JP2005205565A - コンタリング加工機の半径変更機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切刃を備えた切削工具を自転させると同時に、その切削工具を被削材(被加工材)を中心に公転させるコンタリング加工装置において、公転半径にガタがなく、スムーズな駆動を行うとともに、加工装置を簡便な構成により実現し、部品点数を減少させることを課題とする。
【解決手段】 コンタリング加工装置が、前記公転軸8と前記偏心軸10との間に介在した中心軸線方向に移動自在な中間材62と、中間材62を中心軸線方向に移動させる手段とからなり、前記中間材62は公転軸8とは一体回転し、偏心軸10の多条ネジ溝に係合するボール67とで構成されるボールカップリングを介して接続し、ボール67を中間材62の外側より装着される保持器81の先端に配設保持しているコンタリング加工機の半径変更機構を構成する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、工具と被加工材との相対回転によって加工を行う機械加工装置に関し、特に工具もしくは被加工材を自転かつ公転させると共に、その公転軸に対する偏心量を調製することを可能とした機械加工装置に関する。
図12は従来のコンタリング加工装置を示す図であり、図13は公転半径変更機構を示す図である。
機械加工方法の一種であるコンタリング加工と称される加工方法は、切刃を備えた切削工具を自転させると同時に、その切削工具を被削材(被加工材)を中心に公転させる加工方法であり、その典型的な例はエンドミル加工である。特許文献1には、改良されたコンクリング加工のための機械加工装置が記載されており、この装置は、図12に示すように、中心軸線と平行な軸線を中心に自転するように保持された公転軸8と、その公転軸8の中心軸線に対して偏心しかつその公転軸8の中心軸線に対して平行な軸線を中心に自転し、さらに先端部に工具1が装着される主軸4と、これら公転軸8と主軸4とをそれぞれ異なる回転数で回転させる回転駆動機構とを備えている。
主軸4を回転駆動する機構は、公転軸8の後端側に軸心を中心として形成した貫通孔の内部に軸受15を介して回転自在に保持されている入力軸14と、入力軸14を回転駆動する主軸用モータMlと、入力軸14のトルクを主軸4側に伝えるトルク伝達機構とからなる。トルク伝達機構は、入力軸14の端部と主軸4の対向する端部にわたって配置された円筒体18と、入力軸14および主軸4の外周面と前記円筒体18の内周面との間に圧入された外径の異なる複数のローラ16、19とからなり、主軸用モータMlによって入力軸14を回転させると入力軸14のトルクがローラ16の自転により円筒体18に伝達され、円筒体18のトルクがローラ19の自転によって主軸4に伝達され、それにより主軸4が自転する。
公転軸8を回転駆動する機構は、入力軸14の外周側に位置する公転軸8の外周部に固定された公転軸歯車27と、公転軸歯車27にトルクを伝達する入力歯車30と、入力歯車30に歯車37を介して回転を伝える公転用モータM3を備えており、公転用モータM3を回転駆動すると、その回転数に応じて公転軸8が自転する。主軸4は公転軸8に対して偏心しており、基台部に固定してモータMlおよびM3を回転駆動すると、主軸4はモータMlの回転数に応じて自転すると共に、モータM3による公転軸8の自転により、主軸4は同時に公転する。それにより、主軸4の先端部に取り付けた工具1を自転かつ公転させることができ、加工速度における公転による速度割合すなわち工具と被加工材との相対送り速度や送り量を大きくすることができる。さらに、運転中にモータMl・M3は基台部に固定してあり、主軸4を公転させるのに伴って旋回運動させるときの質量が小さくなる。そのために、主軸の公転速度を高速化することができるメリットがある。
上記特許文献1に記載の機械加工装置は、さらに、前記公転軸8の内部に該公転軸8の中心軸線に対して偏心した軸線を中心にして自転する偏心軸10が配置され、前記主軸4は該偏心軸10の中心軸線に対して偏心した位置に自転自在に保持されている。そして、前記偏心軸10を前記公転軸8と一体となって回転させると共に公転軸8に対して相対回転させる公転半径変更機構が設けられており、該公転半径変更機構を操作することにより、主軸4に取り付けた工具1を自転かつ公転させつつ、その公転半径を変更できるようになっている。そのため、テーパ加工やリセス加工などの加工対象形状の径が変化する加工を容易に行うことができるメリットがある。
公転半径変更機構は、基本的に従来、S(太陽歯車)−C(キャリア)−P(遊星歯車)型と呼ばれる遊星歯車機構の一形態を差動機構29として利用している。すなわち、S−C−P形は、太陽歯車、遊星歯車、キャリアの軸を基本構成としており、図13に示すよう、ウェーブジェネレータ104によって、弾性歯車103を押し付けた部分で内歯車101とかみ合いが行われ、その際に、弾性歯車103と内歯車101の歯数に差があれば、その歯数差だけ相対的な移動が生じる。ここでは、ウェーブジェネレータ104の軸がキャリア軸、弾性歯車103が遊星歯車の役割をしている。
すなわち、図12で、32・33は内歯車101に相当する一対のサーキュラースプライン、34はこれらに噛合する弾性歯車103に相当するフレクスプライン、35はその内周側に嵌合させられたウェーブジェネレータであり、一方のサーキュラースプライン32が前記入力歯車30の内周側に嵌合固定され、他方のサーキュラースプライン33が出力歯車31の内周側に嵌合固定されている。そしてそのウェーブジェネレータ35に調整軸(キャリア軸)36が嵌合固定され、かつその調整軸36が半径変更モータM2に連結されている。
前記円筒体18は、主軸4の後端部の外周を覆っており、その主軸4の外周面と円筒体18の内周面との間に、前記ローラ19が圧入されている。そのローラ19を回転自在に取り付けてある支持ピン20が、前記主軸4の外周側に軸受を介して回転自在に配置したリング状歯車21に連結され、このリング状歯車21が偏心軸10の後端部にピンによって連結されている。そして、公転軸8の前記リング状歯車21の外周側の部分には、内外周面に貫通した複数の切欠き部が形成され、前記リング状歯車21に噛合した中間歯車22が各切欠き部に配置されている。これらの中間歯車22はその最も外周側の部分を結んだ円が、公転軸8の軸心を中心とした円となるように構成されている。また各中間歯車22が、内歯歯車である公転半径変更歯車24に噛合している。
前記のように、入力軸14の外周側に位置する公転軸8の外周部に公転軸歯車27が固定され、またこの公転軸歯車27に隣接して配置された中間軸歯車28が前記公転半径変更歯車24に円筒軸25を介して一体化している。その公転軸歯車27が、差動機構29における入力歯車30に噛合し、また中間軸歯車28が差動機構29における出力歯車31に噛合している。
従って、上記の差動機構29では、ウェーブジェネレータ35すなわち調整軸36を固定した状態で入力歯車30を回転させると、入力歯車30と出力歯車31とに回転数の差が生じるが、入力歯車30と公転軸歯車27との歯数比および一出力歯車31と中間軸歯車28との歯数比を適宜設定することにより、公転軸8の回転数と円筒軸25との回転数とを等しくすることができ、これにより、円筒軸25に形成した公転半径変更歯車24とこれに噛合している中間歯車22とこれに噛合しているリング状歯車21とが一体となって回転するので、各ローラ16、19の公転方向の位相が一定に維持される。一方、調整軸36と共にフレクスプライン34を回転させると、入力歯車30と出力歯車31との相対回転運動を生じさせることができる。この相対回転は、公転軸8とリング状歯車21との相対回転すなわち各ローラ16、19の相対的な公転速度として現れ、各ローラ16・19の相対的な公転によって主軸4の入力軸14に対する偏心量すなわち公転半径が変化する。それにより、公転半径変更モータM2を駆動して調整軸36を適宜回転することにより、主軸4の公転半径の微調整を容易に行うことができる。
この他に、回転軸の位相を調節する装置として特許文献2に記載されたものが知られている。これは、筒状の第1円筒内に回転軸を同軸上に配設し、第1の円筒と回転軸との間に第2円筒を配設するものである。第1円筒内周面と第2円筒外周面との間にスプライン溝がそれぞれ設けられており、スプライン溝間には保持器に保持されたボールを介装している。さらに、第2円筒内面と回転軸外面との間に多条のネジ溝を形成しこのネジ溝間に保持器に保持された多数のボールを介装して第2円筒を軸方向に変位させて適所で保持するものである。
特開2000−308938号公報 特開平8−200471号公報
上記した構成の機械加工装置は、いわゆるコンタリング加工を行うに際しての多くの利点を備えている。特に、偏心軸を自転させることにより、工具の公転軸に対する偏心量を変化させることができるので、工具の送り量や加工半径を任意に変化させることができるうえに、加工途中で偏心軸を自転させることにより、テーパ形状の加工やリセス加工などを行うことが可能になる。さらに、主軸を回転させるための機構と、主軸を公転させるための機構と、その公転半径を変更する機構とが互いに独立した構成となり、またモータなどの重量の大きい部材を円運動させることがないので、主軸の公転速度を高速化することができ、それに伴って主軸の自転速度と公転速度との比率を自由に設定でき、さらには主軸の公転中にその公転半径を任意に変更することができるなど、多くの利点を備える。しかし、動力伝達系をすべて歯車伝導によっていることから、部品数が多くなり構成がやや複雑化している。
特許文献2に記載された位相調節装置においては、円筒と軸間に保持器を配設する構成となるため、円筒と軸間の予圧調整が困難である。そして、予圧の変更を行う際には位相調節装置をすべて分解して径のことなるボールを有する保持器を組み付ける必要がある。このため、組み立てにかかる時間およびコストが大きくなり、高い精度を得るには多くの労力を必要とするものである。
本発明はそのような事情に鑑みてなされたものであり、上記の機械加工装置における動力伝達系のうち、主軸の公転半径を変更する機構における動力伝達系を歯車伝導ではなくボールとスプラインによる動力伝達系とすることによって、機械加工装置としての機能は上記した装置と同様に奏しながら、部品数を低減して構成をより簡素化した改良された機械加工装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のごとく、被加工材と工具とを相対回転させて被加工材の加工を行う機械加工装置において、中心軸線と平行な軸線を中心に自転するように保持された公転軸と、その公転軸の中心軸線に対して偏心し、かつその公転軸の中心軸線に対して平行な軸線を中心に自転し、さらに先端部に前記被加工材と工具とのいずれか一方が装着される主軸と、これら公転軸と主軸とをそれぞれ異なる回転数で回転させる回転駆動機構とを備えており、前記公転軸の内部に該公転軸の中心軸線に対して偏心した軸線を中心にして自転する偏心軸が配置され、その偏心軸の中心軸線に対して偏心した位置に前記主軸が自転自在に保持されており、前記偏心軸を、前記公転軸と一体となって回転させるとともに公転軸に対して相対回転させる公転半径変更機構が設けられているコンタリング加工機の半径変更機構であって、前記公転半径変更機構は、前記公転軸と前記偏心軸との間に介在した中心軸線方向に移動自在な中間材と、中間材を中心軸線方向に移動させる手段とからなり、前記中間材は公転軸とは一体回転し、偏心軸の多条ネジ溝に係合するボールとで構成されるボールカップリングを介して接続し、偏心軸とは対向する多条ネジ溝とその間に介要されるボールを中間材の外側より装着される保持器の先端に配設保持しているコンタリング加工機の半径変更機構を構成する。
請求項2に記載のごとく、前記保持器と該保持器を装着する中間材との間に予圧調節部材を配設する。
切刃を備えた切削工具を自転させると同時に、その切削工具を被削材(被加工材)を中心に公転させるコンタリング加工において、公転半径にガタがなく、スムーズな駆動を低コストかつ容易な構成により実現することができる。保持器に保持されたボールを用いるので、ボールの取付けが容易であり取付時にボール位置の微調整を行うことが可能であり高精度の加工装置を構成することができる。また、部品点数を少なくできる。
そして、加工径が任意に高精度に変更できるので、例えばボア加工であれば多種ワークに対応でき、混流ラインの製作が可能となるものである。また、面取り加工・テーパ加工・ネジ加工を高精度に行うことができる。また、公転回転数と公転半径を同期制御することにより、公転軌道を楕円にすることも可能となる。
また、シムなどの予圧調節部材を用いることにより、確実かつ高精度の調節を容易に行うことができる。
位相調節を行う機構において、筒体間および筒体と軸間に配設するボールを筒体の外側より装着することにより、簡便かつ調節作業容易な位相調節機構を構成した。
本発明を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する装置は、図12に基づき説明した切削加工装置と実質的に同じ機能を奏する切削加工装置であり、以下の説明では、図12に基づき説明した装置における各部材と同じ機能を奏する部材に対しては同じ符号を付している。
図1は機械加工装置の全体構成を示す側面一部断面図である。
図1に示すように、本発明による機械加工装置でも、工具1を先端部に装着する主軸4が保持軸5の内部に配置されている。この保持軸5は切削加工装置A全体のハウジング(すなわち基台部)7に一体化されている。さらに、保持軸5の内部には、公転軸8が軸受9によって自転自在に保持されている。
この公転軸8にはその軸心に対して偏心しており、軸線方向に延びた孔が形成され、該孔の内部に偏心軸10が軸受11によって自転自在に保持されている。したがってこの偏心軸10は、公転軸8が自転することにより、公転軸8の軸心を中心にして公転する。この偏心軸10は、前記主軸4の公転半径を変更するためのものであって、その軸心に対して偏心させるとともに細線方向に貫通した貫通孔が形成され、その貫通孔の内部に前記主軸4が軸受12によって自転自在に保持されている。
公転軸8には内外周面に貫通した複数(図示の例では4個)の切欠き部8aが軸線方向に形成され、さらに外周面には複数本(図示の例では3×4個)のストレートスプライン52が形成されている。一方、偏心軸10の外周面における、前記公転軸8の外周面に形成されたストレートスプライン52に対向する領域に、複数条のネジ溝53が形成されている。これらストレートスプライン52およびネジ溝53は、後記する2重壁構造の中間材60とともに、公転軸8に対して偏心軸10に相対的な回転を生じさせる機能を果たす。
図2は各軸の半径方向での相対位置を模式図であり、図3は公転半径の変更機構を示す模式図であり、図3(a)は公転半径の大きい状態を示す図であり、図3(b)は公転半径の小さい場合の図である。保持軸5は公転軸8を回動自在に保持するものである。公転軸8は保持軸5に対して同軸上に配置されており、内部に偏心軸10を配置している。偏心軸10は、この公転軸8の軸心O8に対して、偏心した位置に軸心O10を持っている。この偏心軸10の内部には主軸4が自転自在に配置されおり、主軸4は偏心軸10の軸心O10に対して偏心している。
したがって偏心軸10を自転させると、図12に示した装置と同様に、その軸心O10から外れた位置にある主軸4が、その軸心O10を中心とした円周C10上を移動する。その公転軸8に対する偏心軸10の偏心量と、偏心軸10に対する主軸4の偏心量とが等しい場合には、主軸4の軸心O4が公転軸8の軸心O8に一致して公転軸8に対する主軸4の偏心量がゼロとなることがある。すなわち、偏心軸10を自転させることにより、その内部に配置した主軸4の公転軸8に対する偏心量が変化する。そして、公転軸8に対する偏心軸10の偏心量と、偏心軸10に対する主軸4の偏心量とが等しい場合には、その偏心量の2倍を限度として、公転軸8に対する主軸4の偏心量が、ゼロからそれ以上に変化する。
図3に示すように、公転軸8に対して偏心軸10を回動させることにより、カップリング51に接続した主軸4とモータM1の軸心との距離rを調節可能とするものである。距離rは軸心O8と軸心O4との間の距離であり、主軸4の公転半径である。すなわち、偏心軸10を公転軸8に対して回転し、偏心軸10の偏心位置に保持される主軸4の位置を調節し、主軸4の公転半径を調節するものである。
そして、主軸4に取り付けられた工具1は、主軸4と共に自転する一方、主軸4が公転軸8の内部に保持されているので、公転軸8が自転することにより、主軸4すなわち工具1が、公転軸8の軸心O8を中心に公転する。その場合の公転半径が、前記偏心軸10を回転させて設定される公転軸8に対する主軸4の偏心量となる。
公転軸8の図1における右側の端部は、ハウジング7の後端部側まで延びており、その外周に嵌合させた軸受13を介してハウジング7によって回転自在に支持されている。この公転軸8における後端側の部分には、軸心を中心とした貫通孔が形成されており、その貫通孔の内部に入力軸14が軸受15を介して回転自在に保持されている.この入力軸14は前記主軸4を自転させるためのものであって、主軸用モータMlに連結されている。なお、この主軸用モータMlは、基台部であるハウジング7に固定されている。この入力軸14における図1での左側端部と主軸4の右側端部との間には、偏心した軸心間でのトルク伝達可能な従来知られた適宜のカップリング51により接続されており、主軸用モータMlにより入力軸14が回転すると、カップリング51を介して主軸4にトルクが伝達され、主軸4が自転する。
公転軸8を回転駆動する機構は、入力軸14の外周側に位置する公転軸8の外周部に固定された公転軸歯車27と、基台部7に固定された公転用モータM3と、モータM3の主軸に取り付けた歯車37と、公転軸歯車27と歯車37との間に巻装したタイミングベルト30Aとからなり、公転用モータM3を回転駆動すると、その回転数に応じて公転軸8が自転する。
次に、偏心軸10の回動機構について説明する。
図4は図1におけるIII−III線断面図であり、図5は偏心軸と公転軸の摺動機構を示す断面図であり、図6は機械加工装置の動力伝達系を示す模式図であり、図7は中間材と公転軸および偏心軸の係合構成を示す側面断面図であり、図8は偏心軸の構成を示す斜視図であり、図9は内円筒部材を示す斜視図である。
まず、公転軸8および偏心軸10に係合する中間材60について説明する。中間材60は2重壁構造となっており、公転軸8に外嵌合する外円筒部材61と、偏心軸10に外嵌合する内円筒部材62とを備えている。外円筒部材61と偏心軸10は公転軸8に形成した切欠き部8a内を通過する連結プレート63により一体化されている。そして、外円筒部材61の内周面には公転軸8の外周面に形成したストレートスプライン52に対向するようにして、回動自在に保持されたボール67が配設されている。ボール67はストレートスプライン52に遊びのない状態で配置されている。
そして、内円筒部材62の内周面には偏心軸10の外周面に形成した複数条のネジ溝53に対向するようにして、回動自在に保持されたボール65が配設されている。ボール65はネジ溝53に遊びのない状態で配置されている。なお、それぞれのボール65・67は、潤滑性保持器より回動自在に保持されているものである。そして、中間材60が軸方向のどの位置にあってもボール65・67が抜けることなく、常にボール65・67がそれぞれ、内筒62と偏心軸10との間、公転軸8と外円筒部材61との間に配置される。
従って、2重壁中間材60は、ストレートスプライン52とボール65とからなる第1のボールカップリングを介して、公転軸8の外表面に沿って軸心線方向に(図1で左右方向に)自由に移動することができる。
そして、2重壁中間材60が公転軸8の外表面のストレートスプライン52に沿って移動すると、その内円筒部材62の内周面に配設されたボール67と偏心軸10の外周面に形成したネジ溝53とからなる第2のボールカップリングを介して、偏心軸10には公転軸8に対して相対的に回転が与えられる。
偏心軸10の公転軸8に対する回動量は、2重壁中間材60の公転軸8に対する移動量に比例する。例えば、2重壁中間材60が、図1での右側端である実線の位置から2点鎖線である仮想線で示す左側端にまで移動するときに、偏心軸10が180度回転できるように、第2のボールカップリングを構成するネジ溝53の巻き角度を設定しておくことにより、公転軸8に対する偏心軸10の偏心量、すなわち、公転軸8に対する主軸4の偏心量をゼロから最大値までの間で変化させることができる。
2重壁中間材60の外円筒部材61は、図6に示すごとく、ベアリング9と同じ中心軸を持つベアリング68により保持されており、該ベアリング68を保持しているハウジング69は装置の軸心線と平行方向に配置されたボールネジ70と螺合している。そして、該ボールネジ70は半径変更モータM2に接続している。これにより、半径変更モータM2を駆動するとボールネジ70が回転し、その回転量に比例してハウジング69と共に2重壁中間材60がボールネジ70の軸心線方向に移動する。すなわち、公転軸8の外表面に沿って軸心線方向に移動することとなる。このように、中間材60が移動することにより、公転軸8に対して偏心軸10が相対回転することとなる。
公転軸8に対する偏心軸10の相対回転移動を、ボールネジに挿嵌された部材の移動により行うので、歯車伝導の場合に回避することが困難なバックラッシュ等による微細な作動誤差を回避できる。さらに、歯車伝導機構と比較して、部品数も少なくなり構造的にも簡素化される。また、このような相対回転はボールネジ70に嵌合したハウジング69を介して生じるので、公転半径の調整精度を向上させるとともに、微調整を容易に行うことができる。
また、上記の例では、偏心軸10の自転によって主軸4の公転軸8に対する偏心量を変更できるので、図12に基づき説明した装置と同様に、公転中にその半径を変更することができる。さらに、詳細な説明は省略するが、必要な場合に、主軸4、公転軸8および偏心軸10を自転あるいは公転させた場合の振動を防止するために、動的バランス調整を行うことが望ましいことも、前記特開2000−308938号公報に示される機械加工装置の場合と同様である。また、工具の自転回転数と公転回転数との最適な比率Kを設定する手法なども前記公報に記載される従来装置の場合と同様である。さらに、本発明は、工具を回転させる代わりに、被加工材を回転させる機械加工装置にも適用することができることも当然である。
次に、公転軸8に係合するボール65および偏心軸10に係合するボール67の保持構成について説明する。
公転軸8のストレートスプライン52に係合するボール65は保持器80に、偏心軸10のネジ溝53に係合するボール67は保持器81にそれぞれ保持されるものである。保持器80・81はボール65・67に対して潤滑性をもって保持するものであり、固体潤滑材や含油材あるいはボールへの潤滑油供給経路を有するものを用いることができる。
保持器80は公転軸8のストレートスプライン52に対向する位置において、外円筒61に配設されるものである。すなわち、ストレートスプライン52に沿って、公転軸8の軸心方向に並べて配設されるものである。保持器80は外円筒61の外側より内側に向けて配設されるものであり、先端部のボール65をストレートスプラン52に向けて装着されるものである。
保持器81は、偏心軸10のネジ溝53に対向する位置において、内円筒62に配設されるものである。保持器81は、図8に示すように偏心軸10の外周面に螺旋状に構成されたネジ溝53に沿って、偏心軸10の外周面に向けて螺旋状に配設されるものである。すなわち、図9に示すごとく、保持器81は内円筒62の外側より内側に向けて配設されるものであり、先端部のボール67をネジ溝53に向けて装着されるものである。内円筒62には、予めネジ溝53にそって保持器81を取付けるためのネジ孔が刻設されている。内円筒62の外周面より一定間隔でネジ溝53に一致するように孔をあけて行き、この孔に保持着81を螺装することにより、保持器81を装着できるものである。孔は偏心軸10の軸心に向けてあけられるものであり、この保持器81を装着することにより、保持器81の先端部に保持されるボール67が偏心軸10のネジ溝53に確実に係合するものである。
このように、保持器80・81は外円筒61、内円筒62の外側より装着するので、装着作業が容易であり、締め付け量の調節やメンテナンス時に良好な作業性を獲得できるものである。
次に、保持器80・81の構成について説明する。
図10は保持器の構成を示す側面断面図であり、図11は保持器の斜視図である。
保持器80と保持器81とは同一の構成となっている。このため、保持器81を例にとって説明する。
保持器81は円盤状に構成された基部81bと、基部81bより垂直方向に突出したネジ部81cとにより構成されており、ネジ部81cの先端にボール67を回動自在に保持しているものである。ネジ部81cにはネジ山が設けられており、内円筒62の偏心軸10に向けた孔内のネジ山に螺合して、保持器81を内円筒62に装着可能に構成している。
内円筒62の偏心軸10に向けた孔は、段付形状になっており、外周面側の孔の径は大きく、内周面側の孔の径は小さくネジ山を設けているものである。
このように、内円筒62の外周面には座ぐりが設けらており、保持器81の装着状態において、この座ぐり部に基部81bが位置し、径の小さい孔にネジ部81cが螺装されるものである。座ぐり部において、基部81bと内円筒62の座ぐり面との間には予圧調整シム82が配設されている。予圧調整シム82により、内円筒62に対する偏心軸10の軸心位置の調整を容易に行うことができるとともに、内円筒62とボール67との予圧の設定が容易になるものである。なお、この構成は、保持器80と外円筒61とにおいて同様である。
これにより、公転半径にガタがなく、スムーズな駆動を低コストかつ容易な構成により実現することができる。
加工径が任意に高精度に変更できるので、例えばボア加工であれば多種ワークに対応でき、混流ラインの製作が可能となるものである。また、面取り加工・テーパ加工・ネジ加工を高精度に行うことができる。そして、公転回転数と公転半径を同期制御することにより、主軸4の公転軌道を楕円にすることも可能となる。
機械加工装置の全体構成を示す側面一部断面図。 各軸の半径方向での相対位置を模式図。 公転半径の変更機構を示す模式図。 図1におけるIII−III線断面図。 偏心軸と公転軸の摺動機構を示す断面図。 機械加工装置の動力伝達系を示す模式図。 中間材と公転軸および偏心軸の係合構成を示す側面断面図。 偏心軸の構成を示す斜視図。 内円筒部材を示す斜視図。 保持器の構成を示す側面断面図。 保持器の斜視図。 従来のコンタリング加工装置を示す図。 公転半径変更機構を示す図。
符号の説明
1 工具
4 主軸
8 公転軸
10 偏心軸
14 入力軸
52 ストレートスプライン
53 ネジ溝
60 中間材
61 外円筒
62 内円筒
65・67 ボール
80・81 保持器

Claims (2)

  1. 被加工材と工具とを相対回転させて被加工材の加工を行う機械加工装置において、中心軸線と平行な軸線を中心に自転するように保持された公転軸と、
    その公転軸の中心軸線に対して偏心し、かつその公転軸の中心軸線に対して平行な軸線を中心に自転し、さらに先端部に前記被加工材と工具とのいずれか一方が装着される主軸と、
    これら公転軸と主軸とをそれぞれ異なる回転数で回転させる回転駆動機構とを備えており、
    前記公転軸の内部に該公転軸の中心軸線に対して偏心した軸線を中心にして自転する偏心軸が配置され、その偏心軸の中心軸線に対して偏心した位置に前記主軸が自転自在に保持されており、前記偏心軸を、前記公転軸と一体となって回転させるとともに公転軸に対して相対回転させる公転半径変更機構が設けられているコンタリング加工機の半径変更機構であって、
    前記公転半径変更機構は、前記公転軸と前記偏心軸との間に介在した中心軸線方向に移動自在な中間材と、中間材を中心軸線方向に移動させる手段とからなり、前記中間材は公転軸とは一体回転し、偏心軸の多条ネジ溝に係合するボールとで構成されるボールカップリングを介して接続し、
    偏心軸とは対向する多条ネジ溝とその間に介要されるボールを中間材の外側より装着される保持器の先端に配設保持していることを特徴とするコンタリング加工機の半径変更機構。
  2. 前記保持器と該保持器を装着する中間材との間に予圧調節部材を配設することを特徴とする請求項1に記載のコンタリング加工機の半径変更機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013013984A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Honda Motor Co Ltd 工作機械及びそれを用いた加工方法
CN103707106A (zh) * 2013-12-27 2014-04-09 安徽舜禹水务实业有限公司 一种用于加工轴流泵叶轮体叶片孔的工装

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