JP2005191599A - 発光素子の輝度の均一化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3−5族化合物半導体を用いる発光素子の基板面内の輝度の均一化方法を提供する。
【解決手段】一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される3−5族化合物半導体の第1の層を気相成長し、次に一般式Inu Gav Alw N(ただし、u+v+w=1、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1)で表される第2の層を気相成長して3−5族化合物半導体を製造する方法において、第1の層を成長した後、第2の層の成長前に3族原料を供給しないで、不活性ガスから選ばれる少なくとも1種のキャリアガスと5族原料を供給する工程を有する3−5族化合物半導体の製造方法で製造してなる3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする発光素子の基板面内の輝度の均一化方法。
【選択図】なし


Description

本発明は、3−5族化合物半導体を用いる発光素子の基板面内の輝度の均一化方法に関する。
従来、紫外、青、緑色領域の発光ダイオード(以下、LEDと記すことがある。)または紫外、青、緑色領域のレーザダイオード等の発光素子の材料として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される3−5族化合物半導体が知られている。
該化合物半導体はバルク成長では良好な結晶が得られないため、該化合物半導体そのものを基板として用いるホモエピタキシャル成長は困難である。
ところで、一般式Gaa Alb N(ただし、a+b=1、0≦a≦1、0≦b≦1)で表される化合物半導体はGaN、AlN等のバッファ層を用いることで良好な結晶性のものを得ることができることが知られている。該Gaa Alb Nは、該Inx Gay Alz Nと同一の5族元素を有し、結晶構造も同じであることなどから、該Inx Gay Alz Nは、上記のGaa Alb N上に成長することで高い結晶性のものを得ることができる。
ところで、該化合物半導体の格子定数は、混晶比により大きく変化する。とくにInNの格子定数はGaNまたはAlNに対して約12%またはそれ以上大きいため、該化合物半導体の各層の混晶比によっては、層と層との間の格子定数に大きな差が生じることがある。大きな格子不整合がある場合、結晶に欠陥が生じる場合があり、結晶性を低下させる原因となる。一般に欠陥を多く含んだ結晶を用いて作製した発光素子では高い発光効率を実現するのは難しい。
格子不整合による欠陥の発生を抑えるためには、格子不整合による歪みの大きさに応じて層の厚さを小さくしなければならない。しかし、膜厚が非常に薄い層を活性層とする場合、発光層の物性は発光層の混晶比または層厚の若干の振れにも影響を受け、全基板面にわたって均一に目的の発光波長、または発光強度の発光素子を作製することが難しかった。
本発明の目的は、3−5族化合物半導体を用いる発光素子の基板面内の輝度の均一化方法を提供することにある。
本発明者らは、該3−5族化合物半導体の薄膜の成長条件について鋭意検討の結果、該化合物半導体の薄膜を成長後、次の層を成長するまでに3族原料の供給を止める工程をおくことで高品質で均一な薄膜が得られることを見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明は次に記す発明である。
〔1〕一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される3−5族化合物半導体の第1の層を気相成長し、次に一般式Inu Gav Alw N(ただし、u+v+w=1、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1)で表される第2の層を気相成長して3−5族化合物半導体を製造する方法において、第1の層を成長した後、第2の層の成長前に3族原料を供給しないで、不活性ガスから選ばれる少なくとも1種のキャリアガスと5族原料を供給する工程を有する3−5族化合物半導体の製造方法で製造してなる3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする発光素子の基板面内の輝度の均一化方法。
〔2〕第1の層のInNの混晶比が5%以上であることを特徴とする〔1〕記載の輝度の均一化方法。
〔3〕第1の層の層厚が10Å以上500Å以下であることを特徴とする〔1〕または〔2〕記載の輝度の均一化方法。
〔4〕第1の層に含まれるSi、Ge、Cd、ZnおよびMgの各元素の濃度が、いずれも1019cm-3以下であることを特徴とする〔1〕、〔2〕または〔3〕記載の輝度の均一化方法。
本発明によれば、発光素子として用いたときに発光状態が均一で歩留りの高い発光素子を得ることができ、きわめて有用であり工業的価値が大きい。
次に、本発明を詳細に説明する。
一般的に該3−5族化合物半導体の結晶成長用基板としては、サファイア、ZnO、GaAs、Si、SiC、NGO(NdGaO3 )、スピネル(MgAl24 )等が用いられる。特に、サファイアは透明であり、また大面積の高品質の結晶が得られるため好ましい。
該3−5族化合物半導体の製造方法としては、分子線エピタキシー(以下、MBEと記すことがある。)法、有機金属気相成長(以下、MOVPEと記すことがある。)法、ハイドライド気相成長(以下、HVPEと記すことがある。)法などが知られている。中でもMOVPE法は大面積に均一な膜形成を行なうことができるため好ましく、本発明における3−5族化合物半導体の製造方法は、MOVPE法による。
本発明における3−5族化合物半導体の製造方法においては、以下のような原料を用いることができる。
即ち、3族原料としては、トリメチルガリウム[(CH33 Ga、以下TMGと記すことがある。]、トリエチルガリウム[(C253 Ga、以下TEGと記すことがある。]、等の一般式R123 Ga(ここでR1 、R2 、R3 は低級アルキル基を示す。)で表されるトリアルキルガリウム;トリメチルアルミニウム[(CH33 Al]、トリエチルアルミニウム[(C253 Al、以下TEAと記すことがある。]、トリイソブチルアルミニウム[(i−C493 Al]、等の一般式R123 Al(ここでR1 、R2 、R3 は低級アルキル基を示す。)で表されるトリアルキルアルミニウム;トリメチルアミンアラン[(CH33 N:AlH3 ];トリメチルインジウム[(CH33 In、以下TMIと記すことがある。]、トリエチルインジウム[(C253 In]等の一般式R123 In(ここでR1 、R2 、R3 は低級アルキル基を示す。)で表されるトリアルキルインジウム等が挙げられる。これらは単独または混合して用いられる。
次に、5族原料としては、アンモニア、ヒドラジン、メチルヒドラジン、1、1−ジメチルヒドラジン、1、2−ジメチルヒドラジン、t−ブチルアミン、エチレンジアミンなどが挙げられる。これらは単独または混合して用いられる。これらの原料のうち、アンモニアとヒドラジンは分子中に炭素原子を含まないため、半導体中への炭素の汚染が少なく好適である。
該3−5族化合物半導体のp型ドーパントとして、2族元素が重要である。具体的にはMg,Zn,Cd,Hg,Beが挙げられるが、このなかでは低抵抗のp型のものがつくりやすいMgが好ましい。
Mgドーパントの原料としては、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスn−プロピルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビス−i−プロピルシクロペンタジエニルマグネシウム等の一般式(RC542 Mg(ただし、RはHまたは炭素数1以上4以下の低級アルキル基を示す。)で表される有機金属化合物が適当な蒸気圧を有するために好適である。
該3−5族化合物半導体のn型ドーパントとして、4族元素と6族元素が重要である。具体的にはSi、Ge、Oが挙げられるが、この中では低抵抗のn型がつくりやすく、原料純度の高いものが得られるSiが好ましい。Siドーパントの原料としては、シラン(SiH4 )、ジシラン(Si26 )などが好適である。
また、キャリアガスとしては、窒素、アルゴン等の不活性ガスが挙げられるが、高純度のものが得られやすいので窒素が好ましい。
本発明は、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される第1の層を成長した後、一般式Inu Gav Alw N(ただし、u+v+w=1、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1)で表される第2の層を気相成長する前に、3族原料を供給しないで、キャリアガスを供給するかまたはキャリアガスと5族原料を供給する工程を有することを特徴とする。
この3族原料を供給せず、成長を中断する工程(以下、成長中断工程と記すことがある。)を有することにより、理由は詳らかではないが、均一な3−5族化合物半導体を得ることができ、特に該3−5族化合物半導体を発光素子に用いたとき、基板面内で均一な波長および強度で発光する発光素子を得ることができる。特に、InNを混晶比で5%以上含む層について顕著な効果がある。該成長中断工程を有することにより、第1の層の結晶を変性させていると考えられる。
成長中断時間が充分短い場合、5族原料は供給してもしなくてもよい。しかし、成長中断が長い場合には、5族原料を供給しないと第1の層の結晶性が劣化する場合があるため、5族原料を供給することが好ましい。
成長中断を行なう時間は、成長中断を行なう温度、雰囲気等にも依存するが、短かすぎると成長中断の効果が充分でなく、長すぎる場合、目的のInN混晶比を得ることが難しい。好ましい成長中断の時間としては1秒以上60分以下が挙げられ、さらに好ましくは30秒以上30分以下である。
以下、具体的に成長中断工程の効果を説明する。
図1は該化合物半導体を用いて作製できる量子井戸構造の例である。基板1にバッファ層2を成長し、さらに上記Gaa Alb N層3、本発明の第1の層である前記Inx Gay Alz N層4、および本発明の第2の層であるInu Gav Alw N層5を成長する。Gaa Alb N層3とInu Gav Alw N層5のバンドギャップをInx Gay Alz N層4よりも大きくした、いわゆるダブルヘテロ構造とすることでInx Gay Alz N層4が量子井戸層となり、量子井戸層からの強いホトルミネッセンス(以下、PLと記すことがある。)が観察される。
この場合、PLの発光波長はおもに量子井戸層の3族元素の組成と量子井戸層の層厚に依存する。また、PL強度は量子井戸層を含む構造の結晶性を強く反映し、一般に結晶性が高いほどPL強度は強くなる。このため、図1の構造の半導体をPLを用いて評価することにより、量子井戸層の混晶比、層厚、量子井戸を含む積層構造の結晶性、およびそれらの基板面内での均一性を評価することができる。
第1の層の成長後、成長中断を行なわず、すぐに第2の層を成長した場合、成長中断を行なった場合に比べて基板面内でのPLの発光波長および強度には強い不均一性が認められ、またPL強度も全体的に弱い。該成長中断時間が長くなるにしたがい、基板面内でのPLの発光波長および強度の均一性が向上し、PL強度も全体的に強くなる。ただし、成長中断時間が長くなるにしたがい、PL発光波長が短くなる傾向があるため、長い時間の成長中断を行なう場合には、第1の層の混晶比を、前記の波長シフトを考慮してあらかじめ調整しておくことが好ましい。
上記の例では、第1の層が1つだけであるが、該化合物半導体が複数層積層された構造の場合、各層の成長後に、適切な成長中断工程を設けることで均一性に優れた積層構造を作製することができる。
次に、本発明における3−5族化合物半導体の製造方法により得られる3−5族化合物半導体を用いて得られる発光素子について説明する。
図1に示した量子井戸構造において、発光層4に接する、層3と層5に互いに異なる伝導性を持たせることで、ダブルヘテロ構造の発光素子となる。成長の容易さから、発光層より下の層をn型とするのが一般的である。発光層の成長後、成長中断を行なうことで、均一性に優れた発光効率の高い発光素子の半導体基板を製造できる。
活性層に接する層に伝導性を持たせるためにはこれらの層に不純物のドーピングを行なうが、該ドーピングにより、これらの層の結晶性が低下し、その結果発光効率の低下を起こすことがある。このような場合には、活性層とこれらの層の間に不純物濃度の低い層を設けることで、発光効率を向上できることがある。このような構造の例を図2に示す。
図2は単一の量子井戸層を発光層とした例であるが、発光層として機能する層は複数の層からなる層であってもよい。具体的に複数の層からなる層が発光層として機能する例としては、2つ以上の発光層がこれよりバンドギャップの大きい層と積層されている構造が挙げられる。
発光層である第1の層がAlを含む場合、O等の不純物を取り込みやすく、発光層として用いると、発光効率が下がることがある。このような場合には、発光層としてはAlを含まない一般式Inx Gay N(ただし、x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)で表されるものを利用することができる。
すでに説明したように、該3−5族化合物半導体の格子定数は、混晶比により大きく変化するため、該3−5族化合物半導体の層と層との間の格子定数に大きな格子不整合がある場合、格子不整合による歪みの大きさに応じて層の厚さを小さくしなければならない。好ましい厚さの範囲は歪みの大きさに依存する。前記Gaa Alb N上にInN混晶比が10%以上の該3−5族化合物半導体を積層する場合、Inを含む層の好ましい厚さは5Å以上500Å以下である。Inを含む層の厚さが5Åより小さい場合、発光効率が充分でなくなる。また500Åより大きい場合、欠陥が発生しやはり発光効率が充分でなくなる。さらに好ましい厚みの範囲は5Å以上90Å以下である。
また、発光層の層厚を小さくすることで、電荷を高密度に発光層に閉じ込めることができるため、発光効率を向上させることができる。このため、格子定数の差が上記の例よりも小さい場合でも、発光層の層厚は上記の例と同様にすることが好ましい。
発光層に不純物をドープすることで、発光層のバンドギャップとは異なる波長で発光させることができる。これは不純物からの発光であるため、不純物発光とよばれる。不純物発光の場合、発光波長は発光層の3族元素の組成と不純物元素により決まる。この場合、発光層のInN混晶比は5%以上が好ましい。InN混晶比が5%より小さい場合、発光する光はほとんど紫外線であり、充分な明るさを感じることができない。In混晶比を増やすにつれて発光波長が長くなり、発光波長を紫から青、緑へと調整できる。
不純物発光に適した不純物としては、2族元素が好ましい。2族元素のなかでは、Mg、Zn、Cdをドープした場合、発光効率が高いので好適である。特に、Znが好ましい。これらの元素の濃度は、1018〜1022cm-3が好ましい。
第3の層はこれらの2族元素とともにSiまたはGeを同時にドープしてもよい。Si、Geの好ましい濃度範囲は1018〜1022cm-3である。
不純物発光の場合、一般に発光スペクトルがブロードになり、また注入電荷量が増すにつれて発光スペクトルがシフトする場合がある。このため、高い色純度が要求される場合や狭い波長範囲に発光パワーを集中させることが必要な場合、バンド端発光を利用する方が有利である。バンド端発光による発光素子を実現するためには、発光層に含まれる不純物の量を低く抑えなければならない。具体的には、Si、Ge、Mg、CdおよびZnの各元素について、いずれもその濃度が1019cm-3以下が好ましい。さらに好ましくは1018cm-3以下である。
バンド端発光の場合、発光色は発光層の3族元素の組成で決まる。可視部で発光させる場合、InN混晶比は10%以上が好ましい。InN混晶比が10%より小さい場合、発光する光はほとんど紫外線であり、充分な明るさを感じることができない。InN混晶比が増えるにつれて発光波長が長くなり、発光波長を紫から青、緑へと調整できる。
発光層でのInNの混晶比が高い場合、熱的な安定性が充分でなく、結晶成長中、または半導体プロセスで劣化を起こす場合がある。このような発光層の劣化を防止する目的のために発光層の次に成長する本発明の第2の層に保護機能を持たせることができる。第2の層に充分な保護機能をもたせるためには、第2の層のInNの混晶比は10%以下、AlNの混晶比は5%以上が好ましい。さらに好ましくはInN混晶比が5%以下、AlN混晶比が10%以上である。
また、第2の層に充分な保護機能を持たせるためには、第2の層の膜厚は10Å以上1μm以下が好ましい。さらに好ましくは、50Å以上5000Å以下である。保護層の膜厚が10Åより小さいと充分な効果が得られない。また、1μmより大きい場合には発光効率が減少するので好ましくない。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
MOVPE法により図1に示す構造の3−5族化合物半導体を作製し、PLのスペクトルを測定し、発光状態の面内分布を評価した。
基板として25mm×25mmのサファイアC面を鏡面研磨したものを有機洗浄して用いた。成長は低温成長バッファ層としてGaNを用いる2段階成長法を用いた。常圧で厚みが約2.5μmのGaN層3を成長した。次に反応炉圧力を0.5気圧、基板温度を785℃、キャリアガスを窒素とし、キャリアガス、TEG、TMIおよびアンモニアをそれぞれ6slm、0.04sccm、0.4sccm、4slm供給して、本発明の第1の層であるIn0.3 Ga0.7 N層4を70秒間成長した。ただし、slmおよびsccmとは気体の流量の単位で1slmは1分当たり、標準状態で1リットルの体積を占める重量の気体が流れていることを示し、1000sccmは1slmに相当する。
成長中断工程として窒素とアンモニアだけを供給する状態を5分間保持した後、さらに同じ温度にてTEG、TEAおよびアンモニアをそれぞれ0.032sccm、0.008sccm、4slm供給して、本発明の第2の層であるGa0.8 Al0.2 N層5を10分間成長した。
なお、この層4と層5の層厚に関しては、同一の条件でさらに長い時間成長した層の厚さから求めた成長速度がそれぞれ43Å/分、30Å/分であるので、上記成長時間から求められる層厚はそれぞれ50Å、300Åと計算できる。
以上により作製した3−5族化合物半導体試料を、He−Cdレーザの325nmの発光を励起光源として、室温でのPL測定を行ったところ、周辺5mmを除く基板面内の全面で、ピーク波長が5000Å付近の強い発光が認められた。
図3に典型的なPLスペクトルを示す。スペクトルのピーク波長での検出器の出力は7.4mVであった。
実施例2
成長中断工程の時間が2分であることを除いては、実施例1と同様に試料を作製した。この試料の室温でのPL測定を実施例1と同様にして行ったところ、周辺5mmを除く基板面内のうち、部分的にPLの弱い部分も認められたが、大部分は実施例1と同様に強いPLを示した。PLの強い分と弱い部分の典型的なPLスペクトル図4に示す。
PLの強い部分と弱い部分の基板面内に占める面積比はおおよそ3:1であった。PLの強い部分と弱い部分からのスペクトルのピーク強度はそれぞれおおよそ4mV、0.17mVであった。
比較例1
第1の層4の成長後、成長中断を行なわずGa0.8 Al0.2 N層5を成長したことを除いては実施例1と同様に試料を作製した。この試料について実施例1と同様にして室温でのPLの評価を行ったところ、発光する部分もあるものの、ほぼ全面にわたり発光が認められなかった。最も強く発光する部分のPLスペクトルを図5に示す。ピーク強度は約0.1mVしかなかった。
実施例3
実施例1と同様にしてGaNバッファ層2を形成し、1100℃でTMG、アンモニアおよびシランガスを供給して、Siをドープしたn型の膜厚2.5μmのGaN層6を成長し、さらに同じ温度にてTMG、アンモニアを供給して、ノンドープのGaN層7を1500Å成長する。次に基板温度を785℃まで下げ、窒素をキャリアガスとしてTEG、TMIおよびアンモニアを供給してIn0.3 Ga0.7 N層4を50Å成長する。窒素とアンモニアだけを供給する状態を5分間保持した後、さらに同じ温度にてTEG、TEAおよびアンモニアを供給して、Ga0.8 Al0.2 N層5を300Å成長する。
次に、基板温度を1100℃まで上げ、TMG、Cp2Mg、およびアンモニアを供給してMgをドープしたGaN層8を5000Å成長する。
以上により作製した3−5族化合物半導体試料を反応炉から取り出したのち、窒素中でアニール処理を施し、MgをドープしたGaN層を低抵抗のp型層にする。こうして得た試料に常法により電極を形成し、LEDとすることで、基板面内に均一性よくLEDを作製することができる。
実施例1に関わる3−5族化合物半導体の構造を示す図。 実施例3に関わる化合物半導体発光素子の構造を示す図。 実施例1におけるPLスペクトルを示す図。 実施例2におけるPLスペクトルを示す図。 比較例1におけるPLスペクトルを示す図。
符号の説明
1…基板
2…バッファ層
3…Gaa Alb N層
4…Inx Gay Alz N層
5…Inu Gav Alw N層
6…n型GaN層
7…ノンドープGaN層
8…p型GaN層

Claims (6)

  1. 一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される3−5族化合物半導体の第1の層を気相成長し、次に一般式Inu Gav Alw N(ただし、u+v+w=1、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1)で表される第2の層を気相成長して3−5族化合物半導体を製造する方法において、第1の層を成長した後、第2の層の成長前に3族原料を供給しないで、不活性ガスから選ばれる少なくとも1種のキャリアガスと5族原料を供給する工程を有する3−5族化合物半導体の製造方法で製造してなる3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする発光素子の基板面内の輝度の均一化方法。
  2. 不活性ガスが、窒素であることを特徴とする請求項1記載の輝度の均一化方法。
  3. 5族原料が、アンモニアであることを特徴とする請求項1または2記載の輝度の均一化方法。
  4. 第1の層のInN混晶比が5%以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の輝度の均一化方法。
  5. 第1の層の層厚が5Å以上500Å以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の輝度の均一化方法。
  6. 第1の層に含まれるSi、Ge、Cd、ZnおよびMgの各元素の濃度が、いずれも1019cm-3以下であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の輝度の均一化方法。
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