JP2005239068A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C2015/0614Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the chafer or clinch portion, i.e. the part of the bead contacting the rim

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Abstract

【課題】 乗り心地を損ねることなく操縦安定性を向上する。
【解決手段】 カーカス6と、ビードエーペックス8と、ラバーチェーファ9とを具える空気入りタイヤ1であって、下記式を満足する。
hr−ha≧10、 hs×0.67>hr、 Ha>Hr>Hs
(ただし、hrはラバーチェーファの高さ(mm)、haはビードエーペックスの高さ(mm)、hsはタイヤ断面高さ(mm)、HaはビードエーペックスのJISA硬さ(゜)、HrはラバーチェーファのJISA硬さ(゜)、HsはサイドウォールゴムのJISA硬さ(゜)である。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、乗り心地を損ねることなく操縦安定性を向上しうる空気入りタイヤに関する。
図4には、従来の乗用車用のラジアルタイヤのビード部aの構造が示されている。ビード部aには、その周りで折り返されて係止された1枚のカーカスプライc1からなるカーカスcと、前記ビードコアbを前記カーカスプライc1を介して包むように配された断面略U字状のラバーチェーファdと、さらにその外側を覆うクリンチエーペックスeとが配されている。ラバーチェーファdは、通常、ビードベースラインBLからの高さh1が小さく設定されている。またカーカスcの内側面には、空気非透過性に優れたインナーライナーゴムfが、またカーカスcの外側面にはクリンチエーペックスeに連なりサイドウォール領域をのびるサイドウォールゴムgが配されている。さらに、ビードコアbの外側には硬質ゴムからなるビードエーペックスiが配されている。
従来、乗り心地や操縦安定性といった実車性能を向上させるために、空気入りタイヤの改良が種々行われている。例えばビードエーペックスiの硬さないし高さを大とすることにより、操縦安定性を向上することが知られている。しかし、この方法は、乗り心地の著しい悪化を招く。乗り心地の悪化を最小限に抑えるために、ビードエーペックスiをタイヤ半径方向内、外で2層化し、柔、硬2種のゴムを用いることや、さらにはサイドウォール部ないしビード部に新たな補強ゴム層を設けること等も提案されている(下記特許文献1参照)。しかしながら、ビードエーペックスを2層化する方法や、新たに補強ゴム層を追加する方法では、生産設備の制約を受け実現が容易ではなくかつ生産性が悪化するおそれがある。
特開平3−193510号公報
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、ビード部に配されたラバーチェーファに着目し、その高さとゴム物性とを最適に限定することを基本として、生産性や乗り心地の悪化を招くことなく操縦安定性を向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、この本体部に連なり前記ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有する少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスとを具えた空気入りタイヤであって、前記カーカスプライの本体部の内側面において、少なくとも前記本体部のタイヤ半径方向の内端からタイヤ半径方向外側にのびるラバーチェーファが添設されるとともに、下記式(1)、(2)及び(3)を満足することを特徴としている。
hr−ha≧10 …(1)
hs×0.67>hr …(2)
Ha>Hr>Hs …(3)
(ただし、hrはラバーチェーファの高さ(mm)、haはビードエーペックスの高さ(mm)、hsはタイヤ断面高さ(mm)、HaはビードエーペックスのJISA硬さ(゜)、HrはラバーチェーファのJISA硬さ(゜)、HsはサイドウォールゴムのJISA硬さ(゜)であるである。)
また請求項2記載の発明は、前記ラバーチェーファの高さhrは、タイヤ断面高さhsの0.40〜0.55倍である請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記ビードエーペックスの高さhrは、タイヤ断面高さhsの0.15〜0.40倍である請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記ラバーチェーファは、前記JISA硬さが65〜75゜でかつ0.7〜2.0(mm)のシート状をなすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
本発明では、カーカスプライの本体部の内側面において、少なくとも前記本体部のタイヤ半径方向の内端からタイヤ半径方向外側にのびるラバーチェーファの高さとゴム物性とを最適に限定したことにより、乗り心地の悪化を招くことなく操縦安定性を向上することができる。ラバーチェーファは、本来一般的に使用されているタイヤ構成部材であるため、本発明はその形状を変化させることで容易に対応できる。従って、本発明の空気入りタイヤは、新たな部品点数の増加を招くことが無いため生産性が良く、かつ生産設備の制約を受けることなく製造しうる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には本実施形態の空気入りタイヤ1の正規状態におけるタイヤ軸を含むタイヤ子午線断面図、図2にはそのビード部4を拡大した拡大図がそれぞれ示されている。前記正規状態とは、空気入りタイヤ1の姿勢を一義的に定めるもので、該タイヤを正規リム(図示省略)にリム組みし、かつ、正規内圧を充填した無負荷の状態であって、以下特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等はこの正規状態のものとする。
また前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであって、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"とする。さらに「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であって、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には一律に180kPaとする。
空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを具えており、本実施形態ではチューブレスタイプの乗用車用のラジアルタイヤが例示される。
前記カーカス6は、1ないし複数枚、この例では1枚のカーカスプライ6Aにより構成される。カーカスプライ6Aは、カーカスコードを薄いトッピングゴムで被覆したコードプライであり、本実施形態では前記カーカスコードがタイヤ赤道Cに対して例えば75゜〜90゜の角度となるように傾けて用いられている。カーカスコードには、ポリエステルコード、ナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードが好適であるが、必要によりスチールコードも採用することができる。
またカーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状の本体部6aと、この本体部6aに連なりビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを含んでいる。本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に先細状でのびる硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配されている。
前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10〜40°の小角度で傾けて配列した少なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bを前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成されている。ベルトコードとしては、好ましくはスチールコードが採用されるが、アラミド、レーヨン等の有機繊維コードも必要に応じて用いることができる。
カーカス6の外側面には、トレッド領域にトレッドゴム2Gが、サイドウォール領域にサイドウォールゴム3Gが、ビード領域にクリンチゴム4Gがそれぞれ配され、これらによってタイヤの外皮部分が形成されている。またカーカスプライ6Aの本体部6aの内側面において、少なくとも本体部6aのタイヤ半径方向の内端6aiからタイヤ半径方向外側にのびるラバーチェーファが添設されるとともに、さらにその内側にはタイヤ内腔11の空気を保持するための空気非透過性に優れたインナーライナ10がトロイド状に配されている。
本実施形態のラバーチェーファ9は、カーカスプライ6Aを介してビードコア5のタイヤ半径方向内側に沿ってのびている主部9aと、該主部9aに連なり前記カーカスプライ6Aの本体部6aの内側面をタイヤ半径方向外側にのびる内側部9bと、前記主部9aに連なり前記折返し部6bに沿ってタイヤ半径方向外側に小高さでのびる外側部9cとを含む断面非対称のU字状で構成されたものが例示される。詳細は後述するが、本実施形態のラバーチェーファ9は、略一定厚さtのゴムシートを用いて形成されており、その外端9Tは滑らかに厚さが漸減している。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、下記式(1)、(2)及び(3)を満足することを特徴事項にの一つとしている。
hr−ha≧10 …(1)
hs×0.67>hr …(2)
Ha>Hr>Hs …(3)
先ず式(1)により、空気入りタイヤ1は、ラバーチェーファ9の高さhrがビードエーペックス8の高さhaよりも大であり、かつ、それらの高さの差(hrーha)を10mm以上に定めらる。従来の一般的な乗用車用ラジアルタイヤでは、図4に示したように、ラバーチェーファ9の高さhrがビードエーペックス8の高さhaよりも大幅に小さく設定されている。本発明では、ラバーチェーファ9の高さhrをより大きくすることによってビード部4の曲げ剛性を高めている。しかし、前記高さの差(hrーha)が10mm未満であると、ビード部4の曲げ剛性を十分に高めることができず、かつ、ビードエーペックス8の外端8Tとラバーチェーファ9の外端9Tとが接近するため、この部分で剛性段差が生じやすく耐久性の悪化が生じやすい。特に好ましくは前記差(hrーha)は、12mm以上、より好ましくは15mm以上が望ましい。
ラバーチェーファ9の高さhrの基準となるビードエーペックス8の高さhaについては特に限定はされないが、該高さhaが小さすぎるとビード部4の基本的な曲げ剛性が低下しやすく、逆に大きすぎると乗り心地を悪化させる傾向がある。このような観点より、前記ビードエーペックス8の高さhaは、タイヤ断面高さhsの0.15〜0.40倍、より好ましくは0.25〜0.32倍であるのが望ましい。
好ましくはカーカスプライ6Aの折返し部6bの高さhcも、これらの各高さに合わせて適切に調整することが望ましい。即ち、折返し部6bの外端6beを、ビードエーペックス8やラバーチェーファ9の各外端8T、9T、さらにはタイヤ最大幅位置Mなどに接近しないように位置させるのが望ましい。本実施形態では、折返し部6bの高さhcは、ビードエーペックス8の高さhaよりも小としている。とりわけ前記高さの差(ha−hc)を5mm以上、より好ましくは5〜15mm程度とすることにより、ビード部4の剛性段差をより緩和し耐久性を向上するのに役立つ。
また式(2)により、本発明の空気入りタイヤ1は、ラバーチェーファ9の高さhrの上限が、タイヤ断面高さhsの0.67倍未満に定められる。ラバーチェーファ9の高さhrが大きくなっても操縦安定性の向上効果は頭打ちとなり、またタイヤ重量の増加によって転がり抵抗を悪化させるおそれがある。特に好ましくは、ラバーチェーファ9の高さhrをタイヤ断面高さhsの0.40〜0.55倍、より好ましくは0.45〜0.50倍とするのが望ましい。なお、ラバーチェーファ9の外端と、カーカスプライ6Aの折返し部6bの外端とが重なると、剛性変化が著しくなり、その部分に歪が集中し易くなる。このため、|hr−hc|は10mm以上が望ましい。
また式(3)により、本発明の空気入りタイヤ1は、ラバーチェーファ9のJISA硬さHrがサイドウォールゴム3GのJISA硬さHsよりも大きく、かつ、ビードエーペックス8のJISA硬さHaよりも小さいものとして定められる。サイドウォールゴム3Gは、通常、屈曲性に優れた比較的柔らかいゴム材が使用される。このため、ラバーチェーファ9のJISA硬さHrがサイドウォールゴム3GのJISA硬さHsよりも小さいと、ビード部4の曲げ剛性を十分に高めることができない。またビードエーペックス8には、タイヤを構成するゴムの中でも非常に硬質のゴムが用いられるため、これよりもさらに硬いゴムをラバーチェーファ9に使用すると著しく乗り心地が悪化するため好ましくない。各ゴム材の好ましいJISA硬さについて具体的に述べると次の通りである。
先ずビード部4の曲げ中立線MLを通るビードエーペックス8は、そのJISA硬さHaが好ましくは80゜以上、より好ましくは85゜以上、さらに好ましくは90゜以上が望ましい。80゜未満であると、ビード部4の基本的な曲げ剛性が得られない傾向がある。逆にビードエーペックス8のJISA硬さHaが大きすぎても、乗り心地の悪化を招く傾向があるため、上限については好ましくは95゜以下が望ましい。
またラバーチェーファ9は、そのJISA硬さHrが好ましくは65゜以上、より好ましくは68゜以上が望ましい。前記硬さHrが68゜未満であると、ビード部4の曲げ剛性を補強する効果が得られないばかりか、リム組み時にダメージを受けやすくなって耐久性が悪化する傾向がある。またラバーチェーファ9は、ビード部4の曲げ中立線MLよりもタイヤ軸方向内側に位置し、負荷走行時には主に引張荷重を負担する。このため、ラバーチェーファ9のJISA硬さHrが大きすぎると、乗り心地の悪化を招くばかりか、ゴムに亀裂等が生じやすくなって耐久性の悪化を招きやすい。このような観点より、ラバーチェーファ9のJISA硬さの上限については好ましくは75゜以下、より好ましくは72゜以下が望ましい。
さらにサイドウォールゴム3Gは、そのJISA硬さHsが好ましくは45゜以上、より好ましくは48゜以上、さらに好ましくは50゜以上が望ましい。45゜未満であると、耐外傷性が低下して早期にタイヤの見映えを損ねる傾向がある。逆にサイドウォールゴム3GのJISA硬さHsが大きすぎると、屈曲性が低下し、クラックなどの損傷が発生しやすくなるため、上限については好ましくは60゜以下、より好ましくは58゜以下、さらに好ましくは55゜以下が望ましい。
また式(3)を満たす限り、各ゴム材は前記範囲内で種々設定しうるが、好ましくはJISA硬さの差(Ha−Hr)及び/又は(Hr−Hs)を適切に調節することが望ましい。
図2に示すように、負荷走行時におけるビード部4の変形領域Y1では、カーカス6の変形に伴いビードエーペックス8には主に曲げと圧縮荷重が作用するが、ラバーチェーファ9には主として引張荷重が作用する。旋回走行などの操縦安定性の向上には、ビードエーペックス8のJISA硬さを大きくし、圧縮歪を低減してタイヤの縦撓み量を抑えることが有効である。またラバーチェーファ9には、引張歪に対しても亀裂等が生じないように適度の柔軟さを持たせてこれに対処させるのが良い。しかし、両ゴム材の硬さの差が大きすぎると、カーカスプライの界面との間に応力集中が生じ、カーカスコードとゴムとの剥離が生じやすくなる。これはタイヤの耐久性を著しく悪化させる。このような観点より、ビードエーペックス8とラバーチェーファ9とのJISA硬さの差(Ha−Hr)は、好ましくは5〜20゜、より好ましくは10〜15゜に定めるのが良い。
また負荷走行時におけるサイドウォール部3の変形領域Y2においては、カーカス6は主に矢印Bのような曲げ変形を受ける。この変形に伴い、ラバーチェーファ9には主に曲げと圧縮荷重が、またサイドウォールゴム3Gには主に引張荷重が作用する。乗り心地を高めるためには、曲げの変形量をより大きく確保して衝撃吸収を高めることが望ましい。このような観点より、ラバーチェーファ9とサイドウォールゴム3GとのJISA硬さの差(Hr−Hs)は、好ましくは5〜20゜、より好ましくは10〜15゜とするのが望ましい。
またラバーチェーファ9の厚さtは、好ましくは0.7〜2.0mmのシート状をなすものが望ましい。ラバーチェーファ9の厚さtが大きすぎると、タイヤ重量の増加や乗り心地の悪化を招く傾向があり、逆に小さすぎても操縦安定性の向上を図ることができない傾向がある。
本発明の空気入りタイヤ1は、常法に従って製造することができる。図3(A)ないし(C)には、このような空気入りタイヤ1の製造工程に一例が示されている。図3(A)のように、成型ドラムDには、両端部に予め幅の広いラバーチェーファ9がプリアッセンブルされたインナーライナ10と、カーカスプライ6Aとが巻き付けられるとともに、その外側にビードエーペックス8を貼り付けたビードコア5が嵌め込まれる。次に、図3(B)に示されるように、カーカスプライ6Aとともにラバーチェーファ9の一部が折り返され、その外側にサイドウォールゴム3G、クリンチゴム4Gなどが貼り付けれる。しかる後、図3(C)に示されるように、カーカスプライ6Aなどはトロイド状に変形させられてベルト層7、トレッドゴム2Gなどと一体化され、生カバーが形成される。これを加硫することにより、図1ないし2に示した空気入りタイヤ1を製造することができる。従って、現状のタイヤ製造設備を変更することなくタイヤの実車性能を向上させることができる。
本発明の効果を確認するために、表1の仕様に基づきサイズ「195/65R15 91H」のタイヤが試作された。そして、実車性能として、操縦安定性、乗り心地、タイヤ重量、耐リム組みダメージ性能及び耐久性がテストされた。
テストの方法は、次の通りである。
<操縦安定性>
各供試タイヤをリム(15×6.0J)に組み排気量1800cm3 の国産FF車に四輪装着するとともに、内圧200kPaを充填してドライアスファルト路面のテストコースをドライバー1名乗車で走行し、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性をドライバーの官能評価により評価した。結果は、比較例1を6とする10点法で表示した。数値が大きいほど良好である。
<乗り心地>
前記と同様のテスト車両を用いてドライアスファルト路面の段差路、ベルジャソ路(石畳の路面)、ビッツマン路(小石を敷き詰めた路面)等において、ゴツゴツ感、突き上げ、ダンピングに関してドライバー1名乗車の下で官能評価を行い、比較例1を6とする10点法で表示した。数値が大きいほど良好である。
<タイヤ重量>
タイヤ1本当たりの重量を測定し、比較例1を基準とした増減量で表示した。
<耐リム組みダメージ性能>
タイヤマウンター(自動リム組み機)にて各供試タイヤをリム(15×6.0J)に組み付けテストを行った。組み付け後、リムからタイヤを取り外し、ビード部にダメージがないか否かを調査した。各タイヤとも5本づつテストを行い、そのうち損傷が1本でも発生した場合には不合格とし、それ以外を合格とした。
<ドラム耐久性>
各試供タイヤをリム(15×6.0J)に装着し、内圧190kPa、縦荷重6.96kN、速度80km/hで直径1.7mのドラムを走行させ損傷なしで30,000kmを完走したものを合格とし、テスト途中で目視確認可能な損傷が発生したものを不合格とした。テストの結果などを表1に示す。
Figure 2005239068
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べて実車性能を有意に向上していることが確認できる。またタイヤ重量の増加も非常に小さい。また実施例のタイヤは、比較例1のタイヤと同じ工程で生産することができ、生産性の悪化が生じないことも確認できた。
本実施形態の空気入りタイヤの断面図である。 そのビード部を拡大して示す断面図である。 本実施形態の空気入りタイヤの製造工程の一例を示す断面略図である。 従来の空気入りタイヤの断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
3g サイドウォールゴム
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
8 ビードエーペックス
9 ラバーチェーファ
9a ラバーチェーファの主部
9b ラバーチェーファの内側部
9c ラバーチェーファの外側部

Claims (4)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、この本体部に連なり前記ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有する少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、
    前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスとを具えた空気入りタイヤであって、
    前記カーカスプライの本体部の内側面において、少なくとも前記本体部のタイヤ半径方向の内端からタイヤ半径方向外側にのびるラバーチェーファが添設されるとともに、下記式(1)、(2)及び(3)を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。
    hr−ha≧10 …(1)
    hs×0.67>hr …(2)
    Ha>Hr>Hs …(3)
    (ただし、hrはラバーチェーファの高さ(mm)、haはビードエーペックスの高さ(mm)、hsはタイヤ断面高さ(mm)、HaはビードエーペックスのJISA硬さ(゜)、HrはラバーチェーファのJISA硬さ(゜)、HsはサイドウォールゴムのJISA硬さ(゜)である。)
  2. 前記ラバーチェーファの高さhrは、タイヤ断面高さhsの0.40〜0.55倍である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ビードエーペックスの高さhrは、タイヤ断面高さhsの0.15〜0.40倍である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ラバーチェーファは、前記JISA硬さが65〜75゜でかつ0.7〜2.0(mm)のシート状をなすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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