JP2005219536A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 広い範囲の車両事故を予測して事前に乗員の保護動作を行うことができる乗員保護装置を提供する。
【解決手段】 ブレーキ制御用ECU12によるスタビリティコントロール制御、ABS制御、BA制御の実行状況を判定すると共に、ブレーキセンサ17の検出に基づいて運転者によるパニックブレーキを判定し、各制御の実行時やパニックブレーキの発生時には車両挙動が不安定であると見なして、モータベルト機構3によりシートベルトの拘束力を変動させて運転者に警告し、或いはシートベルトの拘束力増加やPCS4の作動等の乗員保護動作を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車内の乗員を保護する乗員保護装置に関するものである。
従来より車両衝突や横転等の車両事故の発生時に車内の乗員を保護するための装置として、シートベルト装置やエアバッグ装置等が実用化されている。又、これらの装置は車両事故が生じた時点で作動するが、より確実な乗員保護を目的として車両事故に先立って事前に作動する乗員保護装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された乗員保護装置では、ミリ波レーダを利用して先行車との車間距離を測定する距離センサを備えると共に、シートベルトをモータ駆動により巻き取り可能なシートベルト装置を備えており、距離センサにより検出された車間距離に基づいて自車が所定速度以上で先行車に接近して車間距離が所定値以下になると、先行車への追突に対処すべく事前にモータを作動させてシートベルトを巻き取ることで乗員の拘束を強めて確実な保護を図っている。
特開2001−58552号公報
ところで、上記距離センサの検出に基づいて予測可能な事故状態は主に車両前部からの衝突である前突に限られ、車両側部や後部からの衝突、或いは横転等の車両事故は予測不能である。よって、例えば無理な運転操作や滑り易い路面等により車両挙動が不安定になって車両側部や後部からガードレール等に衝突した場合、或いは横転した場合等には、上記特許文献1の乗員保護装置ではこれらの事故状況を予測して事前にベルト巻き取り等の乗員保護動作を行うことはできなかった。
本発明の目的は、広い範囲の車両事故を予測して事前に乗員の保護動作を行うことができる乗員保護装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、車両の乗員を拘束可能な乗員拘束手段と、車両の状態を検出する車両状態検出手段と、車両状態検出手段により検出される車両状態に基づき車両挙動を判定する車両挙動判定手段と、車両挙動判定手段により車両挙動が不安定な状態にあると判定されると、乗員拘束手段を作動させて乗員に対する警告を実行すると共に、車両挙動判定手段により車両挙動が不安定な状態よりも更に不安定な緊急状態であると判定されると、乗員拘束手段を作動させて乗員拘束力を高める拘束制御手段とを備えたものである。
従って、車両状態検出手段により検出された車両状態に基づき車両挙動判定手段により車両挙動が判定され、車両挙動判定手段により車両挙動が不安定な状態にあると判定されると、拘束制御手段により乗員拘束手段が作動されて乗員に対する警告が実行され、車両挙動判定手段により車両挙動が更に不安定な緊急状態にあると判定されると、拘束制御手段により乗員拘束手段が作動されて乗員拘束力が高められる。よって、警告に基づいて運転者は車両挙動が不安定な状態を確実に把握して車両挙動を安定化させる運転操作を促され、一方、緊急状態では乗員拘束力を高める乗員保護動作の実行により直後に起こり得る車両事故への対処が行われる。
そして、不安定な車両挙動を要因として発生する車両事故は車両前突に限らず、車両側部や後部からの衝突、或いは横転等も含まれることから、これらの広い範囲の車両事故を予測して事前に運転者への警告及び乗員拘束力を高める乗員保護動作を実行可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、乗員拘束手段が、乗員をシートに拘束するためのシートベルトと、シートベルトをモータ駆動により巻き取るシートベルトリトラクタとを有し、拘束制御手段が、車両挙動判定手段によって判定される車両挙動に応じてリトラクタを作動させるものである。
従って、車両挙動判定手段により車両挙動が不安定な状態にあると判定されると、リトラクタのモータ駆動によりシートベルトが巻き取られて乗員に対する拘束力が変化する。例えばシートベルトの拘束力を周期的に強めれば乗員への警告となり、シートベルトの拘束力を定常的に強めれば乗員拘束力が高められて乗員保護動作となる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、車両状態検出手段が、車両状態に応じて作動する制動制御装置であり、車両挙動判定手段が、制動制御装置の作動状態に応じて車両挙動を判定するものである。
従って、車両状態に応じて制動制御装置が作動し、制動制御装置の作動状態に応じて車両挙動判定手段により車両挙動の不安定な状態や緊急状態が判定される。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、車両状態検出手段が、車両状態に応じて作動する制動制御装置及び運転者によるブレーキ操作状態を検出するブレーキ操作検出手段からなり、車両挙動判定手段が、制動制御装置により緊急制動が行われているとき、又はブレーキ操作検出手段が運転者による緊急制動状態を検出しているときに、車両挙動が緊急状態にあると判定するものである。
従って、制動制御装置により緊急制動が行われているとき、又はブレーキ操作検出手段により運転者の緊急制動状態が検出されているときには、車両挙動判定手段により車両挙動が緊急状態にあると判定されて、拘束制御手段により乗員拘束力が高められる。
以上説明したように請求項1の発明の乗員保護装置によれば、広い範囲の車両事故を予測して事前に乗員への警告及び乗員保護動作を行うことができる。
請求項2の発明の乗員保護装置によれば、請求項1に加えて、シートベルトリトラクタの作動により乗員への警告及び乗員保護動作を確実に行うことができる。
請求項3の発明の乗員保護装置によれば、請求項1又は2に加えて、制動制御装置の作動状態に基づいて車両挙動が不安定な状態や緊急状態を適切に判定でき、もって、乗員への警告及び乗員保護動作を確実に行うことができる。
請求項4の発明の乗員保護装置によれば、請求項1又は2に加えて、制動制御装置や運転者による緊急制動時に確実に乗員拘束力を高めて乗員保護性を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した乗員保護装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の乗員保護装置が搭載された車両を模式的に示す全体構成図であり、同図では前部シートのみを示しているが、図示しない後部シートも同一構成である。各シート1にはそれぞれシートベルト装置が設けられ、シートベルト装置のリトラクタ5にはインフレータを利用した一般的なプリテンショナ機構2に加えて、モータ駆動によりシートベルトを巻き取るモータベルト機構3(乗員拘束手段)が内蔵されている。モータベルト機構3の構成は周知のため詳細は説明しないが、ベルト巻き取り用のスプールをモータによりベルト巻き取り方向に回転駆動し得るように構成され、これによりシートベルトを巻き取って乗員に対する拘束力を通常時より強めることが可能となっている。
又、各シート1にはプリクラッシュシート4(乗員拘束手段であり、以下、PCSという)が装備されている。当該プリクラッシュシート4の構成は、例えば本出願人が先に出願した特願2003−139396号公報等に記載されているが、シートクッション1aの内部にモータにより上下動可能にアクティブプレートを配置し、通常時にはシートクッション1aの弾力を損なわないようにアクティブプレートを下方に退避させる一方、車両の衝突時等にはアクティブプレートを上方に変位させることでシートクッション1aの前部を上方に突出させ、これにより乗員の大腿部又は膝の裏側を保持して前方への移動を規制するものである。
一方、車室内にはプリクラッシュ用ECU(電子制御ユニット)11、ブレーキ制御用ECU12、エアバッグ用ECU13、及び運転席のメータユニット14が車内ネットワーク15により接続され、各ECU11〜13は、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等から構成されている。尚、車内ネットワーク15には、ISO(国際標準化機構)によってその規格が定義されたCAN(Controller Area Network)と呼ばれるシリアルバスシステムが適用されており、図中に示す機器に限らず、種々の機器の情報を伝達可能に構成されている。
ブレーキ制御用ECU12には車両の各輪の車輪速Vhを検出する車輪速センサ16が接続されると共に、運転者のブレーキ操作で発生したブレーキ油圧Pbkを検出するブレーキセンサ17が接続されている。又、メータユニット14又はエアバッグ用ECU13には各シート1のシートベルト装置のバックルに備えられたバックルスイッチ18が接続されている。エアバッグ用ECU13には上記各シートベルト装置のプリテンショナ機構2が接続されると共に、車両の加速度(減速度)を検出するGセンサ19が接続されている。又、プリクラッシュ用ECU11には各シートベルト装置のモータベルト機構3及び各シート1のPCS4が接続されている。
上記ブレーキ制御用ECU12は、車輪速センサ16により検出された車輪速Vhやブレーキセンサ17により検出されたブレーキ油圧pbk等の各種検出情報に基づいて車両の制動装置を駆動制御して車両挙動の制御を行う。当該ブレーキ制御用ECU12の制御は、スタビリティコントロール制御、ABS(アンチロックブレーキシステム)制御、BA(ブレーキアシスト)制御等に大別できる。スタビリティコントロール制御は、車両各輪に適宜制動力を発生させて車両のヨーモーメントを制御し、これにより運転者の操舵のみでは抑制しきれないアンダーステアやオーバーステアを抑制する制御であり、ABS制御は、運転者のブレーキ操作に伴う車輪のスリップを抑制する制御であり、BA制御は、緊急制動時において運転者による制動力が不足したときにブレーキ油圧を立上げて制動力の不足分を補う制御であり、ブレーキ制御用ECU12はこれらの制御を車両の走行状態に応じて適宜実行している。
又、上記エアバッグ用ECU13はGセンサ19により車両の実衝突が検出されたときに、バックルの締結によるバックルスイッチ18のオン信号に基づき乗員が着座しているシート1を判別し、当該シート1に対応する図示しないエアバッグを作動させると共に、プリテンショナ機構2のインフレータを作動させてシートベルトの拘束力を強め、これにより乗員保護を図る。
一方、プリクラッシュ用ECU11は車両走行中において車両事故を予測して、事前にシートベルト装置のモータベルト機構3やPCS4を作動させる乗員保護動作を行うが、本実施形態では車両事故の予測を上記ブレーキ制御用ECU12の作動状況や運転者のパニックブレーキに基づいて行っている。そこで、以下に車両事故の予測から乗員保護動作までの一連のプリクラッシュ用ECU11の処理を説明する。
プリクラッシュ用ECU11にはブレーキ制御用ECU12によるスタビリティコントロール、ABS、BAの各制御状況、ブレーキセンサ17により検出されたブレーキ油圧Pbk、及び車輪速センサ16により検出された車輪速Vhが入力され、これらの情報に基づいて事故予測レベルを「0」〜「3」の3段階に分けて判定する(車両挙動判定手段)。当該事故予測レベルは車両事故が発生する蓋然性を表す指標であり、「0」の場合は車両事故の蓋然性が低く、「1」の場合は車両事故の蓋然性が比較的高く、「2」の場合は車両事故の蓋然性が極めて高いものと定義付けされている。
ここで、運転者の運転操作に対してスタビリティコントロール、ABS、BAの各制御の介入を要する状況とは、車両の挙動が不安定な状態にあると換言できる。即ち、スタビリティコントロール制御は運転者の操舵のみではアンダーステアやオーバーステアを抑制できない状況で実行され、ABS制御は車両制動時の全輪又は一部の車輪がスリップを誘発している状況で実行されることから、これらスタビリティコントロール制御及びABS制御の実行時には車両挙動が不安定な状態にあると見なせる。又、BA制御は急ブレーキを要するにも拘わらず運転者による制動力が不足している状況で実行されてブレーキ油圧の立ち上げにより制動力が急増することから(緊急制動)、このBA制御の実行時は、上記スタビリティコントロール制御及びABS制御より更に車両挙動が不安定な緊急状態にあると見なせる。一方、運転者によりパニックブレーキが行われたとき(緊急制動)にも、上記BA制御と同様の理由により車両挙動が緊急状態にあると見なせる。
即ち、車両の状態に応じてスタビリティコントロール制御、ABS制御、BA制御を実行するブレーキ制御用ECU12(制動制御装置)、及び運転者のブレーキ操作に伴うブレーキ油圧Pbkを検出するブレーキセンサ(ブレーキ操作検出手段)が本実施形態では車両状態検出手段として機能する。
そして、ブレーキ制御用ECU12によるスタビリティコントロール制御、ABS制御、BA制御の実行状況、ブレーキセンサ17により検出されたブレーキ油圧Pbk、車輪速Vhから求めた車速V、バックルスイッチ18の作動状況に基づき、表1に従って乗員が着座しているシート1に対してモータベルト機構3及びPCS4を駆動制御する。
Figure 2005219536
即ち、スタビリティコントロール制御若しくはABS制御の実行時で、且つ車輪速Vhから求めた車速Vが所定値V0(例えば20km/h)以上のときには、車両挙動が比較的不安定で車両事故の蓋然性が比較的高いと見なして事故予測レベルとして「1」を設定する。又、BA制御の実行時若しくはブレーキセンサ17により検出されたブレーキ油圧Pbkが所定値以上でパニックブレーキと判定したときで、且つ車速Vが所定値V0(例えば20km/h)以上のときには、車両挙動がかなり不安定で車両事故の蓋然性が極めて高く緊急状態にあると見なして事故予測レベルとして「2」を設定する。又、上記以外のとき、即ち、何れの制御も実行されず且つパニックブレーキでないとき、或いは何れかの制御若しくはパニックブレーキが行われていても車速Vが所定値V0未満のときには、車両挙動が安定しているか車速Vが低いかの理由により車両事故の蓋然性が低いと見なして事故予測レベルとして「0」を設定する。
そして、プリクラッシュ用ECU11は設定した事故予測レベルに応じて各シートベルト装置のモータベルト機構3及びPCS4を駆動制御する。事故予測レベルとして「0」を判定しているときには、事前の乗員に対する保護動作は一切不要と見なして、モータベルト機構3を停止保持すると共に、PCS4のアクティブプレートを下方に退避させた通常位置に保持する。よって、この場合の乗員はシートベルトを利用した後述する警告や拘束力の増加、或いはPCS4の切換え等を意識することなく、通常通りの運転操作を継続する。
又、スタビリティコントロール制御又はABS制御に基づき事故予測レベルとして「1」を判定しているときには、直ちに乗員保護動作を行う必要はないものの車両挙動の不安定な状態を乗員に警告する必要があるとの観点の下に、モータベルト機構3のモータを作動させてシートベルトの拘束力を周期的に強める(拘束制御手段)。このシートベルトの拘束力の周期的な変動により運転者は車両挙動が不安定な状態を確実に把握し、無理な操舵等を控えたりブレーキ操作により走行速度を落とす等、車両挙動を安定化させる運転操作を行う。
尚、本実施形態では拘束力の変動を3回行っているが、その変動回数は任意に設定可能であるし、拘束力の変動に代えて拘束力を通常時に比較して定常的に強めてもよい。但し、この場合の定常的な拘束力は後述する事故予測レベル「2」に対応する拘束力よりは弱く設定する。
又、運転者への警告としてシートベルトの拘束力を利用することなく、PCS4のアクティブプレートを上方に変位させることでシートクッション12aを突出させて乗員に注意を促すようにしてもよい。更に、上記のように事故予測レベル「1」及び「2」に対する制御はバックルスイッチ18がオンされて乗員が着座している全てのシート1に対して行われるが、事故予測レベル「1」の制御に関しては、主な目的が運転者に対する警告であることから運転席のみに対して実行するようにしてもよい。
一方、BA制御又はパニックブレーキに基づき事故予測レベルとして「2」を判定しているときには、直ちに乗員保護動作を行う必要があるとの観点の下に、モータベルト機構3のモータを作動させてシートベルトの拘束力を強めると共に、PCS4のアクティブプレートを上方に変位させる(拘束制御手段)。そして、当該制御により乗員はシートベルトにより確実に拘束されると共に、PCS4の作動に伴ってシートクッション1aの前部が上方に突出することで前方への移動が規制されて、その直後に起こり得る車両衝突や横転等の車両事故に対して最善の対策が講じられる。
モータベルト機構3及びPCS4の作動は作動継続時間Tが経過するまで継続され、作動継続時間Tの経過後にモータベルト機構3はモータによるシートベルトの拘束力増加を中止すると共に、PCS4はアクティブプレートを下方に退避させる。
そして、作動継続時間Tは事故予測レベル「2」を判定した時点の車速Vに基づいて設定され、車速Vが高いほど長く設定される。即ち、BA制御又はパニックブレーキにより車両は減速中であるが、車速Vが高いほど安全速度まで減速するために長い時間を要する。そこで、安全速度までの減速に要する時間に余裕分を見込んで上記作動継続時間Tを設定し、これにより車両が十分に減速して上記車両挙動の緊急状態を脱した時点でモータベルト機構3及びPCS4による乗員保護動作を終了しているのである。
一方、以上のブレーキ制御用ECU12による各種制御や運転者による回避操作にも拘わらず車両が衝突した場合には、Gセンサ19により検出される実衝突に基づいてエアバッグ用ECU13によりエアバッグが作動すると共に、シートベルト装置のプリテンショナ機構2によりシートベルトの拘束力が更に強められ、衝突時の衝撃から乗員が保護される。
このように本実施形態の乗員保護装置では、ブレーキ制御用ECU12によるスタビリティコントロール制御、ABS制御、BA制御の実行状況、及びブレーキセンサ17の検出に基づくパニックブレーキの判定から現在の車両挙動に応じた事故予測レベルを設定し、設定した事故予測レベルに応じてシートベルトの拘束力の変動を利用した運転者への警告、及びシートベルトの拘束力増加やPCS4の作動等の乗員保護動作を行っている。
そして、不安定な車両挙動を要因として発生する車両事故は車両前突に限らず、車両側部や後部からの衝突、或いは横転等も含まれることから、結果としてこれらの広い範囲の車両事故を予測して事前に運転者への警告や乗員保護動作を実行することができる。又、先行技術として説明した特許文献1のように先行車との車間距離を測定する距離センサを必要とせず、且つ、ブレーキ制御用ECU12やブレーキセンサ17は車両に搭載された既存の装備であることから、主にプリクラッシュ用ECU11の制御内容を変更するだけで対処でき、安価な製造コストで実施することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、乗員拘束手段としてシートベルト装置のモータベルト機構3及びPCS4を備えたが、必ずしも双方を備える必要はなく何れか一方のみを備えた乗員保護装置として具体化してもよい。
又、上記実施形態では、車両状態としてブレーキ制御用ECU12によるスタビリティコントロール制御、ABS制御、BA制御の実行状況、及び運転者によるパニックブレーキに基づいて車両挙動を判定したが、何れかを省略したり、例えば運転者による急操舵等の他の要件を加えたりしてもよい。
実施形態の乗員保護装置が搭載された車両を模式的に示す全体構成図である。
符号の説明
1 モータベルト機構(乗員拘束手段)
4 プリクラッシュシート(乗員拘束手段)
5 リトラクタ
11 プリクラッシュ用ECU(車両挙動判定手段、拘束制御手段)
12 ブレーキ制御用ECU(車両状態検出手段、制動制御装置)
17 ブレーキセンサ(車両状態検出手段、ブレーキ操作検出手段)

Claims (4)

  1. 車両の乗員を拘束可能な乗員拘束手段と、
    上記車両の状態を検出する車両状態検出手段と、
    上記車両状態検出手段により検出される車両状態に基づき車両挙動を判定する車両挙動判定手段と、
    上記車両挙動判定手段により上記車両挙動が不安定な状態にあると判定されると、上記乗員拘束手段を作動させて乗員に対する警告を実行すると共に、上記車両挙動判定手段により上記車両挙動が上記不安定な状態よりも更に不安定な緊急状態であると判定されると、上記乗員拘束手段を作動させて乗員拘束力を高める拘束制御手段と
    を備えたことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 上記乗員拘束手段は、上記乗員をシートに拘束するためのシートベルトと、該シートベルトをモータ駆動により巻き取るシートベルトリトラクタとを有し、
    上記拘束制御手段は、上記車両挙動判定手段によって判定される上記車両挙動に応じて上記リトラクタを作動させることを特徴とする請求項1記載の乗員保護装置。
  3. 上記車両状態検出手段は、上記車両状態に応じて作動する制動制御装置であり、
    上記車両挙動判定手段は、上記制動制御装置の作動状態に応じて上記車両挙動を判定することを特徴とする請求項1又は2記載の乗員保護装置。
  4. 上記車両状態検出手段は、上記車両状態に応じて作動する制動制御装置及び運転者によるブレーキ操作状態を検出するブレーキ操作検出手段からなり、
    上記車両挙動判定手段は、上記制動制御装置により緊急制動が行われているとき、又は上記ブレーキ操作検出手段が運転者による緊急制動状態を検出しているときに、上記車両挙動が上記緊急状態にあると判定することを特徴とする請求項1又は2記載の乗員保護装置。
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