JP2005201762A - リチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法 - Google Patents

リチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】迅速かつ高精度にリチウムおよびリチウム化合物を検出することが可能なリチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法を提供する。
【解決手段】リチウム漏洩検出装置は、各構成機器の制御とデータ処理を行うコントローラ1と、照射手段としてのパルスレーザー発振器2と、検出手段としてのプラズマからの発光を分光する分光器3および検出器4により構成され、パルスレーザー発振器2より発振したレーザー光5をミラー6により反射してレンズ7により漏洩検知したい範囲をカバーできる大きさにビーム径を調整して試料(対象物)8に照射する。このとき、試料8表面のレーザー照射位置において発生する表面付着物質のプラズマ9の発光をレンズ10により集光してファイバー11へ入射して、ファイバー11により伝送した光を分光器3により分光して検出器4により測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解液等にリチウムを用いた製品のリチウムの漏洩を検知するリチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法に関する。
リチウムおよびリチウム化合物は電池の電解液などとして広く使われているが、反応性が高く腐食や発火などの危険があるため、リチウムおよびリチウム化合物を用いた製品においては、漏洩検出が不可欠である。
一般にリチウムのような元素成分の検出方法としては、ICP発光分光分析や原子吸光分析等があるが、上述した検出方法は溶液抽出等の前処理を必要とするため、例えば電池の生産ライン等の迅速な分析が必要な現場において直接適用することは不可能である(例えば、非特許文献1参照)。また蛍光X線分析は、迅速分析可能な手法であるが、軽元素であるリチウムを検出することができない(例えば、非特許文献2参照)。従って、有効なリチウム漏洩検出方法はいまだ確立されておらず、電解液中のリチウム以外の成分を検出することによる間接的なリチウム漏洩検出しかできないのが現状である。
武藤義一他編「分析機器要覧」化学新聞社1980年9月第55頁 武藤義一他編「分析機器要覧」化学新聞社1980年9月第113頁
近年、携帯電話等の普及によるリチウム二次電池の需要増加に伴い、生産ラインにおける検査速度および信頼性の向上が求められている。
しかしながら、上述したように現状のリチウムおよびリチウム化合物の検出方法は、電解液中のリチウム以外の成分を検出する間接的なリチウム検知手段しかなく、電解液注入段階から雰囲気中に漏れた揮発性溶媒成分の影響もあるため、検査速度や信頼性において不十分となることが懸念されている。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、迅速かつ高精度にリチウムおよびリチウム化合物を検出することが可能なリチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法を提供することを目的とする。
本発明のリチウム漏洩検出装置は、上述した課題を解決するために、対象物の表面にパルスレーザー光を照射することにより該表面の付着物をプラズマ化する照射手段と、生成したプラズマからの発光を分光してリチウム固有の蛍光を検出することによりリチウムおよびリチウム化合物の漏洩を検出する検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のリチウム漏洩検出方法は、上述した課題を解決するために、対象物の表面にパルスレーザー光を照射することにより該表面の付着物をプラズマ化し、生成したプラズマからの発光を分光してリチウム固有の蛍光を検出することにより、リチウムおよびリチウム化合物の漏洩を検出することを特徴とする方法である。
本発明のリチウム漏洩検出装置およびリチウム漏洩検出方法によれば、リチウムまたはリチウム化合物を用いた製品からのリチウムまたはリチウム化合物の漏洩を高精度で検知するので、製品の安全性が向上し、製造歩留りが向上する。
本発明に係るリチウム漏洩検出方法および装置の実施例について、図面を参照して以下に説明する。
図1に本発明に係るリチウム漏洩検出装置の実施例1の構成を示す。
この実施例1のリチウム漏洩検出装置は、各構成機器の制御とデータ処理を行うコントローラ1と、照射手段としてのパルスレーザー発振器2と、検出手段としてのプラズマからの発光を分光する分光器3および検出器4により構成される。
パルスレーザー発振器2より発振したレーザー光5は、ミラー6により反射され、レンズ7により漏洩検知したい範囲をカバーできる大きさにビーム径が調整されて試料(対象物)8に照射される。この時、試料8表面のレーザー照射位置において、アブレーションによる表面付着物質のプラズマ9が発生する。このプラズマ9からの発光はレンズ10により集光されてファイバー11へ入射される。ファイバー11により伝送された光は、分光器3により分光されて検出器4により測定される。
検出器4により検出されるリチウムの蛍光波長は670.5nmあるいは610.4nmとすることにより測定感度が高くなるために望ましい。検出器4の具体的な例としては、CCDカメラなどが挙げられる。また、検出器4にゲート付きCCDカメラを用いた場合には、適切な測光時間を設定することによりさらに測定の高感度化を図ることができる。測定時間は、例えば、リチウム原子励起レベルからの蛍光を測定する場合には、パルスレーザー光より遅い1〜10μs程度の幅に設定し、また、リチウムイオンレベルからの蛍光を測定する場合には、パルスレーザー光より遅い1〜3μs程度とすることが望ましい。
この実施例のリチウム漏洩検出装置において、運搬装置12aにより運搬されてきた試料8は、試料移動装置13により測定台14上へ位置決めされる。測定台14は試料8の漏洩可能性のある場所全てにレーザーが照射されるよう試料を移動させる機能を有する。
コントローラ1は、検出器4により検出された信号をデータ処理してリチウムの有無を判断する。測定終了後、測定結果を表示装置15により表示するとともにコントローラ1より試料移動装置13へ指令が出され、リチウムの原子あるいはイオンの蛍光を検出した場合には、試料を不良品集積場所16へ移動させ、検出しない場合には次の工程へ送る。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、リチウムからの信号を直接検出するので、従来方法の間接的な検査方法に比べて迅速にかつ確実にリチウムの漏洩を検知することができる。
図2を用いて実施例2のリチウム漏洩検出装置について説明する。なお以下の各実施例において共通の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この実施例2のリチウム漏洩検出装置は、実施例1のリチウム漏洩検出装置の構成において、分光器3と検出器4の代わりに、リチウムの原子あるいはリチウムイオンからの蛍光波長のみを透過するよう設計された干渉フィルター17と、バックグラウンド波長のみを透過する干渉フィルター18と、それぞれの干渉フィルターを透過した光を検出する検出器19、検出器20を適用したものである。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、プラズマ9からの発光は、集光レンズ21により平行あるいは収束気味に導かれ、ハーフミラー22により2つに分離される。一方の光はリチウムの原子あるいはイオンからの蛍光波長のみを透過するよう設計された干渉フィルター17へ、もう一方の光は、ミラー23によりバックグラウンド波長のみを透過する干渉フィルター18へそれぞれ導かれる。干渉フィルター17および干渉フィルター18を透過した光は検出器19および検出器20に検出される。検出器19および検出器20の具体的な例としては、光電子増倍管やフォトダイオードが挙げられる。コントローラ1は、検出器19および検出器20からの信号を比較処理してリチウムの有無を判断する。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、より安価で簡便なシステム構成が実現できる。
上述した実施例1および実施例2のリチウム漏洩検出装置の構成において、試料表面の照射部におけるレーザー出力密度を1MW/cm以上1GW/cm以下の範囲に設定する。
このように設定すれば、レーザー光の照射による母材の損傷を最低限に抑え、かつ表面付着物質を確実に励起し、検出することが可能となる。
次に、図3を用いて実施例3のリチウム漏洩検出装置について説明する。
実施例4のリチウム漏洩検出装置は、レーザー光を二つに分離してレーザー光5aおよびレーザー光5bとし、それぞれのレーザー光を試料8の測定したい部位の形状や大きさに合わせてシリンドリカルレンズ24aおよびシリンドリカルレンズ24bによってシート状に整形して、2方向から照射する。
実施例3のリチウム漏洩検出装置は、干渉フィルター17aおよび干渉フィルター18aおよび検出器19aおよび検出器20aで構成される検出ユニットと、干渉フィルター17bおよび干渉フィルター18bおよび検出器19bおよび検出器20bで構成される検出ユニットとを備える。このように実施例3のリチウム漏洩検出装置は、2組の検出ユニットを備える構成とすることにより、2箇所から発生した蛍光を同時に測定することが可能である。また、干渉フィルターと検出器の代わりに、実施例1に記載した分光器3と検出器4を2組用いた構成としてもよい。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、2方向から同時に測定を行うことにより一回の測定範囲を広くすることができるので測定時間の短縮が図れる。また、レーザービームをシート状に整形し、照射範囲を測定したい部位に限定することにより、照射痕や塗装の剥離などレーザー光が母材に与える影響を低減することができる。
次に、図4を用いて実施例4のリチウム漏洩検出装置について説明する。
実施例4のリチウム漏洩検出装置は、実施例1における集光レンズ7に替えて、ビーム拡大用レンズ25a、25bとレンズアレイ26と集光レンズ27を具備する構成としたものである。
図5にレンズアレイ26の構成例を示す。図5(A)は、シリンドリカルレンズである小レンズ28aを複数個平行に貼り合わせて構成したレンズアレイ26を2つ作製して、これらのレンズアレイ26を互いの方向が異なるように配置したものである。図5(B)は、四角形の小レンズ28bを組み合わせたレンズアレイ26の構成例を示し、図5(C)は、六角形の小レンズ28cを用いたレンズアレイ26の構成例を示す。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、レーザー光5はビーム拡大用レンズ25a、ビーム拡大用レンズ25bによりレンズアレイ26の開口径に合わせて拡大され、レンズアレイ26に入射されることより複数のビームに分離される。分離されたビームは、集光レンズ27により試料8上において重ね合わされて照射される。
測定時間を早くするためには、一回の照射領域を広くとる必要があるが、この場合、信号強度がレーザー強度分布の影響を受けて、プラズマ強度の場所依存性が生じてしまう可能性がある。そこで本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、不均一な強度分布をもつレーザー光でも、微小領域に分割させてレーザー光を重ね合わせることにより、強度分布の均一化が図れ、照射領域におけるプラズマ強度の場所依存性を低減することができる。
次に、図6を用いて実施例5のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例のリチウム漏洩検出装置においては、パルスレーザー発振器2のレーザー光5をビーム拡大用レンズ29aおよびビーム拡大用レンズ29bにより拡大してミラー30によって反射させ、反射光をレンズアレイ31を介してダイクロックミラー32を透過して再び集光レンズ33にて集光する。レーザー光5の試料8上への伝送とプラズマ9の分光器3への伝送を光ファイバー34によって行う構成とする。
このように構成された実施例5のリチウム漏洩検出装置において、運搬装置12aにより運搬されてきた試料8が測定位置に位置決めされると、光ファイバー34により伝送されたレーザー光が、レンズ35により集光照射される。この時、発生した前記プラズマ9からの発光は、再びレンズ35により集光され光ファイバー34へ戻される。光ファイバー34により伝送された光は、ダイクロイックミラー32と集光レンズ37により分光器3に導かれる。
光ファイバー34およびレンズ35は、レーザー光5の照射領域が測定したい領域全体をカバーできるよう駆動装置36により駆動される。コントローラ1は、検出器4により検出された信号をデータ処理し、リチウムの有無を判断する。一連の測定終了後、測定結果を表示装置15により表示するとともにコントローラ1より試料移動装置13へ指令が出され、リチウムの原子あるいはイオンの蛍光を検出した場合には、試料を不良品集積場所16へ移動させ、検出しない場合には、次の工程へ試料が送られる。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、レーザー光とプラズマ発光の伝送を同一の光ファイバーで行う構成とすることにより、装置構成をより簡便でフレキシブルな構成とすることが可能である。
次に、図7を用いて実施例6のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例6のリチウム漏洩検出装置は、実施例1におけるレンズ7の代わりに、レーザー光5が試料8の表面より上に焦点を結ぶように設計されたレンズ38を備える構成とする。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、試料8上には、焦点より後方で広がりを持つビームが照射されることにより、照射部位におけるレーザー光のエネルギー密度が下がり、表面付着物質は蒸発されるが表面でのプラズマ化は発生しない。この時、表面付着物質が蒸発して試料上を浮遊する状態となる。このため、試料8の上方の集光点においては、雰囲気ガスや蒸発物質39がブレイクダウンされ、プラズマ40が発生する。プラズマ40からの発光は、実施例1と同様の構成によって集光されて分光測定される。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、試料上に照射されるレーザー光のエネルギー密度が低減できるため、照射痕や塗装の剥離などレーザー光が母材に与える影響を低減することができる。
図8を用いて実施例7のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例8のリチウム漏洩検出装置は、実施例7におけるレンズ38を、レーザー光5が試料8を反射して表面より上方に焦点を結ぶように構成したものである。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、試料8上においては、レーザー光5が焦点よりも手前となっているためにエネルギー密度が低い状態で照射されることにより、照射部位におけるレーザー光5のエネルギー密度が下がり、表面付着物質が蒸発しても、試料8の表面でプラズマが発生しない。このとき、表面付着物質が蒸発して試料8の上方を浮遊する状態となる。このため、試料8の上方の集光点においては、雰囲気ガスや蒸発物質39がブレイクダウンされてプラズマ40が発生する。プラズマ40からの発光は、実施例7と同様の方法によって集光されて分光測定される。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、試料上に照射されるレーザー光のエネルギー密度が低減できるので、照射痕や塗装の剥離などレーザー光が母材に与える影響を低減することが可能である。
次に、図9を用いて実施例8のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例8は、パルスレーザー発振機を2系統、すなわちパルスレーザー発振機2aと、パルスレーザー発振機2bとを備える構成とする。パルスレーザー発振機2aは、試料8の表面上でのエネルギーが0.5GW/cm以下になるように照射し、パルスレーザー発振機2bは、安定にブレイクダウンする出力となるよう設定する。パルスレーザー発振機2bより発振されたレーザー光5dは、試料表面より1mm上方に焦点を結ぶ様に設定し、パルスレーザー発振機2aより発振されたレーザー光5cより1μs遅れて照射されるように設定する。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、試料8上にはパルスレーザー発振機2aからのレーザー光5cが照射されることにより、表面付着物質が蒸発されるが、このビームは、エネルギー密度が低いために試料8の表面においては、プラズマが発生せず、表面付着物質は、図のように蒸発物質39の微粒子となって表面から飛び出す。この時の速度は、一般に1000m/s程度とされており、1mm上方の集光点へ達する時間は1μsとなる。従って、パルスレーザー発振機2bからのレーザー光5cを1μs遅れてレンズ27により試料8の上方で集光照射させると、雰囲気ガスや蒸発物質39によるブレイクダウンプラズマ40が発生する。このプラズマ40からの発光は、実施例1と同様の構成によって集光されて分光測定される。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、試料上に照射されるレーザー光のエネルギー密度が低減できるので、照射痕や塗装の剥離などレーザー光が母材に与える影響を低減することが可能である。
また、実施例1〜実施例8のリチウム漏洩検出装置において、レーザー光5の波長をNd:YAGレーザーの2倍波とする。
一般にプラズマ発生初期の段階においては、レーザー光の波長が短いほど少ないエネルギーで励起効率が高くなり、プラズマが発生しやすくなる。従って、照射するレーザー光の波長をNd:YAGレーザーの2倍波とすることにより励起効率が向上するため、照射するレーザー強度を低く抑えることができ、照射痕や塗装の剥離などレーザー光が母材に与える影響を低減することができる。
また、例えば、測定対象がリチウムイオン二次電池の電解質として使われる六フッ化リン酸リチウム(LiPF)のような場合には、実施例1〜実施例8における分光器3により分光されたスペクトルから、リチウムだけでなく、リンやフッ素の蛍光も同時に検出するものとする。
このような構成のリチウム漏洩検出装置によれば、複数の元素からの信号を同時にモニターすることが可能となるため、測定結果の信頼性をさらに向上することができる。
次に、図10を用いて実施例9のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例のリチウム漏洩検出装置は、リチウムの測定の前段階に減圧容器41および排気装置42を備える構成とする。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置においては、一つあるいは複数の試料8を、予めレーザー光5の測定の前にまとめて減圧容器41に導入し、排気装置42により排気し減圧雰囲気にしておき、その後、リチウムの測定を行う。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、一旦減圧雰囲気化に試料を置くことにより溶液が漏れやすくなり、欠陥箇所が微小のために通常の大気圧下において内部の成分が漏れていないために検出が困難な場合でもリチウム漏洩検知がしやすくなるため検出精度が向上する。
次に、図11を用いて実施例10のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例のリチウム漏洩検出装置は、容器43および排気装置44を備えており、リチウムの測定を容器43の内部において行う。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、試料8を容器43内に導入した後、排気装置44が作動して容器43内を減圧雰囲気にする。すなわちリチウムの測定を減圧雰囲気下において行うものとする。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、一旦減圧雰囲気化に試料を置くことにより溶液が漏れやすくなり、欠陥箇所が微小のために通常の大気圧下において内部の成分が漏れていないために検出が困難な場合でもリチウム漏洩検知がしやすくなるため検出精度が向上する。
次に、図12を用いて実施例11のリチウム漏洩検出装置について説明する。
本実施例のリチウム漏洩検出装置は、容器43にガスボンベ45およびバルブ46からなる置換ガス注入機構を備える構成とする。置換ガスの例としては、例えば、分析対象がリチウムイオン二次電池の電解質の場合には、リチウムおよびリンやフッ素の蛍光波長を妨害しないガスとする。
このように構成された本実施例のリチウム漏洩検出装置において、試料8を容器43内に導入した後、排気装置44により排気すると同時にバルブ46を開として置換ガスにより容器43内を満たす。すなわち、リチウムの測定を容器43内部において置換ガス雰囲気で行うものとする。
本実施例のリチウム漏洩検出装置によれば、一旦減圧雰囲気化に試料を置くことにより溶液が漏れやすくなり、欠陥箇所が微小のために通常の大気圧下において内部の成分が漏れていないために検出が困難な場合でもリチウム漏洩検知がしやすくなるため検出精度が向上する。
本発明のリチウム漏洩検出装置において、分光器3によって分光されたスペクトルから、リチウムの蛍光波長として、例えば670.8nmと610.4nmの波長を同時に検出器4で検出するものとする。
このような構成としたリチウム漏洩検出装置によれば、複数の波長の信号を同時にモニターすることにより測定結果の信頼性をさらに向上させることが可能となる。
本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の照射部の構成例を示す構造図。 (A),(B)および(C)は、レンズアレイの構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の照射部の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の照射部の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。 本発明のリチウム漏洩検出装置の構成例を示す構造図。
符号の説明
1 コントローラ
2 パルスレーザー発振器(照射手段)
3 分光器(検出手段)
4 検出器(検出手段)
5 レーザー光
6 ミラー
7 集光レンズ
8 試料(対象物)
9 ブレイクダウンプラズマ
10 蛍光集光レンズ
11 光ファイバー
12a,12b 試料運搬装置
13 試料移動装置
14 測定台
15 表示装置
16 不良品集積場所
17 干渉フィルター
18 干渉フィルター
19 検出器(検出手段)
20 検出器(検出手段)
21 集光レンズ
22 ハーフミラー
23 ミラー
24a、24b シリンドリカルレンズ
25a、25b ビーム拡大用レンズ
26 レンズアレイ
27 集光レンズ
28a,28b,28c 小レンズ
29a,29b ビーム拡大用レンズ
30 ミラー
31 レンズアレイ
32 ダイクロイックミラー
33 集光レンズ
34 光ファイバー
35 集光レンズ
36 駆動装置
37 集光レンズ
38 集光レンズ
39 蒸発物質
40 プラズマ
41 減圧容器
42 排気装置
43 容器
44 排気装置
45 ガスボンベ
46 バルブ

Claims (9)

  1. 対象物の表面にパルスレーザー光を照射することにより該表面の付着物をプラズマ化する照射手段と、生成したプラズマからの発光を分光してリチウム固有の蛍光を検出することによりリチウムおよびリチウム化合物の漏洩を検出する検出手段とを備えたことを特徴とするリチウム漏洩検出装置。
  2. 前記照射手段から照射されたパルスレーザー光の試料表面におけるエネルギー密度が、1MW/cm以上1GW/cm以下であることを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  3. 前記対象物の形状に応じて、前記照射手段からのパルスレーザー光をシート状に整形して照射するシリンドリカルレンズを備えたことを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  4. 平行に並べられたレンズアレイを備え、前記照射手段からのパルスレーザー光を光軸の異なる複数のレーザー光線に分離し、分離されたレーザー光線を対象物表面の所定の範囲内に集光させる集光光学系を備えたことを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  5. 前記照射手段からのパルスレーザー光と前記プラズマからの発光を伝送する光ファイバーを備えたことを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  6. 前記照射手段からのパルスレーザー光を対象物表面より上方に集光するように集光照射し、該集光点にて発生したプラズマからの発光を分光してリチウム固有の蛍光を検出する請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  7. 前記対象物の表面あるいは前記対象物の上方にて生成した付着物プラズマからの発光を分光する際に、前記検出手段によりリチウムの蛍光とリチウム化合物に含まれる他の成分元素からの蛍光の両方を抽出して検出することを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  8. 前記対象物の表面あるいは前記対象物の上方にて生成した付着物プラズマからの発光を分光する際に、リチウム原子とイオンの蛍光波長のうち、2つ以上の波長をモニターして前記検出手段により検出することを特徴とする請求項1記載のリチウム漏洩検出装置。
  9. 対象物の表面にパルスレーザー光を照射することにより該表面の付着物をプラズマ化し、生成したプラズマからの発光を分光してリチウム固有の蛍光を検出することにより、リチウムおよびリチウム化合物の漏洩を検出することを特徴とするリチウム漏洩検出方法。
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