JP2005247906A - 鋼材用水性被覆剤、被覆方法及び被覆鋼材 - Google Patents

鋼材用水性被覆剤、被覆方法及び被覆鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】
クロムを使用せずに塗装密着性、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性に優れ、亜鉛系被覆鋼、アルミニウム系被覆鋼等の鋼材を被覆するに好適な鋼材用水性被覆剤、これを用いた鋼材の被覆方法及び被覆された鋼材を提供する。
【解決手段】
水性樹脂を1〜50質量%、グアニジン化合物を0.01〜30質量%及びシランカップリング剤を1〜50質量%含有する鋼材用水性被覆剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鋼材用水性被覆剤、被覆方法及び被覆鋼材に関する。
亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板等の鋼材は、従来から、6価クロム酸塩等を用いたクロメートによる防錆処理が広く行われ、必要に応じて耐有機溶剤性、耐指紋性、耐傷つき性、潤滑性等を付与すべく、クロメート処理の上に有機樹脂による被覆層が形成されてきた。
近年、環境問題の高まりを背景に、従来鋼材に施されていたクロメート処理を省略する動きがある。クロメート処理層は、それ自身で高度の耐食性及び塗装密着性を有するものであるから、このクロメート処理を行わない場合には、これらの性能が著しく低下することが予想される。そのため、鋼材表面にクロメート処理に替わる防錆処理を施し、良好な耐食性及び塗装密着性を有する防錆層を形成することが要求されることとなってきた。
特許文献1において、2価金属で中和されたアイオノマー樹脂とエポキシ化合物との反応物にシリカ、エポキシ化合物を含有させた金属表面用防錆処理剤が開示されている。この処理剤は、塗料等の硬化性樹脂との密着性を改善できる。また、エポキシ化合物を配合した直後は、耐アルカリ性は良好である。しかしポットライフが短く、経時によりエポキシ化合物と水とが反応し、グリシジル基の開環反応が起こるため、アイオノマー樹脂中のカルボキシル基と架橋できず、耐アルカリ性が極めて悪くなる。また金属素材との密着性が悪く、特に湿潤条件下では、水が皮膜を通じて金属素材界面へ浸透し、皮膜が剥離する。
特許文献2において、1価金属と2価金属で中和されたアイオノマー樹脂とアミンで中和されたポリオレフィン樹脂とエポキシ化合物との反応物にシリカ、エポキシ化合物、シランカップリング剤、チオ硫酸イオンを配合した金属表面用防錆処理剤が開示されている。この処理剤は、シランカップリング剤を後添加する分、上記公報より耐アルカリ性と塗装密着性が向上する。しかし、シランカップリング剤を添加した直後から、アルコキシル基の加水分解が起こり、縮重合反応によりシランカップリング剤が高分子化するため、耐アルカリ性が経時により低下してしまう。また、金属素材との密着性も不十分である。
特許文献3において、鋼材表面に第一の樹脂層として、アミノ基及びエポキシ基を含有したシランカップリング剤とアミノ変性フェノール樹脂との混合物からなる皮膜を形成し、この第一の樹脂層の上に第二の樹脂層として、シリカを含有する有機樹脂を被覆した被覆鋼材が開示されている。このような被覆鋼材は、塗料等の硬化性樹脂との密着性は良好である。また、第一の樹脂層にカチオン樹脂を使用しているので、皮膜がアルカリ溶液に対して中和されて溶解することがなく、アルカリ脱脂後の耐食性は良好である。しかし、酸溶液に対しては、皮膜が中和されて溶解し、短時間で錆が発生する問題があった。更に、有機溶剤でラビングした後の耐食性が低下する問題があった。
特許文献4及び5において、鋼材表面に第一の樹脂層として、高分子の側鎖に硫黄原子を含有したキレート基を有する高分子キレートを主成分とする皮膜を形成し、この第一の樹脂層の上に第二の樹脂層として、シリカを含有する有機樹脂を被覆した被覆鋼材が開示されている。このような被覆鋼材は、塗料等の硬化性樹脂との密着性は良好である。また、第一の樹脂層にアニオン樹脂を使用しているので、皮膜が酸溶液に対して中和されて溶解することがなく、酸脱脂後の耐食性は良好である。また、高分子キレートが鋼材表面にキレート塩を形成して、表面近傍では電荷を失うため、皮膜がアルカリ溶液に溶解しにくくなり、アルカリ脱脂後の耐食性は向上する。しかし、このキレート塩皮膜は、単分子層であり、極めて薄い皮膜のため、経時によりアルカリ溶液に溶解し、耐食性が低下する問題があった。更に、有機溶剤でラビングした後の耐食性が低下する問題があった。
特開平11−71536公報 特開2000−273659公報 特開平11−276987公報 特開平11−158647号公報 特開平11−165126号公報
本発明は、上記現状に鑑み、クロムを使用せずに塗装密着性、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性に優れ、亜鉛系被覆鋼、アルミニウム系被覆鋼等の鋼材を被覆するに好適な鋼材用水性被覆剤、これを用いた鋼材の被覆方法及び被覆された鋼材を提供することを目的とするものである。
本発明は、水性樹脂を1〜50質量%、グアニジン化合物を0.01〜30質量%及びシランカップリング剤を1〜50質量%含有することを特徴とする鋼材用水性被覆剤である。
上記鋼材用水性被覆剤は、更に、リン酸イオンを0.01〜30質量%含有することが好ましい。
上記鋼材用水性被覆剤は、更に、Ti、Zr、Al及びVからなる群より選択される少なくとも一種の元素を有する金属錯体を0.01〜30質量%含有することが好ましい。
上記鋼材用水性被覆剤は、更に、フィチン酸及び/又はポリフェノール化合物を0.01〜30質量%含有することが好ましい。
上記鋼材用水性被覆剤は、更に、Si、Al、Ti、Zr及びNbからなる群より選択される少なくとも一種の金属元素からなる金属酸化物粒子を0.01〜30質量%含有することが好ましい。
上記水性樹脂は、エポキシ系樹脂及び/又はフェノール系樹脂であることが好ましい。
上記グアニジン化合物は、下記一般式(1)
Figure 2005247906
[式中、Yは、−C(=NH)−NH−(CH−、−C(=O)−NH−(CH−、又は−C(=S)−NH−(CH−を表わす。mは、0〜20の整数を表わす。nは、正の整数を表わす。kは、0又は1を表わす。Xは、水素、アミノ基、水酸基、メチル基、フェニル基、クロロフェニル基又はメチルフェニル基(トリル基)を表わす。Zは、水素、アミノ基、水酸基、メチル基、フェニル基、クロロフェニル基、メチルフェニル基(トリル基)、又は、下記一般式(2);
Figure 2005247906
(式中、pは、整数を表わす。)に示した一つの重合基を繰り返し単位とする重合体で表され、質量平均分子量が500〜1000000である重合体を表わす。]で表わされ、質量平均分子量が59〜1000000である化合物及び/又はその塩であることが好ましい。
上記グアニジン化合物は、グアニジン、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ポリヘキサメチレンビグアニジン、ポリヘキサエチレンビグアニジン、ポリペンタメチレンビグアニジン、ポリペンタエチレンビグアニジン、ポリビニルビグアニジン、ポリアリルビグアニジン、クロルヘキシルジン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
本発明は、鋼材用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して樹脂層を形成する鋼材の被覆方法であって、上記鋼材用水性被覆剤は、上述した鋼材用水性被覆剤からなり、鋼材表面に乾燥付着量として0.1〜5g/mとなる割合で塗布されるものであることを特徴とする鋼材の被覆方法でもある。
更に、樹脂層上に、皮膜の乾燥付着量として0.1〜5g/mとなる、有機樹脂からなる第二の樹脂層を形成するものであってもよい。
更に、上塗り塗料を塗布して、乾燥膜厚が5〜300μmの上塗り塗膜を形成するものであってもよい。
本発明は、上述した鋼材の被覆方法によって得られるものであることを特徴とする被覆鋼材でもある。
上記鋼材は、亜鉛系被覆鋼又はアルミニウム系被覆鋼からなるものであることが好ましい。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、グアニジン化合物、シランカップリング剤及び水分散性樹脂からなるものである。上記グアニジン化合物は、従来から耐食性を付与するために使用されてきたクロム化合物と同様、金属表面に配位し易く、金属表面を不動態化させることができ、特に亜鉛系被覆鋼、アルミニウム系被覆鋼等の白錆防止に有効である。また、グアニジン化合物は水難溶性化合物であるが、有機酸又は無機酸で中和することより、カチオン化して水可溶性化合物に変化する。このカチオン性グアニジン化合物は、水溶液のpHが上昇することによって不溶化し、析出するという性質を有するものである。このため、金属/水溶液界面でpHが上昇することによってグアニジン化合物が、鋼材表面に析出しやすくなる。更にグアニジン化合物は金属イオンによって架橋することから、析出する皮膜は高分子化し、機械的強度、耐磨耗性及び耐熱性が向上する。したがって、得られる皮膜は、酸、アルカリ及び有機溶剤が極めて浸透しにくく、優れた高耐食性を発揮することができる。また、上記シランカップリング剤を配合することによって、皮膜と鋼材との密着性を向上させることができる。
上記グアニジン化合物は、グアニジン骨格を分子中に有する化合物である。上記グアニジン化合物としては特に限定されず、例えば、グアニジン、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ポリヘキサメチレンビグアニジン、ポリヘキサエチレンビグアニジン、ポリペンタメチレンビグアニジン、ポリペンタエチレンビグアニジン、ポリビニルビグアニジン、ポリアリルビグアニジン、クロルヘキシルジン及びこれらの塩等を挙げることができる。上記グアニジン化合物の塩としては特に限定されず、例えば、酢酸塩、ギ酸塩、乳酸塩、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、グルコン酸塩等を挙げることができる。上記グアニジン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記グアニジン化合物としては、上記一般式(1)で表わされるグアニジン化合物を使用することが好ましい。
上記一般式(1)で表わされるグアニジン化合物は、質量平均分子量が下限59、上限1000000の範囲内であることが好ましい。一般式(1)において分子量が最小になるグアニジンの分子量が59であることから、59未満とすることはできず、1000000以上であると、水溶化しないおそれがある。上記上限は、10000であることがより好ましく、8000であることが更に好ましい。
上記グアニジン化合物及び/又はその塩としては、防錆性を付与する効果が大きいことから、分子中に下記一般式(3);
Figure 2005247906
で表されるビグアニド構造を有するもの及び/又はその塩であることが好ましい。上記ビグアニド構造を有するグアニジン化合物及び/又はその塩としては特に限定されず、例えば、ポリヘキサメチレンビグアニジン、o−トリルビグアニド、グルコン酸クロルヘキシルジン、及び/又は、その塩等を挙げることができる。上記グアニジン化合物及び/又はその塩は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Zとして高分子量の重合体を使用する場合は、重合体とグアニジン骨格部分とのモル比を調節することによって、使用するグアニジン化合物全体として質量平均分子量を、下限500、上限10000の範囲内とすることが好ましい。
上記グアニジン化合物の配合量は、下限0.01質量%、上限30質量%の範囲内である。上記配合量が0.01質量%未満の場合には、アルカリ脱脂後の耐食性が不充分となる。一方、30質量%を超えると、アルカリ脱脂後の耐食性が飽和し不経済となるだけではなく、使用する水性樹脂の種類によっては、ゲル化して塗布不能となる。上記上限は、5質量%であることが好ましい。
上記グアニジン化合物を中和する有機酸及び無機酸としては特に限定されず、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、酢酸、蟻酸、乳酸、リンゴ酸等を挙げることかできる。上記有機酸及び無機酸の配合量としては、上記グアニジン化合物1モルに対して、0.1〜3.0モルの範囲内であることが好ましい。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、信越化学工業、日本ユニカー、チッソ、東芝シリコーン等から販売されているビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカブトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。上記シランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、酢酸等を添加することもできる。
上記シランカップリング剤の配合量は、下限1質量%、上限50質量%の範囲内である。上記配合量が1質量%未満では、形成された皮膜と鋼材との密着性が低下し、50質量%を超えると水性樹脂の浴安定性が低下する。
上記水性樹脂は、水溶性樹脂又は水分散性樹脂を意味する。上記水性樹脂としては特に限定されず、例えば、水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性エポキシ樹脂、水性フェノール樹脂、水性オレフィン樹脂、水性アイオノマー樹脂等を挙げることができる。
上記水性アクリル樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン、アルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、アルコキシシラン(メタ)アクリレート類等の不飽和単量体を、水溶液中で重合開始剤を用いてラジカル重合することによって得られるものを挙げることができる。上記重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等を使用することができる。
上記水性ウレタン樹脂としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ビスフェノールヒドロキシプロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類とヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物とを反応させ、さらにジアミン等で鎖延長し、水分散化させて得られるもの等を挙げることができる。
上記水性ポリエステル樹脂としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ビスフェノールヒドロキシプロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類と無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水ハイミック酸等の多塩基酸とを脱水縮合させ、アンモニアやアミン化合物等で中和し、水分散化させて得られるもの等を挙げることができる。
上記水性エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールF型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂をジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等のアミン化合物と反応させ、有機酸又は無機酸で中和して得られるものや上記エポキシ樹脂の存在下で、高酸価アクリル樹脂をラジカル重合したのち、アンモニアやアミン化合物等で中和し、水分散化させて得られるもの等を挙げることができる。
上記水性フェノール樹脂としては特に限定されず、例えば、フェノール、レゾルシン、クレゾール、ビスフェノールA、パラキシリレンジメチルエーテル等の芳香族類とホルムアルデヒドとを反応触媒の存在下で付加反応させたメチロール化フェノール樹脂等のフェノール樹脂をジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等のアミン化合物類と反応させ、有機酸又は無機酸で中和することによって得られるもの等を挙げることができる。
上記水性オレフィン樹脂としては特に限定されず、例えば、エチレンとメタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸とを高温高圧下でラジカル重合したのち、アンモニアやアミン化合物等で中和し、水分散化させて得られるもの等を挙げることができる。
上記水性アイオノマー樹脂としては特に限定されず、例えば、エチレンとメタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸とを高温高圧下でラジカル重合したのち、KOH、NaOH、LiOH等の金属化合物あるいは上記金属化合物を含有するアンモニアやアミン化合物等で中和し、水分散化させて得られるもの等を挙げることができる。
上記水性樹脂は、1種又は2種以上用いてもよい。また、少なくとも1種の水性樹脂存在下で、少なくとも1種のその他の水性樹脂を変性することによって得られる水性複合樹脂を1種又は2種以上用いてもよい。
更に、必要に応じて上記水性樹脂に架橋剤を添加しても良いし、樹脂骨格中に架橋剤を導入しても良い。上記架橋剤としては特に限定されず、例えば、メラミン、エポキシ、カルボジイミド、ブロックイソシアネート、オキサゾリン等を挙げることができる。
本発明において、上記水性樹脂は、ビスフェノール骨格あるいは芳香環を有する構造を持っており、強靭性、耐薬品性の観点から、水性エポキシ樹脂及び/又は水性フェノール樹脂であることが好ましい。更にアミノ基を含有する水性エポキシ樹脂及び/又は水性フェノール樹脂であることがより好ましい。
上記水性エポキシ樹脂及び/又は水性フェノール樹脂にアミノ基を導入する方法としては特に限定されず、例えば、溶媒中で上記樹脂とアミン化合物とを混合する方法等の通常の方法を挙げることができる。
上記アミノ基としては特に限定されず、例えば、−NH基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、モノヒドロキシアミノ基、ジヒドロキシアミノ基、その他1級〜3級のアミンを有する化合物を挙げることができる。
上記水性樹脂は、更にイソシアネート基を有するものであってもよい。上記イソシアネート基を有することによって、水性樹脂との間に架橋反応を生じることによって、皮膜物性が向上する点で好ましい。上記イソシアネート基は、ブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基又はハーフブロックされたハーフブロックイソシアネート基であることが好ましい。ブロックされることによって、上記鋼材用水性被覆剤中に安定に配合することができる。
上記ブロックイソシアネート基は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部がブロックされた部分ブロックイソシアネート化合物を水性エポキシ樹脂と反応させることによって水性エポキシ樹脂及び/又は水性フェノール樹脂中に導入することができる。上記ポリイソシアネート化合物としては特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(3量体を含む)、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂肪族ポリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート等を挙げることができる。
上記ブロック剤としては特に限定されず、例えば、n−ブタノール、n−ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、フェノールカルビノール、メチルフェニルカルビノール等の一価のアルキル(又は芳香族)アルコール類;エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等のセロソルブ類;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾール等のフェノール類;ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、メチルアミルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムに代表されるラクタム類を挙げることができる。オキシム類及びラクタム類のブロック剤は、低温で解離するため、樹脂硬化性の観点からより好ましい。
本発明における上記水性樹脂の配合量は、固形分濃度で、下限1質量%、上限50質量%の範囲内である。上記配合量が1質量%未満では、造膜性や耐水性が低下する場合がある。50質量%を超えると水性被覆剤の浴安定性が低下する場合がある。上記下限は、好ましくは5質量%、上記上限は、好ましくは30質量%である。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、更に、リン酸イオンを含有することが好ましい。上記リン酸イオンの供給源としては特に限定されず、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等のリン酸類、リン酸亜鉛、リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム等のリン酸塩類等が挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記リン酸イオンは、グアニジン化合物を水溶化又は水分散化させる中和剤として作用させるとともに金属素地表面にリン酸塩層を形成して不働態化させる作用を有するため、グアニジン化合物との相互作用によってより好ましい効果が得られる点から、使用することが好ましいものである。
上記リン酸イオンの配合量は、下限0.01質量%、上限30質量%の範囲内であることが好ましい。上記配合量が、0.01質量%未満では、防錆効果が十分に発揮されず、一方、30質量%を超えるとかえって防錆性が低下したり、樹脂がゲル化したりして浴安定性が悪くなることがある。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、更に、Ti、Zr、Al及びVからなる群より選択される少なくとも一種の元素を有する金属錯体を含有することが好ましい。上記金属錯体を含有することにより、皮膜の内部硬化性、耐水性、耐候性、硬度等を向上させることができる。上記金属錯体としては特に限定されず、上記元素のヘキサフルオロ錯塩、オクタフルオロ錯塩等を挙げることができる。また、上記金属錯体としては、2座以上の多座配位子が上記元素に配位したキレート化合物も含まれる。上記元素と結合する配位子としては、特に限定されず、例えば、オクタンジオール、ヘキサンジオール等のグリコール類;2,4’−ペンタンジオン、2,4’−ヘプタンジオン等のβ−ジケトン類;乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸アンモニウム塩、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸フェニル、リンゴ酸、リンゴ酸エチル、酒石酸、酒石酸メチル、酒石酸エチル、炭酸アンモニウム等のヒドロキシカルボン酸類及びそのエステル類/塩類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチル等のケトエステル類;4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ヘプタノン等のケトアルコール類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−モノエタノールアミン、N−エチル−モノタノールアミン、N,N−ジメチル−エタノールアミン、N,N−ジエチル−エタノールアミン等のアミノアルコール類;マロン酸ジエチルエステル、メチロールメラミン、メチロール尿素、メチロールアクリルアミド等のエノール性活性水素化合物等を挙げることができる。
Tiを有する金属錯体としては特に限定されず、例えば、チタンテトラ(トリエタノールアミネート)、イソプロポキシチタントリス(トリエタノールアミネート)、ジプロポキシチタンビス(トリエタノールアミネート)、トリイソプロポキシチタンモノ(トリエタノールアミネート)、チタンテトラ(ジエタノールアミネート)、イソプロポキシチタントリス(ジエタノールアミネート)、ジイソプロポキシチタンビス(ジエタノールアミネート)、トリイソプロポキシチタンモノ(ジエタノールアミネート)、ジブトキシチタンビス(トリエタノールアミネート)、ジブトキシチタンビス(ジエタノールアミネート)、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトネート)、ジブトキシチタンビス(アセチルアセトネート)、ジヒドロキシチタンビス(ラクテート)、ジヒドロキシチタンビス(ラクテート)モノアンモニウム、ジヒドロキシチタンビス(ラクテート)ジアンモニウム、プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、オキソチタンビス(モノアンモニウムオキサレート)、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム等を挙げることができる。
Zrを有する金属錯体としては特に限定されず、例えば、ジルコニウムテトラ(アセチルアセトネート)、トリブトキシジルコニウムモノ(アセチルアセトネート)、ジブトキシジルコニウムビス(アセチルアセトネート)、モノブトキシジルコニウムトリス(アセチルアセトネート)、ジブトキシジルコニウムビス(アセチルアセテートビスエチルアセトアセテート)、炭酸ジルコニウムアンモニウム、モノヒドロキシジルコニウムトリス(ラクテート)、ジヒドロキシジルコニウムビス(ラクテート)、ジヒドロキシジルコニウムビス(アセチルアセトネート)、ジアセテートジルコン酸、ヘキサフルオロジルコニウム酸、ヘキサフルオロジルコニウム酸カリウム、ヘキサフルオロジルコニウム酸アンモニウム、ジヒドロキシジルコニウムビス(ラクテート)モノアンモニウム、ジヒドロキシジルコニウムビス(ラクテート)ジアンモニウム等を挙げることができる。
Alを有する金属錯体としては特に限定されず、例えば、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、ジイソプロポキシアルミニウムモノ(アセチルアセトネート)、ジイソプロポキシアルミニウムモノ(エチルアセトアセテート)、ジヒドロキシアルミニウムモノ(ラクテート)、ジヒドロキシアルミニウムモノ(ラクテート)モノアンモニウム、ヘキサフルオロアルミニウム酸、ヘキサフルオロアルミニウム酸カリウム、ヘキサフルオロアルミニウム酸アンモニウム等を挙げることができる。
Vを有する金属錯体としては特に限定されず、例えば、オキソバナジウムビス(アセチルアセトネート)、オキソバナジウムビス(トリエタノールアミネート)、オキソバナジウムビス(ジエタノールアミネート)、オキソバナジウムトビス(ジエチルアセトアセテート)、オキソバナジウムビス(エチルアセトアセテート)、ヘキサフルオロバナジウム酸、ヘキサフルオロバナジウム酸カリウム、ヘキサフルオロバナジウム酸アンモニウム等を挙げることができる。
上記金属錯体は、1種でも良く、2種以上を併用してもよい。上記金属錯体の配合量は、下限0.01質量%、上限30質量%の範囲内であることが好ましい。上記配合量が、0.01質量%未満では、形成される皮膜と鋼材との密着性が低下し、30質量%を超えると水性被覆剤の浴安定性が低下する場合がある。
上記鋼材用水性被覆剤は、更に、フィチン酸及び/又はポリフェノール化合物を含有することが好ましい。フィチン酸及び/又はポリフェノール化合物を配合することにより、水性樹脂の親水基との水素結合が生じ、得られる皮膜の密着性を高めることができる。ポリフェノール化合物は、ベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物又はその縮合物である。上記ベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物としては、例えば、没食子酸、ピロガロール、カテコール等を挙げることができる。
ベンゼン環に結合したフェノール性水酸基を2以上有する化合物の縮合物としては特に限定されず、例えば、通常タンニン酸と呼ばれる植物界に広く分布するポリフェノール化合物等を挙げることができる。タンニン酸は、広く植物界に分布する多数のフェノール性水酸基を有する複雑な構造の芳香族化合物の総称である。上記タンニン酸は、加水分解性タンニン酸でも縮合型タンニン酸でもよい。上記タンニン酸としては特に限定されず、例えば、ハマメリタンニン、カキタンニン、チャタンニン、五倍子タンニン、没食子タンニン、ミロバランタンニン、ジビジビタンニン、アルガロビラタンニン、バロニアタンニン、カテキンタンニン等を挙げることができる。
上記タンニン酸としては、市販のもの、例えば、「タンニン酸エキスA」、「Bタンニン酸」、「Nタンニン酸」、「工用タンニン酸」、「精製タンニン酸」、「Hiタンニン酸」、「Fタンニン酸」、「局タンニン酸」(いずれも大日本製薬株式会社製)、「タンニン酸:AL」(富士化学工業株式会社製)等を使用することもできる。
上記ポリフェノール化合物は1種で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。上記フィチン酸及び/又はポリフェノール化合物の配合量は、下限0.01質量%、上限30質量%の範囲内であことが好ましい。上記配合量が、0.01質量%未満では形成される皮膜と鋼材との密着性が低下し、30質量%を超えると水性被覆剤の浴安定性が低下する場合がある。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、更に、Si、Al、Ti、Zr及びNbからなる群より選択される少なくとも一種の金属元素からなる金属酸化物粒子を含有することが好ましい。上記金属酸化物粒子を含有することにより、皮膜の耐食性をより高めることができる。上記金属酸化物粒子としては特に限定されず、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、酸化ニオブ粒子等を挙げることができる。上記金属酸化物粒子としては、平均粒子径が1〜300nm程度のものが好適である。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記金属酸化物粒子の配合量は、下限0.01質量%、上限30質量%の範囲内で含まれることが好ましい。上記配合量が、0.01質量%未満では鋼材表面に形成される皮膜の硬度や耐食性が低下し、30質量%を超えると造膜性や耐水性が低下する場合がある。
本発明の鋼材用水性被覆剤の溶媒は特に限定されず、例えば、水、アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系の有機溶剤等を挙げることができる。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、塗装下地処理剤及び水性防錆塗料として使用できると共に、いわゆる一次防錆剤としても適用し得る。また、コイルコーティング分野における亜鉛系メッキ鋼板の潤滑膜の下地処理や塗装下地処理にも利用でき、ワックスを添加することにより潤滑鋼板用の潤滑防錆剤としても利用することができる。
上記鋼材用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して樹脂層を形成する鋼材の被覆方法も本発明の一つである。上記鋼材用水性被覆剤を塗布することによって、防錆性に優れ、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性、塗装密着性等において優れた性質を有する皮膜を形成することができるものである。上記鋼材の被覆方法において、鋼材用水性被覆剤は、鋼材表面に乾燥付着量として下限0.01g/m、上限5g/mとなる割合で塗布される。上記乾燥付着量が、0.01g/m未満であると、耐食性や耐アルカリ性が低下することがある。一方、乾燥付着量が上限を超えると、塗装下地処理としては不経済であり塗装にも不都合である。上記下限は、0.05g/mで以上であることが好ましく、上記上限は、2g/mであることが好ましい。
本発明の鋼材の被覆方法によって、鋼材を被覆するには、必要に応じて脱脂処理した被塗物に上記鋼材用水性被覆剤を適用してもよい。上記鋼材用水性被覆剤を塗布する方法としては特に限定されず、例えば、ロールコート、エアスプレー、エアレススプレー、浸漬等を挙げることができる。上記鋼材用水性被覆剤によって形成された皮膜の硬化性を高めるために、あらかじめ被塗物を加熱しておくか、コーティング後に被塗物を熱乾燥させることが好ましい。被塗物の加熱温度は、下限50℃、上限250℃の範囲内であることが好ましい。上記下限は、70℃であることがより好ましく、上記上限は、200℃であることがより好ましい。加熱温度が50℃未満では、水分の蒸発速度が遅く充分な成膜性が得られないため、耐溶剤性や耐アルカリ性が低下する。一方、250℃を超えると樹脂の熱分解が生じて耐溶剤性や耐アルカリ性が低下し、また黄変のため外観が悪くなる。コーティング後に熱乾燥させる場合の乾燥時間は1秒〜5分が好ましい。
上記鋼材用水性被覆剤を適用する鋼材としては特に限定されず、例えば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼板等の亜鉛又は亜鉛系合金めっき鋼板;アルミニウム又はアルミニウム系合金めっき鋼板;鉛又は鉛系合金めっき鋼板;錫又は錫系合金めっき鋼板等を挙げることができる。なかでも、種々の用途に利用できることから、亜鉛系被覆鋼又はアルミニウム系被覆鋼からなるものであることが好ましい。これらの鋼材は、耐食性や密着性を向上させるためにクロメート処理を施してもよいが、本発明においては、クロメート処理を行うことなく良好な耐食性を有する皮膜を形成することができる。
本発明の鋼材の被覆方法は、上記鋼材用水性被覆剤からなる一層被覆を行なうものであってもよいが、更に、その上に第二の樹脂層を形成し、二層被覆を行なうものであってもよい。上記二層被覆を行なう場合、上記鋼材の被覆方法は、更に、有機樹脂からなる第二の樹脂層を形成する工程を有するものであってもよい。第二の樹脂層を形成することによって、より密着性、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性等に優れた複層皮膜を形成することができる。
上記第二の樹脂層は、有機樹脂を主体とする層である。上記有機樹脂としては特に限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を使用することができるが、熱硬化性樹脂が好ましい。上記熱硬化性樹脂としては、自己架橋型の熱硬化性樹脂又は樹脂に硬化剤を併用した樹脂組成物等を使用することができる。
上記有機樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリブチラール樹脂等を挙げることができる。上記有機樹脂と併用して使用することができる硬化剤としては、特に限定されず、例えば、メラミン樹脂、ブロックイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物等を挙げることができる。
上記第二の樹脂層は必要に応じて、シリカ粒子等を含有含有するものであってもよい。上記シリカ粒子としては、スノーテックスO、スノーテックスN、スノーテックスC、スノーテックスMA−ST−M、スノーテックスIPA−ST、スノーテックスMEK−ST、スノーテックスMIBK−ST(日産化学工業)やアデライトAT−20N、AT−20A(旭電化工業)やカタロイド20L、カタロイドSA(触媒化成工業)等を挙げることができる。上記シリカ粒子の配合量は、上記有機樹脂の固形分に対して下限10質量%、上限100質量%の範囲内であることが好ましい。この配合量が10質量%未満では形成された第二の樹脂層の硬度や耐食性が低下し、100質量%を超えると造膜性や耐水性が低下する場合がある。上記下限は、15質量%であることがより好ましく、上記上限は50質量%の範囲であることがより好ましい。
上記第二の樹脂層は、更に他の添加剤を含有するものであってもよい。上記他の添加剤としては特に限定されず、例えば、防錆添加剤、ワックス、顔料、界面活性剤、シランカップリング剤等を挙げることができる。
上記防錆添加剤としては特に限定されず、例えば、チオカルボニル化合物、グアニジン化合物、リン酸化合物等を挙げることができる。
上記顔料としては特に限定されず、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸バリウム(BaSO)、アルミナ(Al)、カオリンクレー、カーボンブラック、酸化鉄(Fe、Fe)等の無機顔料や、有機顔料等の各種着色顔料等を挙げることができる。上記顔料を含有する場合、顔料の配合量は、上記有機樹脂の固形分に対して、下限1質量%、上限70質量%の範囲内であることが好ましい。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
上記第二の樹脂層の形成方法としては特に限定されず、例えば、上記有機樹脂及びその他の成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて、上記鋼材用水性被覆剤からなる皮膜を形成した鋼材上に塗布、乾燥することによって形成させる方法等を挙げることができる。
上記第二の樹脂層は、皮膜の乾燥付着量として、下限0.1g/m、上限5g/mの範囲内であるように形成することが好ましい。上記皮膜の乾燥付着量が、0.1g/m未満であると、性能不良という問題を生じるおそれがある。上記皮膜の乾燥付着量が5g/mを超えると、不経済という問題を生じるおそれがある。上記下限は、0.5g/mであることがより好ましく、1.0g/mであることが更に好ましい。上記上限は、4.0g/mであることがより好ましく、3.0g/mであることが更に好ましい。
本発明の鋼材の被覆方法は、上記鋼材用水性被覆剤により得られる樹脂層上、又は、上記樹脂層と上記第二の樹脂層からなる複層皮膜上に、更に異なる樹脂層を設けることもできる。
上記異なる樹脂層としては特に限定されず、例えば、上塗り塗料を塗布することにより得られる樹脂層を挙げることができる。上記上塗り塗料としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フタル酸樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等からなる塗料等を挙げることができる。また、上記上塗り塗料は、チタンホワイト、カーボンブラック等の着色顔料、タルク等の体質顔料、アルミニウム粉、銅粉等の金属顔料、鉛丹、硫酸鉛等の防錆顔料等を含有していてもよい。更に、分散剤、乾燥剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤、安定剤、皮張り防止剤、かび防止剤、防腐剤、凍結防止剤等を含有していてもよい。
上記上塗り塗料により得られる上塗り塗膜の膜厚は、被処理鋼材の用途、使用する上塗り塗料の種類等によって適宜決定され、特に制限されないが、通常、下限5μm、上限300μmの範囲内であることが好ましい。より好ましくは、上記下限は10μmであり、上記上限は200μmである。上塗り塗料の塗膜の形成は、上記鋼材用水性被覆剤により得られる樹脂層上、又は、上記樹脂層と上記第二の樹脂層からなる複層皮膜上に上塗り塗料を塗布し、加熱して乾燥、硬化させて行うことができる。乾燥温度及び時間は、塗布される上塗り塗料の種類、塗膜の膜厚等に応じて適宜調整することができるが、通常、乾燥温度としては、50〜250℃が好ましく、乾燥時間としては、5分〜1時間が好ましい。上塗り塗料の塗布方法としては、塗料形態に応じて、従来公知の方法により行うことができる。
上記鋼材の被覆方法により得られた被覆鋼材も本発明の一つである。本発明の被覆鋼材は、上述したような塗装密着性、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性に優れた性質を有する皮膜が形成されてなるものであるため、これらの点において優れた性質を有している。
本発明により、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性等に優れ、亜鉛系被覆鋼、アルミニウム系被覆鋼等の鋼材を被覆するに好適な鋼材用水性被覆剤を得ることができる。また、上記鋼材用水性被覆剤を鋼材に塗布する鋼材の被覆方法も本発明の一つであり、上記鋼材の被覆方法によって防錆性に優れ、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性、塗装密着性等においても優れた性質を有する皮膜を形成することができる。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。また、実施例中、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味し、「%」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
製造例1
攪拌機、温度調節器、滴下漏斗、及び、冷却器を備えたコルベンに、エポキシ当量190のビスフェノールFエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂190質量部にジエタノールアミン30部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート110部を加え、100℃で2時間反応させ、不揮発分70%の変性エポキシ樹脂を得た。攪拌機、温度調節器、滴下漏斗、及び、冷却器を備えたコルベンに、NCOが13.3%、不揮発分75%のトリメチロールプロパンの2,4−トルエンジイソシアネートプレポリマーを100部、ノニルフェノール44部、ジメチルベンジルアミン5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート65部を混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間、反応させ、不揮発分70%、NCO%が20%のハーフブロック化ポリイソシアネートを得た。上記変性エポキシ樹脂70部と上記ハーフブロック化ポリイソシアネート30部を混合し、80℃で4時間攪拌して反応させた後、赤外線分光分析でNCO基の吸収が完全になくなることを確認した。その後、酢酸3部を混合し、さらにイオン交換水で希釈して不揮発分25%、pH4.1である水性エポキシ樹脂を得た。
製造例2
攪拌機、温度調節器、滴下漏斗、及び、冷却器を備えたコルベンに、m−クレゾール108g、m−キシレングリコールジメチルエーテル5g、p−トルエンスルホン酸0.3gを仕込み、160℃で2時間反応させた。内温を100℃まで下げ、37%ホルムアルデヒド水溶液61gを1時間かけて添加し、100℃で2時間還流反応を行い、140℃まで常圧脱水反応を行った。次いで、真空脱水を行い、系内の温度が160℃まで昇温したところで重縮合反応を終了とした。次いで120℃まで温度を下げ、ブチルセルソルブ194gを添加し、重縮合物を完全に溶解させ、純水194gを100℃以下で添加し、系内の温度が50℃まで下がったところで、N−メチルアミノエタノール1モル75gを添加し、37%ヒルムアルデヒド水溶液81.1gを1時間かけて逐次添加し、50℃で1時間反応させ、更に90℃で1.5時間反応させ、不揮発分31%の変性フェノールを得た。上記変性フェノール樹脂100部に75%オルトリン酸23部を混合し、さらにイオン交換水で希釈して不揮発分25%、pH4.0である水性フェノール樹脂を得た。
実施例1
鋼材用水性被覆剤の調製
上記製造例1によって得られた水性エポキシ樹脂を固形分として7.5g採取し、ポリヘキサメチレンビグアニジンリン酸塩を0.1g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを2.5g、タンニン酸を0.5g配合し、イオン交換水を加えて、固形分10%である実施例1の鋼材用水性被覆剤を調製した。
第二の樹脂層形成用処理液の調整
ポリウレタン樹脂(ボンタイターHUX320 旭電化工業株式会社)を固形分として17.5g及び硬化剤(サイメル385 三井化学株式会社)を固形分として7.5g採取し、イオン交換水を加えて固形分25%の第二の樹脂層形成用処理液を調製した。
試験板作成
70mm×150mm×0.8mmの電気亜鉛めっき鋼板(日本テストパネル製)を55℃のアルカリ脱脂剤(サーフクリーナー53、日本ペイント製)2%水溶液を用いて、60℃で2分間スプレー処理して脱脂した。次いで、水洗、イオン交換水洗、乾燥を順次行った。次に、電気亜鉛めっき鋼板に上記鋼材用水性被覆剤をバーコーターで、所定の付着量になるように塗布し、20秒で鋼板到達温度が150℃になるように焼き付けて試験板を作成した。更に必要に応じて第二の樹脂層形成用処理液をバーコーターで、所定の付着量になるように塗布し、20秒で鋼板到達温度が200℃になるように焼き付けて試験板を作成した。
実施例2〜100、比較例1〜20
水性樹脂、グアニジン化合物、シランカップリング剤、リン酸イオン、金属錯体、ポリフェノール化合物、金属酸化物粒子、有機樹脂及び有機複合樹脂の種類と濃度を表2〜13に記載したように変えたこと以外は、実施例1と同様にして鋼材用水性被覆剤を調製し、試験板を作成した。なお、表2〜13中の第二の樹脂層を形成するために使用した有機樹脂及び硬化剤は、表1に示した。
試験板の物性評価
耐酸性、耐食性、耐アルカリ性、耐溶剤性、塗装密着性、皮膜密着性を評価した。その結果を表2〜13に記載する。評価は下記の方法にしたがって行った。
<耐酸性>
試験板の上に1%酢酸水溶液をスポイトで0.5ml滴下し、55℃、90%湿度雰囲気下で48時間放置後、塗膜の外観を下記の評価基準で評価した。
◎:変化なし
○:黒変面積が10%未満
△:同10%以上30%未満
×:同30%以上
<耐食性>
試験板の平面部、並びに、エリクセンテスターで7mm押し出した加工部の端面部及び裏面部をテープでシールし、5%の食塩水を35℃で噴霧し、240時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎:白錆発生なし
○:白錆発生面積が10%未満
△:同10%以上30%未満
×:同30%以上
<耐アルカリ性>
試験板を55℃のアルカリ脱脂剤(サーフクリーナー53、日本ペイント製)2%水溶液に撹拌しながら2分間浸漬した後、テープでシールし、5%の食塩水を35℃で噴霧し、120時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎:白錆発生なし
○:白錆発生面積が10%未満
△:同10%以上30%未満
×:同30%以上
<耐溶剤性>
試験板をラビングテスター(自動化技研工業社製)に設置後、エタノールを含浸させた脱脂綿を0.5Kgf/cmの荷重で10回(往復)、更に、ケロシン含浸させた脱脂綿を0.5Kgf/cmの荷重で50回(往復)擦った後、テープでシールし、5%の食塩水を35℃で噴霧し、48時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎:白錆発生なし
○:白錆発生面積が10%未満
△:同10%以上30%未満
×:同30%以上
<皮膜密着性>
試験板にフィラメンテープ(スリオン社製)を貼り、40℃、湿度80%の条件下で3日間放置後、テープを強制剥離して、塗膜状態を下記の評価基準で評価した。
◎:剥離なし
○:剥離面積率が10%未満
△:剥離面積率が10%以上50%未満
×:剥離面積率が50%以上
<塗装密着性>
試験板表面にメラミンアルキッド塗料(スーパーラック100、日本ペイント製)をバーコーターで乾燥膜厚20μmとなるように塗布し、120℃で25分間焼き付けて塗装板を作製した。次に塗膜板を沸騰水中に30分間浸漬し、24時間放置後、エリクセンテスターにて塗膜板を7mm押し出し、その押し出し部にセロテープ(ニチバン製)を貼り、強制剥離した後の塗膜状態を下記の評価基準で評価した。
◎:剥離なし
○:剥離面積率が10%未満
△:剥離面積率が10%以上50%未満
×:剥離面積率が50%以上
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実施例の結果から明らかなように,本発明の鋼材用水性被覆剤で皮膜を形成した被覆鋼材は、一次耐食性、アルカリ脱脂後の耐食性、溶剤ラビング後の耐食性、皮膜密着性、塗装密着性に優れていた。
本発明の鋼材用水性被覆剤は、クロムを使用せずに塗装密着性、耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性に優れた皮膜を形成することができる。本発明の鋼材の被覆方法は、上記鋼材用水性被覆剤を使用するものであり、得られる被覆鋼材は、良好な耐食性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性等を示すものである。

Claims (13)

  1. 水性樹脂を1〜50質量%、グアニジン化合物を0.01〜30質量%及びシランカップリング剤を1〜50質量%含有することを特徴とする鋼材用水性被覆剤。
  2. 更に、リン酸イオンを0.01〜30質量%含有する請求項1記載の鋼材用水性被覆剤。
  3. 更に、Ti、Zr、Al及びVからなる群より選択される少なくとも一種の元素を有する金属錯体を0.01〜30質量%含有する請求項1又は2記載の鋼材用水性被覆剤。
  4. 更に、フィチン酸及び/又はポリフェノール化合物を0.01〜30質量%含有する請求項1、2又は3記載の鋼材用水性被覆剤。
  5. 更に、Si、Al、Ti、Zr及びNbからなる群より選択される少なくとも一種の金属元素からなる金属酸化物粒子を0.01〜30質量%含有する請求項1、2、3又は4記載の鋼材用水性被覆剤。
  6. 水性樹脂は、水性エポキシ樹脂及び/又は水性フェノール樹脂である請求項1、2、3、4又は5記載の鋼材用水性被覆剤。
  7. グアニジン化合物は、下記一般式(1)
    Figure 2005247906
    [式中、Yは、−C(=NH)−NH−(CH−、−C(=O)−NH−(CH−、又は−C(=S)−NH−(CH−を表わす。mは、0〜20の整数を表わす。nは、正の整数を表わす。kは、0又は1を表わす。Xは、水素、アミノ基、水酸基、メチル基、フェニル基、クロロフェニル基又はメチルフェニル基(トリル基)を表わす。Zは、水素、アミノ基、水酸基、メチル基、フェニル基、クロロフェニル基、メチルフェニル基(トリル基)、又は、下記一般式(2);
    Figure 2005247906
    (式中、pは、整数を表わす。)に示した一つの重合基を繰り返し単位とする重合体で表され、質量平均分子量が500〜1000000である重合体を表わす。]
    で表わされ、質量平均分子量が59〜1000000である化合物及び/又はその塩である請求項1、2、3、4、5又は6記載の鋼板用水性被覆剤。
  8. グアニジン化合物は、グアニジン、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ポリヘキサメチレンビグアニジン、ポリヘキサエチレンビグアニジン、ポリペンタメチレンビグアニジン、ポリペンタエチレンビグアニジン、ポリビニルビグアニジン、ポリアリルビグアニジン、クロルヘキシルジン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の鋼材用水性被覆剤。
  9. 鋼材用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して樹脂層を形成する鋼材の被覆方法であって、
    前記鋼材用水性被覆剤は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の鋼材用水性被覆剤からなり、鋼材表面に乾燥付着量として0.01〜5g/mとなる割合で塗布されるものである
    ことを特徴とする鋼材の被覆方法。
  10. 更に、樹脂層上に、皮膜の乾燥付着量として0.1〜5g/mとなる、有機樹脂からなる第二の樹脂層を形成する請求項9記載の鋼材の被覆方法。
  11. 更に、上塗り塗料を塗布して、乾燥膜厚が5〜300μmの上塗り塗膜を形成する請求項9又は10記載の鋼材の被覆方法。
  12. 請求項9、10又は11記載の鋼材の被覆方法によって得られるものである
    ことを特徴とする被覆鋼材。
  13. 鋼材は、亜鉛系被覆鋼又はアルミニウム系被覆鋼からなるものである請求項12記載の被覆鋼材。
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