JP2005241689A - ヨウ素系偏光フィルム、その製造方法及びそれを用いた偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリビニルアルコール系樹脂をベースとする耐久性の改良されたヨウ素系偏光フィルム及び偏光板を提供し、その製造方法を提供する。
【解決手段】 ヨウ素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、さらにグリチルリチン酸等のトリテルペノイド配糖体を含有するヨウ素系偏光フィルムが提供される。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液中で染色する工程、染色後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ホウ酸を含む水溶液に浸漬処理する工程、及びホウ酸を含む水溶液への浸漬処理後に水洗する工程を経て、ヨウ素系偏光フィルムを製造する際、上記のヨウ素染色以降の段階で用いる水溶液にトリテルペノイド配糖体を溶解含有させる方法により、この偏光フィルムが製造できる。

【選択図】 なし

Description

本発明は、ヨウ素系偏光フィルム、その製造方法、及びそのヨウ素系偏光フィルムを用いたヨウ素系偏光板に関するものである。
偏光フィルムは一般に、二色性色素であるヨウ素又は二色性染料をポリビニルアルコール系樹脂フィルムに吸着配向させ、製造されている。この偏光フィルムの少なくとも片面に、接着剤層を介してトリアセチルセルロースなどからなる保護フィルムを貼合して偏光板とされ、液晶表示装置などに用いられる。二色性色素としてヨウ素を用いた偏光フィルムはヨウ素系偏光フィルムと呼ばれ、一方、二色性色素として二色性染料を用いた偏光フィルムは染料系偏光フィルムと呼ばれる。これらのうち、ヨウ素系偏光フィルムは、染料系偏光フィルムに比べ、高透過率で高偏光度、すなわち高コントラストを示すことから、広く用いられている。ヨウ素系偏光フィルムは、このように光学特性の面では染料系偏光フィルムに勝っているものの、光学耐久性の面では染料系偏光フィルムに劣っており、例えば、ヨウ素系偏光フィルムを乾熱下に放置すると、透過率が低下したり偏光板が変色したりするなどの問題が生じていた。
一方で近年、液晶表示装置の利用分野の拡大と周辺技術の進歩により、偏光板の性能に対する要求も一段と厳しくなってきている。具体的には、透過率及び偏光度が高い、すなわち高コントラストで、耐熱性及び耐湿熱性にも優れる偏光板が求められている。これに対して、例えば、特開昭 58-68008 号公報(特許文献1)には、ポリエステル系樹脂を一軸延伸し、これを基材とした偏光フィルムが提案されている。しかし、偏光性能と耐久性の両者に優れた偏光フィルムを得るには不十分なものであり、さらなる改良が求められていた。
また、特開 2000-35512 号公報(特許文献2)には、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、亜鉛イオン及びヨウ化カリウムを含有するホウ酸水溶液に浸漬処理することで、偏光フィルム中に所定量の亜鉛を含有させ、その偏光フィルムの高温下における耐久性を高めることが提案されている。
特開昭58−68008号公報 特開2000−35512号公報
本発明者らは、前記特許文献1及び2とは異なる手段で、ポリビニルアルコール系樹脂からなるヨウ素系偏光フィルム及びそれに保護フィルムが貼合された偏光板の耐久性を高めるべく研究を行い、本発明に到達した。したがって本発明の目的は、ポリビニルアルコール系樹脂をベースとする耐久性の改良されたヨウ素系偏光フィルムを提供し、その製造法を提供し、さらにはその偏光フィルムを用いた耐久性に優れる偏光板を提供することにある。
本発明者らは、かかる目的のもとで研究を行った結果、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの延伸、ヨウ素染色、染色後のホウ酸処理及び水洗により、ヨウ素系偏光フィルムを製造するに際し、ヨウ素染色に用いるヨウ素を含む水溶液、ホウ酸処理に用いるホウ酸を含む水溶液、及び水洗処理に用いる水のうち、少なくともいずれか一つに、グリチルリチン酸等のトリテルペノイド配糖体を溶解含有させ、その溶液でポリビニルアルコール系樹脂フィルムを処理することにより、偏光フィルム中にトリテルペノイド配糖体を含有させることができ、それによって偏光フィルムの乾熱下における変色などの問題を抑える効果が発現されることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明によれば、ヨウ素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、そのポリビニルアルコール系樹脂フィルムがさらにトリテルペノイド配糖体を含有するヨウ素系偏光フィルムが提供される。
また本発明によれば、このヨウ素系偏光フィルムの製造方法も提供され、この方法は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、そのポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液中で染色する工程、染色後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ホウ酸を含む水溶液に浸漬処理する工程、及びホウ酸を含む水溶液への浸漬処理後に水洗する工程を経て、ヨウ素系偏光フィルムを製造するに際し、上記のヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液、上記のホウ酸を含む水溶液、及び上記水洗用の水のいずれか少なくとも一つに、トリテルペノイド配糖体を溶解含有させるものである。
さらに本発明によれば、上記のトリテルペノイド配糖体を含有するヨウ素系偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムが貼合されたヨウ素系偏光板も提供される。
本発明によるヨウ素系偏光フィルムは、乾熱下においた後の劣化が防止され、耐久性に優れたものとなる。
以下、本発明を詳細に説明する。ヨウ素系偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向されたものである。そして本発明では、この偏光フィルム中にトリテルペノイド配糖体を含有させる。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和アミン類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度、好ましくは98〜100モル%程度である。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用し得る。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度、好ましくは重合度1,500〜5,000程度である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光フィルム製造のための原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、例えば、5μm〜150μm程度、好ましくは10μm〜150μm程度である。
ヨウ素系偏光フィルムは、このようなポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、このポリビニルアルコール系樹脂フィルムをヨウ素で染色して当該ヨウ素を吸着させる工程、ヨウ素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びこのホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造される。
一軸延伸は、ヨウ素染色の前に行ってもよいし、ヨウ素染色と同時に行ってもよいし、ヨウ素染色の後に行ってもよい。一軸延伸をヨウ素染色の後で行う場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。もちろん、これらの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。一軸延伸するには、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、加熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤で膨潤した状態にて延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムへのヨウ素の吸着は、ヨウ素を含む水溶液、通常はヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液に、このポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色することにより行われる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、この染色処理の前に、水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり 0.01〜1重量部程度であり、ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり 0.5〜20重量部程度である。この水溶液の温度は、20〜40℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間は、20〜1,800秒程度である。
ヨウ素染色後のホウ酸処理は、ヨウ素により染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸水溶液におけるホウ酸の含有量は、水100重量部あたり、通常2〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度である。またこのホウ酸水溶液は、ヨウ化カリウムを含有するのが好ましい。ホウ酸水溶液がヨウ化カリウムを含有する場合、ヨウ化カリウムの量は、水100重量部あたり、通常40重量部以下、好ましくは30重量部以下である。ホウ酸水溶液への浸漬時間は、通常 60〜1,200秒程度、好ましくは150〜600秒程度、より好ましくは200〜400秒程度である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗後は乾燥処理が施されて、ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルム、すなわちヨウ素系偏光フィルムが得られる。
本発明では、かかるヨウ素系偏光フィルム中にトリテルペノイド配糖体を含有させる。この場合のトリテルペノイド配糖体は通常、上記のヨウ素を含む水溶液による染色以降の段階で導入される。具体的には、上記のようにしてヨウ素系偏光フィルムを製造する工程中、ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液、ホウ酸処理に用いるホウ酸を含む水溶液、及びホウ酸処理後の水洗に用いる水のうち、いずれか1又は複数に、トリテルペノイド配糖体又はトリテルペノイド配糖体含有物質を溶解させる方法を採用することができる。このうち、ホウ酸を含む水溶液にトリテルペノイド配糖体又はトリテルペノイド配糖体含有物質を溶解し、含有させる方法が好ましい。
いずれの段階でトリテルペノイド配糖体又はトリテルペノイド配糖体含有物質を溶解させるにしても、トリテルペノイド配糖体の量は、水100重量部あたり、通常 0.01〜60重量部程度であり、好ましくは 0.5重量部以上、さらには1重量部以上であり、また好ましくは30重量部以下、さらには15重量部以下である。トリテルペノイド配糖体の量が水100重量部あたり 0.01重量部より少ないと、得られる偏光フィルムの乾熱下における変色などの問題を抑える効果が十分に発揮されない。
トリテルペノイド配糖体は、トリテルペノイド(C30化合物)の配糖体であって、植物界に分布し、グリチルリチン酸などが知られている。トリテルペノイド配糖体は通常、それを含む植物からの抽出物として得られ、また販売されている。本発明に用いるトリテルペノイド配糖体又はトリテルペノイド配糖体含有物質は、偏光フィルムに含有させることで乾熱下における変色などの問題を抑える効果がみられるものであれば、乾燥した粉末状の粗抽出物でも、アルコール等の抽出溶剤を含んだ液状製剤としての粗抽出物でもよく、トリテルペノイド配糖体の純度は特に限定されない。いうまでもなく、精製品でも構わない。また、かかるトリテルペノイド配糖体の効果を阻害しない範囲で、少量の安定化剤や防腐剤などの添加物を含有していても構わない。
トリテルペノイド配糖体には、グリチルリチン酸のほか、植物界に分布するこれらの化合物の天然修飾体も包含される。本発明に用いるトリテルペノイド配糖体は、ここに具体的に例示したものに必ずしも限定されるわけではないが、その分子量は 1,400以下であるのが好ましく、さらに好ましくは分子量1,000以下である。分子量が1,400を超えると、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム中に導入され難くなる。トリテルペノイド配糖体は、これらをそれぞれ単独で使用してもよいし、あるいは複数を組み合わせて使用しても構わない。
これらのトリテルペノイド配糖体のなかでも、グリチルリチン酸(glycyrrhizic acid C426216)が好ましい例として挙げられる。グリチルリチン酸は下記の構造を有し、甘草(Glycyrrhiza glabra)からの抽出物である。
Figure 2005241689
偏光フィルム中のトリテルペノイド配糖体の含有量は、 0.01〜30重量%程度であり、好ましくは 0.1重量%以上、また好ましくは25重量%以下である。その量があまり少ないと、得られる偏光フィルムの乾熱下における変色などの問題を抑える効果が十分に発揮されない。また、その量があまり多くなると、偏光フィルムの物性に影響を及ぼす可能性がある。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光フィルム中のトリテルペノイド配糖体は、例えば、偏光フィルムを溶媒に溶かし、その試料を、液体クロマトグラフィーを用いて分析することにより、定量できる。
こうして、トリテルペノイド配糖体を含有させて得られる偏光フィルムは、その片面又は両面に保護フィルムを積層して、偏光板とされる。保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン樹脂フィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン系樹脂フィルムなどが挙げられる。保護フィルムの厚みは、通常10μm〜200μm程度である。
また、この偏光板は、一方の表面、すなわち、保護フィルムの露出面に、反射防止層や防眩層、ハードコート層、帯電防止層など、公知の各種機能性層を有していてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、例中に示す直交色相とは、偏光フィルム2枚をそれぞれの透過軸が直交するように重ねたときの透過光の色相を意味する。
実施例1
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルムを加熱ロールに接触させて延伸倍率約5倍に一軸延伸した。さらに緊張状態を保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.15/5/100 の水溶液に28℃で120秒間浸漬した。その後、グリチルリチン酸(丸善製薬(株)より入手、商品名:純グリチミン)/ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が重量比で3.0/25/9.5/100の水溶液に76℃で300秒間浸漬した。15℃の純水で3秒間洗浄した後、50℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向され、さらにグリチルリチン酸が吸着された偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムについて、以下の方法で、乾熱下における耐久性を評価した。
《耐久性の評価方法》
偏光フィルムの分光透過率τ(λ)を、分光光度計〔 (株)島津製作所製の“UV-2200”〕を用いて測定する。得られる分光透過率τ(λ)から直交色相L*、a*及びb* を求める。次に、この偏光フィルムを100℃の乾燥雰囲気に14時間放置して耐久性試験を行う。この耐久性試験後の偏光フィルムについて、改めて分光透過率τ(λ)を測定し、それから直交色相L*、a*及びb* を求める。耐久性試験前後の直交色相L*、a*及びb* から、下式(1)〜(3)に従ってそれぞれの差ΔL*、Δa*及びΔb* を求め、さらに、下式(4)に従って全体の色差ΔE* を求める。
ΔL*=(L*)after−(L*)before (1)
Δa*=(a*)after−(a*)before (2)
Δb*=(b*)after−(b*)before (3)
ここで、before は耐久性試験前の値、after は耐久性試験後の値である。
ΔE*={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2 (4)
そして、直交色相b* の差Δb* と全体の色差ΔE* の値が大きいほど、乾熱下における変色の度合いが大きいものと判断した。結果を表1に示す。
比較例1
ヨウ素及びヨウ化カリウムの水溶液による染色を28℃で46秒間行い、その後のホウ酸処理浴にグリチルリチン酸を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に操作して、偏光フィルムを作製した。得られた偏光フィルムについて、実施例1と同様の方法で評価し、結果を表1に示した。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 No. ホウ酸水溶液 Δb* ΔE*
中のグリチル
リチン酸量*1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 3.0重量部 0.4 1.6
───────────────────
比較例1 − 3.1 7.5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*1 水100重量部に対する量
表1からわかるように、本発明に従ってグリチルリチン酸を含有させた実施例1の偏光フィルムは、乾熱下においた後でも色相の変化が少なく、耐久性に優れている。

Claims (6)

  1. ヨウ素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムがさらにトリテルペノイド配糖体を含有することを特徴とするヨウ素系偏光フィルム。
  2. トリテルペノイド配糖体がグリチルリチン酸である請求項1に記載のヨウ素系偏光フィルム。
  3. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液中で染色する工程、染色後の該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ホウ酸を含む水溶液に浸漬処理する工程、及びホウ酸を含む水溶液への浸漬処理後に水洗する工程を経て、ヨウ素系偏光フィルムを製造する方法であって、上記のヨウ素とヨウ化カリウムを含む水溶液、ホウ酸を含む水溶液、及び水洗用の水のいずれか少なくとも一つに、トリテルペノイド配糖体を溶解含有させることを特徴とするヨウ素系偏光フィルムの製造方法。
  4. ホウ酸を含む水溶液がトリテルペノイド配糖体を含有し、ヨウ素染色後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを該水溶液に浸漬処理する請求項3に記載の方法。
  5. トリテルペノイド配糖体がグリチルリチン酸である請求項3又は4に記載の方法。
  6. 請求項1又は2に記載のヨウ素系偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムが貼合されてなることを特徴とするヨウ素系偏光板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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