JP2005239542A - 減じられた応力複屈折及びより均質な屈折率をもつ低応力大容積の非(111)配向結晶の製造方法及び同方法により製造される結晶 - Google Patents

減じられた応力複屈折及びより均質な屈折率をもつ低応力大容積の非(111)配向結晶の製造方法及び同方法により製造される結晶 Download PDF

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Abstract

【課題】高温に適当なオーブン及び/または焼戻しに適した装置中で焼き戻しを行い、(111)とは異なる光学成分方向、特に(100)または(110)成分方向をもち、かつ193nmまたはそれより短波長でのマイクロリトグラフィーの現状の要求を満たす光学品質を備えた結晶を製造する。
【解決手段】応力複屈折が減じられ、かつより均質な屈折率をもつすべり面を有する、特に非(111)配向の低応力大容積結晶の製造方法を、すべり面に沿って生ずる応力を緩和するために、加熱及び/または冷却を行って温度勾配を形成しながら前記結晶を成長及び焼戻しする工程から構成し、
前記焼戻し中、前記加熱及び/または冷却は熱伝搬方向への熱伝搬によって行い、熱伝搬方向あるいは温度勾配を前記すべり面に対して5°以上の角度で配向する。
【選択図】なし。

Description

本発明は、特別な向きの焼戻しを行うことにより、容積全体に亘って複屈折性が減じられ及び均質な屈折率をもつ低応力大容積の非(111)配向結晶の製造方法に関する。本発明はさらに、前記方法によって製造される前記非(111)配向結晶、該結晶から成る光学素子、及び前記方法によって製造される結晶の広範な使用方法に関する。
レンズ及び光学装置用途さらに可視域外波長用途に、結晶、特に単結晶の必要性が絶えず高まっている。例えばマイクロリトグラフィーを用いるコンピュータチップの製造方法においては、遠紫外線域(DUV)の波長、特に250nm以下、とりわけ248nm、193nm及び/または157nmの波長でレーザビームを発生するレーザが用いられる。サイズの大きい単結晶は、波長193nm、好ましくは157nmでの照明及び結像機器部品中の光学素子及び/またはレンズとして用いられる。CaF2はこの目的のための好ましい材料として用いられている。必要な画像品質を得られる完全な製品を得るためには集積回路、例えばコンピュータチップ製造用の光学機器部品の構造上の欠陥は可能な限り最小限でなければならないため、すなわち結像が鮮明でなければならないため、光学基材、すなわち前記結晶にはきわめて高度な規格が設定される。それゆえ、屈折率nは可能な限り均質であること、すなわちレンズブランク中の変化は1*10-6以上であってはならず、また応力複屈折は確実に1nm/cm以下でなければならない。
当該技術分野において公知である大容積単結晶の製造方法は多数に及ぶ。例えば、DE−A10010484には大容積単結晶成長装置に関する記載がある。この公報にはさらにこの種の結晶を焼戻してその応力複屈折を減ずる方法についても記載されている。この方法は、通常焼戻し前の平均応力複屈折(RMS値)が約5〜20nm/cmである結晶を用いて開始される。上記方法によれば、結晶中の応力複屈折値を1nm/cmまで減ずることができ、また結晶内における屈折率がΔn=5*10-6以上まで変動しないように屈折率の変動を減ずることができる。成長後、結晶を焼戻しオーブン中へ入れ、結晶からの揮発を減ずるCaF2粉末の存在下において1150℃以上の温度で少なくとも2時間加熱する。また焼戻し方法についてはDD−PS213,514に記載があり、この方法ではCaF2結晶がPbF2含有雰囲気中において1200℃で加熱される。この焼戻し方法によれば、10〜25nm/cm(RMS値)であった結晶中の応力複屈折値が1200℃での2〜3時間の加熱によって僅か1nm/cmまで減じられる。
JP−A2001−335398には、応力複屈折を減じかつ屈折率を均質にする焼戻し方法に関する記載があり、この方法では結晶はまず1020〜1150℃の範囲内の温度で所定時間加熱され、次いで1時間当たり1℃の冷却速度で700℃以下まで冷却される。
焼戻し処理中には、結晶格子の各構造によって予め決まるすべり系に沿ったすべり作用及び原子拡散機構(カスケード作用)によって結晶中に存在する応力のほぼ完全な消去が起こる。それゆえ、欠陥が結晶の全容積に亘って最小限となる結晶を得るためには、焼戻しあるいは焼きなまし温度を可能な限り高くする必要がある。総じて温度が高ければ高いほど残存応力は小さくなる。しかしながら、結晶には望ましいすべり作用及び拡散作用を生ずるための十分な時間が与えられなければならない。加熱工程、温度を最大値に保持する保持工程、及び冷却工程から成る全焼戻し工程中は、結晶の全容積に亘って極めて均質な温度分布が確保されなければならない。結晶容積全体に及ぶ空間温度分布は、静的温度勾配(装置依存的温度分布)と結晶の加熱及び冷却によって生ずる動的温度勾配との重なり合いによって生ずる。前者勾配によって前記保持時間が左右され、後者勾配は結晶の加熱及び冷却期間中に作用する。
最近の考えによれば、最大温度(保持温度)における容積は本質的に加熱段階あるいは冷却段階におけるよりもより均質な静的温度域内にあるため、前記温度域内における結晶配向は焼戻し結果とは無関係であると現在考えられている。
焼戻しによって生成された結晶構造をほぼ無応力に保持するために、結晶は結晶中に新たな応力を生成する温度勾配が生じないような方法で冷却される。
前記焼戻しは結晶成長装置中での1処理工程として、あるいは特別なオーブン中における個別処理として実施可能である。
大きさが可能な限り最小である結晶の焼戻しは、該結晶体の直径及び厚さ等の大きさと、材料中に起こる応力複屈折を生ずる応力との関係についての理論的考慮に基づいて実施されなければならない。結晶中の異なる位置間の加熱及び/または冷却によって生ずる応力を生成する温度差ΔTは、結晶の厚さ及び/または高さhの二乗及び結晶ディスクの直径dの二乗に比例するため、すなわちΔT〜d2及びΔT〜h2であるため、焼戻しは可能な限り最小な容積をもつ結晶を用いて行われなければならない。焼戻し処理における結晶体の直径及び/または高さあるいは厚さが増大すれば、他の条件は同等であっても、応力複屈折の増大がひき起こされる。
JP−A10−251096には、結晶をまず最終製品の寸法に切り取った後で焼戻し処理を行う方法が記載されている。
フッ化カルシウムを焼戻しする典型的手順については、既にEP0939147A2あるいはUSP6,332,922B1に記載がある。これらには、フッ化カルシウム結晶の応力複屈折を向上させ及び屈折率を均質化させるための特定の温度及び時間条件が記載されている。しかしながら、記載された方法では、その間に開発された193nm及び/または157nmの波長を用いるマイクロリトグラフィーの実際の規格を満たすために必要な品質をもつ結晶は用いられていない。
応力光学テンソルは、機械的変数(応力等)と(方向依存性)結晶中においてそれら変数によって引き起こされる光学効果(応力複屈折SDB等)とを関連づけるものである。つまり、単結晶材中の同等な大きさの応力によって、結晶配向及び/または観察方向次第で明らかに異なる応力複屈折及び屈折率の非均質化が引き起こされる可能性がある。かかる理由から、現在まで用途あるいは使用方向において最小の応力複屈折が得られる部品が用いられてきた。フッ化カルシウム結晶に関しては、その方向は(111)方向である。それゆえ、レンズブランク用途に用いられる一般的材料はすべて(111)配向(及び/または立方体に関しては(111)方向付近)である。
「フッ化カルシウム及びフッ化バリウム中における固有な複屈折」、Physical Rev.B64(2001年),241102に記載されたJ.H.Burnett,Z.H.Levine,E.L.Shirleyらの実験によってフッ化カルシウムが固有の複屈折性をもつことが明らかにされている。この作用は該材料の縁帯部分付近で強く増大し、157nmの適用波長を用いる結像操作において明らかな誤差を生ずる。この固有な複屈折を補償するため、対物レンズメーカーは結晶配向の異なるレンズを組み合わせている。また、レンズブランク、矩形プリズム及び通常のプリズムも異なる結晶配向、特に(100)配向及び(110)配向に製造されなければならない。
非(111)配向製品の光学品質に関する規格、特に屈折率均質性及び応力複屈折は、(111)配向材料に対して要求される規格と同等である。概して非(111)配向製品に対する品質に関するこれら規格を達成することに同等な困難性があるわけではない。同一の応力二重屈折あるいは複屈折を得るために要する(100)製品及び/または(110)配向製品の材料中残存応力は一般的に(111)配向製品のそれよりも通常約80〜90%小さい。
EP0942297A2には、光学応力特性の異方性に基づくブランクあるいは半完成品にとって(111)配向は好ましいことが記載されている。試験は(111)、(100)及び(110)配向について行われた。その結果、異なる配向をもつCaF2ディスクを同一熱処理条件下で試験した場合、(111)ディスクだけがほぼ要求範囲内の応力複屈折値をもつことが見出された。
BaF2ディスクの場合、(111)ディスクについて得られた応力複屈折の減少は非(111)配向ディスクの応力複屈折減少よりも実質的に大きいことが示された。
CaF2を用いた場合と同様に、(111)とは異なる光学的主方向に関して要求される品質の達成は現状不可である。
本発明は、(111)とは異なる光学的主方向、特に(100)または(110)主方向をもち、かつ193nmまたはそれより短波長でのマイクロリトグラフィーの現状の要求を満たす光学品質を備える結晶を、高温において適当なオーブン及び/または焼戻しに適した装置中で焼き戻しを行うことによって製造する方法に関する。
上記目的は添付の特許請求の範囲において限定された方法によって達成される。
本発明によって、焼戻しオーブン中に置かれた焼戻し材のすべり面から少なくとも角度5°逸れるかあるいは異なる、とりわけ小さな半径方向温度勾配を加熱期間中焼戻しオーブン内に設けた場合に、この種の結晶の光学特性を向上させることができることが見出された。
また、上記処理においては、焼戻しオーブン内の軸方向温度勾配も可能な限り小さくなるように調節しなければならない。
同時に、最大温度勾配の方向は応力が最も高くなる方向である。結晶は一定のすべり面上の一定のすべり方向に沿ってのみ塑性変形を起こすので、このすべり系中の結晶を変形させるように作用する応力だけが該変形に関連する。
CaF2の場合、主すべり面は(100)面である。最大温度勾配が100ディスク面に平行あるいは垂直に生ずるならば、応力は前記すべり系において完全に有効に作用する。ディスク配向を傾かせることによって前記有効応力は減じられる。111配向(111面と100すべり面間の角度が54.73°となる)の場合、これら有効応力成分は明瞭に減じられる。かかる意味において、最良の配向は(110)配向であると考えられる。しかしながら、この場合にはすべり系として110をもつ第二(補助)すべり系が極度によく配向され、かつ活性化されると思われる。
前記すべり方向と前記最大温度勾配の方向との間の角度は好ましくは5°以上、とりわけ10°以上、すなわち5°〜85°、とりわけ10°〜80°である。それらに匹敵するCaF2結晶及び構造の場合、特に好ましい角度は25°〜36°の範囲内である。他の結晶系においてより大きな角度を得ることも可能である。本発明の教示に従って、好ましくは前記すべり方向と前記温度勾配方向との間の角度は可能な限り大きくなるように調節される。
特に好ましい実施態様では、使用される焼戻しオーブンの軸と(111)軸が平行になるように、結晶はその(111)配向状態で焼戻しされる。従って、焼戻しオーブン内に形成される半径方向温度勾配は、好ましくは地面と平行方向へ、すなわち重力が作用する方向と直交する方向へ向けられる。
結晶中の応力を無くするための厳しい要求は、特に装置内の静的温度勾配が動的温度勾配と同様に減じられた時に満たされる。静的温度勾配は焼戻しオーブン内における空間温度分布(オーブンの設計)によって形成され、保持時間間隔中に生ずる。
動的温度勾配は、外部(オーブン)から熱が供給されあるいは除去される際に焼戻し材中に生ずる。熱の伝搬は焼戻し材中の温度勾配に依存する。これら勾配の大きさは本質的に加熱及び冷却速度によって決まる。かかる勾配を本願では「動的温度勾配」と称して記載している。
かかるタイプの勾配は、加熱及び冷却工程中、互いに重なり合っている。
本発明に従った焼戻し処理中に外部から結晶へ与えられる熱によって、結晶の加熱中に大き過ぎない小さな温度勾配が生成される。本発明においては、同時に測定した時に結晶中の2箇所間に5°以上の温度差が生じないように、前記加熱速度での加熱処理中に形成される半径方向及び軸方向の動的温度勾配を限定するのが適当であることが実証された。好ましくは結晶中の数箇所間の温度差の上限は最大で2℃であるが、特に好ましい最大温度差は1℃である。かかる小さな温度差を得るためには、前記加熱速度は18K/時未満、とりわけ12K/時未満、特に好ましくは10K/時未満でなければならない。本発明によって、良好な焼戻し結果を得るためには、加熱速度を小さくすることが必須であることも見出された。地面に対して垂直である、すなわち重力が作用する方向と平行である(111)配向に配列されていない結晶の場合に加熱中に生じた欠陥は、実質的に最終結果に悪影響を与え、また(保持時間中の)緩和を実質的により困難とする。
また、これら最大温度差は、好ましくは結晶の内側容積部分、すなわち結晶縁部から結晶直径の少なくとも10%に当たる部分までを占める部分には生じないのが望ましい。好ましいことではないが、前記部分以外の縁部分には若干高めの温度差が生ずることができる。
加熱後、すなわち最大焼戻し温度での保持時間中に、半径方向あるいは軸方向の静的温度勾配が焼戻し室あるいは空間内に形成される。これら勾配は本発明に従ったオーブン形状によって最大でも0.2K/cmに抑えられる。しかしながら、好ましくは焼戻し空間内静的半径方向温度勾配は0.013K/cm未満に、及び焼戻し空間内静的軸方向温度勾配は0.07K/cm未満に確保される。
本発明の好ましい実施態様では結晶は黒鉛部材で被覆される。前記黒鉛部材は好ましくは黒鉛マットまたは黒鉛板から成る。結晶へ及び結晶からは均質な熱伝搬が起こるため、黒鉛板は焼戻し材中の温度勾配を減ずる補助的役割を果たす。前記黒鉛被覆部材の熱伝導性は良好である。形成される結晶中の温度勾配が横方向となるように、すなわち地面と平行となるように、焼戻しは好ましくはオーブン中の側面に配置した加熱素子あるいは加熱源を用いて実施する。しかしながら、焼戻し処理中の加熱はカバー部分及び底部に配置したヒーターを用いて実施することも可能である。後者のタイプのヒーターの場合、結晶上へ特に熱伝導性のよい黒鉛板を置くと適切であることが実証された。
焼戻し処理中、フッ化カルシウム結晶表面から残存水分を、及び保存中に入り込んだ水分を取り除くため、最初の熱処理温度として350℃ないし600℃、とりわけ350℃ないし500℃が適することが実証された。特に好ましい前記熱処理温度は350℃ないし400℃である。前記熱処理は好ましくは真空条件下で行われる。前記水分乾燥時間は通常12ないし45時間、好ましくは24時間である。
CaF2における結晶の欠陥は、該結晶が1000℃以上の温度まで加熱され、及び少なくとも65時間、好ましくは少なくとも75時間所定温度に保持される場合、前記目標値へ十分達するまでさらに低減できることが明らかとなった。しかしながら、前記保持時間は好ましくは80時間である。本発明によって、結晶中へ必要な緩和作用を及ぼすことを可能とするためには、これまでの理解に反して、現在まで公知の方法に比べて明らかに長い時間間隔が必要であることが見出された。
本発明によれば、焼戻し処理中の前記所定保持温度は少なくとも1000℃、好ましくは少なくとも1050℃、特に好ましくは少なくとも1080℃及び/または1100℃である。焼戻しは、特に好ましくは1200℃以上の温度で行われるが、さらにより好ましくは1210℃以上の温度で実施される。焼戻し処理中の上限温度は1415℃、好ましくは1370℃を越えてはならない。好ましい焼戻し処理中の上限温度値は1360℃であるが、特に好ましくは1350℃である。焼戻し処理中上限温度はほぼ1300℃であれば適当であるが、殆どの場合最大温度として1250℃及び/または1200℃あれば十分である。本発明により、前記保持時間間隔中は結晶部位間に温度差がないかあるいは極小であること、つまり前記保持段階において温度は結晶の全容積に亘って可能な限り一様に保持されることも実証された。
本発明では、加熱工程中の加熱速度は18K/時未満、好ましくは12K/時未満に設定されるが、特に好ましい加熱速度は10K/時未満である。本発明に従って焼戻しによる良好な結果を得るためには加熱速度を小さくして行うことが不可欠であることが見出された。すなわち、加熱工程中に非(111)配向ブランクに生成された欠陥は最終製品において本質的により困難な問題を生じ、また(前記保持時間中に)緩和させることが本質的により困難であることが明らかとなった。
保持時間中に極めて小さな静的温度勾配とともに生ずる緩和作用は、冷却が急速過ぎる場合にはうまくいかない可能性がある。前記保持時間中存在する静的温度勾配が本質的に劣化しないように、冷却は十分緩慢に行われなければならない。温度が焼戻し容器中の異なる位置において及び冷却処理中に異なる回数測定される場合、動的温度勾配として特徴付けられる勾配は保持時間中の勾配よりもほんの僅かだけ劣っていてもよい。本発明によれば、冷却速度は冷却工程の高温域では0.5K/時未満、好ましくは0.4K/時未満、特に好ましくは0.3K/時未満に維持され、前記冷却工程の低温域ではさらに速めることができる。
前記低温域における冷却速度の迅速化は、処理時間及びそれに伴うコストを不必要に増加させないために望ましくまた可能である。前記冷却速度の迅速化は単一工程でも行えるが、好ましくは数工程を経て行われる。本発明において、前記低温域における冷却速度は3K/時以上、好ましくは2K/時以上、特に好ましくは1.7K/時以上に速めてはならない。
前記冷却工程の低温域と高温域を分ける限界温度は900℃ないし600℃の範囲内である。製品に対する品質要求が高ければ高いほど、転移温度はより低くされる。
透過性を低下させる可能性があるCaF2結晶の混入を防止するため、好ましくは前記装置の内部は高純度の黒鉛だけで作製される。
純度に関する要求は焼戻し対象の製品についても同様に適用される。そのため、前記装置をコーティングする前に、該装置の部品を注意深く浄化する。前記部品には脂及び埃ともあってはならず、また表面には水分がないか、あるいは可能な限り表面水分は少なくなければならない。部品の浄化は好ましくは高度な真空下において脂溶性有機溶媒を用いて行う。浄化後は部品への皮膚や汚れた物の接触は避けなければならない。
焼戻しを保護ガス下で行うことが適切であることも確認された。使用される保護ガスは窒素、ヘリウム、アルゴン、及び/またはキセノン等の従来の保護ガスである。
好ましくは、少なくとも1種の掃去剤を用いて前記装置中の結晶表面上及び/または結晶格子中に存在する残存酸素を除去する。固体の形態で用いられるZnF2、PbF2、XeF2及びSnF2等の化合物が適することが実証された。また、乾燥工程後にガス状掃去剤を用いることも可能である。前記ガス状掃去剤としては、特に好ましくはフッ素ガスと不活性ガスの混合ガス、及び/またはフルオロ炭化水素ガスが用いられる。固体状及びガス状掃去剤の混合物を用いることも可能である。
好ましい実施態様においては、ガス状掃去剤を用いて焼戻しが行われる。例えば、フルオロカーボンガスを使用する場合、CF4、C26、C38あるいはCHF3、SF6あるいはNF3を1〜50%、とりわけ5〜30%、より好ましくは5〜15%の濃度で不活性ガスと混合して前記装置中における好ましい掃去ガスとして生成する。この目的のため、フッ素ガスは焼戻し材が入った焼戻しオーブン中あるいは焼戻し容器へ送り込まれ、及び/または揮発により放出される。また適当な反応性フッ素ガスとして、さらにテトラフルオロメタン及び他のフルオロカーボン物質またはフルオロ炭化水素物質を挙げることができる。驚くべきことに、これらガスを用いることによりCaF2の転移が増加する。かかる効果は不活性ガス、真空あるいは粉状掃去剤を用いても得られない。
特に好ましい実施態様において、前記フッ素含有雰囲気としてHF雰囲気が用いられる。本発明に従った別の好ましい実施態様においては、前記フッ素含有雰囲気は保護ガスとともに用いられる。このようにして得た混合ガスに含まれる適当なフッ素ガス含量は0.1〜20%、とりわけ1〜10%である。特に好ましい混合ガスはHFとN2から成る混合ガスである。
極めて好ましい実施態様において、前記フッ素ガス含有雰囲気はXeF2等のフッ素放出固形体によって生成される。XeF2は室温で固体であり、400℃の温度においてXe及びF2ガスへと分解する。XeF2の使用に際しては、TEFLON(登録商標)バッグに封入された形態で使用することが適切である。
前記焼戻しを還元雰囲気下で実施することも適切であることが実証されている。還元雰囲気は例えば水と反応してCO/CO2及びCH4を生成する黒鉛粉末を添加することによって得られる。CH4自体にも還元効果がある。また部分的にガス状のフッ化鉛にも酸化カルシウムに対して還元的酸素除去効果がある。かかる減圧下において、フッ化カルシウム結晶中に存在する、あるいは水との反応によって生ずる酸化カルシウムを、沈積物生成の他に小角列理境界の減少にも役割を果たすフッ化カルシウムへ変換することが可能である。
特に好ましい実施態様においては、装置中へガス混合物を上記組成物とともに焼戻し工程期間中数リットル/分の流速で流すことができる。
特に注意を要する装置中に見出されるすべての材料及び表面の清浄性及び無酸素状態に関しては掃去剤に委ねることはできない。表面水分及び酸素を完全に除去するため、最初の乾燥は高度な真空状態下で行われる。焼戻しは真空下で起こるが、不活性ガス雰囲気下においても可能である。
焼戻し材の入った焼戻し容器中のフッ化カルシウム部分圧を0.7〜1.5ミリバール、とりわけ0.8〜1ミリバールに維持することが適切であることも実証された。かかる部分圧の維持は、好ましくは焼戻し粉体であるCaF2粉末を添加することによって遂行される。通常適切にガス抜きされた焼戻しオーブン中に設けられる焼戻し容器は、好ましくは非ガス密形態とされる。焼戻し容器内部からのガスの移送は妨げられるだけで遮断されることはない。ガス移送が妨げられる程度は、350℃ないし600℃、好ましくは350℃ないし500℃、特に好ましくは350℃ないし400℃の温度での乾燥工程期間中、焼戻し材表面及び/または焼戻し容器から除去された水分、及び/または除去されたガスが焼戻し容器外の空間中へ漏出できる程度とする。保護ガス及び/またはガス状掃去剤の送り込み及び移送についても同様である。(600℃以上の)高温度域において、焼戻し容器の形状は確実にCaF2の前記部分圧が維持される形状でなければならず、また固体掃去剤の場合には、掃去剤の種類によって決まる掃去剤の部分圧、温度範囲及び掃去剤の一定量が維持されるような形状でなければならない。かかる形状とすることにより、十分量の焼戻し粉体、粉状掃去剤及び/または保護ガス及び/またはフッ素ガスが存在する限り、前記焼戻し材に関する広範囲な温度域に亘って擬静止状態が存続する。
焼戻し処理中は、好ましくは平均粒径が100nmないし1mmである微細に分離されたフッ化カルシウム粉末が用いられる。典型的な平均粒径は1〜200μm、好ましくは5〜100μm、また特に好ましくは10〜50μmである。前記微細に分離されたフッ化カルシウム粉末の表面積は焼戻し材の表面積の少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍なければならない。特に好ましい実施態様では、前記粉末は焼戻し材料表面積の少なくとも1,000倍、多くの場合少なくとも5,000倍、さらには10,000倍の表面積を有する。
特に好ましくは、焼戻しされる結晶及び仕上げされた光学部品は焼戻し粉体と直接接触するように該焼戻し粉体中へ直接埋め込まれる。極めて困難な不純物の除去にかかる方法が適当であることが実証された。
前記フッ化カルシウムには好ましくは結晶構造中に存在する酸素を除去するための少なくとも1種の掃去剤が含まれる。好ましい掃去剤はPbF2、ZnF2、SnF2、黒鉛及び他の低融点フッ化物、及び/または揮発性化合物中で酸素と反応するフッ化物である。XeF2も室温では固体であるが加熱されると分解してXeガスとF2ガスを生成して低温掃去剤として作用する好ましい掃去剤である。掃去剤の好ましい粒径はCaF2粉末の粒径に相当するが、CaF2粉末の粒径と異なっていてもよい。
特に好ましい実施態様では、前記焼戻しに用いられる前記粉体には微細に分離された炭化水素、特に黒鉛が含まれている。
前記加熱は好ましくは、拡散進路の長さとは無関係に、また直径の高さに対する比とは無関係に、焼戻しされる結晶の側面から行われる。前記加熱は主に結晶体の上面及び下面を通して行われてもよい。さらに別の好ましい実施態様では、それを通して加熱が行われる面、及び/またはそれを通して加熱が行われない面が被覆される。好ましい被覆物は黒鉛マットあるいは黒鉛板である。
本発明範囲内に含まれる結晶材料には、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2のみならず、NaF、LiF及びKF等のあらゆるアルカリフッ化物及びアルカリ土フッ化物が含まれる。またCaF2とSrF2の混合結晶等の混合フッ化物結晶も本発明に適する。
本発明の好ましい実施態様においては、結晶全体あるいは結晶原料から切り出された従来技術によるブランクに比べてサイズが実質的に大きい配向ブランクが焼戻しされる。焼戻しは、本発明に記載した静的温度勾配及び動的温度勾配を形成するオーブン中及び/またはこの目的に適した他の装置中において行われる。次いで焼戻し後に余剰の結晶材料は除去される。好ましくは、前記結晶中心部分からその周縁及び/または縁部に沿って余剰材料を取り除くことによって余剰の高さ及び直径が減じられる。好ましい実施態様においては、結晶の最終的寸法に対する大きくされた寸法の増加分は前記最終的寸法の少なくとも5%、好ましくは10%に及ぶ。前記寸法の増加分はより好ましくは15%、さらに好ましくは20%である。前記増加分は最も好ましくは25%あるいは30%である。前記寸法の増加は好ましくは結晶の直径及び/または高さと相関している。例えば、仕上げ済み結晶の寸法が20cmであれば、焼戻しされる結晶の寸法は仕上げ済みの結晶よりも20%増加していること、すなわちその寸法は少なくとも24cmでなければならない。結晶中に内部弾性残存応力を生成する前記縁部の除去後に該結晶の焼戻しを行ってはならない。
本発明に従った手順により、CaF2結晶において0.025×10-6、とりわけ0.015×10-6よりも良好な屈折率均質性RMS値を得ることが可能である。これらCaF2結晶についての応力複屈折(SDB)値をnm/cmで表し、以下の表1に列挙する。
Figure 2005239542
本発明に従った方法はあらゆる形状かつあらゆる配向の結晶の製造に適する。それゆえ、例えば、(111)配向ではなく、現在まで従来技術による方法によっては不可であったほぼ無応力な(100)または(110)配向の結晶をさらなる処理を必要とせずに得ることが可能である。
本発明に係る結晶は、所謂勾配凝固法(GSM)に従った公知方法により製造可能である。さらに、前記結晶を工業的規模で製造する方法として、ブリッジマン・ストックバーガー法、垂直勾配凍結法、ネック・キロポロス法及びツォクラルスキー法がある。これらの方法では、多結晶質材料が容器あるいはるつぼ中で溶融され、次いで溶融物が所定方法により好ましくは種結晶を用いて緩慢に凝固される。次いでこれら方法では既に小さな熱応力しかもたない結晶を得るため緩慢な冷却が行われる。これら方法によって得られたすべての結晶は本発明方法に適するものである。
本発明は方法に関するのみならず、該方法によって製造される極めて均質な屈折率を有する低応力結晶にも関する。本発明に従った結晶には上述した特性、特に光学特性が備えられている。
本発明はさらに前記方法によって得られた結晶の光学用途、特にブランク及び/または光学素子用半完成品としての使用方法にも関する。通常250nm未満、とりわけ248nm及び/または193nm、また好ましくは157nmで行われるマイクロリトグラフィーは本発明に従った前記方法によって得られた結晶の好ましい適用対象である。
本発明に従って得られた光学素子には、特に対物レンズ等の光学的配列において使用されるプリズム及びレンズが特に含まれる。これら光学素子をマイクロリトグラフィー及び写真において用いる場合、集積回路及び電子装置と同様に、これら回路及び電子装置を含むステッパー、エキシマレーザ、ウェハー及びコンピュータチップは通常これら素子を用いて作製される。
以下に記載された実施例は本発明に従った方法を例示的に説明するための記載であり、添付された特許請求の範囲を限定する意図と解されてはならない。
(100)配向をもつ単一ディスク及び(111)配向状態のより大形な結晶円筒体を焼戻し処理した。この焼戻し処理において保持時間は1115℃で100時間に達した。次いで冷却処理を730℃までは0.3K/時未満の冷却速度で行い、その後0.85K/時の冷却速度で最終的に室温まで冷却した。次いで前記単一ディスクに匹敵する形状をもつ結晶体から(100)ディスクを切り出した。次いでこれら両ディスクの応力複屈折を測定した。その結果、単一(100)ディスクの応力複屈折(SDB)は3.2nm/cm(PV値)であった。焼戻し後に前記結晶体から切り出されたディスクの応力複屈折は0.87nm/cm(PV値)であった。
本発明は応力複屈折が減じられ、かつより均質な屈折率をもつ大容積の非(111)配向結晶の製造方法及び該方法により製造される結晶に具現化して説明及び記載されているが、本発明の精神から何ら逸脱することなく種々の変更及び変形を行うことが可能であるため、本発明を本願に記載した詳細に限定する意図ではない。
本発明要旨は、さらなる分析を必要とせず、上記説明によって十分開示されているから、第三者は、最新の知識を適用することにより、先行技術の見地に立って本発明の全般的あるいは特定の態様の必須な特徴を明らかに構成している特徴を漏らすことなく本発明を種々用途へ容易に適合させることが可能である。

Claims (18)

  1. 応力複屈折が減じられ、かつより均質な屈折率をもつすべり面を有する、特に非(111)配向の低応力大容積結晶の製造方法であって、
    前記方法は、前記すべり面に沿って生ずる応力を緩和するために、加熱及び/または冷却を行って温度勾配を形成しながら前記結晶を改質及び焼戻しする工程から構成され、
    前記焼戻し中、前記加熱及び/または冷却は熱伝搬方向への熱伝搬によって行われ、及び
    前記熱伝搬方向あるいは温度勾配は前記すべり面に対して5°以上の角度で配向されることを特徴とする前記方法。
  2. 前記すべり面と温度勾配との間の角度が25°ないし65°の範囲内であることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  3. 前記すべり面と温度勾配との間の角度が35°ないし55°の範囲内であることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  4. 前記結晶がフッ化カルシウム結晶であり、前記フッ化カルシウム結晶の焼戻し処理中、前記すべり面と温度勾配との間の角度が25°以上であることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  5. 前記結晶の焼戻しが焼戻しオーブン中で行われ、前記焼戻し中、前記結晶の(111)方向が重力の作用方向と平行となるように焼戻しオーブン中において前記結晶が配向されることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  6. 前記熱伝搬が側面から行われることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  7. 前記結晶がフッ化カルシウム結晶であり、前記結晶の焼戻しが焼戻しオーブン中で行われ、前記フッ化カルシウム結晶の焼戻し処理中、前記結晶の(111)方向が前記焼戻しオーブン中の温度域の軸と平行になるように前記結晶が配向されることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  8. 前記結晶がフッ化カルシウム結晶であり、ブランクが所定の100または110配向になるように焼戻し処理が行われることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  9. 前記焼戻しが、0.013K/cm未満の静的半径方向温度勾配及び/または0.07K/cm未満の静的軸方向温度勾配をもつ温度域を伴った焼戻し室内で行われることを特徴とする請求項1項記載の方法。
  10. 前記焼戻し及び前記結晶の外縁部分の所定範囲までの冷却後に、それ以上焼戻しを行わないことを特徴とする請求項1項記載の方法。
  11. 請求項1項記載の方法において結晶がフッ化カルシウムから成り、かつ0.025×10-6未満の屈折率均質性(Δn)RMS平均値をもつ前記方法によって得られたフッ化カルシウム結晶。
  12. 請求項1項記載の方法において結晶がフッ化カルシウムから成り、かつ100方向に2.5nm/cm未満の応力複屈折PV値及び/または1nm/cm未満の応力複屈折RMS平均値をもつ前記方法によって得られた均質なフッ化カルシウム結晶。
  13. 前記100方向において前記応力複屈折PV値が1nm/cm未満であり、及び/または前記応力複屈折RMS平均値が0.35nm/cm未満であることを特徴とする請求項12項記載の均質なフッ化カルシウム結晶。
  14. 0.025×10-6未満の屈折率均質性(Δn)RMS平均値をもつことを特徴とする請求項12項記載の均質なフッ化カルシウム結晶。
  15. 光学素子として作用し、かつ請求項1項記載の方法によって製造される1*10-6未満の屈折率均質性(Δn)をもつ結晶を含むステッパー、エキシマレーザ、ウェハー、コンピュータチップ、または集積回路。
  16. 前記結晶の100方向における応力複屈折PV値が2.5nm/cm未満であり、及び/または応力複屈折RMS平均値が1nm/cm未満であることを特徴とする請求項15項記載のステッパー、エキシマレーザ、ウェハー、コンピュータチップ、または集積回路。
  17. *10-6未満の屈折率(Δn)を有する請求項1項記載の方法によって製造されかつ光学素子として作用する結晶をそれぞれ含むコンピュータチップ及び/または集積回路を備える電子機器部品または電子装置。
  18. 前記結晶の100方向における応力複屈折PV値が2.5nm/cm未満であり、及び/または応力複屈折RMS平均値が1nm/cm未満であることを特徴とする請求項17項記載の電子機器部品または電子装置。

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