JP2005233087A - 2サイクルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、混合気の吹き抜けをより効率的に低減できる2サイクルエンジンを提供すること。
【解決手段】 本発明の2サイクルエンジンは、掃気行程に燃焼室12に開口して燃料を含有する作動ガスを充填する掃気通路19と、掃気通路19と連通孔を介して連通され、掃気行程に先立って作動ガスよりも燃料重量濃度の小さい非作動ガスが充填される掃気充填室18とを備えている。掃気行程において、掃気通路19及び掃気充填室18が燃焼室12に開口され、掃気充填室18内の非作動ガスが、連通孔を介して掃気通路19内部の作動ガスによって燃焼室12内に押し出されて燃焼室12を掃気する。掃気充填室18内の非作動ガスに作動ガスが混入することがなく、層境界のはっきりした層状掃気を行うことができ、THC排出量の低減、燃料消費量の低減、出力の増加を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば刈払機や背負動力散布機等に装備される2サイクルエンジンに係り、詳しくは、排出ガス中の炭化水素成分(THC:Total Hydro Carbon:総炭化水素量)の低減を実現する2サイクルエンジンに関するものである。
刈払機や背負動力散布機に装備される2サイクルエンジンでは、クランク室内の混合気が、掃気行程時に掃気孔より燃焼室へ導入され、燃焼室を掃気しつつ、燃焼室に充填されるようになっている。このため、従来の2サイクルエンジンでは、掃気孔より燃焼室へ導入された新気ガス(混合気)が、燃焼室へ留まらず、そのまま排気孔へ抜け出るいわゆる「吹き抜け」があり、この吹き抜けた混合気が、未燃ガスとして浄化されずに大気中へ放出されてしまっていた。近年、混合気の吹き抜けを低減するために、いわゆる層状掃気を行う2サイクルエンジンが実用化されている([特許文献1]及び[特許文献2])。
特開2001−140651号公報 特開2000−320228号公報
層状掃気においては、排気系等から還流させた排気ガスや吸気系から導入した空気などの燃料を含まないガス(以下、これらの還流させた排気ガスや吸入空気をまとめて非作動ガスと呼ぶこととする)と新気ガス(以下、作動ガスと呼ぶこととする)とを掃気行程時に燃焼室に導入させる。このとき、非作動ガスと作動ガスとが均質に完全に混合されずに層状に境界を形成するように燃焼室に充填させ、掃気後に非作動ガス層のみを吹き抜けさせることで、THCの吹き抜けを防止する。
層状掃気では、掃気行程の吹き抜け分の全てが非作動ガスで占められ、新気ガスからなる作動ガスは吹き抜け分に含まれず、かつ、非作動ガスは燃焼室内に留まらずに全て吹き抜けるのが理想である。しかし、従来の層状掃気においては、非作動ガス層と作動ガス層との層境界部に、両者が混在(混合)した混在層が存在していた。このため、吹き抜けたガス中に混在層が含まれていた場合には、吸気効率の低下に起因する燃料消費量の増加を招いてしまっていた。また、浄化すべきTHC成分の大気放出量の増加の起因ともなってしまう。また、混在層が燃焼室に留まる場合は、混在層内の非作動ガスが作動ガスと一緒に燃焼行程を経るため、吸気比の低下に起因する出力低下の原因となってしまう。
そこで、この混在層を存在させず(あるいは、より少なくし)、非作動ガス層と作動ガス層との層境界をより明確にするような改善が要望されていた。このような改善によって、上述した課題を解決することが可能となる。従って、本発明の目的は、混合気の吹き抜けをより効率的に低減できる2サイクルエンジンを提供することである。
本発明の2サイクルエンジン(10)は、掃気行程において燃焼室(12)に開口して燃焼用の燃料を含有する作動ガスを充填する掃気通路(19)と、掃気通路(19)と連通孔(21)を介して連通され、掃気行程に先立って作動ガスよりも燃料重量濃度の小さい非作動ガスが充填される掃気充填室(18)とを備えており、掃気行程において、掃気通路(19)及び掃気充填室(18)が燃焼室(12)に開口され、掃気充填室(18)内の非作動ガスが、連通孔(21)を介して掃気通路(19)内部の作動ガスによって燃焼室(12)内に押し出され、前記燃焼室(12)を掃気するようになっている。
本発明の2サイクルエンジン(10)には、特にシュニーレ方式2サイクルエンジンを含む。シュニーレ方式は激突反転型とも言われ、燃焼室の横断面(燃焼室の中心軸に垂直な投射平面)において対称位置に設けられた一対の掃気孔から燃焼室内へ導入されたガス流が相互に衝突して反転渦となるものであるである。シュニーレ方式2サイクルエンジンでは、この反転渦を利用して効果的な掃気が行われる。
また、本発明において、作動ガスよりも燃料重量濃度の小さい非作動ガスには、燃料重量濃度の0であるガスも含まれる。作動ガスは、例えば吸入行程時に吸気孔(15)を介して気化器からクランク室(28)へ導入されたガスが掃気通路(19)を介して燃焼室(12)に導入されるが、この過程で排気ガスを適当に混合してもよい(ただし、上述した非作動ガスよりは燃料重量濃度は大となる)。
掃気充填室(18)には掃気行程に先立って非作動ガスが充填され、掃気行程ではこの充填された非作動ガスが燃焼室(12)に導入されて掃気を行う。ただし、掃気行程の全期間にわたって掃気充填室(18)から非作動ガスが充填され続けなければならないということではない。すなわち、排気孔(16)へのガスの吹き抜け率が低下する掃気行程の後期では、掃気通路(19)から連通孔(21)を解して掃気充填室(18)に移動する作動ガスが、掃気通路(19)からの充填と同様に掃気充填室(18)から燃焼室(12)に導入されてもよい。
掃気行程に先だって非作動ガスが掃気充填室(18)に充填されるが、掃気充填室(18)は連通孔(21)を介して掃気通路(19)と連通されている。ここで、連通孔(21)から作動ガスが侵入しなければ掃気充填室(18)内の非作動ガスと作動ガスとは混合されない。掃気充填室(18)への非作動ガスの充填中あるいは非作動ガスの充填後は、充填室として形成された掃気充填室(18)の内部には、連通孔(21)から作動ガスが侵入しにくい形態となり、非作動ガスと作動ガスとの混合が行われにくくなる。即ち、掃気充填室(18)への非作動ガスの充填中には、掃気充填室(18)内の非作動ガスが連通孔(21)を介して掃気通路(19)側に排出されるので掃気通路(19)側から掃気充填室(18)側に作動ガスが侵入することはない。また、非作動ガスの充填後は、充填室としての掃気充填室(18)内は非作動ガスで占められており、連通孔(21)からの作動ガスの侵入を防止する状態となる。
このため、掃気行程前に掃気充填室(18)内の非作動ガスに作動ガスが混合されることはなく、掃気行程時に、掃気充填室(18)から非作動ガスが燃焼室(12)に導入され、かつ、掃気通路(19)から作動ガスが燃焼室(12)に導入されたときに、非作動ガス層と作動ガス層との層境界がはっきりする。層境界がはっきりするため混在層が形成されず(形成されても僅かである)、非作動ガスのみを吹き抜けさせ、作動ガスのみを燃焼室(12)に留まらせることが容易になる。この結果、吹き抜け中に混在層として作動ガスが含有され、燃料消費量の増加を招くようなことがない。また、非作動ガスが混在層として燃焼室(12)に留まって吸気比低下による出力低下を招くようなこともない。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、燃焼室(12)を形成するシリンダブロック(11)と、燃焼室内を往復動するピストン(33)と、吸気孔(15)を介して作動ガスを導入するクランク室(28)とを備えており、掃気通路(19)及び掃気充填室(18)が燃焼室(12)の軸方向に沿って隣接してシリンダブロック内に延設され、掃気充填室(18)は、ピストン(33)が下死点近傍位置にあるときに燃焼室(12)に開口する開口部(18a)を有し、掃気通路(19)は、ピストン(33)が下死点近傍位置にあるときに燃焼室(12)に開口する開口部(19a)を有し、かつ、その一端がクランク室(28)に連通され、連通孔(21)は、掃気通路(19)及び掃気充填室(18)の間に介在する隔壁(20)に開口されており、その開口方向は掃気通路(19)内のガス流方向に対して直角な方向とされている。
掃気通路(19)及び掃気充填室(18)とを連通する連通孔(21)の開口方向が、掃気通路(19)内のガス流方向に対して直角な方向とされているため、掃気通路(19)側の作動ガスと掃気充填室(18)側の非作動ガスとが混合しにくく、上述した層境界部分に混在層が形成されない(形成されても僅かである)ので、層境界がはっきりする。このため、非作動ガスのみを吹き抜けさせ、作動ガスのみを燃焼室(12)に留まらせることが容易になる。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、掃気充填室のピストン(33)下死点側の壁部が、燃焼室(12)を形成するシリンダブロック(11)とクランク室(28)を形成するクランクケース(27)との間に挟み込まれたガスケット(24)によって形成されている。このようにすれば、シリンダブロック(11)やクランクケース(27)において掃気通路(19)と同様に掃気充填室(18)の凹部を形成させておき、この凹部の開放されている部分をガスケット(24)で塞ぐことで、簡便に掃気充填室(18)を形成させることができる。また、シリンダブロック(11)とクランクケース(27)との間のガスケット(24)を利用するため、部品点数や加工工程を増やす必要もない。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、吸気孔(15)及び排気孔(16)が、燃焼室(12)中心軸に垂直な投射平面上において燃焼室(12)の中心に対して互いにほぼ反対の位置に配置されている。また、掃気充填室(18)及び掃気通路(19)が吸気孔(15)と排気孔(16)とを結ぶ線に対して対称にそれぞれ一つずつ配置されており、一対の掃気充填室(18)は一対の掃気通路(19)よりも排気孔(16)側に配置されている。
掃気充填室(18)から燃焼室(12)内に導入される非作動ガスや掃気通路(19)から燃焼室(12)内に導入される作動ガスは、燃焼室(12)内の掃気を行いながら排気孔(16)から排出される。掃気充填室(18)が掃気通路(19)よりも排気孔(16)側に位置しているため、掃気充填室(18)から導入される非作動ガスが排気孔(16)側に導入されるため、非作動ガスが吹き抜け分として排出されやすくなり、作動ガスの吹き抜けを有効に防止することができる。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、一対の掃気通路(19)同士、及び、一対の掃気充填室(18)同士は、それぞれ掃気行程において燃焼室(12)内への導入ガスが排気孔(16)とは反対側で相互に衝突するように向きが設定されている。
一対の掃気通路(19)から燃焼室(12)に導入された作動ガスは互いに衝突して反転渦となる。一対の掃気充填室(18)内から燃焼室(12)に導入された非作動ガスも互いに衝突して反転渦となる。作動ガスの反転渦は、排気孔(16)側に導入された非作動ガスの気流及び反転渦の存在によって排気孔(16)から吹き抜けるのが抑制される。また、反転渦によって、燃焼室(12)内の掃気が好適に行われる。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、非作動ガスは、排気系から還流させた排気ガスを主成分としている。排気ガスを主成分とする非作動ガスとは、排気ガスそのものであっても、あるいは、その他の燃料を含まないガス(例えば、吸入空気の一部や外部から新たに導入した空気など)と混合されたガスであってもよい。
非作動ガスが排気ガスを主成分とする場合の排気系から掃気充填室(18)への排気ガスの供給は、燃焼室(12)内を往復動するピストン(33)が上死点近傍にあるときに、掃気充填室(18)と排気孔(16)とを連通させるようにピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部に形成された連通路(40)を介して行われるようになっている。連通路(40)は、ピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部の表面に形成されるときは、溝として形成され、ピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部の内部に形成されるときは、孔として形成される。連通路(40)は、一部が溝、その他の部分が孔として形成されても良い。
ピストン(33)が上死点近傍にあるときは、ピストン(33)が下死点から上死点に移動した直後であり、排気孔(16)には排気下流側から正圧が作用している。このとき、上述した連通路(40)によって、排気孔(16)と掃気充填室(18)とが連通されると、この正圧によって排気が掃気充填室(18)内に押し込まれ、充填される。なお、掃気通路(19)がクランク室(28)内に連通している場合、ピストン(33)が上死点近傍にあるときは、クランク室(28)内には負圧が作用している。このため、この負圧が掃気通路(19)及び(掃気通路(19)−掃気充填室(18)とを連通させている)連通孔(21)を介して掃気充填室(18)に作用する。この負圧の作用によって、上述した連通路(40)を介した排気孔(16)からの排気ガスの供給が促進される。この構造では、非作動ガスの流入出コントロールがピストン(33)の移動に共なる圧力差によって行われ、連通路(40)に開閉弁を特別に付加する必要がなくなり、構造が簡単化される。
この発明の2サイクルエンジン(10)によれば、非作動ガスは、外部の大気空間から導入した燃料を含有しない吸入空気を主成分としている。吸入空気を主成分とする非作動ガスとは、大気空気そのものであっても、あるいは、その他の燃料を含まないガス(例えば、燃焼を目的に吸入した空気ではなく新たに導入した空気や、蓄えておいた不活性ガスなど)と混合されたガスであってもよい。
非作動ガスが吸入空気を主成分とする場合の掃気充填室(18)への吸入空気の供給は、燃焼室(12)内を往復動するピストン(33)が上死点近傍にあるときに、掃気充填室(18)と掃気充填室(18)と燃料を含まない吸入空気を供給する空気通路(17)とを連通させるようにピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部に形成された連通路(41)を介して行われるようになっている。連通路(41)は、ピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部の表面に形成されるときは、溝として形成され、ピストン(33)及び/又は燃焼室(12)壁部の内部に形成されるときは、孔として形成される。連通路(41)は、一部が溝、その他の部分が孔として形成されても良い。なお、連通路(41)が連通される空気通路(17)は、燃料を含まない吸入空気(まだ燃料成分と混合とされる前の吸入空気など)を供給する通路である。この構造では、連通路(41)に開閉弁を特別に付加する必要がなくなり、構造が簡単化される。
本発明によれば、上述したように掃気行程時における非作動ガス層と作動ガス層との間の層境界がはっきりするため、混在層が形成されず(形成されても僅かである)、非作動ガスのみを吹き抜けさせ、作動ガスのみを燃焼室に留まらせることが容易になる。この結果、吹き抜け中に混在層として作動ガスが含有され、燃料消費量の増加を招くようなことがない。また、非作動ガスが混在層として燃焼室に留まって吸気比低下による出力低下を招くようなこともない。
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は本実施形態のシュニーレ方式2サイクルエンジン10の縦断面図である。図1ではピストン33は上死点にあり、図2ではピストン33は下死点にある。図3は図1中のIII−III線断面図、図4は図1中のIV−IV線断面図、図5は図1中のV−V線断面図である。また、図6は図2中のVI−VI線断面図(ただし、シリンダブロック11のみ)である。
シュニーレ方式2サイクルエンジン10は例えば刈払機や背負動力散布機に装備される。シリンダブロック11内には、シリンダ(燃焼室)12が形成されている。シリンダ12は、シリンダブロック11の中心線に沿ってシリンダブロック11内を延び、シリンダブロック11の下端面に開口している。シリンダ12の頭頂部には窪み13が形成されており、窪み13の内部には図示されない点火プラグの放電電極が配置される。なお、図6中には、点火プラグ取付孔14が図示されている。
シリンダ12の上方部と窪み13の部分が燃焼室として機能する。吸気孔15及び排気孔16は、シリンダブロック11の外部とシリンダ12内とを連通させている。吸気孔15及び排気孔16は、シリンダ12の周方向へ180°離れた位置で、シリンダ12の高さ方向へは排気孔16が吸気孔15より上死点寄りとなるように、シリンダブロック11の周壁に形成されている。即ち、シリンダ12の中心軸に直角な面にを投射平面とし、この投射平面に吸気孔15及び排気孔16の位置を投射すると、吸気孔15及び排気孔16は、シリンダ12の中心に対して互いにほぼ反対の位置に配置されている。
シリンダブロック11の外面上に形成された放熱用の複数個の冷却フィンは、シリンダブロック11の上死点寄りにおいてシリンダブロック11の放射方向へ互いに平行に外方へ張り出されている。掃気充填室18及び掃気通路19は、その上死点寄りにシリンダ12内部に開口された開口部18a,19aをそれぞれ有している。これらの開口部18a,19aは、シリンダ12の軸方向に対して排気孔16とほぼ同じ高さにあり、ピストン33が下死点へ近づくと燃焼室内に開口する位置にある。
掃気充填室18及び掃気通路19は、いずれもシリンダ12の外方のシリンダブロック11内部に形成され、シリンダ12の軸方向へ伸びている。掃気充填室18及び掃気通路19は、それぞれ二つで一対となっている。一対の掃気充填室18は、上述した投射平面上に位置を投射すると、吸気孔15及び排気孔16を結ぶ線に対して対称にそれぞれ一つずつ配置されている。同様に、一対の掃気通路19も、吸気孔15及び排気孔16を結ぶ線に対して対称にそれぞれ一つずつ配置されている。投射平面上において、一対の掃気充填室18が一対の掃気通路19よりも排気孔16寄りに位置している。一対の掃気充填室18及び一対の掃気通路19は、図3及び図4(これらは投射図ではなく断面図であるが)に示されるように、それぞれ上述した投射平面において、シリンダ12内への導入ガスが排気孔16とは反対側で相互に衝突するように向きを設定されている。
また、掃気充填室18及び掃気通路19の上死点寄りの端部は、図6から分かるように、窪み13方向に向けて傾斜して形成されている。掃気充填室18及び掃気通路19からシリンダ12内に充填されるガスの流入はシリンダ12頂部の窪み13の方向に導入され、燃焼室内の掃気がより適切に行われるようになされている。なお、シリンダブロック11に関してみれば、掃気充填室18及び掃気通路19の双方とも、その下死点寄りの端部は開放されている。しかし、掃気充填室18に関しては、この開放端が、シリンダブロック11とクランクケース27との間に挟み込まれたガスケット24によって封止されている。また、隣り合う掃気充填室18及び掃気通路19同士は、隔壁20によって隔てられているが、この隔壁20には、掃気充填室18と掃気通路19とを連通させる連通孔21が形成されている。隔壁20は、掃気通路19内のガス流の流れに対してほぼ平行に位置している。このため、隔壁20に形成された連通孔21は、このガス流に対してほぼ直角に開口されている。
クランクケース27は、その上面がシリンダブロック11の下面に接合されている。クランクケース27の内部には、クランク室28が形成される。クランク室28は、掃気通路19とは常に連通されているが、掃気充填室18とは上述したガスケット24によって連通されていない。また、クランク室28は、ピストン33が上死点近傍に位置しているときに吸気孔15と連通される(図1参照)。クランクシャフト29はクランクケース27の両端壁に回転自在に軸支されている。ピストン33は、摺動自在にシリンダ12内に嵌挿されており、シリンダ12内を往復運動する。シリンダ12内をピストンが往復動することで、燃焼室容積が増減する。コネクティングロッド35は、一端部においてピストン33に回動自在に結合し、他端部においてクランクシャフト29に回動自在に結合している。
一対の連通路40は、ピストン33の周面の下端部に溝状に形成されている。連通路40は、上述した投射平面で考えると、ピストン33の周上において排気孔16から掃気充填室18までの範囲に延びている。ピストン33が上死点近傍に位置するときに、各連通路40は、その両端を排気孔16と掃気充填室18の開口部18aとにそれぞれ連通させ、排気孔16と掃気充填室18とを相互に連通させる(図3参照)。
本実施形態のシュニーレ方式2サイクルエンジン10の動作について説明する。まず、ピストン33が下死点から上死点に移動する行程では、燃焼室容積が減少し、クランク室28側の容積が増大する。ピストン33の下死点から上死点への移動にともなって排気孔16はピストン33により閉じられ、燃焼室内の混合気(燃料と空気との混合気)は圧縮される。ピストン33のさらなる上死点側への移動によって、吸気孔15がクランク室28と連通し、燃焼室内の混合気の圧縮に並行して気化器からの混合気が吸気孔15を介してクランク室28に導入される。
ピストン33のさらなる移動によってピストン33が上死点近傍に達すると点火プラグの放電が起こり、燃焼室内の混合気中の燃料は着火・爆発し、その爆発力によってピストン33を下死点側に移動される。なお、ピストン33が上死点近傍となったときには、ピストン33の下縁部が掃気充填室18の高さに達し、連通路40によって排気孔16と掃気充填室18とが連通される(図1の状態)。このとき、掃気充填室18には、連通路40側からは排気孔16を介して排気系からの正圧が作用すると共に、連通孔21側からは吸気行程のクランク室28内の負圧が作用している。従って、掃気充填室18内に存在していたガスは連通孔21を介して掃気通路19側に排出されると共に、排気孔16から排気ガスが供給されて充填される。
混合気への点火後、ピストン33は下死点側への移動を始め、この移動に伴って連通路40による排気孔16と掃気充填室18との連通は終了する。このとき、掃気充填室18は、ガスを吸い出していた連通孔21及び掃気通路19を介してのみクランク室と連通しており、掃気充填室18内の排気ガス(非作動ガス)がクランク室28内の混合気(作動ガス)と混合してしまうことはない。なお、確かに連通孔21は開放されたままであるが、掃気充填室18内にはすでに非作動ガスが充填されており、連通孔21から作動ガスが侵入することはない(あるいは、無視できるほど少ないとみなせる)。
なお、上述した[特許文献1]に記載の2サイクルエンジンにおいては、本実施形態における掃気充填室18に相当する部分も、本実施形態の掃気通路19と同様の構造とされており、一端がクランク室に開放されているものであった。このため、ピストンが上死点近傍にあるとき排気系から非作動ガス(排気ガス)を充填しても、開放端となっている端部側から作動ガス(混合気)が侵入しやすいものであった。特に、このときのガスの流れは、掃気通路に沿った方向であるため、作動ガスの侵入は生じやすかった。
これに対して、本実施形態の掃気充填室19は、そのクランク室28側の端部が上述したようにガスケットによって封止されている。このため、掃気充填室18内に充填された非作動ガスと作動ガスとが混合してしまうようなことがない。また、連通孔21は、掃気通路19に沿った方向(掃気通路19内の流れ方向)に対して直角に向けた方向に開口されているため連通孔21を通じたガスの流出入もほとんど生じず、掃気充填室18内の非作動ガスに作動ガスが混入するようなことがない。
ピストン33の下死点側への移動がさらに進むと、排気孔16と掃気充填室18及び掃気通路19の上死点寄りの各開口部18a,19aとが燃焼室内に開口する。このとき、掃気通路19からは、ピストン33の移動に伴って発生するクランク室28内の正圧によって、作動ガス(混合気)が燃焼室内に導入される。また、これと同時に、掃気充填室18の上死点寄り端部の開口部18aが開放されることで、掃気通路19側から連通孔21を介して作動ガスが流入する。これに伴って、掃気充填室18内に充填されていた非作動ガス(排気ガス)は、上死点寄り開口部18aから燃焼室内に押し出される。
掃気充填室18からは、内部に充填されていた非作動ガスが全て燃焼室に押し出されるまでは、作動ガスが燃焼室内に導入されない。このため、掃気通路19を介して燃焼室に導入された作動ガス層と、掃気充填室18を介して燃焼室に導入された非作動ガス層とは、その境界を明確に保ったまま燃焼室内を掃気する。即ち、非作動ガス層と作動ガス層との間には、両者が混合された混在層は形成されない(あるいは、無視できるほどしか形成されない)。なお、一対の掃気通路19から燃焼室内に導入された作動ガス流は、掃気通路19の形状によって排気孔16とは反対側で互いに衝突して反転渦となった後に掃気しつつ排気孔16側に移動する。
このとき、この作動ガスの排気孔16側には、一対の排気充填室18から燃焼室内に導入された非作動ガス流が同様に反転渦を形成しており、作動ガスの排気孔16側への移動を抑止している。このため、作動ガスの吹き抜けが抑止され、まず、非作動ガスが排気孔16から排出される。そして、上述した非作動ガス層と作動ガス層との間の明確な層境界部が排気孔16に達したところでピストン33が上昇を始めて排気孔16が閉じられる。これによって、非作動ガスのみが吹き抜け、作動ガスは吹き抜けを起こさない。また、層境界が明確であるため、不要な非作動ガスが燃焼室に残留することなく、非作動ガスは確実に吹き抜ける。
また、上述したように連通孔21は掃気充填室18や掃気通路19から燃焼室に導入されるガス流の流れに対してほぼ直角に開口されている。このため、掃気充填室18への非作動ガスの充填時と同様に、この掃気行程時にも、連通孔21を介して掃気充填室18と掃気通路19との間で非作動ガスと作動ガスとが混ざり合うことが生じない。このため、層境界が明確な層気流を乱してしまうようなこともより効果的に防止されている。
このようにすることで、掃気充填室18内に充填された非作動ガスに作動ガスが混入することがなく、上述した混在層が形成されることがない。このため、非作動ガスのみを吹き抜けさせ、作動ガスを吹き抜けさせないことが容易となり、排出THC量を効果的に低減することが可能となる。また、吸気孔率の増加に起因して、燃料消費量も減少させることができる。さらに、燃焼室内に留まる非作動ガスを減少させることもできるので、吸気比が向上して出力増加も期待できる。
なお、本実施形態では、掃気充填室18内への非作動ガス充填時にオーバーフローが生じても、非作動ガスは掃気通路19の内部にトラップされる。即ち、掃気通路19がバッファのような役目を果たし、非作動ガスがクランク室28内の作動ガスと混ざり合うことも防止される。また、掃気通路19の内部にオーバーフローした非作動ガスは、掃気行程時に作動ガスよりも先に燃焼室内に導入されるため、層状の掃気流が乱れるようなことはなく、THCの低減及び出力確保の観点からも問題はない。
図7〜図9に本発明の第二実施形態を示す。本実施形態は、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分を多く備えている。このため、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分には同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。なお、図7は、第一実施形態の図1相当図である。また、図8は図7中のVIII−VIII線断面図(図5相当図)、図9は図7中のIX−IX線断面図(図4相当図)である。
上述した第一実施形態では、掃気充填室18に充填する非作動ガスは、排気系から還流させた排気ガス(あるいはこれを主成分とするガス)であった。これに対して、本実施形態においては、掃気充填室18に充填する非作動ガスとして、外部の大気空間から導入した燃料を含有しない吸入空気(あるいはこれを主成分とするガス)を利用する。図7に示されるように、本実施形態では、吸気孔(吸気通路)15の上死点側に、空気通路17を備えている。空気通路17は、その端部をシリンダ12の内面に開口させている。この開口部の高さは、排気孔16や掃気充填室18及び掃気通路19の各端部開口部18a,19aとほぼ等しい。
そして、本実施形態では、吸気孔15及び空気通路17側に一対の掃気充填室18が配置されている。一対の掃気充填室18の排気孔16側に一対の掃気通路19が配置されている。実際には、ガスケット24によってクランク室28側の開放端を塞ぐ位置を入れ替えただけである。また、上述した第一実施形態の連通路40に相当する一対の連通路41が、排気孔16側ではく吸気孔15及び空気通路17側に形成されている。一対の連通路41も、ピストン33の周面の下端部に溝状に形成されている。しかし、本実施形態における連通路41は、上述した投射平面(第一実施形態と同様)で考えると、ピストン33の周上において空気通路17の開口部から掃気充填室18の開口部18aまでの範囲に延びている。ピストン33が上死点近傍に位置するときに、各連通路41は、その両端を空気通路17の開口部と掃気充填室18の開口部18aとにそれぞれ連通させ、空気通路17と掃気充填室18とを相互に連通させる。
空気通路17は、ピストン33が上死点近傍となったときに連通路41を介して非作動ガス(吸入空気)を掃気充填室41に充填する。このとき、掃気充填室18には、連通孔21側からは吸気行程のクランク室28内の負圧が作用している。これによって、非作動ガスが掃気充填室18に充填される。なお、このとき、掃気充填室18に、空気通路17側から正圧を作用させると非作動ガスの充填がより円滑に行われるので好ましい。正圧を作用させるには、ポンプなどで圧送することなどが考えられる。ポンプは電動でも良いし、エンジン10の出力を利用するものでも良い。
空気通路17には、エアフィルタ下流側の吸気通路から分岐させて空気を導入しても良いし、新たな吸気通路を確保しても良い。なお、空気通路17は、ピストン33が下死点に達した場合には、燃焼室内にその端部を開口させる。このとき、空気通路17からは吸入空気が燃焼室内に導入される。この吸入空気流は、掃気充填室18の内部に充填された非作動ガスと共に非作動ガス層を形成する。このようにしても、非作動ガス層と掃気通路19から燃焼室内に導入される作動ガス層との間の境界部を明確にすることができ、THC排出量の低減、燃料消費量の低減、出力の増加を実現することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、掃気充填室18のクランク室28側をガスケット24で封止した。このようにガスケット24を利用することで、掃気充填室18を簡便に形成させることが可能となるが、ガスケットを利用すること以外の手法で掃気充填室を形成させても良い。例えば、栓部品のような別部品で掃気充填室のクランクケース側を封止するようにしても構わない。また、その場合、栓部品の位置は掃気充填室のクランクケース側端部でなくても良い。さらに、上述した連通孔21の位置も、ガス流の動きを考えて適宜設定することが可能である。
本発明の2サイクルエンジンの第一実施形態を示す断面図(ピストン上死点)である。 本発明の2サイクルエンジンの第一実施形態を示す断面図(ピストン下死点)である。 図1におけるIII−III線断面図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 図1におけるV−V線断面図である。 図2におけるVI−VI線断面図である。 本発明の2サイクルエンジンの第二実施形態を示す断面図(ピストン上死点)である。 図7におけるVIII−VIII線断面図である。 図7におけるIX−IX線断面図である。
符号の説明
10…2サイクルエンジン、11…シリンダブロック、12…シリンダ(燃焼室)、13…窪み(燃焼室)、15…吸気孔、16…排気孔、17…空気通路、18…掃気充填室、19…掃気通路、20…隔壁、21…連通孔、24…ガスケット、27…クランクケース、28…クランク室、33…ピストン、40,41…連通路。

Claims (7)

  1. 掃気行程において燃焼室(12)に開口して燃焼用の燃料を含有する作動ガスを充填する掃気通路(19)と、前記掃気通路(19)と連通孔(21)を介して連通され、掃気行程に先立って作動ガスよりも燃料重量濃度の小さい非作動ガスが充填される掃気充填室(18)とを備えており、
    掃気行程において、前記掃気通路(19)及び前記掃気充填室(18)が燃焼室(12)に開口され、前記掃気充填室(18)内の非作動ガスが、前記連通孔(21)を介して前記掃気通路(19)内部の作動ガスによって前記燃焼室(12)内に押し出され、前記燃焼室(12)を掃気するようになっていることを特徴とする2サイクルエンジン。
  2. 前記燃焼室(12)を形成するシリンダブロック(11)と、前記燃焼室内を往復動するピストン(33)と、吸気孔(15)を介して作動ガスが導入されるクランク室(28)とを備えており、
    前記掃気通路(19)及び前記掃気充填室(18)が前記燃焼室(12)の軸方向に沿って隣接して前記シリンダブロック内に延設され、
    前記掃気充填室(18)は、前記ピストン(33)が下死点近傍位置にあるときに前記燃焼室(12)に開口する開口部(18a)を有し、
    前記掃気通路(19)は、前記ピストン(33)が下死点近傍位置にあるときに前記燃焼室(12)に開口する開口部(19a)を有し、かつ、その一端が前記クランク室(28)に連通され、
    前記連通孔(21)は、前記掃気通路(19)及び前記掃気充填室(18)の間に介在する隔壁(20)に開口されており、その開口方向は前記掃気通路(19)内のガス流方向に対して直角な方向とされていることを特徴とする請求項1に記載の2サイクルエンジン。
  3. 前記掃気充填室(18)の前記ピストン下死点側の壁部が、前記燃焼室(12)を形成するシリンダブロック(11)とクランク室(28)を形成するクランクケース(27)との間に挟み込まれたガスケット(24)によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の2サイクルエンジン。
  4. 前記掃気通路(19)に連通するクランク室(28)内に作動ガスを導入する吸気孔(15)と、掃気行程において前記燃焼室(12)に開口される排気孔(16)とを備えており、
    前記燃焼室(12)の中心軸に垂直な投射平面上において、前記吸気孔(15)及び前記排気孔(16)が前記燃焼室(12)の中心に対して互いにほぼ反対の位置に配置され、かつ、前記掃気充填室(18)及び前記掃気通路(19)が前記吸気孔(15)と前記排気孔(16)とを結ぶ線に対して対称にそれぞれ一つずつ配置されており、一対の前記掃気充填室(18)は一対の前記掃気通路(19)よりも前記排気孔(16)側に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の2サイクルエンジン。
  5. 一対の前記掃気通路(19)、及び、一対の前記掃気充填室(18)は、それぞれ前記投射平面において、前記燃焼室(12)への導入ガスが前記排気孔(16)とは反対側で相互に衝突するように向きを設定されていることを特徴とする請求項4に記載の2サイクルエンジン。
  6. 前記掃気充填室(18)に充填される非作動ガスが、排気系から還流させた排気ガスを主成分としており、
    排気系から前記掃気充填室(18)に充填される排気ガスの供給は、前記燃焼室(12)内を往復動するピストン(33)が上死点近傍にあるときに、前記掃気充填室(18)と前記排気孔(16)とを連通させるように前記ピストン(33)及び/又は前記燃焼室(12)壁部に形成された連通路(40)を介して行われるようになっていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の2サイクルエンジン。
  7. 前記掃気充填室(18)に充填される非作動ガスが、外部の大気空間から導入した燃料を含有しない吸入空気を主成分としており、
    吸気系から前記掃気充填室(18)に充填される吸入空気の供給は、前記燃焼室(12)内を往復動するピストン(33)が上死点近傍にあるときに、前記掃気充填室(18)と燃料を含まない吸入空気を供給する空気通路(17)とを連通させるように前記ピストン(33)及び/又は前記燃焼室(12)壁部に形成された連通路(41)を介して行われるようになっていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の2サイクルエンジン。
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