JP4853597B1 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ミスショットを防止する上で有利なゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド10は、フェース面12と、バックフェース面14と、ブレード面16と、ソール面18とを備えている。フェース面12は、ロール方向の曲面が形成されず、バルジ方向の曲率半径を400mm以上1000mm以下とした。バックフェース面14は、フェース面12の後方でフェース面12に対向し上下の高さを有して左右に延在している。ブレード面16は、フェース面12の上部とバックフェース面14の上部とを接続している。ソール面18は、フェース面12の下部とバックフェース面14の下部とを接続しバックフェース面14よりも後方に延在し、ゴルフクラブヘッド10の下面を構成している。
【選択図】図2

Description

本発明はゴルフクラブヘッドに関する。
一般的なゴルファーは、ウッド型ゴルフクラブヘッドに対しては、ボールを払い打ちするイメージを持つため、ヘッドのリーディングエッジでボールの上を打つ、いわゆるトップと称されるミスショットを生じがちである。また、アイアン型ゴルフクラブヘッドに対しては、ボールを打ち込むイメージを持つため、ヘッドでボールの手前の地面を打つ、いわゆるダフリと称されるミスショットを生じがちである。
一方、ウッド型ゴルフクラブヘッドと、アイアン型ゴルフクラブヘッドとの中間に位置付けられるユーティリティゴルフクラブヘッドが用いられている(特許文献1参照)。
特開2009−22337号公報
この種のユーティリティゴルフクラブヘッドは、その形状がアイアン型ゴルフクラブヘッドの形状よりもウッド型ゴルフクラブヘッドの形状により近いものが多い。そのため、一般的なゴルファーは、ユーティリティゴルフクラブヘッドを使用する場合、ウッド型ゴルフクラブヘッドに近いイメージをもってスウィングしがちであり、その結果、ミスショットを生じやすい傾向がある。
そのため、このような視覚的な要因に基づくミスショットを減らすことができるゴルフクラブヘッドが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ミスショットを防止する上で有利なゴルフクラブヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、上下の高さを有して左右に延在するフェース面と、前記フェース面の後方で前記フェース面に対向するバックフェース面と、前記フェース面の上部と前記バックフェース面の上部とを接続するブレード面と、前記フェース面の下部と前記バックフェース面の下部とを接続し前記バックフェース面よりも後方に延在するソール面とを備えるゴルフクラブヘッドであって、前記ゴルフクラブヘッドを、基準面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態で、前記ゴルフクラブヘッドを前記フェース面の前方から見たとき前記基準面に対して22.23mm上方に位置するヒール側の箇所POから最もトウ側に位置する端部PTまでの距離を前記基準面に投影した寸法をヘッド長さAとし、前記基準面において前記ヒール側の箇所POを投影した基準点Oから前記ヘッド長さA方向に沿って0.84A離間した点を第1の点aとし、前記基準点Oから前記ヘッド長さA方向に沿って0.23A離間した点を第2の点bとし、前記フェース面の前方から見た状態で上下方向における前記ソール面から前記ブレード面までの距離をブレード面高さとしたとき、前記第1の点aにおける第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下であり、前記第2の点bにおける第2のブレード面高さHbが28mm以上34mm以下であり、前記第1のブレード面高さHaは前記第2のブレード面高さHbよりも大きく、かつ、前記第1のブレード面高さHaと前記第2のブレード面高さHbとの差は2mm以上10mm以下であり、前記フェース面は、ロール方向の曲面の曲率半径が1200mm以上、バルジ方向の曲面の曲率半径が400mm以上1000mm以下であり、前記ゴルフクラブヘッドを平面視した状態で、前後方向における前記ブレード面のブレード幅Dが7mm以上20mm以下であり、前記フェース面を構成するフェース面壁部と、前記ブレード面を構成するブレード面壁部と、前記バックフェース面を構成するバックフェース面壁部と、前記ソール面を構成するソール面壁部のうち前記フェース面寄りの壁部部分と、これら壁部によって区画された閉塞空間とを含む中空部が構成され、前記中空部は、前記フェース面に沿って前記フェース面の左右方向および上下方向にわたって延在し、前記ブレード面と前記バックフェース面とを接続する接続面が形成され、前記基準状態の前記ゴルフクラブヘッドを平面視したときに、前記ゴルフクラブヘッドの前後方向における最大長さEが40mm以上65mm以下であり、前記基準面と直交し前記フェース面の中心点を通り前後方向に延在する平面で前記ゴルフクラブヘッドを破断した断面において前記バックフェース面と前記基準面と直交する仮想線とがなす角度Hが0度以上16度以下であり、前後方向において前記断面でのリーディングエッジから前記接続面と前記バックフェース面との境目までの長さGと前記最大長さEとの比G/Eが0.34以上0.55以下であることを特徴とする。
本発明によれば、フェース面とバックフェース面との間にブレード面を有し、バックフェース面よりも後方に延在するソール面を設け、ブレード面の高さおよびブレード面の幅を規定すると共に、フェース面のバルジ方向に規定された曲面を形成する一方、ロール方向には曲面を形成しないものとした。
そのため、ウッド型ゴルフクラブヘッドとアイアン型ゴルフクラブヘッドとの中間的な形状のイメージをゴルファーに与えることができる。
したがって、ウッド型ゴルフクラブヘッドあるいはアイアン型ゴルフクラブヘッドを用いた場合に生じがちな、トップあるいはダフリといったミスショットを低減し、正確なショットを実現する上で有利となる。より詳しくは、ウッド型ゴルフクラブヘッドにて得られる打ち易さを持ちながら、アイアン型ゴルフクラブヘッドにて得られる正確性を兼ね備え、正確なショットを実現する上で有利となる。
実施の形態におけるゴルフクラブヘッドの正面図である。 実施の形態におけるゴルフクラブヘッド10の平面図である。 図2のX矢視図である。 図2のYY線断面図である。 周波数分析結果を示す線図である。 図5における周波数ピーク部分の拡大図である。 真の1次共振周波数を特定するための計算式を示す図である。 フェース面12の中心点Cの規定方法の一例を示す説明図である。 実験結果を示す図である。 実験結果を示す図である。 実験結果を示す図である。 実験結果を示す図である。 実験結果を示す図である。 実験結果を示す図である。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4に示すように、ゴルフクラブヘッド10は、フェース面12と、バックフェース面14と、ブレード面16と、ソール面18とを備えている。
フェース面12は、上下の高さを有して左右に延在している。
フェース面12は、ロール方向(垂直方向)の曲面が形成されず、バルジ方向(水平方向)の曲面の曲率半径を400mm以上1000mm以下とした。
バックフェース面14は、フェース面12の後方でフェース面12に対向し上下の高さを有して左右に延在している。
ブレード面16は、フェース面12の上部とバックフェース面14の上部とを接続している。
本実施の形態では、ブレード面16とバックフェース面14とを接続する接続面20が形成されている。
ソール面18は、フェース面12の下部とバックフェース面14の下部とを接続しバックフェース面14よりも後方に延在し、ゴルフクラブヘッド10の下面を構成している。
ブレード面16の左右方向の一端寄りの箇所にはホーゼル22が起立され、ホーゼル22に不図示のシャフト軸の一端が挿入して取着されることでのシャフト軸がゴルフクラブヘッド10に連結される。
本実施の形態では、図1、図2、図4に示すように、フェース面12を構成するフェース面壁部12Aと、ブレード面16を構成するブレード面壁部16Aと、バックフェース面14を構成するバックフェース面壁部14Aと、ソール面18を構成するソール面壁部18Aのうちフェース面12寄りの壁部部分18Bと、これら壁部によって区画された閉塞空間(図1、図2、図4において二点鎖線で示す)とを含む中空部24が構成されている。
中空部24は、フェース面12に沿ってフェース面12の左右方向および上下方向にわたって延在している。
ソール面壁部18Aは、後述する基準面G0側に向いた下面と、上方に向いた上面とを有している。
また、本実施の形態では、図2、図4に示すように、バックフェース面14側の縁部を除いたソール面壁部18Aの残りの縁部から上方に突出するリブ26が残りの縁部の全周に沿って形成されている。
図4に示すように、リブ26はその延在方向と直交する断面から見て、ソール面壁部18Aの上面よりも高い位置に位置する頂点2602と、頂点2602からソール面壁部18Aの上面に接続される内側傾斜面2604と、頂点からソール面壁部18Aの外縁に接続する外側傾斜面2606とを備えている。
このようにリブ26を設けることにより、低重心化、深重心化を図る上で有利となることから、打ち出し角度を大きく確保すると共にゴルフボールの逆回転量を抑制することができ、したがって、打球が上がり易く飛距離の向上を図る上で有利となる。
また、リブ26を設けることにより、ソール面壁部18Aの剛性を高めることで心地良い打球音を得る上で有利となる。
図1に示すように、ゴルフクラブヘッド10を、基準面G0に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態で、ゴルフクラブヘッド10をフェース面12の前方から見たとき基準面G0に対して22.23mm上方に位置するヒール側の箇所POから最もトウ側に位置する端部PTまでの距離を基準面G0に投影した寸法をヘッド長さAとする。
基準面G0においてヒール側の箇所POを投影した基準点Oからヘッド長さA方向に沿って0.84A離間した点を第1の点aとし、基準点Oからヘッド長さA方向に沿って0.23A離間した点を第2の点bとする。
フェース面12の前方から見た状態で上下方向におけるソール面18からブレード面16までの距離をブレード面高さとしたとき、第1の点aにおける第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下とした。
第2の点bにおける第2のブレード面高さHbを28mm以上34mm以下とした。
第1のブレード面高さHaは第2のブレード面高さHbよりも大きく、かつ、第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差は2mm以上10mm以下とした。
図2に示すように、ゴルフクラブヘッド10を平面視した状態で、前後方向におけるブレード面16のブレード幅Dを7mm以上20mm以下とした。
このように、ゴルフクラブヘッド10は、フェース面12とバックフェース面14との間にブレード面16を有し、かつフェース面12のロール方向の曲面が形成されていないため、視覚的にウッド型ゴルフクラブヘッドとアイアン型ゴルフクラブヘッドとの中間的な形状のイメージをゴルファーに与えることができる。
したがって、ウッド型ゴルフクラブヘッドあるいはアイアン型ゴルフクラブヘッドを用いた場合に生じがちな、トップあるいはダフリといったミスショットを低減し、正確なショットを実現する上で有利となる。
また、ソール面18はバックフェース面14よりも後方に延在しているため、ソール幅を大きくすることができ、低重心化を図る上で有利となり、打球が上がり易くなり、飛距離の向上を図る上で有利となる。
さらに、ブレード面16の幅Dを7mm以上20mm以下としたので、目標方向に対して、ゴルフクラブヘッド10の構え易さの向上を図る上で有利となる。
第1のブレード面高さHaおよび第2のブレード面高さHbが上記の規定範囲内にある場合、ブレード面16の幅Dが7mmを下回ると、ブレード面16の形状として違和感を与えるため、ゴルフクラブを構えた際にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに違和感(ブレードが細すぎて目標方向に合わせにくい)を与えやすく、構え易さを損ね、打球の飛距離、方向性に悪影響を与える不利がある。
第1のブレード面高さHaおよび第2のブレード面高さHbが上記の規定範囲内にある場合、ブレード面16の幅Dが20mmを上回ると、ブレードが太すぎて目標方向に合わせにくく、なおかつ低重心化の効果が弱まる不利がある。
また、第1のブレード面高さHa、第2のブレード面高さHbを上記のように規定することにより、一般的なアイアン型ゴルフクラブヘッドに比較して、ブレード面16の中心からトゥ側にかけての高さを抑えたので、低重心化を図る上で有利となり、打球が上がり易くなり、飛距離の向上を図る上で有利となる。
なお、第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差が2mmを下回ると(ブレード面16のヒール側の高さよりもトゥ側の高さが低すぎると)、ゴルフクラブを構えた際にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに違和感(フラットに見えすぎてしまう)を与えることから、構え易さを損ね、打球の飛距離、方向性に悪影響を与える。
また、第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差が10mmを上回ると(トゥ側のブレード面が高すぎると)、アップライトに見えすぎてしまい、なおかつ低重心の効果が弱まる不利がある。
なお、ブレード面16のヒール−トゥ方向における中心からトゥ側にかけて上述した規定範囲内でブレード面16の高さを抑え、なおかつ、フェース面12にロール方向の曲面が形成されていないと、アドレス時にゴルファーがフェース面12を上方から視認した際、フェース面12が凹んで見えてしまう不都合が生じる。
そこで、本発明では、フェース面12において、ロール方向については曲面を形成せずに曲率半径がない略平面のまま、バルジ方向の曲面の曲率半径(バルジ半径)を400mm以上1000mm以下とした。これにより、フェース面12が凹んで見えるのを防ぎ、平面のように見えるため、目標方向に対して構え易さの向上を図る上で有利となる。なお、略平面とは曲率半径1200mm以上の曲面とし、70mmの範囲で0.2mmの凹みも該当するものとする。
なお、本発明においてバルジ半径を規定するバルジ方向の曲面は、後述するフェース面12の中心点C(図1)を挟んでトウ−ヒール方向において少なくとも±20mmの範囲に形成されているものとする。したがって、少なくとも±20mmの範囲内のバルジ半径が400mm以上1000mm以下の範囲内であれば、±20mmの範囲外のバルジ半径が400mm以上1000mm以下の範囲外であっても本発明に含まれる。
バルジ半径が400mmを下回る場合、ゴルフクラブを構えた時、ゴルフクラブヘッド10のトゥ側が開き過ぎた形状となり、ゴルフクラブを構えた際にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに違和感(曲率が小さくなりすぎて、目標方向に合わせにくい)を与え、構え易さを損ね、打球の飛距離、方向性に悪影響を与える不利がある。
バルジ半径が1000mmを上回る場合、ゴルフクラブを構えた時、フェース面12が凹んで見えてしまい、構え易さを損ね、打球の飛距離、方向性に悪影響を与える不利がある。
図3に示すように、ブレード面16は、フェース面12からバックフェース面14に至るほど上方に位置するように傾斜して形成され、ブレード面16と基準面G0とがなす角度F(ブレード面16の傾き)は2度以上6度以下とした。
なお、本明細書において、角度Fは、基準状態のゴルフクラブヘッド10を側面視した状態でブレード面16の幅方向の中点Pbにおける接線と基準面G0とがなす角度で定義される。
このようにすると、フェース面12が凹んで見えることを防ぐ上でより有利となり、ゴルフクラブを構えた際にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに違和感を与えにくく、したがって、目標方向に対して構え易さの向上を図る上で有利となる。
図2に示すように、基準状態のゴルフクラブヘッド10を平面視したときに、ゴルフクラブヘッド10の前後方向における最大長さEを40mm以上65mm以下とした。
図4に示すように、基準面G0と直交しフェース面12の中心点C(図1)を通り前後方向に延在する平面でゴルフクラブヘッド10を破断した断面においてバックフェース面14と基準面G0と直交する仮想線L0とがなす角度Hを0度以上16度以下とした。なお、中心点Cの規定方法については後述する。
また、角度Hは、バックフェース面14が下方に至るほど前方に位置する場合の角度を正とし、バックフェース面14が下方に至るほど後方に位置する場合の角度を負としている。
前後方向において前記の断面でのリーディングエッジLEから接続面20とバックフェース面14との境目までの長さGと最大長さEとの比G/Eを0.34以上0.55以下とした。
このように、ゴルフクラブヘッド10の前後方向における最大長さEを40mm以上65mm以下とすると、深重心化の効果を確保しつつ、ゴルフクラブヘッド10の大きさが、ゴルフクラブを構えた際にゴルファーに違和感を与えにくく、したがって、目標方向に対して構え易さの向上を図る上で有利となる。
本発明では、以下のように規定される中空部24を設けることにより、不快な打球音を防ぎ心地良い打球音が得られるように図られている。
ここで、図4に示すように、ソール面壁部18Aの上面のうち前記閉塞空間に面した面を前部上面1802とし、ソール面壁部18Aの上面のうち前部上面1802を除く面を後部上面1804とする。
前記の角度Hを0度以上16度以下とし、かつ、前記の比G/Eを0.34以上0.55以下とすることにより、前後方向における中空部24の大きさを適度に確保しつつ、前部上面1802の面積と後部上面1804の面積との割合を適度に確保できる。これにより心地良い打球音を得ると共に、ゴルフクラブを構えた際にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに与える違和感を低減してゴルフクラブを構え易くする上で有利となる。
なお、前部上面1802の好ましい1次共振周波数の範囲は、7500〜9500Hz、後部上面1804の好ましい1次共振周波数の範囲は、5000〜7000Hzである。
前記の角度Hを0度以上16度以下の適正な範囲とすることにより、前部上面1802の1次共振周波数を上記の好ましい範囲である7500〜9500Hzとする上で有利となり、後部上面1804の1次共振周波数を上記の好ましい範囲である5000〜7000Hzとする上で有利となる。
ここで、ゴルフクラブヘッド10から発生する打球音の1次共振周波数の計測方法について例示しておく。
ゴルフクラブヘッド10のホーゼル22を中吊りあるいは軽く支持しておく。
フェース面12とブレード面16、ソール面18のそれぞれをハンマで加振(打撃)して振動させて、発生する打撃音を騒音計で測定する。
なお、ハンマで加振するフェース面12、ブレード面16、ソール面18の箇所は、それぞれの幾何学中心とする。またデザイン性を与えるためにソール面18が複数の領域に区分されているような場合には最も面積の大きな領域の幾何学の中心をハンマで加振すればよい。
騒音計で測定された打撃音A/Dコンバータを介してパソコンに取り込み、公知の手法、例えばFFT(Fast Fourier Transformation)等を用いて周波数分析を行い、音圧(振動)が最も大きな周波数を1次共振周波数として特定する。
このようにフェース面12、ブレード面16、ソール面18のそれぞれの1次共振周波数を測定する。
打撃音を騒音計で測定することにかえて、以下の方法を用いてよい。
1)フェース面12、ブレード面16、ソール面18をそれぞれに加速度ピックアップを取り付けておく。加振により発生する振動の加速度信号を加速度ピックアップで測定し、加速度信号の周波数分析を行うことで1次共振周波数を測定する。
2)フェース面12、ブレード面16、ソール面18のそれぞれの振動をレーザ振動計(レーザドップラ振動計)で測定する。加振により発生する振動の加速度信号をレーザ振動計で測定し、加速度信号の周波数分析を行うことで1次共振周波数を測定する。
ところで、加速度信号を測定する場合、図5に示すように、周波数分析の結果、加速度Lが同程度の第一、第二の周波数f1、f2の中間の周波数を真の1次共振周波数として特定することが1次共振周波数をより正確に評価する上で好ましい。
そこで本実験の形態では以下に示す手順によって第一、第二の周波数f1、f2の加重平均を算出することにより真の1次共振周波数f0を求める。
図6は図5におけるピーク部分の拡大図である。
図6に示すように例えば、データDnをピーク値として、その前後の複数のデータDn-1、Dn-2、Dn+1、Dn+2はデータDnから離れるにしたがって低下する。
しかしながら、各データは離散的に計測されていることから真のピークは図中記号の●で示すデータDnよりもさらに高い値であることが予測される。
したがって図7の式(1)により第一の周波数f1の真のピークL1を求め、式(2)により第二の周波数f2の真のピーク値L2を求める。式(1)、式(2)において、Liは複数のデータを示している。なお、データDn-1、Dn-2、Dn+1、Dn+2と5個のデータを用いる場合を例示したが、データの個数は任意である。
真のピーク値L1、L2が求められたならば、図7の式(3)、式(4)により、dB値で示されている加速度のピーク値L1、L2をそれぞれ加速度のリニア値Acc1、Acc2に変換する。
次に図7の式(5)〜(8)により、加速度のリニア値Acc1、Acc2を変位Disp1、Disp2に変換する。
変位Disp1、Disp2が求められたならば、図7の式(9)により変位Disp1、Disp2を用いて第1、第2の周波数f1、f2の加重平均を求め、この加重平均の値を真の1次共振周波数f0として得る。
上述の説明では、ソール面18の1次共振周波数の測定について説明したが、ソール面壁部18Aの前部上面1802(壁部部分18B)、後部上面1804(壁部部分18Bを除いた残りのソール面壁部18A)の1次共振周波数についても上記と同様の方法で測定することができる。
なお、フェース面12の中心点Cは、フェース面12の幾何学的中心であり、例えば、以下のようにして規定されるものである。
図8に示すように、基準状態にあるゴルフクラブヘッド10を平面視したときに、フェース面12の一番長いスコアラインSLの中点において、この中点を通る鉛直方向の線を引き、その線のブレード端(フェース面12とブレード面16との境界)とソール端(フェース面12とソール面18との境界)との中点を中心点Cとする。
図2に示すように、基準状態にあるゴルフクラブヘッド10を平面視したときに、前後方向におけるリーディングエッジLEからシャフト軸の中心線Lcまでの長さIと、シャフト軸の中心線Lcからソール面18の後端までの長さJとの比I/Jを0.12以上0.20以下とした。
このように、比I/Jを0.12以上0.20以下とすると、アドレス時にゴルフクラブヘッド10の外観形状がゴルファーに違和感を与えにくく、したがって、目標方向に対して構え易さの向上を図る上で有利となる。
図4に示すように、リブ26をその延在方向と直交する断面で切断した場合に、内側傾斜面2604からリブ26の外周端までの最短距離をリブ26の幅Wrとし、頂点2602からソール面18までの最短距離をリブ26の高さHrとする。
図2に示すように、基準状態にあるゴルフクラブヘッド10を平面視した状態で、前後方向においてシャフト軸の中心線Lcから後方にk=0.6J離間し左右方向に延在する仮想線L1と、リブ26の頂点2602とが交わる2つの交点のうち、ヒール寄りの交点nにおける断面で規定されるリブ26の幅Wrは3mm以上、9mm以下とし、ヒール寄りの交点nにおける断面で規定されるリブ26の高さHrは7mm以上、13mm以下とした。また、トウ寄りの交点qにおける断面で規定されるリブ26の幅Wrは6mm以上、12mm以下とし、トウ寄りの交点qにおける断面で規定されるリブ26の高さHrは11mm以上、17mm以下とした。
また、基準状態にあるゴルフクラブヘッド10を平面視した状態で、リブ26の頂点2602のうち最も後方に位置する箇所(点p)における断面で規定されるリブ26の幅Wrは4mm以上、10mm以下とし、リブ26の頂点2602のうち最も後方に位置する箇所における断面で規定されるリブ26の高さHrは5mm以上、13mm以下とした。
上述したように3箇所におけるリブ26の幅Wrおよび高さHrが上記の範囲内にあると、低重心化および深重心化の効果を高める上で有利となり、また、ソール面壁部18Aの剛性を確保することで心地良い打球音を得る上で有利となる。
また、本発明のゴルフクラブヘッドは、ヘッドの各パラメーター値(長さ、幅、角度)を規定していることから、クラブ長さは、ロフト角は11度以上28度以下とした際、最も効果が発揮される。
以上説明したように本実施の形態のゴルフクラブヘッド10によれば、フェース面12とバックフェース面14との間にブレード面16を有し、バックフェース面14よりも後方に延在するソール面18を設け、ブレード面18の高さおよびブレード面18の幅Dを規定すると共に、フェース面12のバルジ方向に規定された曲率半径の曲面を形成する一方、ロール方向には曲面を形成しないものとした。
そのため、ウッド型ゴルフクラブヘッドとアイアン型ゴルフクラブヘッドとの中間的な形状のイメージをゴルファーに与えることができる。
したがって、ウッド型ゴルフクラブヘッドあるいはアイアン型ゴルフクラブヘッドを用いた場合に生じがちな、トップあるいはダフリといったミスショットを低減し、正確なショットを実現する上で有利となる。より詳しくは、ウッド型ゴルフクラブヘッドにて得られる打ち易さを持ちながら、アイアン型ゴルフクラブヘッドにて得られる正確性を兼ね備え、正確なショットを実現する上で有利となる。
また、第1のブレード面高さHa、第2のブレード面高さHbを規定することにより、一般的なアイアン型ゴルフクラブヘッドに比較して、ブレード面16の中心からトゥ側にかけての高さを抑えたので、低重心化を図る上で有利となる。
また、フェース面12において、ロール方向については曲面を形成せずに曲率半径がない略平面のまま、バルジ方向の曲面の曲率半径を400mm以上1000mm以下とした。これにより、フェース面12が凹んで見えるのを防ぎ、平面のように見えるため、目標方向に対して構え易さの向上を図る上で有利となる。
また、ブレード面16の幅を7mm以上20mm以下としたので、目標方向に対して、ゴルフクラブヘッド10の構え易さの向上を図る上でより有利となる。
ロフト角は11度以上28度以下くらいにする。クラブ長さは、35インチ以上43インチ以下が好ましく、より好ましくは37インチ以上41インチ以下である。
このようなゴルフクラブヘッド10は、例えば、ユーティティゴルフクラブヘッドに相当するものとなり、ウッド型ゴルフクラブヘッドとアイアン型ゴルフクラブヘッドとの中間的な形状のイメージをゴルファーに与えることができる。そのため、ウッド型ゴルフクラブヘッドにて得られる打ち易さを持ちながら、アイアン型ゴルフクラブヘッドにて得られる正確性を兼ね備え、正確なショットを実現する上で有利となる。
以下、本発明の実験例について説明する。
図9〜図14は本発明に係るゴルフクラブヘッド10の実験結果を示す図である。
試料となるゴルフクラブヘッドを各実験例毎に作成し、1本のゴルフクラブヘッドについて5人のゴルファーがゴルフボールを実際に10打ずつ打撃して以下に示す5種類の評価項目を測定しその平均値を求めた。なお、試料となるゴルフクラブヘッドのロフト角は全て11度以上28度以下の範囲内とした。
各実験例のヘッドスピード、飛距離、スイングのし易さの評価は、従来例のゴルフクラブヘッドの測定結果を100とした指数で示した。指数が大きいほど評価が良いことを示す。
なお、従来例のゴルフクラブヘッドは、フェース面と、フェース面の上部から後方に延在するクラウン面と、フェース面の下部とクラウン面の後部とを接続するソール面とを備えた中空ヘッドである。
また、5種類の評価項目の指数の合計を求めた。
5種類の評価項目は以下のとおりである。
1)実際にゴルフボールをゴルフクラブヘッド10で打撃した場合の方向性を指数で評価した。従来例の指数を100とし指数が大きいほど方向性が良いことを示す。
ここで、方向性は、打球フィールドに目標点を設定してゴルファーが目標点に向かって打球する。そして打球する地点と目標点を結んだ直線と、打球されたボールが停止した点までの距離を方向ブレ幅(ヤード)として記録する。これらを1つのゴルフクラブに対して5球ずつ行い、方向ブレ幅の標準偏差の平均値を方向性の評価データとして求めた。
ここでは、20人の被験者について従来例及び実験例1〜46のゴルフクラブを用いて方向性の評価データをそれぞれ求め、各ゴルフクラブのそれぞれについて20人の方向性の評価データの平均値を求めた。そして、従来例の評価データの平均値を100とし、実験例1〜46を指数((従来例の評価データの平均値/実験例1〜46の評価データの平均値)×100)によって評価した。即ち、指数が高いほど方向性に優れている。
2)実際にゴルフボールをゴルフクラブヘッド10で打撃した場合の飛距離を指数で評価した。従来例の指数を100とし指数が大きいほど飛距離が長いことを示す。
3)実際にゴルフクラブヘッド10を構えたときの構え易さを指数で評価した。従来例の指数を100とし指数が大きいほど構え易いことを示す。
4)実際にゴルフボールをゴルフクラブヘッド10で打撃した場合の打球音の高低を指数で評価した。従来例の指数を100とし指数が大きいほど評価が良いことを示す。なお、人間の聴覚の特性上、1次共振周波数が5000Hz以上である打球音はゴルファーにとって心地良いものと評価され、1次共振周波数が4000Hz以下の打球音はゴルファーにとって心地良いと評価され難い。したがって、打球音の高低の評価が高いということは、打球音の1次共振周波数が5000Hz以上であるということができる。
5)実際にゴルフボールをゴルフクラブヘッド10で打撃した場合の打球音の残響時間を指数で評価した。従来例の指数を100とし指数が大きいほど評価が良いことを示す。また、打球音の残響時間は、長い方がゴルファーにとって心地良いものと評価され、短くなるほどゴルファーにとって心地良いと評価され難い。したがって、打球音の残響の評価が高いということは、打球の残響音が長いということができる。
また、上記5種類の評価項目に加えて、ソール面壁部18Aにおける前部上面1802および後部上面1804の1次共振周波数についても評価した。1次共振周波数の測定方法は前述した方法に準じて行った。
また、従来例及び実験例1〜46において、バルジ方向の曲率半径は、フェース面12の中心点Cを挟んでトウ−ヒール方向において±20mmの範囲にて測定し、ロール方向の曲率半径は、フェース面12の中心点Cを挟んでソール−ブレード方向(上下方向)において±20mmの範囲にて測定した。
実験例1、38〜46は、以下の規定を全て満たすものであり、本発明に相当するものである。
実験例2〜37は、以下の規定の一部を満たさないものであり、本発明の範囲外のものである。
第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下。
第2のブレード面高さHbが28mm以上34mm以下。
第1のブレード面高さHaは第2のブレード面高さHbよりも大きい。
第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差は2mm以上10mm以下。
フェース面は、ロール方向の曲面の曲率半径が1200mm以上であり、すなわち、ロール方向においては曲面が形成されず平面となっている。また、バルジ方向の曲面の曲率半径が400mm以上1000mm以下である。
ブレード幅Dが7mm以上20mm以下。
実験例1、38〜46は、指数の合計点が521点〜600点であるのに対し、実験例2〜37は、指数の合計点が463点〜504点であり、上記の規格を全て満たすことが、5種類の評価項目(方向性、飛距離、構え易さ、球音の高低、打球音の残響時間)の全てにおいて有利となっていることがわかる。
また、実験例1、38〜40は、上記規定に加えて、以下の規定の全てを満たしている。
角度Fは2度以上6度以下。
最大長さEが40mm以上65mm以下。
角度Hが0度以上16度以下。
比G/Eが0.34以上0.55以下。
比I/Jが0.12以上0.20以下。
3箇所におけるリブ幅Wr、リブ高さHrが規定の範囲内。
これら実験例1、38〜40は、指数の合計点が575点〜600点であり、5種類の評価項目の全てにおいてより一層有利となっていることがわかる。
評価項目のうち「構え易さ」、「方向性」についてさらに説明する。
実験例2は、第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下の範囲を下回り、構え易さが85点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例4は、第2のブレード面高さHbが28mm以上34mm以下の範囲を下回り、構え易さが83点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例6は、第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差が2mm以上10mm以下の範囲を下回り、構え易さが88点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例8、9、10は、フェース面は、ロール方向の曲面が形成されず、バルジ方向の曲面の曲率半径が400mm以上1000mm以下であるという条件を満たしておらず、構え易さが101点、85点、82点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例11は、ブレード幅Dが7mm以上20mm以下の範囲を下回り、構え易さが87点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例41、42は、角度Fが2度以上6度以下の範囲外であり、構え易さが91点、92点であり、実験例1、38〜40の構え易さ111点〜120点に比較して低下していることがわかる。
これらのことから実験例2、4、6、8、9、10、11、41、42は、上記の規格外であるため、構え易さの評価が低下していることがわかる。
また、実験例2、4、6、8、9、10、11、41、42の方向性は、84点〜103点であり、実験例1、38〜40の方向性の113点〜120点に比較して低下しており、これは構え易さの良否が方向性の良否に影響していると考えられる。
評価項目のうち「飛距離」についてさらに説明する。
実験例3は、第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下の範囲を上回り、飛距離が85点であり、実験例1、38〜40の飛距離118点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例5は、第2のブレード面高さHbが28mm以上34mm以下の範囲を上回り、飛距離が87点であり、実験例1、38〜40の飛距離118点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例7は、第1のブレード面高さHaと第2のブレード面高さHbとの差は2mm以上10mm以下の範囲を上回り、飛距離が107点であり、実験例1、38〜40の飛距離118点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例12は、ブレード幅Dが7mm以上20mm以下の範囲を上回り、飛距離が83点であり、実験例1、38〜40の飛距離118点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例45、46は、3箇所におけるリブ幅Wr、リブ高さHrの一部が規定の範囲外であり、飛距離が116点、118点であり、実験例1、38〜40の飛距離118点〜120点に比較して低下していることがわかる。
これらのことから、実験例3、5、7、12、45、46は、上記の規格外であるため低重心化、深重心化を図る上で、あるいは、構え易さを確保する上で不利であることから、飛距離の評価が低下していることがわかる。
評価項目のうち「打球音の高低」、「打球音の残響」についてさらに説明する。
実験例22、23は、比G/Eが0.34以上0.55以下の範囲外であり、打球音の高低が99点、97点、打球音の残響が103点、99点であり、実験例1、38〜40の打球音の高低112点〜120点、打球音の残響110点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例26〜37、45、46は、3箇所におけるリブ幅Wr、リブ高さHrの一部が規定の範囲外であり、打球音の高低が96点〜110点、打球音の残響が97点〜108点であり、実験例1、38〜40の打球音の高低112点〜120点、打球音の残響110点〜120点に比較して低下していることがわかる。
実験例20、実験例43は、角度Hが0度以上16度以下の範囲を下回っており、打球音の高低が120点、102点を確保しているのに対して、打球音の残響が95点、86点と低下している。
これは、角度Hが上記範囲を下回ると、ソール面壁部18Aのうち、後部上面1804の面積が小さくなる。したがって、後部上面1804の1次共振周波数が高くなる反面、後部上面1804の残響時間が短くなることによるものと考えられる。
また、実験例21,実験例44は、角度Hが0度以上16度以下の範囲を上回っており、打球音の高低が98点、83点に留まっているのに対して、打球音の残響が119点、101点を確保している。
これは、角度Hが上記範囲を上回ると、ソール面壁部18Aのうち、後部上面1804の面積が大きくなる。したがって、後部上面1804の1次共振周波数が低くなる反面、後部上面1804の残響時間が長くなることによるものと考えられる。
これらのことから、実験例20〜23、26〜37、43〜46は、上記の規格外であるため打球音の高低、打球音の残響の評価が低下していることがわかる。
「ソール面壁部18Aにおける前部上面1802および後部上面1804の1次共振周波数」についてさらに説明する。
実験例20、21、43、44は、角度Hが規定の0度以上16度以下の範囲外であり、前述した前部上面1802の好ましい1次共振周波数の範囲(7500〜9500Hz)、後部上面1804の好ましい1次共振周波数の範囲(5000〜7000Hz)の双方から逸脱している。
一方、実験例1、38〜40では、前部上面1802の1次共振周波数の範囲は、8400〜9400Hzであり、後部上面1804の1次共振周波数の範囲は、5600〜6800Hzであり、何れも好ましい1次共振周波数の範囲となっている。
これらのことから、実験例20、21、43、44は、上記の規格外であるため、前部上面1802および後部上面1804の1次共振周波数が好ましい範囲外となっていることがわかる。
なお、本実施の形態では、ゴルフクラブヘッド10に中空部24が形成されている場合について説明したが、本発明は、ゴルフクラブヘッド10が中実である場合についても無論適用される。
10……ゴルフクラブヘッド、12……フェース面、12A……フェース面壁部、14……バックフェース面、14A……バックフェース面壁部、16……ブレード面、16A……ブレード面壁部、18……ソール面、18A……ソール面壁部、18B……壁部部分、1802……前部上面、1804……後部上面、20……接続面、24……中空部、26……リブ、2602……頂点、2604……内側傾斜面、2606……外側傾斜面、A……ヘッド長さ、C……中心点、D……ブレード幅、E……ゴルフクラブヘッド10の前後方向における最大長さ、F……ブレード面16と基準面G0とがなす角度、G0……基準面、G……前後方向においてリーディングエッジLEから接続面20とバックフェース面14との境目までの長さ、H……バックフェース面14と仮想線L0とがなす角度、Ha……第1のブレード面高さ、Hb……第2のブレード面高さ、I……リーディングエッジLEからシャフト軸の中心線Lcまでの長さ、J……シャフト軸の中心線Lcからソール面18の後端までの長さ、L0……仮想線、L1……仮想線、Lc……シャフト軸の中心線、LE……リーディングエッジ、Wr……リブ26の幅、Hr……リブ26の高さ。

Claims (5)

  1. 上下の高さを有して左右に延在するフェース面と、前記フェース面の後方で前記フェース面に対向するバックフェース面と、前記フェース面の上部と前記バックフェース面の上部とを接続するブレード面と、前記フェース面の下部と前記バックフェース面の下部とを接続し前記バックフェース面よりも後方に延在するソール面とを備えるゴルフクラブヘッドであって、
    前記ゴルフクラブヘッドを、基準面に対して予め定められたライ角およびロフト角通りに設置した基準状態で、前記ゴルフクラブヘッドを前記フェース面の前方から見たとき前記基準面に対して22.23mm上方に位置するヒール側の箇所POから最もトウ側に位置する端部PTまでの距離を前記基準面に投影した寸法をヘッド長さAとし、
    前記基準面において前記ヒール側の箇所POを投影した基準点Oから前記ヘッド長さA方向に沿って0.84A離間した点を第1の点aとし、前記基準点Oから前記ヘッド長さA方向に沿って0.23A離間した点を第2の点bとし、
    前記フェース面の前方から見た状態で上下方向における前記ソール面から前記ブレード面までの距離をブレード面高さとしたとき、
    前記第1の点aにおける第1のブレード面高さHaが33mm以上39mm以下であり、
    前記第2の点bにおける第2のブレード面高さHbが28mm以上34mm以下であり、
    前記第1のブレード面高さHaは前記第2のブレード面高さHbよりも大きく、
    かつ、前記第1のブレード面高さHaと前記第2のブレード面高さHbとの差は2mm以上10mm以下であり、
    前記フェース面は、ロール方向の曲面の曲率半径が1200mm以上、バルジ方向の曲面の曲率半径が400mm以上1000mm以下であり、
    前記ゴルフクラブヘッドを平面視した状態で、前後方向における前記ブレード面のブレード幅Dが7mm以上20mm以下であり、
    前記フェース面を構成するフェース面壁部と、前記ブレード面を構成するブレード面壁部と、前記バックフェース面を構成するバックフェース面壁部と、前記ソール面を構成するソール面壁部のうち前記フェース面寄りの壁部部分と、これら壁部によって区画された閉塞空間とを含む中空部が構成され、
    前記中空部は、前記フェース面に沿って前記フェース面の左右方向および上下方向にわたって延在し、
    前記ブレード面と前記バックフェース面とを接続する接続面が形成され、
    前記基準状態の前記ゴルフクラブヘッドを平面視したときに、前記ゴルフクラブヘッドの前後方向における最大長さEが40mm以上65mm以下であり、
    前記基準面と直交し前記フェース面の中心点を通り前後方向に延在する平面で前記ゴルフクラブヘッドを破断した断面において前記バックフェース面と前記基準面と直交する仮想線とがなす角度Hが0度以上16度以下であり、
    前後方向において前記断面でのリーディングエッジから前記接続面と前記バックフェース面との境目までの長さGと前記最大長さEとの比G/Eが0.34以上0.55以下である、
    ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記ブレード面は、前記フェース面から前記バックフェース面に至るほど上方に位置するように傾斜して形成され、
    前記ブレード面と前記基準面とがなす角度Fは2度以上6度以下である、
    ことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記基準状態にある前記ゴルフクラブヘッドを平面視したときに、前後方向におけるリーディングエッジから前記シャフト軸の中心線までの長さIと、前記シャフト軸の中心線から前記ソール面の後端までの長さJとの比I/Jが0.12以上0.20以下である、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記バックフェース面側の縁部を除いた前記ソール面壁部の残りの縁部から上方に突出するリブが前記残りの縁部の全周に沿って形成され、
    前記ソール面壁部は、前記基準面側に向いた下面と、上方に向いた上面とを有し、
    前記リブはその延在方向と直交する断面から見て、前記ソール面壁部の上面よりも高い位置に位置する頂点と、前記頂点からソール面壁部の上面に接続される内側傾斜面と、前記頂点から前記ソール面壁部の外縁に接続する外側傾斜面とを備え、
    前記リブをその延在方向と直交する断面で切断した場合に、前記内側傾斜面から前記リブの外周端までの最短距離を前記リブの幅とし、前記頂点から前記ソール面までの最短距離を前記リブの高さとしたとき、
    前記基準状態にある前記ゴルフクラブヘッドを平面視した状態で、前後方向において前記シャフト軸の中心線から後方に0.6J離間し左右方向に延在する仮想線と、前記リブの頂点とが交わる2つの交点のうち、前記ヒール寄りの交点における前記断面で規定される前記リブの幅は3mm以上、9mm以下であり、前記ヒール寄りの交点における前記断面で規定される前記リブの高さは7mm以上、13mm以下であり、前記トウ寄りの交点における前記断面で規定される前記リブの幅は6mm以上、12mm以下であり、前記トウ寄りの交点における前記断面で規定される前記リブの高さは11mm以上、17mm以下であり、
    前記基準状態にある前記ゴルフクラブヘッドを平面視した状態で、前記リブの頂点のうち最も後方に位置する箇所における前記断面で規定される前記リブの幅は4mm以上、10mm以下であり、前記リブの頂点のうち最も後方に位置する箇所における前記断面で規定される前記リブの高さは5mm以上、13mm以下である、
    ことを特徴とする請求項記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記ロフト角が11度以上28度以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のゴルフクラブヘッド。
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