JP2005253562A - アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ - Google Patents

アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ Download PDF

Info

Publication number
JP2005253562A
JP2005253562A JP2004066819A JP2004066819A JP2005253562A JP 2005253562 A JP2005253562 A JP 2005253562A JP 2004066819 A JP2004066819 A JP 2004066819A JP 2004066819 A JP2004066819 A JP 2004066819A JP 2005253562 A JP2005253562 A JP 2005253562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
angle
degrees
golf club
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004066819A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Yamamoto
晃生 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dunlop Sports Co Ltd
Original Assignee
SRI Sports Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SRI Sports Ltd filed Critical SRI Sports Ltd
Priority to JP2004066819A priority Critical patent/JP2005253562A/ja
Publication of JP2005253562A publication Critical patent/JP2005253562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)

Abstract

【課題】 リーディングエッジの浮きを抑えることができ、且つ、バンカーショットにおいて抜けが良いアイアンゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】 ロフト角が50度以上62度以下であるとともに、そのソール面には所定方向に延びる溝状部4が設けられたアイアンゴルフクラブヘッド1である。該ヘッド1を前記所定のロフト角及び所定のライ角で水平面上に載置した基準状態における該水平面への投影像において、前記溝状部4の設置方向は、30度アウトサイドインの方向d2に垂直な方向である軌道直交方向d3に対して30度未満の角度を成している。

【選択図】 図1

Description

本発明は、バンカーショット等に用いられるアイアンゴルフクラブヘッドに関するものである。
サンドウエッジなど、バンカーで使用される機会の多いアイアンゴルフクラブヘッドは、いわゆるエクスプロージョンショット(バンカー内の砂ごとボールを打ち出すショット)を行うことが多いバンカーショットにおいて抜けの良いことが要求される。抜けの良いヘッドでバンカーショットを行うと、砂の抵抗によるヘッドスピードの減速が少なくボールをバンカーから脱出させやすくなり、さらにはボールのスピン量が多くなってグリーン上で止まりやすくなるので、ボールがピンに寄りやすくなる。そこで、バンカーショットでの抜けを良くするため、一般にサンドウエッジは他のクラブよりもバンス角が大きくされている。
その一方で、上述のサンドウエッジなどは、いわゆるアプローチ等に適したロフト角を備えているから、バンカー以外の場所(例えばフェアウエイ)で用いられるクラブとしても重要である。上述のようにバンス角を大きくすると、略凸状に膨らんだソール形状となるため、フェアウエイ等で使用される場合に、リーディングエッジの地面からの浮き(アドレス時における地面からリーディングエッジまでの高さ距離)が大きくなり、フェアウエイ等でアドレスしにくくなるとともに、トップ等のミスショットを招来しやすくなるという問題がある。
そこで、ソール全体にフェース面と平行な方向に沿って設けられた凹部により、バンス角を大きくせずにフェアウエイで打ちやすくし、且つバンカーショットにも適したとするアイアンゴルフクラブヘッドが提案されている(特許文献1参照。)。
特開平7−299164号公報(図5)
しかしながら、前述した特許文献1に記載の従来技術では、特にバンカーショットでの抜けの良さが必ずしも充分ではなかった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、アドレス時におけるリーディングエッジの浮き(高さ)を抑えることができ、且つ、バンカーショットにおいて抜けが良いアイアンゴルフクラブヘッドの提供を目的としている。
本発明では、ロフト角が50度以上62度以下であるとともに、そのソール面には所定方向に延びる溝状部が設けられたアイアンゴルフクラブヘッドであって、該ヘッドを前記所定のロフト角及び所定のライ角で水平面上に載置した基準状態における該水平面への投影像において、前記溝状部の設置方向は、30度アウトサイドインの方向に垂直な方向である軌道直交方向に対して30度未満の角度を成していることを特徴とするアイアンゴルフクラブヘッドとしている。
このようにすると、ソール面に溝状部を設けているから、バンカーショット時には、当該溝状部に入り込んだ砂が溝状部のバック側内面に衝突することによりヘッドに上向きの力が作用し、これによりヘッドの砂への潜り込みが抑制されて抜けが良くなる効果(以下、バンス効果ともいう)が奏される。また、溝状部の設置方向は、バンカーショットにおける標準的なヘッド軌道方向である30度アウトサイドインの方向に対して比較的直角に近い状態とされているから、溝状部のバック側内面が砂から受ける力が最大限となり、前記バンス効果が大きくなる。そして、バンス効果は、従来のサンドウエッジのようにソールに凸状部を設けてバンス角を付与することにより生じたものではなく、逆にソールに凹状の溝状部を設けて、当該溝状部のバック側内面がバンスと同様の役割を果たすことにより生じたものであるから、リーディングエッジの地面からの浮きを抑制することができる。
この場合さらに、前記溝状部の設置方向を前記軌道直交方向に対して20度以下の角度とすると、溝状部の設置方向が30度アウトサイドインの方向に対してより直角に近い状態とされているから、前記バンス効果が更に大きくなる。
上記のゴルフクラブヘッドにおいては、前記投影像における前記溝状部の長さの前記軌道直交方向成分の総和を40mm以上200mm以下とするのが好ましい。溝状部長さが長いほどそのバック側内面が広くなるからバンス効果は大きくなるが、バンス効果に実質的に寄与する溝状部長さは、標準的な軌道方向である30度アウトサイドインの方向に対して直交する方向の長さ成分、即ち上述した軌道直交方向成分である。よって、溝状部長さの軌道直交方向成分の総和が短すぎると充分なバンス効果が得られない傾向となる。また、限られた面積のソール内において溝状部長さの軌道直交方向成分の総和を長くしようとすると、溝状部の幅を小さくせざるを得なくなり、溝状部に入り込む砂が少なくなってバンス効果が減少する傾向となる。よって、溝状部長さの軌道直交方向成分の総和を上記の数値範囲に設定することにより充分なバンス効果が得られる。
本発明によれば、ソールに溝状部を設けて、該溝状部のバック側内面によりバンス効果を発生させる構成としたので、アドレス時におけるリーディングエッジの浮き(高さ)を抑え且つバンカーショットにおいて抜けが良いアイアンゴルフクラブヘッド及びこれを備えたゴルフクラブとすることができる。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態のアイアンゴルフクラブヘッド(以下単にヘッドともいう)1をソール面2側から見た図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。このアイアンゴルフクラブヘッド1は、ロフト角(リアルロフト角)が50度以上62度以下のアイアン型ゴルフクラブヘッドであり、ボールを打球するための平面であるフェース面3と、フェース面3の下端縁部であるリーディングエッジ10からヘッド1のバック側に延びるソール面2と、フェース面3の裏側に位置しフェース面3の上端縁部とソール面2のバック側縁部であるトレーリングエッジ12との間に延びるバックフェース11と、ヘッド1のヒール側に設けられシャフトを挿入するためのシャフト穴(図示せず)を有するホーゼル13とを有している。ホーゼル13のシャフト穴(図示せず)にシャフト(図示されない)の一端側を挿入接着し、シャフトの他端にはグリップ(図示されない)を装着することによりヘッド1を備えたアイアンゴルフクラブとされ実用に供される。
ソール面2には、所定方向に延びる一本の溝状部4が設けられている。図8は溝状部4の拡大断面図であるが、同図に示すように溝状部4はその周縁4aが滑らかな曲面をなしているため、溝状部4の輪郭線4b(図8参照)は明瞭に視認されない。なお、図1(a)では、分かりやすくするため当該輪郭線4bをやや強調して実線(一部間欠した環状の実線)にて記載した図としており、後述の図2以降では、この輪郭線4bを環状の破線にて示すこととする。また、図1及び図2以降では、溝状部4の断面最深点f(図8参照)を結んだ線であり溝状部4の設置方向を示す溝方向線mを一点鎖線にて示す。
なお、あらゆる地面(バンカーや芝生等)でよりスムースなショットが可能となるという観点から、溝状部4の周縁4aは滑らかな曲面で構成するのがよく、また、土などの異物が溝状部4に嵌り込むのを防止する観点から、溝状部4の溝底及び/又は溝側壁も滑らかな曲面で構成するのがよい。なお、溝状部4を含むソール面2全体が滑らかな曲面で構成されるのが良く、例えば、溝方向線mに垂直な面でカットしたソール面2の断面を、滑らかな曲線で構成される波形断面とするのがよい。
このように、溝方向線mに垂直な断面における断面線を滑らかな曲線とする場合、この曲線の曲率半径(R)が2mm以上の曲線、又は曲率半径(R)が2mm以上の曲線の組み合わせからなる連続曲線で構成するのがよく、つまり、曲率半径(R)が2mm未満となるような曲率半径の小さいエッジ状の部分を有さないのが良い。なお、この規定における「2mm」の数値を、さらに「2.5mm」、特に「3mm」として上記と同様に規定するのが好ましい。
本願における全ての実施例は、溝方向線mに垂直な断面における曲率半径(R)が2.5mm以上の曲線の組み合わせからなる連続曲線で構成している。
図1(a)(及び後述するヘッドをソール面2側から見た全ての図)は、ソール面2側から見た図であるとともに、基準状態のヘッド1の水平面上への投影像でもある。基準状態とは、ヘッドを所定のロフト角(リアルロフト角)及び所定のライ角で水平面上に載置した状態のことである。以下、溝方向線mの設置方向に関連する各方向及び角度を説明するが、これらの各方向及び角度は、すべてこの投影像上における方向及び角度である。
図1(a)の投影像において、フェース面3の法線方向d1(図1(a)においては、A−A線と一致)に対して30度の角度をなし且つヘッド1のヒール側前方からトウ側後方に至る方向が30度アウトサイドイン方向d2である。そして、この30度アウトサイドイン方向d2に垂直な方向である軌道直交方向d3と、溝状部4の設置方向を示す溝方向線mの方向d4とは、角度θをなしている。なお、角度θは、軌道直交方向d3と溝方向線mの方向d4とのなす角度のうち小さい方の角度である。
ヘッド1における上記各方向d1〜d4及び角度θを示す拡大図が図11である。ヘッド1では、前記角度θが30度未満とされている。換言すれば、30度アウトサイドイン方向d2と溝方向線mの方向d4とのなす角度(図1(a)において方向d2から方向d4へと至る時計回り方向をプラス(+)、同反時計回り方向をマイナス(−)とする角度)αは+60度より大きく+120度より小さい。従って、本発明における溝状部4の設置方向の角度範囲σは、図11において右回り(時計回り)をプラス、左回り(反時計回り)をマイナスとすると、上記角度範囲σは、軌道直交方向d3から±30度未満の範囲であり、上記角度αで言えば、60度より大きく120度より小さい範囲である(図11参照)。なお、図1(a)において角度αは、方向d2から方向d4へと至る時計回り方向の角度であるが、これは右利きゴルファー用アイアンクラブヘッドの場合であって、左利きゴルファー用アイアンゴルフクラブヘッドの場合は、逆に「方向d2から方向d4へと至る反時計回り方向をプラス、同時計回りをマイナスとする角度」が角度αとなる。
図1及び図8に示すように、溝状部4は、溝方向線mを境界として区分けされるフェース側内面41とバック側内面42とを有している。バンカーショット時には、溝状部4に入り込んだ砂がバック側内面42に衝突することによりヘッド1に上向き(鉛直方向上向き)の力が作用し、これによりヘッド1の砂への潜り込みが抑制されて、いわゆる抜けが良くなる効果(バンス効果)が奏される。
30度アウトサイドイン方向d2は、バンカーショットのインパクト時における一般的なヘッド軌道である。図10はバンカーショット時におけるヘッド軌道を示す概略図であり、ヘッド1にシャフト20が装着されたアイアンゴルフクラブ21によりゴルフボールgbを打球する瞬間であるインパクト状態を上方から見た図(右利きゴルファーの場合の図)である。バンカーショットにおいては、いわゆるアウトサイドイン軌道k1による打球手法(カット打ちとも称される手法)を採るのが通常であるが、今回、かかるバンカーショットでの軌道を詳細に調査した。即ち、ハンディキャップが0〜15のゴルファー50名と、ハンディキャップが16〜30のゴルファー50名の合計100名のゴルファーについてバンカーショットでのインパクト時の軌道を調査した。その結果、これら100名のゴルファーのインパクト軌道方向の平均値が、フェース面3の法線方向d1に対して30度をなす30度アウトサイドイン方向d2であることが判明した。なお、図1(a)等は、ソール面2側(下側)から見た図であるのに対して、図10はヘッド1のフェース面3側(上側)から見た図であり、30度アウトサイドイン方向d2の方向は両図面間で共通である。
このように、30度アウトサイドイン方向d2がバンカーショットのインパクト時における一般的なヘッド軌道であるから、この方向d2に対して溝状部4の設置方向を直角に近くすれば、溝状部4のバック側内面42が砂から受ける力がより大きくなり、バンス効果が高まる。即ち、溝状部4の設置方向を示す溝方向線mを軌道直交方向d3に近づけることによりバンス効果が大きくなる。よって、溝状部4の設置方向を示す溝方向線mの方向d4と軌道直交方向d3とのなす角度θを30度未満とすることによりバンス効果が高くなる。またこの角度αを20度以下とすることによりバンス効果がより一層大きくなる。なお、溝状部4の設置方向を示す溝方向線mが曲線である場合には、当該溝方向線m上の各点における接線の方向と軌道直交方向d3とのなす角度を上記角度θとみなして考えればよい。
図9は、従来のサンドウエッジをトウ側から見た側面図である。この図9に示すように、従来のサンドウエッジでは、バンス角bsを大きくしてバンス効果を高めるためにソール面の凸状部30を比較的大きく突出させていた。そのため、リーディングエッジの地面からの浮きが比較的大きくなっていた。即ち、図9に示すように、ヘッドを所定のロフト角及び所定のライ角で水平面y上に載置した基準状態におけるヘッドのリーディングエッジ10の水平面yからの鉛直方向高さの最小値h(以下、リーディングエッジの浮き高さhともいう)が比較的大きくなっていた。
しかし、本実施形態では、従来のサンドウエッジのようにソール面2に凸状部を設けてバンス角を付与する手法ではなく、逆にソールに凹状の溝状部4を設ける手法によりバンス効果を得るものであるから、リーディングエッジの浮き高さhを比較的低くすることができる。
なお、本発明においては、リーディングエッジの浮き高さhを8mm以下、更には6mm以下、特には5mm以下とすると、いわゆるトップ等のミスショットが抑制され、フェアウエイ等でもアドレスしやすくなるので好ましい。また、リーディングエッジの浮き高さhが小さすぎると、特にフェアウエイ等でのショットにおいてリーディングエッジが地面に突き刺さりやすくなり、いわゆるダフリ等のミスショットが生じやすくなる場合もあるので、この高さhは2mm以上、更には4mm以上とするのが好ましい。
図1に示すように、本実施形態では、溝状部4の長さの軌道直交方向d3成分の長さLは40mm以上で且つ200mm以下とされている。溝状部4の長さが長いほどバック側内面42の面積が大きくなりバンス効果は増加するが、かかるバンス効果に実質的に寄与する溝状部4の長さは、標準的な軌道方向である30度アウトサイドインの方向に対して直交する方向の長さ成分、即ち上述した軌道直交方向d3の長さ成分の総和Lである。よって、この上述した軌道直交方向d3の長さ成分の総和Lを40mm以上とすることにより充分なバンス効果が得られる。なお、ここで「総和」とは、溝状部4が複数本設けられた場合をも考慮したものであり、かかる複数本の各溝状部4の軌道直交方向d3方向の長さ成分のそれぞれを全て加えた合計長さを意味する。例えば図2に示すように溝状部4が5本設けられている場合、各溝状部4の軌道直交方向d3の長さ成分をそれぞれL1,L2,L3,L4,L5とすると、上記総和L=L1+L2+L3+L4+L5となる。
上述したように、総和Lが長いほどバンス効果が大きくなるから、溝状部4の長さの軌道直交方向d3成分の総和Lは50mm以上とするのがより好ましく、60mm以上とするのが更に好ましく、100mm以上とするのが特に好ましい。ただし、限られた面積のソール面2内において溝状部4長さの軌道直交方向成分の総和Lを長くしすぎると、溝状部4の幅が過度に狭くなり、溝状部4に入り込む砂が少なくなってバンス効果が減少する場合がある。よって、上記総和Lは175mm以下とするのが好ましく、150mm以下とするのがより好ましい。
本発明における溝状部4の本数は特に限定されず、1本以上の溝状部4が設けられていればよい。ただし、溝本数が多いほど上記総和Lが長くなりやすいから、溝状部4の本数は2本以上がよりこのましく、3本以上が更に好ましく、4本以上が特に好ましい。ただし、溝本数が多くなりすぎると溝状部4の幅が過度に狭くなり、溝状部4に入り込む砂が少なくなってバンス効果が減少する場合があるから、溝状部4の本数は6本以下とするのが好ましい。
溝状部4を複数本設ける場合、上述の基準状態のヘッドの水平面への投影図における溝状部4相互間の間隔即ち溝ピッチp(図2参照)は、7mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましく、10mm以上が更に好ましい。溝ピッチpが狭すぎると、溝状部4の幅が過度に狭くなり、溝状部4に入り込む砂が少なくなってバンス効果が減少する場合があるからである。また、溝ピッチpが広すぎると、溝状部4の長さの軌道直交方向成分の総和Lを充分に長くできない場合があるので、溝ピッチpは20mm以下が好ましく、18mm以下がより好ましく、15mm以下が更に好ましい。
なお、溝ピッチpは、溝方向線mに対して垂直な方向における溝間隔であるが、溝ピッチpが測定される2本の溝状部4の溝方向線mが互いに平行でない場合、溝ピッチpの測定方向は、該2本の溝方向線mの交点において該2本の溝方向線mのなす角を2等分し且つ該2本の溝方向線m相互間を通る2等分線に対して垂直な方向としうる。
溝状部4の幅である溝幅Wは、7mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましく、9mm以上が更に好ましい。溝幅Wが狭すぎると、溝状部4に入り込む砂が少なくなってバンス効果が減少する場合があるからである。また、溝幅Wは溝ピッチpと略等しくするのが好ましい。この場合、溝状部4をソール面2内に略隙間無く設けることができ、限られた面積のソール面2内において、溝状部4の長さの軌道直交方向成分の総和Lと溝幅Wとを最大限とすることができるからである。また、溝幅Wが広すぎると、溝状部4の長さの軌道直交方向成分の総和Lが短くなりすぎる場合があるので、溝幅Wは20mm以下が好ましく、18mm以下がより好ましく、15mm以下が更に好ましい。
なお、溝幅Wは、溝方向線m(該溝方向線mが曲線である場合は該曲線上の各点における接線)に垂直な方向における溝幅(即ち輪郭線d4相互間の間隔)である(図1参照)。
溝状部4の溝深さdm(図8参照)が浅すぎると溝状部4に入り込む砂が少なくなり、溝状部4によるバンス効果が少なくなって抜け性能向上の効果が充分でない場合があるので、溝深さdmは0.5mm以上が好ましく、0.7mm以上が更に好ましく、0.8mm以上が特に好ましい。また、溝深さdmが深すぎると、ヘッド表面(ソール面)の研磨加工の加工性が低下したりヘッド成形のコストが増大したりする場合があるので、溝深さdmは1.5mm以下が好ましく、1.3mm以下が更に好ましく、1.2mm以下が特に好ましい。
なお、溝状部4の溝深さdmとは、図8に示すように溝状部4の溝方向線mに垂直な断面において、溝状部4の2つの輪郭線4bを結ぶ直線rと溝状部4の断面最深点fとの距離である。
図8に示す溝状部4の溝角度gは、10度以上が好ましく、15度以上が更に好ましく、20度以上が特に好ましい。この溝角度gが小さすぎると、バック側内面42がソール面2と平行に近くなり、溝状部4を設けない状態に近くなってバンス効果が少なくなる傾向となるからである。一方、溝状部4の溝角度gが大きすぎると、バック側内面42とソール面2とのなす角度が90度に近くなり、バック側内面42が砂から受ける力のうちの鉛直上向きの分力が小さくなり且つ水平方向の分力が大きくなるから、バンス効果が少なくなるとともにヘッドスピードが減少する傾向となる。よってこの溝角度gは、45度以下が好ましく、30度以下が更に好ましく、25度以下が特に好ましい。
なお、溝状部4の溝角度gとは、図8に示す溝方向線mに垂直な断面において、バック側内面42の断面線の中点mpにおける接線smと、前記直線rとのなす角度である。
溝状部4の断面形状は、溝状部4の断面最深点fを通り且つ前記直線rと垂直な線について略線対称な形状とすると、溝状部4の加工が容易で且つヘッドの美観上も有利であるので好ましい。
次に、本発明の実施例と比較例とを作製して比較テストを行った結果を示す。6種類の実施例1〜6と、3種類の比較例1〜3との合計9種類のアイアンゴルフクラブについて比較テストを行った結果をまとめたのが表1である。なお、これら9種類のアイアンゴルフクラブは、シャフト、グリップ、クラブ長さ、クラブバランス、クラブ総重量、ヘッド重量を全て共通とした。また、9種類全てのクラブについて、ライ角を63.5度とし、リアルロフトを58度とした。
Figure 2005253562
なお、表1中、総和Lとは前述した溝状部4の長さの軌道直交方向成分の総和Lのことであり、浮き高さhとは前述したリーディングエッジの浮き高さhのことであり、その他各ヘッド諸元についても前述の通りである。
また表1中の「抜け性能」とは、ハンディキャップが0〜15までのゴルファー20名をテスターとし、各テスターがピンまで15ヤードの地点からピンを狙ってバンカーショットをした際の抜け易さを100点満点で官能評価し、この点数を20名のゴルファーで平均した値であって、点数が高いほど抜けが良い評価がえられたことを示している。
また「ピンまでの距離」とは、前記20名の各テスターがグリーンサイドのバンカー(ピンまでの距離が15ヤードの地点)から10球ずつピンを狙ってバンカーショットを行った結果得られたボール停止位置とピンの距離を測定した値であって、各テスターにおける10球の平均値を20名のゴルファーで更に平均した値である。数値が小さいほど打球がピンに寄ったことを意味する。
各実施例及び比較例の溝状部4の形態について説明する。
図5(a)は比較例1のヘッドをソール面2側から見た図であり、図5(b)はそのA−A線における断面図である。このように比較例1には溝状部4が設けられていない。
図6は、比較例2のヘッドをソール面2側から見た図であり、1本の溝状部4が設けられている。30度アウトサイドイン方向d2と溝方向線mの方向d4とのなす角度αは40度であり、軌道直交方向d3と溝状部4の設置方向を示す溝方向線mの方向d4とのなす角度θは50度である。
図7(a)は、比較例3のヘッドをソール面2側から見た図であり、図7(b)はそのB−B線における断面図である。この比較例3では、3本の溝状部4が設けられ、いずれの溝状部4についても角度αが130度、即ち角度θが40度である。
前述した図1(a)及びそのA−A線における断面である図1(b)は、実施例1及び実施例2をも示す図となっている。この実施例1及び実施例2では、いずれも溝状部4は1本のみであり、その角度θは20度(角度αは70度)で共通であるが、溝状部4の長手方向長さが異なっており、その結果総和Lは実施例2では60mm、実施例1では40mmとなっている。
図2(a)は、実施例3のヘッドをソール面2側から見た図であり、図2(b)はそのB−B線における断面図である。実施例3では、5本の溝状部4が略隙間無く設けられており、いずれの溝状部4も角度θが0度、すなわち溝状部4が軌道直交方向d3と平行な向きに設けられている。
図3(a)は、実施例4のヘッドをソール面2側から見た図であり、図3(b)はそのB−B線における断面図である。実施例3では、10本の溝状部4が略隙間無く設けられており、いずれの溝状部4も角度θが0度、すなわち溝状部4が軌道直交方向d3と平行な向きに設けられている。
図4(a)は、実施例5のヘッドをソール面2側から見た図であり、図4(b)はそのB−B線における断面図である。実施例4では、4本の溝状部4が所定隙間を介しつつ設けられており、いずれの溝状部4も角度αが110度、角度θが20度とされている。また、図示省略するが、実施例6では、7本の溝状部4が略隙間無く設けられており、いずれの溝状部4も角度αが90度、即ち角度θが0度とされ、全ての溝状部4が軌道直交方向d3と平行な向きとされている。なお、全ての実施例及び比較例における溝状部4の断面形状は、いずれも図8に示す程度に滑らかな曲線で構成されており、ヘッドの外観上溝方向線mや輪郭線4bは明瞭に視認されない。
表1に示すように、抜け性能、ピンまでの距離の両評価項目について、実施例1〜6は比較例1〜3よりも良好な結果となっている。
本発明の一実施形態、及び実施例1,2のヘッドの図であり、(a)はソール面側から見た図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は実施例3のヘッドをソール面側から見た図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は実施例4のヘッドをソール面側から見た図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は実施例5のヘッドをソール面側から見た図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は比較例1のヘッドをソール面側から見た図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 比較例2のヘッドをソール面側から見た図である。 (a)は比較例3のヘッドをソール面側から見た図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 溝状部の断面図である。 リーディングエッジの浮き高さを示すための、アイアンゴルフクラブヘッドをトウ側から見た側面図である。 バンカーショットをする際のヘッド軌道を説明するための図である。 溝状部の設置方向について説明するための図である。
符号の説明
1 アイアンゴルフクラブヘッド
2 ソール面
4 溝状部
42 バック側内面
d2 30度アウトサイドイン方向
d3 軌道直交方向
d4 溝方向線の方向(溝状部の設置方向)
θ 軌道直交方向と溝状部設置方向とのなす角度
L 溝状部の長さの軌道直交方向成分の総和

Claims (4)

  1. ロフト角が50度以上62度以下であるとともに、そのソール面には所定方向に延びる溝状部が設けられたアイアンゴルフクラブヘッドであって、
    該ヘッドを前記所定のロフト角及び所定のライ角で水平面上に載置した基準状態における該水平面への投影像において、前記溝状部の設置方向は、30度アウトサイドインの方向に垂直な方向である軌道直交方向に対して30度未満の角度を成していることを特徴とするアイアンゴルフクラブヘッド。
  2. 前記投影像において、前記溝状部の設置方向は、前記軌道直交方向に対して20度以下の角度を成していることを特徴とする請求項1に記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
  3. 前記投影像において、前記溝状部の長さの前記軌道直交方向成分の総和は、40mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアイアンゴルフクラブヘッドを備えたアイアンゴルフクラブ。
JP2004066819A 2004-03-10 2004-03-10 アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ Pending JP2005253562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004066819A JP2005253562A (ja) 2004-03-10 2004-03-10 アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004066819A JP2005253562A (ja) 2004-03-10 2004-03-10 アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005253562A true JP2005253562A (ja) 2005-09-22

Family

ID=35079888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004066819A Pending JP2005253562A (ja) 2004-03-10 2004-03-10 アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005253562A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120034997A1 (en) * 2010-08-06 2012-02-09 Swartz Gregory J Golf club heads with edge configuration and methods to manufacture golf club heads
US20120238376A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Nike, Inc. Iron-Type Golf Clubs and Golf Club Heads With a Wide Sole
US8724415B2 (en) 2010-02-22 2014-05-13 Sony Corporation Storage control device controlling refresh frequency based on temperature
USD762793S1 (en) 2014-06-23 2016-08-02 Bridgestone Sports Co., Ltd. Iron golf club head
JP2019216907A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
KR20200098077A (ko) * 2019-02-11 2020-08-20 이동현 골프채 헤드 및 이를 포함하는 골프채
JP2022078350A (ja) * 2018-06-19 2022-05-24 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
JP7465822B2 (ja) 2021-01-28 2024-04-11 株式会社フォーティーン ゴルフクラブ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5247554Y2 (ja) * 1974-07-04 1977-10-28
JPS59174171A (ja) * 1983-03-23 1984-10-02 久保田 勤 アイアンクラブ
JPH07299164A (ja) * 1994-05-09 1995-11-14 Toshimi Ebisawa ウェッジショット用アイアンクラブヘッド
US5603668A (en) * 1995-04-13 1997-02-18 Antonious; Anthony J. Iron type golf club head with improved sole configuration
JP2002248183A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5247554Y2 (ja) * 1974-07-04 1977-10-28
JPS59174171A (ja) * 1983-03-23 1984-10-02 久保田 勤 アイアンクラブ
JPH07299164A (ja) * 1994-05-09 1995-11-14 Toshimi Ebisawa ウェッジショット用アイアンクラブヘッド
US5603668A (en) * 1995-04-13 1997-02-18 Antonious; Anthony J. Iron type golf club head with improved sole configuration
JP2002248183A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8724415B2 (en) 2010-02-22 2014-05-13 Sony Corporation Storage control device controlling refresh frequency based on temperature
US20120034997A1 (en) * 2010-08-06 2012-02-09 Swartz Gregory J Golf club heads with edge configuration and methods to manufacture golf club heads
US8602910B2 (en) * 2010-08-06 2013-12-10 Karsten Manufacturing Corporation Golf club heads with edge configuration and methods to manufacture golf club heads
US20120238376A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Nike, Inc. Iron-Type Golf Clubs and Golf Club Heads With a Wide Sole
US8795102B2 (en) * 2011-03-14 2014-08-05 Nike, Inc. Iron-type golf clubs and golf club heads with a wide sole
USD762793S1 (en) 2014-06-23 2016-08-02 Bridgestone Sports Co., Ltd. Iron golf club head
JP2019216907A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
JP7045270B2 (ja) 2018-06-19 2022-03-31 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
JP2022078350A (ja) * 2018-06-19 2022-05-24 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
JP7297115B2 (ja) 2018-06-19 2023-06-23 グローブライド株式会社 ゴルフクラブヘッド及び当該ゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブ
KR20200098077A (ko) * 2019-02-11 2020-08-20 이동현 골프채 헤드 및 이를 포함하는 골프채
KR102188395B1 (ko) * 2019-02-11 2020-12-08 이동현 골프채 헤드 및 이를 포함하는 골프채
JP7465822B2 (ja) 2021-01-28 2024-04-11 株式会社フォーティーン ゴルフクラブ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6454664B1 (en) Golf club head with multi-radius face
US8292756B2 (en) Golf club head
US8827832B2 (en) Golf club heads with enlarged grooves
US9017185B2 (en) Golf club set
US8113965B2 (en) Golf club head
US5544884A (en) Golf club with skewed sole
JP2007136069A (ja) ゴルフクラブヘッド
US20120157222A1 (en) Iron golf club set
US7824279B2 (en) Golf club head
US20220362639A1 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods
JPS63183083A (ja) ゴルフクラブのアイアンヘツド
US20090143165A1 (en) Golf club head
US7670236B2 (en) Club head for iron golf club
US10758792B2 (en) Iron type golf club head
KR101476598B1 (ko) 골프 클럽 헤드
JP2005253562A (ja) アイアンゴルフクラブヘッド及びそれを用いたアイアンゴルフクラブ
US10105580B2 (en) Iron type golf club set
US6514153B2 (en) Golf club head
US7056227B2 (en) Golf putter having varied striking surface
US20170259132A1 (en) Iron type golf club set
US9814946B2 (en) Golf club head
JP2005073780A (ja) アイアンゴルフクラブ及びアイアンゴルフクラブセット
JP2020110697A (ja) ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブセット
JP4853597B1 (ja) ゴルフクラブヘッド
JP2005168998A (ja) ウッド型ゴルフクラブヘッド及びこれを備えたウッド型ゴルフクラブ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090402

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090730

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091006

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20091113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922