JP2005212323A - 記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】記録ヘッドのインク滴吐出面側にインクミストや作画媒体から蒸発したインクの溶剤成分などが付着するのを防止する。
【解決手段】記録装置１４は、作画媒体３８をグリップ部で挟持し、グリップ部の駆動ローラ４０の回転によって作画媒体３８をプラテン３０上でＸ軸方向に送る一方、プラテン３０上をＹ軸方向に移動可能なインクジェット型の記録ヘッド２８で作画媒体３８にインク滴を吐出し印字作画を行う。記録ヘッド２８の両側には、風がプラテン３０に向けてＸ軸方向に流れるように、送風口を斜め下向きに傾けた、送風機が取り付けられ、印字時、作画媒体３８上のインクミストを含む空気をプラテン３０上のＸ軸方向へ吹き飛ばす。プラテン３０の下面にはヒータ３６が配置されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、ロール紙などの作画媒体をグリップ部で挟持し、グリップ部の回転によって作画媒体を搬送し、該作画媒体にインクジェット型記録ヘッドで印字作画を行うようにした記録装置に関する。

図５に示すように、ヒータ２が具備されたプラテン４上に、ロール紙などの作画媒体６を導き、該作画媒体６を駆動ローラ８とピンチローラ１０とからなるグリップ部で挟持し、このグリップ部の駆動ローラ８の回転によって、作画媒体６をＸ軸方向に搬送する一方、Ｙ軸レール１２に沿って移動可能な記録ヘッド１３からインク滴を吐出し、プラテン４上の作画媒体６に印字作画を行う記録装置が従来知られている。
また、インクジェット法による薄膜形成方法において、インクジェットヘッドの進行方向に送風して溶媒蒸気を吹き飛ばす装置が知られている（例えば特許文献１参照）。
また、ヘッドから吹き出す蒸気を、送風手段によってヘッドの下方に風を送り、除去するようにしたインクジェットプリンタが知られている（例えば特許文献２参照）。
また、ファンを取り付けることなく記録ヘッドの移動力によって、記録ヘッド周辺から所定の排出箇所へ向けて気流を発生させ、記録ヘッド周辺に発生したインクミストを気流によってフイルタへと導くようにしたインクジェットプリンタが知られている（例えば特許文献３参照）。
特開２００１−３４１２９６号公報（第１ページ、第１図） 特開２００１−３０１１３５号公報（第１ページ、第１図） 特開２００１−１３８５４８号公報（第１ページ、第１図）

インクジェットプリンタでの印刷においては、プラテンにヒータを設け作画媒体を暖める構造のものがあり、そのような装置においては、図５に示すように、記録ヘッド１３から吐出され作画媒体６に付着したインク滴がヒータ２により暖められて溶剤の成分が蒸発し装置内に滞留する。また、記録ヘッド１３から微少な液滴を吐出しているためにインクミストも舞っている。そのため記録ヘッド１３が作画媒体６の上方を通過するときに、蒸発したインクの溶剤成分やインクミストが記録ヘッド１３のインク吐出面側に付着して印字に悪影響を与える。この問題を解消するために、インクミストやメディア（作画媒体）から蒸発した溶剤などを送風により吹き飛ばすことが考えられる。インクジェット装置による薄膜形成方法では、ヘッドの進行方向に向かって空気を吹き出す構成が提案されているが、通常の記録装置では、装置のカバーや本体、インクジェットヘッドキャッピング機構など、ヘッドの進行方向側には障害物が存在する。そのため、通常の記録装置にヘッドの進行方向に向かって空気を吹き出す構成を採用すると、押し出されていった空気は、行き場を失い、結局装置内で舞ってしまい装置内を汚してしまうという問題点がある。
また、装置の前方から送風することでインクを後方に吹き飛ばす装置も提案されている。しかしその場所ではヘッドの下にも空気が流れるので、インク液滴が飛翔して印字を行うインクジェットにおいて、インクの飛翔に悪影響が出てしまうという問題点が生じる。
またファンを設けない構造で気流を発生させる構造も提案されているが、この構造ではヘッドの移動において負荷がかかり、また送風される方向もこの種の記録装置において通常、カバーがある方向となってしまう。
本発明は上記問題点を解決することを目的とするものである。

上記目的を達成するため本発明は、作画媒体をグリップ部で挟持し、グリップ部の回転によって作画媒体をプラテン上でＸ軸方向に送る一方、プラテン上をＹ軸方向に移動可能なインクジェット型の記録ヘッドで作画媒体にインク滴を吐出し印字作画を行うようにした記録装置において、前記記録ヘッドの両側に、風がＸ軸方向に流れるように送風口を斜め下向きに傾けて、送風機を取り付けたものである。
また本発明は、前記プラテンの下面にヒータを配置したものである。

本発明は、印字前の作画媒体近傍に滞留しているインクミストや蒸発した溶剤などを含む空気を記録ヘッドの両側に設けた送風機の風で吹き飛ばしてから印字を行うので、記録ヘッドに液滴が付くことによる不具合を解消することができる。

以下に本発明の構成を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図３において、符号１４は大型インクジェットプリンタ・プロッタから成る記録装置であり、一対の脚台１６，１８上にそれぞれ脚体２０，２２が立設され、該脚体２０，２２に機体２４が支持されている。機体２４にはコントローラ（図示省略）が内蔵されている。機体２４の両側部２４ａ，２４ｂ間に、Ｙレール２６（図１参照）が架設され該Ｙレール２６にこれに沿って移動可能にインクジェット記録ヘッド２８がキャリッジを介して取り付けられている。

前記記録ヘッド２８の移動経路の下方にはプラテン３０（用紙載置板）が配置されている。前記プラテン３０の前後には、わん曲ガイド面を有する用紙ガイド３２，３４が連結配置されている。前記プラテン３０の下面にはヒータ３６が配置され。プラテン３０上の作画媒体３８がヒータ３６の熱によりプラテン３０を介して暖められるように構成されている。前記プラテン上の作画媒体（用紙）３８は、記録ヘッド２８に対して用紙搬送経路の上流側に配置された駆動ローラ４０とピンチローラ４２とからなるグリップ部により挟持され、駆動ローラ４０の回転によりＹ軸レール２６と直角なＸ軸方向に搬送されるように構成されている。

４４，４６は送風機（ファン）であり、前記記録ヘッド２８の両側部に取り付けられている。前記送風機４４，４６の各々の送風口は、Ｘ軸を含む、前記プラテン４に対して垂直な平面内で、記録ヘッド２８の後方に向けて、斜め下向きに傾けて配置されている。前記記録ヘッド２８、Ｙレール２６及びグリップ部等は印字機構を構成し、該印字機構は、下端が前記プラテン３０との間に所定の間隔を存して配設された開閉可能なカバー４８により覆われている。

各脚体２０，２２の基台１６，１８の後方には、ロール紙３８のロール部が回転自在に支持され、該ロール部から引き出されたロール紙の引き出し部は、基台１６，１８の後方間から、供給側テンション付与機構（図示省略）、用紙ガイド３４、グリップ部、プラテン３０上、用紙ガイド３２、巻き取り側テンション付与機構３５を経て、基台１６，１８の前方間に配置された、巻き取り台５０，５２上の巻き取りスクローラに巻き取られるように構成されている。

上記した構成において、記録装置１４が作画動作に移行すると、ロール紙３８の引き出し部は、コントローラの制御による駆動ローラ４０の一方向の間欠回転により、プラテン３０上をＸ軸方向に搬送される。また、記録ヘッド１３は、コントローラの制御により、Ｙ軸レール２６に沿って往復方向に移動するとともに、画像情報に基づいてインク滴を、プラテン３０上のロール紙３８の引き出し部分に吐出する。これにより、画像情報がロール紙３８の引き出し部分に可視化される。作画中、ヒータ３６と送風機４４，４６がコントローラの制御により駆動され、プラテン３０上の用紙３８が暖められるとともに、作画媒体近傍で滞留している空気が、送風機４４，４６の送風口から斜め下向き方向ａに噴出する風により、記録ヘッド２８の後方ｂ向けてに吹き飛ばされる。また、印字済みのロール紙３８は、順次巻き取りスクローラに巻き取られる。
尚、図４に示すように、送風機４４，４６の向きを逆向きとし、作画媒体近傍で滞留している空気を、送風機４４，４６の送風口から斜め下向き方向ｃに噴出する風により、記録ヘッド２８の前方ｄに向けてＸ軸方向に吹き飛ばすように構成しても良い。

本発明に係る記録装置の側面図である。 本発明に係る記録装置の正面図である。 記録装置の全体外観図である。 本発明の他の実施形態に係る記録装置の側面図である。 従来技術を示す記録装置の側面図である。

符号の説明

２ ヒータ
４ プラテン
６ 作画媒体
８ 駆動ローラ
１０ ピンチローラ
１２ Ｙ軸レール
１４ 記録装置
１６ 脚台
１８ 脚台
２０ 脚体
２２ 脚体
２４ 機体
２６ Ｙ軸レール
２８ 記録ヘッド
３０ プラテン
３２ 用紙ガイド
３４ 用紙ガイド
３６ ヒータ
３８ 用紙
４０ 駆動ローラ
４２ ピンチローラ
４４ 送風機
４６ 送風機
４８ カバー
５０ 台
５２ 台

Claims (2)

1. 作画媒体をグリップ部で挟持し、グリップ部の回転によって作画媒体をプラテン上でＸ軸方向に送る一方、プラテン上をＹ軸方向に移動可能なインクジェット型の記録ヘッドで作画媒体にインク滴を吐出し印字作画を行うようにした記録装置において、前記記録ヘッドの両側に、風がＸ軸方向に流れるように送風口を斜め下向きに傾けて、送風機を取り付けたことを特徴とする記録装置。
2. 前記プラテンの下面にヒータを配置したことを特徴とする請求項１に記載の記録装置。
   

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