JP2005195486A - 光ファイバケーブルの劣化検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ファイバケーブル内への浸水の有無を適切に検出する。
【解決手段】 光スイッチ12は、光ファイバケーブル11の複数の光ファイバに対して、光パルス試験器13の検知用光ファイバ13aあるいは第2光パルス試験器31の検知用光ファイバ31aあるいは第3光パルス試験器32の検知用光ファイバ32aを制御装置14の制御により選択的に接続する。制御装置14は、光パルス試験器13にて検出される光ファイバケーブル11の長手方向における温度分布の時間変化に基づき、光ファイバケーブル11内への浸水によって比熱が増大した位置を検出すると共に、各光パルス試験器31,32から出力される強度分布のデータに基づき、光ファイバの曲げ変形等による損失増大や、光ファイバの伸び歪みや、光ファイバの断線等の劣化の有無を検出する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光ファイバケーブルの劣化検知システムに関する。
従来、管路網等へ布設される光ファイバケーブル内への浸水の有無を検出する方法として、例えば水を吸収して体積膨張あるいは体積収縮する吸水材を光ファイバケーブル内に備え、この吸水材の体積膨張あるいは体積収縮によって光ファイバが局所的に屈曲変形することに伴う光伝送損失の増大を光パルス試験器により検出する方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。
また、例えば水と反応して発熱あるいは吸熱する反応材を光ファイバケーブル内に備え、この反応材の発熱あるいは吸熱によって光ファイバに発生した局所的な温度変化を光パルス試験器により検出する方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開昭62−28703号公報 特開平6−18754号公報
しかしながら、上述したような従来技術に係る浸水検知方法においては、光ファイバケーブル内への浸水によって、光ファイバが屈曲変形させられたり、光ファイバが冷却または加熱されることで、光ファイバケーブルの劣化状態が助長されてしまう虞がある。
このように光ファイバケーブルの劣化状態が助長されると、例えば浸水検知後であっても保守作業等が実行されるまでの期間において、この光ファイバケーブルにより通信を行う必要がある場合等に通信特性が過剰に劣化してしまったり、例えば浸水検知後に実行される保守作業等に要する手間が煩雑化してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、光ファイバケーブルの劣化状態を助長することを防止しつつ、光ファイバケーブル内への浸水の有無を適切に検出することが可能な光ファイバケーブルの劣化検知システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1記載の本発明の光ファイバケーブルの劣化検知システムは、光ファイバケーブル(11)内の光ファイバに入射端から光パルスを入射し、前記入射端に戻ってきた戻り光の光強度を時系列データとして検出し、該時系列データに基づき、前記光ファイバケーブルの長手方向における温度分布を検出する光パルス試験器(例えば、実施の形態での光パルス試験器13)と、前記光パルス試験器にて検出される前記光ファイバケーブルの長手方向における前記温度分布の時間変化に基づき、前記光ファイバケーブルの長手方向における比熱あるいは該比熱に係る状態量の分布を算出する状態量算出部(例えば、実施の形態での状態量算出部22)と、前記状態量算出部にて算出される前記光ファイバケーブルの長手方向における比熱あるいは該比熱に係る状態量の分布に基づき、前記光ファイバケーブル内への浸水の有無を判定する劣化判定部(例えば、実施の形態での劣化判定部24)とを備えることを特徴としている。
上記構成の光ファイバケーブルの劣化検知システムによれば、光ファイバケーブル内の光ファイバに対して、光パルス試験器からの入射光の戻り光を観測し、光ファイバケーブルの長手方向における比熱あるいは比熱に係る状態量の分布を検出するだけで、光ファイバケーブルの劣化状態を助長することを防止しつつ、光ファイバケーブル内の浸水の有無を確実に検知することができる。
しかも、光ファイバケーブル内の浸水箇所は、光パルス試験器への戻り光の戻り時間に基づいて把握することができ、光ファイバケーブルの修復作業等を容易に行うことができる。
さらに、請求項2記載の本発明の光ファイバケーブルの劣化検知システムは、前記光パルス試験器は前記戻り光に含まれるラマン散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における前記温度分布を検出しており、前記戻り光に含まれるレイリー散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における光損失を検出する第2光パルス試験器(例えば、実施の形態での第2光パルス試験器31)と、前記戻り光に含まれるブリルアン散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における伸び歪みの分布を検出する第3光パルス試験器(例えば、実施の形態での第3光パルス試験器32)とのうちの少なくとも何れか1つと、前記光パルス試験器と前記何れか1つとからなる複数の光パルス試験器の何れか1つを、前記光ファイバケーブル内の光ファイバに選択的に接続するスイッチ(例えば、実施の形態での光スイッチ12)とを備えることを特徴としている。
上記構成の光ファイバケーブルの劣化検知システムによれば、光ファイバケーブル内への浸水の有無に加えて、光ファイバの曲げ変形等による損失の増大や光ファイバの伸び歪みや光ファイバの断線等の多様な特性劣化の有無を検出することができる。例えば、第2光パルス試験器の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大や断線の発生を検知した際には、この伝送損失の増大が光ファイバケーブル内への浸水に起因するものであるか否か、あるいは、光ファイバケーブルの疲労等による応力歪みに起因するものであるか否かを判別することができる。また、光パルス試験器により検出される光ファイバケーブルの長手方向における温度分布に応じて、第3光パルス試験器により検出される光ファイバケーブルの長手方向における伸び歪みの分布に対して精度の良い温度補正を行うことができる。これに伴い、光ファイバケーブルに機械的な疲労が発生しているか否かを精度良く検知することができ、さらに、第2光パルス試験器の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大の程度を検知することにより光ファイバケーブルの余寿命の推定が可能となる。
本発明の光ファイバケーブルの劣化検知システムによれば、光ファイバケーブルの劣化状態を助長することを防止しつつ、光ファイバケーブル内の浸水の有無を確実に検知することができる。
さらに、請求項2記載の本発明の光ファイバケーブルの劣化検知システムによれば、光ファイバケーブル内への浸水の有無に加えて、光ファイバの曲げ変形等による損失の増大や光ファイバの伸び歪みや光ファイバの断線等の多様な特性劣化の有無を検出することができる。例えば、第2光パルス試験器の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大や断線の発生を検知した際には、この伝送損失の増大が光ファイバケーブル内への浸水に起因するものであるか否か、あるいは、光ファイバケーブルの疲労等による応力歪みに起因するものであるか否かを判別することができる。また、光パルス試験器により検出される光ファイバケーブルの長手方向における温度分布に応じて、第3光パルス試験器により検出される光ファイバケーブルの長手方向における伸び歪みの分布に対して精度の良い温度補正を行うことができる。これに伴い、光ファイバケーブルに機械的な疲労が発生しているか否かを精度良く検知することができ、さらに、第2光パルス試験器の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大の程度を検知することにより光ファイバケーブルの余寿命の推定が可能となる。
以下、本発明の光ファイバケーブルの劣化検知システムの一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による光ファイバケーブルの劣化検知システム10は、検知対象とされる光ファイバケーブル11の劣化状態として、例えば光ファイバケーブル11内部への浸水の有無を検知するものであって、例えば、光スイッチ12と、光パルス試験器13と、制御装置14と、入力装置15と、出力装置16とを備えて構成されている。
検知対象とされる光ファイバケーブル11は、例えば複数の光ファイバからなる多心の光ファイバケーブルであって、光スイッチ12に接続されている。
光スイッチ12は、光ファイバケーブル11の複数の光ファイバに対して、後述する光パルス試験器13の検知用光ファイバ13aを、制御装置14の制御により選択的に接続する。
光パルス試験器13は、制御装置14の制御により、例えば所定の時間間隔毎等において、検知用光ファイバ13aを介して、この検知用光ファイバ13aに接続されている光ファイバケーブル11の光ファイバに試験光を入射し、この入射光に対する戻り光、つまり検知用光ファイバ13aの入射端に戻ってくる光を観測する。
この光パルス試験器13は、例えば戻り光に含まれるラマン散乱光の強度を時間軸上で測定することによって、光ファイバの長手方向におけるラマン散乱光の強度分布を検出するROTDR(Raman Optical Time Domain Reflectometry)装置をなすものであって、ラマン散乱光を構成する2成分、つまり入射光よりも低い周波数側へシフトしたストークス成分と入射光よりも高い周波数側へシフトした反ストークス成分との各強度の相対関係(例えば、強度比等)が光ファイバの温度に依存することに基づき、さらに、戻り光の戻り時間から光ファイバの長手方向における位置情報を検出して、光ファイバの長手方向における温度分布を検出する。
制御装置14は、光スイッチ12の切替接続の動作や、光パルス試験器13の検出動作を制御すると共に、光パルス試験器13にて得られる光ファイバの長手方向における温度分布の検出結果に基づき、光ファイバケーブル11の劣化状態として、例えば光ファイバケーブル11内への浸水の有無を判定しており、例えば、温度分布データ記憶部21と、状態量算出部22と、温度変化量比較部23と、劣化判定部24とを備えて構成されている。
温度分布データ記憶部21は、光パルス試験器13から出力される光ファイバの長手方向における温度分布の検出結果を時系列データとして記憶する。
状態量算出部22は、温度分布データ記憶部21に格納されている温度分布の時系列データに基づき、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に、例えば、所定時間幅での温度変化量を算出する。
温度変化量比較部23は、例えば、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に算出された温度変化量の大きさに基づき、比較処理の基準値として、例えば光ファイバの長手方向の全域における温度変化量の平均値や、例えば光ファイバの長手方向における所望位置の前後での所定距離範囲における温度変化量の平均値等を算出し、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に温度変化量の大きさと基準値とを比較し、偏差等を算出する。
劣化判定部24は、温度変化量比較部23での比較結果に基づき、例えば光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に、温度変化量の大きさと基準値との偏差が所定偏差を超えたか否かを判定する。そして、この判定結果が「YES」の場合、つまり温度変化量の大きさと基準値との偏差が所定偏差を超える場合には、この位置において光ファイバケーブル11内への浸水が発生していると判断する。
すなわち、光ファイバケーブル11内への浸水が発生している浸水部では、浸水が発生していない非浸水部に比べて比熱が増大するため、例えば図2に示すように、浸水部の温度変化(例えば、図2に示す実線α)は、非浸水部の温度変化(例えば、図2に示す一点破線β)に比べて、より緩慢な時間変化を示すようになる。
これにより、劣化判定部24は、例えば基準値に比べて温度変化量の大きさが所定偏差を超えて小さい場合には、より緩慢な温度変化が生じていると判断し、光ファイバケーブル11内への浸水によって比熱が増大したと判定する。
なお、制御装置14には、操作者による各種の入力操作が行われる入力装置15と、例えば光ファイバケーブル11内への浸水の有無の判定結果等を表示や音声等により出力する出力装置16とが接続されている。
本実施の形態による光ファイバケーブルの劣化検知システム10は上記構成を備えており、次に、この光ファイバケーブルの劣化検知システム10の動作、特に、温度分布の時系列データに基づき、光ファイバケーブル11内への浸水の有無を判定する処理について説明する。
先ず、図3に示すステップS01においては、温度分布の時系列データ(温度分布データ)を取得する。
次に、ステップS02においては、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に、例えば所定時間幅での温度変化量を算出する。
次に、ステップS03においては、例えば光ファイバの長手方向の全域における温度変化量の平均値や、例えば光ファイバの長手方向における所望位置の前後での所定距離範囲における温度変化量の平均値等を比較処理の基準値として設定する。
そして、ステップS04においては、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に、温度変化量の大きさと基準値との偏差が所定偏差を超えたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS05に進み、光ファイバケーブル11内への浸水は発生していなと判断し、光ファイバケーブル11は正常であると判定して、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進み、光ファイバケーブル11内への浸水が発生したと判断し、光ファイバケーブル11が異常であると判定して、ステップS07に進む。
ステップS07においては、温度変化量の大きさと基準値との偏差が所定偏差を超えた位置を、浸水発生位置として出力装置16等へ出力し、一連の処理を終了する。
本実施の形態による光ファイバケーブルの劣化検知システム10によれば、光ファイバケーブル11内の各光ファイバに対して、光パルス試験器13からの入射光の戻り光を観測するだけで、光ファイバケーブル11内の浸水の有無を確実に検知することができる。しかも、光ファイバケーブル11内の浸水箇所は、光パルス試験器13への戻り光の戻り時間に基づいて把握することができ、光ファイバケーブル11の修復作業等を容易に行うことができる。
なお、上述した本実施の形態において、制御装置14は、温度分布の時系列データに基づき、光ファイバの長手方向における適宜の位置毎に所定時間幅での温度変化量を算出し、この温度変化量と基準値とを比較して浸水の有無を判定するとしたが、これに限定されず、例えば温度変化量に基づき比熱を算出し、比熱に対する比較処理によって浸水の有無を判定してもよい。
また、上述した本実施の形態においては、例えば光ファイバの長手方向の全域における温度変化量の平均値や、例えば光ファイバの長手方向における所望位置の前後での所定距離範囲における温度変化量の平均値等を比較処理の基準値として設定したが、これに限定されず、例えば基準値を所定値としてもよい。
なお、上述した本実施の形態において、制御装置14は入力装置15を介して入力操作が行われ、光ファイバケーブル11内への浸水の有無の判定結果等は出力装置16に出力されるとしたが、これに限定されず、例えば適宜の通信装置を介して制御装置14に接続される制御端末装置を備え、この制御端末装置によって制御装置14の動作、例えば、光スイッチ12の切替接続の動作や光パルス試験器13の検出動作等に対する制御動作を制御し、浸水の有無の判定結果等を制御端末装置に具備される入出力装置に出力するように設定してもよい。
なお、上述した本実施の形態においては、ラマン散乱光の強度分布を検出する光パルス試験器13を備えるとしたが、さらに、戻り光に含まれるレイリー散乱光やブリルアン散乱光やフレネル反射光等の光の強度分布を検出する他の光パルス試験器を備えてもよい。
例えば図4に示す本実施形態の変形例に係る光ファイバケーブルの劣化検知システム10は、検知側端末装置10aと、制御側端末装置10bとを備えて構成され、検知側端末装置10aは、光スイッチ12と、光パルス試験器13と、制御装置14と、入力装置15と、出力装置16と、検知側通信装置30と、第2光パルス試験器31と、第3光パルス試験器32とを備えて構成され、制御側端末装置10bは、制御側通信装置50と、制御装置51と、入力装置52と、出力装置53とを備えて構成されている。
検知側端末装置10aと制御側端末装置10bとは、検知側通信装置30および制御側通信装置50を介して通信接続可能とされており、制御側端末装置10bによって検知側端末装置10aの動作、例えば光スイッチ12の切替接続の動作や各光パルス試験器13,31,32の検出動作等が制御可能とされ、浸水の有無の判定結果等を制御側端末装置10bに具備される出力装置53に出力可能とされている。
検知側端末装置10aの第2光パルス試験器31は、例えば戻り光に含まれるレイリー散乱光の強度を時間軸上で測定することによって、光ファイバの長手方向におけるレイリー散乱光の強度分布を検出するOTDR(rayleigh Optical Time Domain Reflectometry)装置をなすものであって、レイリー散乱光が光ファイバの密度揺らぎによって散乱されることに基づき、光ファイバの長手方向における変形の有無を検出する。
すなわち、光ファイバに曲げ変形等が無い状態では、光ファイバ全長から光ファイバ固有の微小な歪み等によって生じるレイリー散乱光が戻り光として観測されるが、例えば、光ファイバの曲げによって損失が増大すると、曲げ変形箇所以後、第2光パルス試験器31から遠い光ファイバからのレイリー散乱光の強度が、曲げ変形箇所を境にして急激に低下することから、光ファイバの曲げ変形の有無を検出することができる。
また、戻り光の強度が低下する箇所、すなわち曲げ変形箇所の位置を戻り光の戻り時間から検出することができる。
検知側端末装置10aの第3光パルス試験器32は、例えば戻り光に含まれるブリルアン散乱光の強度を時間軸上で測定することによって、光ファイバの長手方向におけるブリルアン散乱光の強度分布を検出するBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometry)装置をなすものであって、ブリルアン散乱光の入射光に対する周波数シフト量が光ファイバの伸び歪み量および温度に依存することに基づき、光ファイバの長手方向における伸び歪み変形の有無を検出する。また、ブリルアン散乱光の戻り時間から伸び歪みの生じた位置を検出することが可能である。
そして、検知側端末装置10aの制御装置14は、光スイッチ12の切替接続の動作と共に各光パルス試験器13,31,32の検出動作を制御する。
なお、光スイッチ12は、光ファイバケーブル11の複数の光ファイバに対して、光パルス試験器13の検知用光ファイバ13aあるいは第2光パルス試験器31の検知用光ファイバ31aあるいは第3光パルス試験器32の検知用光ファイバ32aを、制御装置14の制御により選択的に接続する。
そして、制御装置14に具備される特性劣化検知部41は、各光パルス試験器31,32から出力される強度分布のデータに基づき、光ファイバの曲げ変形等による損失増大や、光ファイバの伸び歪みや、光ファイバの断線等の劣化の有無を検出する。
これにより、光ファイバケーブル11内への浸水の有無に加えて、光ファイバの曲げ変形等による損失の増大や光ファイバの伸び歪みや光ファイバの断線等の多様な特性劣化の有無を検出することができる。
例えば、第2光パルス試験器31によるレイリー散乱光や例えば光ファイバの断線位置等からの反射光(例えば、フレネル反射光等)等の強度分布の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大や断線の発生を検知した際には、この第2光パルス試験器31の検出結果に基づき光ファイバの長手方向での伝送損失の増大や断線が発生した位置や伝送損失の増大の程度を検知することに加えて、上述したように光パルス試験器13によるラマン散乱光の強度分布の検出結果に基づき光ファイバケーブル11内の浸水発生の有無を検知することにより、伝送損失の増大が浸水に起因するものであるか否かを判定することができる。さらに、この場合、第3光パルス試験器32によるブリルアン散乱光の強度分布の検出結果に基づき光ファイバの伸び歪み変形の有無を検知することにより、伝送損失の増大が光ファイバケーブル11の疲労等による応力歪みに起因するものであるか否かを判定することができる。
また、第3光パルス試験器32によるブリルアン散乱光の強度分布の検出結果、つまり戻り光に含まれるブリルアン散乱光の入射光に対する周波数シフト量は光ファイバの伸び歪み量および温度に依存することから、光パルス試験器13により検出されるラマン散乱光の強度分布に基づく光ファイバの長手方向における温度分布の検出結果に応じて、第3光パルス試験器32により検出される光ファイバの長手方向における伸び歪み量の分布に対して温度補正を行うことができる。これにより、例えば第3光パルス試験器32周辺等に配置した温度センサからの検出結果に基づいて温度補正を行う場合に比べて、装置構成を簡略化することができると共に、温度補正の精度を向上させることができる。これに伴い、光ファイバケーブル11に機械的な疲労が発生していることを精度良く検知することができ、さらに、第2光パルス試験器31の検出結果に基づき光ファイバでの伝送損失の増大の程度を検知することにより光ファイバケーブル11の余寿命の推定が可能となる。
本発明の一実施形態による光ファイバケーブルの劣化検知システムの構成図である。 光ファイバケーブルの浸水部と非浸水部との各温度変化を示すグラフ図である。 図1に示す光ファイバケーブルの劣化検知システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態の変形例に係る光ファイバケーブルの劣化検知システムの構成図である。
符号の説明
10 光ファイバケーブルの劣化検知システム
11 光ファイバケーブル
12 光スイッチ
13 光パルス試験器
22 状態量算出部
24 劣化判定部
31 第2光パルス試験器
32 第3光パルス試験器

Claims (2)

  1. 光ファイバケーブル(11)内の光ファイバに入射端から光パルスを入射し、前記入射端に戻ってきた戻り光の光強度を時系列データとして検出し、該時系列データに基づき、前記光ファイバケーブルの長手方向における温度分布を検出する光パルス試験器(13)と、
    前記光パルス試験器にて検出される前記光ファイバケーブルの長手方向における前記温度分布の時間変化に基づき、前記光ファイバケーブルの長手方向における比熱あるいは該比熱に係る状態量の分布を算出する状態量算出部(22)と、
    前記状態量算出部にて算出される前記光ファイバケーブルの長手方向における比熱あるいは該比熱に係る状態量の分布に基づき、前記光ファイバケーブル内への浸水の有無を判定する劣化判定部(24)と
    を備えることを特徴とする光ファイバケーブルの劣化検知システム。
  2. 前記光パルス試験器は前記戻り光に含まれるラマン散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における前記温度分布を検出しており、
    前記戻り光に含まれるレイリー散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における光損失を検出する第2光パルス試験器(31)と、
    前記戻り光に含まれるブリルアン散乱光により前記光ファイバケーブルの長手方向における伸び歪みの分布を検出する第3光パルス試験器(32)とのうちの少なくとも何れか1つと、
    前記光パルス試験器と前記何れか1つとからなる複数の光パルス試験器の何れか1つを、前記光ファイバケーブル内の光ファイバに選択的に接続するスイッチ(12)と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブルの劣化検知システム。

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