる。
(紫外線照射)
紫外線の光源としては、例えば数100Paから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が用いられるが、光源の波長分布という観点で高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましく、メタルハライドランプがより好ましい。また、300nm以下の波長光をカットするフィルターをもうけることが好ましい。ランプの出力としては400W〜30kW、照度としては10mW/cm2〜10kW/cm2、照射エネルギーとしては0.1〜500mJ/cm2が好ましく、1〜100mJ/cm2がより好ましい。
光源波長に300nm以下の紫外線が含まれる場合や、照射エネルギーとして500mJ/cm2を超える場合は、活性光線架橋性樹脂の母核、または共存させる各種添加剤を紫外線により分解してしまい、本発明の効果を得られないだけでなく、分解物に由来する臭気などの問題を起こす可能性があるので好ましくない。照射エネルギーが0.1mJ/cm2に満たない場合は架橋効率が不足し、本発明の効果が十分にえられない。
紫外線照射の際の照度は0.1mW/cm2〜1W/cm2好ましい。照度が1W/cm2を超える場合、塗膜の表面硬化性は向上するが、深部硬化性が低下し表面のみ硬い膜が得られる。その場合は、膜の深度方向の硬さのバランスが崩れ、カールなどが起こり、好ましくない。
照度が0.1mW/cm2より低い場合は、膜中の散乱等により架橋が十分進まず、本発明の効果が得られないため好ましくない。
同一積算光量(mJ/cm2)を与える場合、照度に好ましい範囲があることは、その光の透過率が変化することに起因する。紫外線の透過性により、発生した架橋反応種の濃度分布が異なり、紫外線照度が高い場合、塗膜表層に高濃度の架橋反応種が発生し、塗膜表層に堅い緻密な膜が形成されてしまう。
次いで、本発明のインクジェット記録方法で用いることのできるインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について、紫外線照射方式の装置を一例として説明する。
以下、本発明で用いることのできる記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明で好ましく用いることのできる記録装置の一態様であり、本発明はこの図面に限定されない。
図1は本発明で用いることのできるインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、記録ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、紫外線を照射する手段としての照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録媒体Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録媒体Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録媒体Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。記録ヘッド走査手段(図示せず)は、記録ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、記録ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
記録ヘッドキャリッジ2は記録媒体Pの上側に設置され、記録媒体P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口(ノズル)を下側に配置して収納する。記録ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、記録ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1では記録ヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)用の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際には記録ヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の数やそれに収容されるインクの色は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された本発明のインクを、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるインクは本発明に係るゲル化剤の他に、色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、記録媒体P上に着弾した後冷却されてゲル化し、次いでこの例では照射手段として紫外線の照射を受けることで光重合開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録媒体Pの幅方向の一端から記録ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録媒体Pの他端まで移動するという走査の間に、記録媒体Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対して本発明のインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けて本発明のインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録媒体Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再び記録ヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対して本発明のインクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、記録ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3から本発明のインクを吐出することにより、記録媒体P上に本発明のインクの集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なうことができ好ましい。ブラックライトを照射手段4の活性光源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3が記録ヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4は記録ヘッドキャリッジ2の両脇に、記録媒体Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録媒体Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録媒体Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4とを離間したり、両者間の距離を大きくしたりすることが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、本発明で用いることのできるラインヘッドタイプのインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。図1に示したものと同様の機能を有するものについては、図1と同様の符号を用いて説明する。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、記録ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、それぞれ記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、記録ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面の幅方向全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
この図2に示したラインヘッド方式では、記録ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録媒体Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《インクの調製》
〔インク1の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過し、冷却してシアンインクであるインク1を調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 60部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
顔料分散液1(下記) 10部
〈顔料分散液1の調製〉
顔料:ブラック顔料(カーボンブラック MA100 三菱化学社製) 20部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 75部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、顔料分散液1を調製した。このブラック顔料を含む顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、80nmであった。
〔インク2〜4の調製〕
上記インク1の調製において、添加剤として12−ヒドロキシステアリン酸(表1には、12−HSAと略記)を表1に記載のように添加した以外は同様にして、インク2〜4を調製した。
〔インク5〜24の調製〕
上記インク1の調製において、各種添加剤および添加量を表1に記載のように変更した以外は同様にして、インク5〜24を調製した。
なお、表1に記載の各略称の詳細は、以下の通りである。
OXT221:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製)
E4030:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製)
SP152:アデカオプトマー SP152(旭電化社製)
12−HAS:12−ヒドロキシステアリン酸
《インクの各特性値の測定》
以上により調製したインク1〜24について、以下の方法により相転移温度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
〔相転移温度の測定〕
融点測定機(アズワン社製 ATM−01)にゲル状の各インクの試験片を置き、昇温速度5℃/分以下で加熱し、試験片が溶融した温度を測定し、この操作を3回繰り返して平均値を求め、その平均値の小数点第一位を四捨五入して、これをインクの相転移温度とした。
Figure 2005255821
《インクジェット画像の形成》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたラインヘッド方式のインクジェット記録装置に、上記調製した各インクを装填し、PPC用紙(コニカミノルタビジネステクノロジー社製 ファーストクラス紙)及び印刷用アート紙(三菱製紙社製 特菱アート両面N)に、4、5、6ポイントのMS明朝体で文字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図、國」の文字および黒ベタ画像を印字して画像1〜24を得た。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、記録ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクから記録ヘッド部分まで断熱してインクの相転移温度+20℃に加温した。また、ピエゾヘッドもヒーターを内蔵させ、記録ヘッド内のインク温度を相転移温度+20℃に加温した。また、ゲル化を生じないインクについては、一律80℃にインクを加熱した。ピエゾヘッドはノズル径25μm、ノズル数256ノズル(128ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)で、各々1滴の液滴量が4plとなる条件で、液滴速度約8m/secで出射させて、1440dpi×1440dpiの記録解像度で印字した。各記録媒体は室温(23℃)とした。各インクが着弾した後、キャリッジ上部に配置したランプユニットにより、インクが着弾した0.5秒後に、高圧水銀ランプVZero085(INTEGRATION TECHNOLOGY社製)により、140W/cmのエネルギー密度、照度20mJ/cm2(積算光量)で紫外線を照射してインクを硬化した。なお、照射光源の照度は、岩崎電機社製のUVPF−A1を用いて、254nmの積算照度を測定して表示した。また、上記の画像形成は、23℃、55%RHの環境下で行った。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
《形成画像の評価》
上記作成した画像1〜24について、以下の方法に従って、文字品質、裏抜け耐性、UV硬化性、インクチクソ性、インク保存性および出射安定性の評価を行った。
〔文字品質の評価〕
上記方法により、PPC用紙(コニカミノルタビジネステクノロジー社製 ファーストクラス紙)に対して解像度1400dpi×1400dpiで、3ポイント、4ポイントおよび5ポイントのMS明朝体で漢字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図、國」の文字を印字し、印字した文字画像を目視観察し、下記の評価基準に従って文字品質の評価を行った。
◎:4ポイントの文字全てが、細部にまで明瞭に記録されている
○:4ポイントの文字全てが、判読可能である
△:4ポイントの文字は一部しか判読できないが、5ポイントの文字全てが判読可能である
×:4,5ポイントの文字は一部しか判読できないが、6ポイントの文字全てが判読可能である
××:6ポイントの文字の中にも判読できないものがある
〔裏抜け耐性の評価〕
上記方法により、PPC用紙(コニカミノルタビジネステクノロジー社製 ファーストクラス紙)上に作成した黒ベタ画像部の裏面濃度を、光学濃度計(X−Rite社製938分光濃度計)を用いて測定した、また同紙の非記録部の濃度も同様に測定した。次いで、(黒ベタ画像部の裏面濃度)−(非画像部の濃度)を求め、下記の評価基準に従って裏抜け耐性の評価を行った。
◎:濃度差が0.05未満である
○:濃度差が0.05以上、0.08未満である
△:濃度差が0.08以上、0.12未満である
×:濃度差が0.12以上、0.15未満である
××:濃度差が0.15以上である
〔紫外線硬化性の評価〕
上記アート紙に形成したベタ画像上に、セロテープ(R)を貼り付けた後、垂直方法に剥離した時の画像状態を目視観察し、下記のように判定した。
◎:画像の剥離は認められないし、画像の表面性にも変化がない
○:画像の剥離は認められないが、画像の少なくとも一部に曇りが見られる
△:画像の端などに僅かに剥離が認められた
×:明らかに画像の剥離が認められた
〔インクチクソ性の評価〕
インク1〜24を粘弾性測定装置(UDS−300;PaarPhysica製)を用いて、シェアレート1secおよび1000secでの粘度を測定した。測定時のインク温度は、ゲル化するインクについては相転移温度+20℃とし、ゲル化しないインクについては一律80℃とした。次いで、下式により計算されるチクソ指標を用いてインクのチクソ性を判定した。
チクソ指標=(シェアレート1secでの粘度)/(シェアレート1000secでの粘度)
◎:チクソ指標が0.98以上、1.02未満である
○:チクソ指標が0.95以上、0.98未満、あるいは1.02以上、1.05未満である
△:チクソ指標が0.90以上、0.95未満、あるいは1.05以上、1.10未満である
×:チクソ指標が0.75以上、0.90未満、あるいは1.10以上、1.25未満である
××:チクソ指標が0.75未満あるいは1.25以上である
〔インク保存性の評価〕
インク1〜24をガラス製のサンプル瓶に入れて密栓し、0℃と23℃の環境下で各々14日間保存した。保存終了後、0℃で保存したものは室温に戻して、2つのインク状態を比較観察し、下記の基準に従ってインク保存性を評価した。
◎:2種のインクに全く差異は認められない
○:0℃保存したインクの表面に僅かに分離した液体が認められる
△:0℃保存したインク全体に、僅かに分離が見られる
×:0℃保存したインク全体に分離が見られる
〔出射安定性の評価〕
上記調製した各インクを搭載したプリンターを、1サイクルが12時間で10〜40℃の温度範囲で変化させ、これを3サイクル繰り返した後、画像出射を行いノズル欠および出射曲がりの有無について目視観察を行い、下記の基準に則り、出射安定性の評価を行った。
◎:ノズル欠の発生が全く認められなかった
○:全ノズル256中、1〜5個のノズルで出射方向の曲がりが認められた
△:全ノズル256中、6〜10個のノズルで出射方向の曲がりが認められた
×:全ノズル256中、1〜2個のノズルで出射不良が認められた
××:全ノズル256中、3個以上のノズルで出射不良が認められた
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2005255821
表2の結果より明らかなように、本発明に係る一般式(I)〜(V)で表される化合物を含有する本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、比較例に対し、形成した画像の文字品質と耐裏抜け性に優れ、更にインクとしてチクソ性が殆ど無く、出射安定性、保存安定性が良好で、加えて形成した画像の紫外線硬化性に優れていることが分かる。
実施例2
《顔料分散液の調製》
〔イエロー顔料分散液1の調製〕
顔料:イエロー顔料(Novoperm P−HG クラリアント社製) 15部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 80部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、イエロー顔料分散液1を調製した。このイエロー顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、120nmであった。
〔マゼンタ顔料分散液1の調製〕
顔料:マゼンタ顔料(Hostperm Pink E クラリアント社製)15部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 80部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、マゼンタ顔料分散液1を調製した。このマゼンタ顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、100nmであった。
〔シアン顔料分散液1の調製〕
顔料:シアン顔料(Hostperm Blue B2G クラリアント社製)
20部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 75部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、シアン顔料分散液1を調製した。このシアン顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、85nmであった。
〔ブラック顔料分散液1〕
実施例1に記載のブラック顔料分散液1を用いた。
《インクセットの調製》
下記の各色インクからなるインクセットを調製した。
〔イエローインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、イエローインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 35部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 20部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
イエロー顔料分散液1 30部
例示化合物(III−1) 10部
〔マゼンタインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、マゼンタインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 45部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 20部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
マゼンタ顔料分散液1 20部
例示化合物(III−1) 10部
〔シアンインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、シアンインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 55部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 20部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
シアン顔料分散液1 10部
例示化合物(III−1) 10部
〔ブラックインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、ブラックインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 45部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 20部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
ブラック顔料分散液1 20部
例示化合物(III−1) 10部
〔ライトマゼンタインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、ライトマゼンタインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 55部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
マゼンタ顔料分散液1 5部
例示化合物(III−1) 10部
〔ライトシアンインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱、攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、ライトシアンインクを調製した。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 58部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
シアン顔料分散液1 2部
例示化合物(III−1) 10部
《インクの各特性値の測定》
以上により調製した各色インクについて、実施例1に記載の方法と同様にして相転移温度の測定を行い、得られた結果を表3に示す。
Figure 2005255821
《インクジェット画像の形成及び評価》
実施例1のラインヘッド方式のインクジェットプリンターを用い、紙搬送方向に6列並べたラインヘッドプリンタに上記6色のインクを詰め、記録条件は実施例1と同様に、PPC用紙(コニカミノルタビジネステクノロジー社製 ファーストクラス紙)及びアート紙(三菱製紙社製 特菱アート両面N)に、3P明朝体の文字画像及びJIS/SCID N5「自転車」画像をプリントし、実施例1に記載の方法と同様にして、文字品質の評価、裏抜け耐性の評価、高温滲み耐性の評価、耐インク転写性の評価を行った結果、すべての評価項目において優れた効果を確認することができた。また、作成したJIS/SCID N5「自転車」画像を目視観察した結果、鮮鋭性に優れ、また高い光学濃度が得られることを確認することができた。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図である。 本発明で用いることのできるラインヘッド方式のインクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 記録ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録媒体

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
    Figure 2005255821
    〔式中、R1は水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R2は直鎖もしくは分岐アルキル基、または−(CH2n1−COOR3を表す。R3は直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n1は1または2を表す。〕
  2. 下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
    Figure 2005255821
    〔式中、R3、R4はそれぞれ独立に環状構造を含むことができる直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表す。〕
  3. 下記一般式(III)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
    Figure 2005255821
    〔式中、R5は置換基を有しても良いベンジル基を表し、R6は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、Aは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n2は1または2を表す。〕
  4. 下記一般式(IV)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
    Figure 2005255821
    〔式中、R7は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R8、R9はそれぞれ直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルケニル基を表す。n3は2、3または4を表す。〕
  5. 下記一般式(V)で表される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
    Figure 2005255821
    〔式中、R10は直鎖もしくは分岐のアルキル基、または直鎖もしくは分岐のアルケニル基を表し、R11、R12はそれぞれ直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐もしくは環状のアルケニル基を表す。n4は2、3または4を表す。〕
  6. インク全質量に対する前記一般式(I)〜(V)から選ばれる少なくとも1種の化合物の添加量が、0.1質量%以上、20質量%未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  7. 着色剤として顔料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  8. 温度により可逆的にゾルゲル相転移することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  9. 前記ゾルゲル相転移する温度が、30℃以上、100℃未満であることを特徴とする請求項8に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、記録ヘッド内での該活性光線硬化型インクジェットインクの温度と、該記録媒体の温度との温度差が10℃以上あることを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、記録ヘッド内の該活性光線硬化型インクジェットインクを加熱することにより、記録ヘッド内での該活性光線硬化型インクジェットインクの温度と、該記録媒体の温度との温度差を10℃以上とすることを特徴とするインクジェット記録方法。
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